JP2002078595A - 消臭機能を有するカーペット及びカーペットの消臭加工方法 - Google Patents

消臭機能を有するカーペット及びカーペットの消臭加工方法

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JP2002078595A
JP2002078595A JP2000270526A JP2000270526A JP2002078595A JP 2002078595 A JP2002078595 A JP 2002078595A JP 2000270526 A JP2000270526 A JP 2000270526A JP 2000270526 A JP2000270526 A JP 2000270526A JP 2002078595 A JP2002078595 A JP 2002078595A
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carpet
deodorant
pile
less
self
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JP2000270526A
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English (en)
Inventor
Yasutaro Seto
保太郎 瀬戸
Shuichi Motonaka
修一 源中
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Suminoe Textile Co Ltd
Original Assignee
Suminoe Textile Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 風合いが良好であると共に、除去性能に優
れ、かつ洗濯等の洗浄を行っても除去性能の耐久持続性
に優れ、パイルの固着性にも優れた消臭機能を有するカ
ーペット、及びこのようなカーペットを、素材限定され
ることなく、低コストで、かつ生産効率良く提供し得る
カーペットの消臭加工方法を提供する。 【解決手段】 平均粒径が10μm以下であるアミン
化合物からなる消臭剤を、ガラス転移点が−30℃以下
である自己架橋型アクリル酸エステル共重合体エマルジ
ョン樹脂により、パイル層2を構成するパイル糸に固着
せしめる。消臭剤として更に無機物質を併用するのが好
ましい。消臭加工方法としては、上記特定の消臭剤及び
自己架橋型アクリル酸エステル共重合体エマルジョン樹
脂を含有する処理剤でカーペット原反のパイル層2の処
理を行い、パイル糸に固着させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、空気中のホルム
アルデヒド、アンモニア、酢酸等の化学物質、臭気物質
を効率良く除去することができる消臭機能を有するカー
ペットに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、生活環境の向上に伴い、生活空間
の一層の快適性を確保すべく、生活空間における悪臭等
を含めた生活臭を除去することに高い関心が持たれてい
る。特に、居住環境の高密度化、気密性の向上などか
ら、このような生活臭の問題は以前よりも深刻になって
いる。このような生活臭の原因となる成分としては、例
えば、アンモニア、トリメチルアミン、硫化水素、メチ
ルメルカプタン、酢酸等が挙げられるが、中でもタバコ
臭が最も代表的なものとして挙げられる。
【0003】一方で、床材、壁材等の建材から発生する
ホルムアルデヒド等の化学物質は、臭気としてはほとん
ど認識されない濃度レベルであっても、人の目、鼻、皮
膚などに対して様々な症状を引き起こす原因となること
が報告されているが、特に、化学物質過敏性の人に対し
ては、日常生活において支障を来たす程の悪影響を及ぼ
すことが明らかになってきており、いわゆる「シックハ
ウス症候群」として大きな社会問題となってきている。
【0004】このように、生活空間においては、様々な
臭気が存在するのみならず、臭気としてはほとんど認識
されないレベルの濃度であっても前述のような「シック
ハウス症候群」と呼ばれる症状の原因となるホルムアル
デヒド等の化学物質も存在している。
【0005】このような問題を解決するものとして、消
臭機能が付与されたカーペットが種々上市されている。
カーペットは、室内において使用されるものの中でも比
較的広い面積を有するから、室内空気と接触する機会を
十分に確保できるので、ある程度の消臭効果を得ること
ができる。
【0006】このような消臭機能を有するカーペットと
しては、予め消臭機能が付与された原糸をパイル糸とし
て用いてカーペットを製作するのが一般的である。即
ち、消臭剤が均一に練り込まれた樹脂材料を用いてこれ
を紡糸して得られる消臭原糸を用いて製作されたものが
一般的である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の消臭原糸よりなるカーペットにおいては、市販の消
臭原糸を用いて製造することになるが、このような消臭
原糸としては、ポリエステル樹脂系、アクリル樹脂系の
ものは複数種あるものの、他の樹脂系のものは殆どな
い。また、ポリエステル樹脂系やアクリル樹脂系のもの
にしても、番手等を始めとしてそのバリエーションは少
ないし、ましてや混紡糸に至ってはほとんどないという
のが現状である。更に、カーペットのパイル部として
は、様々な要求に対応すべく、特定部位のみ素材の異な
るパイル糸を使用することもあるが、消臭原糸を用いる
方法では、特定部位については消臭原糸ではない通常の
原糸を用いてカーペットを製作せざるを得ないことも多
々生じていた。要するに、パイル糸の選択(素材樹脂、
番手、光沢感等)が非常に制約されてしまうという問題
があった。カーペットに要求される特性としては、消臭
機能以外にも肌ざわり、柔軟性、弾力性、圧縮回復性、
歩行性、耐水性、難燃性、耐薬品性、耐摩耗性、遮音
性、断熱性、静電防止性等多数あるが、その用途、使用
形態に応じて、例えばパイル糸の素材の選択、番手の選
択などを含めた材料設計がなされるのであるが、このよ
うな材料設計において、極めて限定された範囲でしか対
応できないので、実質的には特定の用途、形態にしか適
用し得ず、このように極めて汎用性に劣るという問題を
有していた。
【0008】また、上記消臭原糸は比較的高価格であ
り、結果としてこれを用いて製作されるカーペットがコ
スト高になるという難点もあった。
【0009】更に、上記従来の消臭原糸よりなるカーペ
ットでは、消臭性能および消臭効果の持続性ともに未だ
十分といえるものではなかった。
【0010】また、パイル糸に消臭剤をバインダー樹脂
などで固着させて消臭性能が付与されたタイプのカーペ
ットを製作することはできるが、消臭剤・バインダー樹
脂とパイル糸との固着性が悪いと、クリーナー(掃除
機)をかけた場合に、クリーナーの回転ブラシが消臭カ
ーペットに当たり、パイル糸に接着している消臭剤およ
びバインダー成分が剥がれ、クリーナーの吸い込み口や
回転ブラシ部に付着する問題を有している。特に、近年
では高性能なクリーナーが市販されており、高速回転ブ
ラシによりカーペットの奥深くのゴミやホコリをたたき
出すタイプも出てきている。このような、高性能クリー
ナーの高速回転ブラシにより消臭剤およびバインダー樹
脂が剥がれることなくパイル糸に、消臭剤をバインダー
樹脂などで固着させることは難しい。このため、パイル
糸に消臭剤をバインダー樹脂で固着させた消臭カーペッ
トは殆ど実用化に至っていないのが現状である。
【0011】この発明は、かかる技術的背景に鑑みてな
されたものであって、風合いが良好であると共に、除去
性能に優れ、かつ洗濯等の洗浄を行っても除去性能の持
続耐久性にも優れた消臭機能を有するカーペットを提供
することを目的とする。また、カーペットの風合いを損
なうことなく、優れた除去性能及びその持続耐久性を付
与できるのみならず、消臭加工を施すにあたりパイル糸
の素材が限定されることなく、いかなる用途、形態のカ
ーペットにも適用し得て汎用性に優れると共に、低コス
トで、かつ生産性にも優れたカーペットの消臭加工方法
を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明者らは、予め消臭剤が含有された消臭原糸を
用いてパイル部を構成するのではなく、その用途、使用
形態に対応してなされた材料設計に基づいてパイル糸を
選択して、これを用いてカーペットを構成し、該カーペ
ットに後工程で消臭剤をバインダー樹脂により固定化し
たカーペットを着想し、鋭意研究した結果、特定粒径の
特定の消臭剤を特定のバインダー樹脂、即ち、自己架橋
型アクリル酸エステル共重合体エマルジョン樹脂により
パイル部に付着せしめることにより、上記所望のカーペ
ットが得られることを見出すに至り、本発明を完成した
ものである。
【0013】即ち、この発明に係る消臭機能を有するカ
ーペットは、平均粒径が10μm以下であるアミン化合
物からなる消臭剤が、ガラス転移点が−30℃以下であ
る自己架橋型アクリル酸エステル共重合体エマルジョン
樹脂により、パイル層を構成するパイル糸に固着されて
なることを特徴とするものである。
【0014】パイル層に固着されたアミン化合物によ
り、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド等の化学物
質、臭気物質の除去が可能となる。また、アミン化合物
の平均粒径が10μm以下であるから、カーペットに触
れた際にざらつき感を受けることもなく、かつその風合
いを良好なものとなし得る。更に、バインダー樹脂とし
て選択した自己架橋型アクリル酸エステル共重合体エマ
ルジョン樹脂のガラス転移点が−30℃以下であるの
で、バインダー樹脂の固着によるパイル層の硬化が防止
され、優れた風合いが確保されるのみならず、パイル糸
との固着性にも優れて消臭剤のパイル層からの離脱が防
止され、除去性能の持続耐久性にも優れたものとなし得
る。
【0015】また、この発明の別の消臭機能を有するカ
ーペットは、平均粒径が10μm以下であるアミン化合
物および無機物質よりなる消臭剤が、ガラス転移点が−
30℃以下である自己架橋型アクリル酸エステル共重合
体エマルジョン樹脂により、パイル層を構成する糸に固
着されてなることを特徴とするものである。
【0016】パイル層に固着されたアミン化合物によ
り、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド等の化学物
質、臭気物質の除去が可能となる。かつ消臭剤として無
機物質が併用されているから、アミン化合物では除去効
率が十分でない例えばアンモニア、酢酸等の化学物質、
臭気物質の除去も十分になし得る。即ち、アミン化合物
と無機物質が相補う形となって、室内において通常存在
する主要な化学物質、臭気物質に対して優れた除去性能
を発揮せしめ得る。また、アミン化合物の平均粒径が1
0μm以下であるから、カーペットに触れた際にざらつ
き感を受けることもなく、かつその風合いを良好なもの
となし得る。更に、バインダー樹脂として選択した自己
架橋型アクリル酸エステル共重合体エマルジョン樹脂の
ガラス転移点が−30℃以下であるので、バインダー樹
脂の固着によるカーペットの硬化が防止され、優れた風
合いが確保されるのみならず、パイル糸との固着性にも
優れて消臭剤のパイル層からの離脱が防止され、除去性
能の持続耐久性にも優れたものとなし得る。
【0017】上記において、アミン化合物が、水に対す
る溶解度が25℃において5g/L以下であるヒドラジ
ン誘導体からなる群より選ばれる1種または2種以上の
化合物であるのが好ましい。
【0018】アミン化合物として、ヒドラジン誘導体を
用いることで除去性能が一層向上される。更に、水に対
する溶解度が25℃において5g/L以下であるから、
洗濯等の洗浄により水と接触することがあっても、ヒド
ラジン誘導体がこの水に溶解して流出してしまうことが
効果的に防止される。
【0019】また、消臭剤/自己架橋型アクリル酸エス
テル共重合体エマルジョン樹脂の重量比は10/50〜
10/2の範囲にあるのが好ましく、これにより、消臭
剤のパイル層からの離脱が効果的に防止されて除去性能
の持続耐久性が十分に確保されると共に、優れた風合い
も確保される。
【0020】更に、消臭剤は5〜30g/m2 の割合で
付与されているのが好ましく、この場合にはコストを増
大させることなく十分な除去性能が確保され得る。
【0021】また、この発明に係るカーペットの消臭加
工方法は、平均粒径が10μm以下であるアミン化合物
からなる消臭剤と、ガラス転移点が−30℃以下である
自己架橋型アクリル酸エステル共重合体エマルジョン樹
脂とからなる消臭組成物を含有してなる処理剤でパイル
層の処理を行い、該消臭組成物をパイル糸に固着させる
ことを特徴とするものである。
【0022】また、この発明の別のカーペットの消臭加
工方法は、平均粒径が10μm以下であるアミン化合物
および無機物質よりなる消臭剤と、ガラス転移点が−3
0℃以下である自己架橋型アクリル酸エステル共重合体
エマルジョン樹脂とからなる消臭組成物を含有してなる
処理剤でパイル層の処理を行い、該消臭組成物をパイル
糸に固着させることを特徴とするものである。
【0023】上記のいずれの消臭加工方法も、処理剤中
に、特定粒径の特定の消臭剤および特定のバインダー樹
脂を含有せしめているから、風合い、除去性能、及びそ
の持続耐久性に優れたカーペットが提供される。そし
て、上記いずれの消臭加工方法も、既にカーペット形態
に構成されたカーペットに後工程として消臭加工を施す
ものであり、即ちパイル糸の素材の選択を始めとした種
々の要素について材料設計がなされたカーペットに消臭
加工を施すものであるから、いかなる用途、形態のカー
ペットにも適用し得て、極めて汎用性に優れる。また、
消臭加工を施すに際しては、カーペット原反に対し、ス
プレー法、浸漬法などにより、基本的に1回の処理を施
すのみで行い得るから、生産性に優れていると共に、低
コストで消臭加工を行える利点もある。
【0024】また、処理剤によるパイル層の処理はスプ
レー法により行うのが好ましく、これによれば生産性を
一層向上させ得る。
【0025】
【発明の実施の形態】図1に、この発明のカーペット
(1)の一実施形態にかかる概略断面図を示す。この実
施形態にかかるカーペットは、表面にパイル層(2)を
有するカーペット基材(3)の裏面に裏打ち層(4)が
積層一体化されたものであり、パイル層(2)に消臭剤
が付与されたものである。
【0026】まず、この発明のカーペット(1)を構成
する糸に固着される消臭剤について説明する。この消臭
剤としてはアミン化合物を使用する。該アミン化合物と
しては、特に限定されないが、ヒドラジン誘導体が好適
に用いられる。このようなアミン化合物は、ホルムアル
デヒド、アセトアルデヒド、酢酸等の化学物質を吸着す
る性質を有している。なお、このようなアミン化合物の
水に対する溶解度は25℃において5g/L以下である
のが望ましい。水に対する溶解度がこの範囲内である水
難溶性のものであれば、洗濯等の洗浄により水と接触す
ることがあっても、アミン化合物がこの水に溶解して流
出してしまうことが防止される。従って、除去性能を長
期に亘って持続させることができる。
【0027】前記ヒドラジン誘導体としては、例えば、
ヒドラジン系化合物と長鎖の脂肪族系化合物とを反応さ
せたもの、或いはヒドラジン系化合物と芳香族系化合物
とを反応させたもの等が挙げられる。
【0028】中でも、ヒドラジンおよびセミカルバジド
からなる群より選ばれる1種または2種の化合物と、炭
素数8〜16のモノカルボン酸、ジカルボン酸、芳香族
モノカルボン酸および芳香族ジカルボン酸からなる群よ
り選ばれる1種または2種以上の化合物との反応生成物
や、ヒドラジンおよびセミカルバジドからなる群より選
ばれる1種または2種の化合物と、炭素数8〜16のモ
ノグリシジル誘導体およびジグリシジル誘導体からなる
群より選ばれる1種または2種以上の化合物との反応生
成物が好適である。このようなヒドラジン誘導体を用い
れば、一層優れた除去性能を確保することができる。前
記反応生成物としては、具体的には、セバシン酸ジヒド
ラジド、ドデカン二酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒ
ドラジドなどが挙げられるが、特にこれら例示の化合物
に限定されるものではない。
【0029】この発明において、消臭剤としては更に無
機物質を併用するのが好ましい。前記無機物質として
は、例えば活性炭、ゼオライト、モンモリロナイト、麦
飯石、シリカゲル、あるいはアルミナ、酸化チタン、酸
化亜鉛、酸化鉄などの金属酸化物等が挙げられるが、特
にこれら例示のものに限定されるものではない。このよ
うな無機物質を併用することにより、前記アミン化合物
の作用と相俟って室内空間に存在する複数種の主要な化
学物質に対して除去性能を発揮させることができる。
【0030】前記無機物質としては、多孔質無機物質を
用いるのが好ましい。多孔質であるから表面積が大きく
格段に優れた除去性能が発揮される。更に、このような
多孔質無機物質の細孔内に、前記アミン化合物が取り込
まれた場合には、このような細孔内におけるアミン化合
物の吸着作用と多孔質無機物質の吸着作用、分解作用と
の相乗的効果により、除去性能が一層向上することが期
待できる点においても好ましい。このような多孔質無機
物質としては、前述の活性炭、ゼオライト等が挙げられ
る。中でも、酢酸、アンモニア等に対して特に優れた吸
着能を有するゼオライトを用いるのが好ましく、この場
合には前記アミン化合物の作用と相俟って室内空間に存
在する複数種の主要な化学物質に対して優れた除去性能
を発揮することのできるカーペットを得ることができ
る。
【0031】この発明において、消臭剤として用いられ
るアミン化合物、無機物質の平均粒径は10μm以下と
する必要がある。10μmを超えると、カーペット
(1)に触れた時の触感においてざらつき感を生じるの
みならず、パイル層の風合いも低下する。中でも、平均
粒径は5μm以下とするのが好ましく、特に好ましくは
3μm以下である。
【0032】一方、バインダー樹脂としては、そのガラ
ス転移点(Tg)が−30℃以下である樹脂を用いる必
要がある。−30℃より高い場合には、得られるカーペ
ットの風合いが著しく低下する。中でも、ガラス転移点
(Tg)が−35℃以下である樹脂を用いるのが好まし
い。
【0033】バインダー樹脂は、ガラス転移点(Tg)
が−30℃以下である自己架橋型アクリル酸エステル共
重合体エマルジョン樹脂を使用することがよい。カーペ
ットは日常の手入れとしてクリーナーをかける。そし
て、カーペット用クリーナーにはゴミやホコリをたたき
出すための回転ブラシがついているので、パイル糸に接
着している消臭剤の固着性が悪いと回転ブラシの衝撃に
より、消臭剤およびバインダー成分が剥がれクリーナー
の吸い込み口や回転ブラシに付着することがある。この
ため、バインダー樹脂として自己架橋型アクリル酸エス
テル共重合体エマルジョン樹脂を用いることで、クリー
ナーの高速回転ブラシでもパイル糸に付着した消臭剤お
よびバインダー樹脂が剥がれることを防止することがで
きる。また、このことは一部のカーペット製造工程であ
るパイル糸の毛割り工程や、パイル糸の熱シリンダーを
当てて光沢を出す工程(ポリッシャー)など、パイル層
に物理的な衝撃を与える工程でもパイル糸に付着した消
臭剤およびバインダー樹脂が剥がれることなく、毛割り
工程の針布やポリッシャー工程のシリンダーに、消臭剤
およびバインダー樹脂が付着することも防止することが
できる。
【0034】この発明において、パイル層(2)の消臭
剤/自己架橋型アクリル酸エステル共重合体エマルジョ
ン樹脂の重量比は10/50〜10/2の範囲にあるの
が好ましい。消臭剤の重量比率が上記範囲より大きくな
ると、消臭剤がパイル層(2)から離脱しやすくなって
除去性能の持続耐久性が低下するので、好ましくない。
一方、バインダー樹脂の重量比率が上記範囲より大きく
なると、カーペット(1)の風合いが低下するのみなら
ず、除去性能も低下傾向となるので、好ましくない。中
でも、消臭剤/自己架橋型アクリル酸エステル共重合体
エマルジョン樹脂の重量比は10/20〜10/2の範
囲とするのがより好ましい。
【0035】また、消臭剤の付与量は、5〜30g/m
2 (乾燥重量)とするのが好ましい。5g/m2 未満で
は十分な除去性能が得られなくなるので好ましくない
し、一方30g/m2 を超えてもこれ以上の除去性能の
向上は望めず、徒にコストを増大させるので好ましくな
い。
【0036】一方、カーペット基材(3)としては、特
に限定されるものではなくどのようなものでも使用でき
る。例えば、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、ポリプ
ロピレン繊維、アクリル繊維等の合成繊維、あるいは
麻、綿、羊毛等の天然繊維等の繊維からなる糸を製編織
した布地の他、各種の繊維や糸を、ニードリング等によ
り機械的に接結したり、あるいは接着剤等により化学的
に接結した不織布等を使用できる。
【0037】パイル層(2)のパイル素材としては、特
に限定されるものではなく、ポリエステル繊維、ナイロ
ン繊維、ポリプロピレン繊維、アクリル繊維、レーヨン
繊維等の繊維からなるもの等を好適に使用でき、その
他、麻、綿、羊毛等の天然繊維からなるもの等を使用で
きる。更にパイル層の形成手段も特に限定されるもので
はなく、例えばモケット等のように経パイル織、緯パイ
ル織等の製織によりパイル層を形成する手段、タフティ
ングマシン等によりパイル糸を植毛してパイル層を形成
する手段、編機によりパイル層を形成する手段、接着剤
を用いてパイル糸を接着してパイル層を形成する手段等
を例示することができる。パイル形態も特に限定され
ず、カットパイル、ループパイル等いずれの形態であっ
てもよい。
【0038】また、裏打ち層(4)の材質としては、特
に限定されず、例えば樹脂組成物、ゴム組成物、ジュー
ト、ポリプロピレン織布、ニードルパンチ基布などが挙
げられるが、通常は樹脂組成物やゴム組成物が使用され
る。この樹脂組成物の樹脂成分としては、アクリル系、
ウレタン系、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等の
樹脂を挙げることができる。また、ゴム組成物のゴム成
分としては、SBR(スチレン−ブタジエンゴム)、M
BR(メチルメタクリレート−ブタジエンゴム)、NB
R(アクリロニトリル−ブタジエンゴム)、あるいは天
然ゴム等が挙げられる。
【0039】なお、この発明のカーペット(1)の使用
形態は特に限定されるものではなく、例えば通常のカー
ペットの他、マットあるいはタイルカーペット等として
構成することができるし、さらには椅子張り用等のモケ
ット等として構成することもできる。
【0040】この発明に係る消臭機能を有するカーペッ
ト(1)は、例えば次のようにして製造することができ
る。
【0041】まず、前記消臭剤とバインダー樹脂を水に
分散させた水分散液からなる処理剤を調合する。この
時、これらの消臭組成物(消臭剤、自己架橋型アクリル
酸エステル共重合体エマルジョン樹脂)を可能な限り均
一に分散させるのが好ましい。なお、分散媒としては、
水以外にアルコールなども使用し得るが、水が好適であ
る。
【0042】また、前記調合の際には、予め先に消臭剤
を水に分散させておいてから、これに更に自己架橋型ア
クリル酸エステル共重合体エマルジョン樹脂を分散せし
めるのが、消臭剤と自己架橋型アクリル酸エステル共重
合体エマルジョン樹脂同士をより均一に分散させる観点
から、好ましい。
【0043】また、前記処理剤には、分散剤、増粘剤な
どの処理剤の特性向上のための各種添加剤を配合しても
良い。更に、カーペットの諸性質の向上を目的として、
抗菌剤、親水化剤、難燃剤等の添加剤を、この発明の効
果を妨げない範囲で適宜配合することができる。
【0044】このようにして得られる処理剤を用いてカ
ーペットの処理を行い、消臭組成物をパイル糸に付与
し、固着させる。この付与の手段としては、特に限定さ
れるものではないが、例えばスプレー法、泡加工法、浸
漬法、コーティング法、パディング法等が挙げられる。
中でも、付与時の作業性、生産効率、加工コスト等の観
点から、スプレー法が好適である。
【0045】上記のようにして消臭組成物を付与した後
にカーペットを乾燥させるが、乾燥手段は特に限定され
ず、風乾により行っても良いし、あるいは加熱処理によ
り行っても良いが、乾燥処理の効率を考慮すると、加熱
処理により乾燥させるのが望ましい。
【0046】更に、前記加熱処理の温度は、100〜1
80℃とするのが好ましい。この温度での加熱処理によ
り、消臭組成物のカーペットへの固着性をより高めて、
除去性能の持続耐久性を一段と向上させることができ
る。
【0047】このような消臭加工方法によれば、既にカ
ーペット形態に構成されたカーペットに後工程として消
臭加工を施すものであるから、即ちその用途、使用形態
に応じて、例えばパイル糸の素材の選択、番手の選択な
どを始めとした種々の要素について材料設計がなされた
カーペットに消臭加工を施すものであり、いかなる用
途、形態のものにも適用させることができ、極めて汎用
性に優れる。従来においては、市販の消臭原糸を用いて
製造するものであり、せいぜいポリエステル樹脂系、ア
クリル樹脂系のものしかなく、従って限られた特定用
途、特定形態でしか消臭カーペットを構成することがで
きなかったのであるが、この発明の消臭加工方法によれ
ば、いかなる用途、形態のものにも適用できる点におい
て重要な技術的意義を有する。
【0048】また、消臭加工を施すにあたっては、カー
ペット原反に対し、スプレー法、浸漬法などにより、基
本的に1回の処理を施すのみで行い得るから、生産性に
優れているし、かつ低コストで行うことができる利点も
ある。
【0049】なお、この発明に係るカーペット(1)
は、上記消臭加工方法で製造されるものに特に限定され
るものではなく、例えば、原糸段階で消臭剤をガラス転
移点が−30℃以下である自己架橋型アクリル酸エステ
ル共重合体エマルジョン樹脂により表面に固着させた原
糸をパイル糸として用いて消臭カーペットを構成するも
のとしても良い。
【0050】
【実施例】次に、この発明の具体的実施例について説明
する。
【0051】<使用材料> (カーペットA) カーペット基材…ポリプロピレン繊維の織布 パイル層…ポリエステル繊維からなるパイル糸を基材に
タフティングしたもの(パイル目付700g/m2 ) 裏打ち層…SBRラテックス (カーペットB) カーペット基材…ポリプロピレン繊維の織布 パイル層…アクリル繊維からなるパイル糸を基材にタフ
ティングしたもの(パイル目付600g/m2 ) 裏打ち層…SBRラテックス (カーペットC) カーペット基材…ポリエステル繊維の不織布 パイル層…エステルフィラメント繊維からなるパイル糸
を基材にタフティングしたもの(パイル目付700g/
2 ) 裏打ち層…エチレンー酢酸ビニル共重合体(EVA)
【0052】<実施例1>平均粒径4μmのセバシン酸
ジヒドラジド4重量部を92重量部の水に加えた後、攪
拌機により撹拌を行い、分散液を得た。この分散液にさ
らに4重量部の自己架橋型アクリル酸エステル共重合体
エマルジョン樹脂(Tgが−37℃)を加え、良く撹拌
して均一な分散液(処理液)を得た。この処理液を、カ
ーペットBに対してスプレー法により処理を行った後、
130℃で10分間乾燥を行い、消臭カーペットを得
た。
【0053】<実施例2〜4>表1に示す構成からなる
処理剤を用いて表1に示す条件で行った以外は、実施例
1と同様にして、消臭カーペットを得た。なお、実施例
4のみスプレー法に代えて泡加工法により処理を行っ
た。
【0054】
【表1】
【0055】<比較例1>消臭剤として、平均粒径4μ
mのセバシン酸ジヒドラジドに代えて、平均粒径12μ
mのセバシン酸ジヒドラジドを用いた以外は、実施例1
と同様にして、消臭カーペットを得た。
【0056】<比較例2>バインダー樹脂として、Tg
が−37℃の自己架橋型アクリル酸エステル共重合体エ
マルジョン樹脂に代えて、Tgが−20℃の自己架橋型
アクリル酸エステル共重合体エマルジョン樹脂を用いた
以外は、実施例4と同様にして、消臭カーペットを得
た。
【0057】上記のようにして作製された各カーペット
に対し、下記A〜Dに示す試験法に従い、評価を行っ
た。その結果を表2に示す。
【0058】
【表2】
【0059】<試験方法および評価方法> A.除去性能試験法 (ホルムアルデヒド除去性能)各カーペットから切り出
した試験片(10×10cm角)を、内容量3Lの袋内
に入れた後、袋内において濃度が200ppmとなるよ
うにホルムアルデヒドガスを注入した。注入してから4
8時間経過後にホルムアルデヒドガスの残存濃度を測定
し、この測定値より、各カーペット試験片がホルムアル
デヒドガスを吸着除去した総量を算出し、これよりホル
ムアルデヒドガスの除去率(%)を計算した。
【0060】(アンモニア除去性能)ホルムアルデヒド
ガスに代えてアンモニアガスを用いて袋内において濃度
が200ppmとなるように注入した以外は、上記試験
と同様にしてアンモニアガスを吸着除去した除去率
(%)を算出した。
【0061】(酢酸除去性能)ホルムアルデヒドガスに
代えて酢酸ガスを用いて袋内において濃度が200pp
mとなるように注入した以外は、上記試験と同様にして
酢酸ガスを吸着除去した除去率(%)を算出した。
【0062】B.除去性能の持続耐久性試験法 各カーペットに洗濯を3回施し、自然乾燥後に前記と同
様にして除去性能試験を行い、除去性能の持続率(%)
を下記計算式より算出した。前記3種のガスごとに持続
率を算出し、これらの値の平均値を求めた。
【0063】持続率(%)=(洗濯後の総吸着量)÷
(洗濯前の総吸着量)×100
【0064】C.風合い評価法 消臭カーペットと、消臭加工前のカーペットのそれぞれ
に手で触れ、その時の両者におけるカーペットの風合い
(硬さ)の相違度合いを下記判定基準に基づき評価し
た。
【0065】(判定基準) 「○」…風合いの相違がほとんど感じられない 「△」…風合いの相違が少し認識される 「×」…風合いの相違が大きい
【0066】D.ざらつき感評価法 手でカーペットに触れ、その時のざらつき感を下記判定
基準に基づき評価した。
【0067】(判定基準) 「◎」…ざらつき感がない 「○」…ざらつき感がほとんど感じられない 「△」…ざらつき感が少しある 「×」…ざらつき感が顕著に感じられる E.消臭剤、バインダー樹脂のパイル糸との固着性評価
法 消臭剤を混入させたバインダー樹脂のパイル糸との固着
性を見るために、消臭カーペットを市販されている高性
能クリーナーで高速回転ブラシを用いてかけた時におけ
る吸引口および回転ブラシ部に消臭剤およびバインダー
樹脂成分の付着があるかをテストした。 高性能クリーナー:ネオトニカ(フランスベッド社製) パワーノズル(高速回転ブラシ) ・消費電力 80W ・回転数 max5400rpm/分 評価は、カーペット1m間を上記クリーナーで10往復
し、この時の高性能クリーナーの吸収口および高速回転
ブラシに付着した消臭剤およびバインダー樹脂成分を下
記判定基準で評価した。 (判定基準) 「○」:クリーナー吸収口および回転ブラシに消臭剤、
バインダー成分の付着がほとんどない。 「△」:クリーナー吸収口および回転ブラシに消臭剤、
バインダー成分の付着が部分的にあり。 「×」:クリーナー吸収口および回転ブラシに消臭剤、
バインダー成分の付着が全面にあり。
【0068】<評価結果>表2から明らかなように、こ
の発明に係る実施例1〜4のカーペットは、ざらつき感
がなく、風合いにも優れ、カーペット製造時の問題もな
く、またホルムアルデヒドの除去性能に優れ、かつその
除去性能は十分な持続耐久性を有していた。
【0069】これに対し、この発明の範囲を逸脱する比
較例1のカーペットは、ざらつき感が強く、風合いも不
十分であった。また比較例2のカーペットは、風合いに
劣っていた。自己架橋型アクリル酸エステル共重合体エ
マルジョン樹脂以外の樹脂を用いた比較例3〜10のカ
ーペットは、消臭剤、バインダー樹脂のパイル糸との固
着性評価において、高性能クリーナーの吸収口および高
速回転ブラシ部に、消臭剤およびバインダー樹脂成分の
付着が見られた。
【0070】
【発明の効果】以上のように、この発明の消臭機能を有
するカーペットは、パイル糸に固着されたアミン化合物
により、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒドなどの化
学物質、臭気物質の除去が可能となる。しかもパイル糸
に練り込まれているのではなく、パイル糸の表層に存在
するから、より一層優れた除去性能を得ることができ
る。また、アミン化合物の粒径が10μm以下であるか
ら、ざらつき感を受けることもなく、風合いも良好であ
る。更に、バインダー樹脂のガラス転移点が−30℃以
下であるので、優れた風合いを確保することができる。
かつ樹脂として自己架橋型アクリル酸エステル共重合体
エマルジョン樹脂を使用し、パイル糸との固着性に優れ
て消臭剤のパイル層からの離脱を効果的に防止できるの
で、除去性能の持続耐久性にも優れている。
【0071】また、消臭剤として無機物質を併用する場
合には、アミン化合物では除去効率が十分でない例えば
アンモニア、酢酸等の化学物質、臭気物質の除去も十分
に行うことができる。即ち、アミン化合物と無機物質が
相補う形となって室内において通常存在する主要な化学
物質、臭気物質を十分に除去することができる。
【0072】また、アミン化合物が、水に対する溶解度
が25℃において5g/L以下であるヒドラジン誘導体
からなる群より選ばれる1種または2種以上の化合物で
ある場合には、一層優れた除去性能を確保できるのみな
らず、ヒドラジン誘導体が洗浄などの水と接触すること
があっても、ヒドラジン誘導体がこの水に溶解して流出
してしまうことを防止でき、ひいては長期間に亘って優
れた除去効率を確保することができる。
【0073】また、消臭剤/自己架橋型アクリル酸エス
テル共重合体エマルジョン樹脂の重量比が10/50〜
10/2の範囲にある場合には、一層優れたカーペット
風合いを得ると共に、一段と持続耐久性に優れた除去性
能を確保することができる。
【0074】更に、消臭剤が5〜30g/m2 の割合で
付与されている場合には、より低コストにて一段と優れ
た除去性能を得ることができる。
【0075】また、この発明のカーペットの消臭加工方
法によれば、処理剤中に、特定粒径の特定の消臭剤およ
び特定のバインダー樹脂として自己架橋型アクリル酸エ
ステル共重合体エマルジョン樹脂を含有せしめているか
ら、風合い、除去性能、及びその持続耐久性に優れたカ
ーペットを提供することができる。本消臭加工方法は、
既にカーペット形態に構成されたカーペットにいわゆる
後工程として消臭加工を施すものであり、既に様々な材
料設計がなされたカーペットに施すものであるから、い
かなる用途、形態のカーペットにも適用可能であり、極
めて汎用性に優れている。また、既にカーペット形態に
なっているものに処理を施すものであるから、生産性に
優れると共に、低コストで行える利点がある。
【0076】また、処理剤によるカーペットの処理をス
プレー法により行う場合には、生産性を一層向上させる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態にかかるカーペットを示
す断面図である。
【符号の説明】
1 カーペット 2 パイル層 3 カーペット基材 4 裏打ち層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D06M 11/79 D06M 13/422 4L033 13/422 15/263 15/263 A61L 9/01 K // A61L 9/01 B 9/16 D 9/16 D06M 11/12 Fターム(参考) 3B120 AA04 AA14 AD13X AD13Y AD13Z AD18X AD18Y AD18Z BA28 EA03 EB23 EB24 EB25 3B154 AA07 AB34 BA60 BB34 BD17 BD18 BD20 BE07 BF01 BF06 BF12 BF30 DA08 DA09 DA30 4C080 AA05 AA06 BB02 CC01 HH05 JJ05 KK08 LL10 MM01 MM18 NN26 QQ03 QQ20 4J002 BG041 DA037 DE107 DE117 DE137 DE147 DJ007 DJ017 EQ026 FD206 FD207 GK02 HA07 4L031 AA17 AA18 AB32 BA20 BA33 BA34 DA13 4L033 AA05 AA07 AB05 AC10 BA78 CA18 DA06

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均粒径が10μm以下であるアミン
    化合物からなる消臭剤が、ガラス転移点が−30℃以下
    である自己架橋型アクリル酸エステル共重合体エマルジ
    ョン樹脂により、パイル層を構成するパイル糸に固着さ
    れてなることを特徴とする消臭機能を有するカーペッ
    ト。
  2. 【請求項2】 平均粒径が10μm以下であるアミン
    化合物および無機物質よりなる消臭剤が、ガラス転移点
    が−30℃以下である自己架橋型アクリル酸エステル共
    重合体エマルジョン樹脂により、パイル層を構成するパ
    イル糸に固着されてなることを特徴とする消臭機能を有
    するカーペット。
  3. 【請求項3】 前記アミン化合物が、水に対する溶解
    度が25℃において5g/L以下であるヒドラジン誘導
    体からなる群より選ばれる1種または2種以上の化合物
    である請求項1または2に記載の消臭機能を有するカー
    ペット。
  4. 【請求項4】 前記消臭剤/自己架橋型アクリル酸エ
    ステル共重合体エマルジョン樹脂の重量比が10/50
    〜10/2の範囲にある請求項1〜3のいずれか1項に
    記載の消臭機能を有するカーペット。
  5. 【請求項5】 前記消臭剤が5〜30g/m2 の割合
    で付与されてなる請求項1〜4のいずれか1項に記載の
    消臭機能を有するカーペット。
  6. 【請求項6】 平均粒径が10μm以下であるアミン
    化合物からなる消臭剤と、ガラス転移点が−30℃以下
    である自己架橋型アクリル酸エステル共重合体エマルジ
    ョン樹脂とからなる消臭組成物を含有してなる処理剤で
    パイル層の処理を行い、該消臭組成物をパイル糸に固着
    させることを特徴とするカーペットの消臭加工方法。
  7. 【請求項7】 平均粒径が10μm以下であるアミン
    化合物および無機物質よりなる消臭剤と、ガラス転移点
    が−30℃以下である自己架橋型アクリル酸エステル共
    重合体エマルジョン樹脂とからなる消臭組成物を含有し
    てなる処理剤でパイル層の処理を行い、該消臭組成物を
    パイル糸に固着させることを特徴とするカーペットの消
    臭加工方法。
  8. 【請求項8】 前記パイル層の処理をスプレー法によ
    り行う請求項6または7に記載のカーペットの消臭加工
    方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006204603A (ja) * 2005-01-28 2006-08-10 Suminoe Textile Co Ltd 消臭カ−ペット

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07228786A (ja) * 1994-02-18 1995-08-29 Nippon Carbide Ind Co Inc 水性分散液
JP2000051054A (ja) * 1998-06-02 2000-02-22 Suminoe Textile Co Ltd 消臭機能を有する布帛及び布帛の消臭加工方法

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