JP3101403B2 - ゲルの成形物、その製法および応用 - Google Patents

ゲルの成形物、その製法および応用

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  • Biological Treatment Of Waste Water (AREA)
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  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
  • Artificial Filaments (AREA)
  • Multicomponent Fibers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、繊維状ゲルの成形物な
らびにその製法および応用に関する。さらに具体的に
は、本発明は繊維状ゲルからなる養殖網、定置網などの
網状物や水浄化用スダレ状物のような成形物およびその
製法に関する。さらに、本発明は繊維状ゲルを充填した
管状物を用いる排水処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】水産資源の確保のために養殖により魚介
類の生産がされている。養殖の対象は真珠母貝のアコヤ
貝やカキ、カレイ、コチ、ハマチ、ヒラメなどの魚類で
ある。そして、その大部分の養殖形態では、魚網を用い
た浮き生簀が利用されている。しかしながら、養殖のた
めの餌や魚介類からの排泄物により、養殖水域が汚染さ
れるという問題が生じている。養殖水域を浄化する方法
として、通常の養殖網に合成高分子溶液を酵素や微生物
とともに塗布し、製膜したものを使用する方法(特開昭
52−145592)が知られているが、製網後に塗布
された膜は、水中への浸漬や屈曲により容易に脱落する
ため、水域の浄化作用がなくなるうえ、脱落した合成高
分子によりかえって水域が汚染されてしまうという問題
がある。
【0003】一方、近年、酵素、微生物などの生体触媒
を固定化して、その機能を効率よく利用する研究が行な
われている。生体触媒を固定化する方法の一つに、高分
子素材を担体として用いて生体触媒をそのまま包み込む
包括固定化法があり、この方法によく用いられる高分子
素材として、寒天、アルギン酸塩、カラギーナン、ポリ
アクリルアミド、ポリビニルアルコール、ポリエチレン
グリコール、光硬化性樹脂等がある。担体の形状として
は、球状、サイコロ状、シート状、繊維状等がある。従
来、球状、サイコロ状のような粒状の担体を反応系内に
投入し、その効率を高める研究例が知られているが、こ
れらは、担体が系外へ流出する恐れがあり、フィルター
等の装置が必要である。しかしながら、フィルター等の
装置は排水の中に混入している異物で目詰まりするとい
う問題がある。
【0004】また、排水が通過する配管においても、配
管内に汚れが沈着し、配管が閉塞するという問題点があ
る。また、配管内に水を浄化する微生物を包括固定した
球状、サイコロ状、シート状等の担体を充填する方法が
考えられるが、これらにおいても、担体が系外へ流出す
る恐れがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高分
子ゲルが脱落して水域を汚染することがない養殖網、定
置網などの網、ならびに、汚染水を通す配管の中に入れ
る充填物や汚染水の流れの中におく浄化用スダレ状物で
あって、長期間にわたって良好な浄化機能を示すものを
提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、鞘の部分が水
溶性合成高分子(A)からなるゲルであり、芯の部分が
繊維である芯鞘繊維状ゲル(C)からなることを特徴と
する特定の形状を有するゲルの成形物を提供する。この
成形物の代表的形態は養殖網、定置網などの網ならびに
水浄化用スダレ状物である。
【0007】上記のゲルの成形物は次の方法によって製
造することができる。すなわち、水溶性合成高分子
(A)およびカチオンとの接触によりゲル化する能力の
ある水溶性多糖類(B)を含む混合水溶液を、繊維とと
もにノズルから吐出させ、吐出物をカチオンを含む水溶
液と接触させることにより成形し、さらに水溶性合成高
分子(A)をゲル化させて芯鞘繊維状ゲル(C)を形成
し、次いで該芯鞘繊維状ゲル(C)を加工して所望形状
に賦形することを特徴とする方法である。
【0008】本発明のゲルの成形物を構成する芯鞘繊維
状ゲルにおいて、芯の部分の繊維は、構造体形成の役割
をし、鞘の部分の水溶性合成高分子(A)からなるゲル
は、生体触媒固定などの役割をする。したがって、被覆
する水溶性合成高分子(A)からなるゲルの量が少なす
ぎると、水域の浄化効果が悪くなる。生体触媒が有効に
固定されるためには、水溶性合成高分子(A)のゲルか
らなる鞘の厚みが10ミクロン以上が好ましく、50ミ
クロン以上がさらに好ましい。
【0009】本発明において使用される繊維としては、
反応槽での使用に耐える強度をもつものであれば、特に
制約はない。例えば綿、麻、羊毛、絹などの天然繊維、
レーヨンなどの再生繊維、アセテートなどの半合成繊
維、ポリアミド系、ポリビニルアルコール系、ポリ塩化
ビニリデン系、ポリ塩化ビニル系、ポリエステル系、ポ
リアクリロニトリル系、ポリエチレン系、ポリプロピレ
ン系、ポリウレタン系、ポリアルキレンパラオキシベン
ゾエート系、フェノール系、ポリフルオロエチレン系な
どの合成繊維、ガラス繊維、炭素繊維などの無機繊維が
挙げられる。これらの中でも、水中での耐久性を考える
と、生体触媒による分解を受けない合成繊維が好まし
く、比重1以下の合成繊維がさらに好ましい。
【0010】芯鞘繊維状ゲルの鞘の部分のゲルを構成す
る水溶性合成高分子(A)としては、ポリビニルアルコ
ール(以下、「PVA」と略記する)、ポリアクリルア
ミド、ポリエチレングリコールなどが挙げられる。水溶
性合成高分子(A)のゲル中に生体触媒を包括固定しな
いものも本発明の範囲に包含されるが、バイオリアクタ
ー内での効率を考えると、水溶性合成高分子ゲル中に積
極的に生体触媒を包括固定することが好ましい。ここで
使用される生体触媒としては、特に制約はなく、いかな
る微生物および酵素も固定対象とされ得る。また、本発
明の水溶性合成高分子(A)からなるゲルには、ゲル化
を阻害しない範囲で、微生物の培地、生成ゲルの比重を
調整する充填材等を添加してもよい。
【0011】次に、芯鞘繊維状ゲルの製造方法について
説明する。まず、ゲルの主成分となる水溶性合成高分子
(A)およびカチオンとの接触によりゲル化する能力の
ある水溶性多糖類(B)を含む混合水溶液を調製する。
先に述べた、微生物や酵素等の生体触媒、微生物の培
地、比重調製のための充填材を添加する場合には、この
混合水溶液に添加しておく。ここで、カチオンとの接触
によりゲル化する能力のある水溶性多糖類(B)として
は、具体的には、アルギン酸塩、カラギーナン、マンナ
ン、キトサン等が挙げられるが、とりわけアルギン酸ナ
トリウムが好ましい。
【0012】次に、この成分(A)および成分(B)か
らなる水溶液を繊維とともにノズルから吐出させ、カチ
オンを含む水溶液と接触させることにより、芯鞘繊維状
ゲルを成形する。ここで用いるカチオン含有化合物とし
ては、具体的には、カルシウムイオン、マグネシウムイ
オン、ストロンチウムイオン、バリウムイオン、アルミ
ニウムイオン、カリウムイオン、セリウムイオン、ニッ
ケルイオン等の金属カチオン;アンモニウムイオンなど
のカチオンのうちの少なくとも1種を含有する化合物が
挙げられるが、とりわけ塩化カルシウムが好ましい。最
後に、ゲルの主成分となる水溶性合成高分子(A)をゲ
ル化させて芯鞘繊維状ゲルを得ることができる。
【0013】水溶性合成高分子(A)をゲル化させる方
法としては、重合開始剤・架橋剤と接触させ、重合・架
橋させる方法、光や電子線を照射して架橋させる方法、
凍結解凍を1回以上行なうことにより微結晶を生成させ
る方法、水溶性合成高分子(A)の離液作用のある化合
物水溶液と接触させゲル化する方法などが考えられる。
特に生体触媒を固定する場合には、その活性を阻害しな
い方法でゲル化させる方法が好ましい。とりわけ、凍結
解凍を1回以上行なう方法、高分子の離液作用のある化
合物水溶液と接触させる方法が好ましい。またこれらの
方法を複数併用してもよい。凍結および解凍を1回以上
行なう場合には、充分な微結晶を生成させるために、凍
結温度は−5℃以下が好ましい。さらに、ゲルの強度を
増すために、凍結解凍操作を繰り返してもよい。
【0014】水溶性合成高分子(A)の離液作用のある
化合物水溶液と接触させる場合、そのような離液作用の
ある化合物水溶液としては、硫酸ナトリウム、硫酸アン
モニウム、硫酸カリウム、硫酸マグネシウム、硫酸アル
ミニウム、クエン酸ナトリウム、クエン酸アンモニウ
ム、クエン酸カリウム、クエン酸マグネシウム、クエン
酸アルミニウム、酒石酸ナトリウム、酒石酸アンモニウ
ム、酒石酸カリウム、酒石酸マグネシウム、酒石酸アル
ミニウム等の化合物のうちの少なくとも1種を含有する
水溶液が挙げられるが、とりわけ硫酸塩水溶液が好まし
い。
【0015】この芯鞘繊維状ゲルを網およびスダレ状物
などの成形物とするには公知の加工および賦形方法を採
ることができる。例えば、網を作成するには公知の編組
方法によって蛙又網、本目網、無結節網、もじ網、ラッ
セル網などとすることができる。また、スダレ状物を作
成するには、芯糸の強さを利用して棒や紐状物に芯鞘繊
維状ゲルを結節する。または、芯鞘繊維状ゲルの端部を
つまみ金具で加締できるように固定してもよい。
【0016】上記のように作成される縄のれん状その他
の形状のスダレはそのままの形態で、または巻き束ねた
円柱状の形態で排水の流れの中に投入することにより水
の浄化に利用される。また、繊維状ゲルを管状物に充填
して水の浄化を行う場合は、繊維状ゲルをそのままの形
態で、または任意の加工形態で用いることができる。
【0017】本発明は、さらに、生体触媒を包括固定し
た水溶性高分子(A)からなる繊維状ゲルを充填した管
状物の内部に排水を一方向に流すことを特徴とする排水
の処理方法を提供する。
【0018】なお、排水を浄化するために配管の中に充
填して用いる繊維状ゲルは、その強度からみて上述のよ
うな芯鞘複合構造をもつものが好ましいが、実質的に上
述のような水溶性合成高分子(A)のみからなる繊維状
ゲルであってもよい。この繊維状ゲルは上記の芯鞘繊維
状ゲルの製造方法に準じて製造される。繊維状ゲルを充
填する管状物は、従来の送水配管、下水配管などの管状
物であれば特に制約はない。管内部への繊維状ゲルの充
填率は、10〜91重量%が好ましい。充填率が少なす
ぎると水の浄化効果が悪く、多すぎると水流に対する抵
抗が大きくなる。さらに好ましい充填率は、20〜75
重量%である。
【0019】
【作用】本発明で用いる芯鞘繊維状ゲルから作成される
網状物やスダレ状物などの成形物は、合成繊維その他の
繊維の芯を有するため形態安定性と強度に優れ、また、
鞘を構成する水溶性合成高分子のゲルは脱落することな
く、水、各種薬液、生体触媒に対しても侵されることな
く、耐久性に優れている。また、繊維状ゲルを配管内に
充填して水の浄化に用いるときも長期間にわたって良好
な浄化性能を発揮する。
【0020】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例により限定されるもので
はない。 実施例1(養殖網の作成および評価) (株)クラレ製のPVA(平均重合度4000、ケン化
度99.85モル%)を40℃の温水で約1時間洗浄
後、PVA濃度10重量%になるようにPVAに水を加
え、pH6に調整した。これをオートクレーブ中で12
0℃、30分処理し、PVAを溶解した後、室温まで放
冷した。このPVA水溶液50重量部に4%アルギン酸
ナトリウム水溶液25重量部を加えて混合し、さらに岡
山県牛窓沖の海水より採取し、濃縮操作を施して得られ
た汚泥(MLSS 40000mg/l)を25重量部
加え、充分に攪拌した。
【0021】この混合液を先端に内径1.5mmの注射
針状の吐出口を有するノズルより、ポリエステルフィラ
メント(250デニール)とともに吐出させた。吐出口
は濃度0.2モル/リットルの塩化カルシウム(CaC
2 )水溶液に浸漬させ、吐出物を毎分5mの速度で引
取った。吐出物のCaCl2 水溶液への滞留時間は1分
とした。吐出物はCaCl2 水溶液との接触により直ち
に糸の表面を覆って凝固した。これを蒸留水で軽く洗浄
した後、−20℃の冷凍庫で24時間凍結させた後、室
温で解凍させた。さらに、この凍結、解凍操作を2回繰
り返した。これにより、不透明な褐色の柔軟性に富んだ
芯鞘繊維状ゲルが得られた。得られた芯鞘繊維状ゲルを
用いて、目合い15mm×15mmの無結節網を作り、
縦5m、横5m、高さ5mの立方体の養殖網を作った。
これを岡山県牛窓沖に浸漬し、そこでヒラメ2000匹
の養殖をおこなった。1週間後、養殖網近傍の海水を採
取し、TOC(全有機炭素)およびアンモニア性窒素濃
度を測定したところ、それぞれ9ppmおよび0.07
ppmであり水質は良好であった。また、ヒラメが死ん
だり、魚体が傷ついたりすることも無かった。
【0022】比較例1(養殖網の作成および評価) 実施例1で用いたものと同様のポリエステルフィラメン
トのみを用いて、実施例1と同じ大きさの養殖網を作っ
た。これを岡山県牛窓沖に浸漬し、そこでヒラメ200
0匹の養殖をおこなった。1週間後、養殖網近傍の海水
を採取し、TOC(含有機炭素)およびアンモニア性窒
素濃度を測定したところ、それぞれ67ppmおよび
5.3ppmであり水質が非常に悪かった。また、傷つ
いている魚体および死んでいる魚体が見られた。
【0023】比較例2(養殖網の作成および評価) 実施例1と同様にPVA、アルギン酸ナトリウムおよび
汚泥の混合液を調製し、この混合液に比較例1と同様の
養殖網を浸漬したのち、0.2mol/l塩化カルシウ
ム(CaCl2 )水溶液に1分間浸漬させた。養殖網に
付着した混合液はCaCl2 水溶液との接触により直ち
に凝固した。これを水で軽く洗浄した後、−20℃の冷
凍庫で24時間凍結させた後、室温で解凍させた。さら
にこの凍結、解凍操作を2回繰り返した。これにより、
不透明な褐色の柔軟性に富んだゲルが付着した養殖網が
得られた。この養殖網を岡山県牛窓沖に浸漬し、ヒラメ
2000匹の養殖をおこなった。1週間後、養殖網を観
察したところ、ゲル状物の大部分が脱落しており耐久性
に問題があることが判明した。養殖網近傍の海水を採取
し、TOC(全有機炭素)およびアンモニア性窒素濃度
を測定したところ、それぞれ52ppmおよび4.4p
pmであり水質浄化も不十分であった。また、傷ついて
いる魚体および死んでいる魚体が見られた。
【0024】 実施例2(スダレ状物の作成および浄水機能の評価) 実施例1と同様にPVA、アルギン酸ナトリウムおよび
汚泥の混合液を調製した。但し、汚泥として、(株)ク
ラレ岡山工場(岡山県岡山市海岸通1丁目2番1号)の
排水処理場の曝気槽より採取し、濃縮作用を施して得ら
れた活性汚泥(MLSS 80000mg/リットル)
を用いた。得られた混合液を、先端に内径1mmの注射
針状の吐出口を有するノズルより、ポリエステル紡績糸
(20番手)とともに吐出させた。吐出条件は実施例1
と同様にした。吐出物を実施例1と同様に処理して不透
明褐色の柔軟な芯鞘繊維状ゲルを得た。この芯鞘繊維状
ゲルをポリエステル紡績糸で作られた延縄(細いロープ
状の紐)に5mm間隔にゲルの芯糸を結びつけ、横20
cm、縦14cmのスダレ状にし、金枠に複数本固定し
た。このスダレ状物を幅20cm、深さ15cm、長さ
10mのポリ塩化ビニル製の槽に槽容積の5%(体積百
分率)となるように吊した。この槽の一端から、(株)
クラレ岡山工場の排水未処理水をTOC(全有機炭素)
50ppmに調整して得られた排水液を2.5リットル
/分で注入した。このとき槽の別の一端から流出する水
を採取し、TOCを測定したところ10ppmであり、
水が浄化されることがわかった。
【0025】 比較例3(スダレ状物の作成および浄水機能の評価) ポリエステル紡績糸で作られた延縄(細いロープ状の
紐)に5mm間隔にポリエステル紡績糸(20番手)を
結びつけ、横20cm、縦14cmのスダレ状にし、金
枠に複数本固定した。これを、幅20cm、深さ15c
m、長さ10mのポリ塩化ビニル製の槽に槽容積の5%
(体積百分率)となるように吊した。この槽の一端か
ら、(株)クラレ岡山工場の排水未処理水TOC(全有
機炭素)50ppmに調整して得られた排水液を2.5
リットル/minで注入した。このとき槽の別の一端か
ら流出する水を採取し、TOCを測定したところ49p
pmであり、水は浄化されなかった。
【0026】 実施例3(充填物の作成および浄水機能の評価) 実施例2と同様に不透明褐色の柔軟な芯鞘繊維状ゲルを
作成した。この繊維状ゲルを内径13mm、外径18m
m、長さ10mのポリ塩化ビニル製の管内部に50体積
%充填した。この管の一端から、(株)クラレ岡山工場
の排水未処理水TOC(全有機炭素)50ppmに調整
して得られた排水液を500ml/minで注入した。
このとき管の別の一端から流出する水を採取し、TOC
を測定したところ10ppmであり、管の内部を水が通
過することにより、水が浄化されることがわかった。
【0027】 比較例4(充填物の作成および浄水機能の評価) 内径13mm、外径18mm、長さ10mのポリ塩化ビ
ニル製の管内部にポリエステル紡績糸(20番手)を5
0体積%充填した。この管の一端から、(株)クラレ岡
山工場の排水未処理水をTOC50ppmに調整して得
られた排水液を500ml/minで注入した。このと
き管の別の一端から流出する水を採取し、TOCを測定
したところ49ppmであり、水は浄化されなかった。
【0028】
【発明の効果】以上の実施例から明らかなとおり、芯鞘
繊維状ゲルを用いた本発明の網状物は、従来の網の機能
を果たすと同時に、水域の浄化も同時にできるため河
川、湖沼、海域での実用価値が高い。また、魚体が傷つ
かない。また、本発明のスダレ状物は、長期間にわたっ
てゲル状物が脱落することなく、水、各種薬液、生体触
媒に対しても侵されることなく、耐久性に優れている。
従って、このスダレ状物は長期間にわたって良好な浄化
機能を保持する。また、繊維状ゲルを充填した管状物中
へ汚染水を通すと良好な浄化が達成されるので送水配
管、下水配管などに浄化機能を付与することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI D06M 15/03 D06M 15/03 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D06M 15/00 - 15/715 D01F 8/00 - 8/18

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鞘の部分が水溶性合成高分子(A)から
    なるゲルであり、芯の部分が繊維である芯鞘繊維状ゲル
    (C)からなることを特徴とする網状ゲルの成形物。
  2. 【請求項2】 鞘の部分が水溶性合成高分子(A)から
    なるゲルであり、芯の部分が繊維である芯鞘繊維状ゲル
    (C)からなることを特徴とするスダレ状ゲルの成形
    物。
  3. 【請求項3】 水溶性合成高分子(A)およびカチオン
    との接触によりゲル化する能力のある水溶性多糖類
    (B)を含む混合水溶液を、繊維とともにノズルから吐
    出させ、吐出物をカチオンを含む水溶液と接触させるこ
    とにより成形し、さらに水溶性合成高分子(A)をゲル
    化させて芯鞘繊維状ゲル(C)を形成し、次いで該芯鞘
    繊維状ゲル(C)を加工して所望形状に賦形することを
    特徴とする請求項1または2記載のゲルの成形物の製造
    方法。
  4. 【請求項4】 生体触媒を包括固定した水溶性高分子
    (A)からなる繊維状ゲルを充填した管状物の内部に排
    水を一方向に流すことを特徴とする排水の処理方法。
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