JP3105531B2 - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP3105531B2 JP02279783A JP27978390A JP3105531B2 JP 3105531 B2 JP3105531 B2 JP 3105531B2 JP 02279783 A JP02279783 A JP 02279783A JP 27978390 A JP27978390 A JP 27978390A JP 3105531 B2 JP3105531 B2 JP 3105531B2
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信隆 野田
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、トナー像を転写材上に定着するための手段
として熱定着装置を用いる複写機、プリンター等の画像
形成装置に関する。
[従来の技術] 従来、この種の画像形成装置に使用される加熱定着装
置として、ローラまたはベルト型のような接触型定着装
置、またはオーブン型のような非接触型定着装置が知ら
れる。
ローラ型定着装置は、熱源を内部に備える金属シリン
ダーの表面にテフロン等の離型性材料を被覆してなる加
熱ローラと、この加熱ローラに圧接するようにして設け
られたシリコンゴム等の弾性層を有する圧力ローラとを
備え、これらローラ間のニップに熱融解性のトナー像を
担持した転写材をその担持面が加熱ローラに接するよう
にして通過させ、熱および圧力によりトナー像を融解し
て転写材上に定着させる。
また、ベルト型定着装置は、上記した圧力ローラの代
わりに圧力ベルトを用いるもので、ローラ型に比べて、
加熱ローラに対する転写材の接触面積即ち接触時間を増
すことができるため、転写材との接触による熱消費の大
きい例えばA0、A1サイズのような大版の転写材を用いる
装置において非常に適している。
一方、オーブン型定着装置は、転写材の搬送路に対し
てハロゲンランプ等の熱源を離間して配置し、搬送され
る転写材に担持されるトナー像を熱源からの輻射熱によ
り融解して転写材上に定着する。
[発明が解決しようとする課題] ところで、上記のような接触型定着装置は、構造が比
較的簡単であり、紙詰まり等による火災の発生の虞が少
なく、温度制御が容易であるという利点を有するが、反
面、装置の高速化を図ろうとする場合、あるいは大版の
転写材を使用しようとする場合、従来の中速機に比べて
加熱ローラの設定温度を幾分か高くしなければならな
い。この場合、転写材としてトレーシングペーパーを使
用したとき、定着中にトレーシングペーパーに皺や波打
ちが発生するという問題が生じる。また合成樹脂フィル
ムを転写材とした場合、高温のためにフィルムが軟化し
実用的な複写物が得られないという問題がある。
一方、オーブン型定着装置にあっては、皺や波打ちは
発生しないが、転写材としてトレーシングペーパーを用
いた場合、急激な熱輻射によりトレーシングペーパーが
発泡するという虞がある。また転写材として合成樹脂フ
ィルムを用いた場合、定着部で詰まりが生じたような場
合、フィルムが溶融して定着装置を破損するという問題
がある。
[課題を解決するための手段] 上記課題を解決するため、本願発明による画像形成装
置は、転写材の搬送路に従って定着装置の直前に、トナ
ー像を担持した転写材を上面に沿って案内するガイド部
材と、転写材のトナー像担持面側から転写材の通過時に
付勢されてトナー像を輻射熱により加熱し、転写材の後
端が通過した直後に消勢される手段と、前記ガイド部材
の背面側を吸気してガイド部材を冷却する排熱ファンを
有する前加熱装置を備え、更に前記付勢手段とは別に転
写材の種類、条件等に応じて、前記転写材の通過にもか
かわらず該前加熱装置のオフを任意に選択することがで
きる切り替えスイッチを設けたことを特徴とする。
[作 用] このような手段によれば、転写材上のトナー像は前加
熱装置により予め加熱され、引続き定着装置により加熱
され続けることにより最終的に転写材上に融着される。
一方、転写材自体は、前加熱装置の通過時においては排
熱ファンの作用により温度の上昇が抑制される。
[実施例] 以下、図面を参照として本発明を説明する。
第1図は、本発明による画像形成装置の定着部の一例
を示す。1はトナー像を担持する転写材を定着部へと搬
送するための搬送ベルト装置であり、対の回転ローラ
2、3によって張架されて矢印A方向に移動する搬送ベ
ルト4を有する。5は枢軸5aを中心に枢動可能に配置さ
れた転写材位置センサーであり、ベルト上を搬送されて
来た転写材の先端がセンサー5を下方に押し下げた時に
転写材が該位置に搬送されてきたことを検知する。
定着部は前加熱装置11と定着装置21とによって構成さ
れ、搬送ベルト装置1の排出部に前加熱装置11が設けら
れ、その直後に定着装置21が設けられている。
第2図に特に示されるように、前加熱装置11は、搬送
ベル4によって搬送されてきた転写材をその上面に受け
るガイド部材12を有し、ガイド部材12は複数の通風口12
aを有し且つその上面は好ましくは鏡面とされている。
ガイド部材12は転写材の加熱を抑制するために、熱容量
が小さくなるように設計されている。ガイド部材の上面
と離間して加熱手段13が設けられている。加熱手段13
は、転写材を横切る方向に延在した下方が開口したU字
状断面の反射鏡14を有し、反射鏡14の内面は鏡面に形成
されている。反射鏡14には熱源として、長波長の棒状ハ
ロゲンランプ16が転写材を横切る方向に延びて配置され
ている。19は反射鏡14の下部開口に張り巡らせたガイド
線で、転写材がハロゲンランプに接触または近接するの
を防止する。
一方、ガイド部材12の背面側を吸気してガイド部材12
を冷却するように、排熱ファン17が適当なダクト(図示
なし)を介して設けられている。排熱ファン17は機械の
運転中常時付勢されている。18はガイド部材12の背面側
に設けられたサーモスイッチであり、周辺温度を検知し
てハロゲンランプ16をオンオフの点滅制御して加熱温度
を制御する。例えば、ガイド部材12の飽和表面温度が27
0℃以下となるように設定される。
前記したように、前加熱装置11の直後に定着装置21が
設けられている。定着装置21は、この例ではベルト型定
着装置からなり、内部にハロゲンランプ22を内蔵したア
ルミニウムシリンダーの表面にテフロン被覆をした定着
ローラ23と、定着ローラ23に圧接される加圧ベルト24と
を有する。定着ローラ23の周囲には定着ローラ表面を清
掃するゴムブレード28、定着ローラ表面にシリコンオイ
ルを塗布する塗布装置29、定着ローラ表面の温度を検知
するサーミスタ31が配置されている。加圧ベルト24は対
の支持ローラ26、27に張架されて矢印B方向に移動し、
前加熱装置11から排出された転写材を直ちに受け取っ
て、前加熱されている状態のトナー像を担持した転写材
を定着ローラと圧力ベルト24との間に通過させて引続き
加熱し、トナー像を最終的に定着する。
次いで、トナー像を定着された転写材は、排出ローラ
対32により画像形成装置の外部に排出される。尚、定着
装置21からの転写材の排出を検知するために転写材排出
センサー33が設けられている。
このような構成において、搬送ベルト4により搬送さ
れる転写材の先端が転写検知センサー5を付勢すると、
センサー5からの信号に基づき適当なコントローラが働
き、所定のタイミング、即ち、転写材が前加熱装置11の
入口の直前に達したときにハロゲンランプ16を付勢して
点灯し、その輻射熱により転写材上のトナー像を前加熱
する。ここで重要なことはトナー像のみを加熱し、転写
材自体は高温に加熱させないことである。仮にハロゲン
ランプ16からの輻射熱エネルギーが高過ぎると、転写材
にトレーシングペーパーを用いた場合、トレーシングペ
ーパーが発泡する虞がある。このため、発熱体16は熱容
量が小さいものとし、また反射鏡14は内面が研磨された
熱容量の小さいものが好ましく、更にガイド部材12が加
熱されないようにその表面を鏡面とすると共に排熱ファ
ンにより冷却することが好ましい。仮に発熱体16の熱容
量が大きく且つガイド部材12が加熱すると、前加熱部で
転写材が停止したときに発火したり黒化する虞がある。
転写材の先端が排出センサー33により検知されると、
予め計算された所定のタイミングで、即ち、転写材の後
端が前加熱装置11を通過した直後にハロゲンランプ16が
消勢されて消灯する。このように前加熱装置11は該装置
内を転写材が通過中のときのみ付勢され、これによりガ
イド部材の不要な加熱を防止する。
尚、上記の構成において、定着装置21の定着温度を、
前加熱装置11によりトナー像が前加熱されている場合に
のみ、充分にトナー像を平均的熱容量の転写材上に定着
することが出来るような値に設定することができる。こ
のようにすることにより、熱容量の小さい転写材を用い
る場合や、半定着(コピーした図面等を消しゴムで消し
易いようにトナー像を完全に定着しない。)コピーを作
る場合は前加熱装置11をオフにすることができる。この
ような前加熱装置11のオンオフの切り替えスイッチは例
えば、画像形成装置の操作パネルに配置することがで
き、これによりオペレータが転写材の種類や半定着像コ
ピーに応じて該スイッチを切り換えることにより前加熱
装置のオンオフが任意に選択され、所望の性質の複写像
を得ることができる。即ち、転写材の通過にもかかわら
ず、前加熱装置をオフの状態にさせることができる。
実験例1 第1図に示す装置において、トナー像を担持した幅36
インチ、厚み80g/m2の普通紙転写材を搬送ベルト4によ
り搬送し、センサー5の働きにより転写材が前加熱装置
11に進入する直前にハロゲンランプ16を点灯し転写材上
のトナー像を前加熱装置11により前加熱させ、引続き定
着ローラ23と加圧ベルト24により圧力加熱してトナー像
を完全定着する。前加熱装置は、ガイド部材12の飽和温
度が転写材があるところが約85℃、無いところが約195
℃となるように設定した。定着ローラは厚み3mmのアル
ミニウム材表面にテフロン被覆したものを用い、ハロゲ
ンランプ22により165℃に加熱し定温度に制御した。加
圧ベルトはシリコンゴム表面にテフロン被覆を施し、定
着ローラに軽く圧接するように配置した。排熱ファン17
は転写材の有無に拘らず常時付勢させてガイド部材12を
冷却させた。転写材の後端が前加熱装置を通過した直
後、ハロゲンランプ16をオフした。
このようにして得られた複写物は完全にトナー像が定
着され、皺の無い且つ倍率の変化もほとんど無いもので
あった。
実験例2 実験例1において前加熱装置をオフして転写材に厚さ
75ミクロンのトレーシングペーパーを用い、コピーを行
ったところ皺の発生がなく、複写倍率がほとんど変化し
ていない半定着の複写像を得た。
実験例3 第1図の構成で定着ローラ温度を135℃に設定し、ト
レーシングペーパー、フィルムのコピーを行ったところ
完全に定着がなされ皺が無く倍率変化がない複写像が得
られた。
[発明の効果] 以上本発明によれば、前加熱装置を設けることにより
従来大版転写材では困難であった高速の画像形成装置を
提供することができる。
更に、定着ローラの設定温度を低くすることができる
のでトレーシングペーパーやフィルムコピーが皺なく得
られる特徴があり、更に普通紙コピーの場合も複写倍率
の変化が非常に少ないという長所がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による画像形成装置の定着部の一例を示
す概略図、第2図は第1図の前加熱装置を示す概略図で
ある。 1……搬送ベルト装置、5……転写材位置センサ、 11……前加熱装置、12……ガイド部材、 14……反射鏡、17……排熱ファン、 21……定着装置、33……排出センサ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−121365(JP,A) 特開 平2−226182(JP,A) 特開 昭63−66576(JP,A) 特開 昭58−87573(JP,A) 実開 昭60−169665(JP,U) 実開 昭58−71748(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 13/20 G03G 15/20

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】転写材の搬送路に従って定着装置の直前
    に、トナー像を担持した転写材を上面に沿って案内する
    ガイド部材と、転写材のトナー像担持面側から転写材の
    通過時に付勢されてトナー像を輻射熱により加熱し、転
    写材の後端が通過した直後に消勢される手段と、前記ガ
    イド部材の背面側を吸気してガイド部材を冷却する排熱
    ファンを有する前加熱装置を備え、更に前記付勢消勢手
    段とは別に転写材の種類、条件等に応じて、前記転写材
    の通過にもかかわらず該前加熱装置のオフを任意に選択
    することができる切り替えスイッチを設けたことを特徴
    とする画像形成装置。
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