JP3115544B2 - 橋台用支承装置の搬入方法 - Google Patents

橋台用支承装置の搬入方法

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JP3115544B2
JP3115544B2 JP09179144A JP17914497A JP3115544B2 JP 3115544 B2 JP3115544 B2 JP 3115544B2 JP 09179144 A JP09179144 A JP 09179144A JP 17914497 A JP17914497 A JP 17914497A JP 3115544 B2 JP3115544 B2 JP 3115544B2
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隆志 前田
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オリエンタル建設株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、連続箱桁
橋など各種の橋において、メタル沓,ゴム沓などの旧支
承装置を新支承装置と交換する際に、橋台上部に新支承
装置や、仮受けジャッキを搬入する方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】連続箱桁橋などでは、一般に橋桁は、橋
脚や橋台の上部にメタル沓やゴム沓などの支承装置を介
して支持されているが、この支承装置が耐用年数に達し
ている場合や、最近の阪神淡路大地震等の教訓から将来
の大地震に備えて、メタル沓を新しいゴム沓に交換し、
同様に古いゴム沓を新しいゴム沓に交換するなど全国の
橋を再点検し、順次支承装置の交換作業が行なわれてお
り、この交換作業の規模は今後増大すると予想される。
【0003】橋桁を支持する沓(以下支承装置という)
を交換する場合は、仮受けジャッキを橋台上部に搬入し
たうえ、この仮受けジャッキを用いて橋桁を持上げた状
態に仮保持し、その後、角材やブロック等の仮受け部材
を橋台上面と橋桁の下面にかませて、仮受けジャッキと
仮受け部材との間で橋桁荷重の受け変えを行って仮受け
ジャッキを撤去する。その後、橋桁が仮受け部材で仮保
持された状態で既設の支承装置を橋桁の下面及び橋台の
上端面から切離したうえ、橋台の上端面から撤去し、そ
の後、新しい支承装置を橋台の上端面と橋桁下面との間
に搬入し、支承装置の交換作業が行なわれる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】支承装置の交換作業に
際し、橋桁の端部に位置する橋台上部に新しい支承装置
を搬入する作業は、この支承装置が100t以上もあっ
て重量があること及び、橋台上面と橋桁下面との狭小空
間での作業であるため、従来支承装置の設置場所への搬
入作業が難渋をきわめ、多くの作業時間と多数の作業者
を要し、かつ危険を伴う作業であった。
【0005】本発明は前記の課題を解決し、重量のある
支承装置を可及的小数の作業者で、しかも、安全かつ円
滑に橋桁下面と橋台上部の狭小空間に搬入できる方法を
提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記の目的達成のため本
発明は、橋台上面と橋桁下面との間に設置して、前記橋
桁を支持する支承装置を前記橋台上面に搬入する方法で
あって、橋桁の側壁と上スラブ側壁とに支持させること
によって、橋桁下面位置を通過して橋軸直角方向に延び
るガイドレールを設け、このガイドレールに沿って走行
するトロリを介して吊下げられた吊下げ搬送枠にベース
プレート付きの支承装置を上方から吊下げて搭載し、こ
の吊下げ搬送枠を橋台に形成したハツリ凹部の橋軸方向
に位置する開口前面に移動させて一旦停止し、その後、
前記吊下げ搬送枠の走路と交差して橋軸方向に配置して
あり、かつ先端が前記ハツリ凹部の底面を延びてその奥
にまで届くレールに沿って走行する昇降機付き台車の昇
降台に前記ベースプレート付きの支承装置を乗せ移し、
前記台車を前記ハツリ凹部に移動させたうえ、橋桁下面
にアンカーボルトを介して予め取付けてあるソールプレ
ートに、前記昇降台に支持した支承装置の上部をボルト
を介して固着し、その後、昇降台を下降させて台車を前
記ハツリ凹部から退出させ、かつ前記ハツリ凹部からレ
ールを撤去し、その後、前記支承装置に取付けたベース
プレートに仮支持している下部アンカーボルトが埋設さ
れるように前記ハツリ凹部に充填用コンクリートを充填
することを特徴とする。また、本発明では、前記吊下げ
搬送枠はハツリ凹部の開口前面と対向する側が開放され
るよう平面からみてコ字形又は、一辺が着脱自在な四角
に組まれた水平吊りフレームを具備し、この水平吊りフ
レームに、前記下部アンカーボルト付きの支承装置を搭
し、この水平吊りフレームの内側において、前記昇降
機付き台車の昇降台を上昇させることで、前記支承装置
を前記吊下げ搬送枠から台車の昇降台に乗せ移すことを
特徴とする。
【0007】本発明によると、道路側から吊下げたベー
スプレート及びこれに仮支持の下部アンカーボルト付き
の支承装置を吊下げ搬送枠で吊下げて、トロリによりガ
イドレールに沿って橋軸直角方向に移動して、橋台に形
成した下部アンカーボルト設置のためのハツリ凹部の橋
軸方向に面する開口前部に移送したうえ、橋軸方向に移
動する昇降機付き台車に乗せ移して前記ハツリ凹部内に
移送設置し、つづいて昇降台を上昇させて支承装置の上
部を橋桁下面に予め取付けてあるソールプレートに固着
するという、予め決められた手順に従った簡易な作業
で、少ない作業者により、安全に、かつ短時間で橋台上
面の設置場所に搬入することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】図1〜図16は本発明の1実施形
態として、支承装置を橋台上部へ搬入する方法を実施す
る例を示す。
【0009】図1には、支承装置(沓)で支持された構
造物の一具体例として連続箱桁橋の全体図が示されてお
り、例えば、河川等の地盤1に一定の間隔をあけて複数
の橋脚2と橋台3が立設されており、橋脚2と橋台3の
上部4に設置されたメタル沓,ゴム沓等の支承装置5に
よって橋桁(箱桁)6が支持されている。
【0010】図2は図1のA部の拡大横断面図、図3は
図2の拡大一部側面図、図9は図2の側面図である。
【0011】図2において、橋台上部4の上面7には橋
軸直角方向に2基の支承装置5,5が並べて設置されて
おり、以下の説明では、図の右側に設置する支承装置5
を、地盤1から橋台上部4の高さ位置にわたって設置さ
れたステージング23上において搬入作業する例につい
て説明する。
【0012】なお、本発明の支承装置5の搬入作業の手
順説明に先立ち、この支承装置5が橋台3及び、箱桁6
へ固定される固定構造と、旧支承装置5を橋台3から撤
去し、新支承装置を搬入する一般的な作業工程及び、そ
の際の橋台上部4の処理工程を図17〜図26によって
説明する。
【0013】支承装置5は公知の構造、つまり積層ゴム
の上下に金属製の上部取付け板と下部取付け板を取付け
て構成されており、上部取付け板に取付けたソールプレ
ート20のボルト挿入孔に、予め箱桁6の下スラブ16
に植設した所定長のアンカーボルトの下端部を挿入して
ナットで締結することで支承装置5の上部と箱桁6とが
固定される。
【0014】また、支承装置5の下部取付け板に取付け
たベースプレートのボルト挿入孔に橋台上部4に植設す
る所定長のアンカーボルト22の上端部を挿入し、ナッ
トで締結することで支承装置5の下部と橋台3とが沓座
39を介して固定される。
【0015】前述の取付構造により、橋台2と箱桁6の
間に設置された支承装置5において、新旧の支承装置の
交換に際し、旧支承装置を橋台上部4から撤去するに
は、図17〜図21の手順で行なう。
【0016】支承装置解体の第1作業工程として示す図
17(A),(B)において、図18以下に示す仮支承
(仮沓)兼用ジャッキ部架台8を設置のため、橋台3の
ハツリ9を行ない、このハツリ部9に受け台ブラケット
10をコンクリート打設により設置する。つづいて、旧
支承装置を設置する際に設けられた箱桁下面と橋台上面
のコンクリートのジャッキ受け部11を取除く不陸整正
作業を行なう。
【0017】次に、図18に示すように、橋台上部4と
台ブラケット10に設置したジャッキ部架台8上に仮受
けジャッキ12をセットし、箱桁6の荷重の反力を支承
装置5から仮受けジャッキ12に移行し、現支承(沓)
のボルト関係の緩みの有無の確認を行ない、仮受けジャ
ッキ12を仮支承兼用とする。
【0018】次に、図19,図20に示すように、ソー
ルプレート(上沓)と箱桁6の間及び、ベースプレート
(下沓)と橋台上部4との間をワイヤーソーにて切断し
旧支承装置5を撤去する。なお、旧支承装置は搬出を考
慮に入れ、できるだけワイヤーソーにて小分割に切断す
る。
【0019】次に、図20、図21に示すように、橋台
アンカー設置部13のハツリ及び、アンカーボルト22
の撤去を行ない新設の支承アンカーボルト植設すべき所
定位置,設置部までハツリ(ハツリ位置15a)を行な
いハツリ凹部15を形成する。
【0020】次に、図21に示すように、支承装置5の
ソールプレートのアンカーボルト切断箇所の不陸の整正
を行なう。以上で旧支承装置の撤去を完了とする。
【0021】新支承装置の組立は図22〜図26に示す
手順で行う。まず、旧支承装置の撤去後、図22に示す
ように橋桁6の下スラブ16にアンカー孔17の削孔を
行なう。アンカー孔削孔後、上部アンカーボルト18を
アンカー孔17に挿入し、樹脂注入にて取付け固定す
る。
【0022】次に、図23に示すように、上部アンカー
ボルト18を固定後、ソールプレート20を、アンカー
ナット14にてセットし、所定の位置に固定する。箱桁
6下面とソールプレート20との隙間には、樹脂,モル
タル等の充填を行なう。
【0023】次に、図24に示すように、ソールプレー
ト20を固定後、ソールプレート20に予め新支承装置
(ゴム沓)5とベースプレート21を地組しておく。つ
づいて、所定の位置に、ソールプレート20と支承装置
5とベースプレート21の地組したものをピッチプレー
トとセットボルトにより固定する。
【0024】次に、図25に示すように、下部アンカー
ボルト22の取り付けを行なう(なお、組立要領図24
図示の作業工程の時点で、ベッドプレート21に取り付
け可能な時はセットを行なう)。
【0025】次に、図26に示すように下部アンカーボ
ルト22の取り付け固定後、ハツリ凹部15にコンクリ
ートを打設する。つづいて、コンクリートの打設後、沓
座39の無収縮モルタルの打設をする。無収縮モルタル
打設後、仮支承兼用ジャッキ12の撤去をし完了とす
る。
【0026】本発明は、前述のように、橋台上部4から
旧支承装置を撤去した後、この橋台上部4に前述のよう
にして、新支承装置5を設置し箱桁6と橋台上部4とに
固定するために、当該橋台上部4と箱桁6の間の狭小空
間に新支承装置5を搬入する方法に新規な特長がある。
(なお、本発明の方法は、橋台上部4から旧支承装置を
撤去するためにも同様に適用できる)。
【0027】新支承装置5の搬入工程を図2〜図16を
参照して順に説明すると、図2に示されるように、橋台
3は一般に河川の岸,堤防側に位置するため、橋台3の
上部において支承装置の搬入作業をするには、河川の水
中に立設される橋脚2の場合の吊り足場と異なり、岸や
堤防などの地盤1を利用できるから、図2,図9に示す
ようにこの地盤1に、たてパイプ23aとよこパイプ2
3bと補強パイプ23cとでステージング23を組み、
ステージング23の上端部に水平たて枠24と水平よこ
枠25を組み、これら水平たて,よこ枠24,25上に
仮床29を組み、仮床29上で新支承装置5の搬入作業
ができる。
【0028】さらに説明すると、図2,図9には、橋台
3の上部から旧支承装置が撤去された後、橋台3の上部
に形成されたハツリ凹部15に新支承装置5を搬入設置
する方法の詳細が示されている。
【0029】まず、図2,図9において、箱桁6の下ス
ラブ16の下面にはH形鋼からなる平行配置の2本のガ
イドレール26が橋軸直角方向に伸長して設けられてい
る。つまり、この2本のガイドレール26は、所定の間
隔をあけてその上面に固定された複数の横連結フレーム
27a,27b,27cで連結され、かつ第1と第2の
連結フレーム27a,27bの各々の両端には支持フレ
ーム28が設けられており、この支持フレーム28,2
8が箱桁6の橋軸直角方向に位置する両側壁30にアン
カー部材60(図8に示す)を用いて固着されている。
さらに、第3連結フレーム27cの両端には上方が互い
に拡開傾斜する吊り鋼材31が固着されていて、この吊
り鋼材31の上端部が、上面に道路33が形成されてな
る箱桁6の上スラブ32の、側壁34に固着されてい
る。したがって、ガイドレール26は、支持フレーム2
8と吊り鋼材31とによって大きな荷重を支持できるよ
う強固に箱桁6の下面に橋軸直角方向に水平に設けられ
る。
【0030】ガイドレール26に沿って左右それぞれ2
組で、合計4組の走行車輪を有するトロリ35が設けら
れ、このトロリ35から垂下した4本の垂下吊りフレー
ム36の下端に、平面からみで四角に組まれた水平吊り
フレーム37が設けられて吊下げ搬送枠38が構成され
ている。吊下げ搬送枠38の水平吊りフレーム37は、
図5〜図8に示すように、その走行方向の前側と後側に
おいて、左右のトロリ35,35間に伸びる略逆門型フ
レーム56と、前後の逆門型フレーム56間を連結する
連結バー57で、平面からみて四角形に、かつ着脱自在
に組立てて構成されている。具体的に説明すると、逆門
型フレーム56のよこ枠56aの両端の起立枠56bの
上端は、連結ピン58を介して吊下げ支持されている。
また、平行配置の左右のトロリ35において、左右それ
ぞれの前後の起立枠56b,56bの間を連結バー57
を連結ピン59を介して着脱自在に設けてある。
【0031】吊下げ搬送枠38は、橋軸直角方向に沿っ
て、かつガイドレール26の一端(図2で右側)26a
から他端(図2で左端)26bまで移動できる。そして
吊下げ搬送枠38がガイドレール26の一端26aに移
動したとき、クレーン(図示省略する)を用いて上方の
道路33から新支承装置5を吊り下し、そのまま吊下げ
搬送枠38の水平吊りフレーム37に乗せる。
【0032】新支承装置5は公知の構造であり、弾性ゴ
ムの上下に上下支持板を固着して構成される。この上下
支持板にはソールプレート20とベースプレート21が
固着され、箱桁6の下スラブ16に固定された上部アン
カーボルト18にソールプレート20のボルト挿入孔を
挿入し、ナットで係止することで支承装置5の上部を箱
桁6の下スラブ16に固定する。また、ベースプレート
21のボルト挿入孔に挿入し、ナットで締結する下部ア
ンカーボルト22を橋台3に埋設することにより、支承
装置5の上下部が箱桁6と橋台3に固着される。
【0033】前記支承装置5は、図2に示すようにベー
スプレート21のボルト挿入孔に下部アンカー部材22
を挿入して垂下させ、ナットで係止させた状態で吊下げ
搬送枠38に支持させてある。ソールプレート20は前
もって箱桁6の下スラブ16に上部アンカーボルト18
を用いて固着されている。支承装置5を吊下げ支持した
吊下げ搬送枠38は、図2に示すようにガイドレール2
6に沿って走行するとき、この新支承装置5を設置すべ
き橋台3の上部にハツリ形成した(橋軸直角方向に一定
の間隔をおいて隣合って位置する2つの)ハツリ凹部1
5の開口部側の位置、つまり橋軸方向側方(河川側)の
位置を橋軸直角方向に移動し、このハツリ凹部15の開
口部前側位置において、図9と図13〜図16に示す昇
降機付き台車40に乗せ換えてハツリ凹部15内に移動
する。
【0034】前記台車40とその平行なレール46は、
図9に示されるように、ステージング23上部に設けた
仮床29の上面に配設される。すなわち、レール46は
長手方向と直角の断面が山形で、このレール46は、H
形鋼からなり、平行配置のたてフレーム45の上面に固
着されている。左右のたてフレーム45の間は複数のよ
こフレーム44で連結されており、このよこフレーム4
4が取付け金具61を介してステージング23上部に設
けられた仮床29上面に固着されている。
【0035】また、各たてフレーム45は、仮床29上
において橋軸方向に伸長しており、その先端部(図9に
おいて左端側)45aは、橋台3の上部にハツリ形成し
たハツリ凹部15の底部15b上に延び先端は奥部起立
壁15cに当接している。
【0036】次に、レール46上を移動する昇降機付き
台車40は、図13〜図15に示すように、たてフレー
ム47aとよこフレーム47bからなる平面ほぼ矩形の
台車フレーム47の下面に、左右2個ずつ合計4個の車
輪48を取付けて構成される。台車フレーム47上には
昇降機下部フレーム49が固定され、昇降機下部フレー
ム49と上部昇降台50とが、支軸51で連結されたX
フレーム52でそれぞれ上下の連結軸53,53及びガ
イド車輪54,54を介して連結され、Xフレーム52
は昇降用流体圧シリンダ55によって支軸51を支点と
して回動し、それにより昇降台50は昇降動作できる構
成とされている。
【0037】支承装置5の橋台3と箱桁6との間におけ
る設置場所への搬入に際しては、図2において、道路3
3から図示しないクレーンを用いてベースプレート21
付きの支承装置5を吊り下げ、ガイドレール26の一端
部(右端部)26aに移動している吊下げ搬送枠38上
に図示のように搭載する。つづいてこの支承装置5を搭
載した吊下げ搬送枠38をガイドレール26に沿って移
送し、支承交換すべき一方の設置場所(図9の場合左
側)であるハツリ凹部15の開口部前面位置、つまり橋
軸方向側方位置まで移送し、この位置で一旦停止する。
【0038】次に図9に示すように、吊下げ搬送枠38
の走路と交差して直角の方向(橋軸方向)にレール46
に沿って移動する昇降機付き台車40を、その昇降台5
0を下げた状態で移動し、かつ前記新支承装置5を搭載
して停止している吊下げ搬送枠38の水平吊りフレーム
37の内側の下部で一旦停止する。つづいて、流体圧シ
リンダ55の流体圧で昇降台50を上昇させ、この吊下
げ搬送枠38から新支承装置5を浮かせて昇降台50に
乗せ移す。このとき、新支承装置5のベースプレート2
1に仮支持の下部アンカーボルト22は、昇降台50の
両側に位置するような幅寸法に設けてあるので、昇降台
50にぶつからず、昇降台50によってベースプレート
21の下面を円滑に支持できる。
【0039】次に、若干の時間差をおいて、空の吊下げ
搬送枠38をガイドレール26に沿ってその一端部26
a側に退避移動させる。
【0040】さらに、図9に示すように、支承装置5を
搭載の台車40をレール46に沿って前進させ、支承装
置5をハツリ凹部15内に位置させる。なお、前記にお
いて、吊下げ搬送枠38の平面四角の水平吊りフレーム
37は、支承装置5が設置される橋台3のハツリ凹部1
5の開口部に面した一辺が開放されるようにこの一辺の
連結バー57を連結ピン59等を着嵌して取外し、さら
に逆門型フレーム56も取外し自在に設けることで、こ
の吊下げ搬送枠38から台車40に乗り移った支承装置
5をスムーズにレール46に沿って前進させることがで
きる。なお、水平吊りフレーム37を、前記ハツリ凹部
15の開口部側が開放されたコ字状に組むことによって
も、前記と同様台車40の乗り移った支承装置5をスム
ーズにハツリ凹部15側に移送できる。
【0041】また、支承装置5がハツリ凹部15内に移
送されるとき、この支承装置5は昇降台50によって所
定の高さに支持されているから、下部アンカー部材22
の下端がハツリ凹部15の底面15bにぶつからない。
【0042】ハツリ凹部15には、予め前作業において
ソールプレート20が昇降機付き台車40を用いて搬入
され、箱桁6下面に突出している上部アンカーボルト1
8の下端と支承装置5のソールプレート20のボルト孔
との位置合わせを行ない、つづいて、昇降用流体圧シリ
ンダ55を駆動して昇降台50を若干上昇させること
で、上部アンカーボルト18の下端をソールプレート2
0のボルト挿入孔に挿通させ、ソールプレート20の下
側に突出の上部アンカーボルト18のねじ部にナット1
9を締結することで、支承装置5の上部が箱桁6の下面
に固定されている。 そして、前記ハツリ凹部15内に
搬入されたベースプレート21付き支承装置5は台車4
0の昇降台50を上昇させて、当該支承装置5の上部を
ソールプレート20の下面にボルトで固着することで、
支承装置5が箱桁6の下面に図9のように仮支持され
る。
【0043】つづいて、ハツリ凹部15から昇降台付き
台車40をレール46に沿って退出させ、その後支承装
置5の上部を適宜の仮支持装置でより確実に支持し、か
つ、水平を出した後ハツリ凹部15に充填用コンクリー
トを充填し、その中に下部アンカーボルト22を埋設
し、充填用コンクリートが硬化することで、支承装置5
を橋台上部4に固定できる。
【0044】支承装置5を搭載した昇降機付き台車40
をレール46に沿って移動させる駆動手段として、人力
によってもよいが本発明の実施形態では、レール46の
先端位置に手巻きウィンチを設置して、これに巻き取る
ワイヤーを前記台車40に係止して、機械の力を利用し
て、少ない力で100tもある支承装置5を搭載した台
車40を力強く、かつ安全確実に移動できるように設け
るとよい。
【0045】図2,図9に示す例では、橋台上部4に橋
軸直角方向に2基設置された支承装置5のうち右側の支
承装置5の交換作業における新支承装置の搬入例を説明
したが、左側の支承装置5の交換作業における新支承の
搬入作業も、ガイドレール26が左側の支承装置5の設
置用ハツリ凹部15まで延びていることにより前記と全
く同様に行なうことができる。また、この場合、昇降台
付き台車40と、これが移動するレール46は、右側の
ハツリ凹部15から左側のハツリ凹部15に移動させる
とよい。また、旧支承装置5の橋台上部4からの撤去作
業も、前記台車40と吊下げ搬送枠38を用いて、前記
と逆の手順で行なうことができる。
【0046】本発明において、ハツリ凹部15への支承
装置5の搬入に際し、この支承装置5をまず、ガイドレ
ール26に沿って移動する吊下げ搬送枠38によって橋
軸直角方向に移動してハツリ凹部15の開口部前側まで
移動し、次に、この支承装置5をレール46に沿って移
動する昇降台付き台車40によって橋軸方向に移動させ
てハツリ凹部15内の奥部に収納移動させ、このよう
に、直角2方向の移動によって支承装置5を移動させる
のは次の理由による。つまり、ハツリ凹部15は、平面
からみて略コ字形で、その開口部が橋軸方向(つまり、
橋桁中間部方向)に位置しており、ハツリ凹部15の橋
軸直角方向には、仮受けジャッキ部架台8と、この架台
に支持した仮受けジャッキ12が存在するので、この仮
受けジャッキ架台8等が障害となって、橋軸直角方向か
らの一方向移動のみでは、支承装置5の搬入が行なえな
いためである。
【0047】また、作業者は、ステージング23の仮床
29と地盤1との間に斜めに仮設したハシゴ(図示省略
する)を伝って登り降りし、仮床29を利用しながら、
かつ橋台上部4と箱桁6の下面の狭い空間において新旧
支承装置の交換作業を行なう。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると橋
台上部での新旧の支承交換などに際し、大重量のある支
承装置を橋桁の上部から橋台上部と略同じ高さ位置に吊
り下して、レールに沿って走行する吊下げ搬送枠に搭載
し、この吊下げ搬送枠が新支承装置を設置すべきハツリ
凹部の開口部前面の位置、つまり、橋軸方向側部の位置
に移動停止させた後、この位置で前記吊下げ搬送枠の走
路と交差して、これと直角の橋軸方向に走行し、かつ前
記ハツリ凹部内まで伸びるレールに沿って走行する昇降
台付き台車に乗せ移し、この台車を前進させて橋台上部
と橋桁下面の狭い設置空間に、新支承装置を搬入できる
ので、少ない作業者で、かつ迅速,安全にマニュアルに
沿って手際よく支承装置を搬入することができるという
実用上すぐれた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】連続箱桁橋の全体図である。
【図2】本発明の支承装置搬入方法の実施形態として示
す、図1A部の拡大断正面詳細図である。
【図3】図2の右端部拡大側面図である。
【図4】(A)、(B)は、ガイドレールの平面図と正
面図である。
【図5】吊下げ搬送枠の拡大正面図である。
【図6】図5の右側面図である。
【図7】ガイドレール吊下げ枠の拡大正面図である。
【図8】図7の右側面図である。
【図9】図2の右側面断面図である。
【図10】図9の部分拡大図である。
【図11】図10の右側面図である。
【図12】(A)、(B)、(C)は、台車用レールの
取付け用たてフレームの平面図と、断面を含む正面図
と、底面図である。
【図13】昇降機付き台車の平面図である。
【図14】図13の正面図である。
【図15】図14の側面図である。
【図16】昇降機付き台車の斜視図である。
【図17】(A)は橋台における支承装置撤去の第1作
業工程における支承部構造の断面図、(B)は(A)の
左側支承部構造の側断面図である。
【図18】(A)は同じく、第2作業工程における支承
部構造の断面図、(B)は(A)の左側支承部構造の側
断面図である。
【図19】(A)は同じく、第3作業工程における支承
部構造の断面図、(B)は(A)の左側支承部構造の側
断面図である。
【図20】(A)は同じく、第4作業工程における支承
部構造の断面図、(B)は(A)の左側支承部構造の側
断面図である。
【図21】(A)は同じく、第5作業工程における支承
部構造の断面図、(B)は(A)の左側支承部構造の側
断面図である。
【図22】(A)は橋台における支承装置撤去後の、新
支承装置組立ての第1作業工程における支承部構造の断
面図、(B)は(A)の左側支承部構造の側断面図であ
る。
【図23】(A)は同じく、第2作業工程における支承
部構造の断面図、(B)は(A)の左側支承部構造の側
断面図である。
【図24】(A)は同じく、第3作業工程における支承
部構造の断面図、(B)は(A)の左側支承部構造の側
断面図である。
【図25】(A)は同じく、第4作業工程における支承
部構造の断面図、(B)は(A)の左側支承部構造の側
断面図である。
【図26】(A)は同じく、第5作業工程における支承
部構造の断面図、(B)は(A)の左側支承部構造の側
断面図である。
【符号の説明】
1 地盤 2 橋脚 3 橋台 4 上部 5 支承装置 6 箱桁 7 上面 8 ジャッキ部架台 9 ハツリ部 10 受け台ブラケット 11 ジャッキ受部 12 仮受けジャッキ 13 橋台アンカー部 14 アンカーナット 15 ハツリ凹部 15a ハツリ位置 16 下スラブ 17 アンカー孔 18 上部アンカーボルト 19 ナット 20 ソールプレート 21 ベースプレート 22 下部アンカーボルト 23 ステージング 24 水平たて枠 25 水平よこ枠 26 ガイドレール 27a,17b,27c 連結フレーム 28 支持フレーム 29 仮床 30 両側壁 31 吊り鋼材 32 上スラブ 33 道路 34 側壁 35 トロリ 36 垂下吊りフレーム 37 水平吊りフレーム 38 吊下げ搬送枠 39 沓座 40 昇降機付き台車 44 よこフレーム 45 たてフレーム 46 レール 47 矩形フレーム 48 車輪 49 昇降機下部フレーム 50 上部昇降台 51 支軸 52 Xフレーム 53 連結軸 54 ガイド車輪 55 昇降用流体圧シリンダ 56 逆門型フレーム 56a よこ枠 56b 起立枠 57 連結バー 58 連結ピン 59 連結ピン 60 アンカー部材 61 取付け金具

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 橋台上面と橋桁下面との間に設置して、
    前記橋桁を支持する支承装置を前記橋台上面に搬入する
    方法であって、橋桁の側壁と上スラブ側壁とに支持させ
    ることによって、橋桁下面位置を通過して橋軸直角方向
    に延びるガイドレールを設け、このガイドレールに沿っ
    て走行するトロリを介して吊下げられた吊下げ搬送枠に
    ベースプレート付きの支承装置を上方から吊下げて搭載
    し、この吊下げ搬送枠を橋台に形成したハツリ凹部の橋
    軸方向に位置する開口前面に移動させて一旦停止し、そ
    の後、前記吊下げ搬送枠の走路と交差して橋軸方向に配
    置してあり、かつ先端が前記ハツリ凹部の底面を延びて
    その奥にまで届くレールに沿って走行する昇降機付き台
    車の昇降台に前記ベースプレート付きの支承装置を乗せ
    移し、前記台車を前記ハツリ凹部に移動させたうえ、橋
    桁下面にアンカーボルトを介して予め取付けてあるソー
    ルプレートに、前記昇降台に支持した支承装置の上部を
    ボルトを介して固着し、その後、昇降台を下降させて台
    車を前記ハツリ凹部から退出させ、かつ前記ハツリ凹部
    からレールを撤去し、その後、前記支承装置に取付けた
    ベースプレートに仮支持している下部アンカーボルトが
    埋設されるように前記ハツリ凹部に充填用コンクリート
    を充填することを特徴とする支承装置の橋台上部への搬
    入方法。
  2. 【請求項2】 前記吊下げ搬送枠は、ハツリ凹部の開口
    前面と対向する側が開放されるよう平面からみてコ字形
    又は、一辺が着脱自在な四角に組まれた水平吊りフレー
    ムを具備し、この水平吊りフレームに、前記下部アンカ
    ーボルト付きの支承装置が搭載されており、この水平吊
    りフレームの内側において、前記昇降機付き台車の昇降
    台を上昇させることで、前記支承装置を前記吊下げ搬送
    枠から台車の昇降台に乗せ移すことを特徴とする請求項
    1記載の支承装置の橋台上部への搬入方法。
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