JP3019077B1 - 冷凍装置 - Google Patents

冷凍装置

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JP3019077B1
JP3019077B1 JP10264738A JP26473898A JP3019077B1 JP 3019077 B1 JP3019077 B1 JP 3019077B1 JP 10264738 A JP10264738 A JP 10264738A JP 26473898 A JP26473898 A JP 26473898A JP 3019077 B1 JP3019077 B1 JP 3019077B1
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Abstract

【要約】 【課題】 液冷媒を吸引排出するポンプ等の搬送手段に
よって冷媒が循環する冷媒回路に対し、冷媒循環動作の
起動時に、ポンプの液冷媒排出動作を良好に行うこと
で、起動不良を回避する。 【解決手段】 ポンプ(30)、室内熱交換器(HEX1)、主熱
交換器(HEX2)が冷媒配管によって接続された2次側回路
(20)を備えた空気調和装置に対し、ポンプ(30)の排出側
及び吸入側に接続可能な貯留容器(T)を設ける。冷媒循
環動作の終了時、ポンプ(30)の停止前に、貯留容器(T)
をポンプ(30)の排出側に連通し、ポンプ(30)からの排出
液冷媒を貯留容器(T)に回収する。冷媒循環動作の起動
時、貯留容器(T)をポンプ(30)の吸入側に連通し、貯留
容器(T)内の液冷媒をポンプ(30)へ供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液冷媒を吸引排出
するポンプ等の搬送手段によって冷媒を循環させる冷媒
回路を備えた冷凍装置に係る。特に、本発明は、冷媒循
環の起動動作を良好に行う対策に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば特開昭62−2389
51号公報に開示されているような2次冷媒システムが
知られている。このシステムは、1次側冷媒回路及び2
次側冷媒回路を備える。この両回路の冷媒同士は主熱交
換器で熱交換する。1次側冷媒回路は蒸気圧縮式の冷凍
サイクルで成る。2次側冷媒回路は、ポンプ、室内熱交
換器、上記主熱交換器が冷媒配管により接続されて成
る。両回路で冷媒が循環することにより、1次側冷媒回
路で発生した冷熱または温熱が主熱交換器において2次
側冷媒回路に供給される。
【0003】以下、2次側冷媒回路での冷媒循環動作に
ついて説明する。先ず、1次側冷媒回路から冷熱を受け
る場合、ポンプから流出した液冷媒は、室内熱交換器で
室内空気と熱交換を行って蒸発する。これにより室内が
冷房される。この蒸発したガス冷媒は、主熱交換器で1
次側冷媒回路の冷媒と熱交換を行い、1次側冷媒回路か
ら冷熱を受けて凝縮する。この凝縮した液冷媒はポンプ
に戻る。このような冷媒循環動作が2次側冷媒回路で行
われる。一方、1次側冷媒回路から温熱を受ける場合、
2次側冷媒回路での冷媒循環方向は上記とは逆向きとな
る。つまり、ポンプから流出した液冷媒は、主熱交換器
で1次側冷媒回路の冷媒と熱交換を行い、1次側冷媒回
路から温熱を受けて蒸発する。この蒸発したガス冷媒
は、室内熱交換器で室内空気と熱交換を行って凝縮す
る。これにより室内が暖房される。この凝縮した液冷媒
はポンプに戻る。このような冷媒循環動作が2次側冷媒
回路で行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の2次
冷媒システムでは、運転開始時に2次側冷媒回路のポン
プ内やポンプの吸入側にガス冷媒が存在する場合、ポン
プ内の液冷媒に十分な圧送力を与えることができず、液
冷媒の排出動作を良好に行うことができなくなる。その
結果、2次側冷媒回路での熱搬送を良好に行うことがで
きないといった起動不良が生じてしまう。
【0005】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、液冷媒を吸引排出す
るポンプ等の搬送手段によって冷媒が循環する冷媒回路
に対し、冷媒循環動作の起動時に、ポンプの液冷媒排出
動作を良好に行うことで、起動不良を回避することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】−発明の概要− 上記目的を達成するために、本発明は、液冷媒を吸引排
出するポンプ等の搬送手段を備え、冷媒が相変化しなが
ら循環することで熱搬送を行う冷媒回路を備えた冷凍装
置に対し、冷媒循環動作の停止時には、次回の起動時に
搬送手段からの液冷媒の排出が良好に行えるように回路
内の液冷媒を特定の部分に回収する動作を行うようにし
た。
【0007】−解決手段− 具体的に、本発明が講じた第1の解決手段は、図1に示
すように、液冷媒を吸引排出する搬送手段(30)、熱源側
熱交換器(HEX2)、利用側熱交換器(HEX1)を有する冷媒回
路(20)を備えた冷凍装置を前提としている。この冷媒回
路(20)は、搬送手段(30)が排出した液冷媒を、上記熱源
側熱交換器(HEX2)及び利用側熱交換器(HEX1)のうち一方
の熱交換器(HEX1,HEX2)で蒸発させ、このガス冷媒を、
他方の熱交換器(HEX2,HEX1)で凝縮させた後、搬送手段
(30)に吸引させる冷媒循環動作により熱搬送を行う。こ
の冷凍装置に対し、搬送手段(30)の吸引側及び排出側
に、液配管(35)を介して貯留容器(T)を接続する。ま
た、上記液配管(35)に、搬送手段(30)の停止前に貯留容
器(T)を搬送手段(30)の排出側に連通させ、搬送手段(3
0)の起動時に貯留容器(T)を搬送手段(30)の吸引側に連
通させる切換手段(SV-I,SV-O)を設けている。
【0008】この特定事項により、搬送手段(30)の停止
前には、搬送手段(30)が排出した液冷媒が液配管(35)を
経て貯留容器(T)に回収される。つまり、冷媒循環動作
の停止後は、冷媒回路(20)内の液冷媒が貯留容器(T)に
貯えられる。この液冷媒は次回の起動時には液配管(35)
を経て搬送手段(30)の吸引側に導入される。これによ
り、搬送手段(30)からの液冷媒の排出動作が良好に行わ
れ、起動不良は発生しない。その結果、冷媒回路(20)で
の熱搬送が効率良く行われる。また、貯留容器(T)と搬
送手段(30)との連通状態を切換手段(SV-I,SV-O)によっ
て変更するのみで、停止時に貯留容器(T)へ液冷媒を回
収する動作と、起動時に貯留容器(T)から搬送手段(30)
へ液冷媒を導入する動作とが切り換え可能である。
【0009】第2の解決手段は、前提を上述した第1の
解決手段の前提と同じくする。そして、図4に示すよう
に、他方の熱交換器(HEX2,HEX1)で凝縮した冷媒を搬送
手段(30)に吸引させる吸引管(38)に貯留容器(T)を設け
る。また、上記搬送手段(30)の排出側と貯留容器(T)と
を連通管(39)によって接続する。更に、この連通管(39)
に、搬送手段(30)の停止前に、該搬送手段(30)の排出側
と貯留容器(T)とを連通させる切換手段(SV-B)を設けて
いる。
【0010】この特定事項により、冷媒回路(20)での冷
媒循環動作では、貯留容器(T)は、回路(20)内に余剰液
冷媒が生じた際に該液冷媒を貯えるレシーバとして機能
する。また、この貯留容器(T)は、液回収動作時におい
ては、次回の起動時に搬送手段(30)に与える液冷媒の回
収部分として機能する。つまり、貯留容器(T)は、これ
ら機能を兼用する。更に、冷媒循環動作の起動時には、
貯留容器(T)内の液冷媒が搬送手段(30)に吸引され、冷
媒回路(20)を循環した後に、貯留容器(T)を経て再び搬
送手段(30)に戻る。つまり、貯留容器(T)と搬送手段(3
0)とが常時連通した状態で冷媒循環動作が行われる。従
って、冷媒回路(20)での冷媒循環動作を行う前に貯留容
器(T)内の液冷媒を搬送手段(30)に供給し、その後、貯
留容器(T)と搬送手段(30)との連通状態を解除するとい
った特別な供給動作を行う必要がない。
【0011】第3の解決手段は、前提を上述した第1の
解決手段の前提と同じくする。そして、冷媒回路(20)
に、搬送手段(30)の起動時に該搬送手段(30)の吸引側に
連通する貯留容器(T)を備えさせる。また、上記搬送手
段(30)の排出側と貯留容器(T)とを、搬送手段(30)の停
止前に該搬送手段(30)の排出側と貯留容器(T)とを連通
させる連通手段(35,39)により接続している。
【0012】この特定事項によっても、冷媒循環動作の
停止後は、冷媒回路(20)内の液冷媒が貯留容器(T)に貯
えられる。冷媒循環動作の起動時には、貯留容器(T)に
貯えられた液冷媒が搬送手段(30)へ吸引される。これに
より、搬送手段(30)からの液冷媒の排出動作が良好に行
われ、起動不良は発生しない。その結果、冷媒回路(20)
での熱搬送が効率良く行われる。
【0013】以下に述べる解決手段は、液冷媒を貯留す
るタンク手段(T1,T2)からの液冷媒の押し出しと、該タ
ンク手段(T1,T2)への液冷媒の回収とにより冷媒循環動
作を行うものに対し、起動時の液冷媒不足を回避するも
のである。
【0014】第4の解決手段は、冷媒循環動作の起動時
に、タンク手段(T1,T2)内に液冷媒が存在するように、
冷媒循環動作の停止時の動作を改良したものである。本
解決手段は、前提を上述した第1の解決手段の前提と同
じくする。そして、図6に示すように、搬送手段(30)
に、タンク手段(T1,T2)、加圧手段(HEX3)、減圧手段(HE
X4)を備えさせる。タンク手段(T1,T2)は液冷媒の貯留が
可能である。加圧手段(HEX3)は、タンク手段(T1,T2)に
加圧管(31)を介して接続し、液冷媒を加熱蒸発させるこ
とで高圧を発生させ、この高圧をタンク手段(T1,T2)に
作用させて該タンク手段(T1,T2)から上記一方の熱交換
器(HEX1,HEX2)に液冷媒を押し出す押し出し動作を行わ
せる。減圧手段(HEX4)は、タンク手段(T1,T2)に減圧管
(32)を介して接続し、ガス冷媒を冷却凝縮させることで
低圧を発生させ、この低圧をタンク手段(T1,T2)に作用
させて上記他方の熱交換器(HEX2,HEX1)からタンク手段
(T1,T2)に液冷媒を回収する回収動作を行わせる。ま
た、上記加圧管(31)及び減圧管(32)に、加圧手段(HEX3)
及び減圧手段(HEX4)での冷媒の加熱冷却動作を停止する
前にタンク手段(T1,T2)を減圧手段(HEX4)に連通させる
切換手段(SV-P,SV-V)を設けている。
【0015】この特定事項により、タンク手段(T1,T2)
から液冷媒を押し出す押し出し動作と、タンク手段(T1,
T2)へ液冷媒を回収する回収動作とにより冷媒回路(20)
で熱搬送を行う。冷媒循環動作の停止時には、切換手段
(SV-P,SV-V)の切り換え動作により回収動作のみが行わ
れる。つまり、タンク手段(T1,T2)から液冷媒が押し出
されることなしに、該タンク手段(T1,T2)には液冷媒が
回収される。従って、冷媒循環動作の停止後は、タンク
手段(T1,T2)に液冷媒が確実に存在し、この液冷媒は次
回の起動時にタンク手段(T1,T2)から押し出されて冷媒
回路(20)を循環する。つまり、起動時における搬送手段
(30)からの液冷媒の排出動作が良好に行われ、起動不良
は発生しない。
【0016】第5の解決手段は、前提を上述した第1の
解決手段の前提と同じくする。また、第4の解決手段と
同様の搬送手段(30)を備えている。そして、図10に示
すように、タンク手段(T1,T2)から液冷媒を押し出すた
めの押し出し管(37)に、加圧手段(HEX3)及び減圧手段(H
EX4)での冷媒の加熱冷却動作を停止する前に該押し出し
管(37)を閉鎖する切換手段(SV-C)を設けている。
【0017】この特定事項により、冷媒循環動作の停止
時には、切換手段(SV-C)によって押し出し管(37)が閉鎖
されているため、タンク手段(T1,T2)に高圧が作用して
も該タンク手段(T1,T2)内の液冷媒が押し出し管(37)か
ら押し出されることがない。つまり、タンク手段(T1,T
2)内に液冷媒を保持したままで冷媒循環動作が停止す
る。このタンク手段(T1,T2)内に保持された液冷媒は、
次回の起動時に該タンク手段(T1,T2)から押し出されて
主回路(21)を循環する。
【0018】第6の解決手段は、前提を上述した第1の
解決手段の前提と同じくする。また、第4の解決手段と
同様の搬送手段(30)を備えている。そして、冷媒回路(2
0)での冷媒循環動作を停止する前に、押し出し動作を行
うことなしに回収動作を行ってタンク手段(T1,T2)に液
冷媒を回収している。
【0019】この特定事項によっても、冷媒循環動作の
停止後は、タンク手段(T1,T2)に液冷媒が確実に存在
し、この液冷媒は次回の起動時にタンク手段(T1,T2)か
ら押し出される。つまり、起動時における搬送手段(30)
からの液冷媒の排出動作が良好に行われ、起動不良は発
生しない。
【0020】第7の解決手段は、上述の解決手段と同様
に、液冷媒を貯留するタンク(T1,T2)からの液冷媒の押
し出しと、該タンク(T1,T2)への液冷媒の回収とにより
冷媒循環動作を行うものを前提としている。また、搬送
手段(30)は、タンク手段(T1,T2)、加圧手段(HEX3)、減
圧手段(HEX4)に加えてサブタンク手段(ST)とを備えてい
る。このサブタンク手段(ST)は、タンク手段(T1,T2)か
ら押し出される液冷媒の一部を回収する動作と、この回
収した液冷媒を加圧手段(HEX3)に供給する動作とを行
う。また、サブタンク手段(ST)に、加圧手段(HEX3)及び
減圧手段(HEX4)での冷媒の加熱冷却動作を停止する前に
該サブタンク手段(ST)の液冷媒回収動作を行わせる回収
手段(37c)を接続している。
【0021】この特定事項により、冷媒循環動作の停止
後には、サブタンク手段(ST)に液冷媒が存在している。
この液冷媒は、次回の起動時にサブタンク手段(ST)から
加圧手段(HEX3)に供給され、該加圧手段(HEX3)で加熱蒸
発し、タンク手段(T1,T2)から液冷媒を押し出すための
加圧に寄与する。このため、タンク手段(T1,T2)からの
液冷媒の押し出し動作が良好に行われ起動不良は生じな
い。
【0022】第8の解決手段も、上述の解決手段と同様
に、液冷媒を貯留するタンク(T1,T2)からの液冷媒の押
し出しと、該タンク(T1,T2)への液冷媒の回収とにより
冷媒循環動作を行うものを前提としている。そして、加
圧手段(HEX3)に、冷媒回路(20)での冷媒循環動作を停止
する前に加圧手段(HEX3)へ液冷媒を回収する回収手段(3
4)を接続している。
【0023】この特定事項により、冷媒循環動作の起動
時には、タンク手段(T1,T2)から液冷媒を押し出すため
の加圧に寄与する液冷媒が加圧手段(HEX3)に存在してい
る。この場合にも、タンク手段(T1,T2)からの液冷媒の
押し出し動作が良好に行われ起動不良は生じない。
【0024】第9の解決手段は、上記第8の解決手段に
おいて、第7の解決手段のものと同様のサブタンク手段
(ST)を備えさせる。また、回収手段(34)を、サブタンク
手段(ST)と加圧手段(HEX3)とを接続する液回収管(34)と
している。
【0025】第10の解決手段も、上記第8の解決手段
において、第7の解決手段のものと同様のサブタンク手
段(ST)を備えさせる。このサブタンク手段(ST)の容量
は、冷媒循環動作の起動時に加圧手段(HEX3)内に必要と
する液冷媒量よりも小さくなっている。また、回収手段
(34)が、タンク手段(T1,T2)からの液冷媒の排出動作及
びタンク手段(T1,T2)への液冷媒の回収動作を停止した
状態で、液冷媒をサブタンク手段(ST)内に回収する動作
と、この回収した液冷媒を加圧手段(HEX3)に供給する動
作とを複数回行う構成としている。
【0026】この特定事項により、タンク手段(T1,T2)
からの液冷媒の押し出し動作やタンク手段(T1,T2)への
液冷媒の回収動作が行われることなしに、該加圧手段(H
EX3)にはサブタンク手段(ST)から液冷媒が供給される。
また、サブタンク手段(ST)の容量は、冷媒循環動作の起
動時に加圧手段(HEX3)内に必要とする液冷媒量よりも小
さくなっているが、この加圧手段(HEX3)への液冷媒供給
動作が複数回行われることで、加圧手段(HEX3)には起動
動作を行うのに十分な量の液冷媒が回収される。
【0027】
【発明の実施の形態1】以下、本発明の実施の形態1を
図1〜図3に基づいて説明する。本実施形態では、本発
明に係る冷凍装置を室内の冷房又は暖房を行う空気調和
装置に適用した場合について説明する。
【0028】図1に示すように、本実施形態の空気調和
装置は、熱源側冷媒回路(10)と、利用側冷媒回路(20)と
を備えている。上記熱源側冷媒回路(10)は冷媒循環動作
によって冷熱又は温熱を生成する。利用側冷媒回路(20)
は熱源側冷媒回路(10)からの冷熱又は温熱を室内熱交換
器(HEX1)へ搬送して空気調和に利用する。以下、熱源側
冷媒回路(10)を1次側回路(10)といい、利用側冷媒回路
(20)を2次側回路(20)という。
【0029】−2次側回路(20)の説明− 上記2次側回路(20)は、搬送手段としての機械式ポンプ
(30)、2次側四路切換弁(23)、熱源側熱交換器としての
主熱交換器(HEX2)、複数の室内ユニット(22)、本形態の
特徴とする部材である貯留容器(T)が冷媒配管により接
続されて構成されている。室内ユニット(22)は、利用側
熱交換器としての室内熱交換器(HEX1)と室内電動弁(EV)
とを冷媒配管で直列に接続して構成されている。各室内
ユニット(22)の室内熱交換器(HEX1)側(ガス側)の一端
は、それぞれ主ガス配管(24)を介して上記主熱交換器(H
EX2)の上端部に接続している。一方、各室内ユニット(2
2)の室内電動弁(EV)側(液側)の一端は、それぞれ主液配
管(25)を介して上記2次側四路切換弁(23)に接続してい
る。また、主熱交換器(HEX2)の下端部は、主液配管(26)
を介して2次側四路切換弁(23)に接続している。
【0030】ポンプ(30)の排出側に接続した排出管(37)
及びポンプ(30)の吸引側に接続した吸引管(38)も、それ
ぞれ2次側四路切換弁(23)に接続している。
【0031】この2次側四路切換弁(23)は、図中実線で
示す切り換え状態と破線で示す切り換え状態とが切り換
え可能である。図中実線で示す切り換え状態では、ポン
プ(30)の排出側を室内ユニット(22)に連通し、且つポン
プ(30)の吸引側を主熱交換器(HEX2)に連通する。図中破
線で示す切り換え状態では、ポンプ(30)の排出側を主熱
交換器(HEX2)に連通し、且つポンプ(30)の吸引側を室内
ユニット(22)に連通する。この切り換えによって、2次
側回路(20)における冷媒の循環方向が反転可能である。
【0032】本形態の特徴とする回路構成として、上記
貯留容器(T)の底部には連通手段としての液配管(35)が
接続している。この液配管(35)の一端側(貯留容器(T)
への接続部分と反対側)は2本の分岐管(35a,35b)に分
岐している。一方の分岐管は、液回収管(35a)であっ
て、上記排出管(37)に接続している。他方の分岐管は、
液供給管(35b)であって、上記吸引管(38)に接続してい
る。液回収管(35a)には回収用電磁弁(SV-I)が、液供給
管(35b)には供給用電磁弁(SV-O)がそれぞれ設けられて
いる。回収用電磁弁(SV-I)が開放した場合にはポンプ(3
0)の排出側が貯留容器(T)に連通する。つまり、ポンプ
(30)が排出した液冷媒が貯留容器(T)に回収される。逆
に、供給用電磁弁(SV-O)が開放した場合にはポンプ(30)
の吸引側が貯留容器(T)に連通する。つまり、貯留容器
(T)内の液冷媒がポンプ(30)によって吸い出される。こ
れら各電磁弁(SV-I,SV-O)によって本発明でいう切換手
段(SV-I,SV-O)が構成される。
【0033】貯留容器(T)の上部にはガス抜き管(36)の
一端が接続している。このガス抜き管(36)の他端は主ガ
ス配管(24)に接続している。このガス抜き管(36)にはガ
ス抜き電磁弁(SV-G)が設けられている。このガス抜き電
磁弁(SV-G)が開放した場合には貯留容器(T)の内部が主
ガス配管(24)に連通する。
【0034】以上のようにして、上記2次側回路(20)が
形成される。
【0035】−1次側回路(10)の説明− 上記1次側回路(10)は、1次側圧縮機(11)、1次側四路
切換弁(12)、室外熱交換器(HEX6)、1次側膨張弁(EV-3)
及び上記主熱交換器(HEX2)を冷媒配管により接続して蒸
気圧縮式冷凍サイクルを構成している。上記1次側四路
切換弁(12)の切り換え動作により、1次側回路(10)にお
ける冷媒の循環方向が反転可能となっている。この1次
側回路(10)は、主熱交換器(HEX2)を介して上記2次側回
路(20)へ温熱又は冷熱を供給する。
【0036】−冷房運転動作− 1次側回路(10)で生成した冷熱を室内ユニット(22)へ搬
送する冷房運転時の動作について説明する。
【0037】先ず、1次側回路(10)の動作について説明
する。この運転時において、1次側回路(10)では、1次
側四路切換弁(12)が図2に実線で示すように切り換わる
と共に、1次側膨張弁(EV-3)が所定開度に調整される。
【0038】この状態において、図2に一点鎖線の矢印
で示すように、1次側回路(10)を冷媒が循環する。即
ち、1次側圧縮機(11)が吐出した高圧のガス冷媒は、1
次側四路切換弁(12)を通って室外熱交換器(HEX6)へ流
れ、該室外熱交換器(HEX6)で外気と熱交換して凝縮して
高圧の液冷媒となる。この高圧の液冷媒は、1次側膨張
弁(EV-3)で減圧されて低圧の液冷媒となり、その後、主
熱交換器(HEX2)において2次側回路(20)の冷媒と熱交換
して蒸発する。その際、2次側回路(20)の冷媒には冷熱
が与えられる。該主熱交換器(HEX2)で蒸発した1次側回
路(10)の冷媒は、1次側四路切換弁(12)を通って1次側
圧縮機(11)に吸入され、この循環を繰り返す。
【0039】次に、2次側回路(20)の動作について説明
する。この運転時において、2次側回路(20)では、2次
側四路切換弁(23)が図2に実線で示すように切り換わる
と共に、室内電動弁(EV)が所定開度に調整される。ま
た、回収用電磁弁(SV-I)、供給用電磁弁(SV-O)、ガス抜
き電磁弁(SV-G)は閉鎖する。
【0040】この状態において、図2に実線の矢印で示
すように、ポンプ(30)が排出した液冷媒は、2次側四路
切換弁(23)を経て各室内ユニット(22)へ分流される。そ
の際、各室内電動弁(EV)の開度を調整することにより、
各室内ユニット(22)へ流れる液冷媒の流量が調節され
る。各室内ユニット(22)へ分流した液冷媒は、各室内熱
交換器(HEX1)で室内空気と熱交換を行って蒸発し、室内
空気を冷却する。これにより、調和空気が生成される。
そして、この低温の調和空気が室内の冷房に供される。
各室内熱交換器(HEX1)で蒸発した冷媒は、合流して主ガ
ス配管(24)を通って主熱交換器(HEX2)へ流れる。主熱交
換器(HEX2)へ流れたガス冷媒は、1次側回路(10)の冷媒
と熱交換を行って凝縮し、再び液冷媒となる。この液冷
媒は、主液配管(26)を流れ、2次側四路切換弁(23)を経
てポンプ(30)に回収され、この循環を繰り返す。
【0041】−運転停止時の動作− 次に、本形態の特徴とする動作の一つである、上述の冷
房運転を停止する際の動作について説明する。この停止
動作は、例えば、図示しない操作パネルの運転停止スイ
ッチがオンされた際に行われる。この運転停止スイッチ
がオンされた際、直ちにポンプ(30)を停止するのではな
く、後述の液回収動作を所定時間(例えば数十秒間)行
った後にポンプ(30)を停止する。
【0042】この液回収動作では、各室内電動弁(EV)、
供給用電磁弁(SV-O)は閉鎖する。回収用電磁弁(SV-I)、
ガス抜き電磁弁(SV-G)は開放する。主液配管(26)及び吸
引管(38)に存在する液冷媒は、ポンプ(30)に吸引され、
図2に破線の矢印で示すように、液回収管(35a)に排出
されて、該液回収管(35a)を通って貯留容器(T)に供給さ
れる。この際、室内電動弁(EV)は閉鎖しているので、ポ
ンプ(30)から排出した液冷媒が室内ユニット(22)に供給
されることはなく、該排出液冷媒の全てが貯留容器(T)
に供給される。
【0043】また、主ガス配管(24)は、主液配管(26)及
び吸引管(38)を介してポンプ(30)の吸引側に連通してい
るため、この主ガス配管(24)内部は負圧状態になってい
る。更に、ガス抜き電磁弁(SV-G)が開放していることに
より、貯留容器(T)の内部にはガス抜き管(36)を介して
主ガス配管(24)の負圧が作用している。このため、該貯
留容器(T)は、底部が液回収管(35a)を介してポンプ(30)
の排出側に、上部がガス抜き管(36)を介して負圧の主ガ
ス配管(24)にそれぞれ連通している。その結果、ポンプ
(30)からの液冷媒の押し出し力と、ガス抜き管(36)から
のガス冷媒の吸い出し力とによって、ポンプ(30)からの
排出液冷媒が貯留容器(T)へ円滑に供給され該貯留容器
(T)へ回収される。
【0044】この液回収動作が所定時間行われた後、ポ
ンプ(30)を停止して冷房運転が停止する。このようにし
て、運転終了後には、2次側回路(20)内の液冷媒の殆ど
が、ポンプ(30)の吸引側及び排出側と、貯留容器(T)と
に存在している。
【0045】−運転起動時の動作− 次に、本形態の特徴とするもう一つの動作である、上述
の停止動作を行った後の運転起動時の動作について説明
する。この起動動作は、例えば、図示しない操作パネル
の運転開始スイッチがオンされた際に行われる。この運
転開始スイッチがオンされた際、上述した冷房運転動作
を行う前に所定時間(例えば数十秒)だけ後述の起動動
作を行う。
【0046】この起動動作では、各室内電動弁(EV)、供
給用電磁弁(SV-O)、ガス抜き電磁弁(SV-G)は開放する。
回収用電磁弁(SV-I)は閉鎖する。この状態でポンプ(30)
が駆動する。図2に二点鎖線の矢印で示すように、ポン
プ(30)の駆動に伴い、貯留容器(T)内の液冷媒が液供給
管(35b)に吸い出され、この吸い出された液冷媒は、液
供給管(35b)を経てポンプ(30)に供給される。この際、
ガス抜き電磁弁(SV-G)が開放しているので、主ガス配管
(24)内のガス冷媒がガス抜き管(36)を介して貯留容器
(T)内に導入される。これによって、貯留容器(T)内が負
圧になることなしに貯留容器(T)からポンプ(30)への液
冷媒の供給が円滑に行われる。
【0047】このポンプ(30)に供給された液冷媒は、2
次側四路切換弁(23)を経て室内ユニット(22)に向かって
流れる。この動作が所定時間行われて貯留容器(T)内の
液冷媒の殆どが排出され、該液冷媒が、ポンプ(30)、主
液配管(25)、室内ユニット(22)に供給されると、供給用
電磁弁(SV-O)及びガス抜き電磁弁(SV-G)を閉鎖する。つ
まり、貯留容器(T)とポンプ(30)との連通状態を解除し
て、上述した冷房運転動作に移る。
【0048】このように、冷房運転動作を開始する前
に、貯留容器(T)内に貯留しておいた液冷媒をポンプ(3
0)に供給する起動動作を行っているために、冷房運転開
始時にポンプ(30)内に液冷媒が存在しないといった状況
が回避できる。その結果、起動不良の発生を防止でき、
2次側回路(20)での熱搬送動作を良好に行うことができ
て、室内の冷房を迅速に行うことができる。
【0049】−暖房運転− 次に、1次側回路(10)で生成した温熱を室内ユニット(2
2)へ搬送する暖房運転時の動作について説明する。
【0050】この運転時において、該1次側回路(10)で
は、1次側四路切換弁(12)が図3に破線で示すように切
り換わると共に、第3膨張弁(EV-3)が所定開度に調整さ
れる。
【0051】この状態において、図3に一点鎖線の矢印
で示すように、1次側回路(10)を冷媒が循環する。即
ち、1次側圧縮機(11)から吐出した高圧のガス冷媒は、
1次側四路切換弁(12)を通って主熱交換器(HEX2)へ流
れ、該主熱交換器(HEX2)で2次側回路(20)の冷媒と熱交
換して凝縮し高圧の液冷媒となる。その際、2次側回路
(20)の冷媒には温熱が与えられる。主熱交換器(HEX2)で
凝縮した冷媒は、第3膨張弁(EV-3)で減圧されて低圧の
液冷媒となる。この低圧の液冷媒は、冷媒配管を通って
室外熱交換器(HEX6)へ流れ、室外熱交換器(HEX6)におい
て外気と熱交換して蒸発する。該室外熱交換器(HEX6)で
蒸発した1次側回路(10)のガス冷媒は、1次側四路切換
弁(12)を通って1次側圧縮機(11)に吸入され、この循環
を繰り返す。
【0052】次に、2次側回路(20)の動作について説明
する。この運転時において、2次側回路(20)では、2次
側四路切換弁(23)が図3に破線で示すように切り換わる
と共に、室内電動弁(EV)が所定開度に調整される。ま
た、回収用電磁弁(SV-I)、供給用電磁弁(SV-O)、ガス抜
き電磁弁(SV-G)は閉鎖する。
【0053】この状態において、図3に実線の矢印で示
すように、ポンプ(30)が排出した液冷媒は、2次側四路
切換弁(23)と主液配管(26)とを順に通り、主熱交換器(H
EX2)へ流れる。主熱交換器(HEX2)へ流れた液冷媒は、1
次側回路(10)の冷媒と熱交換し、該1次側回路(10)の冷
媒によって加熱されて蒸発する。これによって、1次側
回路(10)で生成した温熱が2次側回路(20)へ供給され
る。主熱交換器(HEX2)で蒸発したガス冷媒は、主ガス配
管(24)を流れ、各室内ユニット(22)へ分流される。その
際、各室内電動弁(EV)の開度を調整することにより、各
室内ユニット(22)へ流れるガス冷媒の流量が調節され
る。各室内ユニット(22)へ分流したガス冷媒は、各室内
熱交換器(HEX1)で室内空気と熱交換を行って凝縮し、室
内空気を加熱して調和空気を生成する。そして、この高
温の調和空気が室内の暖房に供される。各室内熱交換器
(HEX1)で凝縮した冷媒は、合流して主液配管(25)、2次
側四路切換弁(23)を順に通り、ポンプ(30)に回収され
る。以上のように、2次側回路(20)において冷媒が循環
し、室内の暖房が行われる。
【0054】この暖房運転を停止する際においても、上
述した冷房運転の停止時と同様の液回収動作が行われ
る。つまり、運転停止スイッチがオンされた際、直ちに
ポンプ(30)を停止するのではなく、ポンプ(30)が排出す
る液冷媒を液回収管(35a)を経て貯留容器(T)に供給する
液回収動作を所定時間だけ行った後にポンプ(30)を停止
する。
【0055】更に、この停止動作を行った後の暖房運転
の起動時にも、上述した冷房運転の起動動作と同様の動
作が行われる。つまり、運転開始スイッチがオンされた
際、上述した暖房運転動作を行う前に、貯留容器(T)の
液冷媒をポンプ(30)に供給する起動動作を所定時間だけ
行う。
【0056】このように、暖房運転においても、暖房運
転動作を開始する前に、貯留容器(T)内に貯留しておい
た液冷媒をポンプ(30)に供給する起動動作を行っている
ために、暖房運転開始時にポンプ(30)内に液冷媒が存在
しないといった状況が回避できる。その結果、起動不良
の発生を防止でき、2次側回路(20)での熱搬送動作を良
好に行うことができる。
【0057】−実施形態1の効果− 以上説明したように、本形態では、冷暖房の各運転の停
止時には、直ちにポンプ(30)を停止するのではなく、ポ
ンプ(30)が排出した液冷媒を貯留容器(T)に回収する回
収動作を行う。また、冷暖房運転の起動時には、貯留容
器(T)内に貯留しておいた液冷媒をポンプ(30)に供給す
る起動動作を行った後に、冷暖房運転を開始している。
このため、冷暖房運転開始時にポンプ(30)内に液冷媒が
存在しないといった状況が回避できる。その結果、起動
不良の発生を防止でき、2次側回路(20)での冷媒循環動
作を良好に行うことができる。つまり、室内の空気調和
を迅速に行うことができ、快適な室内環境を急速に得る
ことができる。
【0058】また、本形態では、回収用電磁弁(SV-I)と
供給用電磁弁(SV-O)との開閉動作のみで、停止時に貯留
容器(T)へ液冷媒を回収する動作と、起動時に貯留容器
(T)から搬送手段(30)へ液冷媒を供給する動作とが切り
換え可能である。従って、簡単な制御動作で起動不良の
発生を防止できる。
【0059】尚、本形態では、冷房運転の停止動作の
後、冷房運転の起動動作を行う場合と、暖房運転の停止
動作の後、暖房運転の起動動作を行う場合とについて説
明した。本発明は、これに限らず、冷房運転の停止動作
の後、暖房運転の起動動作を行う場合や、暖房運転の停
止動作の後、冷房運転の起動動作を行う場合においても
同様の効果を奏することができる。
【0060】
【発明の実施の形態2】以下、本発明の実施形態2を図
4及び図5に基づいて詳細に説明する。本実施形態にお
いても、本発明に係る冷凍装置を室内の冷房又は暖房を
行う空気調和装置に適用した場合について説明する。本
形態は、貯留容器(T)の配置状態及び該貯留容器(T)に対
する液冷媒の供給回収動作が上述した実施形態1のもの
と異なっている。従って、ここでは、実施形態1との相
違点についてのみ説明する。
【0061】本形態の2次側回路(20)は、上述した実施
形態1に係る液配管(35)を備えていない。貯留容器(T)
は、ポンプ(30)の吸引側と2次側四路切換弁(23)とを接
続している吸引管(38)に設けられている。つまり、この
貯留容器(T)は、ポンプ(30)の吸引側に接続されたレシ
ーバとして機能するものである。
【0062】また、ポンプ(30)の排出側と2次側四路切
換弁(23)とを接続している排出管(37)には排出電動弁(E
V-A)が設けられている。この排出電動弁(EV-A)が開放す
ると、ポンプ(30)からの排出冷媒が2次側四路切換弁(2
3)を経て室内ユニット(22)または主熱交換器(HEX2)に供
給されて2次側回路(20)を循環する。
【0063】上記排出管(37)と吸引管(38)とは連通管
(連通手段)としてのバイパス管(39)により接続してい
る。このバイパス管(39)の一端は、ポンプ(30)と排出電
動弁(EV-A)との間に接続している。該バイパス管(39)の
他端は、2次側四路切換弁(23)と貯留容器(T)との間に
接続している。該バイパス管(39)には切換手段としての
バイパス電磁弁(SV-B)が設けられている。このバイパス
電磁弁(SV-B)が開放すると、ポンプ(30)の排出側と貯留
容器(T)とが連通する。つまり、ポンプ(30)から排出さ
れた液冷媒がバイパス管(39)を経て貯留容器(T)に回収
される。
【0064】上述した実施形態1と同様に、貯留容器
(T)の上部と主ガス配管(24)とは、ガス抜き電磁弁(SV-
G)を備えたガス抜き管(36)により接続されている。
【0065】その他の回路構成は上述した実施形態1の
ものと同様である。
【0066】−運転動作− 次に、本形態における運転動作について説明する。本形
態の冷房運転動作及び暖房運転動作は上述した実施形態
1の各運転動作と同様である。従って、ここでは、これ
ら運転動作についての説明は省略する。尚、この冷暖房
運転動作は、排出電動弁(EV-A)が開放された状態で行わ
れる。
【0067】−運転停止時の動作− 次に、本形態における運転停止動作について説明する。
この運転停止動作も上述した実施形態1の場合と同様
に、ポンプ(30)を停止する前に貯留容器(T)に液冷媒を
回収する液回収動作を行う。
【0068】この液回収動作では、排出電動弁(EV-A)は
閉鎖する。バイパス電磁弁(SV-B)及びガス抜き電磁弁(S
V-G)は開放する。図5に実線の矢印で示すように、ポン
プ(30)が排出した液冷媒は、バイパス管(39)を通って貯
留容器(T)に供給される。この際、上述した実施形態の
場合と同様に、貯留容器(T)の内部は、底部がバイパス
管(39)を介してポンプ(30)の排出側に、上部がガス抜き
管(36)を介して主ガス配管(24)に連通している。その結
果、ポンプ(30)から貯留容器(T)へ供給された液冷媒の
体積分だけ該貯留容器(T)内のガス冷媒が主ガス配管(2
4)へ排出され、貯留容器(T)への液冷媒回収が円滑に行
われる。
【0069】この液回収動作が所定時間行われた後、ポ
ンプ(30)を停止して運転を停止する。このようにして、
運転終了後には、2次側回路(20)内の液冷媒の殆どが、
ポンプ(30)の吸引側及び排出側と、貯留容器(T)とに存
在している。
【0070】貯留容器(T)に液冷媒が貯留された状態か
ら上述した冷房または暖房運転が開始されると、ポンプ
(30)の駆動に伴って貯留容器(T)内の液冷媒が吸い出さ
れ、この液冷媒がポンプ(30)の供給される。これによっ
て、所定の冷房または暖房運転が行われる。
【0071】このように、本形態では、運転停止時に
は、ポンプ(30)の吸引側に設けた貯留容器(T)に液冷媒
を回収し、運転起動時には、この貯留容器(T)内の液冷
媒をポンプ(30)に供給している。このため、本形態にお
いても、上述した実施形態1と同様に、冷暖房運転開始
時にポンプ(30)内に液冷媒が存在しないといった状況を
回避できる。その結果、起動不良の発生を防止でき、室
内の空気調和を迅速に行うことができる。また、それだ
けでなく、貯留容器(T)とポンプ(30)とは常時連通した
状態で冷媒循環動作が行われるので、上述した実施形態
1のような特別な運転起動動作を行う必要がない。従っ
て、冷媒循環の制御動作を更に簡略にできる。
【0072】
【発明の実施の形態3】以下、本発明の実施形態3を図
6〜図9に基づいて詳細に説明する。本実施形態も、本
発明に係る冷凍装置を室内の冷房又は暖房を行う空気調
和装置に適用した場合について説明する。本形態は、2
次側回路(20)の冷媒に冷媒循環駆動力を与えるための構
成及び運転停止時の液冷媒の回収動作が上述した各実施
形態と異なっている。従って、ここでは、各実施形態と
の相違点についてのみ説明する。
【0073】図6に示すように、本実施形態に係る空気
調和装置は、1次側回路(10)と、搬送手段としての搬送
回路(30)を備えた2次側回路(20)と、駆動用回路(50)と
を備えている。駆動用回路(50)は2次側回路(20)の冷媒
に循環駆動力を付与する。この駆動用回路(50)は、蒸気
圧縮式冷凍サイクルで構成されている。
【0074】−2次側回路(20)の説明− 上記2次側回路(20)は、主熱交換器(HEX2)と複数の室内
ユニット(22)とを備えて成る主回路(21)に、2次側四路
切換弁(23)を介して上記搬送回路(30)が接続して構成さ
れている。主熱交換器(HEX2)の下端部と2次側四路切換
弁(23)とを接続している主液配管(26)には、第2電動弁
(EV-2)が設けられている。
【0075】また、この主回路(21)には、蓄熱ユニット
(40)が接続している。該蓄熱ユニット(40)は、蓄熱槽(4
1)に蓄熱熱交換部(42)を収納して成る。蓄熱槽(41)には
蓄熱媒体としての水が満たされている。蓄熱熱交換部(4
2)は、所定の長さを有する所定本数の伝熱管によって構
成されて蓄熱槽(41)の内部に収納されている。この蓄熱
熱交換部(42)は、一端が主液配管(25)に、他端が主ガス
配管(24)に、それぞれ蓄熱配管(43)を介して接続してい
る。また、蓄熱熱交換部(42)と主液配管(25)との間の蓄
熱配管(43)には、第1電動弁(EV-1)が設けられている。
更に、この蓄熱配管(43)には、蓄熱回収管(44)が接続し
ている。この蓄熱回収管(44)は、蓄熱電磁弁(SV)を備え
る一方、一端が蓄熱熱交換部(42)と第1電動弁(EV-1)と
の間に、他端が2次側四路切換弁(23)と第2電動弁(EV-
2)との間の主液配管(26)にそれぞれ接続している。そし
て、上記蓄熱熱交換部(42)において2次側回路(20)の冷
媒と蓄熱槽(41)内の水とを熱交換させるようにしてい
る。
【0076】上記搬送回路(30)は、加圧手段としての加
熱熱交換器(HEX3)と、減圧手段としての冷却熱交換器(H
EX4)と、放熱熱交換器(HEX5)と、液冷媒を貯留するタン
ク手段としての第1及び第2メインタンク(T1,T2)と、
サブタンク(ST)とを備える。上記加熱熱交換器(HEX3)及
び冷却熱交換器(HEX4)により圧力発生部を構成してい
る。
【0077】上記加熱熱交換器(HEX3)は、駆動用回路(5
0)の冷媒と2次側回路(20)の液冷媒とを熱交換し、該液
冷媒を加熱蒸発させる。この2次側回路(20)の液冷媒の
蒸発によって、加熱熱交換器(HEX3)の内部は高圧状態と
なる。一方、上記冷却熱交換器(HEX4)は、駆動用回路(5
0)の冷媒と2次側回路(20)のガス冷媒とを熱交換し、該
ガス冷媒を冷却凝縮させる。この2次側回路(20)のガス
冷媒の凝縮によって、冷却熱交換器(HEX4)の内部は低圧
状態となる。そして、第1及び第2メインタンク(T1,T
2)のうち一方のメインタンク(T1,T2)を加熱熱交換器(HE
X3)と連通して加圧し、該メインタンク(T1,T2)内の液冷
媒を押し出す。同時に、他方のメインタンク(T1,T2)を
冷却熱交換器(HEX4)と連通して減圧し、該メインタンク
(T1,T2)内へ液冷媒を回収する。つまり、室内熱交換器
(HEX1)及び主熱交換器(HEX2)のうちの一方に搬送回路(3
0)から液冷媒を押し出し、他方から搬送回路(30)に液冷
媒を吸引する。以上のようにして、駆動用回路(50)は、
2次側回路(20)の冷媒に循環駆動力を付与する。
【0078】具体的に、上記冷却熱交換器(HEX4)の上端
部には減圧管としてのガス回収管(32)が接続している。
このガス回収管(32)は、3本の分岐管(32a,32b,32c)に
分岐し、この各分岐管(32a〜32c)が各メインタンク(T1,
T2)及びサブタンク(ST)の上端部に個別に接続してい
る。これら各分岐管(32a〜32c)には、切換手段としての
第1〜第3のタンク減圧電磁弁(SV-V1,SV-V2,SV-V3)が
設けられている。また、この冷却熱交換器(HEX4)の下端
部には液供給管(33)が接続している。この液供給管(33)
は2本の分岐管(33a,33b)に分岐し、この各分岐管(33a,
33b)が各メインタンク(T1,T2)の下端部にそれぞれ接続
している。これら分岐管(33a,33b)には、各メインタン
ク(T1,T2)への冷媒の回収のみを許容する逆止弁(CV-2)
が設けられている。
【0079】上記加熱熱交換器(HEX3)の上端部には加圧
管としてのガス供給管(31)が接続している。このガス供
給管(31)は、3本の分岐管(31a,31b,31c)に分岐し、こ
の各分岐管(31a〜31c)が上記ガス回収管(32)の分岐管(3
2a〜32c)に接続している。これにより、該ガス供給管(3
1)の各分岐管(31a〜31c)が各メインタンク(T1,T2)及び
サブタンク(ST)の上端部に上記分岐管(32a〜32c)を介し
て個別に接続している。これら各分岐管(31a〜31c)に
は、切換手段としての第1〜第3のタンク加圧電磁弁(S
V-P1,SV-P2,SV-P3)が設けられている。また、この加熱
熱交換器(HEX3)の下端部には液回収管(34)が接続してい
る。この液回収管(34)はサブタンク(ST)の下端部に接続
している。この液回収管(34)には、サブタンク(ST)から
の冷媒の流出のみを許容する逆止弁(CV-1)が設けられて
いる。
【0080】尚、各メインタンク(T1,T2)は、冷却熱交
換器(HEX4)よりも低い位置に設置されている。また、サ
ブタンク(ST)は、加熱熱交換器(HEX3)よりも高い位置に
設置されている。
【0081】また、各メインタンク(T1,T2)には回収管
としての回収用液配管(38)と押し出し管としての押し出
し用液配管(37)とが接続している。回収用液配管(38)は
2本の分岐管(38a,38b)に分岐し、各分岐管(38a,38b)が
各メインタンク(T1,T2)の下端部にそれぞれ接続してい
る。これら各分岐管(38a,38b)には、各メインタンク(T
1,T2)への冷媒の流入のみを許容する逆止弁(CV-5)が設
けられている。一方、押し出し用液配管(37)は3本の分
岐管(37a,37b,37c)に分岐し、各分岐管(37a〜37c)が上
記回収用液配管(38)の分岐管(38a,38b)及び液回収管(3
4)に接続することにより、各メインタンク(T1,T2)及び
サブタンク(ST)の下端部に接続している。これら分岐管
(37a〜37c)のうち、各メインタンク(T1,T2)に接続する
分岐管(37a,37b)には、メインタンク(T1,T2)下端からの
冷媒の流出のみを許容する逆止弁(CV-3)が設けられてい
る。一方、サブタンク(ST)に接続する分岐管(37c)に
は、該サブタンク(ST)への冷媒の流入のみを許容する逆
止弁(CV-4)が設けられている。
【0082】上記放熱熱交換器(HEX5)は、上記回収用液
配管(38)に設けられ、各メインタンク(T1,T2)へ回収す
る2次側回路(20)の液冷媒と、駆動用回路(50)の冷媒と
を熱交換させる。この放熱熱交換器(HEX5)における両冷
媒の熱交換によって、冷却熱交換器(HEX4)における熱交
換量と加熱熱交換器(HEX3)における熱交換量とをバラン
スさせるようになっている。つまり、駆動用回路(50)で
は、圧縮機(51)への入力エネルギ分に相当する温熱が余
っており、放熱熱交換器(HEX5)を設けない場合には、こ
の余剰熱が加熱熱交換器(HEX3)において2次側回路(20)
の液冷媒に与えられてしまって、冷却熱交換器(HEX4)に
おける熱交換量と加熱熱交換器(HEX3)における熱交換量
とがアンバランスになる。放熱熱交換器(HEX5)は、この
各熱量をバランスさせるために設けている。
【0083】以上のように上記搬送回路(30)が構成され
ると共に、該搬送回路(30)の回収用液配管(38)及び押し
出し用液配管(37)が、2次側四路切換弁(23)を介して主
回路(21)の主液配管(25,26)に接続している。つまり、
上記2次側回路(20)は、一方のメインタンク(T1,T2)か
ら押し出された液冷媒が押し出し用液配管(37)を通って
主回路(21)へ流れ、主回路(21)を循環した後に回収用液
配管(38)を通って他方のメインタンク(T1,T2)に回収さ
れる構成となっている。また、2次側四路切換弁(23)
は、押し出し用液配管(37)を室内ユニット(22)に接続
し、且つ回収用液配管(38)を主熱交換器(HEX2)に接続す
る切り換え状態と、押し出し用液配管(37)を主熱交換器
(HEX2)に接続し、且つ回収用液配管(38)を室内ユニット
(22)に接続する切り換え状態とが切り換え可能である。
この切り換えによって、主回路(21)における冷媒の循環
方向が反転可能である。
【0084】−駆動用回路(50)の説明− 上記駆動用回路(50)は、駆動圧縮機(51)、上記加熱熱交
換器(HEX3)、放熱熱交換器(HEX5)、減圧機構としての第
4膨張弁(EV-4)及び冷却熱交換器(HEX4)を順に冷媒配管
で接続した蒸気圧縮式冷凍サイクルを構成している。こ
の駆動用回路(50)は、上述したように、加熱熱交換器(H
EX3)において2次側回路(20)の冷媒を蒸発させて該加熱
熱交換器(HEX3)内を高圧状態にすると同時に、冷却熱交
換器(HEX4)において2次側回路(20)の冷媒を凝縮させて
該冷却熱交換器(HEX4)内を低圧状態にする。
【0085】また、上記放熱熱交換器(HEX5)は、上述し
たように、2次側回路(20)の液冷媒と駆動用回路(50)の
冷媒とを熱交換させることによって、冷却熱交換器(HEX
4)における熱交換量と加熱熱交換器(HEX3)における熱交
換量とを均衡させる。
【0086】−冷房運転動作− 1次側回路(10)で生成した冷熱を室内ユニット(22)へ搬
送する冷房運転時の動作について説明する。
【0087】1次側回路(10)での冷媒循環動作は、上述
した実施形態1の冷媒循環動作と同様である。
【0088】次に、上記駆動用回路(50)の動作について
説明する。この運転時において、駆動用回路(50)では、
第4膨張弁(EV-4)が所定開度に調整される。
【0089】この状態において、図7に二点鎖線の矢印
で示すように、駆動用回路(50)を冷媒が循環する。即
ち、駆動圧縮機(51)から吐出した高圧のガス冷媒は、加
熱熱交換器(HEX3)へ流れ、該加熱熱交換器(HEX3)で2次
側回路(20)の液冷媒と熱交換を行い、凝縮して高圧の液
冷媒となる。その際、2次側回路(20)の液冷媒は加熱さ
れて蒸発する。加熱熱交換器(HEX3)で凝縮した冷媒は、
放熱熱交換器(HEX5)へ流れ、2次側回路(20)の液冷媒と
の熱交換によって冷却される。これにより、駆動用回路
(50)の駆動圧縮機(51)を駆動させるための入力エネルギ
(入力電力)に相当する余剰熱が2次側回路(20)の液冷
媒に放熱される。この冷却された液冷媒は、第4膨張弁
(EV-4)で減圧されて低圧の液冷媒となり、その後、冷却
交換器(HEX4)において2次側回路(20)の冷媒と熱交換し
て蒸発する。その際、2次側回路(20)のガス冷媒は冷却
されて凝縮する。該冷却交換器(HEX4)で蒸発した駆動用
回路(50)の冷媒は、駆動圧縮機(51)に吸入されて、この
循環を繰り返す。
【0090】この駆動用回路(50)での冷媒循環動作にお
いて、上記余剰熱は放熱熱交換器(HEX5)において2次側
回路(20)の液冷媒に放熱されている。このため、加熱熱
交換器(HEX3)における駆動用回路(50)の冷媒の放熱量
と、冷却熱交換器(HEX4)における駆動用回路(50)の冷媒
の吸熱量とはほぼ等しくなっている。
【0091】次に、上記2次側回路(20)の動作について
説明する。搬送回路(30)の各電磁弁(SV-P1,SV-P2,…)が
次の状態にあるところから説明する。第1メインタンク
(T1)の加圧電磁弁(SV-P1)、サブタンク(ST)の加圧電磁
弁(SV-P3)、第2メインタンク(T2)の減圧電磁弁(SV-V2)
が開放している。一方、第2メインタンク(T2)の加圧電
磁弁(SV-P2)、第1メインタンク(T1)の減圧電磁弁(SV-V
1)、サブタンク(ST)の減圧電磁弁(SV-V3)は閉鎖してい
る。また、2次側四路切換弁(23)は図7に実線で示すよ
うに切り換わり、各室内ユニット(22)の室内電動弁(EV)
は所定開度に調整され、第2電動弁(EV-2)は開放し、第
1電動弁(EV-1)及び蓄熱電磁弁(SV)は閉鎖している。
【0092】この状態において、加熱熱交換器(HEX3)で
は、駆動用回路(50)の冷媒と2次側回路(20)の液冷媒と
が熱交換し、該液冷媒が加熱されて蒸発する。この2次
側回路(20)の液冷媒の蒸発によって加熱熱交換器(HEX3)
内が高圧状態となる。加圧電磁弁(SV-P1)の開放によっ
て加熱熱交換器(HEX3)と第1メインタンク(T1)とが連通
し、第1メインタンク(T1)が加圧される。このため、第
1メインタンク(T1)に貯留された液冷媒が、図7の実線
の矢印に示すように、第1メインタンク(T1)から押し出
される。第1メインタンク(T1)から押し出された液冷媒
は、押し出し用液配管(37)の分岐管(37a)及び2次側四
路切換弁(23)を通って主回路(21)の主液配管(25)へ流れ
る。
【0093】一方、冷却熱交換器(HEX4)では、駆動用回
路(50)の冷媒と2次側回路(20)のガス冷媒とが熱交換
し、該2次側冷媒が冷却されて凝縮する。この2次側回
路(20)のガス冷媒の凝縮によって冷却熱交換器(HEX4)内
が低圧状態となる。そして、減圧電磁弁(SV-V2)の開放
によって冷却熱交換器(HEX4)と第2メインタンク(T2)と
が連通し、第2メインタンク(T2)が減圧される。このた
め、第2メインタンク(T2)には主回路(21)の液冷媒が回
収される。つまり、図7の実線の矢印に示すように、主
液配管(26)の液冷媒が吸引され、2次側四路切換弁(2
3)、回収用液配管(38)の分岐管(38b)を順に流れて第2
メインタンク(T2)に回収される。
【0094】上記2次側回路(20)の主回路(21)では、上
述のような第1メインタンク(T1)からの液冷媒の押し出
し動作と、第2メインタンク(T2)への液冷媒の回収動作
とによって冷媒が循環し、1次側回路(10)の冷熱を室内
熱交換器(HEX1)へ搬送して室内の冷房が行われる。具体
的に、第1メインタンク(T1)から押し出されて主液配管
(25)へ流れた液冷媒は、各室内ユニット(22)へ分流され
る。その際、各室内電動弁(EV)の開度を調整することに
より、各室内ユニット(22)へ流れる液冷媒の流量が調節
される。各室内ユニット(22)へ分流した液冷媒は、各室
内熱交換器(HEX1)で室内空気と熱交換を行って蒸発し、
室内空気を冷却して調和空気を生成する。そして、この
低温の調和空気が室内の冷房に供される。各室内熱交換
器(HEX1)で蒸発した冷媒は、合流して主ガス配管(24)を
通って主熱交換器(HEX2)へ流れる。主熱交換器(HEX2)へ
流れたガス冷媒は、1次側回路(10)の冷媒と熱交換を行
い、該1次側冷媒が蒸発して生成した冷熱によって冷却
されて凝縮し、再び液冷媒となる。この液冷媒は、主液
配管(26)を流れ、2次側四路切換弁(23)、放熱熱交換器
(HEX5)及び回収用液配管(38)を通って第2メインタンク
(T2)に回収される。
【0095】この2次側回路(20)での冷媒循環動作にお
いて、上述したように、駆動用回路(50)の余剰熱が放熱
熱交換器(HEX5)で処理されるため、加熱熱交換器(HEX3)
における熱交換量と、冷却熱交換器(HEX4)における熱交
換量とがほぼ等しくなっている。このため、加熱熱交換
器(HEX3)における2次側回路(20)の液冷媒の蒸発量と、
冷却熱交換器(HEX4)における2次側回路(20)のガス冷媒
の凝縮量とが等しくなる。その結果、メインタンク(T1,
T2)の冷媒押し出し力と、冷媒吸引力とが等しくなり、
2次側回路(20)での冷媒循環動作が円滑に行われる。
【0096】また、搬送回路(30)において、サブタンク
(ST)は、加熱熱交換器(HEX3)と均圧されている。このた
め、図7に実線の矢印で示すように、該サブタンク(ST)
内の液冷媒が液回収管(34)を経て加熱熱交換器(HEX3)に
供給される。この供給された液冷媒は加熱熱交換器(HEX
3)内で蒸発して第1メインタンク(T1)内の加圧に寄与す
る。その後、このサブタンク(ST)内の液冷媒の殆どが加
熱熱交換器(HEX3)に供給されると、サブタンク(ST)の加
圧電磁弁(SV-P3)が閉鎖すると共に、サブタンク(ST)の
減圧電磁弁(SV-V3)が開放する。これにより、サブタン
ク(ST)内は低圧になり、押し出し用液配管(37)を流れて
いる冷媒の一部が該サブタンク(ST)内に回収される。
【0097】このような動作を所定時間行った後、搬送
回路(30)の電磁弁(SV-P1,SV-P2,…)を切換える。つま
り、第1メインタンク(T1)の加圧電磁弁(SV-P1)、第2
メインタンク(T2)の減圧電磁弁(SV-V2)、サブタンク(S
T)の減圧電磁弁(SV-V3)を閉鎖する。第2メインタンク
(T2)の加圧電磁弁(SV-P2)、第1メインタンク(T1)の減
圧電磁弁(SV-V1)、サブタンク(ST)の加圧電磁弁(SV-P3)
を開放する。
【0098】これによって、第1メインタンク(T1)が減
圧され、逆に、第2メインタンク(T2)及びサブタンク(S
T)が加圧される。このため、第2メインタンク(T2)から
押し出された液冷媒が上述と同様に循環して第1メイン
タンク(T1)に回収される冷媒循環状態となる。また、サ
ブタンク(ST)内の液冷媒が加熱熱交換器(HEX3)に供給さ
れる。この場合にも、このサブタンク(ST)内の液冷媒の
殆どが加熱熱交換器(HEX3)に供給されると、サブタンク
(ST)の加圧電磁弁(SV-P3)が閉鎖すると共に、サブタン
ク(ST)の減圧電磁弁(SV-V3)が開放して、サブタンク(S
T)への冷媒の回収が行われる。
【0099】以上のように各電磁弁(SV-P1,SV-P2,…)が
切換え動作を行い、冷媒が第1メインタンク(T1)から押
し出されて第2メインタンク(T2)に回収される動作と、
冷媒が第2メインタンク(T2)から押し出されて第2メイ
ンタンク(T2)に回収される動作とが交互に行われる。そ
して、2次側回路(20)の主回路(21)において冷媒が循環
し、室内の冷房が行われる。
【0100】−運転停止時の動作− 次に、本形態における運転停止動作について説明する。
本形態の運転停止動作も図示しない操作パネルの運転停
止スイッチがオンされた際に行われる。この運転停止動
作では、メインタンク(T1,T2)に液冷媒を回収する液回
収動作が行われる。
【0101】具体的には、運転停止スイッチがオンされ
た際、駆動回路(50)での冷媒循環動作を維持したまま、
つまり、駆動圧縮機(51)を駆動したままで、各メインタ
ンク(T1,T2)に繋がるガス供給管(31)の各タンク加圧用
電磁弁(SV-P1,SV-P2)を共に閉鎖する。また、各メイン
タンク(T1,T2)に繋がるガス回収管(32)の各タンク減圧
用電磁弁(SV-V1,SV-V2)を共に開放する。これにより、
各メインタンク(T1,T2)の内部には低圧が作用する。こ
の低圧の作用により、主回路(21)内の液冷媒、つまり、
主液配管(26)に存在している液冷媒は、2次側四路切換
弁(23)及び回収用液配管(38)を経て両メインタンク(T1,
T2)内に回収される。
【0102】この液回収動作が所定時間行われた後に、
駆動回路(50)の駆動圧縮機(51)を停止し、2次側回路(2
0)での冷媒循環動作が停止する。
【0103】この運転停止動作を行った後の冷房運転の
起動時は、メインタンク(T1,T2)内に液冷媒が貯留され
た状態で行われるので、この起動動作が良好に行われ
る。
【0104】このように、本形態においても、上述した
実施形態2のものと同様に、特別な運転起動動作を行う
必要なしに、冷房運転開始時にメインタンク(T1,T2)内
に液冷媒が存在しないといった状況を回避できる。その
結果、起動不良の発生を防止でき、室内の空気調和を迅
速に行うことができる。
【0105】−冷蓄熱運転動作− 次に、1次側回路(10)で生成した冷熱を蓄熱ユニット(4
0)へ搬送して蓄熱する冷蓄熱運転時における運転動作に
ついて説明する。
【0106】この運転時において、1次側回路(10)及び
駆動用回路(50)は、上述の冷房運転時と同様に動作す
る。また、2次側回路(20)の搬送回路(30)も上述の冷房
運転時と同様に動作し、主回路(21)において冷媒を循環
させる。上記主回路(21)では、2次側四路切換弁(23)が
図7に実線で示すように切り換わり、各室内ユニット(2
2)の室内電動弁(EV)及び蓄熱電磁弁(SV)が閉鎖され、第
1電動弁(EV-1)及び第2電動弁(EV-2)が開放される。
【0107】この状態で、一方のメインタンク(T1,T2)
から押し出されて主液配管(25)へ流れた液冷媒は、図7
に破線の矢印で示すように、蓄熱配管(43)を通って蓄熱
熱交換部(42)へ流れる。蓄熱熱交換部(42)へ流れた液冷
媒は、蓄熱槽(41)に満たされた水と熱交換して蒸発す
る。この液冷媒との熱交換によって蓄熱槽(41)内の水が
冷却されて氷が生成し、蓄熱媒体である水に冷熱が蓄え
られる。蓄熱熱交換部(42)で蒸発した冷媒は、主ガス配
管(24)を通って主熱交換器(HEX2)へ流れ、上記冷房運転
時と同様に凝縮して液冷媒となった後に、2次側四路切
換弁(23)及び放熱熱交換器(HEX5)を経て他方のメインタ
ンク(T1,T2)に回収される。
【0108】−利用冷房運転− 次に、蓄熱ユニット(40)に蓄えられた冷熱を室内ユニッ
ト(22)へ搬送する利用冷房運転時における運転動作につ
いて説明する。
【0109】この運転時において、1次側回路(10)の1
次側圧縮機(11)は停止し、駆動用回路(50)は上述の冷房
運転時と同様に動作する。また、2次側回路(20)の搬送
回路(30)は上述の冷房運転時と同様に動作し、主回路(2
1)において冷媒を循環させる。一方、上記主回路(21)で
は、2次側四路切換弁(23)が図8に実線で示すように切
り換わり、各室内ユニット(22)の室内電動弁(EV)は所定
開度に調整され、第1電動弁(EV-1)及び第2電動弁(EV-
2)は閉鎖され、蓄熱電磁弁(SV)は開放される。
【0110】この状態で、一方のメインタンク(T1,T2)
からの押し出されて主液配管(25)へ流れた液冷媒は、図
8に実線の矢印で示すように、各室内ユニット(22)へ分
流される。その際、各室内電動弁(EV)の開度を調整する
ことにより、各室内ユニット(22)へ流れる液冷媒の流量
が調節される。各室内ユニット(22)へ分流した液冷媒
は、各室内熱交換器(HEX1)で室内空気と熱交換を行って
蒸発し、室内空気を冷却して調和空気を生成する。そし
て、この低温の調和空気が室内の冷房に供される。一
方、各室内熱交換器(HEX1)で蒸発した冷媒は、合流して
主ガス配管(24)を流れ、蓄熱配管(43)を通って蓄熱熱交
換部(42)へ流れる。上記蓄熱槽(41)の水には上述の冷蓄
熱運転によって冷熱が蓄えられているため、蓄熱熱交換
部(42)へ流れたガス冷媒は、蓄熱槽(41)の水と熱交換を
行って凝縮する。この蓄熱熱交換部(42)で凝縮した冷媒
は、蓄熱配管(43)及び蓄熱回収管(44)を通って主液配管
(26)へ流れ、2次側四路切換弁(23)及び放熱熱交換器(H
EX5)を経て他方のメインタンク(T1,T2)に回収される。
【0111】−暖房運転− 次に、1次側回路(10)で生成した温熱を室内ユニット(2
2)へ搬送する暖房運転時における運転動作について説明
する。
【0112】この運転時において、該1次側回路(10)で
は、1次側四路切換弁(12)が図9に破線で示すように切
り換えられ、第3膨張弁(EV-3)が所定開度に調整され
る。
【0113】この状態において、図9に一点鎖線の矢印
で示すように、1次側回路(10)内を冷媒が循環する。即
ち、1次側圧縮機(11)から吐出した高圧のガス冷媒は、
1次側四路切換弁(12)を通って主熱交換器(HEX2)へ流
れ、該主熱交換器(HEX2)で2次側回路(20)の冷媒と熱交
換して凝縮して高圧の液冷媒となる。その際、1次側回
路(10)において温熱が生成し、該温熱が2次側回路(20)
の冷媒に供給される。主熱交換器(HEX2)で凝縮した冷媒
は、第3膨張弁(EV-3)で減圧されて低圧の液冷媒とな
る。この低圧の液冷媒は、冷媒配管を通って室外熱交換
器(HEX6)へ流れ、室外熱交換器(HEX6)において外気と熱
交換して蒸発する。該室外熱交換器(HEX6)で蒸発した1
次側回路(10)のガス冷媒は、1次側四路切換弁(12)を通
って1次側圧縮機(11)に吸入され、この循環を繰り返
す。
【0114】上記駆動用回路(50)では、図9に二点鎖線
で示すように冷媒が流れ、上述の冷房運転時と同様に動
作する。また、2次側回路(20)の搬送回路(30)は上述の
冷房運転時と同様に動作し、主回路(21)において冷媒を
循環させる。一方、上記主回路(21)では、2次側四路切
換弁(23)が図9に破線で示すように切り換わり、各室内
ユニット(22)の室内電動弁(EV)は所定開度に調整され、
第2電動弁(EV-2)は開放され、第1電動弁(EV-1)及び蓄
熱電磁弁(SV)は閉鎖される。
【0115】この状態で、上記2次側回路(20)の主回路
(21)では、各メインタンク(T1,T2)での液冷媒の押し出
しと回収とによって冷媒が循環し、1次側回路(10)の温
熱を室内熱交換器(HEX1)へ搬送して室内の暖房が行われ
る。具体的に、搬送回路(30)の押し出し用液配管(37)か
ら主回路(21)へ流れる液冷媒は、2次側四路切換弁(23)
と主液配管(26)とを順に通り、主熱交換器(HEX2)へ流れ
る。主熱交換器(HEX2)へ流れた液冷媒は、1次側回路(1
0)の冷媒と熱交換し、該1次側回路(10)の冷媒によって
加熱されて蒸発する。これによって、1次側回路(10)で
生成した温熱が2次側回路(20)へ供給される。主熱交換
器(HEX2)で蒸発したガス冷媒は、主ガス配管(24)を流
れ、各室内ユニット(22)へ分流される。その際、各室内
電動弁(EV)の開度を調整することにより、各室内ユニッ
ト(22)へ流れるガス冷媒の流量が調節される。各室内ユ
ニット(22)へ分流したガス冷媒は、各室内熱交換器(HEX
1)で室内空気と熱交換を行って凝縮し、室内空気を加熱
して調和空気を生成する。そして、この高温の調和空気
が室内の暖房に供される。各室内熱交換器(HEX1)で凝縮
した冷媒は、合流して主液配管(25)、2次側四路切換弁
(23)、放熱熱交換器(HEX5)を順に通り、搬送回路(30)の
回収用液配管(38)に流れる。以上のように、2次側回路
(20)の主回路(21)において冷媒が循環し、室内の暖房が
行われる。
【0116】以上の冷蓄熱運転動作、利用冷房運転、暖
房運転においても、その運転停止時には、上述した冷房
運転動作と同様の液回収動作が行われる。つまり、各メ
インタンク(T1,T2)の内部に低圧を作用させ、この低圧
の作用により、主回路(21)内の液冷媒を両メインタンク
(T1,T2)内に回収する。
【0117】従って、次回の起動動作は、メインタンク
(T1,T2)内に液冷媒が貯留された状態で行われるので、
この起動動作が良好に行われ、起動不良の発生を防止で
きる。
【0118】−実施形態3の効果− 以上説明したように、本形態に係る空気調和装置は、各
運転動作の停止時に、両メインタンク(T1,T2)内に液冷
媒を回収する液回収動作を行っている。このため、次回
の運転起動時に、メインタンク(T1,T2)内に液冷媒が存
在しないといった状況が回避できる。その結果、起動不
良の発生を防止でき、2次側回路での冷媒循環動作を良
好に行うことができて、室内の空気調和を迅速に行うこ
とができる。
【0119】(変形例)次に、上述した実施形態3の変
形例について説明する。本例も、各運転動作の停止時
に、メインタンク(T1,T2)内に液冷媒を回収する液回収
動作を行う。
【0120】具体的には、図10に示すように、押し出
し管としての押し出し用液配管(37)に切換手段としての
押し出し用電磁弁(SV-C)を設ける。詳しくは、この押し
出し用電磁弁(SV-C)は、押し出し用液配管(37)の分岐点
と2次側四路切換弁(23)との間に配設されている。
【0121】運転停止時には、駆動回路(50)での冷媒循
環動作を維持したまま、この押し出し用電磁弁(SV-C)を
閉鎖する。つまり、メインタンク(T1,T2)内に高圧が作
用しても該メインタンク(T1,T2)から主回路(21)への液
冷媒の押し出しを阻止する。このため、低圧が作用して
いるメインタンク(T1,T2)への液冷媒の回収動作のみが
行われ、該メインタンク(T1,T2)内に液冷媒を確実に存
在させることが可能である。
【0122】また、押し出し用電磁弁(SV-C)の配設位置
を、上述の如く押し出し用液配管(37)の分岐点と2次側
四路切換弁(23)との間に設定したことにより、高圧が作
用しているメインタンク(T1,T2)から押し出された液冷
媒は、サブタンク(ST)へ供給され、このサブタンク(ST)
への液冷媒の回収が良好に行われる。その結果、該サブ
タンク(ST)から加熱熱交換器(HEX3)への液冷媒の供給が
確実に行われる。
【0123】
【発明の実施の形態4】次に、本発明の実施形態4を詳
細に説明する。本実施形態も、本発明に係る冷凍装置を
室内の冷房又は暖房を行う空気調和装置に適用した場合
について説明する。本形態は、上述した実施形態3の変
形例であって、液回収動作が実施形態3と異なってい
る。従って、ここでは液回収動作についてのみ説明す
る。
【0124】本形態における液回収動作ではサブタンク
(ST)に液冷媒を回収する。
【0125】具体的には、運転停止スイッチがオンされ
た際、駆動回路(50)での冷媒循環動作を維持したまま、
つまり、駆動圧縮機(51)を駆動したままで、サブタンク
(ST)に繋がるガス供給管(31)のタンク加圧用電磁弁(SV-
P3)を閉鎖する。また、サブタンク(ST)に繋がるガス回
収管(32)のタンク減圧用電磁弁(SV-V3)を開放する。こ
れにより、サブタンク(ST)の内部には低圧が作用する。
この低圧の作用により、押し出し用液配管(37)を流れる
液冷媒の一部は、回収手段としての押し出し用液配管(3
7)の分岐管(37c)及び液回収管(34)を経てサブタンク(S
T)内に回収される。
【0126】この液回収動作が所定時間行われた後に、
駆動回路(50)の駆動圧縮機(51)を停止し、2次側回路(2
0)での冷媒循環動作が停止する。
【0127】この運転停止動作を行った後の運転の起動
時は、サブタンク(ST)に繋がるガス供給管(31)のタンク
加圧用電磁弁(SV-P3)を開放する。また、サブタンク(S
T)に繋がるガス回収管(32)のタンク減圧用電磁弁(SV-V
3)を閉鎖する。これにより、サブタンク(ST)は加熱熱交
換器(HEX3)と均圧される。このため、該サブタンク(ST)
内の液冷媒が液回収管(34)を経て加熱熱交換器(HEX3)に
供給される。この供給された液冷媒は加熱熱交換器(HEX
3)内で蒸発してメインタンク(T1,T2)内の加圧に寄与す
る。その結果、運転起動時には、メインタンク(T1,T2)
から液冷媒を良好に押し出すことができ、起動不良を回
避できる。
【0128】
【発明の実施の形態5】次に、本発明の実施形態5を詳
細に説明する。本実施形態は、上述した実施形態4の変
形例であって、液回収動作が実施形態4と異なってい
る。従って、ここでは液回収動作についてのみ説明す
る。
【0129】本形態における液回収動作では加熱熱交換
器(HEX3)に液冷媒を回収する。本動作も、運転停止スイ
ッチがオンされた際、駆動回路(50)での冷媒循環動作を
維持したまま行う。先ず、サブタンク(ST)に繋がるガス
供給管(31)のタンク加圧用電磁弁(SV-P3)を閉鎖し、且
つサブタンク(ST)に繋がるガス回収管(32)のタンク減圧
用電磁弁(SV-V3)を開放する。これにより、サブタンク
(ST)の内部に液冷媒を回収する。その後、上記タンク加
圧用電磁弁(SV-P3)を開放し、且つタンク減圧用電磁弁
(SV-V3)を閉鎖する。これにより、サブタンク(ST)内の
液冷媒を回収手段としての液回収管(34)を経て加熱熱交
換器(HEX3)に供給する。このサブタンク(ST)内への液冷
媒の回収と、該サブタンク(ST)から加熱熱交換器(HEX3)
への液冷媒の供給とを交互に複数回行う。
【0130】この液回収動作が所定時間行われた後に、
駆動回路(50)の駆動圧縮機(51)を停止し、2次側回路(2
0)での冷媒循環動作が停止する。
【0131】この運転停止動作を行った後の運転の起動
時は、加熱熱交換器(HEX3)内には、高圧発生のための液
冷媒が存在することになるので、メインタンク(T1,T2)
から液冷媒を良好に押し出すことができ、起動不良を回
避できる。
【0132】(変形例)次に、上述した実施形態5の変
形例について説明する。本例も、各運転動作の停止時
に、加熱熱交換器(HEX3)に液冷媒を回収する液回収動作
を行う。
【0133】具体的には、運転停止スイッチがオンされ
た際、駆動回路(50)での冷媒循環動作を維持したまま行
う。
【0134】先ず、各メインタンク(T1,T2)に繋がる各
加圧用電磁弁(SV-P1,SV-P2)及び減圧用電磁弁(SV-V1,SV
-V2)を共に閉鎖する。また、サブタンク(ST)に繋がるガ
ス供給管(31)のタンク加圧用電磁弁(SV-P3)を閉鎖し、
且つサブタンク(ST)に繋がるガス回収管(32)のタンク減
圧用電磁弁(SV-V3)を開放する。これにより、サブタン
ク(ST)の内部に押し出し用液配管(37)の液冷媒を回収す
る。その後、上記タンク加圧用電磁弁(SV-P3)を開放
し、且つタンク減圧用電磁弁(SV-V3)を閉鎖する。これ
により、サブタンク(ST)内の液冷媒を液回収管(34)を経
て加熱熱交換器(HEX3)に供給する。このサブタンク(ST)
内への液冷媒の回収と、該サブタンク(ST)から加熱熱交
換器(HEX3)への液冷媒の供給とを交互に複数回行う。
【0135】この液回収動作が所定時間行われた後に、
駆動回路(50)の駆動圧縮機(51)を停止し、2次側回路(2
0)での冷媒循環動作が停止する。
【0136】このように、サブタンク(ST)から加熱熱交
換器(HEX3)への液冷媒の供給動作を複数回行うことによ
り、サブタンク(ST)の容量が小さい場合であっても加熱
熱交換器(HEX3)へ十分な量の液冷媒を貯えることができ
る。つまり、サブタンク(ST)の容量が、冷媒循環動作の
起動時に加熱熱交換器(HEX3)内に必要とする液冷媒量よ
りも小さい場合であっても、運転終了後には、加熱熱交
換器(HEX3)へ十分な量の液冷媒が貯えられている。従っ
て、運転の起動時に、メインタンク(T1,T2)から液冷媒
を良好に押し出すことができ、起動不良を回避できる。
また、サブタンク(ST)の小型化に伴って装置全体のコン
パクト化も図れる。
【0137】
【その他の実施形態】上述した各実施形態及び変形例で
は、本発明に係る冷凍装置を空気調和装置に適用した場
合について説明したが、本発明は、これに限らず、その
他の冷凍装置に適用することも可能である。
【0138】また、各実施形態及び変形例では、搬送回
路(30)に一対のメインタンク(T1,T2)を備えさせ、それ
ぞれのタンク(T1,T2)に対する液冷媒の押し出し動作と
回収動作とを交互に切り換えるようにしていた。本発明
は、これに限らず、搬送回路(30)に1個のメインタンク
を備えさせ、このタンクに対して押し出し動作と回収動
作とを交互に切り換えるようにしてもよい。
【0139】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、以下に
述べるような効果が発揮される。先ず、1つの発明で
は、液冷媒を吸引排出する搬送手段(30)を備え、冷媒が
相変化しながら循環することで熱搬送を行う冷媒回路(2
0)を備えた冷凍装置に対し、搬送手段(30)の吸引側及び
排出側に、液配管(35)を介して貯留容器(T)を接続して
いる。また、液配管(35)に、搬送手段(30)の停止前に貯
留容器(T)を搬送手段(30)の排出側に連通させ、搬送手
段(30)の起動時に貯留容器(T)を搬送手段(30)の吸引側
に連通させる切換手段(SV-I,SV-O)を設けている。この
ため、搬送手段(30)の起動時に、搬送手段(30)内に液冷
媒が存在しないといった状況が回避できる。その結果、
起動不良の発生を防止でき、冷媒回路(20)での冷媒循環
動作を良好に行うことができる。つまり、冷媒回路(20)
での熱搬送動作を迅速に行うことができ、装置の信頼性
の向上を図ることができる。
【0140】また、この発明では、切換手段(SV-I,SV-
O)の切り換え動作により、貯留容器(T)と搬送手段(30)
との連通状態を変更することで停止時に貯留容器(T)へ
液冷媒を回収する動作と起動時に貯留容器(T)から搬送
手段(30)へ液冷媒を供給する動作とを切り換え可能にし
ている。このため、簡単な制御動作で上記効果を得るこ
とができる。
【0141】他の発明は、熱交換器(HEX2,HEX1)で凝縮
した冷媒を搬送手段(30)に吸引させる吸引管(38)に貯留
容器(T)を設けている。また、搬送手段(30)の排出側と
貯留容器(T)とを連通管(39)によって接続し、この連通
管(39)に、搬送手段(30)の停止前に、該搬送手段(30)の
排出側と貯留容器(T)とを連通させる切換手段(SV-B)を
設けている。このため、貯留容器(T)を、冷媒回路(20)
内に余剰液冷媒が生じた際に該液冷媒を貯えるレシーバ
としても機能させることができる。また、貯留容器(T)
と搬送手段(30)とが常時連通した状態で冷媒循環動作が
行われる。このため、冷媒回路(20)での冷媒循環動作を
行う前に貯留容器(T)内の液冷媒を搬送手段(30)に供給
し、その後、貯留容器(T)と搬送手段(30)との連通状態
を解除するといった特別な供給動作を行う必要がなく、
運転制御動作の更なる簡略化を図ることができる。
【0142】他の発明は、加圧手段(HEX3)での液冷媒の
加熱により発生した高圧を加圧管(31)によりタンク手段
(T1,T2)に作用させてタンク手段(T1,T2)内の液冷媒を押
し出し、減圧手段(HEX4)でのガス冷媒の冷却により発生
した低圧を減圧管(32)によりタンク手段(T1,T2)に作用
させてタンク手段(T1,T2)内へ液冷媒を回収して冷媒回
路(20)での冷媒循環動作を行う。そして、加圧管(31)及
び減圧管(32)に、加圧手段(HEX3)及び減圧手段(HEX4)で
の冷媒の加熱冷却動作を停止する前にタンク手段(T1,T
2)を減圧手段(HEX4)に連通させる切換手段(SV-P,SV-V)
を設けている。このため、タンク手段(T1,T2)から液冷
媒が押し出されることなしに、該タンク手段(T1,T2)に
は液冷媒が回収される。従って、冷媒循環動作の停止後
は、タンク手段(T1,T2)に液冷媒が確実に存在すること
になり、次回の起動時にタンク手段(T1,T2)から押し出
される液冷媒を確保できて、起動時における搬送手段(3
0)からの液冷媒の排出動作が良好に行われる。その結
果、起動不良の発生を回避でき、装置の信頼性の向上を
図ることができる。
【0143】更に、他の発明では、タンク手段(T1,T2)
から液冷媒を押し出すための押し出し管(37)に、加圧手
段(HEX3)及び減圧手段(HEX4)での冷媒の加熱冷却動作を
停止する前に該押し出し管(37)を閉鎖する切換手段(SV-
C)を設けている。このため、冷媒循環動作の停止時に、
切換手段(SV-C)によって押し出し管(37)を閉鎖すること
でタンク手段(T1,T2)内の液冷媒が押し出し管(37)から
押し出されることがない。つまり、タンク手段(T1,T2)
内に液冷媒を保持したままで冷媒循環動作が停止するの
で、次回の起動時の起動不良の発生を回避できる。
【0144】他の発明では、タンク手段(T1,T2)から押
し出される液冷媒の一部を回収する動作と、この回収し
た液冷媒を加圧手段(HEX3)に供給する動作とを行うサブ
タンク手段(ST)を備えている。加圧手段(HEX3)及び減圧
手段(HEX4)での冷媒の加熱冷却動作を停止する前に該サ
ブタンク手段(ST)の液冷媒回収動作を行わせている。更
に、他の発明では、冷媒回路(20)での冷媒循環動作を停
止する前に加圧手段(HEX3)へ液冷媒を回収している。こ
のため、冷媒循環動作の起動時には、タンク手段(T1,T
2)から液冷媒を押し出すための加圧に寄与する液冷媒を
加圧手段(HEX3)に存在させることが可能になる。従っ
て、これら発明によっても、タンク手段(T1,T2)からの
液冷媒の押し出し動作が良好に行われ起動不良の発生を
回避できて、装置の信頼性の向上を図ることができる。
【0145】特に、冷媒循環動作を停止する前にサブタ
ンク手段(ST)から加圧手段(HEX3)へ液冷媒を回収するも
のにおいて、液冷媒をサブタンク手段(ST)内に回収する
動作と、この回収した液冷媒を加圧手段(HEX3)に供給す
る動作とを複数回行うようにした場合には、小型のサブ
タンク手段(ST)を使用しても加圧手段(HEX3)に十分な量
の液冷媒を供給することができ、装置のコンパクト化が
図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1に係る空気調和装置の冷媒配管系統
図である。
【図2】実施形態1の冷房運転動作を示す図である。
【図3】実施形態1の暖房運転動作を示す図である。
【図4】実施形態2に係る空気調和装置の冷媒配管系統
図である。
【図5】実施形態2の液回収動作を示す図である。
【図6】実施形態3に係る空気調和装置の冷媒配管系統
図である。
【図7】実施形態3の冷房運転動作及び冷蓄熱運転動作
を示す図である。
【図8】実施形態3の利用冷房運転動作を示す図であ
る。
【図9】実施形態3の暖房運転動作を示す図である。
【図10】実施形態3の変形例に係る空気調和装置の冷
媒配管系統図である。
【符号の説明】
(20) 2次側回路 (30) 搬送回路、ポンプ(搬送手段) (31) ガス供給管(加圧管) (32) ガス回収管(減圧管) (34) 液回収管(回収手段) (35) 液配管(連通手段) (37) 押し出し用液配管、排出管(押し出し
管) (37c) 押し出し用液配管の分岐管(回収手段) (38) 回収用液配管、吸引管(回収管) (39) バイパス管(連通管、連通手段) (T) 貯留容器 (T1,T2) メインタンク(タンク手段) (ST) サブタンク(サブタンク手段) (HEX1) 室内熱交換器(利用側熱交換器) (HEX2) 主熱交換器(熱源側熱交換器) (HEX3) 加熱熱交換器(加圧手段) (HEX4) 冷却熱交換器(減圧手段) (SV-I) 回収用電磁弁(切換手段) (SV-O) 供給用電磁弁(切換手段) (SV-B) バイパス電磁弁(切換手段) (SV-P,SV-V) 電磁弁(切換手段) (SV-C) 押し出し用電磁弁(切換手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F25B 1/00 F24F 5/00

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液冷媒を吸引排出する搬送手段(30)、熱
    源側熱交換器(HEX2)、利用側熱交換器(HEX1)を備え、搬
    送手段(30)が排出した液冷媒を、上記熱源側熱交換器(H
    EX2)及び利用側熱交換器(HEX1)のうち一方の熱交換器(H
    EX1,HEX2)で蒸発させ、このガス冷媒を、他方の熱交換
    器(HEX2,HEX1)で凝縮させた後、搬送手段(30)に吸引さ
    せる冷媒循環動作により熱搬送を行う冷媒回路(20)を備
    えた冷凍装置において、 上記搬送手段(30)の吸引側及び排出側には、液配管(35)
    を介して貯留容器(T)が接続され、 上記液配管(35)には、搬送手段(30)の停止前に貯留容器
    (T)を搬送手段(30)の排出側に連通させ、搬送手段(30)
    の起動時に貯留容器(T)を搬送手段(30)の吸引側に連通
    させる切換手段(SV-I,SV-O)が設けられていることを特
    徴とする冷凍装置。
  2. 【請求項2】 液冷媒を吸引排出する搬送手段(30)、熱
    源側熱交換器(HEX2)、利用側熱交換器(HEX1)を備え、搬
    送手段(30)が排出した液冷媒を、上記熱源側熱交換器(H
    EX2)及び利用側熱交換器(HEX1)のうち一方の熱交換器(H
    EX1,HEX2)で蒸発させ、このガス冷媒を、他方の熱交換
    器(HEX2,HEX1)で凝縮させた後、搬送手段(30)に吸引さ
    せる冷媒循環動作により熱搬送を行う冷媒回路(20)を備
    えた冷凍装置において、 上記他方の熱交換器(HEX2,HEX1)で凝縮した冷媒を搬送
    手段(30)に吸引させる吸引管(38)には貯留容器(T)が設
    けられ、 上記搬送手段(30)の排出側と貯留容器(T)とは連通管(3
    9)によって接続されており、 該連通管(39)には、搬送手段(30)の停止前に、該搬送手
    段(30)の排出側と貯留容器(T)とを連通させる切換手段
    (SV-B)が設けられていることを特徴とする冷凍装置。
  3. 【請求項3】 液冷媒を吸引排出する搬送手段(30)、熱
    源側熱交換器(HEX2)、利用側熱交換器(HEX1)を備え、搬
    送手段(30)が排出した液冷媒を、上記熱源側熱交換器(H
    EX2)及び利用側熱交換器(HEX1)のうち一方の熱交換器(H
    EX1,HEX2)で蒸発させ、このガス冷媒を、他方の熱交換
    器(HEX2,HEX1)で凝縮させた後、搬送手段(30)に吸引さ
    せる冷媒循環動作により熱搬送を行う冷媒回路(20)を備
    えた冷凍装置において、 上記冷媒回路(20)は、搬送手段(30)の起動時に該搬送手
    段(30)の吸引側に連通する貯留容器(T)を備えており、 上記搬送手段(30)の排出側と貯留容器(T)とは、搬送手
    段(30)の停止前に該搬送手段(30)の排出側と貯留容器
    (T)とを連通させる連通手段(35,39)により接続されてい
    ることを特徴とする冷凍装置。
  4. 【請求項4】 液冷媒を吸引排出する搬送手段(30)、熱
    源側熱交換器(HEX2)、利用側熱交換器(HEX1)を備え、搬
    送手段(30)が排出した液冷媒を、上記熱源側熱交換器(H
    EX2)及び利用側熱交換器(HEX1)のうち一方の熱交換器(H
    EX1,HEX2)で蒸発させ、このガス冷媒を、他方の熱交換
    器(HEX2,HEX1)で凝縮させた後、搬送手段(30)に吸引さ
    せる冷媒循環動作により熱搬送を行う冷媒回路(20)を備
    えた冷凍装置において、 上記搬送手段(30)は、 液冷媒の貯留が可能なタンク手段(T1,T2)と、 該タンク手段(T1,T2)に加圧管(31)を介して接続し、液
    冷媒を加熱蒸発させることで高圧を発生させ、この高圧
    をタンク手段(T1,T2)に作用させて該タンク手段(T1,T2)
    から上記一方の熱交換器(HEX1,HEX2)に液冷媒を押し出
    す押し出し動作を行わせる加圧手段(HEX3)と、 上記タンク手段(T1,T2)に減圧管(32)を介して接続し、
    ガス冷媒を冷却凝縮させることで低圧を発生させ、この
    低圧をタンク手段(T1,T2)に作用させて上記他方の熱交
    換器(HEX2,HEX1)からタンク手段(T1,T2)に液冷媒を回収
    する回収動作を行わせる減圧手段(HEX4)とを備えてお
    り、 上記加圧管(31)及び減圧管(32)には、加圧手段(HEX3)及
    び減圧手段(HEX4)での冷媒の加熱冷却動作を停止する前
    にタンク手段(T1,T2)を減圧手段(HEX4)に連通させる切
    換手段(SV-P,SV-V)が設けられていることを特徴とする
    冷凍装置。
  5. 【請求項5】 液冷媒を吸引排出する搬送手段(30)、熱
    源側熱交換器(HEX2)、利用側熱交換器(HEX1)を備え、搬
    送手段(30)が排出した液冷媒を、上記熱源側熱交換器(H
    EX2)及び利用側熱交換器(HEX1)のうち一方の熱交換器(H
    EX1,HEX2)で蒸発させ、このガス冷媒を、他方の熱交換
    器(HEX2,HEX1)で凝縮させた後、搬送手段(30)に吸引さ
    せる冷媒循環動作により熱搬送を行う冷媒回路(20)を備
    えた冷凍装置において、 上記搬送手段(30)は、 液冷媒の貯留が可能なタンク手段(T1,T2)と、 該タンク手段(T1,T2)に加圧管(31)を介して接続し、液
    冷媒を加熱蒸発させることで高圧を発生させ、この高圧
    をタンク手段(T1,T2)に作用させて該タンク手段(T1,T2)
    から押し出し管(37)により上記一方の熱交換器(HEX1,HE
    X2)に液冷媒を押し出す押し出し動作を行わせる加圧手
    段(HEX3)と、 上記タンク手段(T1,T2)に減圧管(32)を介して接続し、
    ガス冷媒を冷却凝縮させることで低圧を発生させ、この
    低圧をタンク手段(T1,T2)に作用させて上記他方の熱交
    換器(HEX2,HEX1)から回収管(38)によりタンク手段(T1,T
    2)に液冷媒を回収する回収動作を行わせる減圧手段(HEX
    4)とを備えており、 上記押し出し管(37)には、加圧手段(HEX3)及び減圧手段
    (HEX4)での冷媒の加熱冷却動作を停止する前に該押し出
    し管(37)を閉鎖する切換手段(SV-C)が設けられているこ
    とを特徴とする冷凍装置。
  6. 【請求項6】 液冷媒を吸引排出する搬送手段(30)、熱
    源側熱交換器(HEX2)、利用側熱交換器(HEX1)を備え、搬
    送手段(30)が排出した液冷媒を、上記熱源側熱交換器(H
    EX2)及び利用側熱交換器(HEX1)のうち一方の熱交換器(H
    EX1,HEX2)で蒸発させ、このガス冷媒を、他方の熱交換
    器(HEX2,HEX1)で凝縮させた後、搬送手段(30)に吸引さ
    せる冷媒循環動作により熱搬送を行う冷媒回路(20)を備
    えた冷凍装置において、 上記搬送手段(30)は、 液冷媒の貯留が可能なタンク手段(T1,T2)と、 該タンク手段(T1,T2)に加圧管(31)を介して接続し、液
    冷媒を加熱蒸発させることで高圧を発生させ、この高圧
    をタンク手段(T1,T2)に作用させて該タンク手段(T1,T2)
    から上記一方の熱交換器(HEX1,HEX2)に液冷媒を押し出
    す押し出し動作を行わせる加圧手段(HEX3)と、 上記タンク手段(T1,T2)に減圧管(32)を介して接続し、
    ガス冷媒を冷却凝縮させることで低圧を発生させ、この
    低圧をタンク手段(T1,T2)に作用させて上記他方の熱交
    換器(HEX2,HEX1)からタンク手段(T1,T2)に液冷媒を回収
    する回収動作を行わせる減圧手段(HEX4)とを備えてお
    り、 上記冷媒回路(20)での冷媒循環動作を停止する前に、押
    し出し動作を行うことなしに回収動作を行ってタンク手
    段(T1,T2)に液冷媒を回収することを特徴とする冷凍装
    置。
  7. 【請求項7】 液冷媒を吸引排出する搬送手段(30)、熱
    源側熱交換器(HEX2)、利用側熱交換器(HEX1)を備え、搬
    送手段(30)が排出した液冷媒を、上記熱源側熱交換器(H
    EX2)及び利用側熱交換器(HEX1)のうち一方の熱交換器(H
    EX1,HEX2)で蒸発させ、このガス冷媒を、他方の熱交換
    器(HEX2,HEX1)で凝縮させた後、搬送手段(30)に吸引さ
    せる冷媒循環動作により熱搬送を行う冷媒回路(20)を備
    えた冷凍装置において、 上記搬送手段(30)は、 液冷媒の貯留が可能なタンク手段(T1,T2)と、 該タンク手段(T1,T2)に加圧管(31)を介して接続し、液
    冷媒を加熱蒸発させることで高圧を発生させ、この高圧
    をタンク手段(T1,T2)に作用させて該タンク手段(T1,T2)
    から上記一方の熱交換器(HEX1,HEX2)に液冷媒を押し出
    す押し出し動作を行わせる加圧手段(HEX3)と、 上記タンク手段(T1,T2)に減圧管(32)を介して接続し、
    ガス冷媒を冷却凝縮させることで低圧を発生させ、この
    低圧をタンク手段(T1,T2)に作用させて上記他方の熱交
    換器(HEX2,HEX1)からタンク手段(T1,T2)に液冷媒を回収
    する回収動作を行わせる減圧手段(HEX4)と、 上記タンク手段(T1,T2)から押し出される液冷媒の一部
    を回収する動作と、この回収した液冷媒を加圧手段(HEX
    3)に供給する動作とを行うサブタンク手段(ST)とを備え
    ており、 上記サブタンク手段(ST)には、加圧手段(HEX3)及び減圧
    手段(HEX4)での冷媒の加熱冷却動作を停止する前に該サ
    ブタンク手段(ST)の液冷媒回収動作を行わせる回収手段
    (37c)が接続していることを特徴とする冷凍装置。
  8. 【請求項8】 液冷媒を吸引排出する搬送手段(30)、熱
    源側熱交換器(HEX2)、利用側熱交換器(HEX1)を備え、搬
    送手段(30)が排出した液冷媒を、上記熱源側熱交換器(H
    EX2)及び利用側熱交換器(HEX1)のうち一方の熱交換器(H
    EX1,HEX2)で蒸発させ、このガス冷媒を、他方の熱交換
    器(HEX2,HEX1)で凝縮させた後、搬送手段(30)に吸引さ
    せる冷媒循環動作により熱搬送を行う冷媒回路(20)を備
    えた冷凍装置において、 上記搬送手段(30)は、 液冷媒の貯留が可能なタンク手段(T1,T2)と、 該タンク手段(T1,T2)に加圧管(31)を介して接続し、液
    冷媒を加熱蒸発させることで高圧を発生させ、この高圧
    をタンク手段(T1,T2)に作用させて該タンク手段(T1,T2)
    から上記一方の熱交換器(HEX1,HEX2)に液冷媒を押し出
    す押し出し動作を行わせる加圧手段(HEX3)と、 上記タンク手段(T1,T2)に減圧管(32)を介して接続し、
    ガス冷媒を冷却凝縮させることで低圧を発生させ、この
    低圧をタンク手段(T1,T2)に作用させて上記他方の熱交
    換器(HEX2,HEX1)からタンク手段(T1,T2)に液冷媒を回収
    する回収動作を行わせる減圧手段(HEX4)とを備えてお
    り、 上記加圧手段(HEX3)には、上記冷媒回路(20)での冷媒循
    環動作を停止する前に加圧手段(HEX3)へ液冷媒を回収す
    る回収手段(34)が接続していることを特徴とする冷凍装
    置。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の冷凍装置において、 タンク手段(T1,T2)から押し出される液冷媒の一部を回
    収する動作と、この回収した液冷媒を加圧手段(HEX3)に
    供給する動作とを行うサブタンク手段(ST)を備え、 回収手段(34)は、このサブタンク手段(ST)と加圧手段(H
    EX3)とを接続する液回収管(34)であることを特徴とする
    冷凍装置。
  10. 【請求項10】 請求項8記載の冷凍装置において、 タンク手段(T1,T2)から押し出される液冷媒の一部を回
    収する動作と、この回収した液冷媒を加圧手段(HEX3)に
    供給する動作とを行うサブタンク手段(ST)を備え、該サ
    ブタンク手段(ST)の容量は、冷媒循環動作の起動時に加
    圧手段(HEX3)内に必要とする液冷媒量よりも小さくなっ
    ており、 回収手段(34)は、タンク手段(T1,T2)からの液冷媒の排
    出動作及びタンク手段(T1,T2)への液冷媒の回収動作を
    停止した状態で、液冷媒をサブタンク手段(ST)内に回収
    する動作と、この回収した液冷媒を加圧手段(HEX3)に供
    給する動作とを複数回行うことを特徴とする冷凍装置。
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