JP3105968B2 - 塗料流量制御装置 - Google Patents

塗料流量制御装置

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JP3105968B2
JP3105968B2 JP03300726A JP30072691A JP3105968B2 JP 3105968 B2 JP3105968 B2 JP 3105968B2 JP 03300726 A JP03300726 A JP 03300726A JP 30072691 A JP30072691 A JP 30072691A JP 3105968 B2 JP3105968 B2 JP 3105968B2
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広明 長谷川
康司 宮田
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トキコ株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は塗料流量制御装置に係
り、特に高度な塗装品質が要求される自動車、家庭電気
製品、家具等の塗装に使用される塗装用ロボット等に対
する塗料供給装置に適用される塗料流量制御装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年のエレクトロニクス技術の進歩によ
り産業用ロボットの普及が進められている。塗装の分野
においても環境改善、省人化、更には塗装品質の向上を
目的として自動化が進められている。
【0003】この塗装の自動化において、実際の塗装に
関わる塗装用ロボットの高度な作業性が要求されるとと
もに、塗装用ロボットに塗料を供給する塗料供給装置の
高度な流量制御性能が要求される。
【0004】このような要求に応じて提案されたものと
して特開平3−25514号で開示された塗料流量制御
装置がある。この塗料流量制御装置は、塗料の流量を比
較計量するための流量計として質量流量計を適用し、更
に流量計が有する応答遅れ時間に対応したタイマを設け
ることにより流量計測の精度の向上を図り、更にこの遅
れ時間に対する制御を前回の塗装動作における制御信号
の記憶値にもとづいておこなうことにより精度の高い流
量制御の実現を図ったものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかるに従来の塗料供
給装置では、塗料を供給する塗料チューブ内に気泡が混
入することにより流量計の計測が不正確となり、塗装膜
の均一性の悪化等が生ずる場合があった。また、短時間
の断続指令流量に対する流量制御の際のフィードバック
制御時にチューブ内の塗料によるウォータハンマ、樹脂
製チューブの膨張、収縮が発生することにより流量計の
計測が不正確となるとともに質量流量計の計測遅れによ
り流量制御が不安定となり、ハンチングやオーバシュー
トが生ずることがあった。例えば、実際は流量がゼロで
あるにもかかわらず、樹脂製チューブの膨張により短時
間に若干の塗料が流量計に流れることにより流量信号が
出力され流量計測の応答性が悪かった。更にこのように
実際の流量変化に対して遅れて出力された流量信号にも
とづいてポンプの回転数の変化による制御がなされるた
め、極端な場合には流量制御用ポンプを逆転することに
より塗料を逆流方向に圧送してしまうという現象が生ず
るおそれがあった。
【0006】本発明は上記の課題に鑑みてなされたもの
であり、流量制御における応答の遅れを回避し、チュー
ブ内の気泡混入を検出し塗装膜の均一性を図り、短時間
の断続指令流量に対しても安定した流量制御をおこなう
ことができる塗料流量制御装置を提供することを目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
加圧された塗料を送出する塗料送出手段と、上記塗料送
出手段により送出された塗料を塗装ガンに供給する塗料
管路と、上記塗料管路に設けられ上記塗料管路内を給送
される塗料の流量を計測する流量計測手段と、あらかじ
め設定された指令流量の流量値に応じた制御信号を形成
するフィードフォワード動作及び上記指令流量の流量値
と上記流量計測手段からの流量計測値との差にもとづい
た制御信号を形成するフィードバック動作により前記塗
料送出手段に制御信号を供給し上記塗料管路を介して供
給される塗料の流量を制御する制御手段と、前記塗料管
路内の気泡混入を検出し上記気泡混入を検出したときに
上記制御手段に気泡検出信号を出力する気泡検出手段と
を有してなり、前記制御手段は、前記気泡検出手段から
気泡検出信号が出力されたときに前記フィードバック動
作をおこなわずフィードフォワード動作により前記塗料
送出手段を制御する構成としてなることを特徴とする。
【0008】請求項2記載の発明は、前記制御手段は、
前記指令流量の流量が所定の値以下のときに前記塗料管
路内の上記塗料の流量がゼロになるように前記塗料送出
手段を制御するゼロカット指令を出力するゼロカット手
段を有してなることを特徴とする。
【0009】請求項3記載の発明は、前記制御手段は、
前記指令流量の流量値と前記流量計測手段から出力され
た流量計測値との差である誤差信号を記憶する記憶手段
と、上記記憶手段に記憶された誤差信号にもとづいて前
記指令流量の流量値を補正する補正信号を出力する補正
手段とを有してなることを特徴とする。
【0010】請求項4記載の発明は、前記気泡検出手段
は、前記塗料管路内の所定の部分に設けられた二つの弁
と、上記塗料管路の上記二つの弁により隔絶された部分
に前記流量計測手段を介して送出された塗料を供給した
ときに上記流量計測手段から所定の流量信号が出力され
た場合に上記塗料管路内に気泡が混入していると判断す
る気泡混入判断手段とを有してなることを特徴とする。
【0011】
【作用】請求項1記載の発明では、フィードバック動作
及びフィードフォワード動作により流量制御する制御手
段を設けるようにしたことにより、フィードバック動作
のみの場合に生ずるハンチング、オーバシュート等を低
減し、フィードフォワード動作のみの場合に生ずる定常
的な誤差をなくすことができる。また、制御手段により
塗料管路内の気泡混入時にフィードバック動作をおこな
わないようにしたため、気泡混入に起因する流量計測手
段の誤った流量信号が流量制御に影響を与えることがな
い。
【0012】請求項2記載の発明では、ゼロカット手段
により所定の流量値以下の指令流量が切り捨てられる。
【0013】請求項3記載の発明では、補正手段からの
補正信号で流量指令信号を補正することにより、過去の
実績流量が加味された流量制御がなされる。
【0014】請求項4記載の発明では、塗料管路内の所
定の部分に気泡が混入した場合は加圧された塗料の供給
により気泡の体積が圧縮され、したがって流量計測手段
から所定の流量信号が出力される。
【0015】
【実施例】図1は、本発明の一実施例の塗料流量制御装
置の系統図を示す。同図の塗料流量制御装置は、塗料の
色の切り換えまたは塗料と洗浄用シンナ、洗浄用エアー
との切り換えのためのカラーチェンジバルブ1、流体の
流量及び圧力を設定するレギュレータ2a、コリオリタ
イプの質量流量計よりなり流体の瞬時流量及び積算流量
を計測する流量計3(前記流量計測手段)、流量に対応
させた圧力で塗料を圧送するギヤポンプ4a(前記塗料
送出手段)、空気信号の供給により開閉されるバルブ5
a、6a及び塗料を被塗装物に吹き付ける塗装ガン7が
塗料チューブ8(前記塗料管路)により接続されてい
る。
【0016】また、塗料流量制御装置は、変換器2b、
5b、6b及びコントローラ4bを介して上記レギュレ
ータ2a、バルブ5a、6aを制御する制御回路9(前
記制御手段)、並びに制御回路9に接続されたメモリ1
0(記憶手段)、残留気泡判別回路11(気泡混入判断
手段)及びゼロカット回路12(ゼロカット手段)を有
する。
【0017】なお、チューブ8の最先端に設けられたバ
ルブ6aはトリガバルブと称され、チューブ8の弾性に
より、塗料の吹き出し時の立ち上がり及び停止時の切れ
が悪くなることを防止する目的で設けられている。ま
た、このバルブ6aは実際には塗装ガン7に内蔵されて
おり、図1では説明の便宜上塗装ガンに隣接して示して
ある。
【0018】上記構成の塗料流量制御装置は、図示しな
い上位コンピュータの設定による指令信号が供給された
制御回路9の制御により、カラーチェンジバルブ1に供
給された各色の塗料、シンナまたはエアーがカラーチェ
ンジバルブ1で適宜選択される。更に塗料等の流量及び
圧力はレギュレータ2aで設定され、その流量が流量計
3で計測される。更にギヤポンプ4aの回転数制御によ
り細かい流量制御がなされ、バルブ5a、6aの開弁に
より塗料は、塗装ガン7に送られる。なお、塗料、シン
ナ等が搬送されるチューブ8は、塗装ガン7が塗装箇所
に応じて移動しやすいように一般には可撓性を有するテ
フロン等の樹脂製とされる。
【0019】流量計3からの流量信号に応じ制御回路9
によりレギュレータ2aあるいはギヤポンプ4aが制御
される。このレギュレータ2aは、一般の塗料の流量制
御に使用されるエアオペレーテッドレギュレータと称さ
れるものが使用されるが、これに限らず、電気式のコン
トロールバルブを使用してもよい。
【0020】変換器2b、5b及び6bは制御回路9か
ら出力された電気信号を空気信号に変換するものであ
る。例えば、4〜20mA電気信号を0〜2kg/cm
2 の空気信号に変換する。ただし、変換器6bは、単な
る電磁弁とし、その開閉により空気の圧力をオン・オフ
する構成としてもよい。
【0021】図2は、本発明の一実施例の塗料流量制御
装置が適用された塗装用ロボット装置の斜視図を示す。
同図中、被塗装物としてのワーク21がコンベヤ装置2
2により矢印X方向に搬送される塗装工程においては、
コンベヤ装置22の近傍に塗装用ロボット23が設置さ
れており、塗装用ロボット23は、各可動部が制御装置
38により駆動制御され、ワーク21が塗装作業位置を
通過する間にあらかじめティーチングされた所定の塗装
作業を実行する。
【0022】図2において、ベース24の上には、旋回
駆動部25が設けられている。旋回駆動部25の上に
は、ベース4に固定された軸線Aを中心として回動する
旋回ベース26が設けられている。旋回ベース26上の
ブラケット26aには、旋回ベース26の軸線Aと直交
する軸線Bを中心として回動する第1アーム27が設け
られている。また、旋回ベース26上のブラケット6a
には、第1アーム駆動部28が設けられている。
【0023】そして第1アーム27の上端部には、第1
アーム27の軸線Bと平行な軸線Cを中心として回動す
る第2アーム29が回動自在に設けられている。この第
2アーム29と第1アーム27との連結部には、第2ア
ーム駆動部30が設けられている。また、第2アーム2
9の後部には、手首駆動部31が設けられている。更
に、第2アーム29の先端には、手首機構32が設けら
れている。手首機構32には、ケース33、34及び取
付軸35が設けられている。ケース33は、第1アーム
29の軸線Cに平行な軸線Dを中心として回動するよう
になっている。ケース34は、ケース33の軸線Dに直
交する軸線Eを中心として回動するようになっている。
取付軸35は、塗装ガン7の取付部であり、ケース34
の軸線Eに直交するする軸線Fを中心として回動するよ
うになっている。
【0024】塗装ガン7は上記のような機構により、あ
らかじめ入力されたティーチングデータにしたがって自
在に移動しながら、塗料を噴霧し、ワーク21に所定の
色を有する塗料を吹き付ける。
【0025】図3は図1の制御回路9のうちの指令部分
のブロック図を示す。同図の指令部分は、全体がシーケ
ンサと称されるマイクロコンピュータにより構成され
る。同図中、41はマイクロプロセッサであり、図示し
ない上位コンピュータから塗料、シンナ等の流体の種類
と流速が指示され、それにしたがってデジタルアナログ
変換器42を介して流速指令信号を出力し、並列入出力
ポート43、44を介して後述するゼロカット信号、フ
ィードバック・オン/オフ信号、積算計オン/オフ信号
及びバルブ制御信号を出力する。
【0026】図4は、制御回路9のうちの流速制御回路
の回路ブロック図を示す。同図中、流速指令信号はアン
プ46にて増幅され、加算器47にてスイッチ48を介
して供給されるフィードバック信号と加算される。更に
スイッチ51を介して減算器49にてこの信号から回転
数検出器50の出力が減算され、アンプ52を介して図
1のコントローラ4bに該当するサーボモータ53に供
給される。サーボモータ53はこの信号にしたがってギ
ヤポンプ4aを駆動する。なお、サーボモータ53の出
力は回転数検出器50により検出され減算器49にフィ
ードバックされる。このフィードバック動作によりギヤ
ポンプ4aの動作が精度良く制御される。
【0027】また、図3の並列入出力ポート43から供
給されたゼロカット信号により所定の値以下の小流量、
即ちゼロカット領域(例えばフルスケールの20%)の
流量に相当する流速指令信号に対してはサーボモータ5
3を動作しないように制御する。また、アンプ46にて
増幅された信号は遅延器54により流量計3が有する動
作遅れ時間に等しい時間遅延されて減算器55に供給さ
れる。また、流量計3から供給される流量値は流速値に
変換されアナログ信号の流速検出信号として減算器55
に供給される。
【0028】ここで遅延器54から出力された流速指令
信号から流速検出信号がが減算され指令流速と実際の流
速値との差、即ち誤差信号が生成される。この遅延器5
4で流量計3の動作遅れ時間と等しい時間遅延させるよ
うにしたため、流量指令信号によってギヤポンプ4aを
介して塗料の流量が制御され、その結果が流量計3によ
り検知されフィードバックされる間の、特に流量計3の
動作遅れに起因する時間遅れによる誤差が除去される。
【0029】上記減算器55からの誤差信号はアンプ5
6及びスイッチ48を介して加算器47に供給される。
ここでアンプ46を介して直接供給された流速指令信号
と誤差信号とが加算され、これにより流速指令信号が誤
差信号により補正される。
【0030】更に並列入出力ポート43からフィードバ
ック・オン/オフ信号が出力されるか、あるいは流量計
3から気泡検出出力が出力された場合には、論理和回路
59からの出力によりスイッチ48が開成され、上記誤
差信号による流量指令信号の補正はなされない。したが
って気泡混入により正しい計測ができない状態の流量計
3からの流量検出信号はフィードバック制御に用いられ
ず、誤った流量検出信号によってフィードバック制御が
乱されることが防止される。なお、質量流量計の流量計
3は、センサチューブの振幅を検出することにより気泡
を検出する気液判別出力回路3aを有し、この気液判別
出力回路3aから上記気泡検出出力が論理和回路59に
出力される。
【0031】また、並列入出力ポート43から流量積算
オン/オフ信号が供給されたときは、スイッチ57が閉
成され、流量計3からのパルス状の流量出力が積算計5
8に供給され、積算される。
【0032】このように、上記構成の流量制御回路によ
って、流量計3の動作遅れ及び気泡混入による流量計の
不正確な計測値による悪影響が解消され、正確な流量制
御の実現を図ることができる。
【0033】図5は、図2のワーク21への塗装の際の
塗料流量制御装置の動作パターンのタイムチャートを示
す。同図に示すごとく、ワークへの塗装時はフィードバ
ック・オン/オフ信号が供給されるとともに流量積算オ
ン/オフ信号が供給される。また、色替時には、前に使
用した色の塗料1を供給した後シンナとエアとを交互に
供給することにより塗料の通過経路を洗浄した後、次に
使用する塗料2を供給する。このような色替時は、フィ
ードバック・オン/オフ信号、流量積算オン/オフ信
号、ゼロカット信号ともに出力されず、シンナ、エアー
等に対する流量制御はおこなわない。
【0034】図6は、図4のアンプ46、52、遅延器
54、減算器55、スイッチ48、加算器47によるフ
ィードバックループの部分をマイクロコンピュータにて
構成した変形例を示す。また、図7は、図6の動作タイ
ムチャートの図を示す。同図中、トリガバルブ信号TV
とは、図1のバルブ6aを開成するための信号である。
また、質量流速指令信号FCは、図4の流速指令信号に
相当する。
【0035】マイクロプロセッサ61はタイマ61dの
機能によりマルチプレクサ62に対して選択信号を発す
る。マルチプレクサ61に供給された質量流速指令信号
FC及び質量流速フィードバック信号FBは、それぞれ
マイクロプロセッサ62からサンプリングタイムTS
に発せられる選択信号を受けたマルチプレクサ62によ
り選択されて双方ともサンプリングタイムTS 毎にマイ
クロプロセッサ62に供給される。このようにして信号
FC、FBがサンプリングタイムTS にてマイクロプロ
セッサ61にサンプリングされる。
【0036】上記構成のフィードバックループに対し
て、トリガバルブ信号TVが供給された時点τV から若
干遅れて質量流速指令信号FCが供給される。この質量
流速指定信号FCが上記ゼロカット領域を越えた時点τ
FFから更に流量計3の遅延時間τFB経過後から質量流速
指令信号FC及び流量計3からの図4の流速検出信号に
相当する質量流速フィードバック信号FBのサンプリン
グが開始され、トリガバルブ信号TVが立ち下がった時
点までこのサンプリングが続けられる。
【0037】なお、マイクロプロセッサ61にサンプリ
ングされた信号FC、FBはアナログ・ディジタル変換
器61aに供給される。このアナログ・ディジタル変換
器61aによりディジタル値に変換された各信号FC、
FBは、マイクロプロセッサ61内で双方の互いの差、
即ち誤差信号が演算される。また、マイクロプロセッサ
61は内部に前記ゼロカット手段に該当するゼロカット
機能を有しており、上記誤差信号が所定の値以下の微小
値である場合はその値を強制的にゼロとする。これによ
り、流量計の測定誤差によって誤った制御がなされるこ
とが防止される。即ち、例えば樹脂製チューブ8が流体
の圧力により瞬時に膨らみ、実際には流量がゼロである
にもかかわらず流量計3から微小量の質量流速フィード
バック信号FBが供給され、それにより質量流速指令信
号FCとの間に差が発生した場合、それが微小であれば
強制的にゼロにされ、誤った補正がなされるということ
が防止される。
【0038】更にこの誤差信号は、前記記憶手段に該当
するメモリ61cで一時記憶され、前記補正手段に該当
する機能により所定の時間(例えば4回のサンプル値を
平均する)の平均が演算される。この誤差信号の平均値
は、サンプルタイムTS 毎にディジタル・アナログ変換
器61bを介してアナログ値とされ前記補正信号に該当
する信号として出力される。更にこの出力値が加算器6
3にて質量流速指令信号FCに加算され、補正された質
量流速指令信号として出力される。この補正された質量
流速指令信号は、流速指令信号としてサーボモータ51
に供給される。上記構成は前記補正手段に該当し、流量
計3の動作遅れ時間遅らせて質量流量フィードバック信
号FBと質量流速指令信号FCとの比較をし、双方の差
の誤差信号を算出する。更に過去の誤差信号がメモリ6
1cにより記憶され更にそれらの平均がとられ補正信号
として質量流速指令信号に加えられる。このような制御
がなされることにより、短時間の断続流量が供給された
場合でも、流量計の遅延時間τFB経過後からサンプリン
グを開始するため、正確な指令信号FCとフィードバッ
ク信号FBとの比較が可能となる。更にこの比較で算出
された誤差信号の平均値により指令信号FCが逐次補正
されるため、精度の高い流量制御が可能となる。
【0039】図8(A)、(B)及び(C)は、それぞ
れ図6のブロック図で示した構成の制御回路の応答性を
示すタイムチャートである。前述のごとく本実施例では
ギヤポンプ4aにより流量制御をおこなう構成である
が、この場合ギヤポンプ4aを駆動するサーボモータ5
1の応答遅れ時間は20msec程度であり、それに対
して流量計3の応答遅れは100msec程度と比較的
大きい値となる。
【0040】このため、本実施例では応答性については
上記サーボモータ4aの応答遅れ時間20msecの遅
れで済むフィードフォワード、即ちオープンループによ
る制御方式を適用し、制御精度については定常的な誤差
を回避することができるフィードバック制御方式を適用
することにより双方の利点を具備することを図るもので
ある。
【0041】図8の(A)はフィードバックを適用しな
い場合、即ち図4中スイッチS1 が開成状態のときの応
答性を示す。これは上記フィードフォワードにより制御
方式を適用した場合である。この場合は、パルス状の指
令信号FCに対してサーボモータ4aの応答遅れ時間の
20msec分遅れて実際の流速FAが立ち上がり、更
に遅れて流量計の出力の流速換算値FDが徐々に立ち上
がる。ここでフィードフォワード制御の場合は、出力結
果のフィードバックが無いため、ギヤポンプ4aの羽根
の磨耗、あるいは流体の粘度のバラツキ等により定常的
な誤差ECが発生する。
【0042】これに対し図8の(B)に示すフィードバ
ック制御のみの場合は、充分な制御精度を得るためには
フィードバックループのループゲインを高める必要があ
るが、他方前述のごとく流量計3の応答遅れが大きいこ
とから、同図に示すことくオーバシュート及びハンチン
グが発生する。
【0043】これらに対し、図6に示す構成の制御回路
を適用することにより、図8の(C)に示すごとく立ち
上がりが速い、即ち応答性が良く、しかもオーバシュー
トすることなく指令信号FCに追従する精度の高い制御
をおこなうことができる。これは、前述の流量計3によ
る応答遅れτFBの経過後に指令信号FCと流量計3から
供給される流速検出信号FD、即ちフィードバック信号
FBとの比較をし、更にその結果の誤差信号を誤差増幅
器で増幅し、フィードフォワード回路に補正信号として
加算する構成とすることによりなされる。
【0044】なお、ここでは流量制御回路のフィードバ
ックループに関する構成をマイクロコンピュータによっ
て実現することを説明したが、これにとどまらず、図
3、図4に示す構成の全体、更には図2の塗装用ロボッ
トの制御も含めてマイクロコンピュータで実現すること
ができることは言うまでもない。
【0045】チューブ8内の気泡の検出は前述のごとく
に流量計3の気液判別出力回路3aによりなされるが、
これとは別にバルブ5a、6aの動作と流量計3の流量
検出出力の変化により検出する方法がある。図9(A)
は、図1中、流量計3、バルブ5a、6a及びチューブ
8a、8bの互いの関係を示したものである。
【0046】また、図9の(B)、(C)及び(D)は
それぞれ、塗装動作が終了しバルブ6aのみが閉弁され
ている状態、バルブ6aのみが閉成された状態、及びバ
ルブ6aが閉成されバルブ5aが開弁された状態の各状
態における流量計3とバルブ5aとの間のチューブ8a
内の圧力、及びバルブ5aとバルブ6aとの間のチュー
ブ8b内の圧力の変化を示す。上記(B)〜(D)の状
態を順次実現するように各バルブ5a、6aを操作する
ことにより残留気泡の検出がなされる。
【0047】図10は、バルブ5a、6aの動作とそれ
に応じて変化する流量計3の流量計測出力値のタイムチ
ャートを示す。即ち、図9(B)のバルブ6aのみが閉
成されその間のチューブ8a内の塗料が加圧された状態
Bから(C)のまずバルブ5aが閉成され、次にバルブ
6aが開弁されその間のチューブ8a内の塗料は非加圧
とされた状態Cとなり、更に(D)のまずバルブ6aが
閉成され次にバルブ5aが開弁され再びチューブ8a内
の塗料が加圧された状態Dへと状態が変化する。
【0048】ここで双方のバルブ5a、6aの間のチュ
ーブ8aが状態Bから状態Cに移行する際一旦非加圧状
態とされ、更に状態Cから状態Dに移行する際再び加圧
状態とされるためこのとき、チューブ8a内の塗料が気
泡を含んいない場合は塗料はすべて液体または半ねり状
であるため加圧によって体積の変化がほとんどない。し
たがって図10の流量計3の流量はQ2 で示されるごと
くにほとんど流れることがなく、流量はほぼゼロとな
る。
【0049】他方、気泡を含んでいる場合は、気体は加
圧により大きく体積が変化するため、加圧により体積が
減った分塗料が流入し、Q1 で示されるごとく比較的大
きな流量が生ずる。このQ1 、Q2 の流量の差を検出す
ることによりチューブ8内の気泡を検出することができ
る。
【0050】なお、上記気泡検出動作は、バルブ5a、
6aを開閉するため、次のワーク21への塗装開始前に
おこなう。ここで気泡混入が検出された場合は流量計3
の計測が不正確になるため、フィードバック動作をおこ
なわずフィードフォワード動作のみによる塗料流量制御
がなされる。
【0051】また、制御回路9内の各回路構成は本実施
例で示した構成に限らず、実質的に同様な機能を有する
他の回路構成としてもよいことはいうまでもない。
【0052】また、本実施例ではギヤポンプ4aの回転
数制御により流量制御をおこなう構成であったが、この
構成にかぎらず流量調整弁等を適用することにより流量
を制御する構成としてもよい。
【0053】
【発明の効果】上述の如く請求項1記載の発明によれ
ば、フィードフォワード動作の良好な応答性及びフィー
ドバック動作の精度の高い制御性の双方の利点を具備
し、フィードバック制御による流量のハンチング、オー
バシュートが無いようにしたため、断続的に塗装がなさ
れる場合でも管路のウォータハンマ、樹脂製管路の膨張
収縮が発生せず、更に管路内に気泡が検出されたときに
フィードバック動作をしないようにしたため、気泡混入
によって生ずる流量計測値の誤りが除去され、精度の高
い流量制御を実現することができる。
【0054】請求項2記載の発明によれば、微小流量の
指令流量に対して流量制御が不安定となることを防止す
るようにしたため、樹脂製管路の膨張収縮等により発生
する微小な流量によっても流量制御が悪影響を受けるこ
とがなく、安定した流量制御をおこなうことができる。
【0055】請求項3記載の発明によれば、指令流量が
常時補正手段により実際の流量実績に応じて補正される
ようにしたため、短時間の断続指令流量に対しても、安
定した流量制御をおこなうことができる。
【0056】請求項4記載の発明によれば、簡易な構成
で確実に管路内の気泡の検出をすることができるように
したため、気泡による誤った制御が防止され精度の高い
流量制御が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の系統図である。
【図2】本発明の一実施例の要部の塗装用ロボットの斜
視図である。
【図3】図1の制御回路のブロック図である。
【図4】図1の制御回路のうち、流量制御回路の回路ブ
ロック図である。
【図5】本発明の一実施例の動作タイムチャートを示す
図である。
【図6】図1の制御回路のうち、他実施例の流量制御回
路の回路ブロック図である。
【図7】図6の動作タイムチャートを示す図である。
【図8】図6の応答性を示すタイムチャートの図であ
る。
【図9】気泡を検出する動作を説明する図である。
【図10】図9の動作タイムチャートの図である。
【符号の説明】
3 流量計(流量計測手段) 4a ギヤポンプ(塗料送出手段) 5a、6a バルブ(加圧塗料供給手段) 8 チューブ(塗料管路) 9 制御回路(制御手段) 10 メモリ(記憶手段) 11 残留気泡判別回路(気泡混入判断手段) 12 ゼロカット回路(ゼロカット手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西村 誠 神奈川県川崎市川崎区富士見1丁目6番 3号 トキコ株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−116764(JP,A) 特開 昭58−193758(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B05B 12/02 G01F 13/00 G05B 11/32 G05D 7/06 B05D 1/00 - 1/36

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加圧された塗料を送出する塗料送出手段
    と、 該塗料送出手段により送出された塗料を塗装ガンに供給
    する塗料管路と、 該塗料管路に設けられ該塗料管路内を給送される塗料の
    流量を計測する流量計測手段と、 あらかじめ設定された指令流量の流量値に応じた制御信
    号を形成するフィードフォワード動作及び該指令流量の
    流量値と該流量計測手段からの流量計測値との差にもと
    づいた制御信号を形成するフィードバック動作により前
    記塗料送出手段に制御信号を供給し該塗料管路を介して
    供給される塗料の流量を制御する制御手段と、 前記塗料管路内の気泡混入を検出し該気泡混入を検出し
    たときに該制御手段に気泡検出信号を出力する気泡検出
    手段とを有してなり、 前記制御手段は、前記気泡検出手段から気泡検出信号が
    出力されたときに前記フィードバック動作をおこなわず
    フィードフォワード動作により前記塗料送出手段を制御
    する構成としてなることを特徴とする塗料流量制御装
    置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、前記指令流量の流量が
    所定の値以下のときに前記塗料管路内の該塗料の流量が
    ゼロになるように前記塗料送出手段を制御するゼロカッ
    ト指令を出力するゼロカット手段を有してなることを特
    徴とする請求項1記載の塗料流量制御装置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、前記指令流量の流量値
    と前記流量計測手段から出力された流量計測値との差で
    ある誤差信号を記憶する記憶手段と、該記憶手段に記憶
    された誤差信号にもとづいて前記指令流量の流量値を補
    正する補正信号を出力する補正手段とを有してなること
    を特徴とする請求項1記載の塗料流量制御装置。
  4. 【請求項4】 前記気泡検出手段は、前記塗料管路内の
    所定の部分に設けられた二つの弁と、該塗料管路の該二
    つの弁により隔絶された部分に前記流量計測手段を介し
    て送出された塗料を供給したときに該流量計測手段から
    所定の流量信号が出力された場合に該塗料管路内に気泡
    が混入していると判断する気泡混入判断手段とを有して
    なることを特徴とする請求項1記載の塗料流量制御装
    置。
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