JP3100360B2 - 蛍光誘導された表面プラズマ放射を用いる免疫アッセイ法及び装置 - Google Patents

蛍光誘導された表面プラズマ放射を用いる免疫アッセイ法及び装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、表面プラズモン
共鳴の現象に基づく検出装置からの放射を集める技術及
びかかる技術を改良する方法に関するものである。それ
は、更に、試料中の化学的又は生化学的分析物の定性的
及び/又は定量的検出のためのかかる技術の応用にも関
係する。特に、この発明は、化学的又は生化学的分析物
に対するアッセイ感度を改良するための技術及びかかる
技術を実施するのに必要な装置に関係する。
【0002】
【従来の技術】本発明において用いられるアッセイ技術
は、アッセイすべき分析物(本明細書中では、以後「リ
ガンド」と呼ぶ)とこのリガンドに特異的に結合する物
質(本明細書中では、以後「特異的結合パートナー」と
呼ぶ)との間の親和性を利用する。抗原/抗体親和性相
互作用に基づく免疫アッセイは、共通の例を与える。か
かる技術は、当分野で周知であり、次の2つの範疇に分
類することができる:(1)例えば、固相の表面に結合
しているものから遊離のリガンド及び/又は特異的結合
パートナーを分離するために、結合した分析物から遊離
したものを物理的に分離することが必要とされる不均一
アッセイ、並びに(2)物理的洗浄を必要としない均一
アッセイ。殆どの場合、均一アッセイは、不均一アッセ
イと比較して一層低い感度を与えるが、実施するのに一
層短時間しか要しない。両分類とも、リガンドと特異的
結合パートナーとの間の相互作用を監視する検出方法を
必要とする。
【0003】様々な検出技術が存在するが、本発明に関
して特に注目すべきものは、エバネセント波を利用して
リガンドとその特異的結合パートナーとの間の免疫化学
的相互作用を検出するものである。かかる技術におい
て、この相互作用は、典型的には、リガンド及び/又は
特異的結合パートナーを含む固相の表面において起き
る。エバネセント波は近い表面の相互作用のみを検出す
るので、遊離のリガンド及び/又は特異的結合パートナ
表面に結合しているものから分離することが、光学
的に達成される。これは、不均一アッセイにおいて必要
とされる結合した分析物から遊離したものを物理的に分
離することと対照的である。それは又、均一アッセイに
有効な時間で不均一アッセイの感度を達成する、従来多
数記載されたエバネセント波の技術の後ろの動機付ける
ゴールをハイライトとして彩るものでもある。かかる技
術の幾つかは、開示されている。
【0004】初期の例には、内部全反射(TIR)を用
いて、ファイバーオプティクスの導波管(米国特許第
4,582,809号、5,061,857号、4,8
80,752号及び5,340,715号)又は平面導
波管(米国特許第4,775,637号及び4,81
0,658号、EP−A−0170376号、米国特許
第33064号、5,344,784号及び4,64
9,280号)の表面の蛍光強度に依存する相互作用の
変化を検出することが含まれる。これらの技術において
は、リガンド又は特異的結合パートナーの何れかを蛍光
物質で標識する。導波管は、固相として働く。導波管内
の励起光の伝搬は、多数の内部全反射を受け、それによ
り、エバネセント波を生成し、それは、固相表面から液
相中へ短い距離だけ達する。この表面に結合された任意
のリガンド又は特異的結合パートナーの蛍光標識は、エ
バネセント波によって励起され、励起光と異なる振動数
の光を放射する。この表面上のリガンド/特異的結合パ
ートナー相互作用による蛍光放射の変化の量又は速度を
分析してリガンド濃度を測定する。これらの初期の技術
は、慣用の均一アッセイと比較して改良された感度を提
供し得たけれども、感度は、やはり、不均一アッセイの
それよりは劣っており、低い分析物濃度を特異的に測定
するには不十分である。
【0005】回折格子の表面近くにエバネセント波を生
成する表面プラズモン共鳴を用いる改良されたアッセイ
技術が、最近数年間に開示された(WO−A−88/0
7202、米国特許第4,882,288号、EP−A
−0346016、EP−A−0257955、EP−
BI−0276142及び米国特許第5,449,91
8号)。薄い金属フィルムを、格子の一側面上に被覆し
て、固相として働くようにしている。予め決めた入射角
度の励起光は、格子側面の金属フィルムから反射され、
それにより、エバネセント波を生成し、それは、その金
属フィルムの反対側から液相中へ短い距離だけ達する。
リガンド/特異的結合パートナー相互作用は、2つの方
法の1つにより検出される(用いる技術及び具体例に依
る)。一つの方法は、固相表面上での複合体形成による
エバネセント波の変化から生じる反射した励起光の特性
の変化を分析することを含む。他の方法は、リガンドを
標識するために用いられ、特異的結合パートナーを標識
するために用いられ又は固相表面上に固定化された蛍光
物質による誘導放射の特性の分析を含む。後者の方法
は、これまで記載されたその検出方法が表面プラズモン
共鳴蛍光(SPRF)と呼ばれているエバネセント波の
技術の一つのクラスの例を提供する。これらの技術に
は、励起光の入射平面内の放射光の経路中に光検出装置
を置くことを含む蛍光誘導放射の収集のための手段が含
まれる。反射した励起光の経路と入射平面内の放射光の
それとの間の小さい角分離は、光検出装置からの高いバ
ックグラウンドシグナル及び低いシグナル対ノイズ比を
生じる。従って、これらの技術に関するアッセイ感度
は、未だ、最も慣用的な不均一アッセイよりも劣ってい
る。
【0006】表面プラズモン共鳴蛍光に基づくアッセイ
技術の幾つかの型は、EP−BI−0382832、米
国特許第5,478,755号及びWO−90/011
66に開示されている。蛍光誘導放射の収集は、励起光
の入射平面に実質的に直角の平面内の放射光の経路中に
光検出器を置くことにより達成される。かかる配置にお
いて、励起光によるバックグラウンドシグナルは、減少
する。更に、長域表面プラズモン共鳴(LRSPR)と
呼ばれる表面プラズモン共鳴のある特定の型を用いて、
固相/液相界面におけるエバネセント波の場の強さの、
入射面における励起光のそれに対する比(該比を、以
後、「界面増強(interfacial enhancement )」と呼
ぶ)の増大を達成することができる技術及び手段が開示
されている。この界面増強の増大は、慣用の表面プラズ
モン共鳴蛍光と比較して10倍の対応する蛍光誘導放射
強度の増大(入射面における励起光のそれと比較して)
を生じるように記載されている。この手順の不利な点
は、アッセイを実施するための実用の装置の構築に関し
て2つある。第1に、励起光の入射角度が入らなければ
ならない範囲は、大体、慣用の表面プラズモン共鳴の
0.5度の範囲より狭い規模のオーダーである。かかる
レベルの精度は、生産規模で加工される器械において達
成するのが困難である。第2に、典型的に必要とされる
材料フィルムの厚みが非常に薄く、例えば慣用の表面プ
ラズモン共鳴についての54nm(Olney,R.D.及びRoma
gnoli,R.J.,Applied Optics 26:2279 (1987))と比較し
て、銀について15.5nmが開示されている。薄いフ
ィルムの被覆技術の現状をもってしても、かかるフィル
ムを生産規模で再現可能に加工することは、挑戦的な仕
事である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の一つの目的
は、表面プラズモン共鳴の現象を利用する検出装置から
の蛍光誘導放射の収集を改良することである。そうする
に際して、慣用の均一アッセイの便利さ及び慣用の不均
一アッセイ以上のリガンド濃度に対する感度を有するア
ッセイを行なう能力を実現する。
【0008】
【課題を解決するための手段】簡単には、この発明は、
体液中の化学的又は生化学的分析物の定性的及び/又は
定量的検出のための免疫学的方法を含み、それは、
(a)表面プラズマ波を支持するのに適当な導電性材料
の薄いフィルムで被覆された予備成形された固相基質
(この上に第1の特異的結合パートナーを直接又は間接
に固定化する);(b)特異的リガンド即ち分析物及び
蛍光標識した特異的結合パートナー(イムノメトリック
アッセイの場合)又は蛍光標識したリガンド若しくはそ
のアナログ(競争アッセイの場合)を含む生物学的試料
よりなる液体成分;(c)層化した光学的系のフィルム
を、基質側から、表面プラズモン共鳴蛍光を励起するの
に適した波長、偏光及び入射角度を有する光で照射する
こと;(d)蛍光性分子又は蛍光標識された分子を含む
(b)の試料を、(a)の当該固相基質フィルムとイン
キュベートすること;(e)蛍光誘導した放射円錐の少
なくとも360度の方位角の収集を用いること及び
(f)蛍光標識された分子とフィルムとの間の結合が進
行する際に検出される誘導放射の強度が変化する速度又
は量(これは、試料中に存在する分析物の量に直接又は
間接に比例する)を測定することを含む。
【0009】この発明は又、次を含む、蛍光免疫アッセ
イのための装置をも包含する:(a)蛍光標識した分子
と接触している表面プラズマ波を支持するのに適当な導
電性材料の薄いフィルムで被覆した予備成形した固相基
質;(b)層化した光学系のフィルムを、基質側から、
適当な波長、偏光及び入射角度で照射することにより表
面プラズモン蛍光誘導した放射を励起することができる
ように配置した光源;及び(c)蛍光誘導放射円錐の少
なくとも360度の方位角の収集が達成されるように配
置された収集用光学機器及び光検出器。
【0010】本発明の好適具体例により、基質を、特異
的結合パートナーを直接又は間接に固定化した薄いフィ
ルムで被覆する。このフィルムは、1つ以上の層からな
ってよく、少なくともその1つは導電性材料でなければ
ならない。この基質中に侵入する光線は、基質/フィル
ム界面に、内部全反射を介して表面プラズマ波(SP
W)を励起させるのに適した角度又は角度範囲にて突き
当たる。表面プラズマ波は、それらと関係する、フィル
ム/試料界面に沿って伝搬し且つその界面に垂直の方向
の振幅が指数関数的に減衰するエバネセント波を有して
いる。エバネセント場の振幅は、光学的要素に用いた材
料に依って、入射場のそれを10〜100倍超えるの
で、エバネセント場は、フィルム表面に結合した蛍光標
識したリガンドからの放射を増強する。この蛍光標識
は、蛍光放射の振動数で表面プラズマ波を生成するエバ
ネセント波を放射する。これらは、更に、伝搬する波
を、フィルムを通して、基質中へ放射する(以後、「誘
導放射」という)が、それらは、記載された光学的構造
についての表面プラズマ波の分散関係により通常測定さ
れる面に比較して狭い範囲に閉じ込められている。蛍光
標識により誘導された表面プラズマ波は、表面に沿って
好適な伝搬方向を有しないので、誘導放射は、基質中
に、放射の円錐として現われる。更に、完全な円錐を捕
捉するために360度の方位角の収集を用いることによ
り、検出される誘導放射の強度の増大を達成する。次い
で、検出されたシグナルを分析してリガンド濃度を測定
する。シグナル対ノイズの比は、入射面における光の収
集を排除し、それにより、入射光及び反射光によるバッ
クグラウンドを最小にすることにより、更に改良され
る。
【0011】表面プラズマ波は、一般に表面プラズモン
と呼ばれるが、金属、半導体又は他の導電性媒体の表面
近くの伝導帯電子の縦の振動(圧縮波)である。表面プ
ラズマ波は、それらが沿って伝搬する表面近くの媒質の
光学的特性の変化に感受性である。それ故に、それら
は、表面近くの現象(表面に吸着された分子への分子の
結合は一例である)を検出するための有用なプローブで
ある。しかしながら、表面プラズマ波がかかる能力にて
働くためには、(1)表面プラズマ波を励起させる技
術、及び(2)表面プラズマ波の特性における関心ある
表面現象により誘導された変化を検出する方法を用いな
ければならない。
【0012】表面プラズマ波を励起させるための一つの
一般的な技術は、減衰全反射(ATR)カップリングで
ある。この技術において、光線からのエネルギーの一部
分が、層化光学系を介して表面プラズマ波に変換される
が、該系は、最も簡単な形態において、次の3要素から
なる: (a)基質: この層は、励起光のための内部反射要素
(IRE)として機能する。それ故に、それは、励起光
に対して透明でなければならない。 (b)フィルム: これは、表面プラズモン波の伝搬が
その内部で支持されるべき層である。それは、他の層と
比較して薄く(約100〜1000オングストロー
ム)、必ずしも均一ではない。 (c)試料: 検出される表面現象は、この媒質中でフ
ィルムとの境界近くに生じる。基質が内部反射要素とし
て機能するためには、基質は、試料より高い屈折率を有
していなければならない。幾つかの応用において、この
フィルム及び試料の順は、逆転してよい。
【0013】励起光の性質は、系の物質的構造と同様に
重要である。表面プラズマ波を励起するために、この光
線は、次の基準の最小セットを満たさなければならな
い: (a)偏光: この光線は、基質/フィルム界面に関し
てp−偏光された成分を有しなければならない。 (b)波長: 波長は、フィルムのプラズマ振動数によ
り決定されるある最小値より大きくなければならない。 (c)入射角: この光線は、基質/フィルム界面に、
層状媒体の厚み及び誘電率並びにこの光線の波長により
決定される角度の範囲内に入る値の角度で入射しなけれ
ばならない。
【0014】最後の基準に関して、すべての励起光の角
度は、基質/フィルム界面により規定される表面の法線
を基準とする場合には、その基質と試料媒質との間の内
部全反射の臨界角より大きい。これらの角度の内で、注
意すべきものが2つある。最小減衰全反射は、内部で反
射した光線が、誘導された表面プラズモン波によるエネ
ルギーの吸収及び散逸(ジュール熱の形態で)並びに基
質/フィルム界面での破壊的な干渉効果のために劇的な
強度の減少を受ける角度である。最大界面増強は、試料
層中の表面プラズモン波に関係する電磁場が最大強度を
得る角度である。幾つかのフィルムに関して、これら2
つの角度は、殆ど区別不能な程に近いものである(例え
ば、銀)。他の研究者においては、例えば鉄において、
事実上異なることが表明されている(Olney,R.
D.及びRomagnoli,R.J.,Applie
d Optics 26:2279(1987))。
【0015】上の記載に従って配置した系は、フィルム
/試料界面に沿って表面プラズマ波を生成することがで
きる。この現象は、表面プラズモン共鳴(SPR)と呼
ばれる。表面プラズマ波は、移動性電荷から生成される
ので、同じ方向に沿って伝搬する電磁波がそれと関係し
ている。電磁波の場の強度は、フィルム/試料界面から
の距離と共に指数関数的に減少する。かかる波は、エバ
ネセント波と呼ばれ、それと関係する電磁場は、エバネ
セント場と呼ばれる。エバネセント場の広がりは、場の
強度がI/eまで又はフィルム/試料界面における値の
37%まで減衰する距離として定義される透過度によっ
て特性決定され得る。その値は、典型的には、励起光波
長の一部分に過ぎない。例えば、λ=600nmについ
て、銀及び金の透過度として、それぞれ、390及び2
80nmが得られる(Raether,H.,Surface Plasmons on
Smooth and Rough Surfaces and on Gratings, Spring
erTracts in Modern Physics, Vol.III, 第 6頁(Spring
er Verlag, ニューヨーク1988))。それは、フィルム
/試料界面近くの光学的特性の変化に対する表面プラズ
マ波の感受性の原因であるエバネセント場である。エバ
ネセント波の振動数は、表面プラズマ波のそれであり、
それは、更に、励起光のそれである。それ故、励起光線
の振動数が蛍光体の吸収振動数であるならば、フィルム
/試料界面近くのエバネセント場内の蛍光分子を励起す
ることができる。エバネセント場を超える領域内の蛍光
分子は、励起されない。
【0016】今まで論じた相互作用のすべては、自然界
において、相互的である。その結果、励起された蛍光分
子は、エバネセント波を放射し、それは、蛍光体の放射
振動数で振動する表面プラズマ波の新たなセットを生成
する。これらの表面プラズマ波は、次いで、フィルムを
通して基質材料中へ伝搬する同じ振動数の波を放射し、
該基質材料中にそれらは系の表面プラズマ波の分散関係
により決定される角度で現れる(Benner,R.E. 等、Optic
s Communications,30:145 (1979))。誘導放射の強度の
検出は、蛍光分子の表面密度の相対的測定を与える。エ
バネセント場の振幅は、入射場のそれを、層化光学系に
用いた材料に依って10〜100倍超えるので、エバネ
セント場は、フィルム表面に結合した蛍光標識されたリ
ガンドからの放射を増強する。
【0017】図1は、誘導放射の図式表示を示してい
る。フィルム20のフィルム/試料界面22に隣接する
蛍光標識12により誘導された表面プラズマ波10(矢
印で表してある)は、このフィルム/試料界面に沿った
好適な伝搬方向を有しないので、誘導放射は、フィルム
の基質/フィルム界面24から、放射の円錐形の殻14
として現れ、その対称軸は、励起光線18がフィルムに
入射する点26における基質/フィルム界面の法線16
と一致する(Weber,W.H.及びEagen,C.F., OpticsLetter
s,4:236(1979))。
【0018】誘導放射を捕捉するために従来技術に記載
された慣用のアプローチは、誘導放射の起点からある固
定された距離での一つの方位角に対する収集に限られて
いる。それ故に、収集は、球面座標系中の一つの次元に
のみ沿ったものである。
【0019】本発明に従って、誘導放射シグナルを増大
し、球面座標空間内で2次元的に収集することを可能に
する基質の幾何学的形状を選択することにより完全な誘
導放射円錐を捕捉する手段を提供することによってアッ
セイの性能を改良する。
【0020】最も広い具体例において、本発明は、下記
を含む、表面プラズモン共鳴に基づく検出装置の誘導放
射のための光収集方法の改良に関係している (a) 層化光学系のフィルムを、基質側から、表面プ
ラズモン共鳴蛍光を励起するのに適した波長、偏光及び
入射角を有する光で照射し; (b) 蛍光性又は蛍光標識した分子を含む試料をこの
フィルムと接触させてインキュベートし、該フィルムは
化学的に修飾されたものであっても修飾されてなくても
よく;そして (c) 蛍光誘導放射円錐の360°方位角収集を採用
し且つ、蛍光性の若しくは蛍光標識された分子とフィル
ムとの間の結合が進行する際に検出された誘導放射シグ
ナルが変化する速度又は量を分析する。
【0021】この層化光学系は、基質、試料及び、それ
らの間に挿入されたひとまとめに「フィルム」として言
及される1つ以上の材料の層を含む。それは、このフィ
ルムを構成する層の1つが、約10〜100nmの範囲
の厚みを有する導体例えば銀又は金であることを必要と
した。表面プラズマ波の様々なモードの伝搬を支持する
のはこの層である。追加の層は、随意である。基質と導
体層との間に挿入されたものは、以後、「下層」と呼
ぶ。導体層と試料との間に挿入されたものは、以後、
「上層」と呼ぶ。下層及び上層の両者は、通常、応用に
依って2nm〜1500nmに及ぶ厚みを有する誘電体
例えばLiF、MgF2 及びSiO2 である。例えば、
酸化クロムの薄層(3〜5nmの厚み)を下層として用
いて、金の導体層(50nmの厚み)とBK−7ガラス
基質との間の接着を増大させることができる。基質上の
各層の付着を、物理的蒸着及び化学的蒸着を含む薄フィ
ルム被覆技術によって行なうことができる。かかる技術
は、当分野で周知である。
【0022】この基質は、励起光のための内部反射要素
(IRE)として機能する。それ故に、それは、励起光
に対して透明でなければならない。ガラス、シリカ及び
光学プラスチック例えばポリスチレン、ポリカーボネー
ト、アクリル樹脂、ポリメチルペンテン、及びそれらの
コポリマーは、可視光線に対して透明な通常用いられる
基質材料の例である。基質の基礎的幾何学的形状は、誘
導放射円錐の最大の収集の助けとなるという要求により
決定される。本発明によって、好適な基質材料は、ある
型の光学プラスチックであり、特定の幾何学的形状にて
基質を加工するための好適な方法は、射出成形である。
成形プラスチックを用いる利点は、低コストの利点及び
基質を器械を用いて割出すために追加の特徴を基質に成
形することができることである。
【0023】この発明の他の具体例において、基質表面
の幾何学的形状は、基質/フィルム界面に垂直な対称軸
を有する360°回転面を含む。
【0024】以後、用語「回転面」は、対称軸に垂直な
面との結合が円を形成する任意の面をいう。かかる面を
有する幾何学的固体は、多くの例があり、半球、楕円
体、円錐及び放物面が含まれる。図2において、表面プ
ラズモン波を支持する薄い導電性フィルム30で被覆さ
れた半球形の基質28は、試料32と接触している。励
起光34は、表面プラズモン共鳴の励起に適した角度又
は角度範囲でこの球面を照射する。これらの角度は、基
質の対称軸36を基準とするものであり、該軸は、基質
/フィルム界面38により規定される平面の法線でもあ
る。この光は、基質媒体を通って伝搬し続け、基質フィ
ルム界面の中心40にて減衰した全反射を受ける。この
基質内で伝搬する励起光は、配列の許容範囲内での基質
の向きの角度の変動に適応するように予め決められた量
だけ平行化され、収束され又は発散される。反射光42
は、基質の反対側から現れる。誘導された表面プラズマ
波のエバネセント場の透過度内の蛍光分子44は励起さ
れるが、この透過度を超えた蛍光分子46(即ち、大部
分の溶液中のもの)は励起されない。誘導放射の円錐4
8の半角は、励起光より長い波長を有し、それ故に、基
質材料中での分散効果のために励起入射角より常に小さ
い。半球形の基質を用いる主な利点は、誘導放射の円錐
の一般的特徴が、それが基質から現れたときに完全なま
まであることである。これは、誘導放射の収集を、直角
三角形プリズム及び半円柱形プリズム等のプリズム(こ
れらは、誘導放射の円錐と両立し得ない幾何学的形状
びに光を散乱させる鋭い角を有する)と比較して実質的
に改良された程度にまで容易にする。
【0025】更なる具体例において、本発明は、バック
グラウンドを減少させるための手段を提供する(それ
は、更に、シグナル対ノイズ比を改良する)。これは、
基質の表面での入射励起光のフレネル反射の発散を最小
にすることにより達成される。図3に、再び半球形基質
の例を用いて示すように、2つの平らな光学的窓50を
基質52に、励起光54の入口点及び出口点に取り入れ
る。これらの窓は、基質/フィルム界面に関して予め決
められた角度に方向付けられている。曲面と異なって、
これらの平らな窓は、フレネル反射を受けそれにより系
から一層容易に去ることが可能になる励起光線のその部
分の波先曲率を変化させない。これらの窓の大きさは、
励起光線の大きさにより決定される。目の子勘定で、こ
れらの窓の大きさは小さく且つそれらの位置は放射円錐
の最小の妨害を引き起こすようにすべきである。
【0026】更なる利益として、平らな窓の存在は、基
質媒体内の励起光のよりよい平行化を可能にすることに
よって、誘導放射に対する系の感度を増大させる。表面
プラズマ波は、入射角の比較的小さい範囲内で基質/フ
ィルム界面と衝突する光によって励起されるだけなの
で、基質媒体内で十分に脱平行化された励起光線は、そ
のエネルギーのすべてを移さない(それは、潜在的に、
励起プラズモンの生成に寄与することができたであろ
う)。その上、プラズモンの生成に用いられないエネル
ギーは、基質/フィルム界面から反射されてバックグラ
ウンドに寄与するであろう。一層低い誘導放射と一層高
いバックグラウンドとの合わさった結果は、感度の全体
的喪失を生じる。すべての回転面は曲がっているので、
かかる面を含む基質は、ある光学的倍率を有し、それ
は、励起光線の内部平行化を確実にする外部光学機器を
用いて補正されなければならないであろう。実際には、
これは、基質表面で生じる収差の影響のために、表面プ
ラズモン共鳴蛍光のための平行化要求の内、小さい基質
サイズについては、達成するのは困難である。基質表面
上の平らな窓を通過する外部で平行化された入射光は、
かかる補正の必要性を排除する。
【0027】普通に用いる基質材料(約1.5〜1.6
の屈折率)に対して、誘導放射の円錐の半角は、しばし
ば、比較的大きく(65°より大きい)、屈折技術(例
えば、レンズ使用)による収集を困難にする。反射技術
(例えば、鏡又は内部反射要素を用いること)の利用
は、特に、反射面が放射円錐の回転対称性を共有するな
らば、一層実際的な解決を与える。最も重要な例は、一
点源から放射された広く発散した光を明確に規定された
光軸に沿って向け直すための円錐曲線面反射体(例え
ば、放物面及び楕円面反射体)の利用である。放射円錐
は、その頂点に位置するほぼ点の源にて発すると考えら
れるので、それは、かかる収集技術に十分に役立つ。一
例として、図4は、楕円面反射体56を示す。半球形基
質58は、(1)その対称軸が反射体の対称軸60と一
致し、(2)曲率中心(ここで、入射光がフィルムを照
射して表面プラズモン蛍光を励起する)が反射体の内部
焦点62と一致し、且つ(3)その半球形側面が反射体
の外部焦点64に向かうように位置されている。この楕
円面反射体は、曲率中心から放射された放射円錐を、光
検出装置を位置させた外部焦点へ反射する。最大の光収
集のために反射体を用いるかかる光学系をデザインする
技術及び必要な光学要素を加工する技術は、光学機器分
野で周知である(Wilford,W.T.及びWinston,R.,High Co
llection Noniniaging Optics, (Academic Press Inc.,
ニューヨーク、NY,53-97頁、1989))。
【0028】本発明の他の具体例において、基質の一面
は、放射円錐に対する内面反射体として機能する、励起
光が入射する点における基質/フィルム界面に垂直な対
称軸を有する360°回転面である。一例は、図5に示
した切り詰められた平面放物面基質66である。この基
質形状は、放物面を、2つの平面に沿って切ることによ
り得られ、放物面の対称軸68は該平面に垂直であり;
出現平面70は放物面の焦点を含み、(1)同じ対称軸
68を共有し、(2)円錐の頂点と放物面の焦点76が
一致し且つ(3)円錐と放物面の両者が同じ方向に開い
ている場合、出口平面72は、円錐73が放物面74と
交差する平面よりも、焦点から一層遠い任意の平面であ
る。これらの2つの平面の間の放物面の切片は、基質の
形状を規定する。この装置は、フィルム78を一層小さ
い直径の平面(即ち、出現平面)上に被覆することによ
り完成される。この層化光学系は、蛍光物質をフィルム
と接触させ、励起光線を(例えば、窓を用いて)、それ
が、基質/フィルム界面に、表面プラズモン共鳴蛍光を
励起するのに適した角度、波長及び偏光にて、放物面の
焦点に入射するように、基質中へ導くことにより利用さ
れる。その結果生じる放射円錐は、放物面から内部反射
されて、一層大きい平面を通るように向けられ、そこ
で、それは、ほぼ円柱状の殻80として現れる。かかる
放射パターンは、単一のレンズを用いて容易に検出器上
に集めることができる。
【0029】更なる具体例において、本発明は、試料中
の化学的又は生化学的分析物の定性的及び/又は定量的
検出のための改良されたアッセイ技術及びかかる技術を
応用するための手段を提供する。本発明を用いて行なう
ことのできる分析的測定の型は多数であり、当業者には
明らかである。しかしながら、説明のためにのみ、少数
の例を与える。一つの面において、この発明は、一般的
に下記を含む、試料中のリガンドを測定する方法を提供
する: (a)層化光学要素のフィルムを、基質側から、表面プ
ラズモン共鳴蛍光を励起するのに適した波長、偏光及び
入射角を有する光で照射し; (b)リガンド及びトレーサーとしての適当な蛍光体で
標識された分子(以後、「蛍光標識された結合体」と呼
ぶ)を含む試料を、基質上に被覆されたフィルムの表面
に被覆されたこのリガンドに対する特異的結合パートナ
ーと接触させてインキュベートし;そして (c)蛍光誘導放射の円錐の360°方位角の収集を採
用し、検出される誘導放射強度が、蛍光標識された分子
と固定化された特異的結合パートナーとの間の結合が直
接又は架橋結合相互作用を介して進行する際に変化する
速度又は量を分析する。
【0030】この技術の一例は、「サンドイッチ」イム
ノメトリックアッセイ技術であり、「標識された試薬」
技術とも呼ばれるが、アッセイされるリガンドが、抗体
に対する1つより多くの結合部位又はエピトープを有す
る。特異的結合パートナーをフィルムの表面に物理的吸
着又は化学的カップリングにより固定化して、連続層
(即ち、単層)又は不連続層(即ち、島又は特異的パタ
ーン)の何れかを造る。この固相固定化技術は、当分野
で周知である。目の子勘定で、固定化のストラテジー
は、固定化した特異的結合パートナーの最大活性及び接
近可能性を維持することである。典型的な1ステップサ
ンドイッチアッセイ(又は、同時アッセイ)において
は、リガンドを、蛍光標識された結合体(リガンドに関
して過剰に存在する)と、適当な希釈剤にて、予め決め
た時間、同時インキュベートして、固定化した特異的結
合パートナーと接触させる前に、親和性相互作用を介し
てリガンド/結合体複合体を形成する。次いで、これら
のリガンド/結合体複合体を、そのリガンド部分をその
残存エピトープにより特異的結合パートナーと結合させ
ることにより、固相に免疫抜粋する(immuno-extracte
d)。表面プラズマ波のエバネセント場内の蛍光体標識
された結合体により生成された誘導放射は、基質/フィ
ルム界面から基質媒体中へ放射の円錐形の殻として現わ
れ、前述の光学系により収集される。表面プラズマ波の
エバネセント場内の蛍光標識された結合体のみが励起さ
れるので、一層多くのリガンド/結合体複合体がエバネ
セント場内に拡散して特異的パートナーによりそこに結
合される程、誘導放射は増大する。この方法において
は、遊離の及び結合されたリガンド及び結合体は、光学
的に分離され;従って、結合された分析物から遊離のも
のを分離するための洗浄ステップは不要である。リガン
ドの濃度は、絶対強度の変化が測定される平衡モード、
又は強度の変化速度が測定される動力学モードの何れか
を用いて測定される。この速度の測定は、フィルム/試
料界面近くの複合体の拡散を測定し、平衡測定よりかな
り早い所要時間を提供する。
【0031】本発明は又、2ステップサンドイッチアッ
セイ(又は順次的アッセイ)にも適用され、該アッセイ
においては、リガンドを先ず特異的結合パートナーとイ
ンキュベートし、その後、蛍光標識された結合体との更
なるインキュベーションを行なう。この場合において
は、2つのインキュベーションの間の洗浄ステップを用
いる。アレルギーアッセイ(即ち、アレルゲンに対する
特異的IgE)が、この範疇の代表である。
【0032】他のアッセイ型は、「競争」アッセイであ
り、「標識された分析物」技術とも呼ばれるが、該アッ
セイにおいては、未標識リガンド(即ち試料リガンド)
と蛍光標識されたリガンドとの、特異的結合パートナー
上の限られた量の結合部位に対する競争がある。サンド
イッチアッセイと同様に、競争アッセイは、同時に又は
順次的に行なうことができる。データの収得及び分析
は、平衡又は動力学モードの何れかで行なうことができ
る。
【0033】標識として用いるのに適した蛍光体の例は
多く、当分野で周知である。普通に用いられる蛍光染料
には、ローダミンイソチオシアネート、Cy5(商
標)、フルオレセインイソチオシアネート、アロフィコ
シアニン、R−フィコエリトリン、B−フィコエリトリ
ン及び近IR染料が含まれる。他の蛍光体は、当業者に
は周知である。
【0034】
【発明の実施の形態】
実施例1 半球形基質を用いる蛍光誘導されたプラズモン放射円錐
の観察 (i)フィルムで被覆された基質の製作 0.16cm(1/16インチ)の厚みの、2.54c
m(1インチ)四方の正方形のガラス板を、王水で洗
い、最初に脱イオン水ですすぎ、次いで、エタノールで
すすいだ。この板の一面を、真空蒸着により、500オ
ングストロームの厚みの金の層で被覆した。直径2.5
4cm(1インチ)のガラス半球を、光学的に、その平
面を0.16cm(1/16インチ)の材料を均一に除
去するように研磨して艶を出すことにより改変した。次
いで、このガラス板の被覆してない側を、この半球の平
面に、このガラス板とほぼ等しい屈折率を有する指数の
一致した液体を用いて、光学的に結合した。この配置
は、このガラス板と金層との界面により規定される平面
中にほぼ位置された半球の曲率中心を生じた(指数の一
致した液体の層の厚みは無視できると仮定した)。
【0035】(ii)フローセルの製作 シリコンゴムの2.54cm(1インチ)四方の正方形
のシートの中心に楕円形の穴を切り開けて、ガスケット
を作製した。1枚の金属板に2つの穴をあけ、それらの
穴に、金属管を、両方の管の一端がこの金属板の一面と
同一平面になるように押し込んだ。これらの穴の間隔
は、このガスケットの穴を描く楕円の2つの焦点の間の
距離にほぼ等しくなるように選択した。金属管の直径
は、内径0.1cm(0.040インチ)のポリエチレ
ン管を取り付けるのに適当なものであった。このガスケ
ットを、ガラス板の金被覆した面と両方の金属管を同一
平面になるようにした金属板の側面との間で圧縮するの
に適当な機械装置を用いた。金属板の2つの穴が、圧縮
時に、ガスケットの穴の楕円型の外辺部内にあることを
確実にするように気を付けた。
【0036】(iii)検出系の配置 ファイバーオプティクス束の入口孔が半球面に沿って何
処にでも位置されて、この入口孔が常に正しく該半球面
の中心(以後、入口孔の「動きの中心」と呼ぶ)に向け
られることを可能にする装置を組み立てた。このファイ
バーオプティクス束の出口孔を、単色光分光器を取り付
けた光電子増倍管(PMT)に取り付けた。
【0037】(iv)実験用配置 フィルム/基質及びフローセルアセンブリーを、ガラス
半球の曲率中心の位置と入口孔の動きの中心の位置が一
致するように置いた。入口孔と動きの中心との間の距離
は、7.62cm(3インチ)に固定した。入口孔の直
径を2mmに減じて、角分解能を改善した。
【0038】3nmのスペクトル帯域レーザーラインフ
ィルターを取り付けた赤色ヘリウムネオンレーザー(波
長=632.8nm)を、ガラス半球の曲率中心に関し
て放射状の線に沿って、用いた試料中でSPRFを励起
するのに適当な角度でガラス/金界面に向けた。適当な
光学機器をレーザーとセンサーとの間に挿入して、この
光学構造のガラス材料内のレーザー光の近平行化を確実
にした。
【0039】(v)実験手順 試料溶液を、アロフィコシアニンの3量体で標識した適
当な蛋白質の適当な濃度を用いて作製した(以後、「A
PU」という)。この試料をシリンジに取った。このシ
リンジを、フローセル装置上のポリエチレン管の全長の
一つの自由末端に挿入した。他のポリエチレン管の全長
の自由末端は、廃液容器中に置いた。試料を、その少量
が廃液容器に移るまでフローセルに注入した。その結果
生じた蛍光誘導放射を、予想される放射円錐放射に適し
た角度で、ガラス半球の曲率中心に対して放射状の視軸
を見下ろすことにより、視覚的に観察した(赤色ヘリウ
ムネオンレーザー光をブロックするが他のすべての可視
光線を透過させる一対の保護用レーザーゴーグルを通し
て)。十分な時間が、標識された蛋白質の完全な吸着を
可能にした。次いで、定量的データを、入口孔を適当な
角度位置に動かすこと及び収集した光の波長プロフィル
を得るための検出系を用いることにより得た(以後、
「放射スキャン」と呼ぶ)。角度位置は、伝統的な球面
座標にて特定した;極角(シータ)はガラス/金界面に
対する法線を基準とし、方位角(ファイ)は、動きの中
心のレーザー側での入射平面とガラス/金界面の平面と
の交差により規定された線を基準とした。多数の角度位
置において、放射スキャンを得た。レーザー光は、吸着
した蛋白質を標識する蛍光分子のフォトブリーチングを
減らすために、放射スキャンの間に基質に当たらないよ
うにブロックされた。
【0040】(vi)結果: 定性的観察 蛍光誘導されたプラズモン放射を、試料の注入時に、直
接、見ることができた。方位角を固定して視軸の極角を
変えることは、放射角と対応する極角が交差したときに
放射光の観察されたフラッシュを生じた。その放射角で
の視軸の極角を固定して方位角を変えることは、放射光
が可視光であり且つこのセンサーを囲む360°のすべ
ての位置において均一の強度で現われるという観察を生
じた。極方向に沿って見られる明白な控え目及び方位角
方向に沿った均一性が、円錐殻放射パターンの定性的確
認として得られた。
【0041】(vii)結果: 定量的観察 図6は、640〜700nmの帯域における入射光線に
対する90°の方位角にて収集された光子の総数を、6
0°〜80°の角度範囲の極角の関数として示してい
る。72°における放射角ピークに注意。
【0042】図7は、72°の極角で、2つの方位角4
5°及び90°について得た放射スキャンのみを示して
いる。匹敵するこれらの曲線のプロフィルは、方位の向
きによる放射強度の均一性の証拠をなしている。
【0043】層化媒体についてのフレネルの方程式を用
いる理論的計算は、この系について72.22°の放射
角を予言する。この値は、観察された72°によく匹敵
し、蛍光誘導されたプラズモン放射の一般的特性を維持
することにおける半球形の基質の幾何学的形状の有用性
を強調する。
【0044】実施例2 蛍光誘導されたプラズモン放射の360°方位角収集を
用いるクレアチンキナーゼ−MBについての表面プラズ
モン共鳴蛍光アッセイ (i)フィルム/基質構造の製作 半球形基質を、光学等級のNASプラスチックで成形し
た。この半球の平面を厚さ470オングストロームの金
の層で被覆した。
【0045】(ii)アッセイ方法 ウシ血清におけるCK−MB強化溶液にてサンドイッチ
アッセイを行なった。捕捉用抗体を、ビオチン−ストレ
プトアビジン化学を用いて、金表面上に固定化した。予
備混合した溶液の各々を、150nMの濃度のAPC標
識した抗体を含む結合体溶液と2分間インキュベートし
てから金表面に接触させた。
【0046】(iii)実験用配置 図8において、半球形基質82の直径の20倍の焦点間
距離を有する楕円面反射体81は、2つのスロットを生
成するために主軸87を含む矢状平面に沿って切断した
ものである(図4に一層明確に示されている)。スロッ
トの幅は、各々が、この反射体の内部焦点84における
9°の角度の範囲(主軸に対して垂直の平面内)を定め
るようなものであった。励起光源として機能する意味を
持つ赤色ダイオードレーザー83(波長=635nm)
を、光線85が常に内部焦点に向くようにレーザーがス
ロットの1つを通して光を照射し且つ反射体の内部焦点
の回りを回転するようにさせる電気子に乗せた。光子検
出器86は、反射体の前に、対称軸87に沿って置い
た。抗体被覆された半球形基質を、実施例1に記載した
ように入口49、出口90及びOリング91よりなるフ
ローセル装置88に乗せた。次いで、この半球形基質
を、(1)その対称軸が反射体の対称軸と一致し、
(2)その曲率中心が反射体の内部焦点と一致し、そし
て(3)その半球側が反射体の外部焦点に面するように
位置させた。このように基質を位置させることは、レー
ザー光線が基質/金界面92の中心から反射されて、残
りのスロットから出ることを可能にした。偏光ビームス
プリッター98及び平行化レンズ99よりなる適当な光
学機器を、レーザーと反射体の外面との間に挿入して、
基質内の近平行化を確実にした。蛍光誘導放射円錐10
0を検出器に導くために、調整可能虹彩絞り93、平行
化レンズ94、放射フィルター95、収束レンズ96及
びコンデンサー97よりなる適当な光学機器を楕円面反
射体と検出器との間に挿入した。励起スペクトル/蛍光
体の組合せとして用いるのに適した励起及び放射フィル
ターを、それぞれ、レーザー及び検出器の前に挿入し
た。レーザー及び検出器を、電力、制御及びデータ獲得
のために、デスクトップコンピューター101に接続し
た。
【0047】(iv)実験手順 リン酸緩衝塩溶液(以後、「PBS」と呼ぶ)を、フロ
ーセルに注入し、レーザーの位置を、反射光線の強度の
急減により示される減衰した全反射最小の角度位置に調
整した。検出器の積分時間は、Isにセットした。下記
のステップを、ウシ血清中のCK−MBの0.00、
1.95、3.90、15.6、62.5、250及び
500ng/mLの濃度の溶液について繰り返した。C
K−MB溶液を、1:5希釈にて、APC−抗体結合体
溶液に加え、注入前に2分間インキュベートした。デー
タ収集を、注入の30秒前に開始してバックグラウンド
の読みを得た。試料をフローセル中で60秒間インキュ
ベートしてからPBSで洗った。
【0048】(v)結果 図9は、検出器シグナルを時間の関数として示してい
る。各ピークの変域は、特定濃度の試料の注入と洗浄の
間の時間である。各時間間隔内で、検出器シグナルは、
直線的様式で増加している。これは、蛍光体標識された
分析物が捕捉抗体に結合することにより金表面近くに蓄
積するにつれての蛍光誘導された表面プラズモン放射の
増加のためである。この直線的増加の勾配は分析物の試
料濃度と共に上昇し、それ故、試料濃度に対する応答と
解釈されるということに注意されたい。各濃度点の勾配
を図10にプロットして、CK−MBの1.95ng/
ml〜500ng/mlの直線的応答を示す。
【0049】上記の実施例及び図面は、この発明を説明
する目的を意図しており、範囲を制限するものではな
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】表面プラズモン共鳴蛍光を生成するための光学
系の配置を描写した略図である。
【図2】表面プラズモン共鳴蛍光を生成して、液相/固
相界面における蛍光分子の結合を、回転面を含む基質の
幾何学的形状(半球形)を利用することにより検出する
ための光学系の配置を描写した略図である。
【図3】基質媒体に出入りする励起光線の出入りのため
の回転面の基質上の平らな窓の利用を示す略図である。
【図4】誘導放射のほぼ360°収集のための、励起光
線の回転面センサーへの出入りのためのスロットを有す
る円錐曲線反射体の配置の説明図である。
【図5】誘導放射の360°収集のための、内部全反射
を用いる回転面基質(切り詰められた平らな放物面)を
有するセンサーの利用を示す図である。
【図6】誘導放射の強度の、半球形センサーの対称軸の
基質側を基準とした極角の関数としてのプロットの図で
ある。
【図7】方位角90°における、波長の関数としての誘
導放射の強度を、方位角45°におけるものと比較する
プロット(ここに、方位角は、基質側から見て、基質/
フィルム界面上への侵入励起光線の経路の射影を基準と
して反時計回りにとるものである)の図である。
【図8】実施例2に関係する蛍光誘導放射の光学的変化
を測定するためのこの発明の一具体例の装置の略図(上
面図)である。
【図9】異なる分析物(CK−NM)濃度の7つのキャ
リブレーターに順次さらされたセンサーからの誘導放射
による検出シグナルのプロットの図である。
【図10】図9の誘導放射結合勾配から生成した標準曲
線の図である。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−193948(JP,A) 特開 平7−174693(JP,A) 特表 昭58−501481(JP,A) 特表 昭64−500221(JP,A) 特表 平7−174693(JP,A) 特表 昭61−502418(JP,A) OPTICS COMMUNICAT IONS,30(2)(1979)P145 Biosensors & Bioe lectronics,6(3) (1991)p201−214 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 33/543 G01N 21/27 G01N 21/64

Claims (27)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記を含む、体液中の分析物の存在又は
    量を測定するための免疫アッセイ方法: (a)(i)透明な固相基質、(ii)該基質を被覆す
    る、表面プラズモン共鳴を支持する金属フィルムを順次
    的に含み、(iii)該分析物に対する第1の特異的結
    合パートナーが該金属フィルム上に直接又は間接に固定
    化されている光学的構造を用意し; (b)該第1の特異的結合パートナーを該体液及び、
    (i)該分析物若しくはその免疫学的アナログ又は(i
    i)該分析物に対する第2の特異的結合パートナーの何
    れかに結合された蛍光標識を含むトレーサーと接触さ
    せ; (c)該基質を、該表面プラズモン共鳴を生成して任意
    の特異的に結合したトレーサーからの蛍光の放射円錐を
    誘導するのに十分な波長、偏光及び入射角の励起放射で
    照射し; (d)予め決めた時間にわたる該蛍光放射の速度又は量
    の任意の変化を、該放射円錐中の本質的にすべての該蛍
    光を捕捉する蛍光収集手段を用いて測定し、該手段は、
    該蛍光放射を球面座標空間内で2次元的に収集する基質
    の幾何学的形状を有し;そして (e)該体液中の該分析物の存在又は量を、該蛍光放射
    の速度又は量の該測定された変化から測定する。
  2. 【請求項2】 前記の金属フィルムが約10nm〜約1
    00nmの厚みを有する、請求項1に記載の方法
  3. 【請求項3】 前記の光学的構造が、前記の基質と前記
    の金属フィルムとの間に挿入された下層の誘電体層及び
    /又は前記の金属フィルムと前記の第1の特異的結合パ
    ートナーとの間に挿入された上層の誘電体層を更に含
    み、各誘電体層が約2nm〜1500nmの厚みを有す
    る、請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記の基質を、ガラス、シリカ及び光学
    プラスチックよりなる群から選択する、請求項1に記載
    の方法
  5. 【請求項5】 前記の基質が400nm〜1500nm
    の放射に対して透明である、請求項1に記載の方法
  6. 【請求項6】 前記の分析物を、抗原、抗体、ハプテン
    又はこれらの免疫反応性の断片よりなる群から選択す
    る、請求項1に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記の抗原が、蛋白質、酵素又はオリゴ
    ヌクレオチドである、請求項6に記載の方法
  8. 【請求項8】 前記のハプテンが、ホルモン、薬物又は
    アレルゲンである、請求項6に記載の方法
  9. 【請求項9】 前記の方法が、同時的イムノメトリック
    法であり且つ前記のトレーサーが前記の蛍光標識した第
    2の特異的結合パートナーである、請求項1に記載の方
    法。
  10. 【請求項10】 前記の方法が、順次的イムノメトリッ
    ク法であり且つ前記のトレーサーが前記の蛍光標識した
    第2の特異的結合パートナーである、請求項1に記載の
    方法。
  11. 【請求項11】 前記の方法が、競争免疫アッセイであ
    り且つ前記のトレーサーが前記の蛍光標識した分析物又
    はその免疫学的アナログである、請求項1に記載の方
    法。
  12. 【請求項12】 前記の蛍光標識が、前記の分析物又は
    その免疫学的アナログに、リガンド−アンチリガンド結
    合を介して、間接的に結合され、前記の蛍光標識が該リ
    ガンドに結合され且つ前記の分析物又はその免疫学的ア
    ナログが該アンチリガンドに結合される、請求項11に
    記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記の第1の特異的結合パートナー
    を、前記の体液に接触させる前に、前記のトレーサーで
    飽和させる、請求項11に記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記の蛍光標識が、3,3−トリメチ
    ルインドレニル−5−スルホネートペンタメチンシアニ
    ン−1−(6−ペンチル−N−ヒドロキシスクシンイミ
    ド)エステル、ローダミンイソシアネート、フルオレセ
    インイソシアネート、アロフィコシアニン、R−フィコ
    エリトリン、B−フィコエリトリン又は近赤外染料より
    なる群から選択する蛍光染料である、請求項1に記載の
    方法。
  15. 【請求項15】 前記の蛍光標識が、染めた蛍光粒子で
    ある、請求項1に記載の方法。
  16. 【請求項16】 アッセイが、間接リガンド標識分析物
    /蛍光標識抗リガンド競争アッセイである、請求項1に
    記載の方法。
  17. 【請求項17】 方法が、2ステップの飽和アッセイで
    ある、請求項1に記載の方法。
  18. 【請求項18】 表面プラズモン共鳴蛍光免疫アッセイ
    における蛍光放射の改良された収集方法であって、該方
    法は、分析物について試験すべき体液を、層化光学系及
    び該分析物、その免疫学的アナログ若しくは該分析物に
    対する第2の特異的結合パートナーの何れかと結合した
    蛍光標識を含むトレーサーと接触させ、該系は、透明な
    基質、該基質と界面で接する表面プラズモン共鳴を支持
    する金属フィルム、その上に固定化された該分析物に対
    する第1の特異的結合パートナーを順次に含み;該層化
    光学系を、該基質側から、該表面プラズモン共鳴を生成
    し且つ特異的に結合したトレーサーからの蛍光の放射円
    錐を誘導する波長、偏光及び入射角度の励起放射で照射
    し;予め決めた時間にわたって該蛍光放射の速度若しく
    は量における任意の変化を測定し;そして該蛍光放射の
    速度若しくは量における該測定された変化を該分析物の
    存在若しくは量に相関させることを含み;該改良は、該
    蛍光放射の速度又は量における該変化を、本質的に該放
    射円錐中の該蛍光のすべてを捕捉する蛍光収集手段を用
    いて測定することを含み、該手段は、該蛍光放射を球面
    座標空間内で2次元的に収集する基質の幾何学的形状
    有する、上記の方法。
  19. 【請求項19】 前記の基質の幾何学的形状が、前記の
    基質と前記のフィルムとの前記の界面に垂直な対称軸を
    有する360°回転面を含む、請求項18に記載の方
    法。
  20. 【請求項20】 前記の回転面が、半球形、楕円面、円
    錐、放物面又は切り詰められた平面放物面である、請求
    項19に記載の方法。
  21. 【請求項21】 前記の基質が、半球形、楕円面、円
    錐、放物面又は切り詰められた平面放物面の形状であ
    り;ここに、侵入する励起照射のフレネル反射の発散を
    最小にするために、該励起照射が、平らな光学的入口窓
    を通って該基質に入り、平らな光学的出口窓を通って該
    基質から出る、請求項18に記載の方法。
  22. 【請求項22】 前記の収集手段が、発散性の励起照射
    を前記の蛍光放射の収集を最大にするように規定された
    光軸に沿って向け直すように基質に対して位置された放
    物面又は楕円面反射体を更に含む、請求項18に記載の
    方法。
  23. 【請求項23】 試料中の分析物の蛍光免疫アッセイの
    ための表面プラズモン共鳴装置であって、該装置は: (a)光学的構造であって、(i)透明な固相基質、
    (ii)該基質を被覆する、表面プラズモン共鳴を支持
    する金属フィルム、(iii)該金属フィルム上に直接
    又は間接に固定化された該分析物に対する第1の特異的
    結合パートナーを順次的に含み、(i)該分析物若しく
    はその免疫学的アナログ又は(ii)該分析物に対する
    第2の特異的結合パートナーの何れかに結合した蛍光標
    識を含むトレーサーが、該光学的構造と該試料及び該ト
    レーサーとの接触に際して、該試料中の該分析物の量に
    比例した量で結合する該光学的構造; (b)該光学的構造を、該基質側から、該表面プラズモ
    ン共鳴を生成して任意の光学的構造に結合したトレーサ
    ーからの蛍光の放射円錐を誘導するのに十分な波長、偏
    光及び入射角度の励起放射で照射するように位置された
    光源;及び (c)該放射円錐中の本質的にすべての該蛍光を捕捉す
    る蛍光収集手段を含み、該手段が、球面座標空間内で2
    次元的に該蛍光放射を収集する基質の幾何学的形状を有
    する、上記の装置。
  24. 【請求項24】 前記の金属フィルムが、約10nm〜
    100nmの厚みを有する、請求項23に記載の装置。
  25. 【請求項25】 前記の光学的構造が、前記の基質と前
    記の金属フィルムとの間に挿入された下層誘電体層及び
    /又は前記の金属フィルムと前記の第1の特異的結合パ
    ートナーとの間に挿入された上層誘電体層を更に含み、
    各誘電体層が約2nm〜1500nmの厚みを有する、
    請求項23に記載の装置。
  26. 【請求項26】 前記の基質を、ガラス、シリカ及び光
    学プラスチックよりなる群から選択する、請求項23に
    記載の装置。
  27. 【請求項27】 前記の基質が、400nm〜1500
    nmの放射に対して透明である、請求項23に記載の装
    置。
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