JP3126554U - 食品用蓋付き容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】加工食品を充填した後、蓋を閉めると密閉され、冷蔵庫に入れても食品が乾燥すること無く、適度の湿度を維持できる食品用蓋付き容器を提供する。
【解決手段】容器本体2の内面の側壁はほぼ垂直の第1の側壁部221ほぼ水平の本体平坦部222、内方に傾斜して設けられた第2の側壁部223より構成され、蓋体4の外側の側壁はほぼ垂直の第3の側壁部421、ほぼ水平の蓋体平坦部422、内方に傾斜した第2の側壁部423より構成されている。この容器本体2に蓋体4を被せた場合、両者の側壁部は密着して、蓋体4と容器本体2との密閉度を高める。
【選択図】図3

Description

本考案は、食品用の蓋付き容器、特に、合成樹脂シート素材を用い熱圧成型によって製造された合成樹脂製の食品用蓋付き容器に関する。
通常、熱可塑性の合成樹脂シート素材を用い熱圧成型によって製造される合成樹脂製の蓋付き容器はその用途に応じて種々の形態の物が生産されている。熱可塑性の合成樹脂のうち、食品用の容器の材料として使用されているものは、保温性の合成樹脂材料としてはポリスチレンペーパーが使用されている。耐熱性の合成樹脂材料としては、ポリプロピレン樹脂又はポリプロピレンフィラー(ポリプロピレンに炭酸カルシウムを30%程添加したもの)が使用されている。その他の合成樹脂材料、例えば、OPS(2軸延伸ポリスチレン)、HIPS(耐衝撃性ポリスチレン)、A−PET(ポリエチレンテレフタレート)、透明PS(ポリスチレン・ブタジエン)もその用途に応じて広く使用されている。熱圧成型法としては、真空成型法、圧空成型法、熱圧プレス法が広く用いられている。
又、蓋と容器の嵌合構造についても、種々の嵌合構造のものが提案されている。合成樹脂シートを素材として熱圧成型する場合は容器の構造、蓋との嵌合構造には自ずから制限されてくる。その代表的なものは、中央化学株式会杜の製品カタログ「CHUO GUlDE '04-'05 Total food package guide」第5頁(図6として示す)に紹介されている。
中央化学株式会杜の製品カタログ「CHUO GUIDE '04'05, Total fbod package guide」第5頁参照。
この種蓋付き容器の嵌合構造は、非特許文献1の第5頁に示されるように、その用途に応じて7種類挙げられている。この中で最も気密性の高いものは、内外嵌合蓋であるが、それでも、液体食品や液汁の多い食品の場合の気密性は十分でなく、往々にして蓋の隙間から液が流れ出ることがある。
また、蓋と容器の嵌合部の密封性が低いと、食品を冷蔵庫で保存する場合、食品が乾燥され過ぎて固くなったり、味が落ちるという欠点があった。
本考案は、容器に加工食品を充填した後、蓋を閉めると密閉され、蓋の隙間から液体や液汁がこぼれでない食品用蓋付き容器を提供することを第1の目的とする。
本考案は、容器に加工食品を充填した後、蓋を閉めると密閉され、冷蔵庫に入れても食品が乾燥すること無く、適度の湿度を維持できる食品用蓋付き容器を提供することを第2の目的とする。
本考案は、複数の容器を積み重ねた場合、蓋体の上面に上の容器の底部が嵌め込まれて、コンパクトに収納又は包装することのできる食品用蓋付き容器を提供することを第3の目的とする。
本考案の食品用蓋付き容器は、上面が開放された容器本体と該容器本体に嵌合される蓋体とよりなる食品用蓋付き容器であって、上記容器本体は該容器本体の開口の周囲に設けられた本体フランジ部、該本体フランジ部に連続して設けられた本体段差部、該本体段差部に連続して設けられた胴体部および該胴体部に続く容器底部よりなり、上記本体段差部は本体フランジ部から下方に向けて伸びる第1の側壁部、該第1の側壁部に続く比較的開口部に近い部分で内方向に向けて屈折されて形成された本体平坦部および該本体平坦部に続いて下方に向けて屈折され上記胴体部に接続された第2の側壁部より構成されており、上記蓋体は蓋体フランジ部、該蓋体フランジ部に連続して設けられた蓋体段差部および該蓋体段差部に連続して設けられた皿を裏返した形状の天井部とよりなり、該蓋体段差部は上記蓋体フランジ部から下方に向けて屈折されて形成された第3の側壁部、該第3の側壁部に続く内方向に屈折されて形成された蓋体平坦部および該蓋体平坦部に続いて下方に屈折されて上記天井部に接続された第4の側壁部とより構成されており、該蓋体を上記容器本体の開口部に被せた時に、上記容器本体の本体フランジ部、第1の側壁部、本体平坦部および第2の側壁部と上記蓋体の蓋体フランジ部、第3の側壁部、蓋体平坦部および第4の側壁部とがそれぞれ密接するように形成されていることを特徴とする。
本考案の食品用蓋付き容器は、容器底部の底面にいとじり状突起部を設けると共に、蓋体の上面には容器本体のいとじり状突起部が嵌合する環状凹溝を設け、容器本体の蓋体の上に他の容器本体を重ねたときに、蓋体の環状凹溝に上に重ねた容器本体のいとじり状突起部が嵌め込まれ、蓋体の天井部と上に重ねた容器本体の底面とが密接するように構成されている。
蓋体の天井部の表面は蓋体フランジの表面の高とほぼ同じ高さに構成されている。この構造とするときは、内容積を大きくすることができる。
また、蓋体の天井部の表面は蓋体フランジの表面の高さよりも若干低く構成することもできる。この構造によってこの複数の容器を上に積み重ねたとき、天井部がフランジ部より若干低くなっているので、収まりやすく、多数の容器を重ねたときの全長を低くすることができる。
容器本体の容器底部の底面は中高に湾曲して形成されている。この構造とすることによって加工食品に含まれる水分が容器の周辺部に集められ、加工食品の底面を過度に濡らして食感や風味を底なることが無くなる。この構造は焼売や納豆の場合に最適である。また、この場合、蓋体の天井部も同じように中高に湾曲して形成すると、容器を多数重ねた場合、容器底部の底面と蓋体の天井部の湾曲面が一致して、コンパクトに包装することができる。
容器本体および蓋体は保温性や耐熱性の合成樹脂材料で形成するのが好ましい。保温性の合成樹脂材料としてはポリスチレンペーパーが好ましく用いられる。耐熱性の合成樹脂材料としては、ポリプロピレン又はポリプロピレンフィラー(ポリプロピレンに炭酸カルシウムを30%程添加したもの)が好ましく使用することができる。
勿論その他の合成樹脂材料、例えば、OPS(2軸延伸ポリスチレン)、HIPS(耐衝撃性ポリスチレン)、A−PET(ポリエチレンテレフタレート)、透明PS(ポリスチレン・ブタジエン)を使用することができる。
本考案の容器本体および蓋体は上記の合成樹脂シートを用いて熱圧成型法によって形成することができる。容器の形状は方形、長方形、円形、楕円形等収容する加工食品の形状や性状に合わせて任意の形状とすることができる。
熱圧成型法としては、真空成型法、圧空成型法、熱圧プレス成型法等を用いることができる。
本考案の蓋付き容器は、ジュース、スープ、みそ汁、コーヒー等の液体飲料または液体食品、液汁の多い加工食品、例えば、惣菜、ジャム、カレー、シチュー等のテイクアウト用の容器として最適である。
また、本考案の蓋付き容器は、納豆の容器として使用する場合、優れた作用効果を奏することができる。納豆の製造は酵素を添加した煮豆を容器に充填した後、発酵させて納豆に変化させる。発酵には空気が必要であるので、通常、容器の蓋に空気の流通孔を設けている。この空気の流通孔を蓋の周辺から供給するようにした容器は既に市販されているが、この構造では煮豆の塊の通気孔に沿った周りだけが乾燥されて固くなり、また、往々にして、空気焼けにより赤味を帯びるという欠点がある。
本考案の蓋付き容器は、密閉性が高いので、蓋と容器の隙間からは空気が入らない。そこで、蓋体の天井部に必要に応じて複数の針穴を設ける。この針穴は季節や地域に応じて適宜増減することができる。そして、この針穴の数を選定することにより、季節や地域に応じて納豆の発酵に必要とする最適の空気を供給し、常に品質の高い納豆を提供することができる。通常針穴の数は1〜20の間で適宜選定することができる。その目安としては冬季は乾燥されやすいので、針穴の数を減らす。夏期は発酵が活発になるので針穴の数を増やす。
(1)本考案の食品用蓋付き容器は、容器本体の段差部と蓋体の段差部とが密着するように構成されているので、加工食品を充填した後、蓋体を閉めると、蓋体の段差部は容器本体の段差部と密接してその摩擦抵抗によって蓋体は容器に固く嵌合され、蓋体と容器の隙間から液体が漏洩することが無くなる。
(2)本考案の食品用蓋付き容器は、容器に蓋を被せた場合、容器本体の段差部の第2の側壁部と蓋体の段差部の第4の側壁部が胴体部の上の位置にあるので、第4の側壁部がリブの働きをして、容器の胴体部の剛性を高める。特に、その位置は、容器に飲料等を入れて容器を指で持った場合、丁度指で持った位置に当たり、容器を強く持っても容器が凹んだり、壊れたりすることは無くなる。
(3)本考案の食品用蓋付き容器は、蓋体と容器本体との密封性が高いので、食品を入れたまま冷蔵庫に入れても、食品の乾燥を防ぎ適度の湿度を保つことができ、食品の食感や風味を損ねることがない。
(4)本考案の食品用蓋付き容器を、保温性のよいポリスチレンペーパーで製作したときは、密封性が良いので、シチュー、コーヒー等の暖かい食品又は飲料を入れたときは冷めにくいばかりでなく、アイスコーヒー等の氷を入れた場合でも、氷が長持ちする効果がある。
(5)本考案の食品用蓋付き容器は、容器本体の容器底部にいとじり状突起部を設けると共に、蓋体の上面には容器本体のいとじり状突起部が嵌合する環状凹溝を設け、容器本体の蓋体の上に他の容器本体を重ねたときに、蓋体の環状凹溝に上に重ねた容器本体のいとじり状突起部が嵌め込まれ、蓋体の天井部と上に重ねた容器本体の底部とが密接するように構成されているので、上下の容器を重ねたとき、自立することができるばかりでなく、コンパクトに収納または包装することができる。
本考案の最良の実施形態を次の実施例によって説明する。
本考案の食品用蓋付き容器1は、図1(斜面図)、図2(縦断面図)および図3(一部拡大図)に示されるように、容器本体2と蓋体4が真空成型法によって成型されている。容器本体2の開口部の周囲は本体フランジ部21が設けられている。この本体フランジ部21と胴体部23の間の容器の内側には段差部22が設けれている。図中48は蓋体を開けるためのタブである。
蓋体4は蓋体フランジ部41、蓋体フランジ部41に連続して設けられた蓋体段差部42および蓋体段差部42に連続して設けられた皿を裏返した形状の天井部43とよりなる。この実施例では天井部43の表面の高さは蓋体フランジ部41の表面の高さより若干低く構成されている。
容器本体2の段差部22の詳細は、図3に示されている。すなわち、容器本体の段差部22は本体フランジ部21に続くほぼ垂直の第1の側壁部221、それに続くほぼ水平の平坦部222、さらにそれに続き内方に傾斜し胴体部23に連続される第2の側壁部223より構成されている。胴体部23に続く容器底部25の底面には環状に突出したいとじり部24が形成されている。
蓋体4の段差部42は、図3に示されるように、蓋体フランジ部41から下方に向けて屈折されて形成された第3の側壁部421、第3の側壁部421に続く内方向に屈折されて形成された蓋体平坦部422および蓋体平坦部422に続いて下方に屈折されて天井部43に接続された第4の側壁部423とより構成されている。
容器本体2に蓋体4を被せたとき、容器本体2の本体フランジ部21、第1の側壁部221、本体平坦部222および第2の側壁部223と蓋体4の蓋体フランジ部41、第3の側壁部421、蓋体平坦部422および第4の側壁部423とがそれぞれ密着される。その結果、容器本体2と蓋体4とは強固に嵌合され、密封性を高める。
図4に示されるように、容器底部25の底面は中高に湾曲され、蓋体4の天井部43も中高に湾曲されている。この湾曲度は容器底部25の底面の湾曲度と同じにされている。このように底面を中高に湾曲して構成すれば、容器に収容された加工食品の液汁等がしみ出ても底部の中央に溜まること無く周囲に排出されるので、加工食品の底面が過度の湿気を帯びてべたべたになる等の品質を損なうことを回避することができる。
一方、蓋体4の天井部43の上面には環状凹溝45が構成されている。図4に示されるように容器2の上に他の容器を積み重ねたとき、上の容器のいとじり部24は下の容器の環状凹溝45にすっぽりと嵌め込まれる形状とサイズに構成されている。容器底部25の底面は中高に湾曲して構成され、蓋体4の天井部43も中高に湾曲されているので、積み重ねた場合、両者はぴったりと密接させることができる。
図5に示すように蓋体4のフランジ部41の外周は下方に折り曲げられて周辺嵌合部47が形成されている。この周辺嵌合部47は容器本体2のフランジ部21の外周にぴったりと嵌め込まれ、容器本体2と蓋体4との密封度をさらに高めることができる。
本考案の食品用蓋付き容器の斜面図。 図1の縦断面図。 図1の一部拡大縦断面図。 第2の実施例の拡大縦断面図。 第3の実施例の拡大縦断面図。 従来例の容器と蓋の嵌合構造を示す説明図。
符号の説明
1 食品用蓋付き容器
2 容器本体
21 本体フランジ部
22 本体段差部
23 胴体部
24 いとじり部
25 容器底部
4 蓋体
41 蓋体フランジ部
42 蓋体段差部
43 天井部
45 環状凹溝

Claims (9)

  1. 上面が開放された容器本体と該容器本体に嵌合される蓋体とよりなる食品用蓋付き容器であって、上記容器本体は該容器本体の開口の周囲に設けられた本体フランジ部、該本体フランジ部に連続して設けられた本体段差部、該本体段差部に連続して設けられた胴体部および該胴体部に続く容器底部よりなり、上記本体段差部は本体フランジ部から下方に向けて伸びる第1の側壁部、該第1の側壁部に続く比較的開口部に近い部分で内方向に向けて屈折されて形成された本体平坦部および該本体平坦部に続いて下方に向けて屈折され上記胴体部に接続された第2の側壁部より構成されており、上記蓋体は蓋体フランジ部、該蓋体フランジ部に連続して設けられた蓋体段差部および該蓋体段差部に連続して設けられた皿を裏返した形状の天井部とよりなり、該蓋体段差部は上記蓋体フランジ部から下方に向けて屈折されて形成された第3の側壁部、該第3の側壁部に続く内方向に屈折されて形成された蓋体平坦部および該蓋体平坦部に続いて下方に屈折されて上記天井部に接続された第4の側壁部とより構成されており、該蓋体を上記容器本体の開口部に被せた時に、上記容器本体の本体フランジ部、第1の側壁部、本体平坦部および第2の側壁部と上記蓋体の蓋体フランジ部、第3の側壁部、蓋体平坦部および第4の側壁部とがそれぞれ密接するように形成されていることを特徴とする食品用蓋付き容器。
  2. 上記容器底部の底面にいとじり状突起部を設けると共に、上記蓋体の上面には容器本体のいとじり状突起部が嵌合する環状凹溝を設け、容器本体の蓋体の上に他の容器本体を重ねたときに、蓋体の環状凹溝に上に重ねた容器本体のいとじり状突起部が嵌め込まれるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の食品用蓋付き容器。
  3. 上記容器のフランジ部の周辺部を覆うように、上記蓋体のフランジ部の周辺を下方に折り曲げて周辺嵌合部を形成したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の食品用蓋付き容器。
  4. 上記蓋体の天井部の表面はフランジ部の表面の高とほぼ同じ高さに構成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の食品用蓋付き容器。
  5. 上記蓋体の天井部の表面はフランジ部の表面の高さよりも若干低く構成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の食品用蓋付き容器。
  6. 上記容器底部の底面を中高に湾曲して形成すると共に、上記蓋体の天井部を中高に湾曲して、両者の湾曲度を同じにしたことを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の食品用蓋付き容器。
  7. 上記容器本体および蓋体は熱可塑性の合成樹脂シートを熱圧成型法によって形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の食品用蓋付き容器。
  8. 上記熱圧成型法として、真空成型、圧空成型および熱圧プレス成型よりなる群より選ばれたいずれか1つの成型法を使用することを特徴とする請求項7に記載の食品用蓋付き容器。
  9. 上記熱可塑性の合成樹脂シートの材料として、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリプロピレンフィラー、2軸延伸ポリスチレン、耐衝撃性ポリスチレン、A−PET(ポリエチレンテレフタレート)および透明PS(ポリスチレン・ブタジエン)よりなる群より選ばれた合成樹脂材料を使用することを特徴とする請求項7に記載の食品用蓋付き容器。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010120664A (ja) * 2008-11-18 2010-06-03 Yokohama Rubber Co Ltd:The 二液性シーリング材の樹脂製容器
JP2014512444A (ja) * 2011-04-21 2014-05-22 パクティヴ・エルエルシー ポリオレフィンと無機充填剤のポリマー複合材料を有する使い捨て蓋
CN112623497A (zh) * 2021-01-15 2021-04-09 潘承军 一种多功能便携式内置冲饮及饮品的装置

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