JP3101062B2 - 穀類フレークの製造法 - Google Patents

穀類フレークの製造法

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JP3101062B2
JP3101062B2 JP04060098A JP6009892A JP3101062B2 JP 3101062 B2 JP3101062 B2 JP 3101062B2 JP 04060098 A JP04060098 A JP 04060098A JP 6009892 A JP6009892 A JP 6009892A JP 3101062 B2 JP3101062 B2 JP 3101062B2
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明男 藤田
諭 野村
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Nisshin Seifun Group Inc
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は穀類フレークの製造法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より穀類フレークの製造法に関する
技術としては種々の方法が報告されているが、基本的に
は穀類及び(又は)その粉砕物を水分の存在下で加熱混
練した後、圧延及び(又は)成形し、次いで焙焼して製
造されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】然しながら、斯かる従
来法によるときは、加熱混練時に穀類中の澱粉がほぼ完
全に(通常90%以上)α化されているため、焙焼工程
での膨化の度合が大きく、その結果、比較的柔らかな口
溶けの良いスナック菓子風の食感となり、パリッとしか
つサクサクとした食感、すなわちクリスピーな食感のフ
レークが得られないと云う問題があった。
【0004】而して、斯かる問題を解消するため、α化
度を40〜70%に調製することを特徴とする穀類フレ
ークの製造法が最近報告されている(特開平3−232
470号公報)が、該方法によるときは生地にベタつき
が生じやすく、圧延成形方式では圧延ロールへの付着、
圧延後のシートのコンベヤーベルトへの付着、成形後の
フレーク相互の付着、また押出成形方式では、造粒・圧
扁後の粒・フレーク相互の付着等が発生しやすく、作業
性上看過し得ない問題を有するものであった。
【0005】そこで、本発明者は上記の如き従来技術の
実状に鑑み、生地のベタつきや付着がなく、頗る作業性
に優れ、しかもクリスピーな食感を保持する穀類フレー
クを提供すべく種々研究を重ねた結果、原料として穀粉
類と特定粒度の水不溶性食物繊維の微粉砕物を併用すれ
ば、極めて良い結果が得られることを見い出し、本発明
を完成した。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は穀粉
類と粒度100メッシュスルー以下の水不溶性食物繊維
の微粉砕物を主原料として用いることを特徴とする穀類
フレークの製造法である。
【0007】本発明に用いられる穀粉類としては、例え
ば小麦、米、トウモロコシ、大豆、グリンピース等の穀
類粉砕物が挙げられ、これらは単独又は適宜併用して用
いられる。
【0008】また、水不溶性食物繊維としては、例えば
上記穀類由来のもの;りんご、みかん等果物・野菜由来
のもの;木材由来のもの等が挙げられ、これらは単独又
は適宜併用して用いられる。
【0009】因に、ポリデキストロース等の水溶性食物
繊維を用いた場合には生地にベタつきが生じ、本発明の
目的を達し得ない。
【0010】本発明に於て、水不溶性食物繊維の粒度
は、100メッシュスルー以下に微粉砕したものである
ことが必要である。粒度がこれより大きい場合には、ベ
タつきはやや改善されるものの、ザラついた異和感のあ
る食感となり、クリスピーな食感は得られない。
【0011】ここに水不溶性食物繊維の微粉砕物の使用
量は、穀粉類の5〜15重量%とするのが好ましく、使
用量がこれより少ない場合には生地のベタつきが改善さ
れないと共に食感のソフトさに欠け、また使用量がこれ
より多い場合にはザラついた異和感のある食感となると
共に食味が劣ったものとなりやすい。
【0012】尚、本発明に於ては必要に応じて当該原料
に更に砂糖、食塩その他の調味料や香辛料等を適宜添加
配合することができる。
【0013】本発明は斯かる原料を用いて穀類フレーク
を製造するが、該製造法としては従来と同様、水の存在
下で加熱混練した後、圧延(圧扁)及び(又は)成形
し、次いで焙焼する方法が挙げられ、更に詳細には上記
原料に加水した後蒸練し、次いで圧延、型抜、乾燥、焙
焼する方法;上記原料に加水した後エクストルーダーに
より押出造粒し、次いで圧扁、乾燥、焙焼する方法ある
いは上記原料に加水した後エクストルーダーによりシー
ト状に押し出し、次いで型抜、乾燥、焙焼する方法が好
ましい方法として挙げられる。
【0014】ここに加水量としては、加熱処理後すなわ
ち蒸煮、蒸練又はエクストルーダー処理後の水分含量が
30〜40%になるような量とするのが好ましい。
【0015】また、当該加熱処理は、原料の澱粉のα化
度が50〜95%の範囲になるようにするのが好まし
い。
【0016】圧延(圧扁)は通常のロール又はそれに準
ずるもので行ない、厚み0.4〜1.2mm程度のシート
状生地を調製するのが好ましい。
【0017】乾燥は熱風乾燥、調湿乾燥等により水分含
量を8〜15%程度にし、また焙焼は熱風焙焼により加
熱膨化せしめ、水分含量を2〜3%程度にするのが好ま
しい。
【0018】
【実施例】以下実施例を挙げて本発明方法を更に説明す
る。
【0019】実施例1 コーングリッツ100重量部に対して、100メッシュ
スルー以下に粉砕したコーンファイバー5部、食塩1
部、麦芽エキス1部及び水38部を添加し、横型ミキサ
ー(株式会社トーキョーメンキ製)で混練した後、蒸練
機(大山鉄工所製)で温度112℃、蒸気圧力0.5kg
/cm2で15分間蒸練してα化度80%の生地を調製し
た。この生地を一対のロールを有する圧延機を使用し
て、厚さ0.6〜0.7mmのシート状に圧延し、次に型
抜きロールにて一辺10mmの六角形の小片に型抜き成形
した。これをバンドドライヤーを使用して140℃5分
間の熱風乾燥を行ない水分含量10%の乾燥成形物を得
た。次いで高温気流培焼機(荒川製作所製)で260
℃、15秒間焙焼して、食感がソフトでかつサクサクし
た風味良好なコーンフレークを得た。製造中は生地のベ
タつきがなく、従ってまたロール等への付着もなく頗る
作業性に優れるものであった。
【0020】実施例2 実施例1において、100メッシュスルー以下に粉砕し
たコーンファイバー10部、水40部を添加し、蒸練機
で温度106℃、蒸気圧力0.2kg/cm2 、17分間蒸
練し、α化度50%の生地を得た以外は実施例1と同様
にして、コーンフレークを得た。
【0021】実施例3 実施例1において、100メッシュスルー以下に粉砕し
たコーンファイバー15部、水42部を添加し、蒸練機
で温度112℃、蒸気圧力0.5kg/cm2 、30分間蒸
練し、α化度95%の生地を得た以外は実施例1と同様
にして、コーンフレークを得た。
【0022】実施例4 実施例1において、100メッシュスルー以下に粉砕し
たコーンファイバー3部、水37部を添加した以外は実
施例1と同様にして、コーンフレークを得た。
【0023】実施例5 実施例1において、100メッシュスルー以下に粉砕し
たコーンファイバー18部、水43部を添加した以外は
実施例1と同様にして、コーンフレークを得た。
【0024】比較例1 実施例1において、70メッシュスルーから100メッ
シュオーバー程度に粉砕したコーンファイバー10部、
水40部を添加した以外は実施例1と同様にして、コー
ンフレークを得た。
【0025】比較例2 実施例1において、水溶性食物繊維であるポリデキスト
ロース粉末10部、水40部を添加した以外は実施例1
と同様にしてコーンフレークを得た。
【0026】実施例6 コーングリッツ40部、米粉40部、小麦粉20部の混
合物に対して、100メッシュ以下に粉砕したリンゴフ
ァイバー10部を添加して混合したものと、食塩1部、
麦芽エキス1部、水37部を混合したものとを、同時に
2軸エクストルーダー(Werner & Pflei
derer社製:C−37型)に投入し、スクリュー回
転数150rpm 、バレル温度120℃、出口圧力70kg
/cm2 で40秒間加熱混練した後、押出機出口に装着し
たスリットダイ(間隙×幅:0.3mm×50mm)より押
出して、厚さ0.5〜0.6mm、α化度75%のシート
状生地を製造した。この生地を型抜きロールにより縦2
0mm、横10mmの長方形状の小片に型抜き成形した。こ
れをバンドドライヤーにて、100℃で20分乾燥し、
水分9.0%の乾燥成形物を得た。次に高温気流培焼機
(荒川製作所製)にて、260℃13秒間の焙焼を行
い、コーンフレークを得た。
【0027】実施例7 実施例6において、リンゴファイバーを100メッシュ
スルー以下に粉砕したパルプファイバーに代えた以外は
実施例6と同一の原料を用い、またダイを穴径5.0φ
mmのダイに代えた以外は実施例6と同一のエクストルー
ダー処理条件で粒径8.0mm、α化度75%の造粒物を
得た後、これを一対のロールで圧扁(圧延)し、厚さ
0.5〜0.6mmに成形されたシート状生地を得た。こ
れを実施例6と同様に乾燥、焙焼してコーンフレークを
得た。
【0028】試験例 実施例1〜7及び比較例1〜2の作業性及び当該コーン
フレークの食感・食味を比較試験結果は下表の通りであ
った。
【0029】
【表1】
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、生地のベタつきや生地
のロール等への付着がなく、頗る作業性に優れ、しかも
クリスピーな食感を有する穀類フレークを効率良く製造
することができる。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23L 1/164 JICSTファイル(JOIS)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 穀粉類と粒度100メッシュスルー以下
    の水不溶性食物繊維の微粉砕物を主原料として用いるこ
    とを特徴とする穀類フレークの製造法。
  2. 【請求項2】 水不溶性食物繊維の微粉砕物の使用量が
    穀粉類の5〜15重量%であることを特徴とする請求項
    1記載の穀類フレークの製造法。
JP04060098A 1992-03-17 1992-03-17 穀類フレークの製造法 Expired - Lifetime JP3101062B2 (ja)

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JP6310174B2 (ja) * 2012-06-29 2018-04-11 長田産業株式会社 デンプン質食品の伸展性向上用の品質改良剤およびそれを含むデンプン質食品

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