JP3118009B2 - 多層構造を有するコラーゲンおよび/またはゼラチン製剤の製造方法 - Google Patents
多層構造を有するコラーゲンおよび/またはゼラチン製剤の製造方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多重ノズルを用いて押
し出し成形することにより、多層型構造を有するコラー
ゲンおよび/またはゼラチン製剤を製造する方法に関す
る。
し出し成形することにより、多層型構造を有するコラー
ゲンおよび/またはゼラチン製剤を製造する方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】最近、薬物療法において、薬物を病巣部
に効率よく作用させて副作用を抑えることを目的とし
て、皮下あるいは病巣部に薬物を直接投与でき、かつ薬
物を徐々に放出させ得る種々の徐放性製剤の研究開発が
行なわれている。なかでも、コラーゲンやゼラチンとい
う生体内分解性を有し、かつ、生体適合性のよい担体を
用いた徐放性製剤は、針状、棒状、あるいは板状に成形
され、ミニペレット製剤として臨床上の有用性が期待さ
れている(例えば特開昭60−126217)。このミニ
ペレットは、通常の皮下投与のほかファイバースコープ
鉗子針あるいは留置針により体内の様々な部位に投与留
置が可能であるので、疾患に応じた投与方法および投与
部位を工夫することができ、極めて有用な医薬製剤であ
る。「ミニペレット」という用語は、学術上の正式な呼称
ではなく、また当業界に於いて慣用されている用語でも
ないが、本明細書に於いては、上記の目的に使用され、
かつ上記の如き形状を有する比較的小型の埋込み製剤を
便宜上ミニペレットと呼ぶこととする。
に効率よく作用させて副作用を抑えることを目的とし
て、皮下あるいは病巣部に薬物を直接投与でき、かつ薬
物を徐々に放出させ得る種々の徐放性製剤の研究開発が
行なわれている。なかでも、コラーゲンやゼラチンとい
う生体内分解性を有し、かつ、生体適合性のよい担体を
用いた徐放性製剤は、針状、棒状、あるいは板状に成形
され、ミニペレット製剤として臨床上の有用性が期待さ
れている(例えば特開昭60−126217)。このミニ
ペレットは、通常の皮下投与のほかファイバースコープ
鉗子針あるいは留置針により体内の様々な部位に投与留
置が可能であるので、疾患に応じた投与方法および投与
部位を工夫することができ、極めて有用な医薬製剤であ
る。「ミニペレット」という用語は、学術上の正式な呼称
ではなく、また当業界に於いて慣用されている用語でも
ないが、本明細書に於いては、上記の目的に使用され、
かつ上記の如き形状を有する比較的小型の埋込み製剤を
便宜上ミニペレットと呼ぶこととする。
【0003】本来、コラーゲンやゼラチンは、ミニペレ
ット状にするには製法上障害となる種々の性質を有して
いるものである。従って、薬物がコラーゲンまたはゼラ
チンからなる担体全体に均一に分布し、かつ重量および
寸法等が全体に一様なミニペレットを製造するには多く
の解決すべき問題点があった。本発明者らは、これらの
問題点を克服したミニペレットの製造に成功し(特開昭
62−228028号公報)、さらにその工業的製法を
可能にする乾燥法を開発した結果(特開昭63−300
766号公報)、ミニペレットを実用化することに成功
した。
ット状にするには製法上障害となる種々の性質を有して
いるものである。従って、薬物がコラーゲンまたはゼラ
チンからなる担体全体に均一に分布し、かつ重量および
寸法等が全体に一様なミニペレットを製造するには多く
の解決すべき問題点があった。本発明者らは、これらの
問題点を克服したミニペレットの製造に成功し(特開昭
62−228028号公報)、さらにその工業的製法を
可能にする乾燥法を開発した結果(特開昭63−300
766号公報)、ミニペレットを実用化することに成功
した。
【0004】しかしながら、これらの製造法で工業的に
成形される棒状、針状または板状ミニペレット製剤は、
一つのマトリックスから構成される成形体であり、薬物
の放出速度、放出期間あるいは放出挙動をコントロール
するには必ずしも十分ではなかった。従って、これらを
幅広く自在にコントロールできる多層型構造を有するミ
ニペレットの工業的成形法が強く望まれていた。
成形される棒状、針状または板状ミニペレット製剤は、
一つのマトリックスから構成される成形体であり、薬物
の放出速度、放出期間あるいは放出挙動をコントロール
するには必ずしも十分ではなかった。従って、これらを
幅広く自在にコントロールできる多層型構造を有するミ
ニペレットの工業的成形法が強く望まれていた。
【0005】天然または合成高分子材料を担体として多
層型構造を有する徐放性複合体およびその製造方法につ
いては従来より種々の提案がなされている。しかしなが
ら、従来の多層型構造を有する徐放性複合体の製造方法
は、予め単一マトリックスからなる所定の形状の成形体
を作成しておき、これを芯物質として高分子材料を含む
溶液に浸漬、乾燥を繰り返して、単一マトリックスから
なる成形体の外表面に高分子材料の被覆膜を形成させる
手法が採られている。例えば、特開昭56−12061
8号公報には、天然または合成高分子物質を担体とした
多層型構造を有する球状および棒状の徐放性複合体の製
造方法が、また、特開平2−142738号公報には、
ポリ−α−アミノ酸を担体とした多層型構造を有する針
状の徐放性複合体の製造方法が開示されている。これら
はいずれも高分子材料を含む溶液への浸漬により、成形
体の外表面に被覆膜を形成させる方法である。このよう
な従来法では、一般に製造工程が煩雑である上に、被覆
膜厚さをコントロールすることが難しい。また有機溶媒
が用いられたり、高温・高圧条件でプレス成形されたり
するため工業的実施が困難であり、あるいは適用できる
医療用薬物が限定されるという問題があった。
層型構造を有する徐放性複合体およびその製造方法につ
いては従来より種々の提案がなされている。しかしなが
ら、従来の多層型構造を有する徐放性複合体の製造方法
は、予め単一マトリックスからなる所定の形状の成形体
を作成しておき、これを芯物質として高分子材料を含む
溶液に浸漬、乾燥を繰り返して、単一マトリックスから
なる成形体の外表面に高分子材料の被覆膜を形成させる
手法が採られている。例えば、特開昭56−12061
8号公報には、天然または合成高分子物質を担体とした
多層型構造を有する球状および棒状の徐放性複合体の製
造方法が、また、特開平2−142738号公報には、
ポリ−α−アミノ酸を担体とした多層型構造を有する針
状の徐放性複合体の製造方法が開示されている。これら
はいずれも高分子材料を含む溶液への浸漬により、成形
体の外表面に被覆膜を形成させる方法である。このよう
な従来法では、一般に製造工程が煩雑である上に、被覆
膜厚さをコントロールすることが難しい。また有機溶媒
が用いられたり、高温・高圧条件でプレス成形されたり
するため工業的実施が困難であり、あるいは適用できる
医療用薬物が限定されるという問題があった。
【0006】また、特開昭57−55146号公報に
は、アテロコラーゲンまたはゼラチン中に比較的高濃度
の医薬品を含有させた中心部と、この中心部の外周囲に
配されかつ前記アテロコラーゲンまたはゼラチン中に比
較的低濃度の医薬品を含有させるかあるいは医薬品を含
有させない外殻部とを各々具備する医薬品運搬体が記載
されている。その製造法は中心球を割り型で作り、風乾
後4日間かけて架橋し、次いで中心球を外殻部の割り型
のほぼ中心に配置して外殻用の混合物を入れ二層球を作
り、風乾後、架橋を行うことになっており、この製造法
は煩雑で工業的実施は困難である。
は、アテロコラーゲンまたはゼラチン中に比較的高濃度
の医薬品を含有させた中心部と、この中心部の外周囲に
配されかつ前記アテロコラーゲンまたはゼラチン中に比
較的低濃度の医薬品を含有させるかあるいは医薬品を含
有させない外殻部とを各々具備する医薬品運搬体が記載
されている。その製造法は中心球を割り型で作り、風乾
後4日間かけて架橋し、次いで中心球を外殻部の割り型
のほぼ中心に配置して外殻用の混合物を入れ二層球を作
り、風乾後、架橋を行うことになっており、この製造法
は煩雑で工業的実施は困難である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる観点に
鑑みて創案されたもので、その目的とするところは、投
与された後、生体内で放出される薬物の放出速度、放出
期間あるいは放出挙動をコントロールし得るコラーゲン
および/またはゼラチンを担体とする多層型徐放性製剤
の、より簡便な製造方法を提供することにある。
鑑みて創案されたもので、その目的とするところは、投
与された後、生体内で放出される薬物の放出速度、放出
期間あるいは放出挙動をコントロールし得るコラーゲン
および/またはゼラチンを担体とする多層型徐放性製剤
の、より簡便な製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、コラーゲ
ンおよび/またはゼラチンを担体とする多層型構造を有
する徐放性製剤を高収量で工業生産する方法を開発すべ
く鋭意研究を重ねた結果、薬物濃度または薬物の種類を
異にする2種またはそれ以上の、10〜40w/w%のコ
ラーゲンおよび/またはゼラチン溶液を、多重ノズルか
ら押し出し成形することにより、所望の多層型徐放性製
剤が得られることを見い出した。本発明は、かかる知見
に基づいて完成されたものである。
ンおよび/またはゼラチンを担体とする多層型構造を有
する徐放性製剤を高収量で工業生産する方法を開発すべ
く鋭意研究を重ねた結果、薬物濃度または薬物の種類を
異にする2種またはそれ以上の、10〜40w/w%のコ
ラーゲンおよび/またはゼラチン溶液を、多重ノズルか
ら押し出し成形することにより、所望の多層型徐放性製
剤が得られることを見い出した。本発明は、かかる知見
に基づいて完成されたものである。
【0009】多重ノズルからの押し出し成形により、多
層型徐放性製剤が得られるということは、既述した従来
の多層型徐放性製剤の製法の煩雑さに照らして驚くべき
ことであり、その成功の鍵は、とりもなおさず、担体と
して10〜40w/w%のコラーゲンおよび/またはゼラ
チン溶液を使用するという事実に基づいている。即ち、
10〜40w/w%のコラーゲンおよび/またはゼラチン
溶液は、ノズルから押し出すことが可能な程度にゲル状
であり、かつ、押し出し成形後は、その形体を保持し得
る程度にゲル状であるという好都合な特性を持っている
のである。一方、本発明に係る多層型製剤は、主として
薬物の徐放を目的として製造され、使用されるものであ
るが、必ずしもその目的だけに限定されるものではな
い。例えば、複数の薬物を互いに隔離しておくための手
段として利用することも勿論可能である。更に、この多
層型製剤は、通常、先に述べたミニペレットの形に成形
されるが、より大型の、かつ、棒状、針状あるいは板状
以外の形に成形することも可能である。
層型徐放性製剤が得られるということは、既述した従来
の多層型徐放性製剤の製法の煩雑さに照らして驚くべき
ことであり、その成功の鍵は、とりもなおさず、担体と
して10〜40w/w%のコラーゲンおよび/またはゼラ
チン溶液を使用するという事実に基づいている。即ち、
10〜40w/w%のコラーゲンおよび/またはゼラチン
溶液は、ノズルから押し出すことが可能な程度にゲル状
であり、かつ、押し出し成形後は、その形体を保持し得
る程度にゲル状であるという好都合な特性を持っている
のである。一方、本発明に係る多層型製剤は、主として
薬物の徐放を目的として製造され、使用されるものであ
るが、必ずしもその目的だけに限定されるものではな
い。例えば、複数の薬物を互いに隔離しておくための手
段として利用することも勿論可能である。更に、この多
層型製剤は、通常、先に述べたミニペレットの形に成形
されるが、より大型の、かつ、棒状、針状あるいは板状
以外の形に成形することも可能である。
【0010】以上のことから、本明細書に於いては、本
発明方法に従い、多重ノズルからの押し出し成形により
製造される製剤を、「多層型構造を有するコラーゲンお
よび/またはゼラチン製剤」と呼ぶこととする。
発明方法に従い、多重ノズルからの押し出し成形により
製造される製剤を、「多層型構造を有するコラーゲンお
よび/またはゼラチン製剤」と呼ぶこととする。
【0011】以上述べたことから理解される様に、本発
明は、1種またはそれ以上の薬物を含有している10〜
40w/w%のコラーゲンおよび/またはゼラチン溶液
(A)、および薬物を含有していないか、あるいは(A)と
は薬物の濃度および/または種類を異にする1種または
それ以上の10〜40w/w%のコラーゲンおよび/また
はゼラチン溶液または溶液群(B)、のそれぞれを多重ノ
ズルを用いて同時に押し出し成形することを特徴とす
る、多層型構造を有するコラーゲンおよび/またはゼラ
チン製剤の製造方法を提供するものである。以下、本発
明をより詳細に説明する。
明は、1種またはそれ以上の薬物を含有している10〜
40w/w%のコラーゲンおよび/またはゼラチン溶液
(A)、および薬物を含有していないか、あるいは(A)と
は薬物の濃度および/または種類を異にする1種または
それ以上の10〜40w/w%のコラーゲンおよび/また
はゼラチン溶液または溶液群(B)、のそれぞれを多重ノ
ズルを用いて同時に押し出し成形することを特徴とす
る、多層型構造を有するコラーゲンおよび/またはゼラ
チン製剤の製造方法を提供するものである。以下、本発
明をより詳細に説明する。
【0012】本明細書において、多層型構造とは、二つ
以上のマトリックスから構成される成形体を意味する。
ここでいうマトリックスとは、1種またはそれ以上の薬
物および/または添加剤などが、担体中に均質に分散さ
れている系をいうが、薬物も添加剤も含んでいない担体
のみからなる系も一つのマトリックスである。従って、
多層型構造を有するコラーゲンおよび/またはゼラチン
製剤とは、複数のマトリックスから構成されている製剤
であって、各マトリックス毎に、含まれている薬物濃度
(濃度0の場合も含む)および/または薬物の種類、ある
いは添加剤の濃度および/または添加剤の種類が異なっ
ているものをいう。尚、薬物の含有量は、各マトリック
スに対し0〜50w/w%であることがよいが、好ましく
は0〜30w/w%、さらに3〜20w/w%が好ましい。
以上のマトリックスから構成される成形体を意味する。
ここでいうマトリックスとは、1種またはそれ以上の薬
物および/または添加剤などが、担体中に均質に分散さ
れている系をいうが、薬物も添加剤も含んでいない担体
のみからなる系も一つのマトリックスである。従って、
多層型構造を有するコラーゲンおよび/またはゼラチン
製剤とは、複数のマトリックスから構成されている製剤
であって、各マトリックス毎に、含まれている薬物濃度
(濃度0の場合も含む)および/または薬物の種類、ある
いは添加剤の濃度および/または添加剤の種類が異なっ
ているものをいう。尚、薬物の含有量は、各マトリック
スに対し0〜50w/w%であることがよいが、好ましく
は0〜30w/w%、さらに3〜20w/w%が好ましい。
【0013】10〜40w/w%のコラーゲンおよび/ま
たはゼラチン溶液とは、以下に定義するコラーゲンおよ
び/またはゼラチンを10〜40重量%の割合で含んで
いる水溶液を意味する。
たはゼラチン溶液とは、以下に定義するコラーゲンおよ
び/またはゼラチンを10〜40重量%の割合で含んで
いる水溶液を意味する。
【0014】本発明において使用するコラーゲンは動物
の結合組織の主たる蛋白質であり、抗原性の少ない蛋白
質として既に手術系、止血剤等に繁用されている安全な
物質である。本発明に於いては、安全性を高める目的で
コラーゲンの主たる抗原性部位であるテロペプチドを除
き、抗原性を極めて低くしたアテロコラーゲンを用いて
もよい。更に、本発明方法に於いては、これらを化学修
飾したサクシニル化コラーゲンまたはメチル化コラーゲ
ン等をも使用し得ることは言うまでもない。一方、ゼラ
チンはコラーゲンを熱変性させたものであり、医療上全
く安全な物質である。ゼラチンについても、コラーゲン
と同様の化学修飾が可能である。本発明に於いては、コ
ラーゲンおよびゼラチン、あるいはこれらの上記の誘導
体をそれぞれ単独あるいは適当な割合に配合して使用す
ることができる。本明細書に於いては、コラーゲンまた
はその誘導体、ゼラチンまたはその誘導体のそれぞれ単
独、またはそれらの混合物を、便宜上、「コラーゲンお
よび/またはゼラチン」という用語で表すこととする。
尚、コラーゲン、ゼラチンおよびそれらの誘導体は全て
市販のものを入手、使用することができる。
の結合組織の主たる蛋白質であり、抗原性の少ない蛋白
質として既に手術系、止血剤等に繁用されている安全な
物質である。本発明に於いては、安全性を高める目的で
コラーゲンの主たる抗原性部位であるテロペプチドを除
き、抗原性を極めて低くしたアテロコラーゲンを用いて
もよい。更に、本発明方法に於いては、これらを化学修
飾したサクシニル化コラーゲンまたはメチル化コラーゲ
ン等をも使用し得ることは言うまでもない。一方、ゼラ
チンはコラーゲンを熱変性させたものであり、医療上全
く安全な物質である。ゼラチンについても、コラーゲン
と同様の化学修飾が可能である。本発明に於いては、コ
ラーゲンおよびゼラチン、あるいはこれらの上記の誘導
体をそれぞれ単独あるいは適当な割合に配合して使用す
ることができる。本明細書に於いては、コラーゲンまた
はその誘導体、ゼラチンまたはその誘導体のそれぞれ単
独、またはそれらの混合物を、便宜上、「コラーゲンお
よび/またはゼラチン」という用語で表すこととする。
尚、コラーゲン、ゼラチンおよびそれらの誘導体は全て
市販のものを入手、使用することができる。
【0015】本発明の製剤中に含有させる薬物について
は特に限定はないが、例えば、プロスタグランジン、プ
ロスタサイクリン、各種ホルモン、抗生物質、化学療法
剤、抗炎症剤、制癌剤などが挙げられる。さらに本発明
の製法は工程中で加熱や有機溶媒処理等の工程を行わな
い極めて緩和な条件で行われるので、一般に熱に不安定
な薬物の製剤を製造するのに特に好適である。熱に不安
定な薬物としては、例えばペプチド・蛋白性生理活性物
質が挙げられる。
は特に限定はないが、例えば、プロスタグランジン、プ
ロスタサイクリン、各種ホルモン、抗生物質、化学療法
剤、抗炎症剤、制癌剤などが挙げられる。さらに本発明
の製法は工程中で加熱や有機溶媒処理等の工程を行わな
い極めて緩和な条件で行われるので、一般に熱に不安定
な薬物の製剤を製造するのに特に好適である。熱に不安
定な薬物としては、例えばペプチド・蛋白性生理活性物
質が挙げられる。
【0016】ペプチド・蛋白性生理活性物質としては、
例えば免疫調節作用等を有するサイトカイン、内分泌関
連物質、蛋白性ホルモン、成長因子、栄養因子、酵素な
どが挙げられる。更に具体的な例を以下に示す。免疫調
節作用を有する生理活性物質としては、例えばIFN、
インターロイキン(IL)、コロニー刺激因子(CSF)、
マクロファージ活性化因子(MAF)、などが挙げられ
る。なおここで言うIFNとはα、β、γその他いずれ
のIFNでもよく、またそれらの組み合わせでもよいこ
とはもちろんである。同様にILはIL−1、IL−2
あるいはIL−3、その他いずれでもよく、CSFはmu
lti−CSF(多能性CSF)、GM−CSF(顆粒球−単
球マクロファージCSF)、G−CSF(顆粒球−CS
F)またはM−CSF(単球マクロファージCSF)その
他のいずれのCSFでもよく、また、これらの混合物で
もよい。また、本発明に用いる生理活性物質はその製法
によらず、生体からの抽出物質、人工合成物質または、
遺伝子組換え法、細胞培養などから得られるものいずれ
でもよい。
例えば免疫調節作用等を有するサイトカイン、内分泌関
連物質、蛋白性ホルモン、成長因子、栄養因子、酵素な
どが挙げられる。更に具体的な例を以下に示す。免疫調
節作用を有する生理活性物質としては、例えばIFN、
インターロイキン(IL)、コロニー刺激因子(CSF)、
マクロファージ活性化因子(MAF)、などが挙げられ
る。なおここで言うIFNとはα、β、γその他いずれ
のIFNでもよく、またそれらの組み合わせでもよいこ
とはもちろんである。同様にILはIL−1、IL−2
あるいはIL−3、その他いずれでもよく、CSFはmu
lti−CSF(多能性CSF)、GM−CSF(顆粒球−単
球マクロファージCSF)、G−CSF(顆粒球−CS
F)またはM−CSF(単球マクロファージCSF)その
他のいずれのCSFでもよく、また、これらの混合物で
もよい。また、本発明に用いる生理活性物質はその製法
によらず、生体からの抽出物質、人工合成物質または、
遺伝子組換え法、細胞培養などから得られるものいずれ
でもよい。
【0017】本発明に於いては、二層またはそれ以上の
多層型構造を有しており、それぞれの層に独立に、含有
物質を異にする二種以上のコラーゲンおよび/またはゼ
ラチン溶液を供給することができる通常の多重ノズルを
使用することができる。多重ノズルの具体例として、例
えば図1に示した二重構造ノズルを使用することができ
る。
多層型構造を有しており、それぞれの層に独立に、含有
物質を異にする二種以上のコラーゲンおよび/またはゼ
ラチン溶液を供給することができる通常の多重ノズルを
使用することができる。多重ノズルの具体例として、例
えば図1に示した二重構造ノズルを使用することができ
る。
【0018】本発明を実施するには、まずコラーゲンお
よび/またはゼラチンを水により練合する。このとき、
所望により1種またはそれ以上の薬物および/または添
加物を加える。各成分を均一に練合するには、特開昭6
2−228028号公報に記載の方法に従うのが好まし
い。具体的には、以下のいずれかの方法によるのが好ま
しい。 イ) pH5以下の酸性条件下で、混合液の塩濃度を繊維
化濃度以下にする。この様な条件下では、コラーゲンお
よび/またはゼラチンの濃度が高くなってもこれらが繊
維状となることはなく、均質な混合液が得られる。 ロ) サクシニル化またはメチル化などの化学的修飾を施
したコラーゲンおよび/またはゼラチンを使用する。こ
の方法は、薬物の安定性の面から、混合液のpHを調節
する必要がある場合に有効である。 ハ) 混合液にグルコースを添加する。グルコースの添加
により、コラーゲンおよび/またはゼラチンの溶解性が
上昇するので、混合液がほぼ中性の場合に特に有効な方
法である。 この様にして得られた2種またはそれ以上の混合液を多
重ノズルから、気体(通常空気)中に押し出す(乾式成
形)。この時、各層の接触が生じ、各層が一体となった
状態で押し出し成形される。次いで、成形体を適当な方
法で乾燥する。この時、成形体の形状をほぼそのまま保
持するには、特開昭63−300766号公報に記載の
方法、即ち成形体の一部または全部を連続気孔を有する
疎水性の多孔性膜に接触せしめて乾燥処理するのが好ま
しい。
よび/またはゼラチンを水により練合する。このとき、
所望により1種またはそれ以上の薬物および/または添
加物を加える。各成分を均一に練合するには、特開昭6
2−228028号公報に記載の方法に従うのが好まし
い。具体的には、以下のいずれかの方法によるのが好ま
しい。 イ) pH5以下の酸性条件下で、混合液の塩濃度を繊維
化濃度以下にする。この様な条件下では、コラーゲンお
よび/またはゼラチンの濃度が高くなってもこれらが繊
維状となることはなく、均質な混合液が得られる。 ロ) サクシニル化またはメチル化などの化学的修飾を施
したコラーゲンおよび/またはゼラチンを使用する。こ
の方法は、薬物の安定性の面から、混合液のpHを調節
する必要がある場合に有効である。 ハ) 混合液にグルコースを添加する。グルコースの添加
により、コラーゲンおよび/またはゼラチンの溶解性が
上昇するので、混合液がほぼ中性の場合に特に有効な方
法である。 この様にして得られた2種またはそれ以上の混合液を多
重ノズルから、気体(通常空気)中に押し出す(乾式成
形)。この時、各層の接触が生じ、各層が一体となった
状態で押し出し成形される。次いで、成形体を適当な方
法で乾燥する。この時、成形体の形状をほぼそのまま保
持するには、特開昭63−300766号公報に記載の
方法、即ち成形体の一部または全部を連続気孔を有する
疎水性の多孔性膜に接触せしめて乾燥処理するのが好ま
しい。
【0019】本発明方法で得られる成形体の形状は、通
常、棒状、針状または板状であるが、その断面の形には
制約はなく、例えば円形、三角形、四角形、台形などい
ずれにも適用できる。特に本発明方法で得られる成形体
の好ましい形状としては、図2に示すごとく、同心円状
に重層する二層以上の棒状マトリックスから構成されて
いるもの、図3に示すごとく、相互に重層する二層以上
の板状マトリックスから構成されているもの等が挙げら
れる。この時、ノズルの寸法を変える事により、様々な
厚さの層を形成することが可能であり、容易に層の厚さ
をコントロールできる。また同心円状に重層する二層以
上の棒状マトリックスから構成される成形体において、
中心部のノズルから担体成分を押し出さないようにすれ
ば、中空のパイプ、あるいはチューブ状の製剤を製造す
ることができる。また、2本以上のノズルを1本の外筒
ノズル内に配置すれば、図4に示すような断面の多重構
造マトリックスを製造することも可能である。
常、棒状、針状または板状であるが、その断面の形には
制約はなく、例えば円形、三角形、四角形、台形などい
ずれにも適用できる。特に本発明方法で得られる成形体
の好ましい形状としては、図2に示すごとく、同心円状
に重層する二層以上の棒状マトリックスから構成されて
いるもの、図3に示すごとく、相互に重層する二層以上
の板状マトリックスから構成されているもの等が挙げら
れる。この時、ノズルの寸法を変える事により、様々な
厚さの層を形成することが可能であり、容易に層の厚さ
をコントロールできる。また同心円状に重層する二層以
上の棒状マトリックスから構成される成形体において、
中心部のノズルから担体成分を押し出さないようにすれ
ば、中空のパイプ、あるいはチューブ状の製剤を製造す
ることができる。また、2本以上のノズルを1本の外筒
ノズル内に配置すれば、図4に示すような断面の多重構
造マトリックスを製造することも可能である。
【0020】
【実施例】以下に本発明を実験例および実施例によって
より詳細に説明するが、これらの例はいずれも本発明を
限定するものではない。
より詳細に説明するが、これらの例はいずれも本発明を
限定するものではない。
【0021】実施例1 2w/w%アテロコラーゲン水溶液45gとα型インタ
ーフェロン(6400万国際単位/ml)5.6mlおよび人
血清アルブミン水溶液(71mg/ml)1.41mlをよく混
合し、凍結乾燥した。この凍結乾燥品に水2.3mlを加
え、冷蔵庫内で一昼夜膨潤した後、乳鉢で十分に練合
し、均質な混合液(A液)を得た(アテロコラーゲン26w
/w%水溶液)。
ーフェロン(6400万国際単位/ml)5.6mlおよび人
血清アルブミン水溶液(71mg/ml)1.41mlをよく混
合し、凍結乾燥した。この凍結乾燥品に水2.3mlを加
え、冷蔵庫内で一昼夜膨潤した後、乳鉢で十分に練合
し、均質な混合液(A液)を得た(アテロコラーゲン26w
/w%水溶液)。
【0022】別に、2w/w%アテロコラーゲン水溶液9
0gと人血清アルブミン水溶液(71mg/ml)2.82ml
をよく混合し、凍結乾燥した。この凍結乾燥品に水4.
3mlを加え、冷蔵庫内で一昼夜膨潤した後、乳鉢で十分
練合し、均質な混合液(B液)を得た(アテロコラーゲン
26w/w%水溶液)。混合液A、Bそれぞれをプラスチ
ック製シリンジに移し変え、高速遠心機で遠心脱泡す
る。混合液A、Bのそれぞれをシリンジのまま専用二重
構造ノズルに、A液は中心部、B液は外層部に供給され
るようにセットする。この専用二重構造ノズルは、中心
部と外層部の体積比が1:2となっており、口径は外層
部、中心部がそれぞれ2.0mm、1.0mmとなってい
る。材質的にはオートクレーブもしくは乾熱滅菌に耐
え、耐薬品性に優れたステンレスSUS−316製とし
た。A、B両液の押し出す速度が1:2となる割合で同
時に押し出すと、ノズル口でA、B両液は接触し、一体
となったロッドに成形される。これを、相対湿度75%
に保ったデシケーターに傾斜をつけて静置し、冷蔵庫内
で72時間乾燥した後、更にシリカゲル入りデシケータ
内で24時間乾燥した。これを適当な長さに切断するこ
とにより、α型インターフェロン100万国際単位を含
む、直径約1.1mmの二層型構造を有する成形体を得
た。
0gと人血清アルブミン水溶液(71mg/ml)2.82ml
をよく混合し、凍結乾燥した。この凍結乾燥品に水4.
3mlを加え、冷蔵庫内で一昼夜膨潤した後、乳鉢で十分
練合し、均質な混合液(B液)を得た(アテロコラーゲン
26w/w%水溶液)。混合液A、Bそれぞれをプラスチ
ック製シリンジに移し変え、高速遠心機で遠心脱泡す
る。混合液A、Bのそれぞれをシリンジのまま専用二重
構造ノズルに、A液は中心部、B液は外層部に供給され
るようにセットする。この専用二重構造ノズルは、中心
部と外層部の体積比が1:2となっており、口径は外層
部、中心部がそれぞれ2.0mm、1.0mmとなってい
る。材質的にはオートクレーブもしくは乾熱滅菌に耐
え、耐薬品性に優れたステンレスSUS−316製とし
た。A、B両液の押し出す速度が1:2となる割合で同
時に押し出すと、ノズル口でA、B両液は接触し、一体
となったロッドに成形される。これを、相対湿度75%
に保ったデシケーターに傾斜をつけて静置し、冷蔵庫内
で72時間乾燥した後、更にシリカゲル入りデシケータ
内で24時間乾燥した。これを適当な長さに切断するこ
とにより、α型インターフェロン100万国際単位を含
む、直径約1.1mmの二層型構造を有する成形体を得
た。
【0023】実施例2 2w/w%アテロコラーゲン水溶液45gとα型インタ
ーフェロン(6400万国際単位/ml)5.6mlとインタ
ーロイキン2(2×103U/ml)2mlおよび人血清アル
ブミン水溶液(71mg/ml)1.41mlをよく混合し、凍
結乾燥した。この凍結乾燥品に水2.3mlを加え、冷蔵
庫内で一昼夜膨潤した後、乳鉢で十分に練合し、均一な
混合液(A液)を得た(アテロコラーゲン26w/w%水溶
液)。このA液と実施例1で得られたB液のそれぞれを
シリンジに移し変え、高速遠心機で遠心脱泡する。混合
液A、Bのそれぞれをシリンジのまま専用二重構造ノズ
ルにA液は中心部、B液は外層部に供給されるようにセ
ットし、実施例1と同様に処理することにより、中心部
にα型インターフェロンとインターロイキン2を含有す
る直径1.1mmの二層型構造を有する成形体を得た。
ーフェロン(6400万国際単位/ml)5.6mlとインタ
ーロイキン2(2×103U/ml)2mlおよび人血清アル
ブミン水溶液(71mg/ml)1.41mlをよく混合し、凍
結乾燥した。この凍結乾燥品に水2.3mlを加え、冷蔵
庫内で一昼夜膨潤した後、乳鉢で十分に練合し、均一な
混合液(A液)を得た(アテロコラーゲン26w/w%水溶
液)。このA液と実施例1で得られたB液のそれぞれを
シリンジに移し変え、高速遠心機で遠心脱泡する。混合
液A、Bのそれぞれをシリンジのまま専用二重構造ノズ
ルにA液は中心部、B液は外層部に供給されるようにセ
ットし、実施例1と同様に処理することにより、中心部
にα型インターフェロンとインターロイキン2を含有す
る直径1.1mmの二層型構造を有する成形体を得た。
【0024】実施例3 2w/w%アテロコラーゲン水溶液90gとインターロ
イキン2(2×103U/ml)2mlおよび人血清アルブミ
ン水溶液(71mg/ml)2.82mlをよく混合し、凍結乾
燥した。この凍結乾燥品に水4.3mlを加え、冷蔵庫内
で一昼夜膨潤した後、乳鉢で十分に練合し、均一な混合
液(B液)を得た(アテロコラーゲン26w/w%水溶液)。
このB液と実施例1で得られたA液のそれぞれをシリン
ジに移し変え、高速遠心機で遠心脱泡する。混合液A、
Bのそれぞれをシリンジのまま専用二重構造ノズルにA
液は中心部、B液は外層部に供給されるようにセット
し、実施例1と同様に処理することにより、中心部にα
型インターフェロン、外層部にインターロイキン2を含
有する直径1.1mmの二重型構造を有する成形体を得
た。
イキン2(2×103U/ml)2mlおよび人血清アルブミ
ン水溶液(71mg/ml)2.82mlをよく混合し、凍結乾
燥した。この凍結乾燥品に水4.3mlを加え、冷蔵庫内
で一昼夜膨潤した後、乳鉢で十分に練合し、均一な混合
液(B液)を得た(アテロコラーゲン26w/w%水溶液)。
このB液と実施例1で得られたA液のそれぞれをシリン
ジに移し変え、高速遠心機で遠心脱泡する。混合液A、
Bのそれぞれをシリンジのまま専用二重構造ノズルにA
液は中心部、B液は外層部に供給されるようにセット
し、実施例1と同様に処理することにより、中心部にα
型インターフェロン、外層部にインターロイキン2を含
有する直径1.1mmの二重型構造を有する成形体を得
た。
【0025】実験例1 実施例1で作成した二層型構造を有するミニペレット
および対照のミニペレットをそれぞれマウスの皮下に投
与し、血中濃度の時間的推移を放射免疫分析法により観
察した。マウスはそれぞれ3匹づつ用い、投与量はマウ
ス1匹当たり100万国際単位になるように投与した。
結果を図5に示す。図5に於いて縦軸はα−インターフ
ェロンの血中濃度(3匹の平均、単位:ユニット/ml)
を、横軸は時間(単位:日)を表す。○は本発明の二層型
構造を有するミニペレット(本発明)を、●は単層型ミニ
ペレット(対照)を表す。
および対照のミニペレットをそれぞれマウスの皮下に投
与し、血中濃度の時間的推移を放射免疫分析法により観
察した。マウスはそれぞれ3匹づつ用い、投与量はマウ
ス1匹当たり100万国際単位になるように投与した。
結果を図5に示す。図5に於いて縦軸はα−インターフ
ェロンの血中濃度(3匹の平均、単位:ユニット/ml)
を、横軸は時間(単位:日)を表す。○は本発明の二層型
構造を有するミニペレット(本発明)を、●は単層型ミニ
ペレット(対照)を表す。
【0026】ここで対照のミニペレットは次のようにし
て作製した。2w/w%アテロコラーゲン水溶液54gと
α型インターフェロン(6400万国際単位/ml)2.6
8mlおよび人血清アルブミン水溶液(71mg/ml)1.6
9mlをよく混合し凍結乾燥した。この凍結乾燥品に水
2.8mlを加え、冷蔵庫内で一昼夜膨潤した後、乳鉢で
十分に練合し、均質な混合液を得た(アテロコラーゲン
26w/w%水溶液)。押し出しから乾燥に至る一連の工
程は単一構造のノズルを用いる以外は実施例1と同様に
操作し、α型インターフェロン100万国際単位を含む
直径約1.1mmの単一構造を有する成形体(対照)を得
た。
て作製した。2w/w%アテロコラーゲン水溶液54gと
α型インターフェロン(6400万国際単位/ml)2.6
8mlおよび人血清アルブミン水溶液(71mg/ml)1.6
9mlをよく混合し凍結乾燥した。この凍結乾燥品に水
2.8mlを加え、冷蔵庫内で一昼夜膨潤した後、乳鉢で
十分に練合し、均質な混合液を得た(アテロコラーゲン
26w/w%水溶液)。押し出しから乾燥に至る一連の工
程は単一構造のノズルを用いる以外は実施例1と同様に
操作し、α型インターフェロン100万国際単位を含む
直径約1.1mmの単一構造を有する成形体(対照)を得
た。
【0027】図5から明らかなように、本発明のミニペ
レットの初期のピークが抑制され、より長時間の持続化
傾向を示し、投与後7日までほぼ一定の血中濃度が維持
されるという、よりコントロールされた放出挙動を示し
た。
レットの初期のピークが抑制され、より長時間の持続化
傾向を示し、投与後7日までほぼ一定の血中濃度が維持
されるという、よりコントロールされた放出挙動を示し
た。
【図1】 本発明で用いられる多重ノズルの断面図。
【図2】 本発明で得られる多層型成形体の斜視図。
【図3】 本発明で得られる多層型成形体の斜視図。
【図4】 本発明で得られる多層型成形体の斜視図。
【図5】 本発明で得られる二重型成形体および対照と
しての単層型成形体をマウスに皮下投与した時の血中濃
度の時間的推移を表すグラフ。
しての単層型成形体をマウスに皮下投与した時の血中濃
度の時間的推移を表すグラフ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 幸宏 山形県鶴岡市宝田1−18−36 株式会社 高研鶴岡工場内 (72)発明者 藤岡 敬治 大阪府茨木市蔵垣内1丁目3番45号 住 友製薬株式会社内 (72)発明者 佐藤 重二 大阪府茨木市蔵垣内1丁目3番45号 住 友製薬株式会社内 (72)発明者 高田 義博 大阪府茨木市蔵垣内1丁目3番45号 住 友製薬株式会社内 (72)発明者 佐々木 慶雄 大阪府茨木市蔵垣内1丁目3番45号 住 友製薬株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−131355(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 9/00 A61K 47/42
Claims (6)
- 【請求項1】 (A) 1種またはそれ以上の薬物を含有
している10〜40w/w%のコラーゲンおよび/または
ゼラチン溶液、および(B) 薬物を含有していないか、
あるいは(A)とは薬物の濃度および/または種類を異に
する1種またはそれ以上の10〜40w/w%のコラーゲ
ンおよび/またはゼラチン溶液または溶液群、のそれぞ
れを多重ノズルを用いて同時に押し出し成形することを
特徴とする、多層型構造を有するコラーゲンおよび/ま
たはゼラチン製剤の製造方法。 - 【請求項2】 押し出し成形により押し出される成形体
が気体中に押し出される請求項1に記載の製造方法。 - 【請求項3】 同心円状に層をなす多重ノズルを用いて
押し出し成形する請求項1に記載の製造方法。 - 【請求項4】 積層構造を有する多重ノズルを用いて押
し出し成形する請求項1に記載の製造方法。 - 【請求項5】 溶液(A)と溶液または溶液群(B)とは、
薬物濃度のみが異なっている請求項1に記載の製造方
法。 - 【請求項6】 溶液(A)と溶液または溶液群(B)とは、
薬物の種類が異なっている請求項1に記載の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03083802A JP3118009B2 (ja) | 1991-04-16 | 1991-04-16 | 多層構造を有するコラーゲンおよび/またはゼラチン製剤の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03083802A JP3118009B2 (ja) | 1991-04-16 | 1991-04-16 | 多層構造を有するコラーゲンおよび/またはゼラチン製剤の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04364120A JPH04364120A (ja) | 1992-12-16 |
JP3118009B2 true JP3118009B2 (ja) | 2000-12-18 |
Family
ID=13812795
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03083802A Expired - Fee Related JP3118009B2 (ja) | 1991-04-16 | 1991-04-16 | 多層構造を有するコラーゲンおよび/またはゼラチン製剤の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3118009B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101538273B1 (ko) | 2014-10-17 | 2015-07-22 | 황호준 | 유리창 보호패드 |
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---|---|---|---|---|
JP3720386B2 (ja) * | 1993-12-27 | 2005-11-24 | 住友製薬株式会社 | 薬物放出制御製剤 |
TW586944B (en) | 1998-05-29 | 2004-05-11 | Sumitomo Pharma | Controlled release agent having a multi-layer structure |
JP4824224B2 (ja) * | 2001-08-28 | 2011-11-30 | 興和株式会社 | 糖衣製剤 |
CA2774495C (en) | 2009-09-17 | 2017-09-26 | Evonik Degussa Corporation | Implant devices that differ by release profile and methods of making and using same |
JP6905035B2 (ja) | 2019-11-29 | 2021-07-21 | Nissha株式会社 | 可食性フィルムの製造方法、フィルム製剤及び可食性フィルム |
-
1991
- 1991-04-16 JP JP03083802A patent/JP3118009B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101538273B1 (ko) | 2014-10-17 | 2015-07-22 | 황호준 | 유리창 보호패드 |
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---|---|
JPH04364120A (ja) | 1992-12-16 |
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