JP3107339B2 - ストリップの連続焼鈍方法 - Google Patents

ストリップの連続焼鈍方法

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JP3107339B2 JP05175211A JP17521193A JP3107339B2 JP 3107339 B2 JP3107339 B2 JP 3107339B2 JP 05175211 A JP05175211 A JP 05175211A JP 17521193 A JP17521193 A JP 17521193A JP 3107339 B2 JP3107339 B2 JP 3107339B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ヒートサイクル、ライ
ンスピード、板厚等の変更時における、連続焼鈍炉の炉
温又はライン速度を精度よく算出して焼鈍するストリッ
プの連続焼鈍方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、連続焼鈍炉のヒートサイクル,
ラインスピードあるいは板厚等の熱処理条件の変化に対
応する炉内温度(以下、炉温)の設定には、加熱炉、均
熱炉など各炉における熱バランス式を用いて炉温を算出
し、この値を手動あるいは自動で演算装置に入力する方
法が行われている。
【0003】このとき、温度計算方法としては、特公昭
58−31372 号公報に示されているように、炉が定常状態
時であることを判定して炉の操業実績から放射率を算出
し、この放射率を用いて炉温を演算する方法が知られて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、近年、冷間
圧延されたストリップの焼鈍処理は高速・短時間で高張
力鋼板から絞り用鋼板までの多種類の製品をしかも小ロ
ットで製造することが要求されている。このため、熱処
理条件の変更が頻繁に行われ、炉温やラインスピード、
板厚が一定となる状態、すなわち炉の定常状態を得る機
会が少なくなっている。
【0005】従って、前述した特公昭58-31372号公報に
記載された炉の定常状態時における操業実績から放射率
を算出するような方法では、算出する機会(定常状態)
が非常に少なくなるために放射率の推定が必要とする時
にできずに、適正な炉温等が設定されないという問題点
があった。この問題に対処する方法として、定常状態の
判定条件を緩め放射率算出回数を増やす方法もあるが、
この方法では放射率の精度が悪いため、ストリップ温度
実績値のばらつきが大きくなるという問題点があった。
【0006】本発明の目的は、非定常状態においても、
より精度の高い放射率の算出を可能とし、ひいてはより
高精度にストリップ温度を目標値にすることのできる連
続焼鈍方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は前記問題点を解
決するために、炉温実績値、ストリップ温度実績値、ラ
イン速度実績値だけでなく、炉内ロールの温度を測定し
て放射率を算出し、算出された放射率を用いてストリッ
プの厚さ、ライン速度、目標ストリップ温度を変更する
場合の炉温およびライン速度、又はその何れかを算出し
て設定するようにしたものである。
【0008】すなわち、本発明は、連続焼鈍炉の熱処理
条件を変更するに際して、炉温,ストリップ温度および
ライン速度を測定し、これらの測定値を用いて放射率を
算出し、この放射率を炉内ロール温度とストリップ温度
の偏差に応じて補正し、該補正された放射率に基づいて
炉温目標値およびライン速度目標値、又はその何れかを
算出して設定することを特徴とするストリップの連続焼
鈍方法である。
【0009】
【作用】連続焼鈍炉における放射率は、一般に下記の式
(1)のように表される。 ρ・ Cp ・t・ LS ・(dTs /dx)=2εσ(TF 4 −TS 4 )…(1) 但し、 ρ:ストリップ密度 t:板厚 Cp:比熱 LS:ライン速度 ε:炉の放射率 σ:ステファン・ボルツマン定数 TF :炉温 TS :ストリップ温度 X:ライン加熱長 である。
【0010】また、式(1)は炉が定常状態のときのみ
放射εは同一の値をとることが知られている(特公昭58
−31372 号公報)。よって従来は定常状態のときのみし
か放射率の逆算をすることができなかった。本発明によ
れば、定常状態でない場合は炉内ロール温度の測定値に
より放射率を補正して放射率を求め、その放射率により
炉温およびライン速度又はその何れかを算定するように
したため非定常状態の多い多品種小ロット生産時でも適
正な炉温およびライン速度が得られるようになった。
【0011】炉内ロール温度の測定値により、非定常状
態での放射率の精度が上がるのは次の理由による。即
ち、定常状態では、ストリップ温度とロール温度はほぼ
等しいが、板厚変更点通過後の非定常時に温度差が発生
する。一般にロールの熱容量は大きく、温度差がある場
合には、例えばストリップ温度がロール温度よりも高い
場合はロールに吸熱されることによりストリップ温度が
下がり、炉の放射率εが定常時の値よりも小さくなって
しまう。よって従来は非定常時に逆算することができな
かったわけであるが、本発明によりロール温度を用いて
上記の場合には炉の放射率を大きくする側に補正するこ
とにより、正しい放射率を得ることができるようにな
る。
【0012】
【実施例】以下に、本発明の実施例を図面を参照して説
明する。図1は、本発明の実施例の構成を示す概要図で
ある。1は第1加熱炉、2は第2加熱炉であり、3はス
トリップである。10は第1加熱炉入側板温検出器であ
り、測定値は演算装置11に入力される。6は第1加熱炉
炉温検出器、8は第2加熱炉炉温検出器であり測定値は
それぞれ演算装置11に入力される。7および9はそれぞ
れ第1および第2加熱炉出側板温検出器であり測定値は
演算装置11に入力される。13はライン速度検出器(図示
せず)によるライン速度検出値である。12は炉内のスト
リップに関する定数および炉長に関するデータであり、
同様に演算装置11に入力される。
【0013】次に、第1加熱炉出側ロール温度検出器4
および第2加熱炉出側ロール温度検出器5で各加熱炉出
側ロール温度を測定しており、第1加熱炉出側板温検出
器7および第2加熱炉出側板温検出器9で測定した加熱
炉出側ストリップ温度とロール温度との差を用いて下記
式(2)により放射率の補正を実施して放射率17を逆算
し、その値を用いて(1)式より設定炉温15を算定し
た。
【0014】 ε’=ε+α(TS − TR )+β …(2) 但し、 ε’:補正後の炉の放射率 TR :ロール温度 α,β:制御定数 である。
【0015】なお本実施例は加熱炉が2段の例を示した
が、この図は本発明の一例であって、2段の炉に限定す
るものではない。また、本実施例はライン速度14および
炉温15の両方を設定する例を示したが、これは本発明の
一例であってライン速度又は炉温のどちらか一方だけで
もよい。本発明の効果を示すグラフを図2に示す。図2
においてaが本発明による板温挙動、bが従来技術によ
る板温挙動、cが板温目標値、dが本発明の実施時のロ
ール温挙動を示す。本実施例では、発明の効果をわかり
やすくするために演算装置による設定を炉温のみとしラ
イン速度設定はオペレーターによる手動とした。
【0016】本発明を採用することにより、板厚が 1.2
mmから 0.7mmに変更された後、板温が約10分で目標値で
ある 800℃を満足したのに対し、従来技術を用いると目
標値の 800℃を満足するためには約17分所要することが
わかる。これは、本実施例では板温が変動している10〜
15分の間において既に放射率の逆算を行っているのに対
し、従来技術では炉の状態が安定している15〜18分、20
〜23分の間しか放射率の逆算を行えないためである。
【0017】
【発明の効果】本発明は、連続焼鈍炉の放射率の計算に
おいて、炉内ロール温度を使用するようにしたから炉が
定常状態でなくても放射率の計算ができるようになり、
炉温等の設定精度を向上することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の構成を示す概要図である。
【図2】本発明の効果を示すグラフである。
【符号の説明】
1 第1加熱炉 2 第2加熱炉 3 ストリップ 4 第1加熱炉出側ロール温検出器 5 第2加熱炉出側ロール温検出器 6 第1加熱炉炉温検出器 7 第1加熱炉出側板温検出器 8 第2加熱炉炉温検出器 9 第2加熱炉出側板温検出器 10 第1加熱炉入側板温検出器 11 演算装置 12 炉内の材料に関する定数及び炉長に関するデータ 13 ライン速度検出器による信号 14 ライン速度設定信号 15 炉温設定信号 16 設定ライン速度及び炉温演算装置 17 放射率
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭54−4804(JP,A) 特開 平1−184233(JP,A) 特開 平2−170023(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C21D 9/52,9/56,11/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続焼鈍炉の熱処理条件を変更するに際
    して、炉温,ストリップ温度およびライン速度を測定
    し、これらの測定値を用いて放射率を算出し、この放射
    率を炉内ロール温度とストリップ温度の偏差に応じて補
    正し、該補正された放射率に基づいて炉温目標値および
    ライン速度目標値、又はその何れかを算出して設定する
    ことを特徴とするストリップの連続焼鈍方法。
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