JP3109503B2 - 熱搬送装置 - Google Patents

熱搬送装置

Info

Publication number
JP3109503B2
JP3109503B2 JP11013163A JP1316399A JP3109503B2 JP 3109503 B2 JP3109503 B2 JP 3109503B2 JP 11013163 A JP11013163 A JP 11013163A JP 1316399 A JP1316399 A JP 1316399A JP 3109503 B2 JP3109503 B2 JP 3109503B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tank
heat exchanger
refrigerant
auxiliary
switching
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP11013163A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000213821A (ja
Inventor
郁司 石井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daikin Industries Ltd filed Critical Daikin Industries Ltd
Priority to JP11013163A priority Critical patent/JP3109503B2/ja
Publication of JP2000213821A publication Critical patent/JP2000213821A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3109503B2 publication Critical patent/JP3109503B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compression-Type Refrigeration Machines With Reversible Cycles (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気調和装置の冷
媒回路等として利用可能な熱搬送装置に係り、特に、冷
媒回路での冷媒の加熱及び冷却によって冷媒搬送のため
の駆動力を得るようにした装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、空気調和装置の冷媒回路等と
して、例えば特開昭63−180022号公報に開示さ
れているように、冷媒を加熱及び冷却することにより冷
媒循環のための駆動力を得るようにした熱搬送装置が知
られている。
【0003】この熱搬送装置は、加熱器、凝縮器及びタ
ンクを冷媒配管を介して順に接続して構成されている。
タンクは加熱器よりも高い位置に配置され、さらに、加
熱器とタンクとは、開閉弁を備えた均圧管を介して接続
されている。
【0004】このような構成により、室内の暖房運転時
には、まず、開閉弁を閉状態にしておき、加熱器で加熱
されたガス冷媒を凝縮器で凝縮させて液化した後、この
液冷媒をタンクに回収する。その後、開閉弁を開口し
て、均圧管により加熱器とタンクとを均圧することによ
り、加熱器よりも高い位置にあるタンクから加熱器に液
冷媒を戻すようにしている。そして、このような動作を
繰り返すことにより、冷媒の循環を行っている。
【0005】しかしながら、このような構成では、凝縮
器からタンクにガス冷媒が導入された場合、タンク内の
圧力が上昇してしまい、良好な冷媒の循環動作が行われ
ないおそれがある。このため、凝縮器からガス冷媒が流
出しないように、凝縮器において冷媒を過冷却状態にし
ておく必要があり、大規模なシステムや長配管システム
に適用することは難しかった。
【0006】そこで、特開平9−178217号公報に
開示された熱搬送装置では、これらの点を解決するため
に、液冷媒を貯留したタンクに対して加圧動作と減圧動
作とを切換可能な駆動力発生回路を設け、加圧動作によ
ってタンク内の液冷媒を利用側回路に押し出す一方、減
圧動作によって利用側回路の液冷媒をタンクに回収する
ことにより、冷媒循環を良好にしている。
【0007】詳しくは、図8に示すように、上記熱搬送
装置は、圧縮機(a)が設けられた蒸気圧縮式の冷媒回路
で成る1次側回路(y1)と、熱駆動式の冷媒回路で成る2
次側回路(y2)とを備えている。1次側回路(y1)は、駆動
用の加圧熱交換器(b)及び減圧熱交換器(d)を備えた駆動
源回路(x4)と、熱源側熱交換器(g)及び主熱交換器(f)を
備えた熱源側回路(x2)とから構成されている。2次側回
路(y2)は、利用側熱交換器(e)を備えると共に主熱交換
器(f)に接続されて2次側冷媒が循環する利用側回路(x
1)と、液冷媒を貯留した一対のタンク(t1),(t2)を備え
て利用側回路(x1)における冷媒の循環駆動力を発生させ
る駆動力発生回路(x3)とから構成されている。
【0008】駆動源回路(x4)では、加圧熱交換器(b)に
おいて1次側冷媒が凝縮する一方、減圧熱交換器(d)に
おいて1次側冷媒が蒸発する。これにより、駆動力発生
回路(x3)では、加圧熱交換器(b)において2次側冷媒が
加熱されて高圧圧力が発生する一方、減圧熱交換器(d)
において2次側冷媒が冷却されて低圧圧力が生成され
る。そして、複数の電磁弁(SV)を用いて一方のタンク(t
1)と加圧熱交換器(b)を連通させると共に他方のタンク
(t2)と減圧熱交換器(d)を連通させ、一方のタンク(t1)
を加圧すると共に、他方のタンク(t2)を減圧する。その
結果、高低圧差が駆動力となって、利用側回路(x1)にお
いて2次側冷媒が循環する。利用側回路(x1)では、2次
側冷媒は、主熱交換器(f)において吸収した温熱または
冷熱を、利用側熱交換器(e)で放出する。
【0009】従って、機器の配設位置の制約が小さく、
高い信頼性及び汎用性を有するような無動力熱搬送方式
の熱搬送装置を実現することができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記熱搬送装置では、
利用側回路(x1)において冷媒を継続的に循環させるため
に、複数の電磁弁(SV)を適宜切り換えることにより、両
タンク(t1),(t2)と加圧熱交換器(b)及び減圧熱交換器
(d)との連通状態を交互に切り換えることとしている。
つまり、冷媒供給後の空になった方のタンクを減圧熱交
換器(d)と連通させ、その内部に冷媒を吸い込むように
する一方、冷媒を吸い込んで満タンになった方のタンク
を加圧熱交換器(b)と連通させ、当該タンクから冷媒を
押し出すようにしている。このようにすることにより、
常にどちらか一方のタンクから利用側回路(x1)に冷媒が
供給されるので、冷媒搬送を継続的に行うことができ
る。
【0011】しかし、従来は、電磁弁(SV)の切換を熱搬
送能力等とは無関係に一律に所定の一定時間毎に行って
いたため、不適切な時期に切換が行われて運転効率の低
下を招く場合があった。従って、より高度な切換制御が
望まれていた。
【0012】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、タンクと加圧熱交換
器及び減圧熱交換器との間の連通状態を切り換える切換
手段の切換時期を調節することにより、熱搬送装置の高
性能化を図ることにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、切換手段の切換時期又は切換周期を改良
することとした。
【0014】具体的には、本発明に係る熱搬送装置は、
冷媒の搬送駆動力を発生させる駆動力発生回路(6)と、
熱源及び利用側熱交換器(5)を有する利用側回路(7)とを
備え、該駆動力発生回路(6)から供給した冷媒を該利用
側回路(7)で搬送させて該駆動力発生回路(6)に回収する
熱搬送装置であって、上記駆動力発生回路(6)には、ガ
ス出入口及び液出入口が形成され、液冷媒を貯留する第
1及び第2タンク(141,142)と、冷媒を加熱することに
より高圧圧力を生成する加圧熱交換器(131)と、冷媒を
冷却することにより低圧圧力を生成する減圧熱交換器(1
50)と、上記第1タンク(141)を上記加圧熱交換器(131)
に連通させて液冷媒を押し出す加圧タンクにすると共に
上記第2タンク(142)を上記減圧熱交換器(150)に連通さ
せて液冷媒を吸引する減圧タンクにする第1連通状態
と、該第2タンク(142)を該加圧熱交換器(131)に連通さ
せて加圧タンクにすると共に該第1タンク(141)を該減
圧熱交換器(150)に連通させて減圧タンクにする第2連
通状態とを、交互に切り換える主切換手段(M1)とが設け
られ、熱搬送能力を調節する能力制御手段(20)と、上記
両タンク(141,142)のうち容量の小さい方のタンクが最
大能力運転時に飽和充填状態と空状態とを繰り返す周期
と等しい所定周期毎に、上記主切換手段(M1)を切り換え
る主切換制御手段(31)とを備えていることとしたもので
ある。
【0015】上記事項により、容量の小さい方のタンク
が最大能力運転時に飽和充填状態と空状態とを繰り返す
周期と等しい所定周期毎に、第1連通状態と第2連通状
態とが切り換えられるので、他方のタンク(上記タンク
と容量が等しい又は容量が大きいタンク)が飽和充填状
態のまま運転が継続されることや、空状態のまま運転が
継続されることが防止される。従って、運転効率が向上
する。また、主切換手段(M1)が過度に切換作動を繰り返
すことが防止され、主切換手段(M1)の劣化が抑制され
る。従って、装置の信頼性が向上する。
【0016】また、本発明に係る他の熱搬送装置は、冷
媒の搬送駆動力を発生させる駆動力発生回路(6)と、熱
源及び利用側熱交換器(5)を有する利用側回路(7)とを備
え、該駆動力発生回路(6)から供給した冷媒を該利用側
回路(7)で搬送させて該駆動力発生回路(6)に回収する熱
搬送装置であって、上記駆動力発生回路(6)には、ガス
出入口及び液出入口が形成され、液冷媒を貯留する第1
及び第2タンク(141,142)と、冷媒を加熱することによ
り高圧圧力を生成する加圧熱交換器(131)と、冷媒を冷
却することにより低圧圧力を生成する減圧熱交換器(15
0)と、上記第1タンク(141)を上記加圧熱交換器(131)に
連通させて液冷媒を押し出す加圧タンクにすると共に上
記第2タンク(142)を上記減圧熱交換器(150)に連通させ
て液冷媒を吸引する減圧タンクにする第1連通状態と、
該第2タンク(142)を該加圧熱交換器(131)に連通させて
加圧タンクにすると共に該第1タンク(141)を該減圧熱
交換器(150)に連通させて減圧タンクにする第2連通状
態とを、交互に切り換える主切換手段(M1)とが設けら
れ、熱搬送能力を調節する能力制御手段(20)と、予め熱
搬送能力に応じて段階的に設定された所定周期毎に、上
記主切換手段(M1)を切り換える主切換制御手段(31)とを
備えていることとしたものである。
【0017】上記事項により、熱搬送能力に応じて主切
換手段(M1)の切換周期が変更され、主切換手段(M1)は能
力に適合した周期で切り換えられることになる。その結
果、切換時期の遅れによる冷媒搬送不良や、切換時期が
早すぎることによる煩雑な切換動作の繰り返しが防止さ
れる。
【0018】また、本発明に係る他の熱搬送装置は、冷
媒の搬送駆動力を発生させる駆動力発生回路(6)と、熱
源及び利用側熱交換器(5)を有する利用側回路(7)とを備
え、該駆動力発生回路(6)から供給した冷媒を該利用側
回路(7)で搬送させて該駆動力発生回路(6)に回収する熱
搬送装置であって、上記駆動力発生回路(6)には、ガス
出入口及び液出入口が形成され、液冷媒を貯留する第1
及び第2タンク(141,142)と、冷媒を加熱することによ
り高圧圧力を生成する加圧熱交換器(131)と、冷媒を冷
却することにより低圧圧力を生成する減圧熱交換器(15
0)と、上記第1タンク(141)を上記加圧熱交換器(131)に
連通させて液冷媒を押し出す加圧タンクにすると共に上
記第2タンク(142)を上記減圧熱交換器(150)に連通させ
て液冷媒を吸引する減圧タンクにする第1連通状態と、
該第2タンク(142)を該加圧熱交換器(131)に連通させて
加圧タンクにすると共に該第1タンク(141)を該減圧熱
交換器(150)に連通させて減圧タンクにする第2連通状
態とを、交互に切り換える主切換手段(M1)と、利用側回
路(7)への冷媒供給量又は利用側回路(7)からの冷媒回収
量を検出する冷媒量検出手段(27)とが設けられ、上記冷
媒量検出手段(27)の検出した冷媒供給量又は冷媒回収量
に基づいて切換周期を変更しながら上記主切換手段(M1)
を切り換える主切換制御手段(31)を備えていることとし
たものである。
【0019】上記事項により、利用側回路(7)への供給
冷媒量又は利用側回路(7)からの冷媒回収量が多いとき
には、第1タンク(141)及び第2タンク(142)の空状態又
は飽和充填状態になるまでの時間が短くなるが、主切換
手段(M1)は切換周期が短くなるように変更されながら切
り換えられるので、適切な時期に第1連通状態と第2連
通状態との切換が行われる。従って、両タンク(141),(1
42)が空状態又は過充填状態のまま運転が継続すること
が防止される。一方、冷媒供給量又は冷媒回収量が少な
いときには、両タンク(141),(142)の空状態又は飽和充
填状態になるまでの時間は長くなるが、主切換手段(M1)
は切換周期が長くなるように変更されながら切り換えら
れるので、適切な時期に連通状態の切換が行われる。従
って、主切換手段(M1)の過剰な切換動作が防止され、主
切換手段(M1)の劣化が抑制される。
【0020】また、本発明に係る他の熱搬送装置は、冷
媒の搬送駆動力を発生させる駆動力発生回路(6)と、熱
源及び利用側熱交換器(5)を有する利用側回路(7)とを備
え、該駆動力発生回路(6)から供給した冷媒を該利用側
回路(7)で搬送させて該駆動力発生回路(6)に回収する熱
搬送装置であって、上記駆動力発生回路(6)には、ガス
出入口及び液出入口が形成され、液冷媒を貯留する第1
及び第2タンク(141,142)と、冷媒を加熱することによ
り高圧圧力を生成する加圧熱交換器(131)と、冷媒を冷
却することにより低圧圧力を生成する減圧熱交換器(15
0)と、上記第1タンク(141)を上記加圧熱交換器(131)に
連通させて液冷媒を押し出す加圧タンクにすると共に上
記第2タンク(142)を上記減圧熱交換器(150)に連通させ
て液冷媒を吸引する減圧タンクにする第1連通状態と、
該第2タンク(142)を該加圧熱交換器(131)に連通させて
加圧タンクにすると共に該第1タンク(141)を該減圧熱
交換器(150)に連通させて減圧タンクにする第2連通状
態とを、交互に切り換える主切換手段(M1)と、上記第1
及び第2タンク(141,142)の液冷媒の空状態をそれぞれ
検知する第1及び第2空検知手段(21,22)とが設けら
れ、上記第1空検知手段(21)からの検知信号を受ける
と、上記第1タンク(141)が液冷媒を吸い込むように上
記主切換手段(M1)を上記第1連通状態から上記第2連通
状態に切り換える一方、上記第2空検知手段(22)からの
検知信号を受けると、上記第2タンク(142)が液冷媒を
吸い込むように該主切換手段(M1)を上記第2連通状態か
ら上記第1連通状態に切り換える主切換制御手段(31)を
備えていることとしたものである。
【0021】上記事項により、第1タンク又は第2タン
クが空状態になったまま当該連通状態を継続することが
防止され、冷媒の継続的搬送が確実に実行される。ま
た、熱搬送の負荷が急激に変化したような場合であって
も、主切換手段(M1)は第1タンク又は第2タンクが空状
態になると直ちに切り換えられるので、主切換手段(M1)
は常に適切な時期に切り換えられることになる。従っ
て、運転効率が向上する。
【0022】また、本発明に係る他の熱搬送装置は、冷
媒の搬送駆動力を発生させる駆動力発生回路(6)と、熱
源及び利用側熱交換器(5)を有する利用側回路(7)とを備
え、該駆動力発生回路(6)から供給した冷媒を該利用側
回路(7)で搬送させて該駆動力発生回路(6)に回収する熱
搬送装置であって、上記駆動力発生回路(6)には、ガス
出入口及び液出入口が形成され、液冷媒を貯留する第1
及び第2タンク(141,142)と、冷媒を加熱することによ
り高圧圧力を生成する加圧熱交換器(131)と、冷媒を冷
却することにより低圧圧力を生成する減圧熱交換器(15
0)と、上記第1タンク(141)を上記加圧熱交換器(131)に
連通させて液冷媒を押し出す加圧タンクにすると共に上
記第2タンク(142)を上記減圧熱交換器(150)に連通させ
て液冷媒を吸引する減圧タンクにする第1連通状態と、
該第2タンク(142)を該加圧熱交換器(131)に連通させて
加圧タンクにすると共に該第1タンク(141)を該減圧熱
交換器(150)に連通させて減圧タンクにする第2連通状
態とを、交互に切り換える主切換手段(M1)と、上記第1
及び第2タンク(141,142)の液冷媒の過充填状態をそれ
ぞれ検知する第1及び第2過充填検知手段(24,25)とが
設けられ、上記第1過充填検知手段(24)からの検知信号
を受けると、上記第1タンク(141)が液冷媒を押し出す
ように上記主切換手段(M1)を上記第2連通状態から上記
第1連通状態に切り換える一方、上記第2過充填検知手
段(25)からの検知信号を受けると、上記第2タンク(14
2)が液冷媒を押し出すように該主切換手段(M1)を上記第
1連通状態から上記第2連通状態に切り換える主切換制
御手段(31)を備えていることとしたものである。
【0023】上記事項により、第1タンク又は第2タン
クが過充填状態になったまま当該連通状態を継続するこ
とが防止され、冷媒の継続的搬送が確実に実行される。
また、熱搬送の負荷が急激に変化したような場合であっ
ても、主切換手段(M1)は第1タンク又は第2タンクが過
充填状態になると直ちに切り換えられるので、常に適切
な時期に切り換えられることになる。従って、運転効率
が向上する。
【0024】上記駆動力発生回路(6)には、ガス出入口
及び液出入口が形成され且つ加圧熱交換器(131)よりも
高い位置に設置された補助タンク(143)と、該ガス出入
口を介して該補助タンク(143)と該加圧熱交換器(131)と
を連通させ、該補助タンク(143)内の液冷媒を該液出入
口を通じて該加圧熱交換器(131)に供給する供給状態
と、該ガス出入口を介して該補助タンク(143)と減圧熱
交換器(150)とを連通させ、回路の液ラインから該補助
タンク(143)に液冷媒を吸い込む補給状態とを切り換え
る補助切換手段(M2)とが設けられ、上記補助切換手段(M
2)を主切換手段(M1)と連動させて切り換える補助切換制
御手段(32)を備えていてもよい。
【0025】上記事項により、補助切換手段(M2)は主切
換手段(M1)と連動して切り換えられるので、補助切換手
段(M2)を切り換えるための専用のタイマが不要になり、
装置が安価に構成される。
【0026】上記駆動力発生回路(6)には、ガス出入口
及び液出入口が形成され且つ加圧熱交換器(131)よりも
高い位置に設置された補助タンク(143)と、該ガス出入
口を介して該補助タンク(143)と該加圧熱交換器(131)と
を連通させ、該補助タンク(143)内の液冷媒を該液出入
口を通じて該加圧熱交換器(131)に供給する供給状態
と、該ガス出入口を介して該補助タンク(143)と減圧熱
交換器(150)とを連通させ、回路の液ラインから該補助
タンク(143)に液冷媒を吸い込む補給状態とを切り換え
る補助切換手段(M2)とが設けられ、主切換手段(M1)の切
換周期よりも長い周期で上記補助切換手段(M2)を切り換
える補助切換制御手段(32)を備えていてもよい。
【0027】上記事項により、補助切換手段(M2)は主切
換手段(M1)の切換周期よりも長い周期で切り換えられる
ので、切換回数が減少する。そのため、補助切換手段(M
2)の劣化が抑制され、装置の信頼性が向上する。
【0028】上記駆動力発生回路(6)には、ガス出入口
及び液出入口が形成され且つ加圧熱交換器(131)よりも
高い位置に設置された補助タンク(143)と、該ガス出入
口を介して該補助タンク(143)と該加圧熱交換器(131)と
を連通させ、該補助タンク(143)内の液冷媒を該液出入
口を通じて該加圧熱交換器(131)に供給する供給状態
と、該ガス出入口を介して該補助タンク(143)と減圧熱
交換器(150)とを連通させ、回路の液ラインから該補助
タンク(143)に液冷媒を吸い込む補給状態とを切り換え
る補助切換手段(M2)とが設けられ、主切換手段(M1)の切
換周期よりも短い周期で上記補助切換手段(M2)を切り換
える補助切換制御手段(32)を備えていてもよい。
【0029】上記事項により、補助切換手段(M2)は主切
換手段(M1)の切換周期よりも短い周期で切り換えられる
ので、補助タンク(143)の一周期当たりの供給量及び補
給量は少なくても済み、補助タンク(143)の小型化が容
易になる。
【0030】上記駆動力発生回路(6)には、ガス出入口
及び液出入口が形成され且つ加圧熱交換器(131)よりも
高い位置に設置された補助タンク(143)と、該ガス出入
口を介して該補助タンク(143)と該加圧熱交換器(131)と
を連通させ、該補助タンク(143)内の液冷媒を該液出入
口を通じて該加圧熱交換器(131)に供給する供給状態
と、該ガス出入口を介して該補助タンク(143)と減圧熱
交換器(150)とを連通させ、回路の液ラインから該補助
タンク(143)に液冷媒を吸い込む補給状態とを切り換え
る補助切換手段(M2)とが設けられ、主切換手段(M1)の切
換時期と異なる時期に上記補助切換手段(M2)を補給状態
から供給状態に切り換える補助切換制御手段(32)を備え
ていてもよい。
【0031】上記事項により、一般的に、補助切換手段
(M2)を供給状態から補給状態に切り換えた直後は加圧熱
交換器(131)の動作が不安定になる傾向があり、また、
主切換手段(M1)の切換直後は運転が不安定になりやすい
が、補助切換手段(M2)は主切換手段(M1)の切換時期と異
なる時期に補給状態から供給状態に切り換えられるの
で、主切換手段(M1)と補助切換手段(M2)の切換が同時に
起こることによる運転の不安定さを解消することがで
き、安定した熱搬送が可能となる。
【0032】上記駆動力発生回路(6)には、ガス出入口
及び液出入口が形成され且つ加圧熱交換器(131)よりも
高い位置に設置された補助タンク(143)と、該ガス出入
口を介して該補助タンク(143)と該加圧熱交換器(131)と
を連通させ、該補助タンク(143)内の液冷媒を該液出入
口を通じて該加圧熱交換器(131)に供給する供給状態
と、該ガス出入口を介して該補助タンク(143)と減圧熱
交換器(150)とを連通させ、回路の液ラインから該補助
タンク(143)に液冷媒を吸い込む補給状態とを切り換え
る補助切換手段(M2)とが設けられ、上記供給状態の継続
時間が上記補給状態の継続時間よりも長くなるように上
記補助切換手段(M2)を切り換える補助切換制御手段(32)
を備えていてもよい。
【0033】上記事項により、液冷媒が補助タンク(14
3)から供給される供給状態では、冷媒は主に重力の作用
により自然落下で流れていくのに対し、液冷媒が補助タ
ンク(143)に補給される補給状態では、冷媒は圧力差に
より補助タンク(143)に吸い込まれる。そのため、一般
的に、補助タンク(143)が空状態になるまでの時間は飽
和充填状態になるまでの時間よりも長い。従って、供給
状態の継続時間が補給状態の継続時間よりも長くなるよ
うに補助切換手段(M2)が切り換えられることにより、切
換時期の適正化が図られることになる。
【0034】上記補助切換制御手段(32)は、所定の一定
周期毎に補助切換手段(M2)を切り換えるように構成され
ていてもよい。
【0035】上記事項により、補助切換手段(M2)の切換
制御を簡易に行うことができる。
【0036】上記駆動力発生回路(6)には、ガス出入口
及び液出入口が形成され且つ加圧熱交換器(131)よりも
高い位置に設置された補助タンク(143)と、該ガス出入
口を介して該補助タンク(143)と該加圧熱交換器(131)と
を連通させ、該補助タンク(143)内の液冷媒を該液出入
口を通じて該加圧熱交換器(131)に供給する供給状態
と、該ガス出入口を介して該補助タンク(143)と減圧熱
交換器(150)とを連通させ、回路の液ラインから該補助
タンク(143)に液冷媒を吸い込む補給状態とを切り換え
る補助切換手段(M2)とが設けられ、予め熱搬送能力に応
じて段階的に設定された所定周期毎に上記補助切換手段
(M2)を切り換える補助切換制御手段(32)を備えていても
よい。
【0037】上記事項により、補助切換手段(M2)は熱搬
送能力に適合した周期で切り換えられ、切換時期の遅れ
による加圧熱交換器(131)への冷媒供給不足や、切換時
期が早すぎることによる煩雑な切換動作の繰り返しが防
止される。
【0038】上記駆動力発生回路(6)には、ガス出入口
及び液出入口が形成され且つ加圧熱交換器(131)よりも
高い位置に設置された補助タンク(143)と、該ガス出入
口を介して該補助タンク(143)と該加圧熱交換器(131)と
を連通させ、該補助タンク(143)内の液冷媒を該液出入
口を通じて該加圧熱交換器(131)に供給する供給状態
と、該ガス出入口を介して該補助タンク(143)と減圧熱
交換器(150)とを連通させ、回路の液ラインから該補助
タンク(143)に液冷媒を吸い込む補給状態とを切り換え
る補助切換手段(M2)とが設けられ、冷媒量検出手段(27)
の検出した冷媒供給量又は冷媒回収量に基づいて、切換
周期を変更しながら上記補助切換手段(M2)を切り換える
補助切換制御手段(32)を備えていてもよい。
【0039】上記事項により、利用側回路(7)に供給さ
れる冷媒量が多いときには、加圧熱交換器(131)におけ
る冷媒の蒸発量も多くなり、加圧熱交換器(131)の液冷
媒が不足気味になるが、補助切換手段(M2)の切換周期が
上記冷媒供給量に基づいて短めに変更され、加圧熱交換
器(131)に十分な量の液冷媒が供給される。一方、加圧
タンクから利用側回路(7)に供給される冷媒量が少ない
ときには、加圧熱交換器(131)における冷媒の蒸発量は
少なくなり、加圧熱交換器(131)の冷媒量は過剰気味に
なるが、補助切換手段(M2)の切換周期が長めに変更さ
れ、加圧熱交換器(131)への冷媒供給量は減少し、冷媒
量は適正化される。
【0040】上記駆動力発生回路(6)には、ガス出入口
及び液出入口が形成され且つ加圧熱交換器(131)よりも
高い位置に設置された補助タンク(143)と、該ガス出入
口を介して該補助タンク(143)と該加圧熱交換器(131)と
を連通させ、該補助タンク(143)内の液冷媒を該液出入
口を通じて該加圧熱交換器(131)に供給する供給状態
と、該ガス出入口を介して該補助タンク(143)と減圧熱
交換器(150)とを連通させ、回路の液ラインから該補助
タンク(143)に液冷媒を吸い込む補給状態とを切り換え
る補助切換手段(M2)と、上記補助タンク(143)の液冷媒
の空状態を検知する第3空検知手段(23)とが設けられ、
上記第3空検知手段(23)からの検知信号を受けると上記
補助切換手段(M2)を補給状態に切り換える補助切換制御
手段(32)を備えていてもよい。
【0041】上記事項により、補助タンク(143)が空状
態になったまま運転を継続することが防止され、加圧熱
交換器(131)への冷媒供給が確実に実行される。また、
熱搬送の負荷が急激に変化したような場合であっても、
補助タンク(143)が空状態になると直ちに切り換えられ
るので、補助切換手段(M2)は常に適切な時期に切り換え
られることになる。
【0042】上記駆動力発生回路(6)には、ガス出入口
及び液出入口が形成され且つ加圧熱交換器(131)よりも
高い位置に設置された補助タンク(143)と、該ガス出入
口を介して該補助タンク(143)と該加圧熱交換器(131)と
を連通させ、該補助タンク(143)内の液冷媒を該液出入
口を通じて該加圧熱交換器(131)に供給する供給状態
と、該ガス出入口を介して該補助タンク(143)と減圧熱
交換器(150)とを連通させ、回路の液ラインから該補助
タンク(143)に液冷媒を吸い込む補給状態とを切り換え
る補助切換手段(M2)と、上記補助タンク(143)の液冷媒
の過充填状態を検知する第3過充填検知手段(26)とが設
けられ、上記第3過充填検知手段(26)からの検知信号を
受けると上記補助切換手段(M2)を供給状態に切り換える
補助切換制御手段(32)を備えていてもよい。
【0043】上記事項により、補助タンク(143)が過充
填状態になったまま運転を継続することが防止され、加
圧熱交換器(131)への冷媒供給が適切に実行される。ま
た、熱搬送の負荷が急激に変化したような場合であって
も、補助切換手段(M2)は常に適切な時期に切り換えられ
ることになる。
【0044】上記空検知手段は、タンク(141,142,143)
の液出入口に接続された液配管(36)又はタンク下部に設
けられた温度センサ(21a,21b)によって構成されていて
もよい。
【0045】上記事項により、温度センサ(21a,21b)が
検出した温度が所定値以上になるとタンク(141,142,14
3)が空状態であると判定され、タンクの空状態が確実に
検知されることになる。
【0046】上記空検知手段は、タンク内の液冷媒の液
面を検出する液面センサ(27a,27b)によって構成されて
いてもよい。
【0047】上記事項により、液面が所定位置以下にな
るとタンクが空状態であると判定され、タンクの空状態
が直接的かつ確実に検知されることになる。
【0048】上記過充填検知手段は、タンク(141,142,1
43)のガス出入口に接続されたガス配管(37)又はタンク
上部に設けられた温度センサ(22a,22b)によって構成さ
れていてもよい。
【0049】上記事項により、温度センサ(22a,22b)が
検出した温度が所定値以下になるとタンクが過充填状態
であると判定され、タンクの過充填状態が確実に検知さ
れることになる。
【0050】充填検知手段は、タンク内の液冷媒の液面
を検出する液面センサ(27a,27b)によって構成されてい
てもよい。
【0051】上記事項により、液面が所定位置以上にな
るとタンクが過充填状態であると判定され、タンクの過
充填状態が直接的かつ確実に検知されることになる。
【0052】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0053】<第1実施形態> −熱搬送装置(1)の全体構成− まず、熱搬送装置(1)の全体構成を説明する。図1に示
すように、熱搬送装置(1)は、熱駆動ユニット(2)と複数
の利用側ユニット(3)とが接続されて構成されている。
【0054】各利用側ユニット(3)には、利用側熱交換
器(5)と流量調整弁(4)とが設けられている。
【0055】図2に示すように、熱駆動ユニット(2)
は、タンク(141),(142)の加減圧により冷媒の搬送駆動
力を発生させるものであり、駆動力発生回路(6)、利用
側回路(7)及び熱源回路(8)を備えている。
【0056】熱源回路(8)は、主回路(157)、冷却回路(1
56)、補助回路(155)、及び第1〜第3バイパス回路(15
4),(153),(152)を備えている。熱源回路(8)は主熱交換
器(158)を介して利用側回路(7)の熱源となるものであ
る。
【0057】主回路(157)は、圧縮機(160)、四路切換弁
(159)、熱源側熱交換器(128)、加圧熱交換器(131)、膨
張弁(134)、主熱交換器(158)、及び上記四路切換弁(15
9)が順に接続されて構成されている。熱源側熱交換器(1
28)と加圧熱交換器(131)との間には、熱源側熱交換器(1
28)から加圧熱交換器(131)へ向かう方向の冷媒流れのみ
を許容する第1逆止弁(161)が設けられている。膨張弁
(134)と主熱交換器(158)との間には、膨張弁(134)から
主熱交換器(158)に向かう方向の冷媒流れのみを許容す
る第2逆止弁(162)が設けられている。
【0058】冷却回路(156)は、上流端が主回路(157)に
おける加圧熱交換器(131)と膨張弁(134)との間に接続さ
れ、下流端が主回路(157)における四路切換弁(159)と圧
縮機(160)の吸入側配管との間に接続されている。冷却
回路(156)には、上流端から下流端に向かって順に、キ
ャピラリーチューブ(151)及び減圧熱交換器(150)が設け
られている。
【0059】補助回路(155)は、一端が主回路(157)にお
ける加圧熱交換器(131)と冷却回路(156)の上流端との間
に接続され、他端が冷却回路(156)における減圧熱交換
器(150)と下流端との間に接続されている。補助回路(15
5)には、上記一端から他端に向かって順に、膨張弁(14
9)及び補助熱交換器(148)が設けられている。
【0060】第1バイパス回路(154)は、一端が主回路
(157)における第2逆止弁(162)と主熱交換器(158)との
間に接続され、他端が主回路(157)における加圧熱交換
器(131)と冷却回路(156)の上流端との間に接続されてい
る。第1バイパス回路(154)には、上記一端から他端に
向かって順に、レシーバ(149A)及び第3逆止弁(163)が
設けられている。第3逆止弁(163)は、上記一端から他
端に向かう方向の冷媒流れのみを許容する逆止弁であ
る。
【0061】第2バイパス回路(153)は、一端が主回路
(157)における膨張弁(134)と第2逆止弁(162)との間に
接続され、他端が主回路(157)における熱源側熱交換器
(128)と第1逆止弁(161)との間に接続されている。第2
バイパス回路(153)には、上記一端から他端に向かう方
向の冷媒流れのみを許容する第4逆止弁(164)が設けら
れている。
【0062】第3バイパス回路(152)は、一端が主回路
(157)における主熱交換器(158)と四路切換弁(159)との
間に接続され、他端が主回路(157)における第1逆止弁
(161)と加圧熱交換器(131)との間に接続されている。第
3バイパス回路(152)には、上記一端から他端に向かう
方向の冷媒流れのみを許容する第5逆止弁(165)が設け
られている。
【0063】駆動力発生回路(6)は、上端部にガス出入
口が設けられ且つ下端部に液出入口が設けられた第1タ
ンク(141)、第2タンク(142)及び補助タンク(143)を備
えている。第1タンク(141)の上端部と加圧熱交換器(13
1)の上端部とは、第1加圧電磁弁(111)が設けられた配
管によって接続されている。第2タンク(142)の上端部
と加圧熱交換器(131)の上端部とは、第2加圧電磁弁(11
2)が設けられた配管によって接続されている。補助タン
ク(143)の上端部と加圧熱交換器(131)の上端部とは、補
助加圧電磁弁(113)が設けられた配管によって接続され
ている。
【0064】第1タンク(141)の上端部と減圧熱交換器
(132)の上端部とは、第1減圧電磁弁(114)が設けられた
配管によって接続されている。第2タンク(142)の上端
部と減圧熱交換器(132)の上端部とは、第2減圧電磁弁
(115)が設けられた配管によって接続されている。補助
タンク(143)の上端部と減圧熱交換器(132)の上端部と
は、補助減圧電磁弁(116)が設けられた配管によって接
続されている。
【0065】第1加圧電磁弁(111)、第2加圧電磁弁(11
2)、第1減圧電磁弁(114)及び第2減圧電磁弁(115)は、
第1タンク(141)または第2タンク(142)のいずれか一方
のタンクを加圧熱交換器(131)に連通させて加圧タンク
にすると共に、他方のタンクを減圧熱交換器(132)に連
通させて減圧タンクとする主切換機構(M1)を構成してい
る。補助加圧電磁弁(113)及び補助減圧電磁弁(116)は、
補助タンク(143)の上部と加圧熱交換器(131)とを連通し
て該補助タンク(143)の液冷媒を加圧熱交換器(131)に供
給する供給状態と、補助タンク(143)と減圧熱交換器(15
0)とを連通する補給状態とを切り換える補助切換機構(M
2)を構成している。
【0066】第1タンク(141)の下方には、第1タンク
(141)内の液冷媒を利用側回路(7)に供給する方向の冷媒
流れのみを許容する第1流出逆止弁(117)と、利用側回
路(7)から第1タンク(141)に流入する方向の冷媒流れの
みを許容する第1流入逆止弁(118)と、減圧熱交換器(13
2)からの冷媒を第1タンク(141)に回収する方向の冷媒
流れのみを許容する第1回収逆止弁(119)とが設けられ
ている。
【0067】同様に、第2タンク(142)の下方には、第
2タンク(142)内の液冷媒を利用側回路(7)に供給する方
向の冷媒流れのみを許容する第2流出逆止弁(120)と、
利用側回路(7)から第2タンク(142)に流入する方向の冷
媒流れのみを許容する第2流入逆止弁(121)と、減圧熱
交換器(132)からの冷媒を第2タンク(142)に回収する方
向の冷媒流れのみを許容する第2回収逆止弁(122)とが
設けられている。
【0068】補助タンク(143)の下方には、補助タンク
(143)内の液冷媒を加圧熱交換器(131)に供給する方向の
冷媒流れのみを許容する液供給逆止弁(123)と、補助タ
ンク(143)へ液冷媒を補給する方向の冷媒流れのみを許
容する液補給逆止弁(124)とが設けられている。なお、
補助タンク(143)は、補助タンク(143)内の液冷媒が重力
の作用によって加圧熱交換器(131)に自然に流れていく
ように、加圧熱交換器(131)よりも高い位置に設置され
ている。補助タンク(143)の液出入口と加圧熱交換器(13
1)とは、液供給管(130)を通じて接続されている。
【0069】利用側回路(7)から第1タンク(141)または
第2タンク(142)に冷媒を回収する液回収管(12)には、
補助熱交換器(148)が設けられている。なお、補助熱交
換器(148)は熱源回路(8)における冷媒の熱バランスを調
節することを主目的として設けられた熱交換器である。
また、補助熱交換器(148)は、第1タンク(141)または第
2タンク(142)に流入する冷媒中に気泡が含まれないよ
うに、冷媒を冷却する役割を果たすものでもある。
【0070】第1タンク(141)と第2タンク(142)の上端
には、互いのタンク(141),(142)を連通する連通管(50)
が接続されている。中間部よりも第1タンク(141)側は
第1連通部(50a)となり、中間部よりも第2タンク(142)
側は第2連通部(50b)になっている。連通管(50)の中間
部には、両タンク(141),(142)の下方の配管に接続され
た冷媒排出管(53)が接続されている。連通管(50)の中間
部と第1タンク(141)との間には、第1排出弁(51)が設
けられ、上記中間部と第2タンク(142)との間には、第
2排出弁(52)が設けられている。
【0071】第1タンク(141)及び第2タンク(142)の下
方に設けられた配管(流出逆止弁(117),(120)が設けら
れた配管)は、互いに合流して四路切換弁(147)の第1
ポートに接続されている。また、補助熱交換器(148)の
一端は、四路切換弁(147)の第3ポートに接続されてい
る。四路切換弁(147)の第2ポート及び第4ポートは、
利用側回路(7)に接続されている。特に、第4ポート
は、配管(55)を介して主熱交換器(158)の下端に接続さ
れている。なお、四路切換弁(147)は、第1ポートと第
2ポートを連通すると共に第3ポートと第4ポートを連
通する第1状態と、第1ポートと第4ポートを連通する
と共に第2ポートと第3ポートを連通する第2状態とを
選択できるように構成されている。
【0072】利用側回路(7)と両タンク(141),(142)の液
出入口とを接続する液供給管(19)には、加圧タンクから
の液冷媒の供給量を調節する流量調整弁(11)が設けられ
ている。また、液供給管(19)には、冷媒供給量を検出す
る冷媒供給量検出手段として、流量センサ(27)が設けら
れている。なお、流量センサ(27)を液回収管(12)に設
け、減圧タンクへの冷媒の回収量を調節することによっ
て能力制御を行うようにしてもよい。
【0073】コントローラ(30)は各電磁弁(111)〜(116)
に接続され、主切換機構(M1)を制御する主切換制御部(3
1)及び補助切換機構(M2)を制御する補助切換制御部(32)
を備えている。また、コントローラ(30)は流量調整弁(1
1)及び流量センサ(27)にも接続され、流量調整弁(11)を
制御することによって熱搬送能力を調節する能力制御部
(33)を備えている。
【0074】−熱搬送装置(1)の基本動作− 冷房運転にあっては、熱源回路(8)の四路切換弁(159)及
び駆動力発生回路(6)の四路切換弁(147)は、共に図示の
実線側に設定される。
【0075】熱源回路(8)では、圧縮機(160)から吐出さ
れた冷媒は、熱源側熱交換器(128)及び加圧熱交換器(13
1)で凝縮する。この際、加圧熱交換器(131)の駆動力発
生回路(6)側は加熱され、高圧圧力が発生する。主熱交
換器(158)を流出した冷媒は分流し、一部は膨張弁(134)
で膨張し、他の一部は冷却回路(156)に流入してキャピ
ラリーチューブ(151)で膨張し、他の部分は補助回路(15
5)に流入して膨張弁(149)で膨張する。膨張弁(134)で膨
張して減圧した冷媒は、主熱交換器(158)で蒸発する。
一方、キャピラリーチューブ(151)で膨張して減圧した
冷媒は、減圧熱交換器(150)で蒸発し、減圧熱交換器(15
0)の駆動力発生回路(6)側に低圧圧力を生成する。膨張
弁(149)で膨張して減圧した冷媒は、補助熱交換器(148)
で蒸発し、タンク(141),(142)に回収される駆動力発生
回路(6)側の冷媒を冷却する。そして、主熱交換器(158)
を流出した冷媒と減圧熱交換器(150)を流出した冷媒と
補助熱交換器(148)を流出した冷媒は合流し、圧縮機(16
0)に吸入される。
【0076】駆動力発生回路(6)では、以下に説明する
第1連通状態及び第2連通状態が交互に繰り返される。
これにより、冷媒は、駆動力発生回路(6)から利用側回
路(7)に供給され、利用側熱交換器(35)で蒸発して室内
空気を冷却し、主熱交換器(158)で凝縮した後、駆動力
発生回路(6)に回収される循環動作を行う。
【0077】具体的には、第1連通状態では、第1加圧
電磁弁(111)及び第2減圧電磁弁(115)は開状態に設定さ
れる。一方、第1減圧電磁弁(114)及び第2加圧電磁弁
(112)は、閉状態に設定される。このことにより、
第1タンク(141)と加圧熱交換器(131)とが連通す
ると共に、第2タンク(142)と減圧熱交換器(132)とが連
通する。その結果、第1タンク(141)は上方から加圧さ
れて加圧タンクとなり、第1タンク(141)内の液冷媒が
下方に押し出される。押し出された冷媒は、第1流出逆
止弁(117)及び四路切換弁(147)を通過し、各利用側熱交
換器(35)に流入する。この冷媒は、利用側熱交換器(35)
において室内空気と熱交換を行って蒸発し、室内空気を
冷却する。蒸発した冷媒は、利用側熱交換器(35)を流出
した後、主熱交換器(158)で凝縮し、液冷媒となって四
路切換弁(147)を通過して駆動力発生回路(6)に流入す
る。駆動力発生回路(6)に流入した冷媒は、第2流入逆
止弁(121)を通じて第2タンク(142)に回収される。この
際、第2タンク(142)は減圧熱交換器(132)によって減圧
されて減圧タンクとなっているため、第2タンク(142)
への冷媒の回収は円滑に行われる。
【0078】このように、第1連通状態は、第1タンク
(141)が加圧タンクとなり、第2タンク(142)が減圧タン
クとなり、第1タンク(141)から供給された液冷媒が利
用側回路(7)を流通し、第2タンク(142)に回収される状
態である。
【0079】ところで、このまま第1連通状態を継続し
ていくと、第1タンク(141)の液冷媒が不足気味になる
一方、第2タンク(142)の液冷媒が過剰気味になる。そ
こで、主切換機構(M1)は、後述するように、冷媒の循環
動作を第1連通状態から以下の第2連通状態に切り換え
る切換制御を実行する。
【0080】第2連通状態は、第1加圧電磁弁(111)及
び第2減圧電磁弁(115)が閉状態に設定される一方、第
1減圧電磁弁(114)及び第2加圧電磁弁(112)が開状態に
設定される状態である。このことにより、第2タンク(1
42)と加圧熱交換器(131)とが連通すると共に、第1タン
ク(141)と減圧熱交換器(132)とが連通する。その結果、
第2タンク(142)は加圧タンクとなって上方から加圧さ
れると同時に、第1タンク(141)は減圧タンクとなって
上方から減圧される。これにより、第1連通状態とは逆
に、第2タンク(142)から液冷媒が押し出され、第1タ
ンク(141)に液冷媒が回収される冷媒循環動作が行われ
る。
【0081】そして、第2タンク(142)の液冷媒が不足
気味になると、再び主切換機構(M1)によって、第2連通
状態から第1連通状態に切り換えられる。このように、
第1連通状態と第2連通状態とが交互に繰り返されるこ
とにより、冷媒が継続的に循環することになる。
【0082】なお、補助タンク(143)は、加圧熱交換器
(131)に液冷媒を供給するためのタンクである。加圧熱
交換器(131)に液冷媒が不足している状態では、補助加
圧電磁弁(113)は開状態に設定されると共に補助減圧電
磁弁(116)は閉状態に設定される。この結果、補助タン
ク(143)から加圧熱交換器(131)に液冷媒が供給される供
給状態となる。これにより、補助タンク(143)の液冷媒
は押し出され、液供給管(130)を通じて加圧熱交換器(13
1)に供給されることになる。
【0083】一方、補助タンク(143)内の液冷媒が不足
した場合には、補助加圧電磁弁(113)は閉状態に設定さ
れると共に、補助減圧電磁弁(116)は開状態に設定さ
れ、補給状態となる。その結果、液冷媒は液補給逆止弁
(124)を通じて補助タンク(143)に補給されることにな
る。
【0084】暖房運転にあっては、熱源回路(8)の四路
切換弁(159)及び駆動力発生回路(6)の四路切換弁(147)
が、共に図示の破線側に設定され、利用側回路(7)にお
ける冷媒の循環方向は上記循環動作時と逆になる。つま
り、駆動力発生回路(6)から供給された冷媒は、主熱交
換器(158)で蒸発し、利用側熱交換器(35)で凝縮した
後、駆動力発生回路(6)に回収されることになる。
【0085】−主切換機構の切換制御− 本実施形態では、第1タンク(141)又は第2タンク(142)
のうち容量の小さい方のタンクが最大能力運転時に飽和
充填状態(満タン状態)と空状態とを繰り返す周期と等
しい所定周期毎に、主切換機構(M1)(つまり、第1加圧
電磁弁(111)、第2加圧電磁弁(112)、補助加圧電磁弁(1
13)及び第1減圧電磁弁(114))を切り換える。コントロ
ーラ(30)は当該所定周期を予め内蔵メモリ(図示せず)
等に記憶しており、内蔵のタイマ(図示せず)を参照し
ながら、切換制御を実行する。
【0086】ここで、最大能力運転とは、予め設定した
最大搬送能力での運転をいう。本実施形態では流量調整
弁(20)の開度調節により熱搬送能力を制御することか
ら、最大能力運転は、流量調整弁(20)を全開にした状態
の運転をいう。飽和充填状態と空状態とを繰り返す周期
とは、いったん飽和充填状態になったタンクが液冷媒の
供給を始めてから空状態になるまでの時間、又は空状態
になったタンクが液冷媒の回収を始めてから飽和充填状
態になるまでの時間をいう。
【0087】なお、容量の小さい方のタンクを基準とし
た理由は、容量の大きい方のタンクの周期は容量の小さ
い方のタンクの周期よりも長いため、容量の小さい方の
タンクの周期を基準にしておけば、容量の大きい方のタ
ンクが空状態又は飽和充填状態のまま運転が継続される
事態を回避することができるからである。なお、本実施
形態では第1タンク(141)と第2タンク(142)の容量は互
いに等しいので、最大能力運転時に飽和充填状態と空状
態とを繰り返す周期は互いに等しくなる。しかし、第1
タンク(141)と第2タンク(142)の容量が異なっていても
よいことは勿論である。
【0088】このような切換制御を行うことにより、第
1加圧電磁弁(111)、第2加圧電磁弁(112)、第1減圧電
磁弁(114)及び第2減圧電磁弁(115)が過度に開閉動作を
繰り返すことを防止することができ、これら電磁弁(11
1),(112),(114),(115)の劣化を抑制することができる。
従って、装置の信頼性を向上させることができる。
【0089】−補助切換機構の切換制御− 本実施形態では、補助切換機構(M2)(つまり、補助加圧
電磁弁(113)及び補助減圧電磁弁(116))は、主切換機構
(M1)と連動して切り換えられる。すなわち、供給状態と
補給状態との間の切換は、第1連通状態と第2連通状態
とが切り換えられるときに行われる。
【0090】このような切換制御を行うことにより、供
給状態及び補給状態の継続時間を計測する専用のタイマ
が不要となり、装置の低コスト化を図ることができる。
また、装置の構成を簡単にすることができる。
【0091】<第2実施形態>第2実施形態は、主切換
機構(M1)の切換を、予め熱搬送能力に応じて段階的に設
定した所定周期毎に行うようにしたものである。
【0092】本実施形態では、コントローラ(30)の主切
換制御部(31)には、予め実験やシミュレーション等に基
づき、熱搬送能力と当該能力に合致した適正な切換周期
とが、テーブル(対応表)の形式で記憶されている。
【0093】コントローラ(30)は、第1実施形態と同様
に能力制御を実行すると共に、上記テーブルを参照し
て、能力に応じた所定の切換周期を選択する。例えば、
能力が比較的大きい場合には、各タンク(141),(142)の
冷媒の供給量及び回収量は比較的多くなるため、切換周
期は短めに設定される。一方、能力が比較的小さい場合
には、冷媒の供給量及び回収量は比較的少なくなるた
め、切換周期は長めに設定される。このように、熱搬送
能力に応じて切換周期を適宜選択しながら、主切換機構
(M1)の切換動作を行う。
【0094】従って、本実施形態によれば、常に適切な
周期で主切換機構(M1)を切り換えることができるので、
冷媒の搬送を安定して行うことができる。
【0095】<第3実施形態>第3実施形態は、駆動力
発生回路(6)の冷媒供給量に基づいて主切換機構(M1)の
切換周期を変更するものである。
【0096】具体的には、加圧タンクからの冷媒供給量
を流量センサ(27)で検出し、その検出結果がコントロー
ラ(30)に送られる。コントローラ(30)の主切換制御部(3
1)は、冷媒供給量に基づき、主切換機構(M1)の切換周期
を変更する。例えば、冷媒供給量が増加すると、第1タ
ンク(141)及び第2タンク(142)の冷媒の供給及び回収の
速度が増加するので、両タンク(141),(142)は早期に空
状態又は飽和充填状態になりやすい。従って、このよう
なときは、主切換機構(M1)の切換周期を短めに変更す
る。逆に、冷媒供給量が減少すると、両タンク(141),(1
42)が空状態又は飽和充填状態になるまでには多くの時
間が必要となるため、主切換機構(M1)の切換周期を長め
に変更する。
【0097】従って、本実施形態によれば、主切換機構
(M1)の切換を運転状態に応じて行うことができる。その
ため、空状態又は飽和充填状態のまま運転を継続するこ
とを防止することができると共に、切換動作を過剰に繰
り返すことによる主切換機構(M1)の劣化を抑制すること
ができる。
【0098】<第4実施形態>第4実施形態は、タンク
(141),(142)の空状態及び過充填状態を検知する検知手
段(21),(22),(24),(25)を設け、その検知結果に基づい
て主切換機構(M1)の切換を行うようにしたものである。
【0099】第1及び第2タンク(142),(142)の空状態
を検知する第1及び第2空検知手段(21),(22)として
は、例えば図3(a)に示すように、タンクの液出入口
に接続された液管(36)に取り付けられた温度センサ(21
a)や、図3(b)に示すように、タンクの下部に直接接
するように取り付けられた温度センサ(21b)等を用いる
ことができる。タンクが空状態になると、温度センサ(2
1a),(21b)はガス冷媒の温度を検出することになるの
で、その検出温度は液冷媒を検出していたときに比べて
上昇する。従って、検出温度が所定温度以上になると、
タンクは空状態になったと判定し、空状態を検知する。
【0100】第1及び第2タンク(141),(142)の過充填
状態を検知する第1及び第2過充填検知手段(24),(25)
としては、例えば図4(a)に示すように、タンクのガ
ス出入口に接続されたガス管(37)に取り付けられた温度
センサ(22a)や、図4(b)に示すように、タンクの上
部に直接接するように取り付けられた温度センサ(22b)
等を用いることができる。この場合、タンクが過充填状
態になると、温度センサ(22a),(22b)は液冷媒の温度を
検出することになるので、その検出温度はガス冷媒を検
出していたときに比べて低下する。従って、検出温度が
所定温度以下になると、タンクは過充填状態になったと
判定し、過充填状態を検知する。
【0101】また、図5(a)又は(b)に示すよう
に、タンクの内部に、電子式液面センサ(27a)やフロー
ト式液面センサ(27b)等の液面センサを設け、タンク内
の冷媒の液面を直接検出することにより、空状態及び過
充填状態を検知するようにしてもよい。この場合、液面
が所定位置以下であれば空状態とし、液面が所定位置以
上であれば過充填状態と判定する。
【0102】コントローラ(30)は、空検知手段(21),(2
2)が加圧タンクの空状態を検知するか、あるいは充填検
知手段(24),(25)が減圧タンクの過充填状態を検知する
と、主切換機構(M1)の切換を行う。つまり、第1空検知
手段(21)が第1タンク(141)の空状態を検知するか、又
は第2過充填検知手段(25)が第2タンク(142)の過充填
状態を検知すると、主切換機構(M1)を第1連通状態から
第2連通状態に切り換える。一方、第2空検知手段(22)
が第2タンク(142)の空状態を検知するか、又は第1過
充填検知手段(24)が第1タンク(141)の過充填状態を検
知すると、主切換機構(M1)を第2連通状態から第1連通
状態に切り換える。言い換えると、いずれか一方のタン
クが空状態又は過充填状態になると、主切換機構(M1)の
切換動作を実行する。
【0103】従って、本実施形態によれば、タンクが空
状態又は過充填状態になったまま運転を継続することを
防止することができ、冷媒の継続的な搬送を確実に行う
ことができる。そのため、熱搬送を安定して実行するこ
とができる。また、負荷が急激に変化したような場合で
あっても、主切換機構(M1)を常に適切な時期に切り換え
ることができ、負荷変動に追従した切換制御を行うこと
ができるので、安定した運転を実現することができる。
【0104】なお、本実施形態では、空検知及び過充填
検知の双方に基づいて切換制御を行うこととしたが、空
検知又は過充填検知のいずれか一方のみに基づいて切換
制御を行うことも可能である。
【0105】<第5実施形態>第5実施形態は、図6に
示すように、補助切換機構(M2)の切換周期T2を主切換
機構(M1)の切換周期T1よりも短くし、更に、補助切換
機構(M2)が供給状態から補給状態に切り換えられる時期
A2を、主切換機構(M1)の切換時期A1と異なるように
したものである。なお、ここでは、主切換機構(M1)の切
換周期T1及び補助切換機構(M2)の切換周期T2はそれ
ぞれ一定の周期であるが、それらは適宜変更されるもの
であってもよい。
【0106】具体的には、本実施形態では、補助切換機
構(M2)の切換周期T2は、主切換機構(M1)の切換周期T
1の約1/4に設定されている。そして、補助タンク(1
43)が液冷媒を吸引し始める時期、つまり供給状態から
補給状態に切り換えられる時期A2は、第1タンク(14
1)及び第2タンク(142)の切換時期A1と異なるよう
に、第1タンク(141)及び第2タンク(142)の切換時期か
らT2だけ遅れるように設定されている。言い換える
と、補助タンク(143)が供給状態から補給状態に切り換
えられる時期は、第1タンク(141)及び第2タンク(142)
が第1連通状態又は第2連通状態を継続している間にあ
る。
【0107】一般に、主切換機構(M1)の切換直後は、冷
媒搬送が不安定になりやすい。そのため、主切換機構(M
1)の切換直後には、加圧熱交換器(131)の加圧動作の安
定性が特に望まれている。一方、補助切換機構(M2)が供
給状態から補給状態に切り換えられた直後は、加圧熱交
換器(131)の動作は不安定になりやすい。しかし、本実
施形態によれば、補助切換機構(M2)が供給状態から補給
状態に切り換えられる時には、主切換機構(M1)は切換動
作を行わず、その時点での状態を維持することになる。
そのため、安定した冷媒搬送動作を行うことができる。
【0108】また、補助切換機構(M2)を主切換機構(M1)
よりも短い周期で切り換えるので、補助タンク(143)の
容量は第1タンク(141)や第2タンク(142)に比べて小さ
くてもよい。従って、補助タンク(143)を小型化するこ
とが可能となる。
【0109】<第6実施形態>第6実施形態は、補助切
換機構(M2)の切換周期T2を主切換機構(M1)の切換周期
T1よりも長くしたものである。
【0110】補助タンク(143)の容量が比較的大きい場
合や、加圧熱交換器(131)の容量が比較的小さい場合
等、補助切換機構(M2)の切換動作を頻繁に行う必要のな
い場合がある。このような場合、補助加圧電磁弁(113)
及び補助減圧電磁弁(116)の開閉動作の回数を低減すれ
ば、これら電磁弁(113),(116)の寿命を長くすることが
できる。そこで、本実施形態では、補助切換機構(M2)の
切換周期T2を主切換機構(M1)の切換周期T1よりも長
く設定することにより、補助切換機構(M2)の劣化を抑制
することとしている。
【0111】<第7実施形態>図7に示すように、第7
実施形態は、補助切換機構(M2)の供給状態の継続時間P
2を、補給状態の継続時間P1よりも長くしたものであ
る。
【0112】補助タンク(143)は加圧熱交換器(131)より
も高い位置に設置されていることから、補助タンク(14
3)から加圧熱交換器(131)に供給される冷媒は、主とし
て重力の作用による自然落下により、加圧熱交換器(13
1)に搬送される。これに対し、回路の液ラインから補助
タンク(143)に補給される冷媒は、補助タンク(143)の減
圧の程度に応じた吸引力(圧力差による吸引力)によ
り、補助タンク(143)に搬送される。自然落下による搬
送の速度は、吸引力による搬送の速度よりも小さいの
で、補助タンク(143)が飽和充填状態から空状態になる
までの時間は、空状態から飽和充填状態になるまでの時
間よりも長い。
【0113】そこで、本実施形態では、このようなシス
テムの特性を考慮し、補助切換機構(M2)の供給状態の継
続時間P2を補給状態の継続時間P1よりも長くするこ
ととした。従って、補助切換機構(M2)を適正な時期に切
り換えることができ、安定した高効率な熱搬送動作が可
能となる。
【0114】<第8実施形態>第8実施形態は、補助切
換機構(M2)の切換周期を、第2実施形態の主切換機構(M
1)の切換周期と同様に、熱搬送能力に応じて予め段階的
に設定した所定周期毎に行うようにしたものである。
【0115】すなわち、コントローラ(30)の補助切換制
御部(32)には、予め実験やシミュレーション等に基づい
て設定した適正な切換周期が、テーブルの形成で記憶さ
れている。コントローラ(30)は、第2実施形態と同様に
能力制御を行うと共に、当該テーブルに基づいて能力に
応じた切換周期を適宜選択し、補助切換機構(M2)の切換
を行う。
【0116】従って、本実施形態によれば、熱搬送能力
に対応した補助切換機構(M2)の切換制御を実行すること
ができるので、熱搬送を安定して行うことができる。
【0117】<第9実施形態>第9実施形態は、補助切
換機構(M2)の切換周期を、第3実施形態の主切換機構(M
1)の切換周期と同様に、駆動力発生回路(6)の冷媒供給
量に応じて変更するようにしたものである。
【0118】具体的な制御方法は第3実施形態と同様で
あるので、その説明は省略する。
【0119】本実施形態によれば、補助切換機構(M2)の
切換を運転状態に対応しながら行うことができる。その
ため、運転効率を向上させることができる。
【0120】<第10実施形態>第10実施形態は、補
助タンク(143)に空状態及び過充填状態を検知する検知
手段(23),(26)を設け、その検知結果に基づいて補助切
換機構(M2)の切換を行うようにしたものである。
【0121】補助タンク(143)の空状態を検知する第3
検知手段(23)及び過充填状態を検知する第3過充填検知
手段(26)としては、第4実施形態の空検知手段(21),(2
2)及び過充填検知手段(24),(25)と同様のものを用いる
ことができる。つまり、第3空検知手段(23)としては、
補助タンク(143)の液配管や補助タンク(143)の下部に設
けられた温度センサや、補助タンク(143)内に設けられ
た液面センサ等を用いることができる。また、第3過充
填検知手段(26)としては、補助タンク(143)のガス配管
や補助タンク(143)の上部に設けられた温度センサや、
補助タンク(143)内に設けられた液面センサ等を用いる
ことができる。
【0122】補助切換機構(M2)の切換制御は第4実施形
態の主切換機構(M1)の切換制御と同様であるので、その
説明は省略する。
【0123】本実施形態によれば、補助タンク(143)が
空状態又は過充填状態のまま運転を継続することを防止
することができ、加圧熱交換器(131)への冷媒供給を安
定して確実に行うことができる。
【0124】なお、本実施形態では、空検知及び過充填
検知の双方に基づいて切換制御を行うこととしたが、空
検知又は充填検知のいずれか一方のみに基づいて切換制
御を行うことも可能である。
【0125】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る熱搬送装置
によれば、容量の少ない方のタンクが最大能力運転時に
飽和充填状態と空状態とを繰り返す周期と等しい所定周
期毎に主切換手段を切り換えることとしたので、他方の
タンクが飽和充填状態又は空状態のまま運転を継続する
ことを防止することができる。従って、高効率な運転を
安定して行うことができる。また、主切換手段が過度に
切換動作を繰り返すことを防止することができため、主
切換手段の寿命が延び、信頼性が向上する。その結果、
装置の信頼性を向上させることができ、長寿命化を達成
することができる。
【0126】また、本発明に係る他の熱搬送装置によれ
ば、熱搬送能力に応じて段階的に設定された所定周期毎
に主切換手段を切り換えることとしたので、主切換手段
は熱搬送能力に適合した周期で切り換えられ、切換時期
の遅れによる冷媒搬送不良や、切換時期が早すぎること
による切換動作の過剰な繰り返しを防止することができ
る。
【0127】また、本発明に係る他の熱搬送装置によれ
ば、利用側回路からの冷媒供給量又は利用側回路への冷
媒回収量に応じて主切換手段の切換周期を変更すること
としたので、運転状態に適合した時期に主切換手段を切
り換えることができる。
【0128】また、本発明に係る他の熱搬送装置によれ
ば、タンクの空状態を検知する空検知手段を設け、空検
知に基づいて主切換手段を切り換えることとしたので、
タンクが空状態になったまま運転を継続することを確実
に防止することができ、安定した高効率な熱搬送が可能
となる。
【0129】また、本発明に係る他の熱搬送装置によれ
ば、タンクの過充填状態を検知する過充填検知手段を設
け、過充填検知に基づいて主切換手段を切り換えること
としたので、タンクが過充填状態になったまま運転を継
続することを確実に防止することができ、安定した高効
率な熱搬送が可能となる。
【0130】加圧熱交換器に液冷媒を供給するための補
助タンクを設けることにより、装置の性能が向上すると
ともに、補助タンクの連通状態を切り換える補助切換手
段を主切換手段と連動させて切り換えることにより、補
助切換手段を切り換えるための専用のタイマが不要とな
り、装置の低コスト化を促進することができる。
【0131】補助切換手段を主切換手段の切換周期より
も長い周期で切り換えることにより、補助切換手段の切
換回数が減少し、切換動作の過剰な繰り返しを防止する
ことができ、補助切換手段の劣化を抑制することができ
る。
【0132】補助切換手段を主切換手段の切換周期より
も短い周期で切り換えることにより、一回の切換周期に
必要な冷媒の供給量及び補給量が減少するので、補助タ
ンクを小型化することができる。
【0133】主切換手段の切換時期と異なる時期に補助
切換手段を供給状態から補給状態に切り換えることによ
り、運転を安定させることができ、安定した熱搬送が可
能となる。
【0134】補助タンクの供給状態の継続時間が補給状
態の継続時間よりも長くなるように補助切換手段を切り
換えることにより、装置の特性に応じて切換を行うこと
ができる。
【0135】補助切換手段を所定の一定周期毎に切り換
えることにより、補助切換手段(M2)の切換制御を簡単化
することができ、装置の低コスト化を図ることができ
る。
【0136】熱搬送能力に応じて段階的に設定された所
定周期毎に補助切換手段を切り換えることにより、補助
切換手段を運転状態に応じた適切な時期に切り換えるこ
とができ、安定した運転を行うことができる。
【0137】補助切換手段の切換周期を利用側回路への
冷媒供給量又は利用側回路からの冷媒回収量に応じて変
更することにより、補助切換手段を運転状態に応じた適
切な時期に切り換えることができ、安定した運転を行う
ことができる。
【0138】補助タンクの空状態を検知する空検知手段
を設け、空状態を検知すると補助切換手段を切り換える
ようにすることにより、補助タンクが空状態のまま運転
を継続することを防止することができる。
【0139】補助タンクの充填状態を検知する充填検知
手段を設け、充填状態を検知すると補助切換手段を切り
換えるようにすることにより、補助タンクが充填状態の
まま運転を継続することを防止することができる。
【0140】空検知手段を、タンクの液出入口に接続さ
れた液配管又はタンク下部に設けられた温度センサによ
って構成することにより、空状態を確実に検知すること
ができる。
【0141】空状態検知手段を、タンク内の冷媒の液面
を検出する液面センサによって構成することにより、空
状態を確実に検知することができる。
【0142】充填検知手段を、タンクのガス出入口に接
続されたガス配管又はタンク上部に設けられた温度セン
サによって構成することにより、充填状態を確実に検知
することができる。
【0143】充填検知手段を、タンク内の冷媒の液面を
検出する液面センサによって構成することにより、充填
状態を確実に検知することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】熱搬送装置の全体構成図である。
【図2】熱駆動ユニットの構成図である。
【図3】空検知手段の構成を説明するためのタンク近傍
の模式図である。
【図4】充填検知手段の構成を説明するためのタンク近
傍の模式図である。
【図5】空検知手段及び充填検知手段の構成を説明する
ためのタンクの模式図である。
【図6】主切換手段と補助切換手段の切換時期を示すタ
イムチャートである。
【図7】補助切換手段の切換時期を示すタイムチャート
である。
【図8】従来の熱搬送装置の全体構成図である。
【符号の説明】
(6) 駆動力発生回路 (7) 利用側回路 (30) コントローラ (31) 主切換制御部 (32) 補助切換制御部 (111) 第1加圧電磁弁 (112) 第2加圧電磁弁 (113) 補助加圧電磁弁 (114) 第1減圧電磁弁 (115) 第2減圧電磁弁 (116) 補助減圧電磁弁 (131) 加圧熱交換器 (141) 第1タンク (142) 第2タンク (143) 補助タンク (150) 減圧熱交換器 (158) 主熱交換器 (M1) 主切換手段 (M2) 補助切換手段

Claims (20)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷媒の搬送駆動力を発生させる駆動力発
    生回路(6)と、熱源及び利用側熱交換器(5)を有する利用
    側回路(7)とを備え、該駆動力発生回路(6)から供給した
    冷媒を該利用側回路(7)で搬送させて該駆動力発生回路
    (6)に回収する熱搬送装置であって、 上記駆動力発生回路(6)には、 ガス出入口及び液出入口が形成され、液冷媒を貯留する
    第1及び第2タンク(141,142)と、 冷媒を加熱することにより高圧圧力を生成する加圧熱交
    換器(131)と、 冷媒を冷却することにより低圧圧力を生成する減圧熱交
    換器(150)と、 上記第1タンク(141)を上記加圧熱交換器(131)に連通さ
    せて液冷媒を押し出す加圧タンクにすると共に上記第2
    タンク(142)を上記減圧熱交換器(150)に連通させて液冷
    媒を吸引する減圧タンクにする第1連通状態と、該第2
    タンク(142)を該加圧熱交換器(131)に連通させて加圧タ
    ンクにすると共に該第1タンク(141)を該減圧熱交換器
    (150)に連通させて減圧タンクにする第2連通状態と
    を、交互に切り換える主切換手段(M1)とが設けられ、 熱搬送能力を調節する能力制御手段(20)と、 上記両タンク(141,142)のうち容量の小さい方のタンク
    が最大能力運転時に飽和充填状態と空状態とを繰り返す
    周期と等しい所定周期毎に、上記主切換手段(M1)を切り
    換える主切換制御手段(31)とを備えている熱搬送装置。
  2. 【請求項2】 冷媒の搬送駆動力を発生させる駆動力発
    生回路(6)と、熱源及び利用側熱交換器(5)を有する利用
    側回路(7)とを備え、該駆動力発生回路(6)から供給した
    冷媒を該利用側回路(7)で搬送させて該駆動力発生回路
    (6)に回収する熱搬送装置であって、 上記駆動力発生回路(6)には、 ガス出入口及び液出入口が形成され、液冷媒を貯留する
    第1及び第2タンク(141,142)と、 冷媒を加熱することにより高圧圧力を生成する加圧熱交
    換器(131)と、 冷媒を冷却することにより低圧圧力を生成する減圧熱交
    換器(150)と、 上記第1タンク(141)を上記加圧熱交換器(131)に連通さ
    せて液冷媒を押し出す加圧タンクにすると共に上記第2
    タンク(142)を上記減圧熱交換器(150)に連通させて液冷
    媒を吸引する減圧タンクにする第1連通状態と、該第2
    タンク(142)を該加圧熱交換器(131)に連通させて加圧タ
    ンクにすると共に該第1タンク(141)を該減圧熱交換器
    (150)に連通させて減圧タンクにする第2連通状態と
    を、交互に切り換える主切換手段(M1)とが設けられ、 熱搬送能力を調節する能力制御手段(20)と、 予め熱搬送能力に応じて段階的に設定された所定周期毎
    に、上記主切換手段(M1)を切り換える主切換制御手段(3
    1)とを備えている熱搬送装置。
  3. 【請求項3】 冷媒の搬送駆動力を発生させる駆動力発
    生回路(6)と、熱源及び利用側熱交換器(5)を有する利用
    側回路(7)とを備え、該駆動力発生回路(6)から供給した
    冷媒を該利用側回路(7)で搬送させて該駆動力発生回路
    (6)に回収する熱搬送装置であって、 上記駆動力発生回路(6)には、 ガス出入口及び液出入口が形成され、液冷媒を貯留する
    第1及び第2タンク(141,142)と、 冷媒を加熱することにより高圧圧力を生成する加圧熱交
    換器(131)と、 冷媒を冷却することにより低圧圧力を生成する減圧熱交
    換器(150)と、 上記第1タンク(141)を上記加圧熱交換器(131)に連通さ
    せて液冷媒を押し出す加圧タンクにすると共に上記第2
    タンク(142)を上記減圧熱交換器(150)に連通させて液冷
    媒を吸引する減圧タンクにする第1連通状態と、該第2
    タンク(142)を該加圧熱交換器(131)に連通させて加圧タ
    ンクにすると共に該第1タンク(141)を該減圧熱交換器
    (150)に連通させて減圧タンクにする第2連通状態と
    を、交互に切り換える主切換手段(M1)と、 利用側回路(7)への冷媒供給量又は利用側回路(7)からの
    冷媒回収量を検出する冷媒量検出手段(27)とが設けら
    れ、 上記冷媒量検出手段(27)の検出した冷媒供給量又は冷媒
    回収量に基づいて切換周期を変更しながら上記主切換手
    段(M1)を切り換える主切換制御手段(31)を備えている熱
    搬送装置。
  4. 【請求項4】 冷媒の搬送駆動力を発生させる駆動力発
    生回路(6)と、熱源及び利用側熱交換器(5)を有する利用
    側回路(7)とを備え、該駆動力発生回路(6)から供給した
    冷媒を該利用側回路(7)で搬送させて該駆動力発生回路
    (6)に回収する熱搬送装置であって、 上記駆動力発生回路(6)には、 ガス出入口及び液出入口が形成され、液冷媒を貯留する
    第1及び第2タンク(141,142)と、 冷媒を加熱することにより高圧圧力を生成する加圧熱交
    換器(131)と、 冷媒を冷却することにより低圧圧力を生成する減圧熱交
    換器(150)と、 上記第1タンク(141)を上記加圧熱交換器(131)に連通さ
    せて液冷媒を押し出す加圧タンクにすると共に上記第2
    タンク(142)を上記減圧熱交換器(150)に連通させて液冷
    媒を吸引する減圧タンクにする第1連通状態と、該第2
    タンク(142)を該加圧熱交換器(131)に連通させて加圧タ
    ンクにすると共に該第1タンク(141)を該減圧熱交換器
    (150)に連通させて減圧タンクにする第2連通状態と
    を、交互に切り換える主切換手段(M1)と、 上記第1及び第2タンク(141,142)の液冷媒の空状態を
    それぞれ検知する第1及び第2空検知手段(21,22)とが
    設けられ、 上記第1空検知手段(21)からの検知信号を受けると、上
    記第1タンク(141)が液冷媒を吸い込むように上記主切
    換手段(M1)を上記第1連通状態から上記第2連通状態に
    切り換える一方、上記第2空検知手段(22)からの検知信
    号を受けると、上記第2タンク(142)が液冷媒を吸い込
    むように該主切換手段(M1)を上記第2連通状態から上記
    第1連通状態に切り換える主切換制御手段(31)を備えて
    いる熱搬送装置。
  5. 【請求項5】 冷媒の搬送駆動力を発生させる駆動力発
    生回路(6)と、熱源及び利用側熱交換器(5)を有する利用
    側回路(7)とを備え、該駆動力発生回路(6)から供給
    した冷媒を該利用側回路(7)で搬送させて該駆動力発
    生回路(6)に回収する熱搬送装置であって、 上記駆動力発生回路(6)には、 ガス出入口及び液出入口が形成され、液冷媒を貯留する
    第1及び第2タンク(141,142)と、 冷媒を加熱することにより高圧圧力を生成する加圧熱交
    換器(131)と、 冷媒を冷却することにより低圧圧力を生成する減圧熱交
    換器(150)と、 上記第1タンク(141)を上記加圧熱交換器(131)に連通さ
    せて液冷媒を押し出す加圧タンクにすると共に上記第2
    タンク(142)を上記減圧熱交換器(150)に連通させて液冷
    媒を吸引する減圧タンクにする第1連通状態と、該第2
    タンク(142)を該加圧熱交換器(131)に連通させて加圧タ
    ンクにすると共に該第1タンク(141)を該減圧熱交換器
    (150)に連通させて減圧タンクにする第2連通状態と
    を、交互に切り換える主切換手段(M1)と、 上記第1及び第2タンク(141,142)の液冷媒の過充填状
    態をそれぞれ検知する第1及び第2過充填検知手段(24,
    25)とが設けられ、 上記第1過充填検知手段(24)からの検知信号を受ける
    と、上記第1タンク(141)が液冷媒を押し出すように上
    記主切換手段(M1)を上記第2連通状態から上記第1連通
    状態に切り換える一方、上記第2過充填検知手段(25)か
    らの検知信号を受けると、上記第2タンク(142)が液冷
    媒を押し出すように該主切換手段(M1)を上記第1連通状
    態から上記第2連通状態に切り換える主切換制御手段(3
    1)を備えている熱搬送装置。
  6. 【請求項6】 駆動力発生回路(6)には、 ガス出入口及び液出入口が形成され且つ加圧熱交換器(1
    31)よりも高い位置に設置された補助タンク(143)と、 該ガス出入口を介して該補助タンク(143)と該加圧熱交
    換器(131)とを連通させ、該補助タンク(143)内の液冷媒
    を該液出入口を通じて該加圧熱交換器(131)に供給する
    供給状態と、該ガス出入口を介して該補助タンク(143)
    と減圧熱交換器(150)とを連通させ、回路の液ラインか
    ら該補助タンク(143)に液冷媒を吸い込む補給状態とを
    切り換える補助切換手段(M2)とが設けられ、 上記補助切換手段(M2)を主切換手段(M1)と連動させて切
    り換える補助切換制御手段(32)を備えている請求項1〜
    5のいずれか一つに記載の熱搬送装置。
  7. 【請求項7】 駆動力発生回路(6)には、 ガス出入口及び液出入口が形成され且つ加圧熱交換器(1
    31)よりも高い位置に設置された補助タンク(143)と、 該ガス出入口を介して該補助タンク(143)と該加圧熱交
    換器(131)とを連通させ、該補助タンク(143)内の液冷媒
    を該液出入口を通じて該加圧熱交換器(131)に供給する
    供給状態と、該ガス出入口を介して該補助タンク(143)
    と減圧熱交換器(150)とを連通させ、回路の液ラインか
    ら該補助タンク(143)に液冷媒を吸い込む補給状態とを
    切り換える補助切換手段(M2)とが設けられ、 主切換手段(M1)の切換周期よりも長い周期で上記補助切
    換手段(M2)を切り換える補助切換制御手段(32)を備えて
    いる請求項1〜5のいずれか一つに記載の熱搬送装置。
  8. 【請求項8】 駆動力発生回路(6)には、 ガス出入口及び液出入口が形成され且つ加圧熱交換器(1
    31)よりも高い位置に設置された補助タンク(143)と、 該ガス出入口を介して該補助タンク(143)と該加圧熱交
    換器(131)とを連通させ、該補助タンク(143)内の液冷媒
    を該液出入口を通じて該加圧熱交換器(131)に供給する
    供給状態と、該ガス出入口を介して該補助タンク(143)
    と減圧熱交換器(150)とを連通させ、回路の液ラインか
    ら該補助タンク(143)に液冷媒を吸い込む補給状態とを
    切り換える補助切換手段(M2)とが設けられ、 主切換手段(M1)の切換周期よりも短い周期で上記補助切
    換手段(M2)を切り換える補助切換制御手段(32)を備えて
    いる請求項1〜5のいずれか一つに記載の熱搬送装置。
  9. 【請求項9】 駆動力発生回路(6)には、 ガス出入口及び液出入口が形成され且つ加圧熱交換器(1
    31)よりも高い位置に設置された補助タンク(143)と、 該ガス出入口を介して該補助タンク(143)と該加圧熱交
    換器(131)とを連通させ、該補助タンク(143)内の液冷媒
    を該液出入口を通じて該加圧熱交換器(131)に供給する
    供給状態と、該ガス出入口を介して該補助タンク(143)
    と減圧熱交換器(150)とを連通させ、回路の液ラインか
    ら該補助タンク(143)に液冷媒を吸い込む補給状態とを
    切り換える補助切換手段(M2)とが設けられ、 主切換手段(M1)の切換時期と異なる時期に上記補助切換
    手段(M2)を供給状態から補給状態に切り換える補助切換
    制御手段(32)を備えている請求項1〜5のいずれか一つ
    に記載の熱搬送装置。
  10. 【請求項10】 駆動力発生回路(6)には、 ガス出入口及び液出入口が形成され且つ加圧熱交換器(1
    31)よりも高い位置に設置された補助タンク(143)と、 該ガス出入口を介して該補助タンク(143)と該加圧熱交
    換器(131)とを連通させ、該補助タンク(143)内の液冷媒
    を該液出入口を通じて該加圧熱交換器(131)に供給する
    供給状態と、該ガス出入口を介して該補助タンク(143)
    と減圧熱交換器(150)とを連通させ、回路の液ラインか
    ら該補助タンク(143)に液冷媒を吸い込む補給状態とを
    切り換える補助切換手段(M2)とが設けられ、 上記供給状態の継続時間が上記補給状態の継続時間より
    も長くなるように上記補助切換手段(M2)を切り換える補
    助切換制御手段(32)を備えている請求項1〜5のいずれ
    か一つに記載の熱搬送装置。
  11. 【請求項11】 補助切換制御手段(32)は、所定の一定
    周期毎に補助切換手段(M2)を切り換えるように構成され
    ている請求項7〜10のいずれか一つに記載の熱搬送装
    置。
  12. 【請求項12】 駆動力発生回路(6)には、 ガス出入口及び液出入口が形成され且つ加圧熱交換器(1
    31)よりも高い位置に設置された補助タンク(143)と、 該ガス出入口を介して該補助タンク(143)と該加圧熱交
    換器(131)とを連通させ、該補助タンク(143)内の液冷媒
    を該液出入口を通じて該加圧熱交換器(131)に供給する
    供給状態と、該ガス出入口を介して該補助タンク(143)
    と減圧熱交換器(150)とを連通させ、回路の液ラインか
    ら該補助タンク(143)に液冷媒を吸い込む補給状態とを
    切り換える補助切換手段(M2)とが設けられ、 予め熱搬送能力に応じて段階的に設定された所定周期毎
    に上記補助切換手段(M2)を切り換える補助切換制御手段
    (32)を備えている請求項1〜5のいずれか一つに記載の
    熱搬送装置。
  13. 【請求項13】 駆動力発生回路(6)には、 ガス出入口及び液出入口が形成され且つ加圧熱交換器(1
    31)よりも高い位置に設置された補助タンク(143)と、 該ガス出入口を介して該補助タンク(143)と該加圧熱交
    換器(131)とを連通させ、該補助タンク(143)内の液冷媒
    を該液出入口を通じて該加圧熱交換器(131)に供給する
    供給状態と、該ガス出入口を介して該補助タンク(143)
    と減圧熱交換器(150)とを連通させ、回路の液ラインか
    ら該補助タンク(143)に液冷媒を吸い込む補給状態とを
    切り換える補助切換手段(M2)とが設けられ、 利用側回路(7)への冷媒供給量又は利用側回路(7)からの
    冷媒回収量を検出する冷媒量検出手段(27)と、 該冷媒量検出手段(27)の検出した冷媒供給量又は冷媒回
    収量に基づいて、切換周期を変更しながら上記補助切換
    手段(M2)を切り換える補助切換制御手段(32)とを備えて
    いる請求項1、2、4又は5のいずれか一つに記載の熱
    搬送装置。
  14. 【請求項14】 駆動力発生回路(6)には、 ガス出入口及び液出入口が形成され且つ加圧熱交換器(1
    31)よりも高い位置に設置された補助タンク(143)と、 該ガス出入口を介して該補助タンク(143)と該加圧熱交
    換器(131)とを連通させ、該補助タンク(143)内の液冷媒
    を該液出入口を通じて該加圧熱交換器(131)に供給する
    供給状態と、該ガス出入口を介して該補助タンク(143)
    と減圧熱交換器(150)とを連通させ、回路の液ラインか
    ら該補助タンク(143)に液冷媒を吸い込む補給状態とを
    切り換える補助切換手段(M2)とが設けられ、 冷媒量検出手段(27)の検出した冷媒供給量又は冷媒回収
    量に基づいて、切換周期を変更しながら上記補助切換手
    段(M2)を切り換える補助切換制御手段(32)を備えている
    請求項3に記載の熱搬送装置。
  15. 【請求項15】 駆動力発生回路(6)には、 ガス出入口及び液出入口が形成され且つ加圧熱交換器(1
    31)よりも高い位置に設置された補助タンク(143)と、 該ガス出入口を介して該補助タンク(143)と該加圧熱交
    換器(131)とを連通させ、該補助タンク(143)内の液冷媒
    を該液出入口を通じて該加圧熱交換器(131)に供給する
    供給状態と、該ガス出入口を介して該補助タンク(143)
    と減圧熱交換器(150)とを連通させ、回路の液ラインか
    ら該補助タンク(143)に液冷媒を吸い込む補給状態とを
    切り換える補助切換手段(M2)と、 上記補助タンク(143)の液冷媒の空状態を検知する第3
    空検知手段(23)とが設けられ、 上記第3空検知手段(23)からの検知信号を受けると上記
    補助切換手段(M2)を補給状態に切り換える補助切換制御
    手段(32)を備えている請求項1〜5のいずれか一つに記
    載の熱搬送装置。
  16. 【請求項16】 駆動力発生回路(6)には、 ガス出入口及び液出入口が形成され且つ加圧熱交換器(1
    31)よりも高い位置に設置された補助タンク(143)と、 該ガス出入口を介して該補助タンク(143)と該加圧熱交
    換器(131)とを連通させ、該補助タンク(143)内の液冷媒
    を該液出入口を通じて該加圧熱交換器(131)に供給する
    供給状態と、該ガス出入口を介して該補助タンク(143)
    と減圧熱交換器(150)とを連通させ、回路の液ラインか
    ら該補助タンク(143)に液冷媒を吸い込む補給状態とを
    切り換える補助切換手段(M2)と、 上記補助タンク(143)の液冷媒の過充填状態を検知する
    第3過充填検知手段(26)とが設けられ、 上記第3過充填検知手段(26)からの検知信号を受けると
    上記補助切換手段(M2)を供給状態に切り換える補助切換
    制御手段(32)を備えている請求項1〜5のいずれか一つ
    に記載の熱搬送装置。
  17. 【請求項17】 空検知手段は、タンク(141,142,143)
    の液出入口に接続された液配管(36)又はタンク下部に設
    けられた温度センサ(21a,21b)によって構成されている
    請求項4又は14のいずれか一つに記載の熱搬送装置。
  18. 【請求項18】 空検知手段は、タンク(141,142,143)
    内の液冷媒の液面を検出する液面センサ(27a,27b)によ
    って構成されている請求項4又は14のいずれか一つに
    記載の熱搬送装置。
  19. 【請求項19】 過充填検知手段は、タンク(141,142,1
    43)のガス出入口に接続されたガス配管(37)又はタンク
    上部に設けられた温度センサ(22a,22b)によって構成さ
    れている請求項5又は15のいずれか一つに記載の熱搬
    送装置。
  20. 【請求項20】 過充填検知手段は、タンク内の液冷媒
    の液面を検出する液面センサ(27a,27b)によって構成さ
    れている請求項5又は15のいずれか一つに記載の熱搬
    送装置。
JP11013163A 1999-01-21 1999-01-21 熱搬送装置 Expired - Fee Related JP3109503B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11013163A JP3109503B2 (ja) 1999-01-21 1999-01-21 熱搬送装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11013163A JP3109503B2 (ja) 1999-01-21 1999-01-21 熱搬送装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000213821A JP2000213821A (ja) 2000-08-02
JP3109503B2 true JP3109503B2 (ja) 2000-11-20

Family

ID=11825515

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11013163A Expired - Fee Related JP3109503B2 (ja) 1999-01-21 1999-01-21 熱搬送装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3109503B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AU2002220484A1 (en) * 2000-11-23 2002-06-03 Luk Fahrzeug-Hydraulik Gmbh And Co. Kg Air conditioning system
JP2003106685A (ja) * 2001-09-28 2003-04-09 Mitsubishi Electric Corp 冷凍空調装置
JP5507111B2 (ja) * 2008-05-30 2014-05-28 ローム アンド ハース カンパニー 水性(メタ)アクリル酸の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000213821A (ja) 2000-08-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN102369397B (zh) 热泵式供暖装置
JP4394709B2 (ja) 空調機の液冷媒蓄積防止装置および方法
US9958170B2 (en) Air conditioning apparatus
JP4937244B2 (ja) ヒートポンプ装置並びにそれを搭載したヒートポンプ給湯機及び空気調和機
JP4058696B2 (ja) ヒートポンプ給湯システム
JP2009193422A (ja) 自動販売機
JP3109503B2 (ja) 熱搬送装置
JP2002181427A (ja) 自動回収機構付き冷却液循環装置
JP6497111B2 (ja) ヒートポンプ式蒸気生成装置
JP2010139098A (ja) 冷凍サイクル装置及びこれを搭載した給湯機
JP4288699B2 (ja) 真空冷却装置の制御方法および真空冷却装置
JP4269358B2 (ja) 熱搬送装置
JP2006250392A (ja) 冷凍サイクル装置
US5924480A (en) Air conditioning system
JP4264999B2 (ja) 冷凍装置
JP2000304363A (ja) 熱搬送装置
JP2018124037A (ja) ヒートポンプ装置
JP2004011950A (ja) 蓄熱装置
JP3997701B2 (ja) 冷媒搬送装置
JP3019077B1 (ja) 冷凍装置
JP4178659B2 (ja) 熱搬送装置
JP5240016B2 (ja) 自動販売機
JP2001235181A (ja) 熱搬送装置
JP2000171116A (ja) 冷凍装置
JP2001221461A (ja) 熱搬送装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070914

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080914

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090914

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100914

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100914

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110914

Year of fee payment: 11

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees