JP3101708B2 - マンガン酸リチウム薄膜の製造方法 - Google Patents

マンガン酸リチウム薄膜の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、二次電池材料や分
離剤、触媒として有用なリチウムとマンガンをカチオン
として含むLi2MnO3を主成分とする薄膜の製造方
法、及びこの薄膜をさらに酸水溶液中で水熱反応処理す
ることによってリチウムを溶出させてリチウム含量を調
整したマンガン酸リチウム薄膜の製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】近年、マンガン酸化物は様々な分野で応
用され、素材としてますます重要になっているため、多
種多様なマンガン酸化物の開発、たとえば、小型のコー
ドレス電源のリチウムイオン二次電池の正極材料やリチ
ウムイオン分離剤など、機能材料としてのマンガン酸化
物の開発が世界的な規模で行われている。
【0003】その中で、特にマンガン酸リチウムは二次
電池用正極活物質として有望であり、多くの開発研究が
行われ、これまで、LiMnO2,Li2MnO3、Li
Mn24の粉末を加熱法や溶融塩法で製造する多数の製
造方法が知られている(たとえば、Strobel,
P.;Levy,J.P.;Joubert,J.C.
J.Crystal Growth 1984,66,2
57−261.)。これらの方法で得られるマンガン酸
リチウムは、いずれも単結晶の固体であり、リチウム二
次電池の正極物質として使用する場合には、これらをペ
レット状に成形して正電極を作製している。しかしなが
ら、このようにして作製した正電極を用いた場合、高電
圧電源とすることができ、自己放電も少なく、保存性に
も優れているが、大電流を取り出せないなどの実用化に
際しての問題点が存在する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一般に、二次電池材料
として大電流を取り出すためには、薄膜状のものが表面
積も大きいため電極として好ましいが、薄膜状の活物質
を用いれば、高電圧で自己放電も少なく、保存性に優
れ、かつ大電流を取り出せる二次電池を製造できると思
われる。したがって、本発明は、Li2MnO3を主成分
とする薄膜及びそれからリチウムを溶出したマンガン酸
化物薄膜を高収率で容易に製造でき、かつ大がかりな装
置、設備などを必要としない工業的に有利な製造方法を
提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、マンガン
酸リチウム薄膜を製造する方法について鋭意検討を進め
た結果、溶融塩における気固界面での化学反応を利用す
ることによって、薄膜状マンガン酸化合物が得られるこ
とを見出し、この知見に基づいて本発明をなすに至っ
た。
【0006】すなわち、本発明は、蒸発性リチウム塩融
剤の存在下で、リチウム化合物とマンガン化合物とを加
熱反応させ、上記融剤の界面においてLi2MnO3を主
成分とする薄膜を形成させたのち、融剤を溶解除去する
ことを特徴とするマンガン酸リチウム薄膜の製造方法、
及びこのようにして得た薄膜をさらに酸水溶液中で水熱
反応処理してリチウムを溶出させることを特徴とするリ
チウム含量の調整されたマンガン酸リチウム薄膜の製造
方法を提供するものである。
【0007】このように、蒸発性を有するリチウム塩融
剤とリチウム化合物及びマンガン化合物を混合し、さら
に加熱処理して、溶融状態に保つと、溶融塩中において
マンガン酸リチウムの生成反応が進行し、溶解・再結晶
が行われると考えられるが、界面においてはリチウム融
剤が徐々に蒸発するためマンガンが過飽和になり、マン
ガン酸リチウム薄膜の生成反応が進み、界面に沿って二
次元状に広がる薄膜が生成する。そして、薄膜が生成し
たならば、加熱処理を停止し、水洗して残りの融剤を溶
かし出せば、純粋なマンガン酸リチウム薄膜が得られ
る。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明方法において、原料化合物
として用いられるリチウム化合物とマンガン化合物とし
ては、いずれもマンガン酸リチウム製造の際に用いられ
ている公知のものを使用することができる。このような
リチウム化合物としてはリチウムの塩化物、炭酸塩、重
炭酸塩、水酸化物などが好ましく、マンガン化合物とし
てはマンガンの炭酸塩、オキシ水酸化物、水酸化物、含
水酸化物、硫酸塩などが好ましい。リチウム化合物とマ
ンガン化合物の混合比はリチウムとマンガンのモル比
が、通常1:0.2ないし1:5、好ましくは1:0.
5ないし1:2となる範囲で選ばれる。これらは、1種
で用いてもよいし、また2種以上を組み合わせて用いて
もよい。
【0009】本発明方法において、薄膜状のマンガン酸
リチウムを得るには蒸発性のある融剤を用いることが極
めて重要である。このような融剤としては、リチウムの
塩化物又はフッ化物を含むものが好ましい。これらはま
た、マンガン化合物と反応するリチウム化合物としても
同時に用いることもできる。添加する融剤の量は、融剤
が溶けて反応を促進するという目的からすると、原料マ
ンガン化合物1モルに対して、通常5モル量以上、好ま
しくは5〜20モル量、より好ましくは10〜15モル
量添加すればよいが、使用する反応器の形状や加熱温度
によって異なってくる。
【0010】マンガン酸リチウム薄膜を製造するには、
リチウム化合物、マンガン化合物、及び融剤を十分に混
合した後、加熱する。加熱温度は用いる融剤によって異
なり、塩化物の場合400℃以上、好ましくは650〜
800℃である。加熱により薄膜が形成されたならば、
生成物を水洗し融剤を溶かしてリチウムマンガン化合物
と分離する。分離した薄膜を乾燥することによってLi
2MnO3を主成分とする薄膜状のリチウムマンガン化合
物が得られる。この乾燥は、通常70℃以上、好ましく
は300℃以上で行われる。
【0011】このように得られた薄膜状のマンガン酸リ
チウムは、単結晶のものに比べて、リチウムを溶出しや
すいという特徴を有している。したがって、上記薄膜を
酸水溶液中で水熱反応処理すれば、薄膜の形状を保った
ままで一部ないし全部のリチウムを溶出させることがで
きる。この際用いる酸としては慣用の酸を使用できる
が、硫酸、塩酸、硝酸などの強酸の溶液が好ましい。酸
濃度は0.1〜5mol・dm-3が好ましい。また、水
熱反応処理温度は、100℃〜200℃、好ましくは1
20℃〜160℃である。反応時間は酸濃度と温度に依
存するが、数時間から1日間の範囲である。この酸処理
条件を制御することによって、リチウム含量の異なるマ
ンガン酸化物薄膜を任意に得ることができる。
【0012】
【発明の効果】本発明によれば、Li2MnO3を主成分
とする薄膜を高収率で製造でき、さらに水熱反応処理す
ることによって、リチウム含量の異なるマンガン酸化物
薄膜を容易に製造することができる。本発明によれば、
高性能なリチウム二次電池やイオン選択吸着剤を容易に
得ることができる。
【0013】
【実施例】以下に実施例及び比較例により、本発明をさ
らに詳細に説明する。
【0014】実施例1 塩化リチウム166ミリモル、オキシ水酸化マンガン1
1ミリモルを混ぜ直径約80mmるつぼに入れ、電気炉
で650℃、8時間加熱処理した後、1℃/hourで
600℃まで降温し、4℃/hourで400℃まで降
温した。加熱終了後、生成物を取り出しビーカー中で水
洗し、さらに100℃で乾燥した。このようにして、厚
さが20ミクロンから30ミクロン程度の紫色の薄膜が
得られた。この薄膜のX線回折チャートを図1(a)に
示す。この図から、このものが(002)面に高配向性
のLi2MnO3膜であることが分る。また、原子吸光法
で求めたLi/Mnモル比は1.9であり、理論値とほ
ぼ一致した。
【0015】実施例2 塩化リチウム110ミリモル、オキシ水酸化マンガン1
1ミリモルをよく混合し、電気炉650℃で5日間加熱
処理した後、4℃/hourで400℃まで降温した。
加熱する時、雰囲気を制御するため水酸化リチウム10
ミリモルを電気炉に置いた。加熱終了後、生成物を取り
出しビーカー中で水洗し、さらに100℃で乾燥した。
このようにして、厚さが20ミクロンから30ミクロン
程度の黄色の薄膜が得られた。この薄膜のX線回折チャ
ートを図1(b)に示す。この図から、このものが実施
例1と同様に(002)面に高配向性のLi2MnO3
であることが分る。
【0016】実施例3 実施例1で得られたリチウムマンガン酸化物薄膜0.2
gを2.5mol・dm-3のH2SO4溶液15cm3
に入れ、オートクレーブ中で140℃で、6時間及び1
0時間処理を行った。6時間と10時間水熱処理で得ら
れた生成物は共に灰色でもとの薄膜を保持していた。原
子吸光法で固相中のリチウムとマンガンの組成を求めた
ところ、6時間の場合には約50%、10時間処理の場
合には約96%のリチウムが溶出していることが分っ
た。この薄膜のX線回折チャートを図2に示す。この図
より配向性のラムスデライト型MnO2が生成している
ことが分る。
【0017】比較例 蒸発性のない水酸化リチウムを融剤とし、実施例1と同
様の条件下で反応させたところ、薄膜は生成せず、粉末
状のスピネル型LiMn24と単斜晶系Li2MnO3
混合物が生成した。この結果から薄膜の生成には蒸発性
の融剤が必要なのが分る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 マンガン酸リチウムのX線回折チャート。
【図2】 マンガン酸化物のX線回折チャート。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−111831(JP,A) 特開 平1−209663(JP,A) 特開 平3−53454(JP,A) 特開 平3−8439(JP,A) 特開 平3−245837(JP,A) 特表 平9−501001(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C01G 45/00 B01J 19/00 H01M 4/58 CA(STN)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蒸発性リチウム塩融剤の存在下で、リチ
    ウム化合物とマンガン化合物とを加熱反応させ、上記融
    剤の界面においてLi2MnO3を主成分とする薄膜を形
    成させたのち、融剤を溶解除去することを特徴とするマ
    ンガン酸リチウム薄膜の製造方法。
  2. 【請求項2】 蒸発性リチウム塩融剤の存在下で、リチ
    ウム化合物とマンガン化合物とを加熱反応させ、上記融
    剤の界面においてLi2MnO3を主成分とする薄膜を形
    成させたのち、融剤を溶解除去してマンガン酸リチウム
    薄膜を分離し、次いでこれを酸水溶液中で水熱反応処理
    してリチウムを溶出させることを特徴とするリチウム含
    量の調整されたマンガン酸リチウム薄膜の製造方法。
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CN107785551B (zh) * 2017-10-20 2020-11-27 北京工业大学 一种相结构比例梯度渐变的富锂层状氧化物材料及制备方法
CN110137488B (zh) * 2019-05-28 2021-07-02 郑州中科新兴产业技术研究院 一种锂二次电池用高镍正极材料及其制备方法

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