JP3115803B2 - 車輌用灯具 - Google Patents

車輌用灯具

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JP3115803B2
JP3115803B2 JP07214033A JP21403395A JP3115803B2 JP 3115803 B2 JP3115803 B2 JP 3115803B2 JP 07214033 A JP07214033 A JP 07214033A JP 21403395 A JP21403395 A JP 21403395A JP 3115803 B2 JP3115803 B2 JP 3115803B2
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    • B60QARRANGEMENT OF SIGNALLING OR LIGHTING DEVICES, THE MOUNTING OR SUPPORTING THEREOF OR CIRCUITS THEREFOR, FOR VEHICLES IN GENERAL
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    • B60Q1/007Arrangement of optical signalling or lighting devices, the mounting or supporting thereof or circuits therefor with provision for maintenance, e.g. changing the light bulb via a removable cap
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F21LIGHTING
    • F21SNON-PORTABLE LIGHTING DEVICES; SYSTEMS THEREOF; VEHICLE LIGHTING DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR VEHICLE EXTERIORS
    • F21S41/00Illuminating devices specially adapted for vehicle exteriors, e.g. headlamps
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    • F21S41/32Optical layout thereof
    • F21S41/33Multi-surface reflectors, e.g. reflectors with facets or reflectors with portions of different curvature
    • F21S41/334Multi-surface reflectors, e.g. reflectors with facets or reflectors with portions of different curvature the reflector consisting of patch like sectors
    • F21S41/335Multi-surface reflectors, e.g. reflectors with facets or reflectors with portions of different curvature the reflector consisting of patch like sectors with continuity at the junction between adjacent areas
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、自動車等の車輌
用の灯具に関するものであり、より詳細には、その反射
鏡とレンズとの関係構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年の車輌用灯具は、車体とのフラッシ
ュサーフェス化が進んでおり、ヘッドランプ、フォグラ
ンプ等の前照灯においても、そのレンズは車体意匠ライ
ンに合わせるようにして左右に傾斜した配置とされるこ
とが多い(例えば特開平3−222201号公報参
照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うにレンズが左右傾斜配置された灯具においては、レン
ズとその後方の反射鏡とがレンズの車幅方向外方端部に
おいて極めて近接した位置関係となっているため、次の
ような問題がある。すなわち、反射鏡の反射面形状は回
転放物面が一般的であるが、このような反射面からの反
射光は略平行光となるため、レンズの車幅方向外方端部
はこの反射光の輻射熱により高温になりやすく、レンズ
を樹脂等により形成した場合には上記反射光輻射熱によ
りレンズの車幅方向外方端部が変形するおそれがある、
という問題がある。
【0004】これに対し、反射鏡の反射面を、その光軸
から側方に遠く離れた反射点ほど光源からの光を光軸に
対して大きな側方開き角度で反射するように形成された
曲面(その一例が特公昭59−53641号公報に開示
されている。以下、このような曲面を「側方拡散曲面」
という。)で構成すれば、反射光を適度な水平拡散角を
もって照射させることができるので、反射光によるレン
ズの車幅方向外方端部における蓄熱作用を低減すること
が可能となる。
【0005】しかしながら、単一の側方拡散曲面で反射
鏡の反射面をその全面にわたって構成するようにした場
合には、次のような新たな問題が発生する。
【0006】すなわち、上記側方拡散曲面で反射面を構
成した場合には、回転放物面でこれを構成した場合に比
して反射鏡の利用立体角が小さくなるため、灯具の照明
機能面で不利となり、また、レンズが左右に傾斜してい
るため、車幅方向内方側の反射面領域で反射して斜め前
方に照射される反射光は、反射鏡の側壁あるいは灯具ボ
ディの側壁等により遮蔽されてしまう可能性が高く、こ
の点からも灯具の照明機能面で不利となる、という問題
が発生する。
【0007】本願発明は、このような事情に鑑みてなさ
れたものであって、レンズが反射鏡前方において左右傾
斜配置されている場合において、反射鏡からの反射光を
有効に活用しつつ、該反射光によるレンズの車幅方向外
方端部での蓄熱作用を低減することができる車輌用灯具
を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本願発明は、レンズの左
右傾斜配置に対応させて、反射鏡の反射面形状をその光
軸の左右両側の反射面領域で互いに異なったものとする
ことにより、上記目的達成を図るようにしたものであ
る。
【0009】すなわち、本願発明は、光源と、車輌前後
方向に延びる光軸を有し上記光源からの光を前方へ反射
する反射鏡と、この反射鏡の前方において車幅方向内方
端部よりも車幅方向外方端部の方が後方に位置するよう
に左右傾斜配置されたレンズと、を備えた車輌用灯具を
前提とした上で、本願第1の発明は、請求項1に記載し
たように、上記光軸の左右両側に位置する上記反射鏡の
1対の反射面領域のうち、車幅方向内方側の反射面領域
が回転放物面で構成されており、車幅方向外方側の反射
面領域が側方拡散曲面で構成されている、ことを特徴と
するものであり、本願第2の発明は、請求項2に記載し
たように、上記光軸の左右両側に位置する上記反射鏡の
1対の反射面領域が、いずれも側方拡散曲面で構成され
ており、かつ、上記光軸および反射点間の水平距離と該
反射点における上記側方開き角度との比が、車幅方向内
方側の反射面領域よりも車幅方向外方側の反射面領域に
おいて大きな値に設定されている、ことを特徴とするも
のである。
【0010】上記「側方拡散曲面」は、反射鏡の光軸か
ら側方に遠く離れた反射点ほど光源からの光を光軸に対
して大きな側方開き角度で反射するように形成された曲
面であれば、その側方開き角度の値およびその変化率は
特に限定されるものではない。
【0011】
【発明の作用効果】上記構成に示すように、本願第1の
発明においては、車幅方向内方側の反射面領域が回転放
物面で構成されており、車幅方向外方側の反射面領域が
側方拡散曲面で構成されているので、次のような作用効
果を得ることができる。
【0012】すなわち、車幅方向内方側の反射面領域は
回転放物面で構成されているので利用立体角を大きく確
保することができ、また、該反射面領域からの反射光は
略平行な光として前方へ照射されるので、レンズの左右
傾斜配置のために反射鏡側壁等が形成される場合におい
ても該反射鏡側壁等に反射光が入射して光束をロスして
しまうことがなく、このため、灯具の照明機能を高める
ことができる。一方、車幅方向外方側の反射面領域は側
方拡散曲面で構成されているので、該反射面領域からの
反射光は側方に片側拡散されて照射されることとなり、
このため、該反射光によるレンズの車幅方向外方端部に
おける蓄熱作用を低減することができる。
【0013】しかも、レンズが反射鏡前方において左右
傾斜配置されている場合、車幅方向内方側では深めの反
射面領域を設定できる反面、車幅方向外方側では浅めの
反射面領域しか設定できないという灯具レイアウト上の
制約があるが、本願第1の発明においては、奥行きスペ
ースに余裕のある車幅方向内方側の反射面領域は回転放
物面で構成されており、奥行きスペースに余裕のない車
幅方向外方側の反射面領域は回転放物面に比して浅めに
形成可能な側方拡散曲面で構成されているので、灯具レ
イアウト上の制約と灯具の照明機能とをバランスよく調
整することができる。具体的には、レンズの左右傾斜度
合に応じて車幅方向外方側の反射面領域における側方開
き角度を適宜調整するようにすればよい。
【0014】また、本願第2の発明においては、反射鏡
光軸の左右両側の反射面領域が共に側方拡散曲面で構成
されているが、その反射光の側方開き度合は車幅方向内
方側の反射面領域よりも車幅方向外方側の反射面領域の
方が大きいので、次のような作用効果を得ることができ
る。
【0015】すなわち、車幅方向内方側の反射面領域は
比較的側方開き角度の小さい側方拡散曲面で構成される
こととなるので、回転放物面で構成する場合ほどではな
いが単一の側方拡散曲面で全反射面領域を構成した場合
に比して利用立体角を大きく確保することができ、ま
た、反射光拡散度合も比較的小さいので、レンズの左右
傾斜配置のために反射鏡側壁等が形成される場合におい
ても該反射鏡側壁等への反射光入射量を比較的少なく抑
えることができ、このため、灯具の照明機能を高めるこ
とができる。一方、車幅方向外方側の反射面領域は比較
的側方開き角度の大きい側方拡散曲面で構成されること
となるので、該反射面領域からの反射光は比較的大きく
片側拡散されて照射されることとなり、このため、該反
射光によるレンズの車幅方向外方端部における蓄熱作用
を低減することができる。
【0016】しかも、本願第2の発明においては、奥行
きスペースに余裕のある車幅方向内方側の反射面領域は
側方開き角度が小さい深めの側方拡散曲面で構成されて
おり、奥行きスペースに余裕のない車幅方向外方側の反
射面領域は側方開き角度が大きい浅めの側方拡散曲面で
構成されているので、灯具レイアウト上の制約と灯具の
照明機能とをバランスよく調整することができる。具体
的には、レンズの左右傾斜度合に応じて、各反射面領域
における側方開き角度の値あるいは両反射面領域におけ
る側方開き角度の比率を適宜調整するようにすればよ
い。
【0017】このように、本願発明によれば、レンズが
反射鏡前方において左右傾斜配置された車輌用灯具にお
いて、反射鏡からの反射光を有効に活用しつつ、該反射
光によるレンズの車幅方向外方端部での蓄熱作用を低減
することができる。しかも、本願発明によれば、レンズ
の左右傾斜配置に伴う灯具レイアウト上の制約がある中
で灯具照明機能を高めることができる。
【0018】ところで、車体意匠ラインは空力特性ある
いは車輌デザイン等の要請から、全体に丸みを帯びる傾
向にあり、このため、灯具においても、車体とのフラッ
シュサーフェス化を図ろうとすると、レンズを単に左右
に傾斜して配置するだけでなく、請求項3に記載したよ
うに、レンズの車幅方向内方端部よりも車幅方向外方端
部において上下傾斜角が大きくなるように形成すること
が必要となる場合が多くなるが、このようなレンズを有
する灯具においては、本願発明の作用効果は一層顕著な
ものとなる。
【0019】すなわち、図6に示すように、レンズの上
下傾斜角が大きくなると、反射鏡からの反射光がレンズ
に形成された水平拡散用ステップを水平に透過した場合
であっても、その透過拡散光は水平に広がった配光パタ
ーンとはならず、図中2点鎖線で示すように、レンズが
下向き傾斜(レンズの上部が下部よりも前方に位置する
上下傾斜)の場合には、左右端が上方に湾曲変位したU
字状配光パターンとなり、一方、図中破線で示すよう
に、レンズが上向き傾斜(レンズの上部が下部よりも後
方に位置する上下傾斜)の場合には、左右端が下方に湾
曲変位した逆U字状配光パターンとなり、このためレン
ズステップによる配光制御が困難なものとなる、という
問題がある。
【0020】この点、本願発明においては、車幅方向外
方側の反射面領域が側方拡散曲面で構成されており、該
反射面領域からの反射光自体が片側拡散ではあるがある
程度の水平拡散角をもって照射されることとなるので、
上下傾斜角が大きくなるレンズの車幅方向外方端部近傍
部位においてレンズステップの水平拡散負担を軽減する
ことができる。すなわち、上記部位においては、水平拡
散用ステップを形成しなくても所要の水平拡散角を得る
ことができるか、あるいは、水平拡散用ステップによる
拡散角設定値を上記U字湾曲変位の影響が小さい小拡散
角の範囲内に止めることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて、本願発明の
実施の形態について説明する。
【0022】図1は、本願発明に係る車輌用灯具の一実
施形態を示す正面図であり、図2は図1のII-II線断面
図、図3は図1のIII-III線断面図、図4は図1のIV方
向矢視図である。
【0023】これらの図に示すように、この灯具は、車
輌の前部右側に設けられるフォグランプであり、左側フ
ォグランプはこれと左右対称の構造となっている。
【0024】このフォグランプ10は、反射鏡可動型の
エイミング機構を備えた灯具であって、レンズ12とボ
ディ14とで形成される空間16内に、反射鏡18が上
下方向に傾動可能に収容されている。すなわち、反射鏡
18は、図1の点Aおよび点Bでボディ14に上下方向
に傾動可能に連結されるとともに図1の点Cにおいて前
後方向に変位可能にボディ14に連結されており、点C
において反射鏡18に前後方向の外力を作用させること
により、反射鏡18を点Aと点Bを結ぶ水平軸線まわり
に上下方向に傾動させることができるようになってい
る。
【0025】上記レンズ12は、その基端部が全周にわ
たってシール剤20を介してボディ14に接着されてお
り、さらに基端部の上側2カ所・下側1カ所においてク
リップ22を介してボディ14に取り付けられている。
【0026】上記レンズ12のレンズ面は、図2に示す
ように、車幅方向内方端部(左端部)12aよりも車幅
方向外方端部(右端部)12bの方が後方に位置するよ
うにして左右に大きく傾斜しており、また、このレンズ
面は、図3に示すように、上部が下部よりも前方に位置
するようにして上下にも少し傾斜(下向き傾斜)してい
る。この下向き傾斜角は、図4において2点鎖線で示
す、レンズ面の車幅方向複数箇所における仮想縦断面ラ
インL1、L2、L3、L4からも明らかなように、レ
ンズ面の車幅方向内方端部12aから車幅方向外方端部
12bに向かって次第に大きくなっており、車幅方向外
方端部12b近傍部位では45°程度の傾斜角となって
いる。
【0027】上記ボディ14は、図1に示すように、そ
の車幅方向内側部位に一体形成された上下1対のボス2
4と、その車幅方向外側部位に一体形成されたブラケッ
ト26に螺着されたスクリュウ28とを介して車体に取
り付けられるようになっている。また、図2および3に
示すように、上記ボディ14の後部に形成されたバルブ
交換用の開口部14aには、ハーネス30が組み込まれ
たカバー32がOリング34を介して取り付けられてい
る。
【0028】上記反射鏡18は、アルミダイカスト製で
あり、図2および3に示すように、反射面を形成してい
る反射面形成部18aと、バルブ40を取り付けるソケ
ットベース部18bとが一体で形成されており、このソ
ケットベース部18bの上方には、シェード42をスク
リュウ44を介して反射鏡18に固定するためのシェー
ド取付部18cが形成されている。上記バルブ40は、
左右方向に軸線が延びるフィラメントコイル46を有す
るいわゆるC−6タイプのハロゲンバルブであって、線
ばね48によりソケットベース部18bに位置決め固定
されるようになっている。
【0029】上記反射面形成部18aは、図2に示すよ
うに、反射鏡18の光軸Axを含む鉛直面を境に左右各
領域で互いに異なる形状の曲面で構成されている。すな
わち、光軸Axの左側に位置する左側反射面領域18a
Lは回転放物面で構成されており、光軸Axの右側に位
置する右側反射面領域18aRは側方拡散曲面で構成さ
れている。この側方拡散曲面は、図2に示すように、光
軸Axから側方に遠く離れた反射点ほど光源たるフィラ
メントコイル46からの入射光を光軸Axに対して大き
な側方開き角度で反射するよう形成された曲面である。
この側方拡散曲面の具体的な設定方法については、上記
特公昭59−53641号公報に回転放物面を変形して
設定する方法が開示されているので、その説明は省略す
るが、その設定の際の回転放物面に対する変形の度合
は、レンズの左右傾斜角度に対応した値に設定されてい
る。
【0030】上記左側反射面領域18aLを構成する回
転放物面の焦点位置および右側反射面領域18aRを構
成する側方拡散曲面の焦点位置は、共に光軸Ax上の点
Fに設定されており、かつ、これら回転放物面および側
方拡散曲面の焦点距離は同じ値に設定されている。そし
て、上記焦点位置Fに上記バルブ40のフィラメントコ
イル46が位置するよう、上記ソケットベース部18b
におけるバルブ取付座面の前後位置が設定されている。
【0031】上記反射鏡18の左側反射面領域18aL
の左側縁には、前後に長く延びる側壁部18dが接続形
成されており、さらに、この側壁部18dには、レンズ
12の左右傾斜に対応して左右に傾斜した前端縁を有す
る上壁部18eおよび下壁部18fが接続形成されてい
る。なお、これら側壁部18d、上壁部18eおよび下
壁部18fを形成するのは、できるだけ光沢面を多く設
けることによって灯具の外観品質を高めること等を目的
とするものである。
【0032】本実施形態においては、左側反射面領域1
8aLが回転放物面で、右側反射面領域18aRが側方
拡散曲面で構成されているので、次のような作用効果を
得ることができる。
【0033】すなわち、左側反射面領域18aLは回転
放物面で構成されているので利用立体角を大きく確保す
ることができ、また、該反射面領域18aLからの反射
光は、図2に示すように、略平行な光として前方へ照射
されるので、反射鏡18の側壁部18dに反射光が入射
して光束をロスしてしまうことがなく、このため、フォ
グランプ10の照明機能を高めることができる。一方、
右側反射面領域18aRは側方拡散曲面で構成されてい
るので、該反射面領域18aRからの反射光は図2に示
すように右方向に片側拡散されて照射されることとな
り、このため、該反射光の輻射熱によりレンズ12の車
幅方向外方端部12bが高温になってしまうのを未然に
回避することができる。
【0034】しかも、図2に示すように、レンズ12が
反射鏡18前方において左右に傾斜して配置されている
場合、車幅方向内方側の反射面領域は深めに設定できる
反面、車幅方向外方側の反射面領域は浅めにしか設定で
きないという灯具レイアウト上の制約があるが、本実施
形態においては、奥行きスペースに余裕のある車幅方向
内方側の左側反射面領域18aLは回転放物面で構成さ
れており、奥行きスペースに余裕のない車幅方向内方側
の右側反射面領域18aRは回転放物面に比して浅めに
形成可能な側方拡散曲面で構成されているので、灯具レ
イアウト上の制約と灯具の照明機能とをバランスよく調
整することができる。
【0035】このように、本実施形態によれば、レンズ
12が反射鏡18前方において左右に傾斜して配置され
たフォグランプ10において、反射鏡18からの反射光
を有効に活用しつつ、該反射光によるレンズ12の車幅
方向外方端部12bでの蓄熱作用を低減することができ
る。しかも、レンズ12の左右傾斜配置に伴う灯具レイ
アウト上の制約がある中で灯具照明機能を高めることが
できる。
【0036】さらに、本実施形態におけるレンズ12
は、その車幅方向内方端部12aよりも車幅方向外方端
部12bにおいて下向き傾斜角が大きくなるように形成
されているので、上記のように車幅方向外方側の右側反
射面領域18aRを側方拡散曲面で構成したことによる
作用効果が一層顕著なものとなる。
【0037】すなわち、図5において、レンズ12を外
した状態で、回転放物面で構成された左側反射面領域1
8aLからの反射光は、略平行な光として正面方向へス
ポット状のパターンP(18aL)として照射されるの
に対し、側方拡散曲面で形成された右側反射面領域18
aRからの反射光は、正面方向から右方向へある程度の
水平拡散角をもって広がったパターンP(18aR)と
して照射される。
【0038】このため、反射鏡18の前方にレンズ12
を配してフォグランプの配光パターンPを形成しようと
する際、右側反射面領域18aRの前方においては、レ
ンズ12に大きな水平拡散角を得るためのレンズステッ
プを形成しなくても、所要の右方向拡散角を得ることが
できる。
【0039】したがって、一般に下向き傾斜レンズに左
右拡散用ステップを形成した場合には、図6において2
点鎖線で示すU字状配光パターンが発生してしまうが、
本実施形態によれば、レンズ12の下向き傾斜角が大き
くなる車幅方向外方端部12b近傍部位に拡散角度の大
きな水平拡散用ステップを形成する必要がないので、U
字状配光パターンの発生を最小限に抑えることができ
る。
【0040】なお、図5においては、説明の簡単のた
め、レンズ12および反射鏡18を左右傾斜および上下
傾斜のない状態で模式的に示している。
【0041】上記実施形態においては、上記左側反射面
領域18aLを構成する回転放物面の焦点位置および右
側反射面領域18aRを構成する側方拡散曲面の焦点位
置は、共に光軸Ax上の点Fに設定されており、かつ、
その焦点距離も同じ値に設定されているので、反射鏡1
8は、その光軸Axを含む鉛直面において左側反射面領
域18aLと側反射面領域18aRとがなめらかに接続
されることとなるが、必ずしもこのようにすることは必
要でなく、左側反射面領域18aLと右側反射面領域1
8aRとで焦点位置および焦点距離を互いに異ならせる
ようにしてもよい。ただし、このようにした場合には、
光軸Axを含む鉛直面において反射鏡18に段差が形成
されることとなる。
【0042】レンズ12の左右傾斜角が上記実施形態の
ものほど大きくない灯具の場合には、上記実施形態のよ
うに左側反射面領域18aLを回転放物面で構成する代
わりに、右側反射面領域18aRと同様の側方拡散曲面
ではあるが右側反射面領域18aRよりも反射光の側方
開き度合が小さくなるような側方拡散曲面で構成するこ
とも効果的である。すなわち、このようにした場合に
も、上記実施形態に準じた作用効果を得ることができ、
しかも、側方拡散曲面で構成された左側反射面領域18
aLにより反射光を左方向へも拡散させることができる
ので、レンズ12の下向き傾斜が車幅方向外方側部位の
みならず車幅方向内方側部位においても大きい灯具の場
合には、レンズステップの水平拡散負担を灯具全体にわ
たって軽減することができ、このため、U字状配光パタ
ーンの発生抑制を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明に係る車輌用灯具の一実施形態を示す
正面図
【図2】図1のII-II線断面図
【図3】図1のIII-III線断面図
【図4】図1のIV方向矢視図
【図5】上記実施形態の作用を説明する斜視図
【図6】レンズ上下傾斜角と配光パターン湾曲との関係
を説明する斜視図
【符号の説明】
10 フォグランプ 12 レンズ 12a 車幅方向内方端部 12b 車幅方向外方端部 14 ボディ 18 反射鏡 18a 反射面形成部 18aL 左側反射面領域 18aR 右側反射面領域 18d 側壁部 18e 上壁部 18f 下壁部 40 バルブ 46 フィラメントコイル(光源) Ax 光軸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F21S 8/10 F21V 7/09

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源と、車輌前後方向に延びる光軸を有
    し上記光源からの光を前方へ反射する反射鏡と、この反
    射鏡の前方において車幅方向内方端部よりも車幅方向外
    方端部の方が後方に位置するように左右傾斜配置された
    レンズと、を備えた車輌用灯具において、 上記光軸の左右両側に位置する上記反射鏡の1対の反射
    面領域のうち、車幅方向内方側の反射面領域が回転放物
    面で構成されており、車幅方向外方側の反射面領域が、
    上記光軸から側方に遠く離れた反射点ほど上記光源から
    の光を上記光軸に対して大きな側方開き角度で反射する
    ように形成された曲面で構成されている、ことを特徴と
    する車輌用灯具。
  2. 【請求項2】 光源と、車輌前後方向に延びる光軸を有
    し上記光源からの光を前方へ反射する反射鏡と、この反
    射鏡の前方において車幅方向内方端部よりも車幅方向外
    方端部の方が後方に位置するように左右傾斜配置された
    レンズと、を備えた車輌用灯具において、 上記光軸の左右両側に位置する上記反射鏡の1対の反射
    面領域が、いずれも、上記光軸から側方に遠く離れた反
    射点ほど上記光源からの光を上記光軸に対して大きな側
    方開き角度で反射するように形成された曲面で構成され
    ており、かつ、上記光軸および反射点間の水平距離と該
    反射点における上記側方開き角度との比が、車幅方向内
    方側の反射面領域よりも車幅方向外方側の反射面領域に
    おいて大きな値に設定されている、ことを特徴とする車
    輌用灯具。
  3. 【請求項3】 上記レンズが、該レンズの車幅方向内方
    端部よりも車幅方向外方端部において上下方向の傾斜角
    が大きくなるように形成されている、ことを特徴とする
    請求項1または2記載の車輌用灯具。
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