JP3115273B2 - 建築用板材の施工方法及び施工構造 - Google Patents

建築用板材の施工方法及び施工構造

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は建築用板材の施工方
法及び施工構造に関する。
【0002】
【従来の技術】天然石板や窯業板などの建築用板材を建
物の壁面などに留め付ける工法として、従来から、埋め
込みモルタルや接着剤などで躯体側に固定的に取り付け
るいわゆる湿式工法と、ビス留めあるいは留め金具を用
いて係止していくいわゆる乾式工法が知られている。湿
式工法は留め付けが安定する反面、モルタルや接着剤の
硬化時間が長く、工事日数が長くなる場合が多い。一
方、乾式工法は施工は比較的簡単であり工期も短い利点
があるが、ビス留めの場合には、ビスの頭を目隠しする
ことが必要となり、また、留め金具を用いる場合には、
その受け部に建築用板材を乗せた状態で留め付けるため
に、耐振動の面において多少の不安を残している。
【0003】より改良された留め金具として、図9に示
す形態のものが用いられている。この留め金具50は、
係止部51として上方に傾斜したフック片52と下方に
傾斜したフック片53とを有しており、既に取り付けら
れた下位の建築用板材60Aの雄実部61Aの先端に前
記下方に傾斜したフック片53を係止した状態で、留め
金具50をビスや釘55により建物躯体56に固定し、
その後で、上位の建築用板材60Bの下辺に形成した凹
溝(雌実部)61Bを前記上方に傾斜したフック片52
に係止することにより、上下の建築用板材60A、60
Bを留め付けている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の構造の留め金具
を用いた建築用板材の施工構造では、上方に傾斜したフ
ック片52と下方に傾斜したフック片53とに建築用板
材の上辺部と下辺部とを係止する構造であり、振動に対
して比較的高い安定性を示す。しかし、いずれにしろ、
上位の建築用板材60Bがその自重により上方に傾斜し
たフック片52に乗った状態で留め付けられるものであ
り、十全な安全性を持つとは言い難い。また、乗った状
態での留め付けである以上、該実加工は上下の建築用板
材共に水平な稜線状態に形成されている必要があり(さ
もないと、滑りによる位置ずれが生じやすく、施工が困
難となる)、そのために、建築用板材の全体形状は方形
状に制限され、また、取り付け方向も制限を受けること
から、壁面全体の意匠性は限られたもの(例えば、煉瓦
積調やタイル貼調のような単調な方形模様)とならざる
を得ず、より意趣に富んだものを施工することは容易で
ない。
【0005】さらに、留め金具の前記フック片52、5
3を目隠しするために、図示されるように建築用板材の
下辺部及び上辺部に特別な形状の実加工を必要とする。
また、近年、建築用板材の種類も多様化しており、例え
ば、図10に示すような比較的小型で厚みが厚く(例え
ば、35×220×455mm程度のもの)、かつ、天
然石の石積み感を表出させるような造形性の高い建築用
板材60が市場にでるようになってきている。このよう
な建築用板材の躯体への留め付けには、通常、図9に示
したような留め金具を用いて行っている。そのために、
建築用板材の少なくとも上辺部と下辺部には、前記上方
に傾斜したフック片52と下方に傾斜したフック片53
とが係合するための凹溝63が形成されている。
【0006】このような厚みがありかつ造形性に富んだ
建築用板材は、上下方向に多段に配置したときに、その
横目地部分、すなわち、上辺部と下辺部との間にある程
度の隙間を残して留め付け、その空間域が見るものの視
覚に入り込むようにして奥行き感(ボリューム感)を持
たせるように留め付けることが喜ばれる場合が多い。し
かし、上記のような構造の留め金具50を用いて留め付
ける場合には、そのような間隔を持たせて留め付けるこ
とは困難であり、可能であるとしても、留め金具50の
フック片52、53及びそのために建築用板材60に形
成される凹溝63が目に入ることとなり、違和感が生じ
高い意匠性を出すことはできない。
【0007】本発明は、従来の留め金具を用いた建築用
板材の施工方法及び施工構造の持つ上記のような不都合
を解消した新規な施工方法及び施工構造を得ることを目
的としており、より具体的には、留め金具を用いる施工
方法でありながら、留め付け強度が大であり耐震性も高
い建築用板材の留め付け施工方法及び施工構造を得るこ
とにある。
【0008】また、他の目的は、建築用板材の形状と取
り付け方向に高い自由度を持たせることを可能とし、そ
れにより従来よりも意趣に富んだ壁面の構築が可能であ
りながら、個々の建築用板材の留め付け施工は従来工法
よりも容易化できる建築用板材の留め付け施工方法及び
施工構造を得ることにある。さらに、他の目的は、建築
用板材の木口面を積極的に表出することにより厚物の表
現が有効にできるようにし、それにより、意匠性の高い
留め付け構造を容易に得ることのできる建築用板材の留
め付け施工方法及び施工構造を得ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めの本発明による建築用板材の施工方法は、裏面から表
面側に向けて凹陥部が形成されており、該凹陥部の少な
くとも上側縁のコーナー部には吊り下げ具のフック部が
入り込むことのできる係止溝が、前記コーナー部のほぼ
全長にわたって形成されている建築用板材と、金属板か
ら加工され、基板、該基板の下端から前方に折曲する底
板、該底板の前方端から斜め上方に折曲するフック部と
からなり、前記底板の前後方向の幅と傾斜角度は、前記
建築用板材の裏面に形成した凹陥部の前記上側縁の前後
方向幅と傾斜角度にほぼ等しくされ、前記フック部の上
下方向長さと傾斜角度は、前記建築用板材の裏面に形成
した前記係止溝に入り込むことのできる大きさと角度に
設定される前記建築用板材の留め付けに用いられる吊り
下げ具とを用い、建物側に前記吊り下げ具を固定する工
程、前記建築用板材の前記係止溝に前記吊り下げ具の前
記フック部を係合させる工程、とを行うことにより吊り
下げ状態で建築用板材を建物に留め付けていくことを特
徴とする。また、上記の課題を解決するための本発明に
よる建築用板材の施工構造は、上記した建築用板材と吊
り下げ具とが用いられ、建物側に前記吊り下げ具が多数
個固定されており、前記固定された吊り下げ具に対し
て、前記建築用板材が前記係止溝を前記吊り下げ具のフ
ック部に係止させた吊り下げ状態で多数枚留め付けられ
ていることを特徴とする。
【0010】施工構造の好ましい態様において、建築用
板材は多段に留め付けられており、各段の建築用板材は
上下の木口面が視覚できる程度の間隔を置いてそれぞれ
吊り下げ状態で留め付けられていることを特徴とする。
本発明による建築用板材の施工方法及び施工構造によれ
ば、建築用板材の建物側への留め付けは、従来のような
留め金具上への載置による留め付けではなく、裏面に形
成した係止溝を吊り下げ具のフック部に係止させ、自重
により吊り下がった状態で留め付けられるものであり、
留め付け状態はきわめて安定し、地震等による強い振動
があっても、容易に落下することはない。
【0011】また、吊り下げによる留め付けであること
から、裏面に吊り下げ用の係止溝が水平に形成されてさ
えいれば留め付けは可能であり、周囲に位置する建築用
板材とは独立して留め付けることができる。そのため
に、建築用板材の外観形状と配置(方向性)に自由度を
持たせることが可能となり、煉瓦積調やタイル貼調のよ
うな単調な方形模様に限らない、意匠性に富んだ壁面、
出隅部、入隅部などを容易に施工することができる。ま
た、上位と下位の建築用板材の間の隙間(横目地)を任
意幅に設定して留め付けることも容易となり、建築用板
材の木口面を積極的に表出して厚物としての重厚感を持
たせた、意匠性の高い留め付け構造を容易に得ることが
できる。
【0012】また、吊り下げによる留め付けであり、か
つ、周囲の建築用板材とは独立して留め付けが可能であ
るために、取り付け、取り外しが容易であり、破損した
場合でも、破損した建築用板材のみを簡単に取り替える
ことができる。さらに、吊り下げ用の係止溝は建築用板
材の裏面にのみ形成すればよく、4周の側面すなわち木
口面には係止のための溝加工は不要となる。そのため
に、木口面のすべてに所望とする意匠(模様)を施すこ
とでき、横目地などに、より高い高級感を容易に表現す
ることが可能となる。
【0013】留め付け施工に当たっては、建築用板材に
吊り下げ具を仮取り付けした後に、建築用板材の位置調
整を行いながら該吊り下げ具を建物側に固定するように
してもよく、建物側に予め固定した吊り下げ具に対して
建築用板材を吊り下げていくようにしてもよい。また、
大形の建築用板材を複数個の吊り下げ具により留め付け
るような場合には、すべての吊り下げ具を建築用板材に
仮取り付けしておき、そのうちの一つの吊り下げ具を建
物側に固定した状態で位置調整を行い、位置調整後に残
りの吊り下げ具を建物側に最終的に固定するような方法
であってもよい。好ましい態様において、前記建築用板
材として、前記吊り下げ具を用いて吊り下げるときに当
該吊り下げ具の基板が当接することとなる裏面の箇所に
切り込みが形成されている建築用板材が用いられる。こ
の構成の建築用板材を用いる場合には、吊り下げ具の基
板が建築用板材の裏面から飛び出ないようにして建物側
に留め付けることが可能となり、施工上、吊り下げ具の
厚みが無視できないような場合などにおいて有効とな
る。また、接着剤による躯体側への接着が一層安定する
などの利点もある。好ましい態様において、前記吊り下
げ具として、横架材の両側に前記基板を一体形成し、各
基板からそれぞれ前記底板及び前記フック部を延設し、
さらに、前記横架材には前記フック部の方向にほぼ水平
に折れ曲がった折り曲げ部が一体に設けてある吊り下げ
具が用いられる。この構成の吊り下げ具を用いる場合に
は、一個の吊り下げ具により建築用板材を2箇所で係止
することが可能となる。そのために、少ない数の吊り下
げ具でもって所定数の建築用板材留め付けが可能とな
り、建物への吊り下げ具の固定作業が省力化される。ま
た、横架材の部分に折り曲げ部を設けたことから、そこ
を把持して吊り下げ状態にある建築用板材を移動するこ
とが容易となり、留め付け作業時に、建築用板材に吊り
下げ具を仮取り付けした状態で上下位置あるいは左右位
置の調整などを行う場合に、有効である。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の好ましい実施の形態を説明する。図1は、本発明によ
る建築用板材の施工方法により施工された施工構造の一
例を示す断面図であり、図2及び図3は用いられる建築
用板材の異なった形態を説明する図である。また、図4
及び図5は留め付けに用いられる吊り下げ具の異なった
形態を説明する図である。
【0015】図示の例で、建築用板材60は、例えば図
10に示したような表面に自然石の段積み模様を賦形し
た方形状のものであり、図2に示すものでは、その裏面
は平坦面とされるとともに、裏面から表面側に向けて矩
形状の凹陥部64が形成されている。そして、該凹陥部
64の上側縁65a及び下側縁65bのコーナー部に
は、後記する吊り下げ具10のフック部13が入り込む
ことのできる係止溝66a、66bが、前記コーナー部
のほぼ全長にわたって形成されている。なお、係止溝6
6a、66bはいずれか一方が存在すれば留め付け可能
である。しかし、作業性を良好にするために(すなわ
ち、建築用板材60の留め付け方向を自由にするため
に)、この例では上縁及び下縁コーナー部の双方に設け
てある。
【0016】上記の構成である建築用板材60の留め付
けに用いられる吊り下げ具10は、適宜の金属板から加
工され、例えば図4aに示す例では、基板11、該基板
11の下端から前方に折曲する底板12、該底板12の
前方端から斜め上方に折曲するフック部13とからなっ
ており、基板11には吊り下げ具10を建物躯体56側
に固定するビスあるいは釘55を通過させるための貫通
孔14が穿設されている。
【0017】図示されるように、前記底板12の前後方
向の幅と傾斜角度は、建築用板材60の裏面に形成した
凹陥部64の前記上側縁65a(又は下側縁65b)の
前後方向幅と傾斜角度に好ましくはほぼ等しくされる。
また、前記フック部13の上下方向長さと傾斜角度は、
建築用板材60の裏面に形成した前記係止溝66a、6
6bに安定した状態で入り込むことのできるような大き
さと角度に設定される。さらに、フック部13は前記係
止溝66a、66bへの入り込みを容易にするために、
その両端を正面視でハ字状となるように切り欠いてい
る。
【0018】建物躯体56側への留め付けは、例えば、
次のようにして行う。先ず、建物躯体56に対して、前
記吊り下げ具10を横方向に所定の間隔をおいて釘55
により打ち付け固定する。図2に仮想線で示すように、
一枚の建築用板材60を2個の吊り下げ具10で吊り下
げるように固定することにより、安定した留め付け状態
が得られる。また、横方向に配置される建築用板材60
同志は、その端面と端面とが密接状態となりうるよう
に、吊り下げ具10の間隔が調整される。
【0019】固定された吊り下げ具10を用いて、所要
枚数の建築用板材60を横方向に連続して吊り下げてい
く。その際に、各建築用板材60の裏面に適宜の接着剤
を塗布して躯体側に接着固定することは好ましい態様で
あり、より安定した留め付けが得られる。次に、上位段
の建築用板材60を留め付け固定するための吊り下げ具
10の固定を行う。その際に、必要な場合には、横目地
の隙間Sを配慮に入れて、吊り下げ具10の取り付け位
置を決定める。以下、同様の作業を必要とされる段数に
ついて反復する。
【0020】図示しないが、建築用板材60の裏面に必
要な吊り下げ具10を仮取り付けしておき、建築用板材
60の位置調整を行いながら、吊り下げ具10を建物躯
体56側に固定することもできる。この施工方法は、建
築用板材60の位置調整がし易いことから、建築用板材
60が大形の場合などには、特に有効となる。上記のよ
うであり、建築用板材60は、裏面に形成した係止溝6
6aを吊り下げ具10のフック部13に係止させ、自重
により吊り下がった状態で留め付けられるので、留め付
け状態はきわめて安定し、地震等による強い振動があっ
ても、容易に落下することはない。また、上位と下位と
建築用板材の間の隙間Sを任意幅に設定して留め付ける
ことができ、建築用板材60の木口面を積極的に表出し
た厚物の表現が効果的に達成されるほか、建築用板材の
外観形状や方向性に自由度を持たせることが可能とな
り、煉瓦積調やタイル貼調のような単調な方形模様に限
らない、意匠性に富んだ壁面などを容易に施工すること
が可能となる。
【0021】図3は建築用板材60の変形例を示してい
る。この例では、上記のようにして吊り下げ具10を用
いて吊り下げるときに、建築用板材60の裏面において
当該吊り下げ具10の基板11が当接することとなる箇
所に切り込み67が形成されている。それにより、吊り
下げ具10の基板11が建築用板材60の裏面から飛び
出ないようにして建物側に留め付けることが可能とな
り、施工上、吊り下げ具60の厚みが無視できないよう
な場合などにおいて有効となる。また、接着剤による躯
体側への接着が一層安定するなどの利点もある。
【0022】図4bは吊り下げ具40の変形例を示して
いる。この例では、建築用板材60を吊り下げ具10を
用いて吊り下げたときに、建築用板材60が衝接するこ
とが予定される箇所にスポンジのような弾性材料68を
貼着しており、建築用板材60と吊り下げ具10との定
着を安定化するとともに、建築用板材60が不用意に破
損するのを回避している。
【0023】図5は吊り下げ具のさらに他の変形例を示
している。この吊り下げ具20は、図3に示した形状の
吊り下げ具10を2個(3個以上であってもよい)、一
体に併設した形状であり、横架材15の両側に左右の基
板11a、11bを一体形成し、該基板11a、11b
から、それぞれ底板12a、12b、及びフック部13
a、13bを延設している。横架材15及び左右の基板
11a、11bには固定用の貫通孔14が穿設されると
ともに、この例では、横架材15にはフック部13a、
13bの方向にほぼ水平に折れ曲がった折り曲げ部16
が一体に設けてある。
【0024】図6は上記の吊り下げ具20を用いて建築
用板材60を留め付ける状態を示しており、図示のよう
に、一個の吊り下げ具20により建築用板材60を2箇
所で係止することが可能となる。そのために、少ない数
の吊り下げ具でもって所定数の留め付けが可能となり、
建物への吊り下げ具の固定作業が省力化される。また、
横架材15の部分に折り曲げ部16を設けたことから、
そこを把持して吊り下げ状態にある建築用板材を移動す
ることが容易となり、留め付け作業時に、建築用板材6
0に吊り下げ具20を仮取り付けした状態で上下位置あ
るいは左右位置の調整などを行う場合に、有効である。
なお、上位の建築用板材60の留め付けに支障が生じな
いように、前記した折り曲げ部16の大きさは、該上位
の建築用板材60の前記凹陥部64内に入り込み得る大
きさとされる。
【0025】図7は、本発明の建築用板材の施工方法に
より施工した建物壁面の一例を裏面からみた状態を概念
的に示すものであり、大きさの異なる多数枚の建築用板
材60・・を建物側に固定した吊り下げ具10・・を用
いて吊り下げにより留め付けている。前記のように、本
発明の建築用板材の施工方法によれば、個々の建築用板
材は周囲に配置されるものとは独立して留め付け可能で
あることから、図示されるように、建物側に吊り下げ具
10を水平に固定できる場所さえ確保できれば、任意の
大きさの建築用板材60を任意の状態で容易に留め付け
ることができ、意趣に富んだ建物壁面を構築することが
できる。
【0026】図8は、本発明の建築用板材の施工方法に
より施工した建物壁面のさらに他の例を裏面からみた状
態を概念的に示すものであり、ここでは、方形状をなす
建築用板材60aが斜め状態で留め付けられている。こ
の場合、図示されるように、個々の建築用板材の裏面に
は4辺に平行あるいは直交しない角度で係止溝66Aが
形成してあり、該係止溝係止溝66Aに吊り下げ具10
のフック部が係止される。この場合にも、建物側に吊り
下げ具10を水平に固定できる場所さえ確保できれば、
任意の大きさの建築用板材60を任意の角度で(建築用
板材の辺と係止溝66Aとがなす任意の角度で)で容易
に留め付けることができ、従来にない、意趣に富んだ建
物壁面を構築することができる。
【0027】上記の説明は、本発明の好ましい実施の形
態の説明であって、他に多くの変形例が存在する。例え
ば、図4に示した吊り下げ具10は2個で一枚の建築用
板材60を吊り下げるものとして説明したが、より横幅
の広い吊り下げ具を用いる場合には、一個の吊り下げ具
で支障なく建築用板材60を吊り下げることができる。
また、建築用板材として裏面に凹陥部64が形成された
ものについて説明したが、図示しないが、裏面全体が平
坦面とされた建築用板材であっても本発明は実施可能で
ある。その場合には、吊り下げ具のフック部が入り込む
係止溝を建築用板材の平坦な裏面に直接形成すればよ
く、また、用いるに吊り下げ具も断面形状が単にレ字状
のもの、すなわち、図3あるいは図4に示す吊り下げ具
10、20における底板12、12a、12bのない形
状のものが好適に用いられる。さらに、図では、建築用
板材として矩形状(方形状)のものを例示したが、外形
形状に特に制限はなく、任意である。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、建築用板材は自重によ
り吊り下がった状態で留め付けられるので、留め付け状
態はきわめて安定し、地震等による強い振動があって
も、容易に落下することはない。また、従来の工法に比
べ、大面積の工事を短時間で施工することが可能であ
り、石材や大形の陶板の施工にも適用可能である。ま
た、上位と下位と建築用板材の間の隙間(横目地)を任
意幅に設定して留め付けることが可能であり、そのため
に、建築用板材の木口面を積極的に表出した意匠性の高
い留め付け構造を容易に得ることができる。
【0029】また、周囲の建築用板材とは独立して留め
付けが可能であるために、取り付け、取り外しが容易で
あり、破損した場合でも、破損した建築用板材のみを簡
単に取り替えることができる。さらに、吊り下げ用の係
止溝は建築用板材の裏面にのみ形成すればよく、4周の
側面すなわち木口面には係止のための加溝工などは不要
となる。そのために、木口面のすべてに所望とする意匠
(模様)を施すことでき、横目地などにより高い高級感
を容易に表現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による建築用板材の施工方法により施工
された施工構造の一例を示す断面図。
【図2】本発明による建築用板材の施工方法に用いる建
築用板材の一形態を示しており、図2aは背面図、図2
bは図2aのx−x線による断面図である。
【図3】建築用板材の他の形態を示しており、図3aは
背面図、図3bは図3aのx−x線による断面図であ
る。
【図4】本発明による建築用板材の施工方法に用いる吊
り下げ具の2つの異なった形態を説明する図。
【図5】吊り下げ具のさらに他の形態を説明する図。
【図6】図5に示す吊り下げ具の使用態様を説明する
図。
【図7】本発明の建築用板材の施工方法により施工した
建物壁面の一例を概念的に示す図。
【図8】本発明の建築用板材の施工方法により施工した
建物壁面のさらに他の例を概念的に示す図。
【図9】従来の留め金具を用いて建築用板材の留め付け
状態を説明する図。
【図10】建築用板材の一つの形態を説明する図。
【符号の説明】
10…吊り下げ具、13…フック部、56…建物躯体、
60…建築用板材、66a、66b…係止溝、S…隙間
(横目地)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 裏面から表面側に向けて凹陥部が形成さ
    れており、該凹陥部の上側縁と下側縁のコーナー部には
    吊り下げ具のフック部が入り込むことのできる同じ形状
    の係止溝が、前記コーナー部のほぼ全長にわたって形成
    されている建築用板材と、 金属板などから加工され、基板、該基板の下端から前方
    斜め下方に折曲する底板、該底板の前方端から前方斜め
    上方に折曲する幅方向の両端を切り欠いたフック部とか
    らなり、前記底板の前後方向の幅と傾斜角度は、前記建
    築用板材の裏面に形成した凹陥部の前記上側縁及び下側
    縁の前後方向幅と傾斜角度にほぼ等しくされ、前記フッ
    ク部の上下方向長さと傾斜角度は、前記建築用板材の裏
    面に形成した前記係止溝に入り込むことのできる大きさ
    と角度に設定される前記建築用板材の留め付けに用いら
    れる吊り下げ具とを用い、 建物側に前記吊り下げ具を固定する工程、前記建築用板
    材の前記上側縁の係止溝のみに前記吊り下げ具の前記フ
    ック部を係合させる工程、 とを行うことにより吊り下げ状態で建築用板材を建物に
    留め付けていくことを特徴とする建築用板材の施工方
    法。
  2. 【請求項2】 裏面から表面側に向けて凹陥部が形成さ
    れており、該凹陥部の上側縁と下側縁のコーナー部には
    吊り下げ具のフック部が入り込むことのできる同じ形状
    の係止溝が、前記コーナー部のほぼ全長にわたって形成
    されている建築用板材と、 金属板などから加工され、基板、該基板の下端から前方
    斜め下方に折曲する底板、該底板の前方端から前方斜め
    上方に折曲する幅方向の両端を切り欠いたフック部とか
    らなり、前記底板の前後方向の幅と傾斜角度は、前記建
    築用板材の裏面に形成した凹陥部の前記上側縁及び下側
    縁の前後方向幅と傾斜角度にほぼ等しくされ、前記フッ
    ク部の上下方向長さと傾斜角度は、前記建築用板材の裏
    面に形成した前記係止溝に入り込むことのできる大きさ
    と角度に設定される前記建築用板材の留め付けに用いら
    れる吊り下げ具と、が用いられ、 建物側に前記吊り下げ具が多数個固定されており、前記
    固定された吊り下げ具に対して、前記建築用板材が前記
    上側縁の係止溝のみを前記吊り下げ具のフック部に係止
    させた吊り下げ状態で多数枚留め付けられていることを
    特徴とする建築用板材の施工構造。
  3. 【請求項3】 建築用板材は多段に留め付けられてお
    り、各段の建築用板材は上下の木口面が視覚できる程度
    の間隔を置いてそれぞれ吊り下げ状態で留め付けられて
    いることを特徴とする請求項2記載の建築用板材の施工
    構造。
  4. 【請求項4】 前記建築用板材として、前記吊り下げ具
    を用いて吊り下げるときに当該吊り下げ具の基板が当接
    することとなる裏面の箇所に切り込みが形成されている
    建築用板材が用いてあり、前記建築用板材が前記係止溝
    を前記吊り下げ具のフック部に係止させた吊り下げ状態
    で多数枚留め付けられていることを特徴とする請求項3
    記載の建築用板材の施工構造。
  5. 【請求項5】 前記吊り下げ具として、横架材の両側に
    前記基板を一体形成し、該基板から、それぞれ前記底板
    及び前記フック部を延設し、さらに、前記横架材には前
    記フック部の方向にほぼ水平に折れ曲がった折り曲げ部
    が一体に設けてある吊り下げ具が用いてあり、前記建築
    用板材が前記上側縁の係止溝のみを前記吊り下げ具のフ
    ック部に係止させた吊り下げ状態で多数枚留め付けられ
    ていることを特徴とする請求項3又は4記載の建築用板
    材の施工構造。
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