JP3296524B2 - 水性分散液 - Google Patents

水性分散液

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JP3296524B2
JP3296524B2 JP04331694A JP4331694A JP3296524B2 JP 3296524 B2 JP3296524 B2 JP 3296524B2 JP 04331694 A JP04331694 A JP 04331694A JP 4331694 A JP4331694 A JP 4331694A JP 3296524 B2 JP3296524 B2 JP 3296524B2
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、共重合体分子中に必須
成分としてアセトアセチル基と、メチロール基または置
換メチロール基とを含んでなる自己架橋型共重合体の水
性分散液に関し、特に、天然繊維、再生繊維、合成繊維
等からなる織布、編布、不織布、フエルト、紙などの繊
維製品の処理に用いられる樹脂加工剤のバインダー、例
えば、不織布バインダー、捺染用バインダー、紙や織物
等に対するコーティング剤用バインダー、カーペットバ
ッキング剤用バインダー、植毛加工用バインダーなどと
して有用であり、また、木材用、金属用、スレート用、
モルタル用等に用いられる塗料、例えば、建築物の内外
壁用塗料、目止め塗料、建材用塗料、車輌や産業機械塗
装用塗料などに特に好適に用いられる塗料用バインダー
などとして有用な、繊維質基材やモルタル系無機質材
料、木材、各種金属、プラスチック材料などの基材に対
する接着力に優れ、所望により柔軟なまたは剛直であっ
て、耐候性に優れた皮膜を形成することが可能で、その
上、有害なホルムアルデヒドの発生が少なく、従って得
られる製品へのホルムアルデヒドの残留が極めて少ない
などの卓越した長所を有する共重合体の水性分散液に関
する。
【0002】
【従来の技術及びその解決すべき課題】従来より、繊維
製品に用いられる樹脂加工剤のバインダー、中でも不織
布バインダーとしては、得られる不織布製品の耐久性、
耐水性、耐洗濯性、耐ドライクリーニング性などが優れ
ているという観点から、メチロール基を分子内に有する
自己架橋型共重合体エマルジョン、中でも得られる不織
布製品の風合を比較的容易に調節することのできる自己
架橋型アクリル系共重合体エマルジョンがしばしば用い
られている。しかしながら、このようなバインダーは、
加工作業時にかなりの量のホルムアルデヒドが発生し、
作業環境や大気を汚染するとともに、得られる不織布製
品にホルムアルデヒドが付着残留するという問題があ
る。
【0003】上記のようなバインダーを用いて製造され
た不織布製品には、後記するホルムアルデヒド溶出試験
によると、一般にホルムアルデヒドが200〜1000
ppmの範囲内で検出され、製造時の刺激臭や製品の臭
気等の問題と共に皮膚炎を起こす原因となるため、衣料
用としては使用いにくいなど用途範囲に制限がある。特
に乳幼児用としての使用に際しては、ホルムアルデヒド
溶出量が15ppm以下という非常に厳しい規制があ
る。
【0004】このような問題点を改善するため、メチロ
ール基の使用量を減少させることも検討されてきたが、
バインダー樹脂中のメチロール基を減らすと、ホルムア
ルデヒドの製品への残留量は減少するが、しかし処理さ
れた繊維製品の強度、特に耐水強度の改善度合が低下す
ることが判明した。
【0005】また、メチロール基の架橋反応以外の架橋
反応を利用するものとして、アセトアセチル基を利用し
た架橋反応についても検討されており、例えば特開昭6
1−21171号公報には、分子内にアセトアセチル基
を有する高分子化合物の水性溶液及び/または水性エマ
ルジョンとポリエチレンイミンとの2液からなる速硬化
水性接着剤について記載されており、特にその実施例8
には、ポリビニルアルコールを乳化剤とし、2−アセト
アセトキシエチルメタクリレート/ブチルメタクリレー
ト/メチルメタクリレート(重量比15/50/35)
を乳化重合して得られるアクリル系共重合体エマルジョ
ン及び酢酸ビニルエマルジョンのそれぞれ特定量をブレ
ンドしたものを第1液とし、重合度500のポリエチレ
ンイミンの水溶液を第2液とする二液型の速硬化水性接
着剤が開示されている。
【0006】しかしながら、この実施例に記載されてい
るアクリル系共重合体エマルジョンを不織布用バインダ
ーとして用いた場合、十分な強度、特に耐水強度を有す
る不織布製品は得られない。
【0007】さらに、例えば特開昭63−22881号
公報には、約O℃以下のTgを有し、少なくとも約40
重量%のオレフィン系カルボン酸エステル単量体及び特
定のカルボニル基含有官能単量体の少なくとも1種より
なる重合体を含む感圧接着剤組成物が開示されており、
該官能単量体としてはメタクリル酸アセトアセトキシエ
チル、アクリル酸アセトアセトキシエチル等が例示され
ており、メタクリル酸アセトアセトキシエチルを用いた
実施例が示されている。そして上記公報の特許請求の範
囲第16項には、重合体が約1重量%以下のN−メチロ
ールアミド、例えばN−メチロールアクリルアミドを含
むことが記載されている。
【0008】しかしながら上記公報には、N−メチロー
ルアクリルアミドの使用に関し、「かかる単量体が存在
することに伴われる有害作用、例えば硬化する際のホル
ムアルデヒドの放出、粘着および接着性の損失等を、か
かるN−メチロールアミドの濃度を最小限にするかまた
はこれらを除去することにより回避することができるこ
とを見出だした。従って、好ましい重合体は、約1%以
下、好ましくは約0.5%以下の量のN−メチロールア
ミドを含有し、最も好ましくはN−メチロールアミド単
量体単位を含まない。」と記載されている。
【0009】本発明者等は、特に不織布用バインダーと
して、不織布製品に所望の風合と、耐久性、耐水性、耐
洗濯性、耐ドライクリーニング性などの優れた諸物性を
付与することができるとともに、さらに加工作業時にホ
ルムアルデヒドの発生が殆どなく作業環境や大気の汚染
がほとんど問題とならず、不織布製品の残留ホルムアル
デヒド量も極めて少なく、従って衣料用、特に乳幼児用
の不織布製品の製造にも使用することができる共重合体
の水性分散液を得るべく、鋭意研究を行った結果、今
回、N−メチロールアクリルアミド等のメチロール基も
しくは置換メチロール基を有する単量体を、アセトアセ
トキシエチルメタクリレート等のアセトアセチル基を有
する単量体と共重合することにより、上記の課題を解決
することのできる共重合体の水性分散液が得られること
を見出だし、本発明を完成した。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、分子中に式 (式中、Y1は単結合、メチレン基、−COO−R1−又
は−CONH−R2−を表わし、ここで、R1及びR2
各々低級アルキレン基を表わし、Y2は水素又はCNを
表わす)で示されるペンダント側鎖(以下、アセトアセ
チルペンダント側鎖という)を共重合体1kgあたり
0.01〜1当量、及び式 (式中、R3は低級アルキレン基を表わし、Y3は水素又
は低級アルキル基を表わす)で示されるペンダント側鎖
(以下、アミドペンダント側鎖という)を共重合体1k
gあたり0.01〜1当量含有し、且つ、フィルムの形
態における最大抗張力が少なくとも10kg/cm2
ある共重合体(以下、本発明の共重合体という)の水性
分散液を提供するものである。
【0011】本発明の水性分散液は、1分子内に、前記
式(I)で示されるアセトアセチルペンダント側鎖と前
記式(II)で示されるアミドペンダント側鎖の2種の官
能基を同時に併有する自己架橋性の共重合体からなる点
に特徴を有するものである。前記式(I)においてR1
及びR2によって表わされる「低級アルキレン基」は直
鎖状であってもよくまたは分岐鎖を有するものであって
もよく、例えば、メチレン、エチレン、n−プロピレ
ン、1,2−プロピレン、2,3−プロピレン、n−ブ
チレン、1,3−ブチレン、2,4−ブチレン、2−メ
チル−1,3−プロピレン、1,1−ジメチルエチレ
ン、2,2−ジメチルエチレン、n−ペンチレン、2,
2−ジメチルプロピレン、n−ヘキシレン基などの炭素
数1〜6のアルキレン基が挙げられる。
【0012】しかして、式(I)で示されるアセトアセ
チルペンダント側鎖の具体例としては、例えば、アセト
アセトキシ、アセトアセトキシメチル、アセトアセトキ
シメトキシカルボニル、2−アセトアセトキシエトキシ
カルボニル、2−アセトアセトキシプロポキシカルボニ
ル、3−アセトアセトキシプロポキシカルボニル、4−
アセトアセトキシブトキシカルボニル、6−アセトアセ
トキシヘキシルオキシカルボニル、アセトアセトキシメ
チルアミノカルボニル、2−アセトアセトキシエチルア
ミノカルボニル、2−アセトアセトキシプロピルアミノ
カルボニル、3−アセトアセトキシプロピルアミノカル
ボニル、4−アセトアセトキシブチルアミノカルボニ
ル、6−アセトアセトキシヘキシルアミノカルボニル基
等が挙げられる。
【0013】また、前記(II)においてR3によって表
わされる「低級アルキレン基」は、上記R1及びR2につ
いて述べたと同義であり、また、Y3によって表わされ
うる「低級アルキル基」は直鎖状、分岐状いずれのタイ
プのものであってもよく、例えば、メチル、エチル、n
−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、
sec−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキ
シル基等の炭素数1〜6のアルキル基が挙げられる。
【0014】しかして、式(II)で示されるペンダント
側鎖の具体例としては、例えば、ヒドロキシメチルアミ
ノカルボニル、エトキシメチルアミノカルボニル、n−
プロポキシメチルアミノカルボニル、i−プロポキシメ
チルアミノカルボニル、n−ブトキシメチルアミノカル
ボニル、i−ブトキシメチルアミノカルボニル、t−ブ
トキシメチルアミノカルボニル、n−ヘキソキシメチル
アミノカルボニル基等を挙げることができる。
【0015】本発明の水性分散液における共重合体は、
分子中に前記式(I)で示されるアセトアセチルペンダ
ント側鎖を共重合体1kgあたり0.01〜1当量、好
ましくは0.05〜0.6当量含有する。該アセトアセ
チルペンダント側鎖が該上限値を超えて多量に存在する
と、得られる共重合体により形成される皮膜は脆くなり
がちで、耐水性、耐溶剤性等の耐久性が不十分となるこ
とがあり、また、基材への密着性が低下し、加熱時の皮
膜の黄変度が大になるなど、効率のよい架橋が困難とな
るので好ましくない。一方、該下限値より少ないと、得
られる共重合体により形成される皮膜の強度が不十分と
なり、繊維品の樹脂加工剤のバインダーまたは塗料用バ
インダーとして用いたとき、得られる繊維加工製品また
は塗装被膜の耐水性、耐溶剤性等の耐久性が不十分とな
るので好ましくない。
【0016】また、本発明の水性分散液における共重合
体は、アセトアセチルペンダント側鎖に加えて、分子中
に前記式(II)で示されるアミドペンダント側鎖を共重
合体1kgあたり0.01〜1当量、好ましくは0.0
2〜0.5当量含有する。該アミドペンダント側鎖が該
上限値を超えて多量に存在すると、得られる共重合体に
より形成される皮膜が脆くなって、耐水性、耐溶剤性等
の耐久性や基材への密着性が低下することがあり、また
発生するホルムアルデヒド量が多くなって特に衣料用の
繊維加工製品製造用としての用途が制限されることがあ
るので好ましくない。一方、該下限値より少ないと、得
られる共重合体により形成される皮膜の強度が不十分と
なり、繊維品の樹脂加工剤のバインダーまたは塗料用バ
インダーとして用いたとき、得られる繊維加工製品また
は塗装被膜の耐水性、耐溶剤性等の耐久性が不十分とな
るので好ましくない。
【0017】本発明の共重合体中における前記式(I)
で示されるアセトアセチルペンダント側鎖に対する前記
式(II)で示されるアミドペンダント側鎖の割合は、厳
密に制限されるものではなく、それぞれのペンダント側
鎖の種類や最終の水性分散液の用途等に応じ変えること
ができるが、一般には、アセトアセチルペンダント側鎖
1当量に対してアミドペンダント側鎖は0.1〜2当
量、特に0.5〜1当量の範囲で存在するのが好まし
い。
【0018】さらに、本発明の水性分散液における共重
合体は、アセトアセチルペンダント側鎖及びアミドペン
ダント側鎖に加えて、これら以外の官能性ペンダント側
鎖を共重合体1kg当たり一般に0〜5当量、好ましく
は0.03〜3当量、より好ましくは、0.05〜2.
5当量、特に好ましくは0.1〜1.5当量含有してい
てもよい。このようなペンダント側鎖としては、末端に
カルボキシル基、水酸基、アミド基、エポキシ基、また
はアミノ基もしくは置換アミノ基等を有するペンダント
側鎖を例示することができる。また加熱により解離・転
移してイソシアネート基を発生するアミンイミド基を末
端に有するペンダント側鎖も有効である。これらペンダ
ント側鎖のうち好適なものは末端にカルボキシル基、水
酸基またはアミド基を有するペンダント側鎖であり、中
でも末端にカルボキシル基を有するペンダント側鎖であ
り、その含有量は、得られる共重合体水性分散液の機械
安定性や貯蔵安定性のよさ等の観点から、共重合体1k
g当たり好ましくは0.03〜2当量、より好ましくは
0.05〜1.5当量、特に好ましくは0.1〜1当量
とすることができる。
【0019】本発明の共重合体は、フィルムの形態にお
ける最大抗張力が少なくとも10kg/cm2、好まし
くは15〜250kg/cm2であることが必要であ
る。共重合体フィルムの最大抗張力が該下限値より小さ
いと、基材への密着性が不十分となり、得られる繊維加
工製品または塗装被膜の耐水性、耐溶剤性、耐熱性等の
耐久性が不十分となり、耐ブロッキング性も低下して汚
染されやすくなるので好ましくない。フィルム形態での
最大抗張力が250kg/cm2以下の共重合体は、本
発明の水性分散液を繊維品の樹脂加工剤のバインダーと
して用いるとき、得られる加工製品の諸物性と風合との
バランスが優れているので好ましい。
【0020】なお、本明細書における「最大抗張力」は
以下の方法で測定した場合の値である。
【0021】水平に固定した離型紙上に、ドクターブレ
ードにて乾燥時のフィルムの平均厚さが50〜100μ
mの範囲に入るように共重合体の水性分散液を塗布して
室温で乾燥し、次いでこれを熱風循環式乾燥機にて14
0℃、10分間熱処理してフィルムを作成する。但し、
最低造膜温度が室温以上の共重合体の水性分散液につい
ては、室温乾燥を行わず直接熱風循環式乾燥機にて14
0℃、10分間熱処理してもよい。ここで、フィルムの
平均厚さは、得られるフィルムの任意の点10ヵ所のフ
ィルム厚さを膜厚計「デジタルミクロメーター 形式M
−30」〔ソニー(株)〕を用いて測定し、それら測定
値を平均することにより求めることができる。
【0022】得られるフィルムを、温度23℃、相対湿
度65%の恒温恒湿条件下に3時間以上放置した後、同
条件下でその応力−伸度曲線を測定する。得られる応力
−伸度曲線から最大の応力値を決定し、それをもってフ
ィルムの最大抗張力とする。なお、応力−伸度曲線の測
定は、「テンシロンUTM−4−100」〔東洋ボール
ドウィン(株)製〕及び幅10mmのフィルム試料を用
い、つかみ間隔10mm及び引張速度100mm/mi
nの条件下で行うことができる。
【0023】さらにまた、本発明の共重合体は、一般に
−50〜+50℃、特に−40〜+40℃の範囲内のガ
ラス転移温度(以下、Tgという)を有するのが好まし
い。上記範囲内のTgをもつ共重合体の水性分散液は、
例えば、繊維製品の樹脂加工剤のバインダーとして用い
るとき、得られる加工製品の耐水性、耐溶剤性、耐熱性
等の諸物性、耐ブロッキング性及び風合のバランス等が
優れていおり、また塗料用バインダーとして用いると
き、各種基材への密着性に優れ、その用途に応じて塗装
被膜の強靭性、耐水性、耐溶剤性、耐熱性等の耐久性が
良好で、適度の弾性などを有するので好適である。
【0024】なお、本明細書における共重合体のTgは
以下の方法で測定した場合の値である。
【0025】厚さ約0.05mmのアルミニウム箔製
の、内径約5mm、深さ約5mmの円筒型のセルに、共
重合体エマルジョンの試料約10mgを秤取し、100
℃で2時間乾燥したものを測定試料とし、示差走査熱量
計〔DifferentialScanning Ca
lorimeter:セイコー電子工業(株)製「SS
C−500」型〕を用い、−150℃から昇温速度10
℃/minで試料のガラス転移点前後の比熱容量差を測
定し、その結果からTgを決定する。
【0026】本発明の共重合体は、フィルムの形態にお
ける耐溶剤膨潤率が一般に300%以下、特に150%
以下であるのがよい。共重合体フィルムの溶剤膨潤率が
該上限値以下であれば、得られる共重合体により形成さ
れる皮膜の耐溶剤性、耐ブロッキング性、基材への密着
性などが優れているので好ましい。
【0027】なお、本明細書における溶剤膨潤率は以下
の方法で測定した場合の値である。前記の最大抗張力測
定に用いるフィルムと同様に作成したフィルムより、3
0mm×30mmのフィルム試料を切り出し、これをパ
ークロルエチレン中に室温で30分間浸漬した後、直ち
にノギスを用いてフィルム試料の寸法を測定し、次式に
より面積膨潤率を計算する。
【0028】 本発明の共重合体の主鎖は、該重合体が前述したごとき
物性を持つものである限り特に制限されるものではな
く、例えば、(メタ)アクリル系重合体、(メタ)アク
リル−酢酸ビニル系共重合体、(メタ)アクリル−スチ
レン系共重合体、酢酸ビニル系重合体、エチレン−酢酸
ビニル系共重合体、スチレン系重合体、スチレン−ブタ
ジエン系共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン系共
重合体等からなることができるが、好ましくは式(II
I) (式中、R4は水素又はメチル基を表わし、Y4は−CO
OR5、−OCOR6、アリール基又はCNを表わし、こ
こで、R5はアルキル基、アルケニル基、シクロアルキ
ル基又はアラルキル基を表わし、R6は水素又はアルキ
ル基を表わす)で示される繰返し単位を、共重合体の重
量を基準にして50〜99.5重量%、好ましくは70
〜98重量%、特に好ましくは80〜96重量%の割合
で含有するものが特に適している。
【0029】前記式(III)において、「アリール基」
は単環式又は多環式いずれのタイプのものであってもよ
く、例えば、フエニル、メチルフエニル、エチルフエニ
ル、ナフチル基等が挙げられ、「アルキル基」及び「ア
ルケニル基」は直鎖状であってもよくまたは分岐鎖を有
するものであってもよく、アルキル基としては、例え
ば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n
−ブチル、i−ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、
n−ペンチル、n−ヘキシル、n−オクチル、i−オク
チル、2−エチルヘキシル、n−ノニル、i−ノニル、
n−デシル、t−デシル、n−ドデシル、ステアリル基
等の炭素数1〜18のアルキル基が挙げられ、また、ア
ルケニル基としては、例えば、オレイル基のような炭素
数8〜18のアルケニル基が挙げられる。さらに、「シ
クロアルキル基」にはシクロペンチル、シクロヘキシ
ル、メチルシクロヘキシル、シクロヘプチル基等の炭素
数5〜8のシクロアルキル基、特にシクロヘキシル基が
挙げられ、そして「アラルキル基」の代表例には、ベン
ジル、フエネチル基等の炭素数7〜9のアラルキル基が
包含される。
【0030】本発明の共重合体の主鎖は、上記式(II
I)で示される繰返し単位の1種もしくは2種以上を含
有することができるが、得られる共重合体により形成さ
れる皮膜の可撓性や、耐水性、耐溶剤性等の耐久性など
の観点から、該共重合体は、Y 4が−COOR5であり且
つR5がアルキル基を表わす場合の式(III)の繰返し単
位の1種もしくは2種以上を、共重合体の重量を基準に
して50〜99.5重量%、好ましくは50〜98重量
%、特に好ましくは60〜96重量%の割合で含有する
ことが望ましい。
【0031】しかして、本発明の共重合体としては、具
体的には、下記(A)〜(D)で示される単量体の乳化
共重合によって得られるものを好適なものとして挙げる
ことができる。
【0032】(A) 式 (式中、R4及びY4は前記定義の通りである)で示され
る単量体 50〜99.5重量%、(B) 式 (式中、R7及びR8はそれぞれ独立に水素又はメチル基
を表わし、Y1及びY2は前記定義の通りである)で示さ
れる単量体 0.3〜20重量%、(C) 式 (式中、R9は水素又はメチル基を表わし、R3及びY3
は前記定義の通りである)で示される単量体 0.2〜
10重量%、及び、(D) 上記(A)、(B)及び
(C)以外の共単量体 O〜30重量%。
【0033】以下、本発明において好適に使用される上
記共重合体及びその製造法につき説明する。
【0034】単量体(A):前記一般式(IV)で示され
る単量体は、本発明の共重合体の主体をなすものであ
り、特に、前記式(IV)においてY4が−COOR5を表
わす場合の(メタ)アクリル酸エステルが好適である。
ここで、R5としては例えば炭素数1〜18のアルキル
基、炭素数8〜18のアルケニル基(特にオレイル
基)、炭素数6〜8のシクロアルキル基(特にシクロヘ
キシル基)及び炭素数7〜9のアラルキル基(特にベン
ジル基)が挙げられ、中でも炭素数1〜18のアルキル
基が好適である。
【0035】そのような(メタ)アクリル酸エステル単
量体の具体例としては、例えば、メチル(メタ)アクリ
レート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル
(メタ)アクリレート、i−プロピル(メタ)アクリレ
ート、n−オクチル(メタ)アクリレート、i−ブチル
(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレー
ト、n−ブチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル
(メタ)アクリレート、i−オクチル(メタ)アクリレ
ート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−
ノニル(メタ)アクリレート、i−ノニル(メタ)アク
リレート、トリデシル(メタ)アクリレート、ステアリ
ル(メタ)アクリレート、オレイル(メタ)アクリレー
ト、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル
(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0036】単量体(A)としてはまた、前記式(IV)
において、Y4が−OCOR6を表わす飽和脂肪酸ビニル
エステル単量体、例えば蟻酸ビニル、酢酸ビニル、プロ
ピオン酸ビニル、「バーサチック酸ビニル」〔商品名:
シェル社製〕など;Y4がアリール基を表わす芳香族ビ
ニル単量体、例えばスチレン、α−メチルスチレン、ビ
ニルトルエン、エチルビニルベンゼンなど;Y4がCN
を表わす(メタ)クリロニトリルも使用することができ
る。
【0037】これらの単量体はそれぞれ単独で使用する
ことができ或いは2種以上を組合わせて使用することが
できる。例えば、前記(メタ)クリル酸エステル単量体
の1種もしくはそれ以上;前記飽和脂肪酸ビニルエステ
ル単量体の1種もしくはそれ以上;または前記(メタ)
クリル酸エステル単量体の1種もしくはそれ以上と、前
記飽和脂肪酸ビニルエステル単量体、芳香族ビニル単量
体及び(メタ)クリロニトリルから選ばれるの1種もし
くはそれ以上の単量体の組合わせを用いることができ
る。
【0038】これらの単量体(A)は、共重合体を形成
する単量体(A)〜(D)の合計100重量%に対し
て、50〜99.5重量%、好ましくは70〜98重量
%、特に好ましくは80〜96重量%の範囲で使用する
ことができる。
【0039】単量体(B):単量体(B)は、本発明の
共重合体に、前記式(I)で示されるアセトアセチルペ
ンダント側鎖を導入するための前記式(V)で示される
単量体成分であり、具体的には、例えばアセト酢酸ビニ
ル、アセト酢酸アリル等のアセト酢酸アルケニルエステ
ル類;2−アセトアセトキシエチルアクリレート、2−
アセトアセトキシエチルメタクリレート、2−アセトア
セトキシプロピルアクリレート、2−アセトアセトキシ
プロピルメタクリレート、2−シアノアセトアセトキシ
エチルメタクリレート等のアルキレングリコールの(メ
タ)アクリル酸アセト酢酸ジエステル;2−アセトアセ
トキシエチルクロトネート、2−アセトアセトキシプロ
ピルクロトネート等のアルキレングリコールのクロトン
酸アセト酢酸ジエステル;N−(アセトアセトキシメチ
ル)アクリルアミド、N−(アセトアセトキシメチル)
メタクリルアミド、N−(アセトアセトキシエチル)ア
クリルアミド、N−(アセトアセトキシエチル)メタク
リルアミド等のN−アルキロール(メタ)アクリルアミ
ドのアセト酢酸エステルを挙げることができる。これら
の中でも特に、アセト酢酸アリル、2−アセトアセトキ
シエチルアクリレート、2−アセトアセトキシエチルメ
タクリレート、2−アセトアセトキシプロピルアクリレ
ート、2−アセトアセトキシプロピルメタクリレートが
好適である。
【0040】これらの単量体(B)は、共重合体を形成
する単量体成分(A)〜(D)の合計100重量%に対
して、0.3〜20重量%、好ましくは0.3〜10重
量%、特に好ましくは0.5〜6重量%の範囲内で使用
することができる。
【0041】単量体(C):単量体(C)は、本発明の
共重合体に、前記式(II)で示されるアミドペンダント
側鎖を導入するための前記式(VI)で示される単量体成
分であり、具体的には、例えばN−メチロールアクリル
アミド、n−ブトキシメチルアクリルアミド、i−ブト
キシメチルアクリルアミド、N−メチロールメタクリル
アミド、n−ブトキシメチルメタクリルアミド、i−ブ
トキシメチルメタクリルアミド等を挙げることができ
る。これらの中でも特にN−メチロールアクリルアミド
が好ましい。
【0042】これらの単量体成分(C)の使用量は、共
重合体を形成する前単量体成分(A)〜(D)の合計1
00重量%に対して、0.2〜10重量%、好ましくは
0.3〜5重量%、特に好ましくは0.5〜3重量%の
範囲内とすることができる。 単量体(D):本発明の共重合体は、前記(A)、
(B)及び(C)の単量体の他に、必要に応じて前記
(A)、(B)及び(C)以外の共単量体(D)を構成
成分として含有することができる。
【0043】このような単量体(D)の具体例として
は、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、
シトラコン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸等の
炭素数3〜5のα,β−不飽和モノ−またはジ−カルボ
ン酸;アクリルアミド、メタクリルアミド等の(メタ)
アクリルアミド類;グリシジルアクリレート、グリシジ
ルメタクリレート等の(メタ)アクリル酸とエポキシ基
を有する飽和アルコールとのエステル類;2−ヒドロキ
シエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリ
レート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒ
ドロキシプロピルメタクリレート等の(メタ)アクリル
酸と多価飽和アルコールとのエステル類;ジメチルアミ
ノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルメタク
リレート等の(メタ)アクリル酸とアミノ基を有する飽
和アルコールとのエステル類;N,N−ジメチルヒドロ
キシプロピルアミン−N−メタクリルイミド、N,N−
ジメチルヒドロキシプロピルアミン−N−アクリルイミ
ド等の加熱解離・転移によりイソシアネート基を発生す
る(メタ)アクリル系単量体;ジビニルベンゼン、ジア
リルフタレート、トリアリルシアヌレート、エチレング
リコールジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジ
アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレー
ト、ジエチレングリコールジメタクリレート、アリルメ
タクリレート等の2個以上のラジカル重合性不飽和基を
有する単量体等の単量体群を挙げることができる。これ
らの中でも特にアクリル酸、メタクリル酸、イタコン
酸、マレイン酸、アクリルアミドが好ましい。これらの
単量体はそれぞれ単独で使用することができ或いは2種
以上併用してもよい。
【0044】これらの単量体(D)は、共重合体を形成
する単量体成分(A)〜(D)の合計100重量%に対
して、0〜30重量%、好ましくは0.5〜20重量
%、より好ましくは1〜15重量%、特に好ましくは2
〜10重量%の範囲内で用いることができる。
【0045】以上述べた単量体(A)〜(D)の乳化共
重合は、通常の乳化重合法に従い、界面活性剤及び/ま
たは保護コロイドの存在下に水性媒体中で行うことがで
きる。該乳化共重合に用いることのできる界面活性剤と
しては、非イオン性、陰イオン性、陽イオン性及び両性
のいずれのタイプの界面活性剤でも使用することがで
き、非イオン界面活性剤としては、例えば、ポリオキシ
エチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステア
リルエーテル等のポリオキシアルキレンアルキルエーテ
ル類;ポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテ
ル、ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル等の
ポリオキシアルキレンアルキルフェノールエーテル類;
ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノステアレー
ト、ソルビタントリオレエート等のソルビタン脂肪酸エ
ステル類;ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレー
ト等のポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル
類;ポリオキシエチレンモノラウレート、ポリオキシエ
チレンモノステアレート等のポリオキシアルキレン脂肪
酸エステル類;オレイン酸モノグリセリド、ステアリン
酸モノグリセリド等のグリセリン脂肪酸エステル類;ポ
リオキシエチレン・ポリプロピレン・ブロックコポリマ
ー等を挙げることができる。
【0046】陰イオン界面活性剤としては、例えば、ス
テアリン酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、ラウリ
ン酸ナトリウム等の脂肪酸塩類;ドデシルベンゼンスル
ホン酸ナトリウム等のアルキルアリールスルホン酸塩
類;ラウリル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸エステル
塩類;モノオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ジオク
チルスルホコハク酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラ
ウリルスルホコハク酸ナトリウム等のアルキルスルホコ
ハク酸エステル塩及びその誘導体類;例えば、ポリオキ
シエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム等のポリオ
キシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル塩類;ポ
リオキシエチレンノニルフェノールエーテル硫酸ソーダ
等のポリオキシアルキレンアルキルアリールエーテル硫
酸エステル塩類等を挙げることができる。
【0047】陽イオン界面活性剤としては、例えば、ラ
ウリルアミンアセテート等のアルキルアミン塩;ラウリ
ルトリメチルアンモニウムクロリド、アルキルベンジル
ジメチルアンモニウムクロリド等の第4級アンモニウム
塩;ポリオキシエチルアルキルアミン等が挙げられ、ま
た、両性界面活性剤類としては、例えば、ラウリルベタ
インなどのアルキルベタイン等を挙げることができる。
【0048】また、これらの界面活性剤のアルキル基の
水素の一部をフッ素で置換したものも使用可能である。
【0049】更に、これら界面活性剤の分子構造中にラ
ジカル共重合性不飽和結合を有する、いわゆる反応性界
面活性剤も使用することができ、このような反応性界面
活性剤としては、スルホコハク酸塩型反応性界面活性
剤、アルケニルコハク酸塩型反応性界面活性剤を挙げる
ことができる。
【0050】このようなスルホコハク酸塩型反応性アニ
オン系界面活性剤の具体例としては、「ラテムルS−1
20」、「ラテムルS−120A」、「ラテムルS−1
80」、「ラテムルS−180A」〔商品名、花王
(株)製〕、「エレミノールJS−2」〔商品名、
(株)三洋化成製〕等を例示することができ、また、ア
ルケニルコハク酸塩型アニオン系反応性界面活性剤の具
体例としては、「ラテムルASK」〔商品名、花王
(株)製〕等を例示することができる。
【0051】さらに、本発明において好適に使用するこ
とのできる反応性アニオン系界面活性剤としては、炭素
数3〜5の脂肪族不飽和カルボン酸のスルホアルキル
(炭素数1〜4)エステル塩型界面活性剤、例えば、2
−スルホエチル(メタ)アクリレートナトリウム塩、3
−スルホプロピル(メタ)アクリレートアンモニウム塩
などの(メタ)アクリル酸スルホアルキルエステル塩型
界面活性剤;スルホプロピルマレイン酸アルキルエステ
ルナトリウム塩、スルホプロピルマレイン酸ポリオキシ
エチレンアルキルエステルアンモニウム塩、スルホエチ
ルフマル酸ポリオキシエチレンアルキルエステルアンモ
ニウム塩、スルホエチルフマル酸アルキルジエステル塩
などの脂肪族不飽和ジカルボン酸アルキルスルホアルキ
ルジエステル塩型界面活性剤を挙げることができる。
【0052】さらにまた、反応性アニオン系界面活性剤
としては、例えば、マレイン酸ジポリエチレングリコー
ルエステルアルキルフェノールエーテル硫酸エステル
塩、フタル酸ジヒドロキシエチルエステル(メタ)アク
リレート硫酸エステル塩、1−アリロキシ−3−アルキ
ルフェノキシ−2−ポリオキシエチレングリセロールエ
ーテル硫酸エステル塩〔「アデカソープSE−10N」
(商品名)、旭電化(株)製〕、ポリオキシエチレンア
ルキルアルケニルフェノール硫酸エステル塩〔「アクア
ロン」(商品名)、第一工業製薬(株)製〕などを使用
することもできる。
【0053】これらの界面活性剤はそれぞれ単独でまた
は適宜組合せて使用することができ、また上記の反応性
アニオン系界面活性剤は必要に応じて、前述した通常の
(非反応性)のアニオン系界面活性剤類及び/又は非イ
オン界面活性剤類と適宜組合せて使用することができ
る。
【0054】これらの界面活性剤のうち、乳化重合時の
凝集物発生の少なさなどの観点より、非イオン界面活性
剤類としては、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル
類、ポリオキシアルキレンアルキルフェノールエーテル
類;陰イオン界面活性剤類としては、アルキルアリール
スルホン酸塩類;アルキル硫酸塩類;アルキルスルホコ
ハク酸エステル塩及びその誘導体類;ポリオキシアルキ
レンアルキルエーテル硫酸エステル塩類;ポリオキシア
ルキレンアルキルフェノールエーテル硫酸エステル塩
類;等の使用が好ましい。また、基材への密着性や耐水
性等の物性の優秀さの観点より、反応性界面活性剤の使
用も推奨できる。
【0055】これらの界面活性剤は、前記共重合体水性
分散液の分散粒子を構成する全単量体成分の合計100
重量部に対して、通常約0.3〜10重量部の範囲内で
用いられ、乳化共重合の重合安定性のよさ、水性分散液
の貯蔵安定性のよさ及び基材との密着性の優秀さ等の観
点から、約0.3〜5重量部、特に約1〜3重量部の範
囲内で用いるのが好ましい。
【0056】本発明の共重合体水性分散液の製造に利用
できる保護コロイドの例としては、例えば、部分ケン化
ポリビニルアルコール、完全ケン化ポリビニルアルコー
ル、変性ポリビニルアルコール等のポリビニルアルコー
ル類;ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピ
ルセルロース、カルボキシメチルセルロース塩等のセル
ロース誘導体;グアーガムなどの天然多糖類;などが挙
げられる。
【0057】これら保護コロイドの使用量としては、例
えば、前記共重合体水性分散液の分散粒子を構成する全
単量体成分100重量部に対して、0〜3重量部程度の
量を例示することができる。
【0058】本発明における乳化共重合に際して使用し
うる重合開始剤として、例えば、過硫酸アンモニウム、
過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウムなどの過硫酸塩類;
t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパ
ーオキサイド、p−メンタンハイドロパーオキサイドな
どの有機過酸化物類;過酸化水素などが挙げられ、これ
らはそれぞれ単独で使用することができ、或いはを複数
種併用することができる。
【0059】重合開始剤の使用量は適宜選択することが
できるが、使用する全単量体成分の合計100重量部に
対して、例えば約0.05〜1重量部、より好ましくは
約0.1〜0.7重量部、特に好ましくは約0.1〜
0.5重量部の如き使用量を例示することができる。
【0060】また、乳化重合に際しては、所望により、
還元剤を併用することができる。該還元剤としては、例
えば、アスコルビン酸、酒石酸、クエン酸、ブドウ糖等
の還元性有機化合物;例えば、チオ硫酸ナトリウム、亜
硫酸ナトリウム、重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナ
トリウム等の還元性無機化合物を例示することができ
る。
【0061】これらの還元剤の使用量は適宜選択するこ
とができるが、例えば、使用する全単量体成分の合計1
00重量部に対して、約0.05〜1重量部の如き使用
量を例示することができる。
【0062】さらにまた、乳化共重合に際して、所望に
より連鎖移動剤を用いることもできる。このような連鎖
移動剤としては、例えば、シアノ酢酸;シアノ酢酸の炭
素数1〜8アルキルエステル類;ブロモ酢酸;ブロモ酢
酸の炭素数1〜8アルキルエステル類;アントラセン、
フェナントレン、フルオレン、9−フェニルフルオレン
などの芳香族化合物類;p−ニトロアニリン、ニトロベ
ンゼン、ジニトロベンゼン、p−ニトロ安息香酸、p−
ニトロフェノール、p−ニトロトルエン等の芳香族ニト
ロ化合物類;ベンゾキノン、2,3,5,6−テトラメ
チル−p−ベンゾキノン等のベンゾキノン誘導体類;ト
リブチルボラン等のボラン誘導体;四臭化炭素、四塩化
炭素、1,1,2,2−テトラブロモエタン、トリロモ
エチレン、トリクロロエチレン、ブロモトリクロロメタ
ン、トリブロモメタン、3−クロロ−1−プロペン等の
ハロゲン化炭化水素類;クロラール、フラルデヒド等の
アルデヒド類;炭素数1〜18のアルキルメルカプタン
類;チオフェノール、トルエンメルカプタン等の芳香族
メルカプタン類;メルカプト酢酸;メルカプト酢酸の炭
素数1〜10アルキルエステル類;炭素数1〜12のヒ
ドロキルアルキルメルカプタン類;ビネン、ターピノレ
ン等のテルペン類等を挙げることができる。上記連鎖移
動剤を用いる場合のその使用量は、全単量体成分の合計
100重量部に対して、通常約0.005〜3重量部の
範囲内であるのが好ましい。
【0063】重合の好適な実施態様としては、界面活性
剤および/または保護コロイドを含有し、またはこれら
を含有しない水性媒体(通常水、場合により水と混合可
能な有機溶媒、例えばメチルアルコール、エチルアルコ
ール、i−プロピルアルコール等のアルコール類;アセ
トン、メチルエチルケトン等のケトン類;メチルセロソ
ルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルカ
ルビトール、エチルカルビトール、ブチルカルビトール
等のエーテル類などとの混合物を用いることができる)
中に、前記単量体(A)〜(D)、界面活性剤および/
または保護コロイド、重合開始剤、及び、必要に応じて
使用する還元剤を逐次添加する態様を例示することがで
きる。重合温度は一般に約30〜約100℃、好ましく
は約40〜約90℃とすることができる。
【0064】以上に述べた乳化重合により、本発明の共
重合体水性分散液を製造することができるが、本発明の
水性分散液は上記製造法により得られるものに限定され
るものではなく、前述した特性を有する限り、他の方法
で製造されるものも包含される。
【0065】本発明の水性分散液の固形分濃度は、特に
制限されるものではなく、その用途に応じて必要により
広範囲に亘り変化させることができるが、一般には10
〜70重量%、好ましくは30〜65重量%、さらに好
ましくは40〜60重量%の範囲内が適当である。
【0066】また、本発明の水性分散液中における分散
共重合体の平均粒子径は、一般に1μm以下、好ましく
は0.05〜0.5μmの範囲内にあるのがよい。
【0067】さらに、本発明の水性分散液は、必要に応
じて、アンモニア水、水溶性有機アミン類、水酸化アル
カリ水溶液等の添加によりpH調節を行ってもよく、そ
のpH範囲は、通常、2〜10、好ましくは2〜8であ
り、粘度範囲は、一般に10〜10000cps、特に
50〜5000cps程度(B型回転粘度計、25℃、
2Orpm;粘度は以下同様の条件で測定)の範囲内に
あるのが好ましい。
【0068】本発明の水性分散液は、前記の共重合体と
ともにさらにヒドラジン誘導体を含有することができ
る。該ヒドラジン誘導体を含有させることにより、繊維
品の樹脂加工剤のバインダーまたは塗料用バインダーと
して用いるとき発生するホルムアルデヒドの量を一層減
少させることができる。また、100℃以下などの低温
乾燥、特に室温乾燥程度の乾燥条件下でも、該ヒドラジ
ン誘導体が共重合体中のアセトアセチル基と架橋反応し
て強靭な皮膜を形成し、各種の繊維材料や、金属、プラ
スチックなどの基材に対し強力な密着力を有する皮膜を
与えると共に、耐水性、耐溶剤性、耐アルカリ性などの
諸物性を顕著に向上させことができる等の利点が得られ
る。
【0069】このようなヒドラジン誘導体としては、例
えば、炭素数2〜10の水溶性のジカルボン酸ジヒドラ
ジド、例えば、蓚酸ジヒドラジド、マロン酸ジヒドラジ
ド、コハク酸ジヒドラジド、グルタル酸ジヒドラジド、
アジピン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、マ
レイン酸ジヒドラジド、フマル酸ジヒドラジド、イタコ
ン酸ジヒドラジド等が好適に使用できる。また、炭素数
2〜4の水溶性ジヒドラジン、例えば、エチレン−1,
2−ジヒドラジン、プロピレン−1,3−ジヒドラジ
ン、ブチレン−1,4−ジヒドラジン等を使用すること
もできる。これらの中でもアジピン酸ジヒドラジド、イ
ソフタル酸ジヒドラジド、コハク酸ヒドラジドを用いる
のが好ましい。
【0070】これらヒドラジン誘導体は、前記共重合体
中のアセトアセチル基1当量に対し、一般に0.5〜5
当量、特には0.2〜3当量の割合で配合されることが
望ましい。
【0071】本発明の水性分散液には、必要に応じて架
橋剤としてさらに、水溶性多価金属塩;アジリジン化合
物;水溶性エポキシ樹脂;水溶性メラミン樹脂;水分散
性ブロック化イソシアネート等のを配合することもでき
る。
【0072】上記の水溶性多価金属塩としては、有機酸
又は無機酸の多価金属塩、例えば、酢酸亜鉛、蟻酸亜
鉛、硫酸亜鉛、塩化亜鉛等の亜鉛塩;酢酸アルミニウ
ム、硝酸アルミニウム、硫酸アルミニウムなどアルミニ
ウム塩;酢酸カルシウム、義酸カルシウム、塩化カルシ
ウム、硝酸カルシウム、亜硝酸カルシウム等のカルシウ
ム塩;酢酸バリウム、塩化バリウム、亜硝酸バリウム等
のバリウム塩;例えば、酢酸マグネシウム、蟻酸マグネ
シウム、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム、硝酸マ
グネシウム、亜硝酸マグネシウム等のマグネシウム塩;
酢酸鉛、蟻酸鉛等の鉛塩;酢酸ニッケル、塩化ニッケ
ル、硝酸ニッケル、硫酸ニッケル等のニッケル塩;例え
ば、酢酸マンガン、塩化マンガン、硫酸マンガン、硝酸
マンガン等のマンガン塩;例えば、塩化銅、硝酸銅、硫
酸銅等の銅塩などを例示することができ、アジリジン化
合物としては、ポリイソシアネート化合物とエチレンイ
ミンとの反応生成物を使用することができる。
【0073】ポリイソシアネート化合物としては、例え
ば、m−またはp−フェニレンジイソシアネート、2,
4−または2,6−トリレンジイソシアネート、m−ま
たはp−キシリレンジイソシアネート、4,4’−ジフ
ェニルメタンジイソシアネートなどの芳香族ジイソシア
ネート化合物;ヘキサメチレンジイソシアネート、イソ
ホロンジイソシアネート、上記芳香族ジイソシアネート
化合物の水素添加物、ダイマー酸ジイソシアネート等の
脂肪族または脂環族ジイソシアネート化合物;これらイ
ソシアネートの2量体または3量体;これらイソシアネ
ートと、例えば、エチレングリコール、トリメチロール
プロパン等の2価または3価のポリオールとのアダクト
体などを例示することができる。
【0074】水溶性エポキシ樹脂としては、例えば、グ
リセロールジグリシジルエーテルなどを用いることがで
き、また、水溶性メラミン樹脂としては、例えば、メチ
ロールメラミン;該メチロールメラミンの水酸基の少な
くとも1部をメチルアルコール、エチルアルコール、n
−ブチルアルコールなどでエーテル化したものなどを使
用することができる。
【0075】また、水分散性ブロック化イソシアネート
としては、例えば、トリメチロールプロパントリトリレ
ンジイソシアネートメチルエチルケトオキシムアダクト
など、前記ポリイソシアネート化合物に揮発性低分子活
性水素化合物を付加させたものを挙げることができる。
該揮発性低分子活性水素化合物としては、例えば、メチ
ルアルコール、エチルアルコール、n−ブチルアルコー
ル、シクロヘキシルアルコール、ベンジルアルコール、
エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリ
コールモノブチルエーテル、フェノール等の脂肪族、脂
環族または芳香族アルコール;ジメチルアミノエタノー
ル、ジアチルアミノエタノールなどのヒドロキシ第3ア
ミン;アセトキシム、メチルエチルケトオキシム等のケ
トオキシム類;アセチルアセトン、アセト酢酸エステ
ル、マロン酸エステル等の活性メチレン化合物;ε−カ
プロラクタム等のラクタム類などを例示することができ
る。これらの架橋剤の使用量としては、得られる配合後
の組成物の粘度経時変化抑制等の観点から、水性分散液
中の共重合体100重量部に対して、一般に0〜10重
量部、好ましくは0.5〜10、特に好ましくは1〜5
重量部の範囲内の量を例示することができる。
【0076】本発明の共重合体水性分散液には、さらに
必要に応じて、無機質分散剤(例えば、ヘキサメタリン
酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム等)、有機質
分散剤〔例えば、ノプコスパース44C(商品名、ポリ
カルボン酸系;サンノプコ(株)製〕などの分散剤;シ
リコン系などの消泡剤;ポリビニルアルコール、セルロ
ース系誘導体、ポリカルボン酸系樹脂、界面活性剤系等
の増粘剤および粘性改良剤;ターペンエチレングリコー
ル、ブチルセロソルブ、ブチルカルビトール、ブチルカ
ルビトールアセテート等の有機溶剤;老化防止剤;防腐
剤・防黴剤;紫外線吸収剤;帯電防止剤;アンモニア
水、水溶性のアミン類や水酸化アルカリの水溶液等のp
H調整剤等を配合することができる。
【0077】本発明の共重合体水性分散液は、例えば、
捺染用バインダー、カーペットバッキング剤用バインダ
ー、不織布用バインダー、植毛加工用バインダー等の繊
維製品の樹脂加工剤として有用である。
【0078】上記の捺染用バインダーは、本発明の共重
合体水性分散液に、例えば、酸化チタン、カーボンブラ
ック、弁柄、ハンザイエロー、ベンジジンイエロー、フ
タロシアニンブルー、キナクリドンレッド等の有機もし
くは無機の着色顔料;ナフトールグリーンB、キノリン
エロー、サルファブラックT、アマランス、アマトラゾ
ンピンクFG、ヘリンドンエローG、クリソフェニン
G、チオフラビンT、ナフタザリン等の染料;ミネラル
ターペン等を前記例示のごとき界面活性剤を用いて乳化
したレジューサー;前記の如き増粘剤;必要に応じて前
記の如き架橋剤などを配合したものであり、通常粘度は
1000〜100000cps、固形分は20〜70重
量%程度とすることができる。このようにして調製され
る捺染用バインダーは、グラビアロール、スクリーン捺
染装置等を用いて繊維製品に捺染加工される。
【0079】カーペットバッキング剤用バインダーは、
本発明の共重合体水性分散液に、例えば上記例示の如き
着色顔料;炭酸カルシウム、カオリン、クレー等の体質
顔料;必要に応じて、リン酸アンモニウム、水酸化アル
ミニウム、水酸化ジルコニウム、三酸化アンチモン等の
無機質難燃剤;テトラブロモビスフェノールA、トリス
クロロエチルホスフェート、塩素化パラフィン等の有機
質難燃剤;前記の如き増粘剤;必要に応じて前記の如き
架橋剤などを配合して調製することができ、通常、粘度
は5000〜100000cps、好ましくは1000
0〜50000cpsの範囲内とすることができ、これ
をそのまま、または必要に応じて機械発泡を行ったの
ち、カーペットの裏面にコーティングすることができ
る。
【0080】不織布用バインダーは、本発明の共重合体
水性分散液を適宜希釈し、及び/又は必要に応じて適宜
増粘し、さらに必要に応じてそれに前記の如き架橋剤を
配合することにより調製することができる。不織布の製
造に際しては、該共重合体水性分散液を希釈したバイン
ダー液に、不織布原料である繊維ウェブを含浸させた
り、該バインダー液を該繊維ウェブにスプレーしたり、
或いは適宜増粘したバインダー液を必要に応じて発泡さ
せた後、ロールコーター等を用いて該繊維ウェブにコー
ティングしたりすることにより繊維同士を部分的に結合
させることができる。
【0081】植毛加工用バインダーは、本発明の共重合
体水性分散液に前記の如き架橋剤を配合し、必要に応じ
てフタル酸ブチル、リン酸トリブチル、トリアセチン等
の可塑剤;前記の如き着色顔料;前記の如き増粘剤など
を配合し、粘度を1000〜100000cps、好ま
しくは3000〜50000cps程度に調整すること
により調製することができる。フロック加工は、このよ
うに調製されるバインダーをドクターナイフコーター、
ロールコーター、フローコーター、スプレーコーターな
どにより繊維製品にコーティングし、次いで直ちに単繊
維を静電植毛などの手段により植毛することにより行な
うことができる。該単繊維としては、例えば、レーヨ
ン、ナイロン、ポリエステル、アクリル、綿粉等の有機
質繊維;ガラス繊維、アスベスト繊維、セラミック繊維
等の無機質繊維を使用することができ、繊維長は一般に
0.3〜5mm、繊維太さは一般に1〜30デニール程
度のものが使用される。
【0082】また、本発明の共重合体水性分散液は、各
種の顔料類を配合することによって、塗料組成物として
用いることもできる。配合しうる顔料類としては、例え
ば、酸化チタン、カーボンブラック、弁柄、ハンザイエ
ロー、ベンジジンイエロー、フタロシアニンブルー、キ
ナクリドンレッド等の有機もしくは無機の着色顔料;炭
酸カルシウム、シリカ、アルミナ、カオリン、クレー、
タルク、珪藻土、マイカ、ガラス粉、硫酸バリウム、炭
酸マグネシウム等の体質顔料などを挙げることができ
る。
【0083】さらに上記塗料組成物には、必要に応じ
て、防錆顔料を含有せしめることができる。該防錆顔料
としては例えば、鉛丹;クロム酸亜鉛、クロム酸バリウ
ム、クロム酸ストロンチウムなどのクロム酸金属塩;リ
ン酸亜鉛、リン酸カルシウム、リン酸アルミニウム、リ
ン酸チタン、リン酸珪素、または、これら金属のオルト
もしくは縮合リン酸塩などのリン酸金属塩;モリブテン
酸亜鉛、モリブテン酸カルシウム、モリブテン酸亜鉛カ
ルシウム、モリブテン酸亜鉛カリウム、リンモリブテン
酸亜鉛カリウム、リンモリブテン酸カルシウムカリウム
などのモリブテン酸金属塩;硼酸カルシウム、硼酸亜
鉛、硼酸バリウム、メタ硼酸バリウム、メタ硼酸カルシ
ウムなどの硼酸金属塩等を例示することができる。これ
らの防錆顔料のうち、リン酸金属塩、モリブテン酸金属
塩、硼酸金属塩などの無毒性または低毒性防錆顔料が好
ましい。
【0084】前記顔料の配合量としては、その種類や塗
料組成物に対して望まれる物性等に応じて広い範囲で変
化させることができるが、本発明の水性分散液中の共重
合体100重量部に対して、着色顔料は一般に5〜20
0重量部、好ましくは10〜150重量部、さらに好ま
しくは20〜100重量部の範囲内、体質顔料は、通
常、0〜100重量部の範囲内、防錆顔料は、通常、0
〜50重量部、好ましくは0〜30重量部の範囲内で用
いることができる。
【0085】また、前記顔料は、得られる被覆用組成物
の形成塗膜の平滑さなどの観点から、一般に約0.5〜
約50μm、特に約1〜約30μmの範囲内の平均粒径
をもつものであることが望ましい。
【0086】本発明の水性分散液を用いた水性塗料組成
物は、特に限定されるものではないが、一般に、約10
〜約80重量%、好ましくは約20〜約70重量%、特
に好ましくは約30〜約60重量%の範囲内の固形分、
7〜11、好ましくは8〜10の範囲内のpH及び約1
00〜約10000cps、好ましくは約500〜約5
000cpsの範囲内の粘度を有することができる。
【0087】このような水性塗料組成物は、グロスペイ
ント、マスチックトップコート剤、ソフトマスチックト
ップコート剤、スレートコート剤、旧塗膜補修剤等とし
て有用であり、耐水性、耐溶剤性、耐アルカリ性、耐久
性、耐黄変性等に優れる塗膜を与える。
【0088】また、前記の水性塗料組成物を適用するこ
とができる基材は、特に限定されず、鋼板等の金属基
材、例えば、みがき鋼板、鉛−錫合金メッキ鋼板(タン
シート鋼板)、錫メッキ鋼板、アルミニウムメッキ鋼
板、鉛メッキ鋼板、クロムメッキ鋼板、ニッケルメッキ
鋼板などの各種メッキ鋼板等;プラスチック基材、例え
ば、ABS板、ポリスチレン板、電着塗装鋼板などの塗
装鋼板、塩ビ鋼板等;木材;皮革;無機質基材、例え
ば、スレート板、コンクリートもしくはモルタル面;旧
塗膜面、例えば、塩化ビニル樹脂、アルキッド樹脂など
の旧塗膜面等を挙げることができる。
【0089】本発明にかかる水性塗料組成物の塗装は、
それ自体既知の塗装法、例えば、刷毛塗り、スプレー塗
装、ローラー塗装等により行うことができるが、一般
に、エアースプレー塗装及びエアレススプレー塗装が好
適である。その際の塗装膜厚は、基材の用途等に応じて
異なるが、通常、約20〜約200μm、特に約30〜
約100μmの範囲内が適当である。また、塗膜の乾燥
は自然乾燥、加熱乾燥等により行うことができる。
【0090】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明する。なお、本実施例における試験方法及び評価方法
は以下のとおりである。
【0091】(1)濾紙含浸強度 固形分が約10重量%となるように水性分散液を水で希
釈し、その中に2号濾紙〔東洋濾紙(株)製〕を浸漬し
た後、目付量が10g/m2となる用にマングルを用い
て絞り、直ちに150℃、4分間熱処理を行い試験用シ
ートとする。得られたシートを温度23℃、相対湿度6
5%の恒温恒湿条件下に3時間以上放置した後、同条件
下で常態破断強度を測定する。測定には「テンシロンU
TM−4−100」〔東洋ボールドウィン(株)製〕を
用い、測定用試片は、幅25mm、つかみ間隔10cm
とし、引張速度は300mm/minとする。
【0092】また、上記の試験用シートを水中に1分間
浸漬した後、上記同様にして湿潤破断強度を測定し、下
記計算式により乾湿強度比を求める。
【0093】 (2)ホルムアルデヒド量 前(1)項で作成した試験用シートを用いて、JIS
L−1041Kの(1.2.1)A法に従って遊離ホル
ムアルデヒド量に相当する吸光度A−A0を測定する。
【0094】(3)フィルム黄変性 前記の最大抗張力測定に用いるフィルムと同様に作成し
たフィルムについて、JIS K−5400に準拠する
方法にて促進黄色度を測定する。
【0095】(4)顔料分散物の作成 2000mlのステンレス鋼製ビーカーに、下記配合の
材料を入れ、ガラスビーズ800gと共にサンドミルに
て50分間撹拌して固形分約72重量%の顔料分散物を
作成する。
【0096】 配合 0.8重量%ヒドロキシエチルセルロース水溶液 185.4g 「SP−600」〔ダイセル化学工業(株)製〕 非イオン界面活性剤「ノイゲンEA−120」 9.3g 〔第一工業製薬(株)製〕 ポリカルボン酸系分散剤「ノプコパース44C」 9.3g 〔サンノプコ(株)製〕 エチレングリコール 30.9g シリコーン系消泡剤「SNディフォーマー373」 12.3g 〔サンノプコ(株)製〕 ルチル型酸化チタン「タイペークCR−80」 560.6g 〔石原産業(株)製〕 フタロシアニンブルー「FG−7351」 23.2g 〔東洋インキ製造(株)製〕 (5)塗装試験片の作成 JIS G−3141で定めるみがき鋼板「SPCC−
SB」〔日本テストパネル工業(株)製〕に、作成した
塗料をその乾燥後の膜厚が約50μmとなるように刷毛
塗りにて塗布し、80℃、10分予備乾燥後、140
℃、5分間加熱硬化させることにより試験片を作成す
る。
【0097】(6)塗装被膜耐水性 前(5)項で作成した試験片を20℃の水に1週間浸漬
し、塗膜の外観及びブリスター発生の有無を次の基準に
従って評価する。
【0098】◎ ・・・・・・ 全く異状なし ○ ・・・・・・ 取り出し直後僅かに艶引けがあるが、復元す
る △ ・・・・・・ 艶引け有、且つ、細かいブリスター発生 × ・・・・・・ 艶引け大、且つ、大きなブリスター発生 (7)塗装被膜耐アルカリ性 前(5)項で作成した試験片を、20℃の飽和水酸化カ
ルシウム水溶液中に1週間浸漬し、塗膜の外観及びブリ
スター発生の有無を上記(6)と同様の基準に従って評
価する。
【0099】(8)塗装被膜耐溶剤性 前(5)項で作成した試験片に、油性フェルトペンで線
を引き、次いでこれを酢酸エチルを染み込ませたガーゼ
でふき取り、この時の塗膜状態を次の基準に従って評価
する。
【0100】◎ ・・・・・・ 塗膜異状なし ○ ・・・・・・ 塗膜やゝ軟化するが復元する △ ・・・・・・ 塗膜膨潤する × ・・・・・・ 塗膜溶解する 実施例1 攪拌機、還流冷却機および温度計を備えた2000ml
セパラブルフラスコに、脱イオン水345gを仕込み、
窒素フローしながら50℃に昇温した。次に、フラスコ
内を同温度に保ちながら脱イオン水165g、非イオン
界面活性剤としてポリエチレングリコールノニルフェノ
ールエーテル30g、陰イオン界面活性剤としてラウリ
ル硫酸ナトリウム12.0g、単量体(A)としてブチ
ルアクリレート(BA)155.4g、エチルアクリレ
ート(EA)363.6g及びメチルメタクリレート
(MMA)30.0g、単量体(B)としてアセトアセ
トキシエチルメタクリレート(AAEM)18.0g、
単量体(C)としてN−メチロールアクリルアミド(N
MAM)9.0g、単量体(D)としてイタコン酸(I
A)18.0g及びアクリルアミド(AAM)6.0g
を均一に混合した単量体予備分散液、重合開始剤水溶液
として3重量%過硫酸カリウム(KPS)水溶液60
g、並びに、3重量%メタ重亜硫酸ナトリウム(SMB
S)水溶液60gを3時間で連続的に添加し、その後同
温度で1時間保持した後室温まで冷却し、アジピン酸ジ
ヒドラジド(ASHZ)7.3gを添加混合してアクリ
ル系共重合体の水性分散液を得た。
【0101】単量体(A)〜(D)のそれぞれの単量体
組成、共重合体1kg当りの単量体(B)及び単量体
(C)それぞれに由来する側鎖の当量数及び単量体
(B)1当量当りの単量体(C)の当量数を表1に、そ
して得られた共重合体のTg、ヒドラジン誘導体の添加
量、並びに得られた水性分散液の粘度、pH、固形分及
び粒子径を表2に示す。
【0102】また、得られたアクリル系共重合体の水性
分散液を用い、前記試験法に従って濾紙含浸強度(常態
強度、湿潤強度、乾湿強度比)、ホルムアルデヒド量、
並びに、フィルムの最大抗張力、耐溶剤性及び黄変性を
測定した結果を表3に示す。 実施例2〜5及び比較例1〜5 実施例1において、単量体(A)としてBA155.4
g、EA363.6g及びMMA30.0g、単量体
(B)としてAAEM18.0g、単量体(C)として
NMAM9.0g、単量体(D)としてIA18.0g
及びAAM6.0gを用いる代わりに、単量体(A)と
して2−エチルヘキシルアクリレート(EHA)、B
A、EA、ブチルメタクリレート(BMA)、MMA及
び/又はANを、単量体(B)としてAAEMを、単量
体(C)としてNMAMを、単量体(D)としてIA、
アクリル酸(AA)、メタクリル酸(MAA)、AAM
及び/又は2−ヒドロキシメタクリレート(HEMA)
をそれぞれ表1に記載のとおり用いる以外は実施例1と
同様に乳化重合を行い、次いで必要に応じてASHZを
添加して実施例1と同様にアクリル系共重合体の水性分
散液を得た。
【0103】単量体(A)〜(D)のそれぞれの単量体
組成、共重合体1kg当りの単量体(B)及び単量体
(C)それぞれに由来する側鎖の当量数及び単量体
(B)1当量当りの単量体(C)の当量数を表1に、得
られた共重合体のTg、ヒドラジン誘導体の添加量、並
びに得られた水性分散液の粘度、pH、固形分及び粒子
径を表2に示す。
【0104】また、得られたアクリル系共重合体の水性
分散液を用い、前記試験法に従って濾紙含浸強度(常態
強度、湿潤強度、乾湿強度比)、ホルムアルデヒド量、
並びに、フィルムの最大抗張力、耐溶剤性及び黄変性を
測定した結果を表3に示す。 実施例6及び比較例6〜7 実施例1において、単量体(A)としてBA155.4
g、EA363.6g及びMMA30.0g、単量体
(B)としてAAEM18.0g、単量体(C)として
NMAM9.0g、単量体(D)としてIA18.0g
及びAAM6.0gを用いる代わりに、単量体(A)と
してBA、MMA、及びスチレン(St)を、単量体
(B)としてAAEMを、単量体(C)としてNMAM
を、単量体(D)としてAAをそれぞれ表1に記載のと
おり用いる以外は実施例1と同様に乳化重合を行い、所
定量のASHZを添加し、て実施例1と同様にアクリル
・スチレン系共重合体の水性分散液を得、次いでこの水
性分散液のpHが8.5〜9.0となるように28重量
%アンモニア水を添加した。
【0105】単量体(A)〜(D)のそれぞれの単量体
組成、共重合体1kg当りの単量体(B)及び単量体
(C)それぞれに由来する側鎖の当量数及び単量体
(B)1当量当りの単量体(C)の当量数を表1に、得
られた共重合体のTg、ヒドラジン誘導体の添加量、並
びに得られた水性分散液の粘度、pH、固形分及び粒子
径を表2に示す。
【0106】また、得られたアクリル系共重合体の水性
分散液を用い、前記試験法に従ってフィルムの最大抗張
力、耐溶剤性及び黄変性を測定した。さらに表4の配合
に従って水性塗料組成物を調製し、これを用いて塗装試
験片の作成して塗装被膜の耐水性、耐アルカリ性及び耐
溶剤性を測定した。フィルム物性、得られた水性塗料組
成物の諸特性及び塗装被膜物性の測定結果を表4に示
す。
【0107】
【表1】
【0108】
【表2】
【0109】
【表3】
【0110】
【表4】
【0111】
【発明の効果】本発明は、共重合体分子中にアセトアセ
チル基含有ペンダント側鎖の特定量、及び、メチロール
基もしくは置換メチロール基含有ペンダント側鎖の特定
量を含有し、且つ、フィルムの形態における破断強度が
特定値以上である共重合体の水性分散液を提供するもの
であり、特に、天然繊維、再生繊維、合成繊維等からな
る織布、編布、不織布、フエルト、紙などの繊維品に用
いられる樹脂加工剤のバインダー、例えば、不織布バイ
ンダー、捺染用バインダー、紙や織物等に対するコーテ
ィング剤用バインダー、カーペットバッキング剤用バイ
ンダー、植毛加工用バインダーなどとして有用であり、
また、木材用、金属用、スレート用、モルタル用等に用
いられる塗料、例えば、建築物の内外壁用塗料、目止め
塗料、建材用塗料、車輌や産業機械塗装用塗料などに特
に好適に用いられる塗料用バインダーとして有用であ
る。
【0112】本発明の共重合体水性分散液をバインダー
として用いた樹脂加工剤や塗料は、上記の繊維質基材や
モルタル系無機質材料、木材、各種金属、プラスチック
材料などの基材に対する接着力に優れ、所望により柔軟
なまたは剛直な、耐候性に優れた皮膜を形成する。その
上、有害なホルムアルデヒドの発生が少ないめ、特に不
織布用バインダーとして用いるとき、不織布製品に所望
の風合と、耐久性、耐水性、耐洗濯性、耐ドライクリー
ニング性などの優れた諸物性を付与することができると
ともに、さらに加工作業時における発生ホルムアルデヒ
ドによる詐欺用環境や大気汚染がほとんど問題になら
ず、不織布製品の残留ホルムアルデヒド量も極めて少な
いため、衣料用、特に乳児用の不織布製品の製造にも使
用することができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C08L 33/08 C08L 33/08 33/24 33/24 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 1/00 - 101/16 C08K 3/00 - 13/08 C08F 220/18 C08F 220/28 C08F 220/58

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A) 式 (式中、R4は水素又はメチル基を表わし、Y4は−CO
    OR5、−OCOR6、アリール基又はCNを表わし、こ
    こで、R5はアルキル基、アルケニル基、シクロアルキ
    ル基又はアラルキル基を表わし、R6は水素又はアルキ
    ル基を表わす) で示される単量体 50〜99.5重量%、 (B) 式 (式中、R7及びR8はそれぞれ独立に水素又はメチル基
    を表わし、Y1は単結合、メチレン基、−COO−R1
    又は−CONH−R2−を表わし、ここで、R1及びR2
    は各々低級アルキレン基を表わし、Y2は水素又はCN
    を表わす) で示される単量体 0.3〜20重量%、 (C) 式 (式中、R3は低級アルキレン基を表わし、Y3は水素又
    は低級アルキル基を表わし、R9は水素又はメチル基を
    表わす) で示される単量体 0.2〜10重量%、及び (D) 上記(A)、(B)及び(C)以外の共単量体
    O〜30重量%、の乳化共重合によって得られる、式 (式中、Y1及びY2は上記のとおりである) で示されるペンダント側鎖を共重合体1kgあたり0.
    01〜1当量及び式 (式中、R3及びY3は上記のとおりである) で示されるペンダント側鎖を共重合体1kgあたり0.
    01〜1当量含有し且つフィルムの形態における最大抗
    張力が少なくとも10kg/cm2である共重合体の水
    性分散液を含有することを特徴とする繊維加工品の樹脂
    加工剤。
  2. 【請求項2】 共重合体が式(I)で示されるペンダン
    ト側鎖1当量に対して式(II)で示されるペンダント側
    鎖を0.1〜2当量の割合で含有するものである請求項
    1に記載の樹脂加工剤。
  3. 【請求項3】 共重合体が−50〜+50℃の範囲内の
    ガラス転移点を有するものである請求項1又は2に記載
    の樹脂加工剤。
  4. 【請求項4】 共重合体とともにさらにヒドラジン誘導
    体を含む請求項1〜3の何れかに記載の樹脂加工剤。
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