JP3112090B2 - ペプチドアミダーゼを含有する微生物の獲得方法、それにより得られた微生物、その中に含有されるペプチドアミダーゼ及びその使用 - Google Patents

ペプチドアミダーゼを含有する微生物の獲得方法、それにより得られた微生物、その中に含有されるペプチドアミダーゼ及びその使用

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、ペプチドアミダーゼを含有する微生物の獲
得方法、それにより得られた微生物、その中に含有され
るペプチドアミダーゼ及びその使用に関する。
特に、本発明は、請求項1記載のペプチドアミダーゼ
活性を示す微生物のスクリーニング法に関する;請求項
2〜4記載によるこの方法により得られ、寄託された微
生物;請求項5〜7記載によるこの微生物から単離され
たペプチドアミダーゼ並びにその使用に関する。
先行技術については、次の刊行物が挙げられる: (1) ドイツ連邦共和国特許出願公開(DE−OS)第36
29242号明細書 (2) K.Breddam,Carlsberg Res.Commun.49(1984)5
35−554 (3) ドイツ連邦共和国特許(DE−PS)第4014564号
明細書 (4) Y.Nishida et al.,Enzyme Microb.Technol.,6
(1984),85−90 ペプチドアミダーゼは酵素であり、これはペプチドア
ミド中のC末端のアミド官能基の選択的加水分解を触媒
する、つまり、次の反応を促進させる: 式中、R′はn=0の場合に保護基を表し、n>0の
場合に任意のアミノ酸、保護基又はHを表し、nは0で
あるか又は任意の整数を表し、Rxはn>0の場合にアミ
ノ酸の側鎖を表し、R1はC末端アミノ酸の側鎖を表す。
ペプチドアミドのC末端アミノ基の選択的分解は、一
般的に化学的反応によって達成するのは困難である、そ
れというのも、ペプチド結合が同様に加水分解的な攻撃
にさらされるためである。このことから、分離するのが
困難な混合物及び僅かな収率が生じる。
(1)からは、酸アミド基の酵素による分解のための
アミダーゼが公知であり、これはそのα−アミノ酸アミ
ダーゼ活性に基づきα−保護されていないD,L−アミノ
酸アミドからL−アミノ酸の製造のためだけに使用する
ことができ、ペプチドアミドは受け付けられない。
(4)からは、エルウィニア−アロトヴェラ(Erwini
a carotovera)の使用下での酵素による方法おいて、N
−Ac−D,L−メチオニンアミドからN−Ac−L−Metの連
続的製造方法が公知である。
エルウィニア−カロトヴェラはアミダーゼ活性を有す
るが、この活性は専らメチオニンのアミドに限定され
る。従って、エルウィニア−カロトヴェラからの酵素は
「アミノ酸−アミド分解酵素」であるだけで、ペプチド
アミダーゼではない。さらに、エルウィニア−カロトヴ
ェラからの酵素は明らかにN−アセチル化されたアミノ
酸アミドとだけ反応することができ、その際、Ac−保護
基は分解するのが困難であるか又は分解不可能であるこ
とが欠点である。
他方で、ペプチド結合の加水分解による分解を触媒す
るペプチダーゼは周知であり、C末端のアミド保護基の
分解のために特定の副次的活性を有することは公知であ
る。この例は、特に化学的に変性された形の、カルボキ
シペプチダーゼYである((2)参照)。
これら全ての方法は、重大な欠点を有する。
先行技術は、(3)によるペプチダーゼでもあり、こ
れは柑橘類の、特にオレンジのフラベード(Flavedo)
から単離することができる。前記のペプチドアミダーゼ
はペプチド結合を攻撃せず、ペプチドアミドの遊離アミ
ノ基の分解を触媒する。(3)から公知のペプチドアミ
ダーゼは、次のパラメータにより特徴付けられる: − ペプチドアミド及びN末端保護されたアミノ酸アミ
ドのC末端アミノ基の分解; − ペプチド結合を分解しない; − 7.5±1.5での最適pH値; − pH6.0〜pH9.0の範囲内での良好な安定性; − 最適温度は7.5のpH値で30℃である; − セリンプロテアーゼの阻害物質、特にフェニルメタ
ンスルホニルフルオリドによる弱い阻害; − 分子量は23000±3000である; − 凝集物形成が時には観察される; − 等電点はpH9.5である; − 酵素はC末端位置でD−アミノ酸基を受け入れな
い、その際、加水分解速度はL−アミノ酸基の場合より
も明らかに僅かである。
単離された酵素はフラベードからもちろん少量でかつ
季節に依存して得ることができる。継続作業において
も、約500倍の濃縮にもかかわらず、タンパク質を均質
な形で製造することが成功しなかったため、酵素生産の
改善のための分子遺伝子学的作業は、データの不足から
取り上げられなかった。
これに関して、しかしながら、(3)に示された示唆
も、酵素の微生物生産が遺伝子工学的操作によって公知
のように達成されることは対象としていない。均質な形
の製造の際の難点は、遺伝子工学的操作を許容しない。
従って、先行技術に関連する問題に直面して、本発明
の課題は、適当な株の迅速な選択が可能である、ペプチ
ドアミダーゼを含有する微生物を単離するための方法を
提供することである。同様に、ペプチドアミドC末端で
の遊離アミノ基の加水分解による分解の同様により高い
選択性を、フラベードからの公知のペプチドアミダーゼ
よりもより良好に提供することができる安定なペプチド
アミダーゼでもある。
この課題及び個々に詳説されていない課題は、請求項
1の特徴部の特徴を有する方法により解決される。
微生物は、実際に、どの季節でも任意の量で製造する
ことができる。従って、限定されたスクリーニングにお
いて、アミド窒素を窒素源として動員することができる
捕集株(Sammlungsstmme)及び単離株(isolierte St
mme)がペプチドアミダーゼ選択性に関して試験され
る。試験基質としてZ−Gly−Tyr−NH2が使用され、基
体される加水分解生成物のZ−Gly−Tyr−OHはHPLCを用
いて測定された。ダブルスクリーニング(Doppel−Scre
enig)において微生物を含む試料をまずアミド窒素を窒
素源として有する培養基中でインキュベートし、引き続
き生じるコロニーをN−アセチル−D,L−メチオニンア
ミドを含有する培養基上に接種し、インキュベートし、
両方の培養基において成長した微生物を選択し、著しく
良好な成功率で、比較的安定でかつ選択的及び活性であ
る株を見つけることができる。
アミド窒素を活用することができる微生物についての
スクリーニグのために、土壌試料を等張性の食塩溶液中
で4〜6時間懸濁させ、その際、任意の起源の土壌試料
は、例えば庭先の土壌、森林の土壌、粘度質土壌又は砂
状の土壌から由来する。固形物を2000Upmで遠心分離に
より分離した。上澄液を寒天プレート上に塗抹するか、
あるいはエルレンマイヤーフラスコ中の液体培地の接種
のために使用した。このプレートを3〜7日間30℃でイ
ンキュベートし、エルレンマイヤーフラスコは同様の温
度で120Upmで振盪させた。引き続きプレートから個々の
培養物を単離し、数回塗抹することにより純粋な培養物
にもたらした。インキュベートされたエルレンマイヤー
フラスコからこの時間の後にアリコートを取り出し、新
たな培地に接種した。適当な希釈による培養液体の試料
をプレート上に塗抹する前にこの工程を5回まで繰り返
した。固体並びに液体の媒体についての培養基は次の組
成を有していた: K2HPO4 2.50g/l KH2PO4 1.95g/l NaCl 1.00g/l CaCl2・2H2O 0.05g/l MgSO4・7H2O 0.30g/l 酵母抽出液 0.50g/l DL−カルニチンアミド 5.00g/l 微量塩溶液 0.80ml/l ビタミン溶液 2.5ml/l (固体培地のための寒天 18.0g/l) pH7.2 CaCl2・2H2O、MgSO4・7H2O並びにDL−カルニチンアミ
ド及びビタミン溶液(下記参照)は滅菌濾過され、オー
トクレーブ処理して冷却された培地に添加された。微量
塩溶液は次のような組成であった: H3BO3 75.0mg MnCl2・4H2O 50.0mg ZnCl2 187.0mg CuSO4・5H2O 50.0mg FeCl3・6H2O 625.0mg (NH48Mo7O24・4H2O 25.0mg CoSO4・7H2O 37.5mg H2O(脱塩) ad. 0.21 この培地上で増殖し、単一化された微生物をペプチド
アミダーゼ活性を有する生物についてのスクリーニング
のために使用した。
ペプチドアミダーゼ活性を有する微生物についてのス
クリーニングのために、前記したように得られた生物の
一部を寒天培地上に塗抹し、30℃で2日間インキュベー
トした。比較的高い細胞量(Zellmasse)を得るため培
養物を、20mlの培地を有する100mlのエルレンマイヤー
フラスコ中で濃縮した。インキュベートを30℃で2日間
120Upmで行った。このために使用した培養基は次の組成
を有していた: KH2PO4 0.50g/l K2HPO4 2.00g/l NaCl 1.00g/l CaCl2・2H2O 0.05g/l MgSO4・7H2O 0.10g/l グルコース 5.00g/l DL−カルニチンアミド 1.00g/l N−Ac−DL−Met−NH2 2.00g/l 酵母抽出液 0.50g/l ビタミン溶液 2.50ml/l 微量塩溶液 0.80ml/l (固体培地のための寒天 18.00g/l) pH7.3 この場合、N−Ac−D,L−Met−NH2は誘導物質として
使用した。炭素源としてのグルコースは誘導物質がN−
末端から攻撃されるのを防止する。アミド、グルコー
ス、CaCl2・2H2O、MgSO4・7H2O及びビタミン溶液は、滅
菌濾過され、オートクレーブ処理されかつ冷却された培
養基に添加された(微量塩溶液及びビタミン溶液の組成
は以下を参照)。
細胞を遠心分離し、50mMのトリス/HCl、pH7.5を用い
て増殖させ、同様の緩衝液中に取った(20〜40%の細胞
懸濁液)。細胞の除外は直径0.3mmのガラスビーズを用
いた湿式粉砕により行った。
これにより得られた粗製抽出液は、Z−Gly−Tyr−NH
2の加水分解の能力について試験された。
脱アミドに関して試験した45種の異なる株の内、6種
がZ−Gly−Tyr−NH2をZ−Gly−Tyr−OHに反応させる
能力を示した。表1中にペプチドアミダーゼに対してス
クリーニングから選択されたデータを示した。
単離された株4、11、18、21、22、42はドイッチェ・
ザンムルング・フュア・ミクロオルガニスメンDSM(Deu
tsche Sammlung fr Mikroorganismen)に出願人の名
前で寄託された。
寄託された株から株11が次の試験のために選択され
た。DSMから株11はステノトロホモナス・マルトフィリ
ア(Stenotrophomonas maltophilia)(ザントモナス・
マルトフィリア(Xanthomonas maltophilia))として
決定された。株4、18、21、22及び42は同様に評価さ
れ、結果として株4、18、21及び22は同様にステノトロ
ホモナス・マルトフィリア(ザントモナス・マルトフィ
リア)と同定され、株42はオクロバクトルム・アントロ
ピ(Ochrobactrum anthropi)と同定された。
本発明の対象は、スクリーニングされた微生物から得
られるペプチドアミダーゼでもある。
ペプチドアミダーゼは細胞内で生成され、当業者によ
り公知の方法により細胞から単離され、精製することが
できる。
この微生物のペプチドアミダーゼは次のパラメータに
より特徴付けられる: − ペプチドアミド及びN末端保護されたアミノ酸アミ
ドのC末端アミノ基の分解; − ペプチド結合を分解しない; − 6.0±0.5での最適pH値; − pH7〜pH8の間のpH範囲内での良好な安定性; − 最適温度は7.5のpH値で35〜40℃である; − 阻害物質、例えばフェニルメタンスルホニルフルオ
リド並びに特に4−(2−アミノエチルベンゼンスルホ
ニルフルオリド)(Pefabloc)によるセリン基の阻害; − 分子量は約38000ダルトンである(ゲル濾過により
測定); − 等電点がpH5.8である。
本発明は、本発明による微生物のペプチドアミダーゼ
のアイソザイム形(isozyme Formen)も包含する。この
アイソザイムの形とは、この場合、同じ反応を触媒する
他の微生物中の酵素、例えばザントモナス・マルトフィ
リアからのペプチドアミダーゼであると解釈される。
表2中にはザントモナス・マルトフィリアからのペプ
チドアミダーゼの精製についてのデータが記載されてい
る。
ザントモナス・マルトフィリアからの適当なペプチド
アミダーゼは、特に次の特徴的な特性を有する: − 60%を上回る収率で500を上回る精製(Aufreinigun
g) − 38000Da(ゲル濾過)の分子量 − 等電点はpH5.8である − 37〜45℃の最適温度 − 5〜6.5のpH最適値 − 3日にわたる20、30及び37℃の温度安定性 − 酵素はpH7〜8で30℃で7日にわたり安定である − 20%のDMFの添加の際に、ペプチドアミダーゼは24h
後に7.5のpH値で32%の残留活性を示した − セリン基が酵素活性にとって決定的である ザントモナス・マルトフィリアからのペプチドアミダ
ーゼのN末端開始配列(N−terminale Anfangssequen
z)は次のものである: AS1 X AS2 Arg AS3 Asn AS4 Val AS5 Pro AS6 Phe AS7 Pro AS8 Tyr AS9 Ala AS10 Glu AS11 Thr AS12 Asp AS13 Val AS14 Ala AS15 Asp AS16 Leu AS17 Gln 第1のアミノ酸は決定することができなかった。プロ
グラムGenepro 5.0(Datenbank PIR Version 30)にお
いて該当する配列を測定できなかった。
次の表3において公知のオレンジのフラベードからの
植物性ペプチドアミダーゼ(PAF)及びザントモナスか
らの本発明による微生物のペプチドアミダーゼ(PAX)
を比較した。
本発明によるペプチドアミダーゼはペプチダーゼ活性
並びにアミノ酸アミダーゼ活性を示さなかった。
本発明に属する微生物のペプチドアミダーゼは、反応
の全ての系列の触媒のために著しく有利である。
一般式II: [式中、R′は保護基又は任意のペプチド又はイソペプ
チド結合したアミノ酸基又はペプチド基であり、R1は水
素又は任意の側鎖を表す]のペプチド及びN末端保護さ
れたアミノ酸の製造のために必要な本発明による微生物
のペプチドアミダーゼは、ペプチドアミド又はN末端保
護されたアミノ酸アミドのC末端アミノ基酵素による分
解下で使用することができる。
有利な方法の実施態様において、この酵素による反応
が連続的に実施される。
さらに、脱アミドは、プロテアーゼ、ペプチダーゼ、
エステラーゼ及び/又はリパーゼを包含する酵素系との
連結された反応(gekoppelte Umsetzung)の方法工程と
して実施するのが有利である。この場合、本発明による
ペプチドアミダーゼの選択性が特に有利である。
微生物のペプチドアミダーゼは、本発明により、場合
によりN−保護されたアミノ酸アルキルエステル又は場
合によりN−保護されたペプチドアルキルエステルとア
ミノ酸との水相又は水性−有機媒体中での酵素による反
応による、前記した種類のペプチドの製造方法において
も使用できる。この場合、この反応はペプチド連結(pe
ptidische Verknpfung)を引き起こす酵素の存在で、
及びアミド保護基の酵素による分解下で進行し、その
際、この合成は連続的に進行し、ペプチドアミドはペプ
チドアミダーゼを用いて酵素によりペプチドに加水分解
され、引き続きこのペプチドはその荷電に基づき反応混
合物から分離され、アミノ酸アミドは返送される。
さらに、本発明の微生物のペプチドアミダーゼはN−
保護されたアミノ酸アミドのラセミ体分割のためにも使
用することができ、その際、N保護されたアミノ酸アミ
ドのラセミ混合物をペプチドアミダーゼと一緒にインキ
ュベートし、N−保護されたL−アミノ酸アミドが完全
に反応するまで反応させ、引き続き、N−保護されたL
−アミノ酸をN−保護されたD−アミノ酸アミドからそ
の電荷の差に基づき分離する。さらに、本発明によりD
−アミノ酸も製造することができる。例えば本発明の範
囲内で、本発明による微生物のペプチドアミダーゼの使
用により、Nα−保護されたL−アミノ酸アミドを酵素
により選択的に加水分解することができ、Nα−保護さ
れたD−アミノ酸アミドを分離し、酸加水分解を用いて
遊離したD−アミノ酸に変換することができる。本発明
にとって利用可能なアミノ酸アミドラセミ体には、例え
ば、Nα−ホルミル−DL−メチオニンアミド、Nα−メ
チルアミノカルボニル−DL−メチオニンアミド、Nα−
メトキシカルボニル−DL−メチオニンアミド、Nα−エ
トキシカルボニル−DL−メチオニンアミド、Nα−ベン
ジルオキシカルボニル−DL−メチオニンアミド、Nα−
アセチル−DL−ネオペンチルグリシンアミド、Nα−ベ
ンジルオキシカルボニル−DL−ネオペンチルグリシンア
ミドである。
最後に、本発明による微生物のペプチドアミダーゼ
は、非タンパク質のD−アミノ酸の獲得のために、多大
な利点と共に使用することができ、その際、立体化学的
に要求の多いN−保護されたラセミ体のアミノ酸アミ
ド、例えばN−アセチル−ネオペンチルグリシンアミ
ド、N−アセチル−ナフチルアラニンアミド、N−アセ
チルフェニルグリシンアミド又は類似の誘導体が有利に
使用される。N−アセチル−L−アミノ酸アミドは酵素
により加水分解され、N−アセチル−D−アミノ酸アミ
ドはクロマトグラフィーにより反応混合物から分離さ
れ、最終的に酸加水分解を用いて遊離したD−アミノ酸
に変換される。
本発明による微生物のペプチドアミダーゼの使用によ
り、有利にラセミのNα−保護されたアミノ酸アミドか
ら得られるNα−保護されたD−アミノ酸アミドには例
えば次のものが属する:Nα−ホルミル−D−メチオニン
アミド、Nα−メチルアミノカルボニル−D−メチオニ
ンアミド、Nα−メトキシカルボニル−D−メチオニン
アミド、Nα−エトキシカルボニル−D−メチオニンア
ミド、Nα−ベンジルオキシカルボニル−D−メチオニ
ンアミド、Nα−アセチル−D−ネオペンチルグリシン
アミド、Nα−ベンジルオキシカルボニル−D−ネオペ
ンチルグリシンアミド。
次に本発明を実施例により詳説する。他の実施態様及
び特徴は、特に明細書と関連する添付の図面からも明ら
かである。
図面においては次のものを示す: 図1:ザントモナス・マルトフィリアから得られたペプチ
ドアミダーゼについてのpH値に依存する転化率[%] 図2:30℃で多様な緩衝液中での、ザントモナス・マルト
フィリアからのペプチドアミダーゼについての時間に対
する相対活性のプロット 図3:ザントモナス・マルトフィリアからのペプチドアミ
ダーゼについての温度に依存する転化率のプロット 図4:ザントモナス・マルトフィリアからのペプチドアミ
ダーゼの温度安定性 図5:Z−Gly−Tyr−NH2とザントモナス・マルトフィリア
からのペプチドアミダーゼとの反応の動的測定 図6:ザントモナス・マルトフィリアからのペプチドアミ
ダーゼを用いたZ−D,L−Ala−NH2のラセミ体分割 図7:ザントモナス・マルトフィリアからのペプチドアミ
ダーゼを用いたN−Ac−D,L−Met−NH2のエナンチオ選
択的脱アミド 図8:ザントモナス・マルトフィリアからのペプチドアミ
ダーゼの酵素活性に関する溶剤の影響 図9:ザントモナス・マルトフィリアからのペプチドアミ
ダーゼの溶剤安定性 例1 ザントモナス・マルトフィリアからのペプチドアミダ
ーゼの製造及び後処理 1.1 増殖 次の組成の部分的に最適化された培地中で、湿ったバ
イオマス40g/l及び4U/lの活性が得られた。培地の最適
化は、遺伝学的アルゴリズム(Genetischer Algorithm
u)を用いて行った。培養基をオートクレーブ処理し、
グルコース、N−Ac−DL−Met−NH2、CaCl2・2H2O、MgS
O4・7H2O及びビタミン溶液は滅菌で添加された。
N−Ac−D,L−Met−NH2 4.3g/l 酵母抽出液 4.5g/l カゼインからのペプトン 19.7g/l グルコース 18.4g/l KH2PO4 0.5g/l K2HPO4 2.0g/l NaCl 1.0g/l CaCl2・2H2O 0.05g/l MgSO4・7H2O 0.1g/l Shlegelによるビタミン溶液 2.5ml/l 微量塩溶液 0.8ml/l (固体培地の場合寒天 18.0g/l) Schlegel,H.G.(1985):Allgemeine Mikrobiologi
e,Thieme Verlag,Stuttgart 微量塩溶液 H3BO3 75.00mg MnCl2・4H2O 50.00mg ZnCl2 187.00mg CuSO4・5H2O 50.00mg FeCl3・6H2O 625.00mg (NH46Mo7O24・4H2O 25.00mg CoCl2・6H2O 37.50mg NiCl2・6H2O 50.00mg H2O ad 0.21 1.2 細胞破壊 細胞の破壊は、50mMトリス/HCl−緩衝液(pH7.5)中
の20〜40%の細胞懸濁液の直径0.3mmのガラスビーズを
用いる湿式粉砕により行った。ガラスビーズ並びに細胞
の残骸を遠心分離により除去した。引き続き、ガラスビ
ーズを50mMトリス/HCl(pH7.5)中に再懸濁させ、新た
に遠心分離により分離した。上澄液を合わせ、次に記載
する後処理のための粗製抽出物が生じた。細胞破壊はブ
ラドフォード(Bradford,M.M.(1976),Anal.Biochem.,
72,248−254)による放出されたタンパク質の量の測定
及び顕微鏡による観察により判定された。
1.3 精製 1.3.1 イオン交換クロマトグラフィー ザントモナス・マルトフィリアからのペプチドアミダ
ーゼの精製の第1工程として、Q−セファロース(Q−
Sepharose Fast Flow;Pharmacia,Uppsala)を用いるア
ニオン交換クロマトグラフィーを実施した。アニオン交
換体のために次の条件を適用した: カラム 10cm・π・1.3・1.3・cm2=53ml Q Sepharose FF(Pharmacia,Uppsala) 展開速度 10ml/min 平衡 50mM トリス、20mM KCl、pH8.0 試料供給 粗製抽出液77.2ml、6.8mg BSAeq/mlで 洗浄 50mM トリス/HCl、20mM KCl、pH8.0 容離 塩含有量が増加する直線的勾配 200ml 50mMトリス、20mM KCl、pH8.0 200ml 50mMトリス、200mM KCl、pH8.0 この検出は280nmで行い、このフラクションは10mlづ
つ捕集した。ペプチドアミダーゼは、80〜120mM KClの
塩含有量でアニオン交換体から容離することができた。
この活性フラクションを集め、引き続くゲル濾過のため
にYM10膜(YM 10 Membran)を備えたアミコン(Amico
n)限外濾過セルを用いて濃縮した。
1.3.2 ゲル濾過 アニオン交換クロマトグラフィーの活性フラクション
を前記したように濃縮し、スーパーデックス(Superdex
G 75)材料(Pharmacia,Uppsala)を用いるゲル濾過に
かけた。ゲル濾過のために次の条件を適用した: カラム 60cm・π・0.8・0.8・cm2=120.6ml Superdex G 75(Pharmacia,Uppsala) 展開速度 1ml/min 平衡 50mM トリス、150mM KCl、pH7.5 試料 4.55mgBSAeq/mlでアニオンクロマトグラ
フィーの濃縮された活性フラクション2ml 容離 50mM トリス、150mM KCl、pH7.5 フラクションサイズ 1ml 検出 280nm ゲル濾過の活性フラクションを合わせ、アミコン限外
濾過セル中でYM10膜を介して1mlまで濃縮し(1.47mg B
SAeq/ml)及び引き続き等電点電気泳動に提供した。
1.3.3 等電点電気泳動 1.3.2で記載されたように1mlに濃縮されたゲル濾過の
活性フラクションを、等電点電気泳動を用いてさらに精
製した。このための条件を次に記載した。
カラム 5.1cm・0.25・0.25・cm2・π=1ml Mono P(Pharmacia,Uppsala) 展開速度 1ml/min 平衡 25mMトリエタノールアミン、pH8.0 試料 ゲル濾過の濃縮された活性フラクショ
ン1ml(25mMトリエタノールアミンで再度緩衝させた、p
H8.0、1.47mgBSAeq/ml) 洗浄 25mMトリエタノールアミン、pH8.0 容離 AからBへの10mM直線的pH勾配 容離剤A:25mMトリエタノールアミン、pH8.0 容離剤B:ポリプッファー74(Polypuffer 7
4)(1:10希釈、Pharmacia)、pH5.0 フラクション 0.5ml 検出 280nm 精製の第1の両方の工程(アニオン交換クロマトグラ
フィー及びゲル濾過)において、障害となるプロテアー
ゼ/ペプチダーゼ−活性は完全に除去された。等電点電
気泳動により、533倍に濃縮された試料が得られた。天
然のゲル中で酵素的に活性である主要バンドが観察され
る。N末端配列は、液相シークエンサー(オンラインHP
LCカプリング(on−line HPLC−Kopplung)を備えた応
用バイオシステム470(Applied Biosystems 470))を
用いて天然のゲルからのバンドの容離の後に測定され
た。
例2 酵素の特性決定 最適pH値及びpH安定性 図1にはpH値に依存する転化率を%で示した。3.0〜
7.25の間のpH範囲にいおいて、50mMのMc−Ilvain緩衝液
を使用し、pH7.0〜9.0の間では50mMのトリス/HCl緩衝
液、9.5〜10.5の塩基性のpH範囲では50mMのNa2CO3緩衝
液を使用した。1mlの試験物質は次の組成であった: 100mM Z−Gly−Tyr−NH2(H2O/ジメチルホルムアミ
ド中に1:1の割合で溶解) 100μl ゲル濾過による精製段階の63μgBSAeq/mlでの酵素溶
液 200μl 緩衝液 700μl 30℃で5分間基質を添加せずに前インキュベーション
した。引き続き、基質100μlを添加することにより反
応を開始させ、30℃で4時間インキュベーションした。
反応を停止するために、反応バッチ100μlを取り出
し、氷酢酸100μl並びにHPLC展開剤1.4mlを添加した。
(1.4のペプチアミダーゼの標準アッセイを参照)。
図1には最適pH値の試験のための結果を記載した。ザ
ントモナス・マルトフィリアからのペプチドアミダーゼ
の最適pHは6.0±0.5であった。
ザントモナス・マルトフィリアからのペプチドアミダ
ーゼのpH安定性について、時間[h]に依存する相対活
性[%]で測定した。5.0〜7.0のpH範囲について、50mM
Kpi緩衝液及び7.0〜9.0の間では50mM トリス/HCl緩
衝液を使用した。pH安定性のための試験について、0.73
mgBSAeq/ml(ゲル濾過による精製段階)での100μlの
酵素溶液を、900μlの緩衝液で多様なpH値で30℃でイ
ンキュベートした。多様な時間で試料を取り出し、基質
としてZ−Gly−Tyr−NH2を用いて活性を測定した。こ
の結果を図2に示した。pH7〜pH8の範囲内で良好な安定
性が生じた。
例3 最適濃度及び温度安定性 ザントモナス・マルトフィリアからのペプチドアミダ
ーゼの最適温度を測定した。このため、ゲル濾過による
精製段階の63μgBSAeq/mlでの酵素溶液200μlにそれぞ
れの温度に予熱した50mMのトリス/HCl緩衝液(pH7.5)7
00μlを添加し、この反応を100μlのZ−Gly−Tyr−N
H2(試験バッチ中10mM)を用いて開始させた。100μl
のアリコートを2h後に100μlの酢酸で停止させ、活性
を1.4に従って測定した。この結果は図3に示した。最
適温度はpH7.5で35〜40℃であった。
ザントモナス・マルトフィリアからのペプチドアミダ
ーゼの温度安定性について、時間[h]に依存する比活
性[%]を測定した。このため、0.73mgBSAeq/mlでの酵
素溶液100μlに予熱した50mMのトリス/HCl緩衝液(pH
7.5)900μlを添加し、20、30、37及び56℃でインキュ
ベートした。多様な時間で試料を取り出し、基質として
Z−Gly−Tyr−NH2を用いて活性を測定した。この結果
を図4に示した。酵素は56℃で数分ですでに失活した
が、20、30及び37℃では著しく安定であった。
例4 ペプチドアミダーゼの酵素反応速度論 ザントモナス・マルトフィリアからのペプチドアミダ
ーゼの反応速度の基質濃度(Z−Gly−Tyr−NH2)への
依存性を測定し、このデータからMarquardtによる動的
パラメータを測定した。このため、27μgBSAeq/mlでの
酵素溶液50μlに、50mMのトリス/HCl緩衝液(pH7.5)4
00μlを添加した。反応を基質としてZ−Gly−Tyr−NH
2の添加により開始させた。反応バッチ中に基質は0.4〜
20mMの濃度範囲で存在した。インキュベーションを30℃
で2時間行った。引き続き酵素活性を1.4に記載したと
同様に測定した。Km値を0.82mMで、及びVmaxを0.53U/mg
BSAeqで測定した。
図5中に基質濃度を関数としてZ−Gly−Tyr−NH2
脱アミドの反応速度を示した。
1.4 ペプチドアミダーゼの標準アッセイ 反応条件は、ザントモナス・マルトフィリアからのペ
プチドアミダーゼのpH安定性を考慮して選択した。
ペプチドアミダーゼの標準アッセイ 50mMトリス/HCl、pH7.5 350〜 700μl 酵素溶液 100〜 200μl 100mMのZ−Gly−Tyr−NH2、緩衝液/DMF1:1中に溶解
(試験において10mM) 50〜 100μl 試験物質 500〜1000μl 温度 30℃ インキュベーション時間 可変 反応を停止するために、反応溶液100μlを取り出
し、氷酢酸100μlを添加し、HPLC展開剤1.4mlで補充し
た。20μlのアリコートをHPLCで分析した。Z−Gly−T
yr−NH2及びZ−Gly−Tyr−OHのHPLC分析のための条件
を次に記載する: 展開剤: 65%10mM TBA (テトラブチルアンモニウムスルフェート) 35%アセトニトリル 展開速度 1ml/min 展開時間 10min 検出 280nm 容離 アイソクラチック(isokratisch) カラム RP−18、ODS Hypersil(5μm) 滞留時間 Z−Gly−Tyr−NH2 4.5min Z−Gly−Tyr−OH 5.9min 例5 基質スペクトル ザントモナス・マルトフィリアからのペプチドアミダ
ーゼの基質スペクトルについて、ペプチドアミダーゼ
(ゲル濾過による精製段階)18mUを試験物質1mlあたり
使用した。試験された基質の濃度は反応バッチ中10mMで
あった。他に記載がない限り、L−アミノ酸誘導体を使
用した。インキュベーションは50mMのトリス/HCl、pH7.
5中で30℃で3時間行った。反応は5分間95℃で加熱す
ることにより停止された。活性の測定は、遊離したアン
モニアの酵素による測定を用いて行った(Bergmeyer,U.
(1985):Methods of enzymatic analysis,S.459,VCH V
erlagsgesellschaft,Weinheim)。表4aはジペプチドア
ミドの反応を表し、表4bはN−アセチルアミノ酸アミド
の反応を表し、及び表4cはN末端保護基又はC末端に隣
接するアミノ酸の影響を表す。
表4d中に記載された基質及び生成物の分析について次
の薄層クロマトグラフィー法が用いられた。このために
停止された反応バッチ1μlが適用された。
固定相 DC−Alufolie Kieselgel 60 F254(20・10cm2) 流動相 ピリジン/ブタノール/酢酸/水(12:15:3:5) 検出 ニンヒドリン(プロパン−1−オール中0.3%) 発色は100℃で約3分間行った。
表4e中に記載された長鎖ペプチドの反応の分析は、次
のHPLC分離条件を適用した: さらに、薄層クロマトグラフィーを用いて可能なプロ
テアーゼ活性又はペプチダーゼ活性に関して試験した。
全てのペプチドにおいてアミノ酸の放出は検出すること
ができなかった。
この結果は、L−Proを除外して、全てのタンパク質
の保護されたアミノ酸アミド又はペプチドアミドは脱ア
ミドされるこが示された。若干の保護された非タンパク
質のアミノ酸アミドも加水分解される(フェニルグリシ
ン、ナフチルアラニン、ネオペンチルグリシン)。C末
端位置のD−アミノ酸は反応しない。アスパラギン及び
グルタミンの側鎖中のアミド官能基は攻撃されない。長
鎖オリゴペプチドのペプチド結合は分解されず、未保護
のアミノ酸アミドは反応しない。
例6 N−保護されたアミノ酸アミドのラセミ体分割 ラセミ体分割のための試験を、50mMのトリエチルアン
モニウムカーボネート緩衝液、pH7.5中で行った。それ
ぞれ20Uのペプチドアミダーゼを有する50mlでの試験バ
ッチを30℃でインキュベートした。基質としてZ−D,L
−Ala−NH2、Ac−D,L−Met−NH2及びAc−D,L−ネオペン
チルグリシンアミド(Ac−D,L−Npg−NH2)を提供し
た。反応バッチ中の基質の濃度は10mMであった。多様な
時間で試料を取り出し、この反応を95℃で5分間加熱す
ることにより停止し、エナンチオマー純度をHPLCを用い
て試験した。この結果を次に示す: Z−D−Ala−OH 0.4% Z−L−Ala−OH 99.6% Ac−D−Met−OH 0.2〜0.3% Ac−L−Met−OH 99.7〜99.8% Ac−D−Npg−OH 0.2% Ac−L−Npg−OH 99.8% この結果は、Z−D,L−Ala−NH2のラセミ分割に関す
る図6及びN−Ac−D,L−Met−NH2のエナンチオ選択的
脱アミドを記載する図7により詳説される。
例7 ペプチドアミダーゼ活性に関する酵素エフェクターの影
響 この試験は、50mMのトリス/HCl、pH7.5中で行った。
酵素(バッチ当たり38mU、ゲル濾過による精製段階)を
エフェクター(試験バッチ中10mM)と共に30℃で1時間
前インキュベーションした後、この反応を基質(Z−Gl
y−Tyr−NH2、試験バッチ中10mM)の添加により開始さ
せた。この反応バッチを30℃で2.5時間インキュベート
した。表5はペプチドアミダーゼ活性に関する酵素エフ
ェクターの影響についての経過を示す。このペプチドア
ミダーゼは、1mMのPMSFの濃度で又は0.2mMのPefablocの
濃度で阻害される典型的なセリンヒドラーゼに属してお
り、さらになお、EDTA又は1,10−フェナントロリンによ
りここに記載した濃度範囲において阻害される金属酵素
に属していることが示される。
例8 ペプチドアミダーゼ活性に関する溶剤の影響及び溶剤中
でのインキュベーションの際のペプチドアミダーゼの安
定性 ペプチドアミダーゼ活性に関する溶剤の影響の試験に
ついて、酵素溶液(59μg BSAeq/ml,ゲル濾過による
精製段階)それぞれ200μlに、50mMトリス/溶剤、pH
7.5の相応する混合物700μlを添加した。溶剤として、
ジメチルホルムアミド(DMF)、アセトン、エタノール
及びプロパン−1−オールを試験し、これらの溶液は反
応バッチ中70容量%まで装入した。この反応を基質Z−
Gly−Tyr−NH2を添加することにより開始させた。イン
キュベーションを30℃で90分間行った。引き続き、反応
バッチ100μlのアリコートに酢酸100μlを供給し、1.
4に記載したと同様に酵素活性を測定した。図8中に酵
素活性に関する溶剤の影響についての結果が示された。
DMF20%ではなお94%の残留活性が存在し、30%ではな
お59%が存在することが示された。他の溶剤、例えばプ
ロパン−2−オールの存在では、明らかに活性を失う
が、それにもかかわらず10%の含有量の場合完全に失活
していなかった(残留活性30%)。
ザントモナス・マルトフィリアからのペプチドアミダ
ーゼの溶剤安定性の測定のために、57μg BSAeq/mlで
の酵素溶液(ゲル濾過による精製段階)600μlに、溶
剤150μlを添加し、又は対照として50mMトリス/HCl(p
H7.5)150μlを添加した。インキュベーションを30℃
で行った。多様な時間で、試料を活性の測定のために取
り出した。溶剤としてジメチルホルムアミド(DMF)、
アセトン、エタノール及びプロパン−1−オールを試験
した。図9中にザントモナス・マルトフィリアからのペ
プチドアミダーゼの溶剤安定剤を示した。26時間後に、
DMF20%の溶剤含有量でなお32%の残留活性を示した。
例9 分子量の測定 ザントモナス・マルトフィリアからのペプチドアミダ
ーゼの相対的分子量を、ゲル濾過により測定した(展開
条件は1.3.2参照)。次の校正タンパク質を使用した。
検出は280nmで行った。ペプチドアミダーゼの容離容
量を活性測定により測定した。容離容量から検量線に基
づき38000±1000ダルトンの相対分子量が測定された。
例10 ザントモナス・マルトフィリアからのペプチドアミダー
ゼの誘導性 ザントモナス・マルトフィリアからのペプチドアミダ
ーゼの誘導性の試験について、1リットルのエルレンマ
イヤーフラスコに、スクリーニングの第2部で使用した
培溶基200mlを添加した。この場合、酵母抽出液の割合
を0.1%に高め、それぞれ1つのアミド誘導体を0.5%ま
で培養基に添加した。他に、アミドを添加せず、酵母抽
出液1.5%添加した培養基を試験した。アミドとしてAc
−DL−Met−NH2、ロイシンアミド及びカルニチンアミド
を使用した。フラスコを0.5%接種し、30℃で2日間120
Upmで振盪した。組成抽出液の獲得は、すでに前記した
ように行った。表6中にはこの結果を示した。このデー
タから、酵素は、インダクターとしてAc−DL−Met−NH2
の添加なしで細胞中に形成されるが、この比活性はこの
インダクターの添加により2倍〜3倍になることが示さ
れた。これに対して他のアミドの添加は影響なかった。
例11 ペプチドアミダーゼを用いた酵素により分離のためのラ
セミのNα−保護されたアミノ酸アミドの製造 A) Nα−ホルミル−DL−メチオニンアミド DL−メチオニンアミド30g(0.20mol)30gを、ギ酸メ
チルエステル250mlと共に室温で2日間攪拌し、その
際、僅かに黄色がかった微細な結晶が生じた。これを濾
別し、ヘキサン150ml及びエタノール160mlの混合物から
再結晶させた。冷却し、濾過し、洗浄し及び乾燥した
後、Nα−ホルミル−DL−メチオニンアミド(55%)23
gが融点121〜122℃の無色の結晶の形で得られた。
B) Nα−メチルアミノカルボニル−DL−メチオニン
アミド DL−メチオニンアミド30g(0.2mol)の水350ml中の溶
液に、5〜10℃でメチルイソシアネート18ml(0.3mol)
を滴加し、その際無色の結晶性の沈殿物が生じた。5〜
10℃で30分間後攪拌した後、室温で30分間結晶を濾別
し、水で洗浄し、乾燥させると、生成物25gが得られ
た。母液の濃縮により、さらに10gが生じた。メタノー
ル/酢酸エステルからの再結晶によりNα−メチルアミ
ノカルボニル−DL−メチオニンアミド29g(70%)が、
融点156〜157℃の僅かにフロック状の結晶の形で得られ
た。
C) Nα−メトキシカルボニル−DL−メチオニンアミ
ド DL−メチオニンアミド150g(1.02mol)の水200ml中の
溶液に、5〜10℃でメチルクロロホルムメート85ml(1.
11mol)を滴加し、その際、pH値を苛性ソーダ液の添加
により8〜10に保持した。30分の後反応の後、水60mlを
添加し、それにより結晶が生じ、これを濾別し、水で洗
浄し、水250ml中に溶かし、この溶液を2回及び結晶母
液を1回塩化メチレン500mlでそれぞれ抽出した。回転
蒸発により黄色がかった結晶性の残留物162gが残留し
た。これを熱いエタノール200mlに溶かした。次いでMTB
E400ml及び無色の結晶が生じた後になお200mlを添加し
た。氷浴中で冷却し、濾別し、MTBE200mlで洗浄し、乾
燥した後、融点93〜94℃のNα−メトキシカルボニル−
DL−メチオニンアミド127g(60%)が得られた。
D) Nα−エトキシカルボニル−DL−メチオニンアミ
ド DL−メチオニンアミド150g(1.02mol)の水200ml中の
溶液に、5〜10℃でエチルクロロホルメート106ml(1.1
0mol)を添加し、その際、pH値を苛性ソーダ液の添加に
より7〜9に保持した。急速に密集した微結晶の沈殿物
が生じた。水800mlを添加することにより、ちょうどな
お撹拌可能な懸濁液が得られ、これをなお室温で3h撹拌
した。引き続き、無色の結晶を濾別し、水で洗浄し、水
900mlから再結晶させた。0〜5℃に冷却し、濾別し、
水で洗浄し、乾燥させた後、融点110〜112℃のNα−エ
トキシカルボニル−DL−メチオニンアミド129g(57%)
が得られた。
E) Nα−ベンジルオキシカルボニル−DL−メチオニ
ンアミド DL−メチオニンアミド50g(0.34mol)の水200ml中の
溶液に、5〜20℃でベンジルオキシカルボニルクロリド
51mlを滴加し、その際、pH値を苛性ソーダ液で7〜9に
保持した。すぐにスライム状の沈殿物が生じ、これはMT
BE200mlの添加で微結晶になった。添加の完了後に、な
お室温で30分間撹拌した。引き続き、生じた無色の結晶
を濾別し、少量のMTBEで洗浄し、トルエン700mlから再
結晶させた。濾別し、トルエンで洗浄し及び乾燥した
後、融点120〜122℃のNα−ベンジルオキシカルボニル
−DL−メチオニンアミド67g(69%)が得られた。
F) Nα−アセチル−DL−ネオペンチルグリシンアミ
ド DL−ネオペンチルグリシン17g(0.12mol)の水200ml
中の溶液に、氷冷しながら、約30分で、無水酢酸12ml
(0.13mol)を滴加し、その際、pH値を苛性ソーダ液で
約8に保持した。室温で1h撹拌した後、塩化メチレン10
0mlで3回抽出し、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥した
後に回転蒸発した。N−アセチル−DL−ネオペンチルグ
リシン20g(89%)が無色の固体として得られた。
THF150ml中のN−アセチル−DL−ネオペンチルグリシ
ン19g(0.1mol)に、−10℃で15分でトリエチルアミン1
4ml(0.1mol)を滴加した。10分後に、エチルクロロホ
ルメート10ml(0.1mol)のTHF10ml中の溶液を、温度が
−5℃を越えないように滴加した。次いで25%のアンモ
ニア溶液70mlを1回で添加し、引き続きTHF50mlを添加
し、次いで−5℃で2時間及び室温で一晩中撹拌した。
引き続きこのバッチを蒸発により乾燥させ、水100mlと
共に撹拌し、固形物を濾別し、メタノール70mlから再結
晶させた。融点>250℃の無色の結晶の形のNα−アセ
チル−DL−ネオペンチルグリシンアミド合計で15g(78
%)が得られた。
G) Nα−ベンジルオキシカルボニル−DL−ネオペン
チルグリシンアミド DL−ネオペンチルグリシン15g(0.10ml)の水150ml中
の溶液に、氷冷しながら、約30分でベンジルオキシカル
ボニルクロリド15ml(0.11mol)を滴加し、その際、pH
値を苛性ソーダ液で約9に保持した。室温で1h撹拌した
後、塩化メチレン75mlで3回抽出し、有機相を硫酸ナト
リウムで乾燥させた後に回転蒸発させた。無色の油状物
としてN−ベンジルオキシカルボニル−DL−ネオペンチ
ルグリシン25g(90%)が残留し、これを放置すると結
晶化した。
THF150ml中のN−ベンジルオキシカルボニル−DL−ネ
オペンチルグリシン24g(0.09mol)に、次いで−10℃で
15分間トリエチルアミン12ml(0.09mol)を滴加した。1
0分後に、エチルクロロホルメート8ml(0.09mol)のTHF
10ml中の溶液を約30分で、温度が−5℃を上回らないよ
うに滴加した。−5℃で30分間撹拌した後、25%のアン
モニア溶液60mlを1回で添加し、次いで−5℃で2時間
及び室温で一晩中撹拌した。引き続き、このバッチを蒸
発乾固し、水50mlで収容し、塩化メチレン150mlで抽出
した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、回転蒸発した
後、残留物26gが残留し、これをメタノール50mlに溶か
し、次いで、約2時間氷冷しながら水70mlを添加した。
濾過し、メタノール/水で洗浄し、乾燥した後、Nα−
ベンジルオキシカルボニル−DL−ネオペンチルグリシン
アミド13g(54%)が132〜137℃の溶融範囲を有する無
色の固体として得られた。
例12 N−アセチル−D,L−ネオペンチルグリシンアミドから
のD−ネオペンチルグリシンの製造 N−アセチル−D,L−ネオペンチルグリシンアミド10m
Mを50mlのエルレンマイヤーフラスコ中でトリエチルア
ンモニウムカーボネート緩衝液50mM中で、pH7.5で30℃
で、ペプチドアミダーゼ20Uと共にインキュベートし
た。HPLCにより反応を制御した。24時間後に50%の転化
率が得られ、この時間を越えても変化はなかった。酵素
を95℃で5分間加熱して失活させ、エナンチオマー純度
を測定した。N−アセチル−L−ネオペンチルグリシン
の純度は(配位子交換クロマトグラフィー(Ligandenau
stauschchromatographie)により測定して)99.8%であ
り、N−アセチル−D−ネオペンチルグリシンアミドの
純度は(封入体クロマトグラフィー(Inklusionschroma
tographie)により測定して)99.7%であった。アンバ
ーライト(Amberlite M 500)を用いるアニオン交換ク
ロマトグラフィーにより、両方の生成物を分離し、N−
アセチル−D−ネオペンチルグリシンアミドを、6モル
の沸騰した塩酸中での多段の加水分解により遊離D−ア
ミノ酸に変換し、その際、完全な反応の検出はHPLC又は
DCにより行った。D−ネオペンチルグリシン[α25D]
の旋光度(c=0.5、6N HCl)は−16.2゜であった。
エナンチオマー分離のために使用された方法: 残留するN−アセチル−アミノ酸アミドのエナンチオ
マーを、封入体クロマトグラフィーにより相互に分離
し、N−アセチル−アミノ酸生成物の両方のエナンチオ
マーを配位子交換クロマトグラフィーにより分離した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C07K 5/08 C07K 5/08 C12N 1/20 C12N 1/20 A C12P 13/02 C12P 13/02 13/04 13/04 41/00 41/00 A //(C12N 1/20 C12R 1:64) (C12N 9/80 C12R 1:64) 微生物の受託番号 DSM 9185 微生物の受託番号 DSM 9186 (72)発明者 クラウディア ヴィツゴル ドイツ連邦共和国 D−40239 デュッ セルドルフ グラーフ−レッケ−シュト ラーセ 64 (72)発明者 アンドレアス ボマリウス ドイツ連邦共和国 D−60323 フラン クフルト リービッヒシュトラーセ 18 (72)発明者 ミヒャエル シュヴァルム ドイツ連邦共和国 D−63755 アルツ ェナウ イン デン ミュールゲルテン 21 (72)発明者 カールハインツ ドラウツ ドイツ連邦共和国 D−63579 フライ ゲリヒト ツーア マーリエンルーエ 13 (56)参考文献 特開 平4−311390(JP,A) 特開 平5−30992(JP,A) 特開 昭61−146183(JP,A) 特開 平3−247271(JP,A) 特開 平5−91868(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) BIOSIS(DIALOG) CA(STN) REGISTRY(STN) WPI(DIALOG)

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】精製の後に、次のパラメータ: − ペプチドアミド及びN末端保護されたアミノ酸アミ
    ドのC末端のアミノ基を分解する; − ペプチド結合は分解しない; − 最適pH値が6.0±0.5である; − pH7〜pH8の間のpH範囲内で良好に安定である; − 最適温度が7.5のpH値で35〜40℃である; − 阻害物質、例えばフェニルメタンスルホニルフルオ
    リド、並びに特に4−(2−アミノエチルベンジルスル
    ホニルフルオリド)(ペファブロック)によるセリン基
    の阻害; − 分子量が約38000ダルトンである(ゲル濾過により
    測定); − 等電点がpH5.8にある; − N末端の開始配列が次のものである: AS 1 X AS 2 Arg AS 3 Asn AS 4 Val AS 5 Pro AS 6 Phe AS 7 Pro AS 8 Tyr AS 9 Ala AS 10 Glu AS 11 Thr AS 12 Asp AS 13 Val AS 14 Ala AS 15 Asp AS 16 Leu AS 17 Gln を有する、微生物のペプチドアミダーゼ及びそのアイソ
    ザイム形。
  2. 【請求項2】請求項1記載の微生物のペプチドアミダー
    ゼを産生することができる、DSM9181の番号のもとでド
    イッチェ・ザンムルング・フュア・ミクロオルガニスメ
    ンに寄託されたザントモナス・マルトフィリア。
  3. 【請求項3】DSM9181から産生される、請求項1記載の
    微生物のペプチドアミダーゼ。
  4. 【請求項4】ペプチドアミド又はN末端保護されたアミ
    ノ酸アミドのC末端アミノ基を請求項1記載の微生物の
    ペプチドアミダーゼを使用して分解することによる 一般式: [式中、R′は保護基又は任意のペプチド又はイソペプ
    チド結合したアミノ酸基又はペプチド基を表し、R1は水
    素又は任意の側鎖を表す]で示されるペプチド及びN末
    端保護されたアミノ酸の製造方法。
  5. 【請求項5】酵素による反応を連続的に実施する、請求
    項4記載の方法。
  6. 【請求項6】脱アミドを、プロテアーゼ、ペプチダー
    ゼ、エステラーゼ及び/又はリパーゼを包括すると酵素
    系と連結された反応の方法工程として実施する、請求項
    4又は5記載の方法。
  7. 【請求項7】水相又は水性−有機媒体中で、ペプチド連
    結を引き起こす酵素の存在で、アミド保護基の酵素によ
    る分解下で、アミノ酸アミドを有する、場合によりN−
    保護されたアミノ酸アルキルエステル又は場合によりN
    −保護されたペプチドアルキルエステルの酵素による反
    応によりペプチドを製造するにあたり、その方法の場合
    に合成が連続的に進行し、ペプチドアミドはペプチドア
    ミダーゼを用いて酵素によりペプチドに加水分解され、
    引き続きペプチドはその荷電に基づき反応混合物から分
    離され、アミノ酸アミドは返送される方法において、請
    求項1記載の微生物のペプチドアミダーゼを使用する、
    請求項4から6までのいずれか1項記載の方法。
  8. 【請求項8】N−保護されたアミノ酸アミドのラセミ混
    合物をペプチドアミダーゼと一緒にインキュベートし、
    N−保護されたL−アミノ酸アミドが完全に反応するま
    で反応させ、引き続きN−保護されたL−アミノ酸を荷
    電の差に基づきN−保護されたD−アミノ酸アミドから
    分離するN−保護されたアミノ酸アミドのラセミ体分割
    において、請求項1記載の微生物のペプチドアミダーゼ
    を使用する、N−保護されたアミノ酸アミドのラセミ体
    分割方法。
  9. 【請求項9】N−保護されたラセミのアミド酸アミノ、
    例えばN−アセチル−ネオペンチルグリシンアミド、N
    −アセチル−ナフチルアラニンアミド、N−アセチルフ
    ェニルグリシンアミド又は類似の誘導体を使用し、この
    N−アセチル−L−アミノ酸アミドを酵素により加水分
    解し、N−アセチル−D−アミノ酸アミドをクロマトグ
    ラフィーにより反応混合物から除去し、引き続き酸加水
    分解を用いて遊離D−アミノ酸に変換する、非プロテイ
    ン性のD−アミノ酸の獲得方法において、請求項1記載
    の微生物のペプチドアミダーゼを使用する、非プロテイ
    ン性のD−アミノ酸の獲得方法。
  10. 【請求項10】請求項1記載の微生物のペプチドアミダ
    ーゼの使用により、Nα−保護されたL−アミノ酸アミ
    ドが酵素により加水分解され、その結果、Nα−保護さ
    れたD−アミノ酸アミドが請求項8又は9記載の方法に
    より分離され、酸加水分解を用いて遊離D−アミノ酸に
    請求項9記載の方法により変換される、ラセミのNα−
    保護されたアミノ酸アミド:Nα−ホルミル−DL−メチオ
    ニンアミド、Nα−メチルアミノカルボニル−DL−メチ
    オニンアミド、Nα−メトキシカルボニル−DL−メチオ
    ニンアミド、Nα−エトキシカルボニル−DL−メチオニ
    ンアミド、Nα−ベンジルオキシカルボニル−DL−メチ
    オニンアミド、Nα−アセチル−DL−ネオペンチルグリ
    シンアミド、Nα−ベンジルオキシカルボニル−DL−ネ
    オペンチルグリシンアミドの獲得方法。
  11. 【請求項11】請求項1記載の微生物のペプチドアミダ
    ーゼの使用により、請求項10記載のラセミのNα−保護
    されたアミノ酸アミドからのNα−保護された−D−ア
    ミノ酸アミド:Nα−ホルミル−D−メチオニンアミド、
    Nα−メチルアミノカルボニル−D−メチオニンアミ
    ド、Nα−メトキシカルボニル−D−メチオニンアミ
    ド、Nα−エトキシカルボニル−D−メチオニンアミ
    ド、Nα−ベンジルオキシカルボニル−D−メチオニン
    アミド、Nα−アセチル−D−ネオペンチルグリシンア
    ミド、Nα−ベンジルオキシカルボニル−D−ネオペン
    チルグリシンアミドの獲得方法。
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