JP3113330U - 糊付き壁紙 - Google Patents

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和志 前田
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有限会社ケイエムファクトリー
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Abstract

【課題】一般人が容易に、正確に、また、継ぎ目のパンクの無い貼り付けの出きる壁紙を提供すること。
【解決手段】紙を下地2として樹脂層3を積層させてなる壁紙1の下地2の全面に水性糊層4を設け、前記壁紙1の長手方向の両側部の少なくとも一側部1Aにおいて、該一側部1Aの側縁から内側の60mmの間において、30mm〜60mmの幅の難切断部材5を、その壁紙1の長手方向に沿って設け、該難切断部材5の上から前記壁紙1の全体を覆う薄利自在のラップシート6で被覆してある。
【選択図】 図2

Description

本考案は、室内の壁面等に貼って用いる壁紙(クロス)に関する。
一般に、室内壁面等の化粧として、化粧板を用いる他に、壁紙を貼る方法が多用されている。ここにいう壁紙とは、古くから用いられている1枚の紙(パルプ)の他に、最近においては、クロスと呼ばれる、布を用いたもの、ビニール(塩ビ)を用いたビニールクロス等が主流となっている。
こうした壁紙は、通常、施工現場において、専門職人によって貼られる。この際、壁面等に向かって、右側から順次貼って行き、その左端の繋ぎの部分では、新たな壁紙の右端を重ね、カッターナイフ等で重ね切りをすることで、正確な接合端部を形成するのである。
この重ね切りの際、専門職人であっても、カッターナイフの切り込みを、丁度2枚の壁紙を切り離す深さに抑えることは難しく、その下地を傷つけていたのである。この下地は、元々は壁面材(板、樹脂パネル、コンクリート等)そのものであるが、通常、壁紙は、古いものを剥がして上に張り替えて行くのが普通であり、その際、表面のクロス(ビニール素材等)を剥がすと、ベースの下地の紙が残っており、従って、この前回貼られた紙の下地を損傷することになる。
その結果、この下地の紙が切り込まれた箇所に微小隙間が形成され、新たな壁紙の突合せ接合部が、確実に下地に接着できず、ここでパンクし、剥がれを来たすという問題があり、これを解消するために、上述の重ね切りに際して、下側に切断抵抗を増すための手段、例えば、下敷きテープを当てがい、カッターナイフがここで止まるようにする方法が提案されている。
この下敷きテープは、種々のものが提案されているが、専門職人が、現場において、壁紙の側縁から所定の距離離れた位置に来るように配置しており、この際、上記重ね切りの重ね代がどの程度の長さとし、下敷きテープをどの位置に配置するかは、経験によって判断される。
この際、下地の紙と積層したビニール層との端部にミミと呼ばれる切捨て部が存在するので、こうした長さも配慮されて、上述した下敷きテープの位置が採られる。この重ね切りに所定の余分な重ね代を確保するのは、切断に際して切り損じ(曲がりや、切断位置目測の誤り)を未然に回避するためである。
こうした従来技術は、次の文献により示されている。
特開2004−346610。クロス切断用下地テープ。 特開平8−296321。見切り材。 特開2004−19411。クロス切断用下地テープ。
本考案者は、こうした壁紙の貼り付けを、一般人でも容易に行うことが出来るようにしようと考えたが、専門職人が現場で経験に基づいて行っていた、重ね切りの重ね代の取り方、所定位置への下敷きテープの敷設を工夫すると同時に、糊付けを予め行った状態で壁紙を搬送し、展示販売することになるため、糊の乾燥が進行する虞があり、この壁紙をロール状に巻いておいた場合には、特に両側縁での乾きの進行が顕著となるという、新たな問題も生じる。
本考案は、かかる現状に鑑み、一般人が容易に、正確に、また、継ぎ目のパンクの無い貼り付けの出きる壁紙を提供することを目的とする。
本考案にかかる糊付き壁紙は、上記目的を達成するために、紙を下地2として樹脂層3を積層させてなる壁紙1の下地2の全面に水性糊層4を設け、前記壁紙1の長手方向の両側部の少なくとも一側部1Aにおいて、該一側部1Aの側縁から内側の60mmの間において、30mm〜60mmの幅の難切断部材5を、その壁紙1の長手方向に沿って設け、該難切断部材5の上から前記壁紙1の全体を覆う薄利自在のラップシート6で被覆し、前記壁紙1の両側部1A、1Bに所定幅の乾燥防止テープ7を、前記水性糊層4とラップシート6との間で、該壁紙1の長手方向に沿って薄利自在に設けてある、という手段を講じたものである。
本考案に言う壁紙とは、単なる紙材の他、下地に紙を用いて樹脂、塩ビ等を積層させたクロス、また、布を併用したもの等、既存の全ての形態のものを含む。
本考案によれば、壁紙の貼り付けにおいて、一般人が店頭(或いは通販で)で、所用の長さのものを購入して、自ら、容易に、切り損じなく正確に、また、継ぎ目のパンクの無い貼り付けが出来る。
また、予め水性糊が塗布されているが、その乾燥も防止できるので、接着効果が低下することなく、貼り付けが出来る。
更に、壁紙1の端部において、ラップシート6と下地2との間が側方に露出され、水性糊層4が外気に晒されて乾燥され易くなるのを、前記ラップシート6と乾燥防止テープ7とによってより一層確実に防止できる。
本考案の実施において、前記難切断部材5が、30〜50mm幅に構成され、その外側縁に乾燥防止テープ7が一体的に設けられているのが好ましい。この場合、前記難切断部材5の敷設と同時に乾燥防止テープ7も敷設できるので、敷設の手数が省けて良い。
尚、前記壁紙1が所定の長さでロール巻きに構成されているのが好ましい。この形態を採ることで、壁紙1の全体を重ねて、水生糊の乾燥を最少限に抑えることが出来ると共に型崩れをし難くして且つ搬送上の嵩を小さく出来る。
図1及び図2に示すように、既存の紙(パルプ)を下地2として樹脂層3、ここでは、塩ビシートを積層させて壁紙1を構成さている。
この壁紙1の下地2の全面に水性糊層4、ここでは、澱粉のりを塗布してある。この水性糊層4の塗布は、既存のロール転写方式を用いて行う。
そして、前記壁紙1の長手方向の両側部の少なくとも一側部1A、ここでは、壁紙1の裏面側を正面として見た場合に、右側の一側部1Aの側縁から内側の60mmの間において、50mmの幅の難切断部材5を、その壁紙1の長手方向に沿って設けてある。この難切断部材5の敷設は、先の水生糊層4を塗布する工程と同時に行う。この難切断部材5としては、柔軟な厚紙、厚手の樹脂シート或いは、切断抵抗を増大させる工夫がなされた公知の下敷きテープを用いることができる。
更に、前記難切断部材5の上から前記壁紙1の全体を覆う薄利自在の透明のラップシート6、ここでは、PPフィルムで被覆してある。このラップシート6の敷設も、前記水性糊層4の塗布工程と同時に行われる。
このラップシート6は、貼り付けに際して剥離される。
また、前記壁紙1の両側部1A、1Bに所定幅の乾燥防止テープ7、(同様の合成樹脂フィルムで構成)を、前記水性糊層4とラップシート6との間で、該壁紙1の長手方向に沿って薄利自在に設けてある。この乾燥防止テープ7の敷設も、上記の水性糊層4の塗布工程と同時に行われる。このテープ7は、カラー、例えば、オレンジ色に着色されたものが用いられている。
そして、出来上がった壁紙1は、ロール状に巻き取られて所定長さで切断される。その長さは、3m,5m,7m或いは10mと適宜の寸法を採ることができる。また、必要に応じて、店頭において、所定の長さで切り売りすることも可能である。
尚、図3に示すように、前記難切断部材5が、30〜50mm幅に構成され、これを包み込むと共に、その外側縁に乾燥防止テープ7が一体的に設けられ、全体として60mmの幅になるように構成されていてもよい。
このように構成された壁紙1の端部の重ね切りを説明すると、図4に示すように、貼り終わった壁紙1の右端(裏面側から見たとき)を下にして、壁の下地(先の壁紙の剥離で残ったもの)に、前記前記難切断部材5が位置され、この壁紙1の上に次の壁紙1の左端が重複状態で載せられる。この際、次の壁紙1のラップシート6は除去されている。この際、ミミと呼ばれる不使用部(5mmから10mm前後)を含めて、50mmに設定された前記難切断部材5が、2枚の壁紙1の重複位置における切断予定位置を充分な幅でカバーしている。
この状態で、カッターナイフを入れて切断を行うと、2枚の壁紙1を切断した先の下に前記難切断部材5が位置していて、ここで刃の先の侵入が止まり、上述した下地を傷つけずに済み、結果として、この部分における両壁紙1の突き合わせ接合部分におけるパンク(剥離)が未然に防止されるのである。
切断工程完了後は、一旦、両壁紙1の端部を持ち上げ、内側にある前記難切断部材5の除去(合わせて、切れ端に付いた乾燥防止テープ7)を行い、しかる後に両端を突き合わせて貼り付けるのである。
産業上の利用分野
本考案にかかる糊付き壁紙は、それ自体、貼り付け可能な状態となっているので、一般人であっても、入手次第、直ちに貼り付け作業が可能であり、従って、専門職人のいない地方であっても、誰でも、用意に、且つ、必要な箇所に貼り付けが可能であり、その適用範囲は広いものである。
実施例における壁紙の裏面正面図。 実施例における壁紙の要部の斜視図。 実施例における難切断材の別態様を示す斜視図。 実施例における一作業工程を示す要部の縦断側面図。 実施例における一作業工程を示す要部の縦断側面図。
符号の説明
1:壁紙
1A:一側部
1B:他側部
2:下地
3:樹脂層
4:水性糊層
5:難切断部材
6:ラップシート
7:乾燥防止テープ

Claims (4)

  1. 紙を下地2として樹脂層3を積層させてなる壁紙1の下地2の全面に水性糊層4を設け、
    前記壁紙1の長手方向の両側部の少なくとも一側部1Aにおいて、該一側部1Aの側縁から内側の60mmの間において、30mm〜60mmの幅の難切断部材5を、その壁紙1の長手方向に沿って設け、
    該難切断部材5の上から前記壁紙1の全体を覆う薄利自在のラップシート6で被覆してある、
    糊付き壁紙。
  2. 前記壁紙1の両側部1A、1Bに所定幅の乾燥防止テープ7を、前記水性糊層4とラップシート6との間で、該壁紙1の長手方向に沿って薄利自在に設けてある、
    請求項1の糊付き壁紙。
  3. 前記難切断部材5が、30〜50mm幅に構成され、その外側縁に乾燥防止テープ7が一体的に設けられている、
    請求項1又は請求項2の糊付き壁紙。
  4. 前記壁紙1が所定の長さでロール巻きに構成されている、
    請求項1乃至請求項3の何れか1項の糊付き壁紙。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0958872A (ja) * 1995-08-25 1997-03-04 Marutoshi Kenzai Kk トラック用荷下ろし装置

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