JP3106670B2 - ディスク装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、例えばＣＤ−ＲＯＭド
ライブに適用するのに最適なディスク装置に関し、特
に、簡易型のディスク装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来から、ＣＤ−ＲＯＭであるディスク
をディスクトレー上に載せてドライブ内に水平に挿入
し、そのディスクの挿入に同期してディスクテーブルを
ディスク挿入方向に水平に移動させながら、ディスク挿
入方向に対して直角な方向である下方からそのディスク
に装着させると共に、ディスクテーブルと同期してディ
スククランパーをディスク挿入方向に水平に移動させな
がら、ディスクを上方から上記ディスクテーブル上に相
対的にマグネットチャッキングさせるようにした簡易型
のＣＤ−ＲＯＭドライブが考えられている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし従来は、ディス
ククランパーを上下分割構造によって、上下両端に一対
のフランジを有する断面形状がほぼＨ型の両フランジ構
造に構成し、このディスククランパーをクランパースラ
イダーのクランパー取付穴に上下から挿入して、上下一
対のフランジで上下から挟み込むようにして組立ててい
た。従って従来は、両フランジ構造のディスククランパ
ーの組立て構造が複雑であり、製造コストが高くつく上
に、ディスククランパーをクランパースライダーに組立
てる作業が面倒であると言う問題があった。

【０００４】本発明は、上記の問題を解決するためにな
されたものであって、ディスククランパーの構造の簡素
化及びクランパースライダーへのディスククランパーの
組立て作業の簡易化を図ることを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明のディスク装置は、記録、再生用ディスクの
挿入に同期してディスク挿入方向に移動されながら、デ
ィスク挿入方向に対して直角な方向から上記ディスクに
装着されるディスクテーブルと、上記ディスクテーブル
と同期してディスク挿入方向に移動されながら、上記デ
ィスクを上記ディスクテーブルにマグネットチャッキン
グするディスククランパーとを備えたディスク装置にお
いて、上記ディスククランパーを片フランジ構造に構成
し、シャーシの天板と平行に移動されるクランパースラ
イダーを設け、このクランパースライダーに設けたクラ
ンパー取付穴内に上記ディスククランパーを遊嵌して、
このディスククランパーの片フランジを上記クランパー
スライダーと上記シャーシの天板との間で挟み込んだも
のである。

【０００６】

【作用】上記のように構成された本発明のディスク装置
は、片フランジ構造のディスククランパーをクランパー
スライダーのクランパー取付穴内に遊嵌して、このディ
スククランパーの片フランジをクランパースライダーと
シャーシの天板との間で挟み込むようにしたので、ディ
スククランパーを上下分割構造によって断面形状がほぼ
Ｈ型の両フランジ構造に構成して、クランパースライダ
ーのクランパー取付穴に上下から挿入して組立てるよう
な複雑な構造に構成する必要がない。

【０００７】

【実施例】以下、本発明を簡易型ＣＤ−ＲＯＭドライブ
に適用したディスク装置の一実施例を図を参照して説明
する。

【０００８】まず、図３〜図６によって、ディスク装置
の構成部品を説明する。なお、図３はディスク装置を上
下逆向きにした状態で図示している。

【０００９】このディスク装置は、図３に示すように、
シャーシ１、ディスクテーブル２及び光学ピックアップ
３が取付けられた移動ブロック４、ディスククランパー
５を保持するクランパースライダー６、左右一対のガイ
ド部品７、ディスクトレー８、フロントパネル９、上下
一対のシールドカバー１０、１１プリント基板１２及び
トレーロック用ブロック１３等によって構成されてい
る。

【００１０】そして、シャーシ１は合成樹脂によって成
形されていて、天板１ａと、左右一対の側面板１ｂと、
背面板１ｃとが一体成形され、下面及び前面が開放され
た箱形に形成されている。

【００１１】移動ブロック４は合成樹脂によって成形さ
れていて、水平なブロック本体４ａの左右両側面に水平
ピンによって形成された前後各一対の被ガイド部４ｂ、
４ｃが一体に成形されている。そして、図５に示すよう
に、ブロック本体４ａの前端側の上部にディスクテーブ
ル２がスピンドルモータ１４によって取付けられてお
り、ディスクテーブル２より後方側でブロック本体４ａ
に形成された開口４ｄ内に光学ピックアップ３がリニア
モータ（図示せず）によって前後方向に水平に移動自在
に取付けられている。

【００１２】ディスククランパー５は合成樹脂によって
成形されていて、図１に示すように逆円錐台形状のクラ
ンパー本体５ａの上端側のみに水平な片フランジ５ｂが
一体成形された片フランジ構造に構成されている。な
お、クランパー本体５ａの下面にはマグネットチャッキ
ング用の金属板５ｃが接着等にて水平に取付けられてい
る。

【００１３】クランパースライダー６は合成樹脂によっ
て成形されていて、水平なスライダー本体６ａの後端の
下部に左右一対の脚部６ｂが一体成形されている。そし
て、図５に示すように、スライダー本体６ａの先端側の
上面に円形の凹部６ｃが形成され、その凹部６ｃの中央
に円形のクランパー取付穴６ｄが同心円形状に形成され
ている。

【００１４】左右一対のガイド部品７は合成樹脂によっ
て左右対称形状に成形されていて、図４及び図５に示す
ように、これらのガイド部品７の左右両側面にはシャー
シ１に対する着脱自在の結合手段である前後各複数のＴ
型係止爪７ａ及び弾性係止爪７ｂが一体成形されてい
る。そして、シャーシ１の左右両側面板１ｂには上記Ｔ
型係止爪７ａ及び弾性係止爪７ｂがそれぞれ係止される
前後各複数の下端開放の垂直な係止溝１ｄ及び係止穴１
ｅが形成されている。

【００１５】ディスクトレー８は合成樹脂によって成形
されていて、水平なトレー本体８ａの前端にトレー飾板
８ｂがスナップフィット（図示せず）によって着脱自在
に結合されている。そして、図６に示すように、トレー
本体８ａの上面にはリング状のディスク嵌合穴８ｃが形
成され、トレー本体８ａの左右両側縁に沿って左右一対
のガイドレール８ｄが一体成形されている。

【００１６】フロントパネル９は合成樹脂によって成形
されていて、このフロントパネル９にはトレー出入口９
ａが水平に形成されている。そして、図６に示すよう
に、このフロントパネル９の背面側には左右両側に配置
された左右一対の弾性係止爪９ｂと中央部の下端に配置
された１つの弾性係止爪９ｃとが一体成形されている。

【００１７】上下一対のシールドカバー１０、１６は板
金によって形成されていて、上側のシールドカバー１０
は天板１０ａと左右両側面板１０ｂとによってシャーシ
１と同じ深さの深型のコ字状に形成され、下側のシール
ドカバー１１は底板１１ａと左右両側面板１１ｂとによ
って浅型のコ字状に形成されている。そして、、上側の
シールドカバー１０の左右両側面板１０ｂには前後各複
数の係止穴１０ｃが形成され、上側のシールドカバー１
１の底板１１ａの四隅には４つのネジ挿通孔１ｃが形成
されている。そして、シャーシ１の左右両側面板１ｂの
左右両側面には上記係止穴１０ｃが係止される前後各複
数の係止爪１５が一体成形されている。そして、これら
両シールドカバー１０、１１の左右両側面板１０ｂ及び
底板１１ａの前端側には上記合計３つの弾性係止爪９
ｂ、９ｃが係止される係止穴１０ｄ、１１ｄが形成され
ている。

【００１８】プリント基板１２の上面には、図１に示す
ように、スピンドルモータ１４及び光学ピックアップ３
の制御回路１２ａが実装されていて、このプリント基板
１２は合計６つのネジ挿通孔１２が形成されている。

【００１９】そして、図１及び図２に示すように、シャ
ーシ１の左右両側板１ｂの内面壁には、移動ブロック４
の前側の左右一対の被ガイド部４ｂを案内するほぼクラ
ンク型の左右一対の前側ガイド溝１６と、後側の左右一
対の被ガイド部４ｃを案内する水平な左右一対の後側ガ
イド溝１７とが形成されている。また、シャーシ１の左
右両側面板１ｂの内面壁には、ディスクトレー８の左右
一対のガイドレール８ｄを案内する水平な左右一対のト
レーガイド溝１８が形成されている。なお、トレーガイ
ド溝１８はシャーシ１の前端と前側ガイド溝１６との間
及び前側ガイド溝１６と後側ガイド溝１７との間で、こ
れら両ガイド溝１６、１７の上方位置に形成されてい
る。

【００２０】そして、図１及び図２に示すように、これ
らのガイド溝１６、１７、１８の下側ガイド面１６ａ、
１７ａ、１８ａは左右一対のガイド部品７側に形成され
た上向きの段部によって構成され、下向きの上側ガイド
面１６ｂ、１７ｂ、１８ｂは左右両側面板１ｂ側に形成
された下向きの段部によって構成されている。

【００２１】なお、クランパースライダー６のクランパ
ー本体６ａの前端側の左右両側面には上下に段差を有す
る左右各一対の被ガイド突起６ｅが一体成形され、これ
らの被ガイド突起６ｅを案内する左右一対の水平なガイ
ドレール１９がシャーシ１の天板１ａの下面に一体成形
されている。また、トレーロック用ブロック１３にはデ
ィスクトレー８の電磁ロック装置（図示せず）が取付け
られていて、その左右両端には一対のネジ挿通孔１３ａ
が形成されている。

【００２２】次に、このディスク装置の組立て順序を図
３によって説明する。

【００２３】まず、シャーシ１を上下逆向きで水平に設
置し、その天板１ａ上にディスククランパー５を上下逆
向きに載せる。

【００２４】次に、クランパースライダー６を上下逆向
きにして、そのクランパー取付穴６ｄをディスククラン
パー５のクランパー本体５ａの外周に上方から遊嵌す
る。そして、このクランパースライダー６をシャーシ１
の天板１ａ上で前後方向（シャーシ１の長さ方向）に摺
動して、左右両側の被ガイド突起６ｅをシャーシ８の左
右一対のガイドレール１９の上下に係合させる。

【００２５】次に、ディスクトレー８の左右一対のガイ
ドレール８ｄをシャーシ１の左右両側面板１ｂの左右一
対の上側ガイド面１８ｂ上に水平に載せる。この時、デ
ィスクトレー８のトレー本体８ａの後端に形成した左右
一対の段部８ｅをクランパースライダー６の左右一対の
脚部６ｂの前側面に当接する。

【００２６】次に、移動ブロック４を上下逆向きにし
て、その移動ブロック４の後側の左右一対の被ガイド部
４ｃの付根部を、クランパースライダー６の左右一対の
脚部６ｂの先端に形成されたＣ形嵌合穴６ｆに上方から
弾性に抗して嵌合させると共に、その移動ブロック４の
左右合計４つの被ガイド部４ｂ、４ｃをシャーシ１の左
右両側面板１ｂの左右合計４つの上側ガイド面１６ａ、
１７ａ上に載せる。

【００２７】次に、左右一対のガイド部品７を上下逆向
きにして、シャーシ１の左右両側面板１ｂの内側に上方
から挿入して、これらのガイド部品７の複数のＴ型係止
爪７ａを左右両側面板１ｂの複数の係止溝１ｄに上方か
ら差込み、最終的に、複数の弾性係止爪７ｂを複数の係
止穴１ｅに弾性を利用して係止するようにして、これら
左右一対のガイド部品７をシャーシ１の左右両側面板１
ｂの内側に上方から組立てる。

【００２８】すると、図１及び図２に示すように、シャ
ーシ１の左右一対の上側ガイド面１６ｂ、１７ｂ、１８
ｂと左右一対のガイド部品７の左右一対の下側ガイド面
１６ａ、１７ａ、１８ａとが上下から間隔を隔てて平行
に対向されて、これらの間に左右一対の前側ガイド溝１
６、後側ガイド溝１７及びトレーガイド溝１８が組立て
られる。なお、図１では、前側ガイド溝１６の断面位置
をずらして示している。

【００２９】そして、図１及び図２に示すように、この
ように組立てられた左右一対の前側ガイド溝１６の上下
両側のガイド面１６ａ、１６ｂ間に移動ブロック４の前
側の左右一対の被ガイド部４ｂが摺動可能に組込まれ、
左右一対の後側ガイド溝１７の上下両側のガイド面１７
ａ、１７ｂ間に移動ブロック４の後側の左右一対の被ガ
イド部４ｃが摺動可能に組込まれ、左右一対のトレーガ
イド溝１８の上下両側のガイド面１８ａ、１８ｂ間にデ
ィスクトレー８の左右一対のガイドレール８ｄが摺動可
能に組込まれる。

【００３０】従って、左右一対の前側ガイド溝１６、後
側ガイド溝１７及びトレーガイド溝１８の組立てと同時
に、これらのガイド溝１６、１７、１８内への移動ブロ
ック４の左右一対の被ガイド部４ｂ、４ｃ、及びディス
クトレー８の左右一対のガイドレール８ｄの組込みを行
える。

【００３１】なお、この時点で、図５に示すように、移
動ブロック４の復動付勢用の左右一対の引張りコイルバ
ネ２０の前後両端２０ａ、２０ｂを、左右一対のガイド
部品７に一体成形されているバネ係止部７ｃと、移動ブ
ロック４の後端側の左右一対の被ガイド部４ｃの付根部
に一体成形されている左右一対のバネ係止部４ｅとに係
止する。

【００３２】次に、移動ブロック４及びトレーロック用
ブロック１３から引出されているハーネス等をプリント
基板１２のコネクター等に接続した後、トレーロック用
ブロック１３を上下逆向きにして、その左右両端をシャ
ーシ１の左右両側面板１ｂの前端側の上に載せ、更に、
プリント基板１２を上下逆向きにして、トレーロック用
ブロック１３の上に重ねるようにして、シャーシ１の左
右両側面板１ｂの上に載せる。そして、２本のネジ２１
をプリント基板１２の前端側の左右一対のネジ挿通孔１
２ｂ及びトレーロック用ブロック１３の左右一対のネジ
挿通孔１３ａに上方から共通に挿入して、この２本のネ
ジ２１でプリント基板１２とトレーロック用ブロック１
３とを共締するようにしてシャーシ１の左右両側面板１
ｂにネジ止めする。

【００３３】次に、上下逆向きにした上側のシールドカ
バー１０の左右両側面板１０ｂの内側にシャーシ１を上
下逆向きのまま上方から挿入して、シャーシ１の天板１
ａを天板１０ａに密着し、その左右両側面板１０ｂの弾
性に抗して複数の係止穴１０ｃをシャーシ１の左右両側
面板１ｂの左右両側面の複数の係止爪１ｆに係止する。

【００３４】次に、下側のシールドカバー１１を上下逆
向きにして、プリント基板１２に上方から被せて、その
浅い左右両側面板１１ｂを上側のシールドカバー１０の
左右両側面板１０ｂの外側に嵌合させる。そして、４本
のネジ２２をシールド板１１の４本のネジ挿通穴１１ｃ
及びプリント基板１２の残りの４本のネジ挿通穴１２ｂ
に上方から共通に挿入して、この４本のネジ２２でシー
ルド板１１とプリント基板１２とを共締めするようにし
てシャーシ１の左右両側面板１ｂにネジ止めする。

【００３５】以上により、図１及び図６に示すような前
面のみが開放されたディスク装置本体２３が組立てられ
る。なお、図１及び図６は組立て後のディスク装置本体
２３を上下正常姿勢に反転した状態を示している。そし
て、図６ではディスクトレー８を分解して示している
が、実際には、ディスクトレー８のトレー本体８ａの後
端側はシャーシ１内に挿入されていて、そのトレー飾板
８ｂだけが未だ組立てられていない状態になっている。

【００３６】そこで、フロントパネル９をトレー出入口
９ａによってディスクトレー８ａの前端側の外周に挿入
して、このフロントパネル９をディスク装置本体２３の
前端の外周に嵌合させて、そのディスク装置本体２３の
前面を閉塞し、フロントパネル９の合計４つの弾性係止
爪９ｂ、９ｃを上下両シールド板１０、１１の合計３つ
の係止穴１０ｄ、１１ｄに弾性に抗して係止する。

【００３７】そして、最後に、ディスクトレー８のトレ
ー飾板８ｂをフロントパネル９の外側からディスクトレ
ー８のトレー本体８ａの前端にスナップフィットで結合
すると、ディスク装置全体の組立てが完了する。

【００３８】以上のように構成され、かつ組立てられる
ディスク装置によれば、シャーシ１を上下逆向きに設置
して、そのシャーシ１の内部に、ディスククランパー
５、クランパースライダー６、ディスクトレー８、移動
ブロック４、左右一対のガイド部品７、トレーロック用
ブロック１３等をそれぞれ上下逆向きにして上方から順
次積み重ねるようにして一方向から組立てることができ
るので、組立て作業を非常に簡単に行える。

【００３９】また、図１に示すように、以上のように組
立てられたディスク装置本体２３を上下正常姿勢に反転
させると、ディスククランパー５が片フランジ５ｂによ
ってクランパースライダー６の凹部６ｃ内でディスクテ
ーブル２の真上位置に吊下げられて、そのクランパー本
体５ａがクランパー取付穴６ｄから下方に突出され、片
フランジ５ｂがクランパースライダー６とシャーシ１の
天板１ａとの間で遊びを有する状態に挟み込まれて保持
される。なお、図１に示すように、クランパースライダ
ー６は上下合計４つのガイド突起６ｅによって左右一対
のガイドレール１９の上下に係合されて、上下のガタツ
キのない状態に支持されている。

【００４０】次に、図７〜図９によって、以上のように
組立てられたディスク装置のディスクのローディング及
びエジェクト動作を説明する。

【００４１】まず、図７の（Ａ）に示したように、ディ
スクトレー８を左右一対のガイドレール８ｄ及びトレー
ガイド溝１８によって案内してディスク装置本体２３内
から矢印ａ方向に水平に引出した状態では、移動ブロッ
ク４の後端側の左右一対の被ガイド部４ｃが左右一対の
引張りコイルバネ２０によって矢印ａ方向に移動付勢さ
れ、移動ブロック４及び左右一対の被ガイド部４ｃに左
右一対の脚部６ｂを介して結合されているクランパース
ライダー６が共に矢印ａ方向に移動されている。なお、
矢印ａ方向に引出されたディスクトレー８の後端側がト
レーロック用ブロック１３に矢印ａ方向から当接されて
停止される。

【００４２】この際、図８の（Ｂ）に示すように、移動
ブロック４の後端側の左右一対の被ガイド部４ｃは水平
な左右一対の後側ガイド溝１７内を矢印ａ方向に水平に
移動されるのに対して、前端側の左右一対の被ガイド部
４ｂはほぼクランク型の左右一対の前側ガイド溝１６の
後側ガイド溝１７と同じ高さの高所位置１６Ａから傾斜
位置１６Ｂをすべり落ちて、低所位置１６Ｃまで下降さ
れて、移動ブロック４が後端側の左右一対の被ガイド部
４ｃを中心に下方である矢印ｂ方向に回転されて傾斜さ
れる。そして、左右一対の被ガイド部４ｃが後側ガイド
溝１７の前端に当接して停止する。なお、クランパース
ライダー６は左右一対のガイドレール１９によって案内
されて矢印ａ方向に水平に摺動される。

【００４３】従って、図９の（Ｂ）に示すように、クラ
ンパースライダー６によってディスククランパー５が矢
印ａ方向に水平に移動されると共に、ディスクテーブル
２がディスククランパー５に対して斜め下方である矢印
ｂ方向に離間されて下方に待避されている。

【００４４】次に、ローディング時には、図７に示すよ
うに、ＣＤ−ＲＯＭであるディスク２４をディスクトレ
ー８の図１に示すディスク嵌合穴８ｃ内に水平に嵌合し
た後、このディスクトレー８を左右一対のガイドレール
８ｄ及びトレーガイド溝１８によって案内してディスク
装置本体２３内に矢印ｃ方向に手で水平に押込む。

【００４５】すると、図７の（Ｂ）に示すように、ディ
スクトレー８が或る深さまで矢印ｃ方向に押込まれたと
ころから、このディスクトレー８の左右一対の段部８ｅ
がクランパースライダー６の左右一対の脚部６ｂに矢印
ｃ方向から挿入されて当接され、このディスクトレー８
によってこれら両脚部６ｂが矢印ｃ方向に押込まれる。
そして、クランパースライダー６の左右一対の脚部６ｂ
によって移動ブロック４の後端側の左右一対の被ガイド
部４ｃが矢印ｃ方向に押込まれる。

【００４６】従って、ディスクトレー８によってクラン
パースライダー６と移動ブロック４とが一緒に押され
て、これらクランパースライダー６と移動ブロック４と
が左右一対の引張りコイルバネ２０に抗して矢印ｃ方向
に押し込まれる。

【００４７】この際、図８の（Ａ）に示すように、クラ
ンパースライダー６は左右一対のガイドレール１９によ
って案内されて矢印ｃ方向に水平に摺動される。そし
て、移動ブロック４の後端側の左右一対の被ガイド部４
ｃが水平な左右一対の後側ガイド溝１７内を矢印ｃ方向
に水平に移動されるのに対して、前端側の左右一対の被
ガイド部４ｂがほぼクランク型の前側ガイド溝１６の低
所位置１６Ｃから傾斜位置１６Ｂをすべり上って、高所
位置１６Ａまで上昇されて、移動ブロック４が後端側の
左右一対の被ガイド部４ｃを中心に上方である矢印ｄ方
向に回転されて水平になる。

【００４８】従って、図９の（Ａ）に示すように、クラ
ンパースライダー６によってディスククランパー５が矢
印ｃ方向に水平に移動されると共に、ディスクテーブル
２がディスククランパー５に対して斜め下方から矢印ｄ
方向に近接する。そして、ディスクテーブル２が水平に
なると同時に、ディスクテーブル２の上面中央のセンタ
ーボス２ａがディスク２４のセンター穴２４ａに下方か
ら嵌合して、図７の（Ｂ）に示すように、ディスクテー
ブル２がディスク２４をディスクトレー８のディスク嵌
合穴８ｃから上方に所定高さまで水平に押上げる。この
時、図９の（Ａ）に示すように、ディスク２４と一緒に
ディスククランパー５がクランパースライダー６の凹部
６ｃの上方に押上げられると同時に、ディスクテーブル
２の上面の外周に埋設されているマグネット（図示せ
ず）によってディスククランパー５を吸引し、ディスク
クランパー５によってディスク２４がディスクテーブル
２上にマグネットチャッキングされる。そしてこの時、
光学ピックアップ３がディスク２４の下面に近接され
る。

【００４９】そして、図７の（Ｂ）に示すように、ディ
スクトレー８がディスク装置本体２３内に完全に押込ま
れると、そのトレー飾板８ｂが図５に示された移動ブロ
ック４のブロック本体４ａの前端に取付けられている緩
衝用ゴム２５に矢印ｃ方向から当接されると同時に、ト
レーロック用ブロック１３に取付けられている電磁ロッ
ク装置によってディスクトレー８がロックされる。

【００５０】以上により、ローディング動作が完了し、
この後に、スピンドルモータ１４によってディスクテー
ブル２とディスク２４及びディスククランパー５が一体
に回転駆動され、光学ピックアップ３が移動ブロック４
の開口４ｄ内で図９の（Ａ）の矢印ｅ方向に移動され
て、ディスク２４の記録及び／又は再生が行われる。

【００５１】なお、エジェクト時には、図６に示すよう
に、フロントパネル９に取付けられているエジェクト釦
２６を押すと、トレーロック用ブロック１３に取付けら
れている電磁ロック装置がロック解除される。すると、
前述したローディング動作の逆動作で、図７の（Ｃ）に
示すように、移動ブロック４及びクランパースライダー
６が左右一対の引張りコイルバネ２０によって矢印ａ方
向に押出されると共に、クランパースライダー６の左右
一対の脚部６ｂによってディスクトレー８が矢印ａ方向
に水平に押出される。

【００５２】そして、図９の（Ｂ）に示すように、ディ
スクテーブル２がディスククランパー５から矢印ｂ方向
に離間されることによって、ディスク２４が自重でディ
スククランパー５の下方に下ってディスクトレー８のデ
ィスク嵌合穴８ｃ内に再び水平に載置される。なお、左
右一対の引張りコイルバネ２０によって移動ブロック４
及びクランパースライダー６が図８の（Ｂ）に示す位置
まで矢印ａ方向に押出されたところで停止するので、後
は、図７の（Ｃ）に示すように、ディスクトレー８を手
動で矢印ａ方向に引出す。

【００５３】以上、本発明の一実施例に付き述べたが、
本発明は上記の実施例に限定されることなく、本発明の
技術的思想に基づいて各種の変更が可能である。また、
本発明は上記の実施例で示したＣＤ−ＲＯＭドライブに
限定されることなく、記録、再生用の各種のディスクを
記録及び／又は再生する各種のディスク装置に適用可能
である。

【００５４】

【発明の効果】以上のように構成された本発明のディス
ク装置は次のような効果を奏する。

【００５５】片フランジ構造のディスククランパーをク
ランパースライダーのクランパー取付穴内に遊嵌して、
このディスククランパーの片フランジをクランパースラ
イダーとシャーシの天板との間で挟み込むようにしたの
で、ディスククランパーを上下分割構造によって断面形
状がほぼＨ型の両フランジ構造に構成して、クランパー
スライダーのクランパー取付穴に上下から挿入して組立
てるような複雑な構造に構成する必要がなく、ディスク
クランパーの構造の簡素化を図り、製造コストの低減を
図ることができる。

【００５６】片フランジ構造のディスククランパーをク
ランパースライダーに組立てる際、シャーシの天板上に
ディスククランパーを載せ、その上方からクランパース
ライダーのクランパー取付穴をディスククランパーの外
周に遊嵌させた後、これら全体を上下に反転するだけで
組立て作業を完了でき、クランパースライダーへのディ
スククランパーの組立て作業の簡易化を図ることができ
て、ディスク装置の生産性を向上することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例によるディスク装置の要部を
示す図６のＡ−Ａ矢視での断面図である。

【図２】図１のＢ−Ｂ矢視での断面図である。

【図３】ディスク装置全体の分解斜視図である。

【図４】シャーシ、移動ブロック及びガイド部品の分解
斜視図である。

【図５】ガイド部品、移動ブロック、クランパースライ
ダーの分解斜視図である。

【図６】ディスク本体へのディスクトレー及びフロント
パネルの取付けを示す分解斜視図である。

【図７】ディスクのローディング・エジェクト動作を説
明する一部切欠き側面図である。

【図８】移動ブロック及びクランパースライダーの案内
を説明する概略側面図である。

【図９】ディスクテーブルとディスククランパーによる
ディスクのマグネットチャッキング動作を説明する一部
切欠き概略側面図である。

【符号の説明】

１ シャーシ １ａ シャーシの天板 ２ ディスクテーブル ５ ディスククランパー ５ａ ディスククランパーのクランパー本体 ５ｂ ディスククランパーの片フランジ ６ クランパースライダー ６ｄ クランパースライダーのクランパー取付穴 ２４ ディスク

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】記録、再生用ディスクの挿入に同期してデ
   ィスク挿入方向に移動されながら、ディスク挿入方向に
   対して直角な方向から上記ディスクに装着されるディス
   クテーブルと、 上記ディスクテーブルと同期してディスク挿入方向に移
   動されながら、上記ディスクを上記ディスクテーブルに
   マグネットチャッキングするディスククランパーとを備
   えたディスク装置において、 上記ディスククランパーを片フランジ構造に構成し、 シャーシの天板と平行に移動されるクランパースライダ
   ーを設け、このクランパースライダーに設けたクランパ
   ー取付穴内に上記ディスククランパーを遊嵌して、この
   ディスククランパーの片フランジを上記クランパースラ
   イダーと上記シャーシの天板との間で挟み込んだことを
   特徴とするディスク装置。