JP3116887B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents
半導体装置の製造方法Info
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置の製造
方法に関し、特にプラズマCVD法によりシリコン窒化
膜を形成する工程を含む半導体装置の製造方法に関す
る。
方法に関し、特にプラズマCVD法によりシリコン窒化
膜を形成する工程を含む半導体装置の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】シリコン窒化膜は層間膜、passiv
ation膜、etching stopper、拡散
防止膜等の半導体素子に必須である。シリコン窒化膜は
通常堆積温度100〜300℃程度の基板上にSiH4
+NH3、SiH2Cl2+NH3等の還元雰囲気の混合気
を導入して減圧CVD(LPCVD)法やプラズマCV
D(PECVD)法を用いて作成される。これらの方法
で作成されるシリコン窒化膜は高純度かつ稠密でしかも
段差被覆性に優れている。
ation膜、etching stopper、拡散
防止膜等の半導体素子に必須である。シリコン窒化膜は
通常堆積温度100〜300℃程度の基板上にSiH4
+NH3、SiH2Cl2+NH3等の還元雰囲気の混合気
を導入して減圧CVD(LPCVD)法やプラズマCV
D(PECVD)法を用いて作成される。これらの方法
で作成されるシリコン窒化膜は高純度かつ稠密でしかも
段差被覆性に優れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、半導体素子に強
誘電体や高誘電体薄膜を用いることが検討されている
が、これら強誘電体・高誘電体薄膜は遷移金属と酸素の
化合物であるため還元雰囲気に曝されると電気特性が劣
化する。しかしながら、従来法によるシリコン窒化膜の
堆積は還元雰囲気で行われるため、強誘電体・高誘電体
薄膜の劣化の一因となりうる。従って、強誘電体・高誘
電体薄膜を応用した半導体素子の安定動作及び性能向上
にはシリコン窒化膜を非還元雰囲気で成膜する事が望ま
しい。
誘電体や高誘電体薄膜を用いることが検討されている
が、これら強誘電体・高誘電体薄膜は遷移金属と酸素の
化合物であるため還元雰囲気に曝されると電気特性が劣
化する。しかしながら、従来法によるシリコン窒化膜の
堆積は還元雰囲気で行われるため、強誘電体・高誘電体
薄膜の劣化の一因となりうる。従って、強誘電体・高誘
電体薄膜を応用した半導体素子の安定動作及び性能向上
にはシリコン窒化膜を非還元雰囲気で成膜する事が望ま
しい。
【0004】シリコン窒化膜を堆積する方法には、CV
D法以外にsputter法、ion beam as
sisted depoisition (IBAD)
法(D. Van Vechten他、J. Vac.
Sci. TechnolA8、1990年)があ
る。これらはいずれも非還元雰囲気中で成膜できるが膜
密度が低くシリコン窒化膜に要求される高い硬度・拡散
防止能といった性能を満たさない。また、これらの堆積
方法では被覆性に乏しく、将来の高アスペクト比の埋め
込みが要求される半導体素子への適用は困難である。従
って、高い膜密度を持ちかつ被覆性に優れた膜を成膜可
能なCVD法がシリコン窒化膜の成膜手段として望まれ
る。
D法以外にsputter法、ion beam as
sisted depoisition (IBAD)
法(D. Van Vechten他、J. Vac.
Sci. TechnolA8、1990年)があ
る。これらはいずれも非還元雰囲気中で成膜できるが膜
密度が低くシリコン窒化膜に要求される高い硬度・拡散
防止能といった性能を満たさない。また、これらの堆積
方法では被覆性に乏しく、将来の高アスペクト比の埋め
込みが要求される半導体素子への適用は困難である。従
って、高い膜密度を持ちかつ被覆性に優れた膜を成膜可
能なCVD法がシリコン窒化膜の成膜手段として望まれ
る。
【0005】シリコン窒化膜を非還元雰囲気でCVD法
により成膜する一つの方法として、水素を全く含まない
原料を用いて成膜する方法が以下の三例に報告されてい
る。
により成膜する一つの方法として、水素を全く含まない
原料を用いて成膜する方法が以下の三例に報告されてい
る。
【0006】(1)Si2F6+N2を用いて成膜温度3
50℃でPECVD法で堆積する方法(特開昭61−2
56735号公報)。
50℃でPECVD法で堆積する方法(特開昭61−2
56735号公報)。
【0007】(2)SiBr4+N2を用いて成膜温度3
00℃でPECVD法で堆積する方法(United
States 3,424,661)。
00℃でPECVD法で堆積する方法(United
States 3,424,661)。
【0008】(3)SiI4+N2を用いてPECVD法
で堆積する方法(M. Shiloh他、J. Ele
ctrochem. Soc. 124、1977
年)。
で堆積する方法(M. Shiloh他、J. Ele
ctrochem. Soc. 124、1977
年)。
【0009】しかしながら、(1)に関しては膜中に大
量のFが残り例えば配線周りに用いる場合には配線を腐
食させる事が考えられるため望ましくない。また、
(2)と(3)に関してはSi原料がそれぞれ液体と固
体であり取り扱いに難がある。従って、上記のいずれの
方法も半導体素子への応用は困難である。
量のFが残り例えば配線周りに用いる場合には配線を腐
食させる事が考えられるため望ましくない。また、
(2)と(3)に関してはSi原料がそれぞれ液体と固
体であり取り扱いに難がある。従って、上記のいずれの
方法も半導体素子への応用は困難である。
【0010】シリコン窒化膜の非還元雰囲気でCVD成
膜するもう一つの方法として、水素をSi−H結合とN
−H結合を直接持たない原料を用いて成膜する方法が以
下の二例に報告されている。
膜するもう一つの方法として、水素をSi−H結合とN
−H結合を直接持たない原料を用いて成膜する方法が以
下の二例に報告されている。
【0011】(1)(Me2N)3SiN3 (Me:−
CH3基)を用いて100〜400℃でPECVD法で
堆積する方法(H. Kitoh他Jpn. J. A
ppl. Phys. 33、1994年)。
CH3基)を用いて100〜400℃でPECVD法で
堆積する方法(H. Kitoh他Jpn. J. A
ppl. Phys. 33、1994年)。
【0012】(2)(Me)3SiN(Me)2を用いて
R.T.でPECVD法で堆積後、850℃で熱処理す
る方法(N. Inagaki他、Thin Soli
dFilms 118、1984年)。
R.T.でPECVD法で堆積後、850℃で熱処理す
る方法(N. Inagaki他、Thin Soli
dFilms 118、1984年)。
【0013】しかしながら、いずれも原料が有機化合物
であるため成膜された膜中にシリコン窒化膜の電気特性
の劣化の一因として知られる炭素を多量に含み、上記の
二例の半導体素子への応用は困難である。
であるため成膜された膜中にシリコン窒化膜の電気特性
の劣化の一因として知られる炭素を多量に含み、上記の
二例の半導体素子への応用は困難である。
【0014】従って、従来技術では半導体素子に要求さ
れる高純度かつ稠密で更に段差被覆性に優れたシリコン
窒化膜を非還元雰囲気中で成膜することは困難であり、
将来の強誘電体・高誘電体薄膜を用いた素子を実現する
ための課題となっている。
れる高純度かつ稠密で更に段差被覆性に優れたシリコン
窒化膜を非還元雰囲気中で成膜することは困難であり、
将来の強誘電体・高誘電体薄膜を用いた素子を実現する
ための課題となっている。
【0015】本発明はこのような従来の問題点に鑑みて
なされたものであり、強誘電体膜・高誘電体膜を劣化さ
せる還元性雰囲気を用いることなく、さらに膜中に電気
特性を劣化させる炭素、および配線等の腐食の原因とな
るハロゲンを含むことのないシリコン窒化膜形成工程を
含む半導体装置の製造方法を提供することを目的とす
る。
なされたものであり、強誘電体膜・高誘電体膜を劣化さ
せる還元性雰囲気を用いることなく、さらに膜中に電気
特性を劣化させる炭素、および配線等の腐食の原因とな
るハロゲンを含むことのないシリコン窒化膜形成工程を
含む半導体装置の製造方法を提供することを目的とす
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、SiF4また
はSi2F6のいずれかとN2との混合気体を用いて、プ
ラズマCVD法により温度400〜850℃の基板上に
シリコン窒化膜を形成する工程を含む半導体装置の製造
方法に関する。
はSi2F6のいずれかとN2との混合気体を用いて、プ
ラズマCVD法により温度400〜850℃の基板上に
シリコン窒化膜を形成する工程を含む半導体装置の製造
方法に関する。
【0017】本発明では、特にラジカル化を促進する触
媒を備えたCVD装置を用いて、プラズマ放電の際に、
装置内で前記混合気体と触媒を接触させることが好まし
い。
媒を備えたCVD装置を用いて、プラズマ放電の際に、
装置内で前記混合気体と触媒を接触させることが好まし
い。
【0018】
【発明の実施の形態】まず、本発明は以下の理由によ
り、本発明の効果が奏される。
り、本発明の効果が奏される。
【0019】シリコン窒化物をCVDにより成膜する際
の原料としては、前述のようにSiハロゲン化物とSi
有機化合物の二種類がある。Siハロゲン化物を用いる
際の問題は残留ハロゲンによる腐食であるが、残留ハロ
ゲンはシリコン窒化膜の特性自体は劣化させない。腐食
は残留量が少なければその後の工程により回避出来るの
で、残留量の減少が出来れば半導体素子への適用は可能
である。それに対し、Si有機化合物を用いた場合、残
留炭素はシリコン窒化膜そのものの特性を劣化させるた
め半導体素子への応用は困難である。従って、Siハロ
ゲン化物とN2が非還元雰囲気によるシリコン窒化膜C
VD成膜の原料として適当である。
の原料としては、前述のようにSiハロゲン化物とSi
有機化合物の二種類がある。Siハロゲン化物を用いる
際の問題は残留ハロゲンによる腐食であるが、残留ハロ
ゲンはシリコン窒化膜の特性自体は劣化させない。腐食
は残留量が少なければその後の工程により回避出来るの
で、残留量の減少が出来れば半導体素子への適用は可能
である。それに対し、Si有機化合物を用いた場合、残
留炭素はシリコン窒化膜そのものの特性を劣化させるた
め半導体素子への応用は困難である。従って、Siハロ
ゲン化物とN2が非還元雰囲気によるシリコン窒化膜C
VD成膜の原料として適当である。
【0020】Siハロゲン化物として何が適当であるか
は生成の自由エネルギーを考慮することで判断できる。
Siハロゲン化物とN2が熱平衡状態でシリコン窒化膜
を形成するとした場合の反応は次の式(1)のように書
ける。CVD反応は非熱平衡状態で進行するが熱平衡状
態での結果は材料選択には有効である。
は生成の自由エネルギーを考慮することで判断できる。
Siハロゲン化物とN2が熱平衡状態でシリコン窒化膜
を形成するとした場合の反応は次の式(1)のように書
ける。CVD反応は非熱平衡状態で進行するが熱平衡状
態での結果は材料選択には有効である。
【0021】
【数1】 ここで、SinXmはハロゲン化シリコンであり、Xは、
F、Cl、BrまたはIである。
F、Cl、BrまたはIである。
【0022】各化合物の生成反応は、次に式(2)、お
よび式(3)のように進行する。
よび式(3)のように進行する。
【0023】
【数2】
【0024】
【数3】 従って、式(1)〜(3)より求める自由エネルギーは
式(4)のように書ける。
式(4)のように書ける。
【0025】
【数4】
【0026】各材料の標準状態での生成のEntrop
y及びEnthalpyを表1に示す(D. R. L
ide、”CRC Handbook of Chem
istry and Physics 77th ed
ition” 、1997年)。表内のc、l及びgは
その物質の状態(それぞれ固体、液体及び気体)を、
M.P.、B.P.はそれぞれ融点、沸点を示す。
y及びEnthalpyを表1に示す(D. R. L
ide、”CRC Handbook of Chem
istry and Physics 77th ed
ition” 、1997年)。表内のc、l及びgは
その物質の状態(それぞれ固体、液体及び気体)を、
M.P.、B.P.はそれぞれ融点、沸点を示す。
【0027】表1及び式(4)から計算した1気圧での
自由エネルギーを表2の(イ)〜(ヘ)欄に示す。但し
比熱の効果は計算が煩雑になるため無視している。
自由エネルギーを表2の(イ)〜(ヘ)欄に示す。但し
比熱の効果は計算が煩雑になるため無視している。
【0028】自由エネルギーに負の項を含んでいるのは
(ヘ)欄のSiI4のみで、従って熱平衡状態でSi3N
4を生成する方向に反応が進む可能性があるのはSiI4
だけである。これは従来例の結果と一致する(M. S
hiloh他、J. Electrochem. So
c. 124、1977年)。SiI4での自由エネル
ギーは低温で低くなるので、反応は低温下が望ましく思
えるがその場合Iの残留量が多くなる事が予想される。
(ヘ)欄のSiI4のみで、従って熱平衡状態でSi3N
4を生成する方向に反応が進む可能性があるのはSiI4
だけである。これは従来例の結果と一致する(M. S
hiloh他、J. Electrochem. So
c. 124、1977年)。SiI4での自由エネル
ギーは低温で低くなるので、反応は低温下が望ましく思
えるがその場合Iの残留量が多くなる事が予想される。
【0029】United States Paten
t 3,424,661によればSiBr4でも反応が
進むとのことであるが、(ホ)欄に示すように自由エネ
ルギーは正である。この違いの理由として式(1)の気
体のmol数を反応前後で比較すると反応後の方がmo
l数が多く、CVD成膜が行われる減圧下ではEntr
opy効果で自由エネルギーは表2よりも小さくなる事
が考えられる。また、CVD反応は非平衡であるのに平
衡状態を仮定した計算したことが理由として考えられ
る。いずれにせよSiI4と同様自由エネルギーは低温
でより低くなるので、膜中Brの残留量が多くなる事が
予想される。従って、SiI4、SiBr4とも多量のハ
ロゲンが残留するため非還元雰囲気シリコン窒化膜成膜
の原料としては不適である。
t 3,424,661によればSiBr4でも反応が
進むとのことであるが、(ホ)欄に示すように自由エネ
ルギーは正である。この違いの理由として式(1)の気
体のmol数を反応前後で比較すると反応後の方がmo
l数が多く、CVD成膜が行われる減圧下ではEntr
opy効果で自由エネルギーは表2よりも小さくなる事
が考えられる。また、CVD反応は非平衡であるのに平
衡状態を仮定した計算したことが理由として考えられ
る。いずれにせよSiI4と同様自由エネルギーは低温
でより低くなるので、膜中Brの残留量が多くなる事が
予想される。従って、SiI4、SiBr4とも多量のハ
ロゲンが残留するため非還元雰囲気シリコン窒化膜成膜
の原料としては不適である。
【0030】一方、SiF4、Si2F6については、
(イ)欄および(ロ)欄にそれぞれ示すように、式
(1)の反応では自由エネルギーは非常に大きく、従っ
て式(1)に従って成膜することは考えられない。
(イ)欄および(ロ)欄にそれぞれ示すように、式
(1)の反応では自由エネルギーは非常に大きく、従っ
て式(1)に従って成膜することは考えられない。
【0031】SinFmの場合は次の式(5)で示す反応
も考えられる。
も考えられる。
【0032】
【数5】 NF3の生成反応は次の式(6)のように書ける。
【0033】
【数6】 従って、式(2),(3),(5),(6)より求める
自由エネルギーは式(7)のように書ける。
自由エネルギーは式(7)のように書ける。
【0034】
【数7】
【0035】即ち、式(5)によるSiF4、Si2F6
の反応では、表2(ト)欄、(チ)欄に示すように、ど
ちらの場合も生成の自由エネルギーが負となりうる。生
成の自由エネルギーが負になるのは、SiF4で100
00℃、Si2F6で5000℃以上の高温であるが、実
際のCVD反応は非平衡反応であるためより低温で成膜
できると考えられる。
の反応では、表2(ト)欄、(チ)欄に示すように、ど
ちらの場合も生成の自由エネルギーが負となりうる。生
成の自由エネルギーが負になるのは、SiF4で100
00℃、Si2F6で5000℃以上の高温であるが、実
際のCVD反応は非平衡反応であるためより低温で成膜
できると考えられる。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】このように、SiF4およびSi2F6の場
合は、高温になるほど生成の自由エネルギーが負になる
のでSiF4やSi2F6とN2でCVDを行う場合は堆積
温度を高温にすることが望ましい。本発明者の検討によ
れば、PECVD法を用いればラジカルが生成され反応
が容易に進行する。
合は、高温になるほど生成の自由エネルギーが負になる
のでSiF4やSi2F6とN2でCVDを行う場合は堆積
温度を高温にすることが望ましい。本発明者の検討によ
れば、PECVD法を用いればラジカルが生成され反応
が容易に進行する。
【0039】実際の反応は非平衡状態であるので、必ず
しも式(5)の通りに進行するわけではないが、式
(5)に類似の反応に従い進行すると本発明者は考えて
いる。即ち、フッ素の脱離はNFx(ラジカル)の形で
進行すると考えられるが、この場合も式(5)と同様
に、高温の方が容易に反応が進行し、フッ素の脱離がN
Fxの形で進むことにより、膜中にフッ素が残留するこ
とが少ない。
しも式(5)の通りに進行するわけではないが、式
(5)に類似の反応に従い進行すると本発明者は考えて
いる。即ち、フッ素の脱離はNFx(ラジカル)の形で
進行すると考えられるが、この場合も式(5)と同様
に、高温の方が容易に反応が進行し、フッ素の脱離がN
Fxの形で進むことにより、膜中にフッ素が残留するこ
とが少ない。
【0040】特開昭61−256735号公報では、3
50℃という比較的低温でSi2F6とN2を原料として
用いてCVD成膜を行っているが、以上の点を考慮する
と反応の進行の点で十分でないことに加え、残留Fの問
題があること明らかである。
50℃という比較的低温でSi2F6とN2を原料として
用いてCVD成膜を行っているが、以上の点を考慮する
と反応の進行の点で十分でないことに加え、残留Fの問
題があること明らかである。
【0041】これに対して、本発明では、堆積温度40
0〜850℃を用いることにより、成膜を容易に行うこ
とが可能で、しかもフッ素がNFxの形で効率よく脱離
するので残留F濃度が小さいシリコン窒化膜を効率よく
成膜できる。
0〜850℃を用いることにより、成膜を容易に行うこ
とが可能で、しかもフッ素がNFxの形で効率よく脱離
するので残留F濃度が小さいシリコン窒化膜を効率よく
成膜できる。
【0042】さらに本発明では、触媒を用いてSixFy
ラジカルやNラジカル量を増加することで堆積温度の低
温化並びに残留Fの低減化が出来る。
ラジカルやNラジカル量を増加することで堆積温度の低
温化並びに残留Fの低減化が出来る。
【0043】次に、本発明の実施の形態について図面を
参照して詳細に説明する。
参照して詳細に説明する。
【0044】図1に模式的に示すように、SiF4また
はSi2F6を搬送管(10)を通し、一方N2を搬送管
(20)を通して成膜室に導入する。導入された混合気
体は触媒グリッド(30)を通った後にプラズマ放電さ
せラジカルを生成する。
はSi2F6を搬送管(10)を通し、一方N2を搬送管
(20)を通して成膜室に導入する。導入された混合気
体は触媒グリッド(30)を通った後にプラズマ放電さ
せラジカルを生成する。
【0045】このラジカルは、加熱された基板(40)
上でシリコン窒化膜を成膜する。基板温度は400〜8
50℃であり、好ましくは600〜850℃である。
上でシリコン窒化膜を成膜する。基板温度は400〜8
50℃であり、好ましくは600〜850℃である。
【0046】SiF4またはSi2F6の導入量は5〜2
0sccm、N2の導入量は10〜200sccmであ
る。
0sccm、N2の導入量は10〜200sccmであ
る。
【0047】触媒グリッド(30)としては、線幅が1
0〜1000μm、間隔が50〜5000μmのメッシ
ュが用いられる。触媒グリッドを構成する材料は、Si
F4またはSi2F6とN2をラジカル化するのを促進する
ような金属が用いられ、Pt、PdおよびWが好まし
い。触媒グリッドは通電加熱等の方法で100〜450
℃、好ましくは200〜400℃に加熱する。
0〜1000μm、間隔が50〜5000μmのメッシ
ュが用いられる。触媒グリッドを構成する材料は、Si
F4またはSi2F6とN2をラジカル化するのを促進する
ような金属が用いられ、Pt、PdおよびWが好まし
い。触媒グリッドは通電加熱等の方法で100〜450
℃、好ましくは200〜400℃に加熱する。
【0048】基板(40)には、Al等の融点が堆積温
度より低い材料を使用していない限り半導体素子製造過
程で作られる全ての基板を適用できる。
度より低い材料を使用していない限り半導体素子製造過
程で作られる全ての基板を適用できる。
【0049】触媒により活性化されたSiF4またはS
i2F6とN2は、プラズマにより更に励起され、NやS
ixFyのラジカルやイオンを多量に生成する。シリコン
窒化膜の反応は表面からのハロゲンの脱離に律速される
が、本方法ではより高い励起状態で生成されたNラジカ
ルが、フッ素をNFxの形で脱離させ反応が進行する。
i2F6とN2は、プラズマにより更に励起され、NやS
ixFyのラジカルやイオンを多量に生成する。シリコン
窒化膜の反応は表面からのハロゲンの脱離に律速される
が、本方法ではより高い励起状態で生成されたNラジカ
ルが、フッ素をNFxの形で脱離させ反応が進行する。
【0050】従って、非還元雰囲気中で残留ハロゲン量
の少ない高純度のシリコン窒化膜をCVD法により成膜
できる。
の少ない高純度のシリコン窒化膜をCVD法により成膜
できる。
【0051】
【実施例】図1に模式的に示す装置を用いて、搬送管
(10)を通してSi2F6を10sccm、搬送管(2
0)を通してN2を100sccmだけ成膜室に導入し
た。
(10)を通してSi2F6を10sccm、搬送管(2
0)を通してN2を100sccmだけ成膜室に導入し
た。
【0052】導入ガスを、通電加熱により400℃に加
熱した触媒グリッドを通過させた。この触媒グリッド
は、タングステン製で、線幅及び間隔はそれぞれ100
μm及び1000μmとした。
熱した触媒グリッドを通過させた。この触媒グリッド
は、タングステン製で、線幅及び間隔はそれぞれ100
μm及び1000μmとした。
【0053】ECRを用いてプラズマ放電し、(図1中
のプラズマ50)、800℃に加熱したSiO2基板
(40)上に、シリコン窒化膜を堆積させて成膜した。
のプラズマ50)、800℃に加熱したSiO2基板
(40)上に、シリコン窒化膜を堆積させて成膜した。
【0054】
【発明の効果】本発明によれば、強誘電体膜・高誘電体
膜を劣化させる還元性雰囲気を用いることなく、さらに
膜中に電気特性を劣化させる炭素、および配線等の腐食
の原因となるハロゲンを含むことのないシリコン窒化膜
形成工程を含む半導体装置の製造方法を提供することが
できる。
膜を劣化させる還元性雰囲気を用いることなく、さらに
膜中に電気特性を劣化させる炭素、および配線等の腐食
の原因となるハロゲンを含むことのないシリコン窒化膜
形成工程を含む半導体装置の製造方法を提供することが
できる。
【図1】本発明の製造方法を説明するための図である。
10 SiF4またはSi2F6を成膜室に導入するため
の搬送管 20 N2を成膜室に導入するための搬送管 30 触媒グリッド 40 基板 50 プラズマ
の搬送管 20 N2を成膜室に導入するための搬送管 30 触媒グリッド 40 基板 50 プラズマ
Claims (6)
- 【請求項1】 SiF4またはSi2F6のいずれかとN2
との混合気体を用いて、プラズマCVD法により温度4
00〜850℃の基板上にシリコン窒化膜を形成する工
程を含む半導体装置の製造方法。 - 【請求項2】 ラジカル化を促進する触媒を備えたCV
D装置を用いて、プラズマ放電の際に、装置内で前記混
合気体と触媒を接触させることを含む請求項1記載の半
導体装置の製造方法。 - 【請求項3】 前記触媒は、100〜450℃に加熱し
たPt、PdまたはWである請求項2記載の半導体装置
の製造方法。 - 【請求項4】 前記触媒は、線幅が10〜1000μ
m、間隔が50〜5000μmのメッシュ状グリッドで
ある請求項2または3記載の半導体装置の製造方法。 - 【請求項5】 前記プラズマCVD法は、ECRを用い
てプラズマ放電を行う方法である請求項1〜4のいずれ
かに記載の半導体装置の製造方法。 - 【請求項6】 前記基板がシリコン基板である請求項1
〜5のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
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JP10021062A JP3116887B2 (ja) | 1998-02-02 | 1998-02-02 | 半導体装置の製造方法 |
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JPH11219952A JPH11219952A (ja) | 1999-08-10 |
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KR200487760Y1 (ko) * | 2016-12-02 | 2018-10-30 | 곽덕영 | 호신용 그물 발사기 |
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