JP3112587B2 - カルボニル基含有共重合体水性分散液 - Google Patents
カルボニル基含有共重合体水性分散液Info
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Description
グ性及び耐熱性に優れた皮膜を与える複層構造のカルボ
ニル基含有共重合体粒子の水性分散液に関するものであ
り、詳しくは、特定ガラス転移点の(共)重合体からなる
芯部と、必須成分としてシアン化ビニル単量体およびカ
ルボニル基含有単量体をその共重合成分として含む共重
合体からなる殻部とにより構成される複層粒子の水性分
散液であって、該殻部共重合体のガラス転移点が、該芯
部(共)重合体のガラス転移点より高く、且つ、芯部と殻
部との重量比が特定範囲であるカルボニル基含有共重合
体水性分散液に関する。
維、再生繊維、合成繊維等からなる織布、編布、不織
布、フエルトなどの繊維製品に用いられる樹脂加工用の
共重合体水性分散液として好適に用いることができ、特
に、堅牢度及び耐ドライクリーニング性を有し、しかも
耐ブロッキング性にも優れた柔軟性のある捺染布を与え
る顔料捺染用バインダーとして、また、基材への接着
性、耐熱性等に優れ、しかも柔軟性のある紙、織物等に
対するコーティング剤用バインダーやカーペット用バッ
キング剤用バインダーとして有用である。
ために、該繊維製品に熱可塑性樹脂の水性エマルジョン
を含浸またはコーティングさせることは公知であり、例
えば、特開昭59-76974号公報には、同様な目的に使用し
得る最適のエマルジョンの1つとして、「Tgが+80〜1
55℃の樹脂水性エマルジョン 50〜97重量%、好ましく
は 55〜95重量%と、Tgが−85℃〜+80℃未満の樹脂水
性エマルジョン 50〜3重量%、好ましくは 45〜5重量
%との混合物」が例示されている。
性樹脂の水性エマルジョンを用いても必ずしも十分な接
着性、耐熱性、耐ドライクリーニング性および耐ブロッ
キング性を有しかつ柔軟性を有する繊維樹脂加工製品を
得ることは容易ではない。
料上に顔料捺染を生ぜしめる場合のバインダーとして多
数の化合物が提案され、水溶性合成樹脂または水分散型
樹脂の使用が知られているが、主としてアクリル酸エス
テル共重合体エマルジョンまたは合成ゴムラテックスの
単独またはブレンドが使用されている。
に向上するため現在広く使用されているのであるが、繊
維の種類によっては堅ろう度のバラツキが大きくなると
いう欠点がある。また、柔軟性のある捺染布を与えるバ
インダーも存在するが、同時に堅牢度・耐ドライクリー
ニング性及び耐ブロッキング性を満足するものはほとん
どない。
を付加した自己架橋型または反応型アクリルや反応型合
成ゴムラテックスがしばしば使用されるが、加工に高温
を要するものが多く、基布が変形や変色を起こすことも
あり、また、架橋反応時にホルムアルデヒド等の有害物
質が発生し、それが加工製品に残留するなどの問題もあ
るなど、これとても根本的改質にならないのが実情であ
る。そのため捺染加工の分野では、緩加な加工条件下で
現在の顔料捺染の要求に十分に答え得るバインダーの出
現が強く要望されていた。
のパイル糸の抜けを防止すると共に形状の安定化のため
に、スチレン・ブタジエンラバーやブタジエン・アクリ
ロニトリルラバー等の合成ゴムラテックスがバッキング
剤用バインダーとして用いられているが、カーペットを
自動車あるいは建物等の凹凸のある部分に施工する場合
には、合成ゴム系ラテックスをバインダーとして用いた
バッキング剤被膜は反発弾性が大き過ぎるため賦形が困
難であり、賦形されたものもその形状がシャープでな
く、且つ、形状保持が十分ではない。
ル系共重合体等の熱可塑性樹脂による溶融押出しラミネ
ートバッキングも行なわれている。この場合は加熱によ
る凹凸形状の成形が可能であり、このものは合成ゴム系
ラテックスをバッキング剤用バインダーとして用いたも
のと比較して、賦形されたカーペットの形状保持力にお
いて優れていると共に、形状はシャープであるという利
点はあるが、感触が硬く、またパイル糸の係止効果にお
いて劣るという欠点がある。
に、合成ゴム系ラテックスに代わるものが検討され、成
形性を要求されるカーペットのバッキング剤用バインダ
ーとしてスチレン・アクリル系共重合体、塩化ビニル・
酢酸ビニル共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体等
の合成樹脂エマルジョンが使用されることが多くなって
いる。
ニル基含有共重合物の水性分散液は知られている(特開
昭54-110248号および特開昭54-144432号公報参照)。こ
れらの水性分散液は5〜25℃の造膜温度で被膜を形成
し、しかも、布、金属等の被着材に対し強力な密着力を
有する被膜を与えることが記載されている。
は、核となる内側部分と外側の殻部分を含む2層構造以
上の複層構造のヒドラジン誘導体を含有するカルボニル
基含有共重合体粒子において、粒子の核部分を形成する
共重合体のガラス転移温度(Tg)は−32℃〜+60℃、殻
側のそれは−30℃〜+58℃、且つ、組成物の造膜温度が
2〜60℃、となる様、各々、重合する核及び殻のビニル
単量体の種類、量を選択すると共に、好ましくは殻を構
造する共重合体のTgを、核を構成する共重合体のTgよ
り2℃以上低くして組成物の造膜性を向上させることに
より、塗料用の被覆材として耐溶剤性、耐久性、耐黄変
性に優れる被膜を与え、旧塗膜の補修剤としても有用で
ある旨記載されている。
に開示されている水性分散液は、いずれも殻を構造する
共重合体のTgを、核を構成する共重合体のTgより2℃
以上低いものであり、例えば繊維製品の樹脂加工用とし
て用いると、耐ブロッキング性の点で不十分であること
が判明した。また該公報には、本発明の共重合体水性分
散液の必須成分であるアクリロニトリルなどシアン化ビ
ニル単量体を共重合した共重合体についての具体的開示
がなく、従って、該シアン化ビニル単量体共重合による
特有の効果についてなど全く記載も示唆もされていな
い。
来の熱可塑性樹脂水性エマルジョンを用いた樹脂加工で
はまだ不十分であった繊維製品の柔軟性を損なわずに堅
牢度・耐ドライクリーニング性・耐ブロッキング性・耐
熱性を改善すべく、樹脂水性エマルジョンの改良研究を
行った結果、
芯部と、必須成分としてシアン化ビニル単量体およびカ
ルボニル基含有単量体をその共重合成分として含む共重
合体からなる殻部とにより構成される複層粒子の水性分
散液であって、該殻部共重合体のガラス転移点が、該芯
部(共)重合体のガラス転移点より少なくとも2℃高
く、且つ、芯部と殻部との重量比が特定範囲であるカル
ボニル基含有共重合体水性分散液を用いて繊維製品を樹
脂加工することによって、
を付与し、堅牢度・耐ドライクリーニング性・耐ブロッ
キング性・耐熱性を付与し得ること、特に捺染加工にお
いては捺染布の柔軟性を増すことができ、しかも摩擦堅
牢度も飛躍的に向上すること、また、カーペットバッキ
ングにおいては、バッキング層の耐熱性、接着性、防水
性を向上させること等を見出し本発明を完成した。
含有共重合体粒子とヒドラジン残基を有するヒドラジン
誘導体とを含有してなる水性分散液において、該共重合
体粒子が下記(A)並びに(B)、
%、
COOR2、OCOR3または炭素数6〜8のアリール基
であり、R2は炭素数1〜18の直鎖もしくは分枝アルキ
ル基、炭素数6〜8のシクロアルキル基または炭素数7
〜12のアラルキル基、R3は水素または炭素数1〜12の
直鎖もしくは分枝アルキル基である) (a-2) シアン化ビニル単量体0〜20重量%、 (a-3) カルボニル基含有単量体0〜5重量%、及び、 (a-4) 分子中に1個のラジカル重合性不飽和基の他に少
なくとも1個の官能基を有する単量体であって、上記単
量体 (a-3)以外の単量体0〜10重量%、 〔但し、上記 (a-1)〜(a-4) の合計を 100重量%とす
る〕(共)重合体であって、そのガラス転移点TgAが−
60〜+10℃である芯部、並びに、 (B) 下記 (b-1)〜(b-4) 、 (b-1) 下記一般式(1)で表される単量体 45〜95重量%、
び、 (b-4) 分子中に1個のラジカル重合性不飽和基の他に少
なくとも1個の官能基を有する単量体であって、上記単
量体 (a-3)以外の単量体0〜10重量%、 〔但し、上記 (b-1)〜(b-4) の合計を 100重量%とす
る〕
gBが−30〜+100℃で、且つ、上記芯部(共)重合体の
TgAより高い、芯部を被覆する殻部からなり、該芯部 1
00重量部に対して該殻部が5〜100重量部であることを
特徴とするカルボニル基含有共重合体水性分散液の提供
を目的とするものである。
散液の分散粒子は、Tgの相異なる少なくとも2種のア
クリル系(共)重合からなる複層構造の共重合体粒子で
ある。
通常の乳化重合を用いて容易に製造することができる。
製造方法としては、特に限定されるものではないが、例
えば、まず界面活性剤及び/又は保護コロイドの存在下
に、前記単量体(a-1)〜(a-4)(以下、MAと称すること
がある)を水性媒体中で乳化重合してアクリル系共重合
体エマルジョンを調製し(第1段階重合)、次いで該エ
マルジョンの存在下に単量体(b-1)〜(b-4)(以下、MB
と称することがある)を添加してさらに(共)重合させる
(第2段階重合)方法が好適に採用できる。この際、生
成する合成樹脂粒子を2層構造とするため、第二段乳化
重合においては乳化剤を添加しないか、あるいは添加し
たとしても新しい粒子を形成しない程度の量にとどめ、
第一段乳化重合で形成された重合体粒子において実質的
に重合が進行するように配慮するのが有利である。
造は、必ずしも2層構造である必要はなく、必要に応じ
モノマー組成を変えて第三段重合、あるいはそれ以上の
重合を行わせ、3層もしくはそれ以上の構造にすること
もできる。
も芯となる中側部分と外側の殻部分を含む2層構造以上
の粒子である。粒子の芯部分を形成する共重合体(A)の
ガラス転移温度(TgA)は−60〜+10℃、好ましくは、
−50〜0℃、殻部分を形成する共重合体(B)のガラス転
移温度(TgB)は−30〜+100℃、好ましくは、−25〜6
0℃である。更に好ましくは、芯部と殻部の合計の組成
物のTgが−50〜40℃、好ましくは−30〜30℃、特に好
ましくは−40〜20℃となる様、各々重合する。
g)とは、L. E. ニールセン著、小野木宣治訳「高分子
の力学的性質」第11〜35頁に記載されている方法に従っ
て計算により求められたものである。
のTgは次式によって計算されたものである。
1、成分2・・・・・・および成分nそれぞれの単独重合体の
ガラス転移温度であり、絶対温度に換算し計算する。W
1、W2・・・・・・およびWnはそれぞれの成分の重量分率で
ある。
単量体の種類・量の選択を行い、殻部を構成する共重合
体(B)のTgBを、芯部を構成する共重合体(A)のTgAより
高くして該共重合体粒子に柔軟性をもたせ、且つ、耐ブ
ロッキング性を向上させる必要があり、好ましくは2℃
以上、特に好ましくは10℃以上高くするのがよい。
アン化ビニル単量体の使用量は、殻部共重合体を構成す
る全単量体 100重量%の内、4〜50重量%、好ましくは
4〜40重量%である。該下限値未満と低過ぎては、得ら
れる樹脂加工品の耐溶剤性・耐熱性及び強ジン性・賦形
性に劣り好ましくない。一方、該上限値を超えて多過ぎ
ると、得られる樹脂加工品の被膜が脆くなると共に、風
合いが損なわれるので好ましくない。
重量比は、得られる被膜の耐水性、耐溶剤性、耐ブロッ
キング性、接着性を考慮し、芯部 100重量部に対し、殻
部が5〜100重量部、好ましくは 10〜60重量部となる
様、乳化重合を行う。
膜に可撓性を付与する様に作用するのに対し、単量体成
分MBにより構成される殻部は、塗膜に強ジン性及び耐
ブロッキング性、耐溶剤性を付与する様作用する。
ボニル基含有共重合物の水性分散液は、乾燥によりヒド
ラジン誘導体が共重合物のカルボニル基と架橋反応して
被膜を与えるものであり、布、紙、繊維等の被着材に対
し強力な密着力を有する被膜を与えると共に、耐熱性、
耐溶剤性を向上させる。そして、殻部の(b-3)成分のカ
ルボニル基含有単量体は、芯部の(a-3)成分の量的割合
と同等以上の割合で用いるとより経済的に、より効果的
に架橋を行うことができるので好ましい。
ジン誘導体としては、例えば、炭素数2〜10を含有する
水溶性のジカルボン酸ジヒドラジドが好適にしようでき
る。このようなジカルボン酸ジヒドラジドとしては、例
えば、蓚酸ジヒドラジド、マロン酸ジヒドラジド、こは
く酸ジヒドラジド、グルタル酸ジヒドラジド、アジピン
酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、マレイン酸
ジヒドラジド、フマル酸ジヒドラジド、イタコン酸ジヒ
ドラジド等を挙げることができる。また、炭素数2〜4
の水溶性ジヒドラジン、例えば、エチレン-1,2-ジヒド
ラジン、プロピレン-1,3-ジヒドラジン、ブチレン-1,4-
ジヒドラジン等を挙げることができる。これらの中でも
アジピン酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド、
こはく酸ヒドラジドを用いるのが好ましい。
誘導体は、前記(共)重合体(A)及び共重合体(B)からなる
複層構造のカルボニル基含有共重合体粒子のカルボニル
基1モルに対し、0.1〜3モルの割合で配合されている
こと、好ましくは 0.2〜2.5モルの割合で配合されてい
ることが望ましい。
及び(b-1)としては、R1が水素またはメチル基、XがC
OOR2で、R2が炭素数1〜18の直鎖もしくは分枝アル
キル基、炭素数6〜8のシクロアルキル基または炭素数
7〜12のアラルキル基である単量体、すなわち、(メタ)
アクリル酸エステル単量体を好適に使用できる。具体的
には、例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレー
ト、n-プロピルアクリレート、i-プロピルアクリレー
ト、i-ブチルアクリレート、t-ブチルアクリレート、n-
ブチルアクリレート、n-ヘキシルアクリレート、n-オク
チルアクリレート、i-オクチルアクリレート、2-エチル
ヘキシルアクリレート、n-ノニルアクリレート、i-ノニ
ルアクリレート、トリデシルアクリレート、ステアリル
アクリレート、オレイルアクリレート、シクロヘキシル
アクリレート、ベンジルアクリレート等のアクリル酸エ
ステル単量体;
タクリレート、n-プロピルメタクリレート、n-ブチルメ
タクリレート、i-ブチルメタクリレート、t-ブチルメタ
クリレート、n-オクチルメタクリレート、2-エチルヘキ
シルメタクリレート、i-ノニルメタクリレート、i-デシ
ルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、トリデシ
ルメタクリレート、セチルメタクリレート、ステアリル
メタクリレート、オレイルメタクリレート、シクロヘキ
シルメタクリレート、ベンジルメタクリレート等のメタ
クリル酸エステル;を挙げることができる。
R1が水素、XがOCOR3であり、R3が水素または炭
素数1〜12の直鎖もしくは分枝アルキル基である飽和脂
肪酸ビニル単量体も使用できる。このような単量体の具
体例としては、例えば、蟻酸ビニル、酢酸ビニル、プロ
ピオン酸ビニル、「バーサチック酸ビニル」〔商品名:
シェル社製〕等を挙げることができる。
は、R1が水素またはメチル基、Xが炭素数6〜8のア
リール基である芳香族ビニル単量体も使用できる。この
ような単量体の具体例としては、例えば、スチレン、α
-メチルスチレン、ビニルトルエン、エチルビニルベン
ゼン等を挙げることができる。
合体(A)を構成する単量体成分MAの合計100重量%の内
65〜100重量%であり、単量体成分(b-1)の使用量は、殻
部共重合体(B)を構成する単量体成分MBの合計100重量
%の内 45〜95重量%である。
ル単量体としては、例えばアクリロニトリル、メタクリ
ロニトリル等を挙げることができる。該単量体成分の使
用量は、単量体成分(a-2)については芯部(共)重合体(A)
を構成する単量体成分MAの合計100重量%の内0〜20重
量%であり、単量体成分(b-2)については殻部共重合体
(B)を構成する単量体成分MBの合計100重量%の内4〜4
0重量%である。
分MBの合計100重量%のに対して4重量%未満と少な過
ぎては、得られる共重合体水性分散液を樹脂加工用バイ
ンダー、特に顔料捺染用バインダーとして用いたときの
加工繊維製品の耐ドライクリーニング性、耐熱性、耐ブ
ロッキング性等が不十分となりがちで好ましくなく、一
方、単量体成分(a-2)または(b-2)の使用量が、単量体成
分MAまたはMBの合計100重量%のに対して上限値を超
えて多過ぎては、得られる該繊維製品の柔軟性が損なわ
れる傾向にあり好ましくない。
ル基含有単量体としては、分子中に少なくとも1個のア
ルド基またはケト基と1個の重合可能な二重結合を有す
る単量体、すなわち、特に重合可能なモノエチレン系不
飽和のアルド化合物及びケト化合物であって、エステル
結合(−COO−)、カルボキシル基(−COOH)の
みを有する化合物は除外される。
ば、アクロレイン、ジアセトンアクリルアミド、ホルミ
ルスチロール、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケト
ン、ビニルイソブチルケトン、(メタ)アクリルオキシア
ルキルプロパナール、ジアセトンアクリレート、アセト
ニルアクリレート、ジアセトンアクリレート、ジアセト
ンメタクリレート、2-ヒドロキシプロピルアクリレート
-アセチルアセテート、ブタンジオール-1,4-アクリレー
ト-アセチルアセテートを挙げることができる。これら
の中でもジアセトンアクリルアミド、アクロレイン及び
ビニルメチルケトンが好ましい。
成分の使用量は、芯部(a-3)成分の量的割合と同等以上
の割合で用いるとより経済的に、より効果的に架橋を行
うことができるので好ましい。そして単量体成分(a-3)
の使用量は、芯部(共)重合体(A)を構成する単量体成分
MAの合計100重量%の内0〜5重量%であり、単量体成
分(b-3)については殻部共重合体(B)を構成する単量体成
分MBの合計100重量%の内0.05〜5重量%である。
成分MBの合計100重量%のに対して0.05重量%未満と少
な過ぎては、得られる共重合体水性分散液を樹脂加工用
バインダー、特に顔料捺染用バインダーとして用いたと
きの加工繊維製品の耐ドライクリーニング性、耐熱性、
耐ブロッキング性等が不十分となりがちで好ましくな
く、一方、単量体成分(a-3)または(b-3)の使用量が、単
量体成分MAまたはMBの合計100重量%のに対して上限
値を超えて多過ぎては、得られる共重合体水性分散液の
皮膜が脆くなる傾向にあり、加工繊維製品の堅牢度がか
えって低下することがあるので好ましくない。
としては、炭素数3〜5のα,β-不飽和モノ-またはジ-
カルボン酸が使用できる。このような単量体の具体例
は、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、
シトラコン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸等を
挙げることができる。
成分としては、上記の他、例えば、アクリルアミド、メ
タクリルアミド、N-メチロールアクリルアミド、N-メチ
ロールメタクリルアミド等の(メタ)アクリル酸のアミド
類またはその誘導体;例えば、グリシジルアクリレー
ト、グリシジルメタクリレート等の(メタ)アクリル酸と
エポキシ基を有する飽和アルコールとのエステル類;
ト、2-ヒドロキシプロピルアクリレート、2-ヒドロキシ
エチルメタクリレート、2-ヒドロキシプロピルメタクリ
レート等の(メタ)アクリル酸と多価飽和アルコールとの
エステル類;例えば、ジメチルアミノエチルメタクリレ
ート、ジエチルアミノエチルメタクリレート等の(メタ)
アクリル酸とアミノ基を有する飽和アルコールとのエス
テル類;
レート、トリアリルシアヌレート、エチレングリコール
ジメタクリレート、 1,4−ブタンジオールジアクリレー
ト、 1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ジエチレ
ングリコールジメタクリレート、アリルメタクリレート
等の2個以上のラジカル重合性不飽和基を有する単量
体;等の単量体群を挙げることができる。
酸、イタコン酸、マレイン酸、アクリルアミドが好まし
い。
は、共重合体(A)及び(B)を構成する全単量体成分の合計
100重量%の内0〜10重量%、好ましくは 0.5〜5重量
%である。該使用量が該上限値を超えて多すぎては、得
られる樹脂加工品の耐水性が不十分となりがちであり好
ましくない。一方、該使用量を 0.5重量%以上とするこ
とにより得られる水性樹脂分散物の貯蔵安定性及び機械
安定性(分散物を狭い間隙に充填してせん断力を加えた
時の耐分散破壊性)を向上させることができるので好ま
しい。
に2個以上のラジカル重合性不飽和基を有する単量体の
使用量は、特に0〜2重量%とするのがよい。該使用量
が2重量%以下であれば、得られる共重合体水性分散液
の貯蔵安定性が低下したり、該分散物を使用して得られ
る樹脂加工品の風合、熱成形時の賦形性及び保形性が不
十分となったりする等の問題が生ずることがないので好
ましい。
しては、非イオン界面活性剤類として、例えば、ポリオ
キシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンス
テアリルエーテル等のポリオキシアルキレンアルキルエ
ーテル類;例えば、ポリオキシエチレンオクチルフェノ
ールエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェノールエ
ーテル等のポリオキシアルキレンアルキルフェノールエ
ーテル類、
ビタンモノステアレート、ソルビタントリオレエート等
のソルビタン脂肪酸エステル類;例えば、ポリオキシエ
チレンソルビタンモノラウレート等のポリオキシアルキ
レンソルビタン脂肪酸エステル類;例えば、ポリオキシ
エチレンモノラウレート、ポリオキシエチレンモノステ
アレート等のポリオキシアルキレン脂肪酸エステル類;
アリン酸モノグリセリド等のグリセリン脂肪酸エステル
類;ポリオキシエチレン・ポリプロピレン・ブロックコ
ポリマー;等を挙げることができ、
テアリン酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、ラウリ
ン酸ナトリウム等の脂肪酸塩類;例えば、ドデシルベン
ゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルアリールスルホ
ン酸塩類;例えば、ラウリル硫酸ナトリウム等のアルキ
ル硫酸エステル塩類;
リウム、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ポリオ
キシエチレンラウリルスルホコハク酸ナトリウム等のア
ルキルスルホコハク酸エステル塩及びその誘導体類;例
えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリ
ウム等のポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エ
ステル塩類;
ールエーテル硫酸ソーダ等のポリオキシアルキレンアル
キルアリールエーテル硫酸エステル塩類;等を、
ウリルアミンアセテート等のアルキルアミン塩;例え
ば、ラウリルトリメチルアンモニウムクロリド、アルキ
ルベンジルジメチルアンモニウムクロリド等の第4級ア
ンモニウム塩;例えば、ポリオキシエチルアルキルアミ
ン;等を、
ウリルベタインなどのアルキルベタイン等を挙げること
ができる。
水素の一部をフッ素で置換したものも使用可能である。
ジカル共重合性不飽和結合を有する、いわゆる反応性界
面活性剤も使用することができる。
凝集物発生の少なさなどの観点より、非イオン界面活性
剤類としては、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル
類、ポリオキシアルキレンアルキルフェノールエーテル
類;
アリールスルホン酸塩類;アルキル硫酸塩類;アルキル
スルホコハク酸エステル塩及びその誘導体類;ポリオキ
シアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル塩類;ポリ
オキシアルキレンアルキルフェノールエーテル硫酸エス
テル塩類;等の使用が好ましい。
たは適宜組合せて使用することができる。
記共重合体水性分散液の分散粒子を構成する全単量体成
分の合計 100重量部に対して、通常約0.3〜10重量部用
いられ、水性乳化重合の重合安定性がよさ、分散複層粒
子の形成し易さ、共重合体水性分散液の貯蔵安定性のよ
さ及び基材との密着性の優秀さの観点から、約0.5〜5
重量部、特には約1〜3重量部用いるのが好ましい。
できる保護コロイドの例としては、例えば、部分ケン化
ポリビニルアルコール、完全ケン化ポリビニルアルコー
ル、変性ポリビニルアルコール等のポリビニルアルコー
ル類;
ドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロ
ース塩等のセルロース誘導体;及びグアーガムなどの天
然多糖類;などが挙げられる。
えば、前記共重合体水性分散液の分散粒子を構成する全
単量体成分 100重量部にたいして、0〜3重量部程度の
量を例示できる。
記する第2段階重合(以下、単に乳化重合と略称するこ
とがある)に際しては、重合開始剤として、例えば、過
硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム
などの過硫酸塩類;t-ブチルハイドロパーオキサイド、
クメンハイドロパーオキサイド、p-メンタンハイドロパ
ーオキサイドなどの有機過酸化物類;過酸化水素;など
を、一種もしくは複数種併用して使用することができ
る。
が、使用する全単量体成分の合計100重量部に対して、
例えば約0.05〜1重量部、より好ましくは約0.1〜0.7
重量部、特に好ましくは約0.1〜0.5 重量部の如き使用
量を例示することができる。
剤を併用することができる。該還元剤としては、例え
ば、アスコルビン酸、酒石酸、クエン酸、ブドウ糖等の
還元性有機化合物;例えば、チオ硫酸ナトリウム、亜硫
酸ナトリウム、重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナト
リウム等の還元性無機化合物を例示できる。
ば、使用する全単量体成分の合計100重量部に対して、
約0.05〜1重量部の如き使用量を例示することができ
る。
り連鎖移動剤を用いることもできる。このような連鎖移
動剤としては、例えば、シアノ酢酸;シアノ酢酸の炭素
数1〜8アルキルエステル類;ブロモ酢酸;ブロモ酢酸
の炭素数1〜8アルキルエステル類;例えば、アントラ
セン、フェナントレン、フルオレン、9-フェニルフルオ
レンなどの芳香族化合物類;
ン、ジニトロベンゼン、p-ニトロ安息香酸、p-ニトロフ
ェノール、p-ニトロトルエン等の芳香族ニトロ化合物
類;例えば、ベンゾキノン、 2,3,5,6-テトラメチル-p-
ベンゾキノン等のベンゾキノン誘導体類;トリブチルボ
ラン等のボラン誘導体;
2,2-テトラブロモエタン、トリブロモエチレン、トリク
ロロエチレン、ブロモトリクロロメタン、トリブロモメ
タン、3-クロロ-1-プロペン等のハロゲン化炭化水素
類;
ルデヒド類;炭素数1〜18のアルキルメルカプタン類;
例えば、チオフェノール、トルエンメルカプタン等の芳
香族メルカプタン類;メルカプト酢酸;メルカプト酢酸
の炭素数1〜10アルキルエステル類;炭素数1〜12のヒ
ドロキルアルキルメルカプタン類;例えば、ビネン、タ
ーピノレン等のテルペン類;等を挙げることができる。
は、全単量体成分の合計100重量部に対して、約 0.005
〜3.0 重量部であるのが好ましい。
剤および/または保護コロイドを含有し、または、これ
らを含有しない水性媒体中に、前記(a-1)〜(a-4)成分、
界面活性剤および/または保護コロイド、重合開始剤、
及び、必要に応じて使用する還元剤を逐次添加する態様
を例示できる。
散液は、その他必要に応じて、無機質分散剤(例えば、
ヘキサメタリン酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウ
ム等)、有機質分散剤〔例えば、ノプコスパース 44C
(商品名、ポリカルボン酸系;サンノプコ(株)製〕など
の分散剤;例えば、シリコン系などの消泡剤;
ス系誘導体、ポリカルボン酸系樹脂、界面活性剤系等の
増粘剤および粘性改良剤;例えば、ターペンエチレング
リコール、ブチルセロソルブ、ブチルカルビトール、ブ
チルカルビトールアセテート等の有機溶剤;老化防止
剤;防腐剤・防黴剤;紫外線吸収剤;帯電防止剤;アン
モニア水、水溶性のアミン類や水酸化アルカリの水溶液
等のpH調整剤;等を添加混合使用することができる。
は、必要に応じてさらに、水溶性多価金属塩;アジリジ
ン化合物;水溶性エポキシ樹脂;水溶性メラミン樹脂;
水分散性ブロック化イソシアネート等の架橋剤を配合す
ることができる。
ば、酢酸亜鉛、蟻酸亜鉛、硫酸亜鉛、塩化亜鉛等の亜鉛
塩;例えば、酢酸アルミニウム、硝酸アルミニウム、硫
酸アルミニウムなどアルミニウム塩;例えば、酢酸カル
シウム、義酸カルシウム、塩化カルシウム、硝酸カルシ
ウム、亜硝酸カルシウム等のカルシウム塩;
硝酸バリウム等のバリウム塩;例えば、酢酸マグネシウ
ム、蟻酸マグネシウム、塩化マグネシウム、硫酸マグネ
シウム、硝酸マグネシウム、亜硝酸マグネシウム等のマ
グネシウム塩;例えば、酢酸鉛、蟻酸鉛等の鉛塩;
酸ニッケル、硫酸ニッケル等のニッケル塩;例えば、酢
酸マンガン、塩化マンガン、硫酸マンガン、硝酸マンガ
ン等のマンガン塩;例えば、塩化銅、硝酸銅、硫酸銅等
の銅塩;などを例示でき、アジリジン化合物としては、
ポリイソシアネート化合物とエチレンイミンとの反応生
成物が使用でき、
ば、m-または p-フェニレンジイソシアネート、2,4-ま
たは 2,6-トリレンジイソシアネート、m-または p-キシ
リレンジイソシアネート、4,4'-ジフェニルメタンジイ
ソシアネートなどの芳香族ジイソシアネート化合物;
ト、イソホロンジイソシアネート、上記芳香族ジイソシ
アネート化合物の水素添加物、ダイマー酸ジイソシアネ
ート等の脂肪族または脂環族ジイソシアネート化合物;
体;これらイソシアネートと、例えば、エチレングリコ
ール、トリメチロールプロパン等の2価または3価のポ
リオールとのアダクト体などを例示できる。
リセロールジグリシジルエーテルなどを、水溶性メラミ
ン樹脂としては、例えば、メチロールメラミン;該メチ
ロールメラミンの水酸基の少なくとも1部をメチルアル
コール、エチルアルコール、n-ブチルアルコールなどで
エーテル化したものなどを例示できる。
しては、例えば、トリメチロールプロパントリトリレン
ジイソシアネートメチルエチルケトオキシムアダクトな
ど、前記ポリイソシアネート化合物に揮発性低分子活性
水素化合物をふかさせたものを挙げることができ、
しては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコー
ル、n-ブチルアルコール、シクロヘキシルアルコール、
ベンジルアルコール、エチレングリコールモノエチルエ
ーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、フェ
ノール等の脂肪族、脂環族または芳香族アルコール;
チルアミノエタノールなどのヒドロキシ第3アミン;例
えば、アセトキシム、メチルエチルケトオキシム等のケ
トオキシム類;例えば、アセチルアセトン、アセト酢酸
エステル、マロン酸エステル等の活性メチレン化合物;
ε-カプロラクタム等のラクタム類;などを例示でき
る。
後の組成物の粘度経時変化抑制等の観点から、前記アク
リル系共重合体 100重量部に対して、例えば0〜10重量
部、好ましくは 0.5〜10、特に好ましくは1〜5重量部
程度の量が例示できる。
色捺染、カーペット・バッキング、不織布、フロッキー
加工等の繊維品に熱可塑性樹脂を含浸、又は、コーティ
ング用の処理剤として有用である。
明する。なお本実施例における試験方法及び評価方法は
以下のとおりである。
捺染加工し、25℃で 24時間乾燥し、試験用シートとし
た。
後、学振型試験器を用いて摩擦堅牢度の測定を行った。
す。) 荷重 200g 回数 100回
風合いを評価した。評価の基準は次のとおり。
を塗布し、25℃で 24時間乾燥後、得られた皮膜を 30分
間パークレンに浸漬し、面積膨潤率を測定した。
を合わせ、200g/cm2の荷重で 25℃で 16時間放置後剥
離し、剥離抵抗より耐ブロッキング性を判定した。評価
の基準は、次のとおり。
については、比較例4より得られた試験用シートと比較
して評価した。実施例4より得られた試験用シートは、
同じ樹脂組成の比較例4のものに比べ明らかに耐ブロッ
キング性が良好であった。なお風合いは、両者ほとんど
同じであった。
合水性分散液を湿時 0.3mm厚になるよう塗布し、直ちに
綿ブロードを貼り合わせて 25℃で1日乾燥した後、300
mm/minの引張速度で 180゜剥離強度を測定した。
を塗布し、25℃で 24時間乾燥後、得られた皮膜につい
て、150℃における弾性率を測定することにより耐熱性
を判定した。
バイブロン DDV-III-EP;東洋ボールドウィン(株)製〕 駆動:せん断、周波数 110Hz 昇温:3℃/min
ラブルフラスコに、脱イオン水 310gを仕込み、窒素フ
ローしながら 55℃に昇温した。次に脱イオン水110g、
ノニオン系界面活性剤(ポリエチレングリコールノニル
フェニルエーテル)19.2gと、単量体成分MAとしてブチ
ルアクリレート(BA)214g、メチルメタクリレート(MM
A)141g、アクリロニトリル(AN)40g、イタコン酸(I
A)4.0gおよびジアセトンアクリルアミド(DAAM)1.2g
とを均一に混合した単量体混合液、並びに、3重量%過
硫酸カリウム(KPS)69g、3重量%メタ重亜硫酸ナトリ
ウム(SMBS)69gを3時間で連続的に添加し、その後同
温度で1時間保持して芯部となる共重合体粒子(A)を得
た。
レート(EA)52.8g、AN 16g、MMA 8.8g、メタクリル酸
(MAA)1.6gおよびDAAM 0.8gを均一に混合した単量体混
合液、及び、3重量%KPS 13g、3重量%SMBS 13gを1時
間で連続的に添加して、同温度で2時間保持した後室温
まで冷却し、ヒドラジン誘導体としてアジピン酸ジヒド
ラジド(ADHZ)1.5g添加して、カルボニル基含有共重合
体水性分散液を得た。
に、ヒドラジン誘導体の添加量、この共重合体分散液の
性状および共重合体粒子の構成等を表2に、フィルム物
性および捺染加工物性を表3に示す。
19.2g、MMA 48.0g、アクリル酸(AA)6.4gおよび DAAM
6.4g、単量体成分MBとして BA 19.2g、EA 125g、AN 8.
0g、AA 3.2gおよび DAAM 4.8gを用い、ヒドラジン誘導
体としてコハク酸ジヒドラジド(SDHZ)2.9gを添加する
以外は実施例1と同様にしてカルボニル基含有共重合体
水性分散液を得た。
に、ヒドラジン誘導体の添加量、この共重合体分散液の
性状および共重合体粒子の構成等を表2に、フィルム物
性および捺染加工物性を表3に示す。
36.1g、AN 34.3g、AA6.8gおよび DAAM 2.3g、単量体成
分MBとして EA 21.6g、MMA 2.3g、AN 4.3g、AA 0.43g
および DAAM 0.14gを用い、ヒドラジン誘導体として AD
HZ 3.0gを添加する以外は実施例1と同様にしてカルボ
ニル基含有共重合体水性分散液を得た。
に、ヒドラジン誘導体の添加量、この共重合体分散液の
性状および共重合体粒子の構成等を表2に、フィルム物
性および捺染加工物性を表3に示す。
A 142g、AN 135g、メタクリル酸(MAA)7.1gおよび DAA
M 1.8g、単量体成分MBとして BA 30.9g、MMA43.6g、AN
47.3g、AA 2.5gおよび DAAM 0.25gを用い、ヒドラジン
誘導体としてADHZ 4.9gを添加する以外は実施例1と同
様にしてカルボニル基含有共重合体水性分散液を得た。
に、ヒドラジン誘導体の添加量、この共重合体分散液の
性状および共重合体粒子の構成等を表2に、フィルム物
性および捺染加工物性を表3に示す。
として DAAMを共重合せず、その分 MMAの共重合量を増
加する以外は実施例3と同様にしてカルボニル基不含有
共重合体水性分散液を得た。
に、ヒドラジン誘導体の添加量、この共重合体分散液の
性状および共重合体粒子の構成等を表2に、フィルム物
性および捺染加工物性を表3に示す。
として ANを共重合せず、その分 MMAの共重合量を増加
する以外は実施例1と同様にしてカルボニル基不含有共
重合体水性分散液を得た。
に、ヒドラジン誘導体の添加量、この共重合体分散液の
性状および共重合体粒子の構成等を表2に、フィルム物
性および捺染加工物性を表3に示す。
は実施例3と同様にしてカルボニル基含有共重合体水性
分散液を得た。
に、ヒドラジン誘導体の添加量、この共重合体分散液の
性状および共重合体粒子の構成等を表2に、フィルム物
性および捺染加工物性を表3に示す。
88gを仕込み、窒素フローしながら 55℃に昇温した。次
に脱イオン水 132g、ノニオン系界面活性剤(ポリエチ
レングリコールノニルフェニルエーテル)19.2gと、MMA
186g、EHA 153g、BA 30.8g、AN 101g、MAA 7.1g、AA
2.5gおよびDAAM 0.25gを均一に混合した単量体混合液、
並びに、3重量%KPS 82g、3重量%SMBS 82gを3時間で
連続的に添加して、同温度で2時間保持した後室温まで
冷却し、ヒドラジン誘導体としてアジピン酸ジヒドラジ
ド 0.6gを添加し、芯部、殻部を構成していない均一な
カルボニル基含有共重合体水性分散液を得た。
添加量、この共重合体分散液の性状および粒子の構成等
を表2に示す。
分散液は、特定ガラス転移点の(共)重合体からなる芯部
と、必須成分としてシアン化ビニル単量体およびカルボ
ニル基含有単量体をその共重合成分として含む共重合体
からなる殻部とにより構成される複層粒子の水性分散液
であって、該殻部共重合体のガラス転移点が、該芯部
(共)重合体のガラス転移点より高く、且つ、芯部と殻部
との重量比が特定範囲のものである。
皮膜は、柔軟性、接着性、耐ブロッキング性及び耐熱性
に優れているので、例えば、天然繊維、再生繊維、合成
繊維等からなる織布、編布、不織布、フエルトなどの繊
維製品の樹脂加工用共重合体水性分散液として好適に用
いることができ、特に、堅牢度及び耐ドライクリーニン
グ性を有し、しかも耐ブロッキング性にも優れた柔軟性
のある捺染布を与える顔料捺染用バインダーとして、ま
た、基材への接着性、耐熱性等に優れ、しかも柔軟性の
ある紙、織物等に対するコーティング剤用バインダーや
カーペット用バッキング剤用バインダーとして有用であ
る。
Claims (1)
- 【請求項1】カルボニル基含有共重合体粒子とヒドラジ
ン残基を有するヒドラジン誘導体とを含有してなる水性
分散液において、該共重合体粒子が下記(A)並びに(B)、 (A) 下記 (a-1)〜(a-4)、 (a-1) 下記一般式(1)で表される単量体 65〜100重量
%、 【化1】 (但し、式中R1は水素またはメチル基、XはCOO
R2、OCOR3または炭素数6〜8のアリール基であ
り、R2は炭素数1〜18の直鎖もしくは分枝アルキル
基、炭素数6〜8のシクロアルキル基または炭素数7〜
12のアラルキル基、R3は水素または炭素数1〜12の直
鎖もしくは分枝アルキル基である) (a-2) シアン化ビニル単量体0〜20重量%、 (a-3) カルボニル基含有単量体0〜5重量%、及び、 (a-4) 分子中に1個のラジカル重合性不飽和基の他に少
なくとも1個の官能基を有する単量体であって、上記単
量体 (a-3)以外の単量体0〜10重量%、 〔但し、上記 (a-1)〜(a-4) の合計を 100重量%とす
る〕(共)重合体であって、そのガラス転移点TgAが−
60〜+10℃である芯部、並びに、 (B) 下記 (b-1)〜(b-4)、 (b-1) 下記一般式(1)で表される単量体 45〜95重量%、 【化2】 (但し、式中R1及びXは上記と同様である) (b-2) シアン化ビニル単量体4〜40重量%、 (b-3) カルボニル基含有単量体 0.05〜5重量%、及
び、 (b-4) 分子中に1個のラジカル重合性不飽和基の他に少
なくとも1個の官能基を有する単量体であって、上記単
量体 (a-3)以外の単量体0〜10重量%、 〔但し、上記 (b-1)〜(b-4) の合計を 100重量%とす
る〕の共重合体であって、そのガラス転移点TgBが−30
〜+100℃で、且つ、上記芯部(共)重合体のTgAより
高い、芯部を被覆する殻部からなり、該芯部 100重量部
に対して該殻部が5〜100重量部であることを特徴とす
るカルボニル基含有共重合体水性分散液。
Priority Applications (1)
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JP04352203A JP3112587B2 (ja) | 1992-12-10 | 1992-12-10 | カルボニル基含有共重合体水性分散液 |
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Publications (2)
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JPH06220138A JPH06220138A (ja) | 1994-08-09 |
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ID=18422475
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JP04352203A Expired - Lifetime JP3112587B2 (ja) | 1992-12-10 | 1992-12-10 | カルボニル基含有共重合体水性分散液 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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EP3674372A4 (en) * | 2017-09-26 | 2021-06-02 | DIC Corporation | INK, INK FOR INKJET RECORDING, PRINTED PRODUCT AND PROCESS FOR THE MANUFACTURING OF PRINTED PRODUCTS |
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JP3901500B2 (ja) * | 2001-11-30 | 2007-04-04 | 日本カーバイド工業株式会社 | 繊維加工用架橋型樹脂水性組成物 |
JP2006161018A (ja) * | 2004-11-15 | 2006-06-22 | Sanyo Chem Ind Ltd | 樹脂粒子水分散体 |
AU2010221271A1 (en) * | 2009-03-06 | 2011-10-13 | Enventiv, Inc. | Temporary coatings |
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-
1992
- 1992-12-10 JP JP04352203A patent/JP3112587B2/ja not_active Expired - Lifetime
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EP3674372A4 (en) * | 2017-09-26 | 2021-06-02 | DIC Corporation | INK, INK FOR INKJET RECORDING, PRINTED PRODUCT AND PROCESS FOR THE MANUFACTURING OF PRINTED PRODUCTS |
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