JP3104714B2 - センサ用圧電素子の製造方法 - Google Patents

センサ用圧電素子の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は振動センサや加速度ピッ
クアップ等に用いられるセンサ用圧電素子の製造方法に
関する。更に詳しくは電圧出力係数gを向上し得るセン
サ用圧電素子の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】センサ用圧電素子においては、電圧出力
係数gが大きいほど加速度に対する感度が良いことが知
られている。この電圧出力係数gは、圧電定数d及び誘
電率εの間で次式に示す関係がある。 g=d/ε (1) 上記(1)式から明らかのように、電圧出力係数gを大き
くするためには、圧電定数dを大きくするか、又は誘電
率εを小さくする必要がある。圧電セラミックスの形態
がバルクの場合には、圧電定数dや誘電率εは材料組成
に起因するファクタであるため、この組成が決まれば電
圧出力係数gの大きさも決定される。一方、従来よりこ
の圧電セラミックスをバルクの形態でなく、多孔質PZ
T(ジルコン酸チタン酸鉛)や、有機物と圧電セラミッ
クスとのコンポジット等の形態にして、電圧出力係数g
を大きくしたセンサ用圧電素子が開発されてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、バルクの形態
の圧電セラミックスでは、その電圧出力係数gをセラミ
ックスの材料組成で決定される値よりも大きくすること
は困難な不具合があった。一方、多孔質PZTや圧電コ
ンポジットは、通常の圧電セラミックスに比べ、製造工
程が煩雑になり、しかも組成や焼成温度、電極形成方法
などが特別の条件に制約され、製造コストが増大する問
題点があった。本発明の目的は、電圧出力係数gが高い
センサ用圧電素子をその組成に依存せずに簡単な工程で
低コストで製造し得るセンサ用圧電素子の製造方法を提
供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、圧電セラミッ
ク材料のみからなるセラミック材料により成形した成形
体を焼成して焼結体を作製し、この焼結体の表面を研磨
し、この表面を研磨した焼結体を酸溶液に超音波振動を
加えながら浸漬することにより前記焼結体においてこの
焼結体の厚み方向にその粒界に沿って数10μm削った
後、前記酸溶液により削られた焼結体の表面に電極を形
成して電圧を印加することにより前記焼結体を分極する
ことを特徴とするセンサ用圧電素子の製造方法である。
本発明の成形体は、1種又は2種以上の圧電セラミック
材料粉末のみからなるセラミック材料粉末を所定量秤量
混合し、この混合物を仮焼粉砕した後、粉砕され
た仮焼粉末にバインダを混合し、造粒工程を経て加圧成
形されることにより、或いは粉砕された仮焼粉末にバ
インダを混合してセラミックスラリーを調製しこれをシ
ート成形することにより作られる。圧電セラミック材料
としては、PZTや、PbZrO3とPbTiO3の他に
更に第3番目のペロブスカイト構造化合物を加えたも
の、その他の圧電セラミック材料が用いられる。本発明
で用いられる酸は硝酸、硫酸、又は塩酸のような鉱酸で
ある。5〜50%濃度の水溶液で用いることが好まし
い。5%未満では、希釈すぎて酸処理効果に乏しく、5
0%を越えると焼結体表面が必要以上に粗くなるためで
ある。この酸処理は上記酸水溶液中に上記焼結体を浸漬
し、超音波振動を加えながら行い、酸の焼結体内部への
浸透を促進させることが必要である。
【0005】酸処理により、圧電セラミックスの焼結体
表面において焼結体の厚み方向にその粒界に沿って数1
0μm削ることにより、素子の寸法はほとんど変わらず
に、静電容量と圧電定数dが低下する。この静電容量か
ら求めた誘電率εの変化率は圧電定数dの変化率に比べ
て大きいので、結果的に電圧出力係数gは上昇する。
【0006】
【発明の効果】以上の述べたように、本発明によれば、
表面処理工程と電極形成工程の間に、表面処理された焼
結体を超音波振動を加えながら酸で処理する工程を加え
るだけで、電圧出力係数gの向上したセンサ用圧電素子
を低コストで製造できる。
【0007】
【実施例】次に本発明の実施例を比較例とともに説明す
る。 <実施例>PbO、ZrO2、Ti02を所定量秤量し、
これらを均一に混合し仮焼した後、微粉砕し、有機溶
剤、バインダー等を加えてスラリーを調製した。このス
ラリーをドクターブレード法によりシート成形し乾燥し
た。得られたグリーンシートをパンチングして焼成し、
表面を研磨して外径10mm、内径4mm、厚さ2mm
のジルコン酸チタン酸鉛(PZT)からなる焼結体を得
た。この表面研磨された焼結体を、濃硝酸をイオン交換
水で20%に希釈した溶液中に、超音波振動を加えなが
ら10分間浸漬した。溶液から焼結体を引上げて乾燥し
た後、この酸処理された焼結体の上下両面に銀ペースト
を焼付けて電極を形成した。この焼結体を100℃のシ
リコーンオイルに浸漬し、そこで焼結体に2.5kV/
mmの電圧を印加して焼結体を分極処理してセンサ用圧
電素子を作製した。 <比較例>酸処理をしない以外は実施例と同様にしてセ
ンサ用圧電素子を作製した。
【0008】このようにして得られた実施例と比較例の
センサ用圧電素子について、LCRメータで静電容量
を、またd33メータで圧電定数d33をそれぞれ測定し、
静電容量から誘電率εを求め、前記(1)式より電圧出力
係数g33を計算した。その結果を表1に示す。
【0009】
【表1】
【0010】また、実施例と比較例のセンサ用圧電素子
について信頼性を確かめるため、それぞれ耐湿負荷試験
を行った。即ち、これらの圧電素子に85℃の温度で8
5%の相対湿度下、50Vの直流電圧を1000時間印
加して、試験前後の電圧出力係数g33の低下の程度を調
べた。その結果を表2に示す。
【0011】
【表2】
【0012】表1及び表2から、酸処理を行うことによ
り、実施例の圧電素子は比較例のものと比べて電圧出力
係数は2割近く増大したことが判った。また、実施例の
圧電素子の信頼性は比較例のものと変わらない良好なも
のであった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−90579(JP,A) 特開 昭57−52184(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 41/22 C04B 35/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電セラミック材料のみからなるセラミ
    ック材料により成形した成形体を焼成して焼結体を作製
    し、前記焼結体の表面を研磨し、前記表面を研磨した焼
    結体を酸溶液に超音波振動を加えながら浸漬することに
    より前記焼結体において前記焼結体の厚み方向にその粒
    界に沿って数10μm削った後、前記酸溶液により削ら
    れた焼結体の表面に電極を形成して電圧を印加すること
    により前記焼結体を分極することを特徴とするセンサ用
    圧電素子の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記酸は鉱酸であって、5〜50%濃度
    の水溶液である請求項1記載のセンサ用圧電素子の製造
    方法。
  3. 【請求項3】 前記鉱は硝酸、硫酸又は塩酸である請求
    項2記載の方法。
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