JP3105148B2 - 積み重ね式弁当箱 - Google Patents

積み重ね式弁当箱

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JP3105148B2
JP3105148B2 JP07051684A JP5168495A JP3105148B2 JP 3105148 B2 JP3105148 B2 JP 3105148B2 JP 07051684 A JP07051684 A JP 07051684A JP 5168495 A JP5168495 A JP 5168495A JP 3105148 B2 JP3105148 B2 JP 3105148B2
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輝海 森山
邦夫 斉官
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株式会社たつみや漆器
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、合成樹脂で製造される
食品容器(以下、単に容器という)に係り、特に硬質合
成樹脂(一般的には、熱硬化性樹脂であるが、詳しくは
日本工業規格JIS S2029参照)製の弁当箱を積
み重ねて携行し易くする構成に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的な合成樹脂容器は、プラスチック
製容器(JIS S2029)及びプラスチック製食品
用ふた(蓋)付容器(JIS S2047)として日本
工業規格によって標準化され、その使用する合成樹脂材
料と容器の性能等が規定されている。しかしながら、容
器の特性、すなわちプラスチック製容器では成形すると
元に戻らない性質を利用し、耐熱性あるいは衛生性等が
考慮され、比較的硬質な合成樹脂材料から選択されてい
る。同様に、プラスチック製の蓋は、成形すると柔軟性
に富み、樹脂特有の弾性を利用して、前者の硬い容器に
後者のような柔軟な蓋が密着するように被嵌され、容器
に対して蓋は密閉状態に組み合されている。従って、容
器及び蓋はその機能に適した日本工業規格で規定された
材料以外の広い材料・種類から選択されており、材料の
研究開発も進められている。
【0003】ところで、合成樹脂製容器は上述のよう
に、容器と蓋とが密着状態で組み合され、食品を密閉状
態に収容する。この容器は、合成樹脂の組織が緻密であ
ることに加えて、食品を密閉状態にしていることから、
例えば飯のように水分を多量に含むものでは、容器の上
方に被嵌した蓋の内面に結露が形成され易く、該結露は
内容物の飯下側に水分として垂れていき、該飯下側で多
量の水分を含むようになるため、飯としての本来の美味
さを損なうこと及び飯が蒸れることから麹のように醗酵
して臭味を帯びてくるので食欲の低下を招来する。この
ような観点から、本出願人は、特開平5−317115
号公報で開示しているように、蓋の上面に飾り孔を多数
設けて、該蓋を容器に被嵌して飯から出る水蒸気をある
程度放出して、その水分を吸湿紙に吸収して飯の乾燥防
止と、蒸れを防止している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記特開平5−317
115号公報で開示したように多数の孔を明けた蓋を容
器に被嵌することで、蓋内部に結露を形成させることは
ある程度防止できたが、該蓋を被嵌して容器を積み重ね
ると、上方となった容器の底面に結露を形成するため、
その一部は飯側に垂れ落ち、また、携行する場合には横
ずれをしたとき、前記底面側にあった結露が外側に漏れ
出て、例えば携行し易くするため包装した風呂敷に染み
状態に汚してしまったりする。そして、前記飯側に垂れ
落ちた水分は再び飯に吸収され、美味さが同一容器内で
異にする。
【0005】また、一般的な容器では、蓋と容器とを密
着してガタつきのないようにされてはいるが、例えば副
食物の汁(ここでは、調味料または煮物汁等)は容器を
傾けたとき、または積み重ねた容器を逆向きにしたとき
には僅かな隙間から該汁が漏れて来ることがしばしばあ
る。
【0006】そこで本発明は、合成樹脂製の弁当箱を積
み重ねて携行する場合に、水分を保存しながら該水分を
外部へ漏らさないように工夫された積み重ね式弁当箱を
提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の構成を図1及び
図2を用いて概略を説明するに、まず、請求項1に記載
しているように、硬質の合成樹脂で側壁(1b)に抜き
勾配を有するようにして箱形に形成された容器(1)
と、軟質で弾性を有する合成樹脂で成形されその外周で
外周縁(2a、3a)を一体的に形成することにより浅
底形とした蓋(2、3)とを、前記容器(1)の上部
(1c)に被嵌して密閉状態の第一収容体(A)及び第
二収容体(B)を形成し、該第一収容体(A)と該第二
収容体(B)とを一組として積み重ねて携行可能とした
積み重ね式弁当箱において、前記第一収容体(A)に被
嵌する第一蓋(2)は、上面(2e)側に所定深さの凹
部(2b)を形成することによって、該上面(2e)側
の外周側には内側壁(2c)及び上縁(2f)並びに前
記外周縁(2a)が形成され、該内側壁(2c)には抜
き勾配を有し、前記第二収容体(B)に被嵌する第二蓋
(3)は、上面(3e)側に外側壁(3t)に抜き勾配
を有した突縁(3b)を前記凹部(2b)に挿嵌可能に
外周に形成された外周縁(3a)とは反対向きとなるよ
う形成して、該第一蓋(2)と第二蓋(3)の両上面
(2e、3e)を相対向して積み重ね、前記凹部(2
b)に前記突縁(3b)は挿嵌されるとともに、前記第
一収容体(A)と前記第二収容体(B)とは夫々第一及
び第二蓋(2、3)の上縁(2f、3f)を介して相対
向して位置決めされ、かつ該第一及び第二収容体(A、
B)の横ずれを防止するようにしている。
【0008】また、請求項2では、前記第二蓋(3)の
上面(3e)には多数の飾り孔(3c)を設けるととも
に、前記第一収容体(A)における第一蓋(2)の凹部
(2b)には吸湿紙を敷き、該第一蓋(2)の上面(2
e)側に前記第二蓋(3)上面(3e)側を相対向して
積み重ね、前記凹部(2b)は水滴の溜り場とし、該積
み重ねによって前記上縁(2f、3f)を上下となった
容器(1、1)で挟持してシール性能を強化させたもの
である。
【0009】そしてまた、請求項3では、前記第一蓋
(2)及び第二蓋(3)の外周縁(2a、3a)は、前
記容器(1、1)の底部(1a)中央から締め付けるバ
ンド(4)の張設手段として利用できるようにしてい
る。
【0010】
【作用】まず、第一蓋(2)の凹部(2b)を形成する
ことによって内側壁(2c)を、第二蓋(3)の突縁
(3b)を形成することによって外側壁(3t)を、と
もに成形時に金型内で溶融した樹脂を固化して夫々は成
形されるが、この金型には成形品を離型させるためには
適宜の場所で抜き勾配を必要とし、丁度この内側壁(2
c)及び外側壁(3t)の場所は、抜き勾配を設けるの
にに適した個所ある。この抜き勾配は、同一の抜き勾配
5°程度で、該抜き勾配によって両者の挿嵌をしっくり
と密着させる。すなわち、容器(1、1)と第一蓋
(2)及び第二蓋(3)とがその外周縁(2a、3a)
で嵌着により密着しているのと相俟ってしっくりとテー
パー面で密着しているから、容器(1、1)は該第一蓋
(2)と第二蓋(3)とを介して安定して位置決めされ
る。
【0011】そして、第二蓋(3)には多数の飾り孔
(3c)を形成しているが、この飾り孔(3c)は、前
記外側壁(3t)と同様に、上面(3e)側に向かって
開口が大きくなるように抜き勾配が付けられており、第
一蓋(2)に対してはその上面(2e)側に積み重ねる
ので吸湿紙を凹部(2b)に敷いているから、水滴が落
ちると即座に吸収され易く、食品の乾燥を防止し、食品
から放出する余分な水分を該食品から離れた位置で保存
して蒸れを防止する。さらには、上述のように内側壁
(2c)と外側壁(3t)とがしっくりと密着している
と同時に、上縁(2f、3f)は密着しているから、吸
湿紙の水分は保存され、かつ、第一収容体(A)におい
ては容器(1)の上部(1c)は第一蓋(2)の嵌込み
部(2j)内に押し込まれ、該上部(1c)と対向する
第二収容体(B)の容器(1)の上部(1c)とで上縁
(2f、3f)を挟持するから、前記第一収容体(A)
内の調味料や前記第二収容体(B)にある水分等を漏ら
すようなことはなくなる。
【0012】また、容器(1)の側壁(1b)には成形
時の抜き勾配が付いており、その上部(1c)周は底部
(1a)から外方向に傾斜しているので、該上部(1
c)に被嵌する第一蓋(2)及び第二蓋(3)の外周縁
(2a、3a)は該容器(1、1)の外方向に張り出し
状態になる。従って、図1で見るように、バンド(4)
は前記外周縁(2a、3a)と密着するように多角形を
形成して張設されるから、締め付けが固く上下となった
容器(1、1)はその上部(1c、1c)で上縁(2
f、3f)内部側を密閉してシール状態にさせる。
【0013】
【実施例】以下、図面に沿って本発明の弁当箱について
説明する。
【0014】まず、容器1は図3及び図4で図示してい
るが、従来例で説明したように成形すると元に戻らない
耐熱性の硬質合成樹脂で成形され、底部1aから直立状
に側壁1bが一体に形成され、その上部1c外周には係
止突部1dが外向きに突出し状に、断面では箱形となっ
ており、該側壁1bは全体が外側に傾斜した抜き勾配が
付けられ、金型との離型をし易くしている。そして、底
部1aの下方外周には該底部1aより突出し状に空間1
gを有するように、従来の糸底に代わる周縁1eが形成
され、該周縁1eは、容器1を机上に置いたとき、該机
上が濡れた状態にある場合に引き起こし易い平面的な底
部1aと机とが真空吸着現象を空間1gを形成して防止
し、また該周縁1eには、図4にあるように案内部1f
を切欠き状に設け、図2に図示しているようにバンド4
を掛易くしている。さらには、外形状は、図5、図9の
第一蓋2及び第二蓋3の上面図から理解できるように、
楕円(小判)形あるいは繭形としているが、長方形また
は四角形等の形状は設計デザイン上の問題でもあり、必
要に応じて変更設計を任意にできるので、詳述はしな
い。
【0015】ついで、第一蓋2を図5ないし図8で、第
二蓋3を図9ないし図13で説明するが、該第一蓋2及
び第二蓋3の樹脂材料は、従来技術で説明したように、
成形すると柔軟な性質を有する軟質の合成樹脂材料で成
形されている。
【0016】第一蓋2は、外周に外周縁2a、上縁2
f、内側壁2cとで断面「コ」の字形とした嵌込み部2
jを形成し、該外周縁2a内側に僅かに突出する突起2
gを形成して前述容器1の上部1c外方向に突出した係
止突部1dと係合して、第一蓋2が該容器1から自然脱
出もしくはガタつくのを防止するようにしている。該嵌
込み部2jを形成することにより上面2e側には凹部2
bが形成され、その中央には凹部2bよりも中高状に表
示部2dを形成している。この凹部2bを内側壁2c下
端から中央の表示部2dにかけて、段状に中高にしたの
は、容器1に温かい食品を入れたときに、収容物が冷え
るに従って空気は希薄化されて真空状態に変化し、該凹
部2bを容器1の底部1a側に窪むように変形し易いの
で、リブ効果を得ることと、真空状態になって該第一蓋
2を容器1から外しにくくなったときは、中高である表
示部2dをその上面2e側から押して瞬時第一蓋2を変
形させて、外部からの空気を容器1内に吸入させ、該第
一蓋2を明け易くしたものである。なお、表示部2d
は、商標を付したり、広告宣伝等をするために設置して
いる。
【0017】第二蓋3は、外周縁3aと突縁3bとが上
縁3fと繋って、外周縁3aはその内側に僅かに突出す
る突起3gを形成して下面3j方向に、また、突縁3b
の外側壁3tは抜き勾配によって傾斜面を上面3e方向
に、互いに向きを反対にして直立状に全周に形成され、
突縁3bの内方は上面3e側に対して中央の表示部3d
を中高状に、その表示部3dの周囲には飾り孔3cを多
数設け、該飾り孔3cのある部分は下面3j方向に凹状
に形成している。この飾り孔3cのある部分を、下面3
jに対して凸状に形成したのは、後述するように該下面
3jに食品のような収容物が入るので、温かい食品は柔
軟な弾性のある樹脂で形成された第二蓋3をその食品の
重みで変形させようとする。そこで、ある程度温かいと
きに変形しても元の形状に戻り易くするためリブ状に段
を付けている。そして、飾り孔3cは、下面3j側での
開口は小さく、例えば飯粒が入らない程度の大きさに、
上面3e側では大きく開口して抜き勾配を付けて、該抜
き勾配は、前記外側壁3tと同じように金型の一方側で
離型し易いようになっている。該抜き勾配は、上述容器
1、第一蓋2に設けた抜き勾配と同じ程度としたが、一
般的には3°〜8°の範囲で設計される。なお上縁3f
から外側壁3tにわたって浅溝3sが形成されている
が、第一蓋2の内側壁2cと該外側壁3tとが互いにテ
ーパー接触し、相互の上縁2f、3fも後述するよう
に、上下となる容器1、1によって強く挟持されるか
ら、凹部2bから上方に位置する第二収容体B側で真空
状態になる虞れがあるので、細い線状に空気吸入隙間と
して設置したものである。
【0018】容器1、第一蓋2及び第二蓋3は合成樹脂
によって成形されており、第一蓋2は容器1の上部1c
に、その嵌込み部2jを合わせながら被嵌する。する
と、係止突部1dを乗り越えるように突起2gが、外周
縁2a全体をその柔軟性に基づく変形によって、全周が
嵌込まれて第一収容体Aを形成する(図1、図2参
照)。他方、別の容器1の上部1cに第二蓋3の外周縁
3aを合わせながら被嵌する。このとき、係止突部1d
を乗り越えるように突起3gが外周縁3a全体を、その
柔軟性に基づく変形を伴いながら全周は嵌込まれ、突縁
3bを上面3e側として第二収容体Bを形成する。
【0019】以下、図1、図2を参照しながら作用につ
いて説明するが、第一収容体Aには副食物が、第二収容
体Bには主食の飯を収容した場合について述べることと
する。
【0020】前記第一収容体Aの上面2e側の凹部2b
に吸湿紙(図示していないが、ティシュペーパーのよう
に柔らかい紙)を敷き、内側壁2cを案内として、第二
収容体Bに被嵌した第二蓋3の外側壁3tが該内側壁2
cと互いに接しながら、しっくりと嵌込まれる。この内
側壁2tと外側壁3tとは、その上縁2f、3fで接触
してテーパー面で嵌め合わされることになる。そして、
第二収容体Bを第一収容体Aから分離しようとするとき
は、外周縁3aを指先で両側から軽く押すように持ち上
げると容易に分離できる。また、第一収容体Aに第二収
容体Bを載せるように定置すると、前記のように、しっ
くりと嵌込まれ安定した位置決めがされ、上下となった
底部1a、1aの案内部1f、1fにバンド(紐または
帯状の紐、あるいはゴムバンド)4を掛け渡して締め付
けることによって、上縁2f、3fは上部1c、1cで
締め付けられ、上縁2f、3fの内部でその上部1c、
1cが強く接しているので、特に第一収容体Aでは容器
1内の副食物の調味料、例えば醤油や煮物汁等の水分の
漏れを、完全にシャットアウトして密閉状態にする。
【0021】また、第2収容体Bの容器1は、底部1a
が上方に、第二蓋3の下面3jが内面となり、該容器1
内の収容物は下面3jで受け止められ、収容物からの水
蒸気は底部1a側の内側で結露となる。該結露は、垂れ
落ちて飾り孔1c、1c……1cから第一収容体Aの上
面2eの凹部2b側に放出され、該凹部2bに敷かれた
吸湿紙に吸収される。そして、凹部2b周では、突縁3
bがその外側壁3tと内側壁2cとで接触し、さらには
上縁2f、3fが上下の容器上部1c、1cによって挟
持されているから、前記吸湿紙に蓄えられた水分は、外
部に放出されることなく、該吸湿紙上方にある収容物の
水分を乾燥させないように維持する。すなわち、余分な
飯の水分を放出させて、該水分は吸湿紙に吸収させ、あ
る程度空気を流通させて水分を飯の下方に蓄えさせない
ようにして、飯の蒸れを防止している。
【0022】この第二収容体Bにおいて、一般的には容
器1に収容物を入れたときは温かい状態であって、第二
蓋3を被嵌することによって第二収容体Bとなるが、該
第二蓋3は柔軟性に富むため、その温気で僅かな重みで
も負荷方向に湾曲しようとする。すなわち、第一収容体
Aに第二収容体Bを載せると、第二蓋3は表示部3dを
中央として下面3j方向から上面3e方向へ膨出するよ
うに、その柔軟性に基づき変形しようとする。しかし、
飾り孔3cを設けた部分を予めその変形を見込んで下面
3j方向に凸状に設計成形してあり、突縁3b、上縁3
f及び外周縁3aに影響を与えることなく、多数の飾り
孔3c、3c……3cから水分を水滴として吸湿紙に落
下させる。
【0023】そして、成形時に抜き勾配を付けて成形さ
れた外側壁3tと内側壁2cとは、そのテーパー面で第
二蓋3を第一蓋2上に安定した位置決めをさせる。さら
に、容器1の上部1cに被嵌する第一蓋2及び第二蓋3
の外周縁2a、3aは、側壁1bに付けられた抜き勾配
によって上部1cは拡開状となったその周囲に被嵌され
るから、図1で図示したように、バンド4は外周縁2
a、3a部分を内部方向に押圧するように、外観的に見
て多角形を形成する。従って、前記安定した位置決めと
ともに、バンド4は第一収容体Aと第二収容体Bを位置
ずれさせないから、水分の伝播漏れも防止する。そして
また、第一収容体Aの第一蓋2の上縁2fは、該第一収
容体Aの容器上部1cと第二収容体の容器上部1cと接
する上縁3fとを介して挟持されているから、第一収容
体Aに収容された副食物からの調味料、煮物汁等の水分
を漏らすことがなくシール性能が向上する。
【0024】第一収容体Aでは、その容器1と第一蓋2
とのシール性が向上し、携行の際に図1、図2に図示し
た状態とは逆に、第一収容体Aが上方で第二収容体Bが
下方になった場合、あるいは間違って傾けた場合でも、
第一蓋2と容器上部1cがしっかりと嵌込み部2j内部
で上縁2fを押圧して接触しているので、前述のように
調味料や煮物汁等の水分を漏らすことはない。また、前
記逆になった場合、第二収容体Bの第二蓋3が特開平5
−317115号公報に記載されているように、該容器
1の上方に挿嵌された形式になるが、第二収容体Bが第
一収容体Aに対しして位置ずれすることもなく、かつ第
二蓋3と容器上部1cとが強く接触しているので、該第
二収容体Bから水分を漏らすようなこともない。
【0025】さらに、第一収容体A及び第二収容体Bは
弁当箱として使用するだけでなく、例えば、第一収容体
Aは、従来のように食品を入れて冷蔵庫に保管できる。
そして、第二収容体Bは、簡易な蒸籠として使用でき
る。即ち第二蓋3を簀として使用し、容器1は框及び蓋
としたもので、米を蒸す場合で説明すると、白米を洗っ
て清水に一定時間浸潰し、水分が米粒の芯部まで吸収さ
れた該米の水切りをした後、下面3jに米を平均的な高
さに並列させ(但し、孔3c部分ではできるだけ低めに
並べるほうが蒸気の通気がよい)、容器1上部1cを外
周縁3aに挿嵌させる。他方、鍋内に水を沸騰させて、
その水位よりも上方に突縁3bを脚として置けるように
した台上に定置して、鍋蓋をして所定時間蒸すことによ
って一人前の飯が炊飯できる。このような利用方法を用
いると、一食分の米飯は炊飯しにくいとされていたが、
水加減が分からないような場合であっても簡単にでき、
さらに炊飯しにくいとされていた餅米であっても、赤飯
のようなものまで容易に一人前を炊飯できる。
【0026】また、本発明では、容器1を合成樹脂とし
たが、合成樹脂に代ってアルミ合金製のものでも充分代
用できる。それは、例えば底部1a、側壁1bをプレス
絞り加工によって成形し、上部1cを外方向にカーリン
グ加工して係止突部1dを形成することにより得られ
る。この場合、側壁1bに設けられる抜き勾配は、絞り
加工を容易化し、該絞り加工による過擦傷の発生を防止
するので製品の品質が向上する。
【0027】本発明は、弁当箱として説明したが、弁当
箱と同じような使用される重箱にも応用することがで
き、さらには、上述したように蒸籠として利用できる
等、本発明の主旨を逸脱しない範囲で適宜設計され得
る。
【0028】
【発明の効果】以上のように本発明では、第一収容体及
び第二収容体を構成しているので、第二蓋を容器に挿嵌
して該第二蓋を底として使用することにより、該容器の
底部が蓋となり、収容物から出る水蒸気は第二蓋に設け
た孔から余分な水分として、水滴が第一蓋の凹部側に敷
いた吸湿紙に吸収保存されて、食品の乾燥は防止され、
かつ或る程度の空気が流通するから蒸れをも防止し、外
側壁と内側壁とがテーパー面で強く接触させられ、凹部
での水分の保存性を向上して、かつ横ずれを防止するか
ら、包装した風呂敷を漏れ出た水分で汚したりするよう
なことはない。そして、第一収容体では該第一蓋と及び
第二収容体とその第二蓋は夫々容器の上部と強く接触さ
せられているから、該部分からの漏れも完全に防止され
る。また、水分を適度に保存しているから、食品として
の賞味を低下させることもないので、食欲の向上が図れ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における組立横半断面側面図。
【図2】本発明の実施例における組立縦半断面側面図。
【図3】部品容器の横断面図。
【図4】部品容器の縦断面図。
【図5】部品第一蓋の上面図。
【図6】図5におけるX−X矢視断面図。
【図7】図5におけるY−Y矢視断面図。
【図8】図6、図7の端部付近の拡大断面図。
【図9】部品第二蓋の上面図。
【図10】図9におけるX−X矢視断面図。
【図11】図10における中央部から端部付近の拡大断
面図。
【図12】図9におけるY−Y矢視断面図。
【図13】図12における中央部から端部付近の拡大断
面図。
【符号の説明】
1 容器 1a 底部 1b 側壁 1c 上部 2 第一蓋 3 第二蓋 2a、3a 外周縁 2b 凹部 3b 突縁 2c 内側壁 3c (飾り)孔 2d、3d表示部 2e、3e 上面 2f、3f 上縁 3t 外側壁 4 バンド A 第一収容体 B 第二収容体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−317115(JP,A) 実開 平4−124948(JP,U) 実開 平1−154827(JP,U) 実開 平1−74828(JP,U) 実開 平3−106936(JP,U) 実開 昭59−89030(JP,U) 実開 昭60−70325(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A45C 1/00 - 15/08

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硬質の合成樹脂で側壁に抜き勾配を有す
    るようにして箱形に形成された容器と、軟質で弾性を有
    する合成樹脂で成形されその外周で外周縁を一体的に形
    成することにより浅底形とした蓋とを、前記容器の上部
    に被嵌して密閉状態の第一収容体及び第二収容体を形成
    し、 該第一収容体と該第二収容体とを一組として積み重ねて
    携行可能とした積み重ね式弁当箱において、 前記第一収容体に被嵌する第一蓋は、上面側に所定深さ
    の凹部を形成することによって、該上面側の外周側には
    内側壁及び上縁並びに前記外周縁が形成され、該内側壁
    には抜き勾配を有し、 前記第二収容体に被嵌する第二蓋は、上面側に外側壁に
    抜き勾配を有した突縁を前記凹部に挿嵌可能に外周に形
    成された外周縁とは反対向きとなるよう形成して、 該第一蓋と第二蓋の両上面を相対向して積み重ね、前記
    凹部に前記突縁は挿嵌されるとともに、前記第一収容体
    と前記第二収容体とは夫々第一及び第二蓋の上縁を介し
    て相対向して位置決めされ、かつ該第一及び第二収容体
    の横ずれを防止した、ことを特徴とする、 積み重ね式弁当箱。
  2. 【請求項2】 前記第二蓋の上面には多数の飾り孔を設
    けるとともに、前記第一収容体における第一蓋の凹部に
    は吸湿紙を敷き、該第一蓋の上面側に前記第二蓋上面側
    を相対向して積み重ね、前記凹部は水滴の溜り場とし、
    該積み重ねによって前記上縁を上下となった容器で挟持
    してシール性能を強化した、ことを特徴とする、 請求項1記載の積み重ね式弁当箱。
  3. 【請求項3】 前記第一蓋及び第二蓋の外周縁は、前記
    容器の底部中央から締め付けるバンドの張設手段とし
    た、ことを特徴とする、 請求項1及び2記載の積み重ね式弁当箱。
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