JP3111544B2 - 日射センサ - Google Patents
日射センサInfo
- Publication number
- JP3111544B2 JP3111544B2 JP27459291A JP27459291A JP3111544B2 JP 3111544 B2 JP3111544 B2 JP 3111544B2 JP 27459291 A JP27459291 A JP 27459291A JP 27459291 A JP27459291 A JP 27459291A JP 3111544 B2 JP3111544 B2 JP 3111544B2
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- Japan
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- light
- solar radiation
- film
- pinhole
- thickness
- Prior art date
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- Photometry And Measurement Of Optical Pulse Characteristics (AREA)
- Photo Coupler, Interrupter, Optical-To-Optical Conversion Devices (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は日射センサに関し、特に
ピンホールを通過した日射光の入射位置より日射高度を
知る日射センサに関する。
ピンホールを通過した日射光の入射位置より日射高度を
知る日射センサに関する。
【0002】
【従来の技術】車両の空調制御を適正に行うためには日
射高度等を正確に検出する必要があり、例えば特開昭6
3−141816号公報には、複数のフォトダイオード
を設けて、各ダイオードからの出力信号を処理して日射
方位を検出するものが提案されている。
射高度等を正確に検出する必要があり、例えば特開昭6
3−141816号公報には、複数のフォトダイオード
を設けて、各ダイオードからの出力信号を処理して日射
方位を検出するものが提案されている。
【0003】ところで、上記提案の日射センサでは、複
数のフォトダイオードを設けるために組付けの手間や設
置スペースを要するという問題がある。
数のフォトダイオードを設けるために組付けの手間や設
置スペースを要するという問題がある。
【0004】本発明はかかる課題を解決するもので、コ
ンパクトな形状で精度良く日射高度を検出することがで
きる日射センサを提供するものである。
ンパクトな形状で精度良く日射高度を検出することがで
きる日射センサを提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の構成を説明する
と、ピンホール11を形成した遮光膜1の後方所定位置
に、上記ピンホール11を通過した日射光が入射する部
分の抵抗値が光強度に応じて低下する光導電性膜2を設
け、該光導電性膜2に設けた電極により日射光入射点の
座標を検出して日射高度を得る日射センサであって、上
記遮光膜1の厚さd2 を、その光透過率が10%以下と
なる厚さ以上で、ピンホール11の径をd1 として0.
1d1 以下の厚さの範囲に設定したものである。
と、ピンホール11を形成した遮光膜1の後方所定位置
に、上記ピンホール11を通過した日射光が入射する部
分の抵抗値が光強度に応じて低下する光導電性膜2を設
け、該光導電性膜2に設けた電極により日射光入射点の
座標を検出して日射高度を得る日射センサであって、上
記遮光膜1の厚さd2 を、その光透過率が10%以下と
なる厚さ以上で、ピンホール11の径をd1 として0.
1d1 以下の厚さの範囲に設定したものである。
【0006】
【作用】上記構成において、遮光膜1の厚さが薄いと光
透過率が10%を越え、遮光膜1を透過して入射する光
により光導電性膜2全体の抵抗値が低下して座標検出に
誤差を生じるが、光透過率が10%以下となる厚さ以上
に設定することにより充分な精度で座標検出をなし、日
射高度を知ることができる。
透過率が10%を越え、遮光膜1を透過して入射する光
により光導電性膜2全体の抵抗値が低下して座標検出に
誤差を生じるが、光透過率が10%以下となる厚さ以上
に設定することにより充分な精度で座標検出をなし、日
射高度を知ることができる。
【0007】一方、遮光膜1の厚さが余りに厚いと、特
に日射高度が低い場合にピンホール11を経て入射する
日射光の一部がピンホール11開口縁で遮蔽され、この
結果、座標検出に誤差を生じる。そこで、上記0.1d
1 以下の膜厚d2 とすることにより、充分な精度で座標
検出し、日射高度を知ることができる。
に日射高度が低い場合にピンホール11を経て入射する
日射光の一部がピンホール11開口縁で遮蔽され、この
結果、座標検出に誤差を生じる。そこで、上記0.1d
1 以下の膜厚d2 とすることにより、充分な精度で座標
検出し、日射高度を知ることができる。
【0008】
【実施例】日射センサの概略構造を図1に示し、筒状に
成形した遮光用フレーム4内には平行透明ガラス基板3
が収納してある。上記ガラス基板3の上面にはAlの遮
光膜1が一定厚で形成してあり、遮光膜1の中心には2
mmφ程度のピンホール11が設けてある。ガラス基板3
の下面には詳細を後述する光導電性膜2が一面に形成し
てあり、四角形をなす光導電性膜2とガラス基板3の間
にはITO等の透明抵抗膜が形成してある(図略)。こ
の抵抗膜の対向辺にはそれぞれ電極膜が接触形成され
(図略)、これら電極膜よりリード線51,52,5
3,54が下方へ延びている。
成形した遮光用フレーム4内には平行透明ガラス基板3
が収納してある。上記ガラス基板3の上面にはAlの遮
光膜1が一定厚で形成してあり、遮光膜1の中心には2
mmφ程度のピンホール11が設けてある。ガラス基板3
の下面には詳細を後述する光導電性膜2が一面に形成し
てあり、四角形をなす光導電性膜2とガラス基板3の間
にはITO等の透明抵抗膜が形成してある(図略)。こ
の抵抗膜の対向辺にはそれぞれ電極膜が接触形成され
(図略)、これら電極膜よりリード線51,52,5
3,54が下方へ延びている。
【0009】上記光導電性膜2の下面には一面に電極膜
が形成され(図略)、これよりリード線55が延出して
いる。日射光は上記ピンホール11を経て、スポット光
となって光導電性膜2上に入射する。
が形成され(図略)、これよりリード線55が延出して
いる。日射光は上記ピンホール11を経て、スポット光
となって光導電性膜2上に入射する。
【0010】光導電性膜2の詳細を図2に示し、ガラス
基板3に直接形成された抵抗膜6上に微結晶シリコン
(μc−Si)のn型半導体膜21、非晶質シリコン
(a−Si)のi型半導体膜22、非晶質シリコンカー
バイト(a−SiC)のp型半導体膜23およびi型半
導体膜24、微結晶シリコン(μc−Si)のn型半導
体膜25をそれぞれ積層形成する。この場合の成膜条件
を表1に示す。
基板3に直接形成された抵抗膜6上に微結晶シリコン
(μc−Si)のn型半導体膜21、非晶質シリコン
(a−Si)のi型半導体膜22、非晶質シリコンカー
バイト(a−SiC)のp型半導体膜23およびi型半
導体膜24、微結晶シリコン(μc−Si)のn型半導
体膜25をそれぞれ積層形成する。この場合の成膜条件
を表1に示す。
【0011】
【表1】
【0012】このように形成した光導電性膜2は、2個
のフォトダイオードを極性を逆にして直列接続したもの
となり、この間に電圧を印加しても通常は電流は流れ
ず、実質的に抵抗値は大きいが、光が入射するとその強
度に応じて光電流が流れて、実質的に抵抗値は小さくな
る。
のフォトダイオードを極性を逆にして直列接続したもの
となり、この間に電圧を印加しても通常は電流は流れ
ず、実質的に抵抗値は大きいが、光が入射するとその強
度に応じて光電流が流れて、実質的に抵抗値は小さくな
る。
【0013】すなわち、例えばx方向で対向する電極膜
間にリード線51,52により電圧を印加し、この状態
でピンホール11より図のA点にスポット光が入射する
と、この部分で光導電性膜2の抵抗値が小さくなってリ
ード線55に上記A点の位置に応じた電圧が現れる。し
かして、この電圧値よりスポット光入射点Aのx座標が
知られる。また、x方向と直交するy方向で対向する電
極膜間にリード線53,54により電圧を印加し、この
時上記リード線55に現れる電圧を検出すれば、スポッ
ト光入射点Aのy座標が知られる。ガラス基板3の屈折
率をn1 とし、その厚さをtとすると、スポット光入射
点Aのx座標、y座標より式で日射高度θが算出され
る。
間にリード線51,52により電圧を印加し、この状態
でピンホール11より図のA点にスポット光が入射する
と、この部分で光導電性膜2の抵抗値が小さくなってリ
ード線55に上記A点の位置に応じた電圧が現れる。し
かして、この電圧値よりスポット光入射点Aのx座標が
知られる。また、x方向と直交するy方向で対向する電
極膜間にリード線53,54により電圧を印加し、この
時上記リード線55に現れる電圧を検出すれば、スポッ
ト光入射点Aのy座標が知られる。ガラス基板3の屈折
率をn1 とし、その厚さをtとすると、スポット光入射
点Aのx座標、y座標より式で日射高度θが算出され
る。
【0014】
【数1】
【0015】さて、ここで遮光膜1の膜厚d2 が厚い
と、図3に示す如く、特に日射高度θが小さい場合にピ
ンホール11を通過して光導電性膜2に入射するスポッ
ト光の一部が、ピンホール11開口縁に遮られ、この結
果、入射領域の重心たる入射点位置が本来のA点よりA
´点に変動して、検出される日射高度θに誤差を生じ
る。
と、図3に示す如く、特に日射高度θが小さい場合にピ
ンホール11を通過して光導電性膜2に入射するスポッ
ト光の一部が、ピンホール11開口縁に遮られ、この結
果、入射領域の重心たる入射点位置が本来のA点よりA
´点に変動して、検出される日射高度θに誤差を生じ
る。
【0016】ここで、ピンホール径をd1 として、検出
される日射高度がd2 /d1 の値により本来の日射高度
からどの程度ずれるかを図4に示す。高度の検出精度
は、空調制御を適正に行うには高度20°で±20°以
下とする必要があり、この精度を実現するためには図よ
りd2 /d1 <0.1すなわちd2 <0.1d1 とす
る。
される日射高度がd2 /d1 の値により本来の日射高度
からどの程度ずれるかを図4に示す。高度の検出精度
は、空調制御を適正に行うには高度20°で±20°以
下とする必要があり、この精度を実現するためには図よ
りd2 /d1 <0.1すなわちd2 <0.1d1 とす
る。
【0017】一方、膜厚d2 を余りに薄くすると、遮光
性能が低下して上記リード線に現れる電圧に誤差を生じ
る。すなわち、ピンホールを通過したスポット光によっ
て流れる電流をIph、遮光膜を透過する光によって流れ
る電流をId とし、リード線51,52間に印加する電
圧をVin、スポット光入射点Aに対応する本来の出力電
圧をV(x)とすると、実際に得られる出力電圧Vout
は式で表される。
性能が低下して上記リード線に現れる電圧に誤差を生じ
る。すなわち、ピンホールを通過したスポット光によっ
て流れる電流をIph、遮光膜を透過する光によって流れ
る電流をId とし、リード線51,52間に印加する電
圧をVin、スポット光入射点Aに対応する本来の出力電
圧をV(x)とすると、実際に得られる出力電圧Vout
は式で表される。
【0018】
【数2】
【0019】センサで使用する実際の出力電圧V(x)
の範囲を0.2Vin≦V(x)≦0.8Vinとすると、
Vout の検出精度を±5%以内にするには上記式よ
り、 Iph/Id >10・Vin/V(x)−21≒30 とする必要があり、図5によれば上記条件を満足するに
は遮光膜の光透過率を10%以下に抑える必要がある。
しかして、膜厚d2 は光透過率を10%以下とする厚さ
を確保しなければならない。
の範囲を0.2Vin≦V(x)≦0.8Vinとすると、
Vout の検出精度を±5%以内にするには上記式よ
り、 Iph/Id >10・Vin/V(x)−21≒30 とする必要があり、図5によれば上記条件を満足するに
は遮光膜の光透過率を10%以下に抑える必要がある。
しかして、膜厚d2 は光透過率を10%以下とする厚さ
を確保しなければならない。
【0020】上記実施例の如く遮光膜1を反射率の高い
Al材料の一層で制作すると、使用時にガラス基板3内
で光散乱を生じることがある。そこで、この散乱を防止
するために、図6に示す如く、遮光膜1を反射率の大き
い材料による層12と反射率の小さい材料による層13
の二層より構成する。
Al材料の一層で制作すると、使用時にガラス基板3内
で光散乱を生じることがある。そこで、この散乱を防止
するために、図6に示す如く、遮光膜1を反射率の大き
い材料による層12と反射率の小さい材料による層13
の二層より構成する。
【0021】また、Al製の遮光膜1を保護するため、
図7に示す如く、その表面を樹脂膜7で覆っても良い。
図7に示す如く、その表面を樹脂膜7で覆っても良い。
【0022】
【発明の効果】以上の如く、本発明の日射センサによれ
ば、遮光膜を適正な厚さに設定するから、日射高度等を
検出する際の誤差を充分小さくすることができる。
ば、遮光膜を適正な厚さに設定するから、日射高度等を
検出する際の誤差を充分小さくすることができる。
【図1】日射センサの概略断面図である。
【図2】光導電性膜の構成を示す断面図である。
【図3】日射センサの概略断面図である。
【図4】検出される日射高度の誤差を示すグラフであ
る。
る。
【図5】光透過率と光電流の関係を示すグラフである。
【図6】遮光膜の他の例を示す断面図である。
【図7】遮光膜のさらに他の例を示す断面図である。
1 遮光膜 11 ピンホール 2 光導電性膜 A スポット光入射点(日射光入射点)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 花木 健一 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本 電装株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−228116(JP,A) 実開 昭61−66962(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 31/00 - 31/16 G01J 1/02 G01S 3/782 G01C 1/00 B60H 1/00 101
Claims (1)
- 【請求項1】 ピンホールを形成した遮光膜の後方所定
位置に、上記ピンホールを通過した日射光が入射する部
分の抵抗値が光強度に応じて低下する光導電性膜を設
け、該光導電性膜に設けた電極により日射光入射点の座
標を検出して日射高度を得る日射センサであって、上記
遮光膜の厚さを、その光透過率が10%以下となる厚さ
以上で、ピンホールの径をd1として0.1d1 以下の
厚さの範囲に設定したことを特徴とする日射センサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27459291A JP3111544B2 (ja) | 1991-09-26 | 1991-09-26 | 日射センサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27459291A JP3111544B2 (ja) | 1991-09-26 | 1991-09-26 | 日射センサ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0590632A JPH0590632A (ja) | 1993-04-09 |
JP3111544B2 true JP3111544B2 (ja) | 2000-11-27 |
Family
ID=17543891
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27459291A Expired - Fee Related JP3111544B2 (ja) | 1991-09-26 | 1991-09-26 | 日射センサ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3111544B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110108674A (zh) * | 2019-06-18 | 2019-08-09 | 电子科技大学中山学院 | 一种气雾霾在线监测装置及方法 |
-
1991
- 1991-09-26 JP JP27459291A patent/JP3111544B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0590632A (ja) | 1993-04-09 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |