JP3110770B2 - コロナ放電装置の放電ワイヤ張装方法 - Google Patents

コロナ放電装置の放電ワイヤ張装方法

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JP3110770B2 JP03013769A JP1376991A JP3110770B2 JP 3110770 B2 JP3110770 B2 JP 3110770B2 JP 03013769 A JP03013769 A JP 03013769A JP 1376991 A JP1376991 A JP 1376991A JP 3110770 B2 JP3110770 B2 JP 3110770B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、複写機,プリンタ等
の電子写真装置に用いられるコロナ放電装置の放電ワイ
ヤ張装方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、原稿を走査してその原稿像に対応
した複写像を得る複写機等の電子写真装置においては、
感光体上に静電潜像を形成する際に用いられる帯電チャ
ージャや、それによって得られた潜像を現像して可視像
とした後に、それを転写紙に転写する転写チャージャ、
更にはその転写後の転写紙を感光体から分離するための
分離チャージャ等のコロナ放電装置が設けられている。
【0003】このようなコロナ放電装置には、例えば実
開平1−62549号公報に記載されているように、放
電ワイヤの一方の端部に、板バネ部材を固定したワイヤ
アッシイとその板バネ部材を着脱自在に保持する板バネ
保持部材とを設け、それによって放電ワイヤを導電性シ
ールドの両端部に設けられた絶縁性ブロック間に張装す
るようにしたものがある。
【0004】また、放電ワイヤを、その一方を挾持した
連結手段を弾力性を有する突起部に引っ掛けることによ
って固定し、他方をその突起部の変形状態を確認した上
で放電ワイヤの一部を板バネ上に載置し、その上に絶縁
ブロックの蓋を兼ねる上部材を嵌入することによってそ
れを固定し、放電ワイヤの装着作業を簡略化するように
したものもある(実開平1−85744号公報)。
【0005】そして、このようなコロナ放電装置では、
一般的に放電ワイヤの両端に金具を固定し、その一方の
金具をケースに固定されるピンに穴部を通して保持さ
せ、他方の金具にスプリング等を取付けて、そのスプリ
ングの付勢力によって放電ワイヤを所定の張力で張装し
たり、そのワイヤの−端を板バネ材に固定したりしてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のコロナ放電装置は、放電ワイヤの一端に取付
けたスプリングや板バネ材等の付勢力によってワイヤを
所定の張力で張装すると共にそれを固定するようにして
いたため、そのワイヤの取付け作業は非常に細い作業と
なり、その作業を機械によって自動化させることが難し
く、もっぱら人手に頼らざるを得なかった。
【0007】この発明は上記の問題点に鑑みてなされた
ものであり、放電ワイヤのケースへの固定を機械により
自動的に行える放電ワイヤ張装方法を提供することによ
り、放電ワイヤの取付け作業における作業効率の向上を
図ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は上記の目的を
達成するため、コロナ放電装置のケースに両端部を固定
して放電ワイヤを張装する放電ワイヤ張装方法であっ
て、上記ケースにワイヤ巻き付け部と先端側がかさ状と
なった頭部を有する樹脂製のワイヤ固定ピンを設け、
記放電ワイヤを上記ワイヤ固定ピンのワイヤ巻き付け部
に巻き付け、その後、そのワイヤ固定ピンを上記頭部側
から溶融させて、放電ワイヤをケースに溶着により固定
する放電ワイヤ張装方法を提供する。
【0009】また、ケースの一方の固定部にワイヤ巻き
付け部と先端側がかさ状となった頭部を有する樹脂製の
ワイヤ固定ピンを設けると共に、そのケースの他方の固
定部 に、放電ワイヤを巻き付けるためのワイヤ巻き付け
溝と、加圧されたときに塑性変形してそのワイヤ巻き付
け溝の溝幅を狭める方向に変位可能なかしめ部とを形成
した板バネ部材を取り付け、 上記放電ワイヤの一端部側
を、上記ワイヤ固定ピンのワイヤ巻き付け部に巻き付
け、その後、そのワイヤ固定ピンを上記頭部側から溶融
させて上記ケースに溶着により固定し、さらに、上記板
バネ材を、放電ワイヤの張力が弱まる方向へ押圧して弾
性限度内で撓ませた後、放電ワイヤの他端部側を、上記
ワイヤ巻き付け溝に挿入して上記板バネ材に巻き付けた
後、上記かしめ部をかしめてその板バネ材に固定し、そ
の後、上記板バネ材への押圧を解除することにより、そ
の板バネ材の弾性復元力によって放電ワイヤを所定の張
力で張装する放電ワイヤ張装方法も提供する。
【0010】さらに、ケースに頭部上面に溝を有する樹
脂製のワイヤ固定ピンを設け、放電ワイヤを上記ワイヤ
固定ピンの上記溝に嵌入させ、上記ワイヤ固定ピンの頭
部を溶融させた後冷却して、放電ワイヤを上記ケースに
溶着により固定する放電ワイヤ張装方法も提供する。
【0011】
【作 用】この放電ワイヤ張装方法を実施すれば、放電
ワイヤのワイヤ固定ピンへの巻き付けにより、その放電
ワイヤの固定位置の精度を高めることができる。また、
その放電ワイヤは、先端側がかさ状に形成された樹脂製
のワイヤ固定ピンを頭部側から溶融させることにより固
定されるので、その頭部の溶融による充分な量の溶融樹
脂によって、巻き付けられた状態のまま包み込まれて溶
着され、ケースに確実に固定される。
【0012】さらに、放電ワイヤの他端部側を板バネ材
に固定する放電ワイヤ張装方法を実施すれば、放電ワイ
ヤの他端部側を板バネ材のワイヤ巻き付け溝に挿入して
巻き付けた後、かしめ部をかしめてその板バネ材に固定
するので、放電ワイヤを板バネ材に簡単かつ確実に固定
することができる。そして、その放電ワイヤを、板バ
材の弾性復元力により所定の張力で張装することができ
る。
【0013】また、ワイヤ固定ピンの頭部上面に有する
溝を使用して放電ワイヤを固定する放電ワイヤ張装方法
を実施すれば、ワイヤ固定ピンの頭部上面の溝に放電ワ
イヤを嵌入した状態で、樹脂製のワイヤ固定ピンの頭部
を溶融させるので、その際に溶融した頭部の樹脂が溝を
埋めて、そこに嵌入している放電ワイヤを包み込んで溶
着するため、放電ワイヤをケースに確実に固定すること
ができる。
【0014】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づいて具
体的に説明する。図1はこの発明によるコロナ放電装置
の放電ワイヤ張装方法を実施する帯電チャージャを示す
斜視図である。
【0015】このコロナ放電装置としての帯電チャージ
ャ1は、樹脂製の絶縁体で形成されるケース2に、両端
部が固定されて張装された放電ワイヤ5を備えており、
そのワイヤの両端付近をケース2に間隔を置いて対向配
置させたワイヤ保持部3,4の各V字溝3a,4aの下
端にそれぞれ接触させた状態で、そのワイヤ保持部3,
4間の張装線に対して図示のように下側に所定角度曲げ
て、両端5a,5bをケース2のそれぞれ外側へ向けて
突設させた各固定部7,9に固定している。そして、そ
の放電ワイヤ5の一端部5aは、ケース2と一体成形に
より形成される樹脂製のワイヤ固定ピン6に巻き付けら
れた状態で、そのワイヤ固定ピン6の溶融(図4の(ハ)
参照)により溶着されてケース2の固定部7に固定され
ている。
【0016】一方、放電ワイヤ5の他端部5bは、ケー
ス2に取付けられた導電性の部材によって形成される板
バネ材8に巻き付けられた状態で、その板バネ材8の詳
細な説明を後述する塑性変形によってケース2の固定部
9に固定されると共に、その板バネ材8の図1の矢示A
方向への弾性復元力によって放電ワイヤ5に所定の張力
が付与されている。
【0017】板バネ材8には、図2に示すように放電ワ
イヤ5を巻き付けるためのワイヤ巻き付け溝8aと、加
圧されたときに塑性変形してそのワイヤ巻き付け溝8a
の溝幅を狭める方向に変位可能なかしめ部8bとを形成
している。
【0018】その板バネ材8は、材料自身が持つ弾性力
を利用して図2に示す矢示方向に変位して、外力が除か
れたときに元の位置に復帰可能なスナップ爪8c,8c
を下方の両側にそれぞれ形成し、それをケース2の固定
部9に板バネ材8をガタなく嵌入可能な大きさで形成さ
れる取付溝9a内に嵌入させたときに、その各スナップ
爪8cが固定部9の下面よりそれぞれ突出して、固定部
9に押し込み動作だけで取付けられるようにしてある。
そして、この板バネ材8は電極部として機能し、そこに
図示しない高電圧電源からのリード線が接続される。
【0019】図3は、ワイヤ固定ピン6の先端部に頭部
6aを自動機によって形成する過程を示した斜視図であ
る。ワイヤ固定ピン6の先端部に頭部6aを形成するに
は、図3の(イ)に示すようにケース2の固定部7上の
ワイヤ固定ピン6の上部に超音波溶着機の溶着用ホーン
13を移動させ、図3の(ロ)に示すようにその溶着用
ホーン13をワイヤ固定ピン6の先端にのみ接触させて
それを溶融する。そして、その溶着用ホーン13をワイ
ヤ固定ピン6の先端から離すと、そこには図3の(ハ)
に示すような先端側がかさ形状となった頭部6aが形成
される。
【0020】図4は、放電ワイヤ5をワイヤ固定ピン6
に巻き付けた後でピンを溶融してワイヤを溶着により固
定するそれぞれ異なる段階の工程を示した斜視図であ
る。放電ワイヤ5をケース2の固定部7に固定するに
は、前述の図3の(イ)〜(ハ)の工程によって頭部6
aを形成したワイヤ固定ピン6に、図4の(イ)に示す
ように放電ワイヤ5を保持しながら移動する自動機のワ
イヤ巻付け用ノズル12を、ワイヤ固定ピン6の回りを
回転させて放電ワイヤ5の一端部5a側をワイヤ固定ピ
ン6に巻き付ける。
【0021】その後で、図4の(ロ)に示すように、超
音波溶着機の溶着用ホーン13によってワイヤ固定ピン
6を溶融し、図4の(ハ)に示す状態にまで溶融して、
放電ワイヤ5の一端部5a側をケース2の固定部7に溶
着により固定する。
【0022】図5は、放電ワイヤ5の他端部5b側を板
バネ材8に固定する工程を説明するための斜視図であ
る。放電ワイヤ5の他端部5b側をケース2の固定部9
に取付けられた板バネ材8に固定するには、図5の
(イ)に示す初期状態から、図5の(ロ)に示すように
板バネ材8を自動機の押圧ロッド14でワイヤ高さ規制
ピン11側(放電ワイヤ5の張力が弱まる方向)に弾性
限度内で撓ませる。
【0023】次に、放電ワイヤ5を保持しながら移動す
るワイヤ巻付け用ノズル12を、放電ワイヤ5が図1に
示すワイヤ保持部3,4の各V字溝3a,4a間に掛け
渡るように移動させた後に、図5の(ハ)に示すように
その放電ワイヤ5のワイヤ保持部4よりも外側に位置す
る部分を、ワイヤ高さ規制ピン11の首部に引っ掛け
て、放電ワイヤ5の位置が板バネ材8への巻き付け高さ
よりも低くなるようにする。
【0024】そして、そのワイヤ巻付け用ノズル12
を、図5の(ハ)に示すように板バネ材8のワイヤ巻き付
け溝8aの周囲を回転させて、放電ワイヤ5を板バネ材
8にワイヤ巻き付け溝8aに挿入して巻き付ける。次
に、図5の(ニ)に示すように、自動機のカシメ用ヘッ
ド15を下降させ、板バネ材8のかしめ部8bをかしめ
て放電ワイヤ5の他端部5b側を固定し、そのかしめが
完了するとカシメ用ヘッド15を上昇させて退避させ
る。
【0025】そして最後に、図5の(ホ)に示すよう
に、押圧ロッド14をワイヤ高さ規制ピン11と反対側
へ移動させて、その板バネ材8への押圧を解除すると、
その板バネ材8が材料自身の持つ弾性復元力によって矢
示B方向に戻り、放電ワイヤ5がケース2のワイヤ保持
部3,4の間に所定の張力によって張装される。
【0026】このように、この実施例では、放電ワイヤ
5のケース2への固定を、ワイヤの一端部5a側をワイ
ヤ固定ピン6を溶融することにより、他端部5b側を放
電ワイヤ5の張力が弱まる方向に撓ませた状態の板バネ
材8に巻き付けてから、かしめ部8bを塑性変形させる
ことによってそれぞれ固定し、その固定後に板バネ材8
の拘束を解除して、その板バネ材8の弾性力によって放
電ワイヤ5を張装するようにしている。
【0027】また、この実施例では、図6に示すように
放電ワイヤ5の固定端より内側のワイヤ保持部4と板バ
ネ材8との間の部分5cを、板バネ材8へのワイヤの巻
き付け高さHと同等以下の高さで係止する逆L字状のワ
イヤ高さ規制ピン11を、ケース2と一体成形によって
形成しているので、機械による放電ワイヤ5の巻き付け
作業をより容易に自動化することができる。
【0028】すなわち、放電ワイヤ5を板バネ材8に巻
き付ける際に、放電ワイヤ5の固定端より内側のワイヤ
保持部4と板バネ材8との間の部分5cの高さがそのワ
イヤ高さ規制ピン11によって低くなるので、図7に示
すようにケース2のワイヤ保持部4よりも外側のワイヤ
部分5dが邪魔になって放電ワイヤ5を板バネ材8へ巻
き付けられないといったようなことがなくなるため、自
動機による放電ワイヤ5の巻き付けを容易にできる。な
お、ワイヤ高さ規制ピン11は、ワイヤ固定ピン6側の
固定部7(図1参照)にも設けるようにしてもよい。
【0029】さらに、この実施例では、図3の(イ)〜
(ハ)で示したように、放電ワイヤ5のワイヤ固定ピン6
への巻き付け前に、そのワイヤ固定ピン6の先端部に、
その部分の溶融により放電ワイヤ巻き付け部よりも大径
の頭部6aを形成するようにしているので、放電ワイヤ
5をそのワイヤ固定ピン6に巻き付ける際に、ワイヤが
ワイヤ固定ピン6から抜けにくくなるので、放電ワイヤ
5を自動機によって巻き付けるようにしても高い信頼性
が得られる。
【0030】また、放電ワイヤ5の一端部5a側の固定
は、ワイヤ固定ピン6に巻き付けることにより行うの
で、その端部の固定位置を精度よく保持しながら溶着に
よる固定を行うことができる。 そして、その樹脂製のワ
イヤ固定ピン6に巻き付けた放電ワイヤ5は、そのワイ
ヤ固定ピンの先端部に形成したかさ状の頭部6a側から
溶融させることにより固定するので、頭部6aの溶融に
よる充分な量の溶融樹脂によって、巻き付いた放電ワイ
ヤ5の端部を包み込んで、確実にケース2に固定するこ
とができる。 また、ワイヤ固定ピン6の先端部のかさ状
の頭部6aにより、巻き付けた放電ワイヤ6の端部が作
業中に抜けるのを防止することもできる。
【0031】さらに、放電ワイヤ6の他端部5b側の固
定は、その他端部5bを板バネ材8への巻き付けとワイ
ヤ巻き付け溝8a内でのかしめによって、板バネ材8に
簡単かつ確実に固定することができる。 そして、放電ワ
イヤ6を、板バネ材8の弾性復元力によって所定の張力
で張装することができる。
【0032】図8はこの発明による放電ワイヤ張装方法
の他の実施例を説明するために使用するコロナ放電装置
示す平面図、図9は同じくその縦断面図であり、図1
に対応する部分には同一の符号を付してある。この帯電
チャージャ20は、放電ワイヤ5の両端5a,5bを、
樹脂製のワイヤ固定ピン26,27の溶融によってケー
ス2にそれぞれ溶着により固定しており、その放電ワイ
ヤ5の両端5a,5bを溶着の前段階でそれらをワイヤ
固定ピン26,27に共に巻き付けることなくそれらを
溶融させている。
【0033】すなわち、ワイヤ固定ピン26の頭部上面
図8及び図10の(イ)(ロ)に明示するように一文
字の溝26aを形成し、ワイヤ固定ピン27側にも同様
に一文字の溝27a(図10の(イ)にはワイヤ固定ピ
ン26と27を便宜上並べて配置している)を形成し、
放電ワイヤ5の両端5a,5bをそれらの溝26a,2
7aにそれぞれ嵌入させた状態でワイヤ固定ピン26,
27の頭部を共に溶融させて図8に示すように溶着固定
して、ワイヤ固定ピン27側に放電ワイヤ5の高さを規
制すると共に放電ワイヤ5に所定の張力を与えるように
も機能する導電性を有する板バネ材によって形成される
電極部21を配設している。
【0034】さらに、この帯電チャージャ20は、図1
1に明示するようにケース2の側壁の各ワイヤ固定ピン
26,27にそれぞれ対応する部分に切り込み2a,2
b(図8参照)を形成して、そこにワイヤ固定ピン26
及び27の各溝26a,27aにそれぞれ嵌入させた放
電ワイヤ5の端部を挿入できるようにして、各ワイヤ固
定ピン26,27を溶着用ホーン13によって溶融させ
る際にその放電ワイヤ5が邪魔にならないようにしてい
る。
【0035】すなわち、ケース2に切り込みを形成しな
かった場合には、図12に示すようにワイヤ固定ピン2
6(27側も同様)の頭部を溶着用ホーン13によって
溶融させる際に、放電ワイヤ5の位置が高くなってしま
うためにそれが邪魔になって溶着用ホーン13によるピ
ンの溶融作業に支障を来す恐れがあるが、図13に示す
ようにケース2に切り込み2a(2b側も同様)を形成
すれば、放電ワイヤ5の位置が低くなるため溶融作業を
容易に行うことができる。
【0036】この帯電チャージャ20、放電ワイヤ5
をケース2に固定する場合には、まず最初に図10
(イ)に示すワイヤ固定ピン26側の溝26aに、図1
0の(ロ)に示すように放電ワイヤ5の一端部5a側
嵌入させ、そのワイヤ固定ピン26の頭部を図10の
(ハ)に示すように溶着用ホーン13によって溶融させ
、放電ワイヤ5をその溶かしたワイヤ固定ピン26内
に確実に入り込むようにして、図10の(ニ)に示すよ
うにそれが冷却後にケース2に固定されるようにする。
【0037】次に、放電ワイヤ5の他端部5b側を、図
14の(イ)に示すように押圧ロッド24によって弾性
範囲内の変位で撓ませた状態にあるフック部21aに図
14の(ロ)に示すように引っ掛けて、図8に示すよう
に放電ワイヤ5のワイヤ保持部3,4間に張装された部
分のワイヤの張装線に対して直交しケース2の上面に沿
う同図で上方にずらして配置しているワイヤ固定ピン2
7の溝27a(図10の(イ)参照)に嵌入させる。
【0038】そして、図14の(ハ)に示すようにワイ
ヤ固定ピン27の頭部を溶着用ホーン13によって溶融
させて図14の(ニ)に示すようにケース2に固定し、
押圧ロッド24をフック部21aから離してその押圧を
開放する。すると、図8及び図9に示すように両端部
a,5bがそれぞれ溶着によってケース2に固定された
放電ワイヤ5は、電極部21の板バネ材による材料自身
の持つ弾性復元力によって所定の張力でケース2のワイ
ヤ保持部3と4の間に張装される。
【0039】なお、この実施例では、放電ワイヤ5の高
さを規制する電極部21のフック部21aのワイヤを引
っ掛ける折り曲げ部21bの高さを、図15に示すよう
に放電ワイヤ5のワイヤ保持部4(図8)とワイヤ固定
ピン27との間の部分5cが、ワイヤ固定ピン27の溝
27aに嵌入させた部分の高さと略同一か、それよりも
低くなる位置に設定している。したがって、溶着用ホー
ン13(図14のハ参照)によるワイヤ固定ピン27の
頭部の溶融作業時に放電ワイヤ5が邪魔になるようなこ
とがない。
【0040】この実施例によれば、放電ワイヤ5をワイ
ヤ固定ピン26,27にそれぞれ巻き付ける必要がない
のでそれだけ余分な作業をしなくて済み、自動化への対
応が容易になり、高速化できる。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、次に記載する効果を奏する。 請求項1の放電ワイヤ
張装方法を実施すれば、放電ワイヤを、樹脂製のワイヤ
固定ピンを溶融させることによってケースに固定する
、その部分にワイヤを固定するための他の部品を必要
としないから部品点数を削減することができ、 電ワイ
をワイヤ固定ピンの溶融だけで容易に固定することが
できるため、その固定を自動機によって行うことができ
る。
【0042】また、放電ワイヤをワイヤ固定ピンに巻き
付けるので、その固定位置を精度よく保持しながら溶着
による固定を行うことができる。 さらに、樹脂製のワイ
ヤ固定ピンの先端部にかさ状の頭部を形成し、放電ワイ
ヤを巻き付け部に巻き付けた後、そのワイヤ固定ピンを
頭部側から溶融させることにより放電ワイヤを固定する
ので、頭部の溶融による充分な量の溶融樹脂によって、
巻き付いた放電ワイヤを包み込んで、確実にケースに固
定することができる。 勿論、ワイヤ固定ピンの先端部に
かさ状の頭部が形成されていることにより、巻き付けた
放電ワイヤが作業中に抜けるのを防止することもでき
る。
【0043】請求項2の放電ワイヤ張装方法を実施すれ
ば、放電ワイヤのもう一方の固定部を、板バネ材への巻
き付けとワイヤ巻き付け溝内でのかしめにより、板バネ
材に簡単かつ確実に固定することができる。そして、放
電ワイヤを板バネ材の弾性復元力により所定の張力で張
装することができる。
【0044】請求項3の放電ワイヤ張装方法を実施すれ
ば、放電ワイヤを、ワイヤ固定ピンの頭部上面に有する
溝に嵌入させた状態でその頭部を溶融させることにより
ケースに固定するので、放電ワイヤの固定位置を精度よ
く保持しながら溶着による固定を行うことができ、巻き
付ける手間もかからない。そして、溶融した頭部の樹脂
が溝を埋めて、そこに嵌入している放電ワイヤを包み込
むため、放電ワイヤをケースに確実に固定することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるコロナ放電装置の放電ワイヤ張
装方法を実施する帯電チャージャを示す斜視図である。
【図2】図1の帯電チャージャに使用している板バネ材
8の詳細形状を示す斜視図である。
【図3】図1の帯電チャージャのワイヤ固定ピン6の先
端に頭部6aを形成する過程を示す斜視図である。
【図4】放電ワイヤ5をワイヤ固定ピン6に巻き付けた
後でピンを溶融してワイヤを溶着により固定する際の異
なる工程を示す斜視図である。
【図5】放電ワイヤ5の他端5bを板バネ材8に固定す
る際の異なる工程を示す斜視図である。
【図6】ワイヤ高さ規制ピン11を設けることによりワ
イヤの巻き付け作業が容易になる様子を説明するための
概略図である。
【図7】ワイヤ保持部よりも外側の部分が邪魔になって
ワイヤの巻き付けができない様子を説明するための概略
図である。
【図8】この発明による放電ワイヤ張装方法の他の実施
例を説明するために使用するコロナ放電装置を示す平面
図である。
【図9】図8の縦断面図である。
【図10】図8の実施例のワイヤ固定ピン26に放電ワ
イヤを固定する際の異なる工程を示す斜視図である。
【図11】ケース2に形成した切り込み2aを説明をす
るための斜視図である。
【図12】ケース2に切り込みを形成しなかった場合に
生じる不都合を説明するための説明図である。
【図13】ケース2に切り込みを形成した場合にピンの
溶融作業が容易になる様子を説明するための説明図であ
る。
【図14】図8のワイヤ固定ピン27側に放電ワイヤを
固定する際の異る工程を示す斜視図である。
【図15】電極部21のフック部21aの高さが所定の
高さに設定されることによりピンの溶融作業が容易にな
る様子を説明するための説明図である。
【符号の説明】
1,20…帯電チャージャ(コロナ放電装置) 2…ケース 3,4…ワイヤ保持部 5…放電ワイヤ 5a…一端部 5b…他端部 6,26,27…ワイヤ固定ピン 6a…頭部 7,9…固定部 8…板バネ材 8a…ワイヤ巻き付
け溝 8b…かしめ部 11…ワイヤ高さ規
制ピン 21…電極部 21a…フック部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−63981(JP,A) 特開 昭63−135964(JP,A) 実開 昭62−147992(JP,U) 実開 昭53−26942(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 15/02 H01T 19/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コロナ放電装置のケースに両端部を固定
    して放電ワイヤを張装する放電ワイヤ張装方法であっ
    て、 前記ケースにワイヤ巻き付け部と先端側がかさ状となっ
    た頭部を有する樹脂製のワイヤ固定ピンを設け、 前記放電ワイヤを前記ワイヤ固定ピンのワイヤ巻き付け
    部に巻き付け、 その後、該ワイヤ固定ピンを前記頭部側から溶融させ
    て、前記放電ワイヤを前記ケースに溶着により固定する
    ことを特徴とする放電ワイヤ張装方法。
  2. 【請求項2】 コロナ放電装置のケースに両端部を固定
    して放電ワイヤを張装する放電ワイヤ張装方法であっ
    て、 前記ケースの一方の固定部にワイヤ巻き付け部と先端側
    がかさ状となった頭部を有する樹脂製のワイヤ固定ピン
    を設けると共に、該ケースの他方の固定部に、前記放電
    ワイヤを巻き付けるためのワイヤ巻き付け溝と、加圧さ
    れたときに塑性変形してそのワイヤ巻き付け溝の溝幅を
    狭める方向に変位可能なかしめ部とを形成した板バネ部
    材を取り付け、 前記放電ワイヤの一端部側を、前記ワイヤ固定ピンのワ
    イヤ巻き付け部に巻き付け、その後、該ワイヤ固定ピン
    を前記頭部側から溶融させて前記ケースに溶着により固
    定し、 さらに、前記板バネ材を、前記放電ワイヤの張力が弱ま
    る方向へ押圧して弾性限度内で撓ませた後、 前記放電ワイヤの他端部側を、前記ワイヤ巻き付け溝に
    挿入して前記板バネ材に巻き付けた後、前記かしめ部を
    かしめて該板バネ材に固定し、 その後、前記板バネ材への押圧を解除することにより、
    該板バネ材の弾性復元力によって前記放電ワイヤを所定
    の張力で張装することを特徴とする放電ワイヤ張装方
    法。
  3. 【請求項3】 コロナ放電装置のケースに両端部を固定
    して放電ワイヤを張装する放電ワイヤ張装方法であっ
    て、 前記ケースに頭部上面に溝を有する樹脂製のワイヤ固定
    ピンを設け、 前記放電ワイヤを前記ワイヤ固定ピンの前記溝に嵌入さ
    せ、 前記ワイヤ固定ピンの頭部を溶融させた後冷却して、前
    記放電ワイヤを前記ケースに溶着により固定することを
    特徴とする放電ワイヤ張装方法。
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