JP3108749U - ろ過用カートリッジフィルターエレメント - Google Patents

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知子 油井
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株式会社エイ・エム・シイ
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Abstract

【課題】のろ過性能の低下を防止するカートリッジフィルターエレメントを提供する。
【解決手段】プリーツ状のろ材1を円筒状に折り曲げてエンド部材間に支持するエレメントにおいて、ろ材の表面に少なくともろ材の厚みの1.5倍以上の高低差を持った多数の凸凹3をエンボス加工により施したことを特徴とするカートリッジエレメントを提供することにより解決される。
【選択図】図1

Description

この考案は、集塵機等に使用されるろ過用のカートリッジフィルターエレメントに関する。
集塵機において、吸い込んだ空気より塵等の粉体(固形分)を捕集してろ過・分離するためにカートリッジフィルターエレメントが使用されている。
この場合、集塵機は処理できる所定の風量に対しコンパクトであればあるほど缶体価格及び動力費を安価にすることができるので、それに使用されるエレメントにもコンパクト化が要請された。この場合、所定の風量を処理するためには、いうまでもなく、一定のろ過面積が必要となる。
そこで、上記従来技術のエレメントにおいては、コンパクト化を図るためにろ材を筒状とし、更に一定容積内でろ材面積をできる限り大きくするためにろ材をプリーツ状に成型したプリーツ状ろ材を採用していた。
特開平9−173749号公報
前記の従来技術においてはろ材として熱可塑性の合成繊維等が使用されるが、慣性と衝突によって行われる粉体の捕集ろ過工程において粉体がろ材の表面の平滑な(二次元的)繊維層(不織布等)に衝突した場合、積層される粉体層は硬いタイトなものになり、その粉体層で発生する差圧(△P)が大きくなり目詰まりしやすい問題があった。
又、ろ材をプリーツ状に成型した場合、図8に示すようにろ材10は底辺の短い三角形になる。この場合、ろ材自体の通気抵抗によりろ過時の風圧が三角形を押し開く方向に作用し、図9に示すようにプリーツを構成する三角形の隣り合う斜辺が左右方向に膨張して斜辺のプリーツ同士が接触し、ろ過機能を発揮しないデッドスペースSを生じさせ、ろ過性能を損なう問題を生じた。同様に図10に示すように逆洗時においてもプリーツを構成する三角形の斜辺が左右方向に膨張して斜辺のプリーツ同士が接触し、ろ材に空気が通過しないデッドスペースSにより所定の洗浄効果を得られない問題を生じた。
この考案は以上の従来技術の問題点を解消したカートリッジフィルターエレメントを提供することを目的として創作されたものであり、プリーツ状のろ材を円筒状に折り曲げてエンド部材間に支持するエレメントにおいて、ろ材の表面に少なくともろ材の厚みの1.5倍以上の高低差を持った多数の凸凹をエンボス加工により施したことを特徴とする。
よって、この考案のカートリッジフィルターエレメントによれば、ろ材の表面は平坦でなく多数の凸凹が三次元的に施されているので、粉体が衝突した場合、衝突と慣性の角度が分散されるため、積層される粉体層は比較的柔らかいソフトなものになり、粉体層により発生する差圧(△P)が低いものになり、目詰まりし難いカートリッジフィルターエレメントが実現される。
更に、図6に示すようにろ材自体の通気抵抗によりろ過時の風圧がプリーツを構成する三角形を押し開く方向に作用し、プリーツを構成する三角形の隣り合う斜辺が左右方向に膨張しても、凸凹のために斜辺間に隙間が生じるので、ろ過機能を発揮しないデッドスペースSが生じるおそれがなく、ろ過性能を損なうことが防止される。同様に図7に示すように逆洗時においてもプリーツを構成する三角形の斜辺が左右方向に膨張しても、凸凹のために斜辺間に隙間が生じるので、ろ材に空気が通過しないデッドスペースSが生じるおそれがなく洗浄効果を損なうことが防止される。
以下、この考案の具体的実施例を添付図面に基づいて説明する。図1はこの考案のカートリッジフィルターエレメントのろ材1を示す斜視図である。上記ろ材1は熱可塑性の合成繊維により構成されるものであり、表面に多数の凸凹2がエンボス加工により施される。この考案の企図する効果を奏するには上記凸凹2は少なくともろ材の厚みの1.5倍以上の高低差を持つこと望ましい。尚、この実施例では凸凹2として球面を持つ多数のドットをエンボス加工によりろ材1上に凹設したものを例示するが、具体的な形状はこれに限られないことはいうまでもない。
上記ろ材1はプリーツPを構成するように成型される共に円筒状に折り曲げられ、多数の透孔を有する内筒5と共にエンド部材3、4間に支持される。
図11はこの考案のカートリッジフィルターエレメントにおけるフィルターの差圧変化の実験結果を示すグラフである。実験では、ろ材に凸凹を施したこの考案のフィルターエレメントと、比較のために従来の平滑なままのろ材を使用したフィルターエレメントを使用して負荷試験を行った。
(1) 運転状況
ろ材に凸凹を施したフィルターエレメント装着での標準処方造粒で、フィルター閉塞による流動不良や、その他の問題となる動作不良はみられなかった。
(2) 運転中のフィルターの差圧変化
運転中のフィルターの差圧変化を図11に示す。凸凹を施したフィルターの方が運転中のフィルター差圧が小さい傾向にあり、特に運転開始後30分以降はその差が広まっている。
この考案のカートリッジフィルターエレメントのろ材の斜視図。 同上、拡大断面図。 同上、凸凹の図示を省略したろ材の斜視図の全体の斜視図。 同上、凸凹の図示を省略したカートリッジフィルターエレメントの組立前の一部切り欠き側面図。 この考案のカートリッジフィルターエレメントのろ材の作用を示す概念図。 同上、ろ過時の概念図。 同上、逆洗時の概念図。 従来技術のカートリッジフィルターエレメントのろ材の作用を示す概念図。 同上、ろ過時の概念図。 同上、逆洗時の概念図。 この考案のカートリッジフィルターエレメントにおけるフィルターの差圧変化の実験結果を示すグラフ
符号の説明
1 ろ材
3 凸凹
P プリーツ

Claims (2)

  1. プリーツ状のろ材を円筒状に折り曲げてエンド部材間に支持するエレメントにおいて、ろ材の表面に少なくともろ材の厚みの1.5倍以上の高低差を持った多数の凸凹をエンボス加工により施したことを特徴とするろ過用カートリッジフィルターエレメント。
  2. 熱可塑性の合成繊維からなるプリーツ状のろ材を円筒状に折り曲げてエンド部材間に支持するエレメントにおいて、ろ材の表面に少なくともろ材の厚みの1.5倍以上の高低差を持った多数の凸凹をエンボス加工により施したことを特徴とするろ過用カートリッジフィルターエレメント。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010201329A (ja) * 2009-03-03 2010-09-16 Ryuki Engineering:Kk 塵埃集塵装置

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