JP3101654B2 - 漂砂制御材 - Google Patents

漂砂制御材

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JP3101654B2 JP04135936A JP13593692A JP3101654B2 JP 3101654 B2 JP3101654 B2 JP 3101654B2 JP 04135936 A JP04135936 A JP 04135936A JP 13593692 A JP13593692 A JP 13593692A JP 3101654 B2 JP3101654 B2 JP 3101654B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、海岸の砂が波浪や潮流
により持ち去られるのを防止するための漂砂制御材に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】各地において以前砂浜が広がっていた海
岸線の砂は、海藻類の減少にともなって近年徐々に減少
する傾向にあり、その対策が強く要望されている。この
対策として特開平2−213510号公報に記載されて
いるように、波浪の減衰や砂の移動を制御するための海
底敷設用構造体あるいは特開平3−172408号公報
記載の漂砂制御方法が提案されている。
【0003】上記海底敷設用構造体は、袋内に重量充填
材を収納して形成した複数個の基体を、少なくとも単層
に配列し互いに隣接する基体間が変位自在の状態で網状
体により被包し、上面側に複数本の合成樹脂からなる葉
状体を配設してなり、この構造体を海底に沈設し、葉状
体の波浪減衰機能により漂砂を防止せんとしているもの
である。
【0004】また上記漂砂制御方法は、海岸線近傍の海
底に、中央に海底を露出させ得る穴部が形成された漂砂
制御材を敷設して海底付近の流れを抑制して砂の流出を
防止するものであり、コンクリートブロックに人工海藻
を立設してなる漂砂制御材がしめされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のように潮流の抑
制のために従来はテープ状の柔軟な人工海藻が使用され
ている。しかしながらテープ状の柔軟な人工海藻は、潮
流に順応して揺れ動くという長所があるが潮流の速度が
大きいと漂砂に倒されて漂砂制御機能が低下し、また平
常的な潮流であっても漂砂が揺れ動く人工海藻間を通り
抜けてしまうということが生じ、漂砂の流出防止効果に
やや難点がある。
【0006】本発明は、適度な剛性と潮流の通過性を有
し、上記漂砂制御方法に適用されているコンクリートブ
ロックに立設して使用するに好適な漂砂制御材を提供す
るものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は漂砂制御材とし
て、強靭にして海流通過性に優れたマット状の立体網状
体を使用することによって上記課題を解決したものであ
って、その漂砂制御材は、太さが0.1〜1.5mmの
熱可塑性合成重合体の多数の連続線条が不規則なループ
をなして相互に交差し、その多数の合成重合体連続線条
がそれぞれの交差点および接点において相互に接着され
たマット状の立体網状体で構成され、その立体網状体の
目付けが1000〜2500g/m2であり、厚さ方向
の平行光線の透過率が20〜70%である漂砂制御材
あって、該漂砂制御材の高さ方向の寸法が20〜100
cm、見掛けの厚さは15〜40mmであり、上端縁部
分が扁平化されていることを特徴としているものであ
る。
【0008】上記網状体を形成している熱可塑性合成重
合体としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン等
のポリオレフィン系、ポリエチレンテレフタレート等の
ポリエステル系、ナイロン6、ナイロン6,6等のポリ
アミド系等の重合体もしくは共重合体を適宜選択して使
用できるが、製造コスト面を考慮した場合には比較的融
点の低いポリエチレン、ポリプロピレンが好都合であ
る。
【0009】そして所望の厚さと空隙を有するマット状
の立体的な網状体は、上記重合体もしくは共重合体を用
いて溶融紡糸機により直径0.1〜1.5mmの樹脂線
条を多数横列となしてを紡出し、その紡出樹脂線条が未
だ固化しないうちに表面が凹凸をなした搬送体に自然落
下させて集積し、その集積時に各線条の交差点を自己接
着させることによって能率よく得ることができる。
【0010】マット状網状体で構成される漂砂制御材
は、潮流に対する耐久性と空隙率を考慮すると目付が1
000〜2500g/m2 程度が好ましく、潮流の通過
性、即ち厚さ方向の平行光線の透過率が20〜70%の
範囲であることが肝要である。この透過率が小さいと潮
流による負荷が大きくなって漂砂制御材の破損を招き、
また透過率が70%よりも大きくなると潮流によって砂
が運ばれて行くという事態が生じて好ましくない。
【0011】上記漂砂制御材を潮流の甚大な海岸に適用
する場合には、マット状網状体を粗目の金網やプラスチ
ックネット、例えば網目の部分の大きさが8〜100c
2のプラスチックネットでもって補強し、網状体の目
を少なくするとよい。また使用中石や貝類によって
網状体がラッパ状に拡開するのを防止するために、その
上縁部分を接着扁平化して強化している
【0012】上記した本発明の漂砂制御材は、枠状に成
型したコンクリートブロックの上面に溝を設け、その溝
に漂砂制御材の下端部分を埋め込んで立設固定して使用
するとよい。
【0013】
【発明の作用】漂砂制御材を構成している直径0.1〜
1.5mmの熱可塑性合成重合体の連続線条からなる空
隙立の高い立体的なマット状網状体は、コンクリートブ
ロックに立設して海岸線近くの海中に海岸線に沿って敷
設されると、漂砂制御材は垣根のような状態を保ち、適
度な弾性を具備しているが海藻のように揺れ動くことが
なく、潮流速度を緩和しながら潮流を円滑に通過させ、
海岸の漂砂が潮流と共に沖に運ばれて行くのを防止す
る。
【0014】
【実施例】以下本発明の実施例を示している図について
説明すると、図1および図2は本発明の漂砂制御材を示
したものである。この漂砂制御材(1) は、太さが1.0
mmのポリプロピレン樹脂連続線条(2)(2)の多数がが不
規則なループをなして相互に交差して絡み合い、その多
数の連続線条(2)(2)がそれぞれの交差点および接点にお
いて相互に接着された空隙率の高いマット状の立体網状
体で構成されていて、その目付けは1000g/m2
あり、厚さ方向の平行光線の透過率が約50%である。
そして高さ(海中で立設される高さ)は約60cm、見
掛けの厚さは約3cmであり、図2においては立設時に
上縁となる部分(3) が幅約30mmにわたり扁平化され
ている態様を示している。
【0015】上記した漂砂制御材(1) は次のようにして
製造するとよい。即ち図3に略示しているように、溶融
紡糸機(10)から直径1.0mmの多数のポリプロピレン
樹脂連続線条(2)(2)を、図4に示したような山部(11)と
溝部(12)とを表面に備えた搬送体(13)の上に溶融状態で
落下させ、搬送体(13)を溶融線条の落下速度よりもおそ
い速度で矢印方向に移動させながら溶融線条が未だ固化
しない間に搬送体(13)上に集積することによって得るこ
とができる。
【0016】かくして得られた漂砂制御材(1) は、図1
に示したように、多数の連続線条(2)(2)が不規則なルー
プをなして相互に交差し、その多数の連続線条(2)(2)が
それぞれの交差点および接点において相互に接着された
マット状の立体網状体をなしていて、厚さ方向の平行光
線の透過率が約50%であった。そして上記搬送体(13)
の一側部を平坦部となしておけば、製造時において図2
に示したような上縁部分(3) が扁平な漂砂制御材(1) を
得ることができる。この扁平な上縁部分(3) はマツト状
の立体網状体の製造後に加熱加圧して形成してもよい。
【0017】厚さ方向の平行光線の透過率(空隙率)
は、搬送体(13)の速度や線条(2) の目付けあるいは線条
(2) の太さ等を変更することによって変えることができ
る。漂砂制御材(1) としては、合成樹脂連続線条(2) の
太さは0.1〜1.5mm、目付けが1000〜250
0g/m2 、平行光線の透過率が20〜70%、見掛け
の厚さが15〜40mm程度の立体網状体が望ましい。
線条(2) の太さが0.1mm以下の場合は潮流により変
形が生じやすく、また1.5mmよりも太いと不経済で
あるばかりでなく空隙率の均整な立体網状体形成が困難
となる。目付けにおいても大き過ぎると潮流抵抗が増大
し、少な過ぎると漂砂防止機能の低下を招くことにな
る。
【0018】本発明の漂砂制御材(1) は図5に示したよ
うな空間部(20)と上面に溝(21)を備えた枠状のコンクリ
ートブロック(22)を成型してこれを重錘となし、この溝
(21)内に漂砂制御材(1) の下端部を嵌め入れてコンクリ
ートを流し込み、立設固定するよい。
【0019】本発明の漂砂制御材(1) を立設するコンク
リートブロック(22)としては、三角形、四角形のいずれ
でもよいが、図5および図6に示しているように枠状の
外周ブロック部(22A) 間に対角または対辺方向の延びる
クロスブロック部(22B) を備えたものが好適であり、こ
のクロスブロック部(22B) にも溝(21)を設けてこの溝(2
1)にも上記同様に漂砂制御材(1) を立設固定し、外周ブ
ロック部(22A) に立設した漂砂制御材(1) とクロスブロ
ック部(22B) に立設した漂砂制御材(1) とをそれぞれ結
合状態となしておけばこれらの漂砂制御材(1)(1)は相互
に補強し合い、潮流に対する耐久力を増大させることが
できる。そして外周ブロック部(22A) 内の空間部(20)
は、前記特開平3−172408号公報に記載されてい
るように、海底における生態系の保護に役立つ。
【0020】上記のように漂砂制御材(1) をコンクリー
トブロック(22)に立設固定し、これを多数、汀線から5
0m程度沖に汀線方向に並べて沈設すると、その沈設ラ
インから汀線までの区間において、海岸の砂が波と潮流
とによって沖に運ばれるのを防止し、砂浜海岸の景観を
維持するものである。
【0021】
【発明の効果】このように本発明の漂砂制御材(1) は、
太さが0.1〜1.5mmの熱可塑性合成重合体の多数
の連続線条(2)(2)が不規則なループをなして相互に交差
し、その多数の合成重合体連続線条(2)(2)がそれぞれの
交差点および接点において相互に接着されたマット状の
立体網状体で構成されているから強靭で耐久性に富み、
またその立体網状体の目付けが1000〜2500g/
2であり、厚さ方向の平行光線の透過率が20〜70
%という高い空隙を有してなるものであるから、潮流
対して適度な抵抗力を有して海底の漂砂域における潮
流の減速効果を発揮し、波と潮流によって海岸で発生す
る漂砂が沖へ持ち運ばれるのを防止することができ、さ
らに上端縁部分が扁平化されているから使用中、石や貝
類によって網状体がラッパ状に拡開するのを防止するこ
とができる
【図面の簡単な説明】
【図1】漂砂制御材を示した斜視図である。
【図2】漂砂制御材の他の実施例を示した斜視図であ
る。
【図3】漂砂制御材の製造工程を示した側面図である。
【図4】図3の搬送体の平面図である。
【図5】本発明の漂砂制御材の実施態様を示した部分破
断斜視図である。
【図6】漂砂制御材の重錘用コンクリートブロックの他
の例を示した平面図である。
【符号の説明】
1 漂砂制御材 2 連続線条 20 空間部 21 溝 22 コンクリートブロック
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 太田黒 誠 兵庫県加古郡播磨町古宮877番地 ダイ ワボウ・クリエイト株式会社播磨研究所 内 (56)参考文献 実開 昭47−30739(JP,U) 実公 昭56−55297(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02B 3/00 E02B 1/00 E02B 3/14

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 太さが0.1〜1.5mmの熱可塑性合
    成重合体の多数の連続線条が不規則なループをなして相
    互に交差し、その多数の合成重合体連続線条がそれぞれ
    の交差点および接点において相互に接着されたマット状
    の立体網状体で構成され、その立体網状体の目付けが1
    000〜2500g/m2であり、厚さ方向の平行光線
    の透過率が20〜70%である漂砂制御材であって、 該漂砂制御材の高さ方向の寸法が20〜100cm、見
    掛けの厚さは15〜40mmであり、上端縁部分が扁平
    化されていることを特徴とする漂砂制御材
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