JP3112310B2 - 漏電保護システムと漏電遮断器 - Google Patents

漏電保護システムと漏電遮断器

Info

Publication number
JP3112310B2
JP3112310B2 JP03151529A JP15152991A JP3112310B2 JP 3112310 B2 JP3112310 B2 JP 3112310B2 JP 03151529 A JP03151529 A JP 03151529A JP 15152991 A JP15152991 A JP 15152991A JP 3112310 B2 JP3112310 B2 JP 3112310B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
leakage
sensitivity
frequency
current
characteristic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP03151529A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04271225A (ja
Inventor
幸男 鈴木
英樹 早川
富義 桐生
裕 池田
英夫 石井
渉 寺岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP03151529A priority Critical patent/JP3112310B2/ja
Publication of JPH04271225A publication Critical patent/JPH04271225A/ja
Priority to JP09272680A priority patent/JP3121570B2/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3112310B2 publication Critical patent/JP3112310B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は漏電保護システムに係
り、特に、商用周波数を超える周波数の漏電でも保護協
調をとって遮断するのに好適な漏電保護システムとこの
システムを構成する漏電遮断器,漏電検出器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の漏電保護システムは、漏電遮断
をカスケード接続して保護協調を図るに当り、単に感度
電流と動作時間だけを問題としてシステムの構成が行わ
れていた。一例として、図12に示す様なシステムを考
える。このシステムでは、電源の上位側に接続された中
感度時延形の漏電遮断器ELB101(感度電流500m
A,動作時間1.2秒)の下位側に中感度時延形の漏電
遮断器ELB102(感度電流200mA,動作時間0.
3秒)がカスケード接続され、この漏電遮断器ELB10
2に、図示の例では、2つの高速高感度形漏電遮断器E
LB103,ELB104が並列に接続されている。そして、
この図12に示す様に、漏電遮断器ELB103が設けら
れた電路に電動機IM2が接続され、漏電遮断器ELB1
04が設けられた電路に電動機IM1が接続されていると
する。漏電遮断器ELB101〜ELB103の動作特性を図
13に示す。この漏電保護システムにおいて、例えば電
動機IM2で地絡事故が発生した場合には、漏電遮断器
ELB103がこれを検出し、この電路を遮断するように
機能する。
【0003】図14は、高速高感度形漏電遮断器ELB
103における漏電検出器の要部構成図であり、図15
は、この漏電検出器の各部の波形図である。尚、図14
で一点鎖線で囲んだ部分は、モノリシックICで形成さ
れた部分である。漏電検出の対象である電路に設けられ
た零相変流器(以下、ZCTという。)2の2次側出力
電流は、抵抗3により電圧VLKに変換される。この電圧
VLKはIC1内のアンプで増幅された後、IC1内のコ
ンパレータにて基準電圧AVT(DC)と比較される。この
コンパレータからは、VLk≧AVT(DC)のとき定電流IO
Dが出力され、コンデンサ5がこの定電流IODにて充電
される。VLK≧AVT(DC)となる期間が短い場合には、
コンデンサ5の充電期間が短くその端子電圧VODが規定
値に達する前に放電されてしまうが、VLk≧AVT(DC)
となる期間が長い場合には、コンデンサ5の充電が進ん
で端子電圧VODが規定値に達し、ラッチ回路のトリガ電
位以上となってIC1の“7”ピン出力でサイリスタ8
が駆動され、図示しない開閉接点が開放され該電路が遮
断される。
【0004】図16は、図12に示す中感度時延形漏電
遮断器ELB102における漏電検出器の要部構成図であ
る。尚、IC1の内部回路は図14と同じである。漏電
の検出対象である電路に設けられたZCT2の2次側出
力電流は、抵抗3で電流/電圧変換され、抵抗4,コン
デンサ10で形成されるローパスフィルタを介してIC
1内のアンプに入力されるようになっている。そして、
コンパレータから“4”ピンに出力される信号が順方向
接続されたダイオード11を介してコンデンサ12を充
電し、該コンデンサ12の端子電圧が所定値に達したと
き、時延回路17を介して出力回路18に遮断信号を出
力するようになっている。
【0005】図12に示す漏電保護システムは商用周波
数を対象としており、それ以上の周波数についての配慮
はしていない。しかし、近年においては、インバータで
駆動されるエアコンディショナー等の電気機器が増え、
これによって漏電電流の周波数も商用周波数より高い周
波数となることがある。例えば図12に示す様に、電動
機IM2をインバータINVで駆動して地絡事故が発生
した場合、例えば20KHzの高周波の漏電電流がこの
電路に流れる。この20KHzの漏電電流が流れた場
合、図12に示す漏電検出器では、コンデンサ5(図1
4)を充電する充電電流の周期が短くなるので、コンデ
ンサ5の端子電圧VODが漏電遮断を行う規定値に達する
ことはなくなる。つまり、図17に示す様に、従来の高
速形の漏電遮断器ELB103の感度電流周波数特性は、
周波数が商用周波数を超える或る値になると、急峻に立
ち上がる特性となる。このため、高周波の漏電電流が流
れてもこの電路は従来の高速形の漏電遮断器ELB103
では遮断されなくなってしまい、例えば、インターナシ
ョナル・エレクトロテクニカル・コミッション(Intern
ational Electrotechnical Commission 以下、IEC
という。)479−2で示された閾値以上の漏電電流が
流れ、危険である。
【0006】一方、図16に示す中感度時延形漏電遮断
器では、ZCT2の2次側出力電流を抵抗3で電流/電
圧変換し、抵抗4,コンデンサ10で形成されるローパ
スフィルタを介してIC1の差動アンプに入力する構成
となっている。このため、入力周波数が高くなると、差
動アンプへの入力信号が小さくなって該差動アンプの出
力も小さくなるので、周波数が高くなればそれだけ大き
な漏電電流が流れないと、漏電を検出しなくなってしま
う。つまり、この中感度形漏電遮断器の感度電流周波数
特性は、入力周波数が高くなると実質的に感度電流は高
くなるとみることができる。しかし、その感度電流の上
昇の仕方は、図17に示す様に、高速形の様な急峻な立
上りは示さず、なだらかに上昇する。
【0007】このため、図12に示す漏電保護システム
において、電動機IM2に例えば20KHzの漏電電流
が流れたとき、高速形漏電遮断器ELB103と中感度形
漏電遮断器ELB102の周波数特性が図17に示す如く
変化するので、高速形漏電遮断器ELB103はこれを検
出することができず、中感度形漏電遮断器ELB102は
その電路を遮断してしまう。このため、停止させる必要
の無い電動機IM1までが停止してしまうことになる。
つまり、商用周波数を超える領域において、保護協調が
とれなくなってしまうという問題が生じる。
【0008】尚、漏電電流ではないサージやノイズを漏
電電流と判断して電路を遮断してしまわないないよ動作
する漏電遮断器に関連するものとして、特開昭61−1
61921号や特開昭61−154422号がある。ま
た、他に関連する従来技術として、特開昭61−128
719号公報記載のものがある。この従来技術では、電
路の電圧または電流の周期に対して一定の比率のパルス
幅を有するパルス列を発生し、このパルス列と漏電検出
回路の出力とを比較し、漏電検出回路の出力がパルス列
より大きいときに電路を遮断している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述した様に、従来の
漏電保護システムは、周波数の高い漏電電流による誤動
作防止についての配慮がされていない。特開昭61−1
61921号,特開昭61−154422号公報記載の
従来技術は、単に、単発的,非周期的なサージやノイズ
が電路を流れたときにこれを漏電電流と判断して該電路
を遮断してしまわないような対策を講じているにすぎな
い。また、特開昭61−128719号公報記載の従来
技術は、電路の周波数の変化に応じて動作可能な周波数
が変化するので、これらをカスケード接続すると、上
位,下位とも動作範囲が変動してしまい、保護協調をと
ることができないという問題がある。
【0010】本発明の目的は、商用周波数を超える漏電
電流が流れた場合でも保護協調をとって閾値以上の漏電
電流を遮断し安全性を高めることのできる漏電保護シス
テムとこれを構成する漏電遮断器,漏電検出器を提供す
ることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的は、高速高感度
形の漏電遮断器(漏電継電器,漏電検出器を含む概念と
して用いる。)の感度電流周波数特性を、商用周波数を
超える領域にてもIEC479−2で定められた閾値を
下回る特性とし、中・低感度形の漏電遮断器の感度電流
周波数特性を、商用周波数を超える近傍にて感度電流周
波数特性が急峻に立ち上がる特性とし、これらの漏電遮
断器を組み合わせて漏電保護システムを構成すること
で、達成される。
【0012】更にまた、高速高感度形の漏電遮断器の感
度電流周波数特性を、商用周波数〜1kHzの間ではI
EC479−2記載の心室細動の閾値を下回る値で変化
し、1kHz〜10kHzの間では、前記IEC記載の
知覚の閾値に略平行な特性で変化し、10kHzを超え
る周波数では、前記知覚の閾値外挿曲線に略平行な特性
で変化するものを用い、中・低感度の漏電検出手段とし
て、感度電流周波数特性が、商用周波数を超える近傍に
て感度電流周波数特性が急峻に立ち上がる特性とするこ
とで、達成される。
【0013】
【作用】商用周波数より高い周波数の漏電電流が流れた
場合、高速高感度形の漏電遮断器は漏電電流値がその感
度電流値を超えるので該当電路を遮断し、他の高速高感
度形の漏電遮断器の上位にもカスケード接続された中感
度形漏電遮断器では、漏電電流値が急峻に立ち上がった
感度電流値に達せず、自己の電路はその高周波の漏電電
流では遮断しない。このため、IEC479−2の閾値
を超えた人体に危険な漏電電流は遮断され、また、保護
協調が取られているのでこの地絡事故が他に波及するこ
ともない。
【0014】また、商用周波数が1kHzを超える周波
数域においても、上記の感度電流周波数特性とすること
で、確実な人体保護,高周波漏洩電流により不要動作の
回避及び高周波域における保護協調が簡単にできるよう
になる。
【0015】以下、本発明の実施例を図1〜図11を参
照して説明する。本発明の第1実施例を図1〜図6を用
いて説明する。図1は、本発明の第1の実施例における
漏電保護システムの構成図である。インバータINVで
駆動される電動機IM2の電路に、第1の漏電検出手段
としての高速高感度形漏電遮断器ELB3を取付け、そ
の上位に第2の漏電検出手段としての中感度時延形漏電
遮断器ELB2を取り付けて保護協調を行い、更にその
上位に中感度時延形漏電遮断器ELB2と保護協調動作
をする中感度時延形漏電遮断器ELB1を取付けてい
る。
【0016】本実施例では、高速高感度形漏電遮断器E
LB3の感度電流周波数特性を、図2に曲線Iで示す様
に、感度電流が約75Hzまでは平坦でありこれを越え
ると略一定の傾きで増加する特性とする。また、中感度
時延形漏電遮断器ELB2の感度電流周波数特性を、曲
線IIで示す様に、感度電流が約90Hzまでは平坦で曲
線Iより大きい値をとり、これを越えると略一定の傾き
で増加し、更に約150Hzで急峻に立ち上がる特性と
する。更に、中感度時延形漏電遮断器ELB1の感度電
流周波数特性を、曲線IIIで示す様に、感度電流が約1
00Hzまでは平坦で曲線IIより大きい値をとり、これ
を越えると約120Hzで急峻に立ち上がる特性とす
る。
【0017】前述したIEC479−2に記載される心
室細動限界値の50/60Hzを基準とした変化で定め
られた閾値(「人体通過電流の影響」記載の『知覚の閾
値』若しくは『心室細動の閾値』)を、図3に示す周波
数−周波数係数の関係を用い30mAの定格感度電流に
換算したものが、図2の実線Xである。つまり、曲線I
の特性は、全周波数領域においてこの実線Xを下回る様
に且つこの実線Xに平行に設定し、曲線II,IIIは商用
周波数を超える周波数において急峻に立ち上がる特性と
する。そして、曲線IIIは曲線IIよりも商用周波数に近
いところで立ち上がるようにする。
【0018】図4は、本発明の一実施例に係る高速高感
度形漏電遮断器ELB3に用いる漏電検出器の要部構成
図である。IC1の内部構成は図14に示したものと同
じであり、内部に、増幅器,比較器,ラッチ回路,定電
圧回路及び電流源を備え、増幅器はそのプラス入力側が
抵抗を介して電源VBIASに接続され、マイナス側が入力
端子である“2”ピンに接続されている。電源VBIAS
は、出力端子である“1”ピンに接続され、外部に接続
されるZCT2に電流を供給する。増幅器の出力は比較
器のプラス(非反転)入力側に接続される。比較器のマ
イナス(反転)入力側は基準電圧AVT(DC)に接続され
る。比較器の出力はこれに接続された電流源を制御し、
その出力が“4”ピンに出力される。ラッチ回路はその
入力が“5”ピンに接続され、その非反転側出力が
“6”ピン及び“7”ピンに出力される。“6”ピンに
はラッチ回路の出力がそのまま出力され、“7”ピンに
は電流源を介して出力される。増幅器,比較器,ラッチ
回路及び電流源には定電圧回路から電源電圧VCCが供給
され、夫々の接地側は定電圧回路の接地側出力に接続さ
れる。定電圧回路は入力側が“8”ピンに接続されて電
源電圧VCCが供給され、接地側の出力が“3”ピンに出
力される。
【0019】本実施例では、このIC1と、このIC1
の“1”,“2”ピンに接続された抵抗4及びコンデン
サ10で成るローパスフィルタと、IC1の“4”ピン
に接続されたダイオード11,コンデンサ12,抵抗1
3,ツェナーダイオード14,抵抗15,コンパレータ
16までの回路とで、第1の周波数特性付与手段70が
構成される。
【0020】従来の高速高感度形漏電遮断器では、ZC
T2の2次側出力電流を抵抗3でのみ電圧に変換してい
たが、本実施例では、ZCT2の2次側出力電流を抵抗
3で電流/電圧変換し、抵抗4,コンデンサ10で形成
されるローパスフィルタを介してIC1の“1”,
“2”ピンに入力している。このため、漏電電流の周波
数が高くなったとき、両入力信号差は小さくなり、漏電
電流値が高くならないと、漏電を検出しなくなる。抵抗
3により変換された電圧VLKはIC1内のアンプで増幅
された後、IC1内のコンパレータにて基準電圧AVT
(DC)と比較される。このコンパレータからは、VLk≧A
VT(DC)のとき定電流が出力され、コンデンサ12がこ
の定電流にて充電される。このコンデンサ12の端子電
圧と基準電圧とをIC1外付けのコンパレータ16にて
比較し、コンデンサ12の端子電圧が基準電圧を超えた
とき、出力回路18に漏電検出信号がコンパレータ16
から出力されるようになっている。このとき、“4”ピ
ン出力は順方向ダイオード11を介してコンデンサ12
に供給されるので、コンデンサ12からの“4”ピン側
への放電はこのダイオード11で阻止され、商用周波数
を超える高周波域において閾値を超える漏電電流が流れ
たとき、コンパレータ16の基準電圧を確実に超えさせ
ることが可能となる。これにより、図2の曲線Iの特性
が実現される。
【0021】図5は、本発明の一実施例に係る中感度時
延形漏電遮断器ELB2に用いる漏電検出器の要部構成
図である。図中のIC1a,IC1bの内部構成は、い
ずれもIC1と同じであり、以下の説明で必要とする機
能以外は図示を省略してある。本実施例の中感度時延形
漏電遮断器では、感度電流周波数特性を図2の曲線II,
IIIに示す様にするために、ICを2つ用い、一方のI
C1aにより中感度時延形の特性を得、他方のIC1b
により高速高感度形の特性を得ている。漏電検出対象の
電路に取り付けられたZCT2の2次側出力電流は、抵
抗3で電流/電圧変換し、抵抗4,コンデンサ10で形
成されるローパスフィルタを介して両IC1a,IC1
bの各“1”,“2”ピンに入力している。
【0022】本実施例では、IC1a,IC1bの
“1”,“2”ピンに接続されたコンデンサ10及び抵
抗4からなるローパスフィルタ回路と、各IC1a,I
C1bから時延回路17に到る回路及び時延回路17に
て、第2の周波数特性付与手段72が構成される。
【0023】IC1aにおいては、“4”ピン出力で順
方向ダイオード11を介してコンデンサ12を充電する
ようになっている。また、コンデンサ12の端子電圧
は、時延回路17を介して出力回路18に入力されるよ
うになっている。IC1bにおいては、“4”ピン出力
でコンデンサ5aが充電される構成となっているが、本
実施例では、このコンデンサ5aに、コンデンサ5b或
いはコンデンサ5cが、特性切替スイッチ26により並
列に接続されるようになっている。このコンデンサ5a
の端子電圧はIC1bの“5”ピンに接続され、またこ
の“5”ピンには抵抗を介してインバータ21の出力が
接続され、IC1bの“7”ピンとインバータ21の入
力との間に順方向のダイオード20が接続され、このイ
ンバータ21の入力と前記コンデンサ12の端子電圧と
がバッファ23及び抵抗24を介して接続され、インバ
ータ21の入力とアースとの間に抵抗22が介挿され、
更にインバータ21の入力にスイッチ25を介して基準
電位VCCが接続されている。
【0024】次に、本実施例における中感度時延形漏電
遮断器ELB2の漏電検出器の動作を、図6の波形図を
参照して説明する。下位に、インバータ等が接続され、
商用周波数を超える周波数の漏電電流が流れる虞がある
場合には、スイッチ25をVCCから切り離す。これによ
り、コンデンサ12の端子電圧は、ICIbの“7”ピ
ン出力に依存することになる。今、商用周波数の漏電電
流をZCT2が検出し、2次側出力電流により、IC1
a,IC1bに信号が入力されたとする。IC1bの
“4”ピン出力によりコンデンサ5aが充電され、端子
電圧が所定値(この端子電圧波形を図6の符号Aで示
す。)に達すると、この端子電圧をラッチ回路がラッチ
して、“7”ピンから所定電圧を出力する。この“7”
ピン出力により、インバータ21はコンデンサ5aを放
電し、“7”ピン出力をリセットする。この“7”ピン
出力波形を図6の符号Bで示す。この“7”ピン出力が
バッファ23と抵抗24を介してコンデンサ12の端子
に印加され、コンデンサ12の放電を阻止する如く機能
する。コンデンサ12の充電時定数を放電時定数より短
く設定することにより、コンデンサ12の端子電圧は、
図6の符号Cで示す様に、徐々に高くなり、このコンデ
ンサ12の端子電圧が所定値に達したときに、時延回路
17を介して出力回路18に遮断信号が出力される。
【0025】商用周波数を超える周波数の漏電電流が流
れた場合には、IC1aの“4”ピン出力によりコンデ
ンサ12の端子電圧は徐々に増加する。つまり、IC1
a側の感度電流周波数特性は、周波数の増加に従って感
度電流がなだらかに上昇する特性となる(図17の破線
の特性参照)。一方、IC1bの“4”ピン出力の周期
が短くなり、コンデンサ5の充電時間が短くなるため、
コンデンサ5の電位は上昇せず、端子電圧が次段のラッ
チ回路トリガ電位まで達しない。そのため、IC1bの
“7”ピン出力はローレベルのままであり、バッファ2
3の出力がシンクされる。従って、コンデンサ12から
の放電電流は抵抗24,バッファ23のルートを通って
逃げ、次段の時延回路17,出力回路18は動作しな
い。結果として、漏電遮断器ELB2は商用周波数を超
える周波数の領域で動作しなくなり、感度電流が無限大
になるので、図5に示す回路全体の感度電流周波数特性
は、図2の曲線II,IIIに示す如く、急峻に立ち上がる
ことになる。ここで、スイッチ26を切り替え、IC1
bの“4”ピン出力で充電するコンデンサの容量を変え
ることで、カットオフ周波数を変えること即ち曲線IIと
曲線IIIのいずれの特性にするかを決めることができ
る。即ち、本実施例の漏電遮断器をスイッチ26の切り
換えにより中感度時延形漏電遮断器としても用いること
ができる。このスイッチ26を設けることで、漏電遮断
器等の特性を調整或いは切り替え可能とし、目的に合わ
せた漏電保護システムを組むことが可能となる。スイッ
チ26は、漏電保護システムを組んだ後は、臘付けする
等してユーザが勝手に変更できないようにしてもよい。
また、このスイッチ26を、図示しない感度電流切替ス
イッチや動作時間切替スイッチと連動する構成とするこ
とで、漏電遮断器の各種特性を同時に切り替えるように
してもよい。
【0026】本実施例の中感度時延形漏電遮断器ELB
2は、下位に、商用周波数を超える周波数の漏電電流が
流れる負荷がない場合には、従来の中感度時延形と同じ
機能で充分である。つまり、従来と同機能とする場合に
は、スイッチ25を電位VCC側に接続する。これによ
り、バッファ23の入力側は常にハイレベルとなってコ
ンデンサ12の端子電圧はIC1bの“7”ピン出力と
は無関係になる。つまり、スイッチ25をVCC側に接続
することで、この図5の回路は、実質的に、従来の中感
度時延形(図16参照)と同じ特性となる。
【0027】本発明の漏電保護システムに使用できる漏
電遮断器は、上記の実施例に限定されるものではない。
中感度時延形漏電遮断器,高感度高速形漏電遮断器の他
の実施例を図7〜図11を参照して説明する。
【0028】本発明の第2実施例を図7、図8により説
明する。 図7は、本発明の第2実施例に係る中感度時延
形漏電遮断器に用いる漏電検出器の要部構成図であり、
IC1の内部構成は図4と同じである。また、図8は、
図7に示す回路の各部の波形図である。
【0029】本実施例では、IC1と、IC1の
“1”,“2”ピンに接続されたコンデンサ10及び抵
抗4で成るローパスフィルタと、IC1の“4”ピンに
接続されたコンデンサ5〜時延回路17に到る回路及び
時延回路17が第2の周波数特性付与手段74となる。
【0030】商用周波数の漏電電流がZCT2で検出さ
れた場合、IC1の“1”ピンと“2”ピンの入力信号
の差が所定値以上になったとき、“4”ピン出力があ
る。この“4”ピン出力でコンデンサ5aが充電され、
コンデンサ5aの端子電圧Bが基準値Aを超えると、コ
ンパレータ33から所定電位の出力がある。このコンパ
レータ33の出力パルスCにてワンショットマルチ回路
34が動作してパルス信号Dが該回路34から出力され
る。このパルス信号Dは順方向ダイオード35を通して
コンデンサ36を充電し、コンデンサ36の端子電圧E
が、VCC及び抵抗38,ツェナダイオード39で設定さ
れた基準電位Fを超えると、コンパレータ40から所定
電位の出力信号Gが時延回路17に出され、時延回路17
にて所定時間遅れた信号Hが出力回路18に出力される
ことになる。従って、商用周波数での漏電電流にて該当
電路を遮断することができる。
【0031】商用周波数を超える漏電電流がZCT2で
検出された場合には、IC1の“4”ピン出力は小さく
なり、コンデンサ5aの充電は、コンパレータ33の基
準値Aに達するまでには進まない。従って、この中感度
時延形漏電遮断器は、高周波入力にては遮断することは
ない。尚、図5の実施例と同様に、スイッチ26にてコ
ンデンサ5aに並列に接続するコンデンサ5b,5cを
選択する構成にすることで、コンパレータ33の基準値
Aに達しなくする周波数を選択することができる。
【0032】以上述べた様に、図4に示す高速高感度形
の漏電遮断器と、図5或いは図7に示す中感度形(時延
形として実施例を説明したが、反限時形とすることもで
きる。)の漏電遮断器とを組み合わせて漏電保護システ
ムを構成することで、商用周波数の漏電電流に対する保
護と商用周波数を超える周波数の漏電電流に対する保護
を図ることが可能となる。
【0033】本発明の第3実施例を図9〜図11により
説明する。高感度高速形の漏電検出器の感度電流周波数
特性は、IEC479−2記載の心室細動の閾値を下回
る特性にするのがよい。しかし、このICE479−2
には、心室細動の閾値として1kHzまでしか記載され
ていない。1kHzを超える周波数に対しては、次の様
にするのが好ましい。図9は、漏電遮断器の1kHzを
越える特性説明図である。中・低感度時延形漏電遮断器
の感度電流周波数特性をAとし、高速高感度形漏電遮断
器の感度電流周波数特性をBとして示してある。ここ
で、特性CはIEC479−2記載の心室細動の閾値特
性であり、特性DはIEC−2記載の知覚の閾値特性で
あり、特性EはIEC479−2記載の通電の閾値特性
である。中低感度時延形漏電遮断器の特性Aは、前述し
た実施例と同様に、商用周波数(50/60Hz)を若
干超える周波数(図示の例では110Hz)で急峻に立
ち上がる特性となっており、高速高感度の漏電遮断器の
特性Bは、商用周波数〜1kHzの間では特性Cを下回
る値で該特性Cに略平行に変化させており、1kHz〜
10kHzの間では特性Dに略平行に変化させており、
10kHzを超える周波数では特性Dを外挿した曲線に
略平行に変化する特性となっている。前述した実施例に
係る高速高感度の漏電検出器は、この特性Bを満たす実
施例である。しかし、必要な特性を満たすことのみを目
的として構成した回路のため、回路部品点数が多くな
り、小型化を図る上で不都合な面もある。そこで、小型
化を図った実施例について次に述べる。
【0034】図10は、小型化を図った高速高感度形の
漏電検出器の構成図である。本実施例における第1の周
波数付与手段76は、IC1と、IC1の“1”,
“2”ピンに接続されたローパスフィルタと、IC1〜
出力回路18に到るまでの回路により構成される。図4
に示した実施例と重複する素子,機能は同一符号を付
し、その説明は省略する。
【0035】IC1の“1”,“2”ピンには、他の実
施例と同様にZCT2が接続され、その出力がIC内蔵
アンプにより増幅されて“4”ピンに出力される。
“4”の出力はダイオード11を介してコンデンサ12
と抵抗13の並列回路に供給される。尚、C2は、誤動
作防止用コンデンサである。 コンデンサ12とダイオ
ード11のカソード接続点は、IC1の“5”ピンに接
続されている。IC1の“7”ピンは出力回路18に接
続される。“7”ピンと“6”ピンの間のコンデンサC
3は、IC1の誤動作防止用コンデンサである。電源電
圧VはツェナーダイオードZD1,ZD2により安定化
され、更にツェナーダイオードZD2により分圧されて
ピン8に電源電圧VCCが供給される。本実施例では、I
C1とトリップユニット(引き外し装置のコイル50の
み図示)の電源とは異なるため、夫々ツェナーダイオー
ドZD1,ZD2で電源を安定化している。コンデンサ
7及びコンデンサC1は、電源安定用のコンデンサであ
る。 サイリスタ8のアノードは、図示しない遮断器の
引き外し装置のコイル50に接続され、コイル50の他
端は電源電圧Vに接続されている。サイリスタ8のゲー
トはIC1の“7”ピンに接続されると共に誤動作防止
用のコンデンサ6に接続される。
【0036】次に、この実施例の動作について説明す
る。ZCT2が漏電電流を検出すると、IC1の“4”
ピンからは図15に示す電流IODが流れ、コンデンサ1
2の電位は図6のCの如く変化し、この電位が図15の
電圧VTRf以上になると、IC1の“7”ピンより、サ
イリスタ8のゲートトリガ電流が出力され、トリップユ
ニットが動作する。周波数変化による動作は図4の実施
例と同じであり、図4に示すツェナーダイオード14で
得られるコンパレータ16の閾値が、本実施例ではIC
1のVTRfで与えられる。
【0037】本実施例によれば、集積回路素子と漏電検
出用IC1しか使用していないため、回路供給電流が少
なく、よって図示しない電源回路負担を小さくできる。
また、部品点数が少なくなり、小形部品のみの使用で済
むため、前述の電源負担と合わせ、小型化することがで
きる。
【0038】次に、小型化を図った中・低感度時延形の
漏電遮断器の実施例について図11により説明する。本
実施例における第2の周波数特性付与手段78は、IC
1と、IC1の“1”,“2”ピンに接続されたローパ
スフィルタと、IC1から時延回路17に到る回路、及
び時延回路17により構成される。既述した実施例と重
複する素子,機能については同一符号を付し、その説明
は省略する。
【0039】IC1の“1”,“2”ピンには、他の実
施例と同様にZCT2が接続され、その出力がIC内蔵
アンプにより増幅されて“4”ピンに出力される。C2
は誤動作防止用コンデンサである。“4”ピンの出力は
コンデンサ5に供給されると共に“5”ピンを介してI
C内蔵のラッチ回路に供給される。“6”ピンに接続さ
れたコンデンサC3はIC1の誤動作防止用コンデンサ
である。IC1の“7”ピンは出力回路18に接続され
る。電源電圧Vは、ツェナーダイオードZD1,ZD2
により安定化され、更にツェナーダイオードZD2によ
り分圧されて“8”ピンには電源電圧VCCが供給され
る。本実施例においては、IC1とトリップユニットの
コイル50との電源電圧が異なるので、夫々、ツェナー
ダイオードZD1,ZD2で電源を安定化している。
【0040】IC1の“7”ピンには、時延回路17が
接続され、この時延回路17の出力は、サイリスタ8の
ゲートに接続されている。次に、時延回路17の詳細構
成について説明する。IC1の“7”ピンには、カソー
ドを回路アースに接続されたツェナーダイオード72の
アノードと、並列に設けられた抵抗群71の各一端が接
続されている。抵抗群71の各他端は、直接もしくはス
イッチ26を介して、コンデンサ75及び抵抗73の並
列回路と、FET74のゲートに接続されている。この
FET74のドレイン端子は、IC1の“7”ピンに、
ソース端子は、サイリスタ8のゲートに接続されてい
る。コンデンサ6は、サイリスタ8の誤動作防止用であ
る。
【0041】次に、本実施例に係る漏電遮断器の動作を
説明する。漏電を検出すると、IC1の“7”ピンより
定電流出力IOSがある。この電流出力IOSは、ツェナー
ダイオード72と抵抗群71に電流され、コンデンサ7
5の電位は上昇する。コンデンサ75の電位の上昇によ
り、次段のFET74が導通し、サイリスタ8のゲート
がトリガされる。これにより、コイル50に通電され、
トリップユニットが動作する。
【0042】本実施例によれば、集積回路素子としては
漏電検出用IC1しか用いないので、また、時延回路駆
動及び出力回路のサイリスタゲートトリガ電流をIC1
から供給しているため、回路供給電力が少なく、よって
図示しない電源回路の負担が小さくなる。更に、部品点
数が少なく、小型部品のみ使用できるので、電源負担の
軽減と合わせ、装置全体の小型化を図ることができる。
【0043】尚、上述した実施例では、中・低感度の高
速形漏電遮断器については述べなかったが、斯かる漏電
遮断器(漏電継電器,漏電検出器)を用いる場合には、
の曲線V,IVで示す特性の様に、閾値特性Xに平行或
いは略平行な特性とすることで、保護協調をとり且つ商
用周波数を超える漏電電流を遮断することが可能とな
る。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、商用周波数に限らず広
い周波数範囲での漏電電流を保護協調をとって遮断する
ので、漏電保護システムの安全性が高まるという効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例における漏電保護システム
構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1実施例における漏電保護システム
に用いられる漏電遮断器(漏電継電器,漏電検出器)の
感度電流周波数特性図である。
【図3】漏電からの人体保護のための閾値の周波数−周
波数係数の関係を示す特性図である。
【図4】本発明の第1実施例における漏電保護システム
高速高感度形漏電遮断器に用いる漏電検出器の要部
成を示す回路図である。
【図5】本発明の第1実施例における漏電保護システム
中感度時延形漏電遮断器に用いる漏電検出器の要部
成を示す回路図である。
【図6】本発明の第1実施例における漏電保護システム
の図5に示す回路の各部波形図である。
【図7】本発明の第2実施例における漏電保護システム
中感度時延形漏電遮断器に用いる漏電検出器の要部
成を示す回路図である。
【図8】本発明の第2実施例における漏電保護システム
回路の各部波形図である。
【図9】本発明の第3実施例における漏電保護システム
に用いられる漏電遮断器の感度電流周波数特性図であ
る。
【図10】本発明の第3実施例における漏電保護システ
ムに用いられる高感度高速形の漏電遮断器(図9の特性
Bを有するもの)の構成を示す回路図である。
【図11】本発明の第3実施例における漏電保護システ
ムに用いられる中感度時延形の漏電遮断器(図9の特性
Aを有するもの)の構成を示す回路図である。
【図12】商用周波数の漏電に対する従来の漏電保護シ
ステムの構成を示すブロック図である。
【図13】図12に示される漏電保護システムに用いら
れる各漏電遮断器の特性図である。
【図14】従来の高速高感度形漏電遮断器に用いられる
漏電検出器の要部構成を示す回路図である。
【図15】図14に示される漏電検出器の各部波形図で
ある。
【図16】従来の中感度時延形漏電遮断器に用いられる
漏電検出器の要部構成を示す回路図である。
【図17】図14、図16に示される従来の漏電遮断器
の感度電流周波数特性図である。
【符号の説明】
ELB1,ELB2…中感度時延形漏電遮断器、ELB
3,ELB4…高速高感度形漏電遮断器、IM1,IM2…
電動機、INV…インバータ、1,1a,1b…IC、
2…零相変流器(ZCT)、3,4…抵抗、5,5a,
5b,5c,10,12…コンデンサ、17…時延回
路、18…出力回路、26…特性切替スイッチ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 桐生 富義 東京都千代田区神田駿河台四丁目3番地 日立テクノエンジニアリング株式会社 内 (72)発明者 池田 裕 新潟県北蒲原郡中条町大字富岡46番地1 株式会社 日立製作所 中条工場内 (72)発明者 石井 英夫 新潟県北蒲原郡中条町大字富岡46番地1 株式会社 日立製作所 中条工場内 (72)発明者 寺岡 渉 新潟県北蒲原郡中条町大字富岡46番地1 株式会社 日立製作所 中条工場内 (56)参考文献 特開 平1−148015(JP,A) 特開 昭61−128719(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02H 3/16 H02H 3/32 - 3/52 H02H 5/12

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 負荷に接続された第1の漏電検出手段
    と、この第1の漏電検出手段の上位に設けられた第2の
    漏電検出手段とを備えて成る漏電保護システムにおい
    て、上記第1の漏電検出手段は感度電流周波数特性が人
    体保護を目的として定められた所定の電流周波数特性を
    有する閾値を下回る値で変化する特性を付与する第1手
    段を有し、上記第2の漏電検出手段は、感度電流周波数
    特性が上記第1の漏電検出手段の特性より大きい値とな
    る特性を付与する第2手段を有することを特徴とする漏
    電保護システム。
  2. 【請求項2】 請求項1において、上記第1手段は、上
    記閾値と並行して変化する特性を有し、上記第2の手段
    は感度電流周波数特性が商用周波数を超えた周波数で急
    峻に立ち上がる特性を有することを特徴とする漏電保護
    システム。
  3. 【請求項3】 請求項1において、上記第1手段は上記
    閾値と並行して変化する特性を有し、上記第2手段は上
    記第1手段の特性と略並行する特性を有することを特徴
    とする漏電保護システム。
  4. 【請求項4】 請求項1において、上記第1の漏電検出
    手段と上記第2の漏電検出手段は商用周波数より高い周
    波数の漏洩電流に対して保護協調を行うよう構成された
    ことを特徴とする漏電保護システム。
  5. 【請求項5】 漏電電流検出手段と、この漏電電流検出
    手段に接続され感度電流周波数特性が人体保護を目的と
    して定められた所定の電流周波数特性を有する閾値を下
    回る値で変化する特性を付与する周波数特性付与手段
    と、この周波数付与手段に接続された出力手段を備える
    ことを特徴とする漏電遮断器。
  6. 【請求項6】 請求項5において、上記感度電流周波数
    特性を調整する手段を備えたことを特徴とする漏電遮断
    器。
  7. 【請求項7】 商用周波数より高い周波数成分を含んだ
    漏洩電流を発する装置にて駆動される負荷に接続される
    第1漏電検出手段として感度電流周波数特性が人体保護
    を目的として定められた閾値を下回る値で変化するもの
    を用い、該第1漏電検出手段の上位に設ける第2漏電検
    出手段として商用周波数を若干超える近傍で感度電流周
    波数特性が急峻に立ち上がるものを用いて構成したこと
    を特徴とする漏電保護システム。
  8. 【請求項8】 複数の負荷対応に接続される高速高感度
    形漏電検出手段と、これらの複数の高速高感度形漏電検
    出手段にカスケード接続される1つの中・低感度形漏電
    検出手段とを保護協調をとって接続した漏電保護システ
    ムにおいて、商用周波数より高い周波数成分を含んだ漏
    洩電流を発する装置にて駆動される負荷に接続される高
    速高感度形漏電検出手段としてその感度電流周波数特性
    が人体保護を目的として定められた閾値を下回る値で変
    化するものを用い、中・低感度形漏電検出手段として商
    用周波数を若干超える近傍で感度電流周波数特性が急峻
    に立ち上がるものを用いて構成したことを特徴とする漏
    電保護システム。
  9. 【請求項9】 複数の負荷対応に接続される高感度高速
    形漏電検出手段と、これらの複数の高感度高速形漏電検
    出手段にカスケード接続される1つの中・低感度高速形
    漏電検出手段とを保護協調をとって接続した漏電保護シ
    ステムにおいて、商用周波数より高い周波数成分を含ん
    だ漏洩電流を発する装置にて駆動される負荷に接続され
    る高感度高速形漏電検出手段としてその感度電流周波数
    特性が人体保護を目的として定められた閾値を下回る値
    で変化するものを用い、中・低感度高速形漏電検出手段
    として前記高感度高速形漏電検出手段の感度電流周波数
    特性と平行或いは略平行な感度電流周波数特性を備える
    ものを用いて構成したことを特徴とする漏電保護システ
    ム。
  10. 【請求項10】 感度電流の異なる複数の漏電検出手段
    を保護協調をとってカスケード接続し漏電電流が感度電
    流値を超えた交流電路を遮断する漏電保護システムにお
    いて、負荷に直接接続される漏電検出手段の上位に設け
    る漏電検出手段の感度電流周波数特性を商用周波数を超
    える近傍で急峻に立ち上がる特性にすると共に、感度電
    流の大きいものほど立上り開始周波数を商用周波数に近
    付けることを特徴とする漏電保護システム。
  11. 【請求項11】 請求項乃至請求項10のいずれかに
    おいて、前記感度電流周波数特性を調整或いは切り替え
    る手段を備えることを特徴とする漏電保護システム。
  12. 【請求項12】 複数の漏電遮断器或いは漏電継電器を
    カスケード接続した漏電保護システムにおいて、商用周
    波数より高い周波数若しくは高い周波数成分を含んだ漏
    洩電流に対しても保護協調をとって動作する漏電遮断器
    或いは漏電継電器で構成したことを特徴とする漏電保護
    システム。
  13. 【請求項13】 自己が接続された交流電路に流れる漏
    電電流が感度電流値を超えたときに該交流電路を遮断
    し、かつ商用周波数を超える領域にても感度電流周波数
    特性が人体保護を目的として定められた閾値を下回る特
    性を有する高速高感度形の漏電遮断器と保護協調をとっ
    てカスケード接続される漏電遮断器であって、前記高速
    高感度形の漏電遮断器の感度電流周波数特性と平行或い
    は略平行の感度電流周波数特性を有することを特徴とす
    る漏電遮断器。
  14. 【請求項14】 請求項13において、感度電流周波数
    特性を調整或いは切り替える手段を備えることを特徴と
    する漏電遮断器。
  15. 【請求項15】 商用周波数より高い周波数成分を有す
    る漏洩電流が存在する電路に接続される高感度高速形の
    第1漏電検出手段として、感度電流周波数特性が、商用
    周波数〜1kHzの間ではインターナショナル・エレク
    トロテクニカル・コミッション( International Elect
    rotechnical Commission(IEC))479−2記載の
    心室細動の閾値を下回る値で変化し、1kHz〜10k
    Hzの間では、前記IEC記載の知覚の閾値に略平行な
    特性で変化し、10kHzを超える周波数では、前記知
    覚の閾値外挿曲線に略平行な特性で変化するものを用
    い、前記第1漏電検出手段の上位に設ける中・低感度時
    延形の第2漏電検出手段として、商用周波数を若干超え
    る近傍で感度電流周波数特性が急峻に立ち上がるものを
    用いて構成したことを特徴とする漏電保護システム。
JP03151529A 1990-06-25 1991-06-24 漏電保護システムと漏電遮断器 Expired - Lifetime JP3112310B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP03151529A JP3112310B2 (ja) 1990-06-25 1991-06-24 漏電保護システムと漏電遮断器
JP09272680A JP3121570B2 (ja) 1990-06-25 1997-10-06 漏電保護システム

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2-164144 1990-06-25
JP16414490 1990-06-25
JP03151529A JP3112310B2 (ja) 1990-06-25 1991-06-24 漏電保護システムと漏電遮断器

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP09272680A Division JP3121570B2 (ja) 1990-06-25 1997-10-06 漏電保護システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04271225A JPH04271225A (ja) 1992-09-28
JP3112310B2 true JP3112310B2 (ja) 2000-11-27

Family

ID=26480754

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP03151529A Expired - Lifetime JP3112310B2 (ja) 1990-06-25 1991-06-24 漏電保護システムと漏電遮断器
JP09272680A Expired - Fee Related JP3121570B2 (ja) 1990-06-25 1997-10-06 漏電保護システム

Family Applications After (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP09272680A Expired - Fee Related JP3121570B2 (ja) 1990-06-25 1997-10-06 漏電保護システム

Country Status (1)

Country Link
JP (2) JP3112310B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4882750B2 (ja) * 2007-01-10 2012-02-22 パナソニック株式会社 加熱装置
JP4985274B2 (ja) * 2007-09-27 2012-07-25 パナソニック株式会社 誘導加熱調理器
JP5119063B2 (ja) * 2008-07-02 2013-01-16 パナソニック株式会社 漏電検出機能付配線器具
JP5820969B2 (ja) * 2011-06-23 2015-11-24 パナソニックIpマネジメント株式会社 配電システム
JP5820970B2 (ja) * 2011-06-23 2015-11-24 パナソニックIpマネジメント株式会社 配電システム
US9702917B2 (en) * 2014-06-17 2017-07-11 Ford Global Technologies, Llc Detection of and response to second leakage detection circuit
JP6628527B2 (ja) * 2015-09-10 2020-01-08 日立ジョンソンコントロールズ空調株式会社 空気調和機

Also Published As

Publication number Publication date
JP3121570B2 (ja) 2001-01-09
JPH04271225A (ja) 1992-09-28
JPH1098828A (ja) 1998-04-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100299014B1 (ko) 광대역노이즈면역성을갖는접지고장회로차단기
CA2290223A1 (en) Arc fault detector apparatus, means and system
US6025980A (en) Earth leakage protective relay
US20060181829A1 (en) Apparatus and method for filtering current sensor output signals
JP3112310B2 (ja) 漏電保護システムと漏電遮断器
JPS63167629A (ja) 差電流保護開閉器
JP2000102158A (ja) 漏電遮断器
KR20010088890A (ko) 누설전류차단기의 서지 오동작 방지회로
EP0810707A2 (en) Earth leakage-current protection system
JP4066821B2 (ja) 漏電遮断器の漏電検出回路
KR20100080188A (ko) 누전차단기의 누설전류 검출 장치
KR100501419B1 (ko) 동작테스트 기능을 갖는 저압 1상용 과전압 누전차단기
JP3452445B2 (ja) 漏電遮断器
JP2710622B2 (ja) 漏電ブレーカ
KR102551607B1 (ko) 누전 차단기
JP2874780B2 (ja) 電流検出装置
JP3319906B2 (ja) 欠相保護機能付き遮断器
JPH0519374B2 (ja)
GB2301498A (en) Ground fault circuit interrupter
KR100638239B1 (ko) 누전 차단기
JP2505604B2 (ja) 地絡検出装置
JP3101071B2 (ja) 欠相保護機能付遮断器
KR100439890B1 (ko) 결상시도 지락보호가 가능한 누전차단기
JPH03256517A (ja) 漏電ブレーカ
JPH06284554A (ja) 過電流保護装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070922

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080922

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080922

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090922

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090922

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100922

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100922

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110922

Year of fee payment: 11

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110922

Year of fee payment: 11