JP3099820U - 折畳み式包装箱の周壁保持構造 - Google Patents

折畳み式包装箱の周壁保持構造 Download PDF

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Abstract

【課題】      箱の組立が容易で組立形状が整い易い組立式包装箱を提供する。
【解決手段】    この考案は、角形の箱の前後左右の周壁が折り曲げ起伏可能に連設され、隣接する周壁3a,4a,3b,4b間に中間部に設けた山線の折目6a,6bを介して各隣接壁を連結するひだ状の連結片7a,7bを折り曲げ可能に連設し、上記山線の折目6aによって形成される連結片7aの固定部8a側に、周壁4aの周縁部に向かって広がる可動ひだ11を形成する谷線の補助折目12を設け、連結片7a,7bの上端に、連結片7a,7bの上端を折畳み起立状態で挟持する押え片17を折返し形成した構造において、前記補助折目12を前記折目6a側に山形に湾曲又は屈曲させて形成している。
【選択図】     図2

Description

 この考案はケーキ等の収容物を収容する折畳み式包装箱の周壁保持構造に関する。
 従来、平板状に折畳まれた状態から容易に組立てることができる包装箱として実開昭55−164116号公報等に記載の技術が公知であり、この包装箱は正方形又は長方形の底板2に対して、それぞれ前後側板3A,3B及び左右側板7A,7Bが折り曲げ可能に連設されるとともに、前後側板3A,3Bの外縁側には補助板5が連設され、左右側壁7
A,7Bの外縁側には押え片9が連設されている。
 前後側板3A,3Bの両端と左右側壁7A,7Bの両端とを連結する連結片11が設けられており、連結片11は折目18を介して前後側板3A,3B側に形成された可動連結片11Aと補助折目17を介して左右側板7A,7B側に形成された固定連結片11Bと前記固定連結片11Bから突出形成された帯状片14とで構成されている。
 しかし、上記の包装箱には直線の補助折目17を設けているので、左右側板7A,7Bを引き起こす際に、両側壁にかかる力は、内側に戻る力よりもむしろ外側に広がる力が大きくなり、箱組みを煩雑にするとともに、押え片9の上下幅に対して起立状態において連結片11の高さを押え片9内に収納挟持されるように設定していないので、連結片11の折目18の先端が箱内部に突出しており、ケーキ等の内容物を損傷するという問題があった。また押え片9と補助板5とを箱組み後に係止する係止手段を設けていないために、組立後の包装箱の成形保持が困難になるとともに、すべての連結片11に補助折目17を設けているので左右側板7A,7Bをともに外側に開く作業を経なければならず、箱の組立作業が煩雑になるという欠点があった。
 この考案は、これらの課題を解決又は改善しようとするものである。
 上記課題を解決するための本考案の折畳み式包装箱の周壁保持構造は、第1に、正方形又は長方形の底板2又は天板を備え、前後左右の周壁3a,3b,4a,4bが折り曲げ起伏可能に連設され、隣接する周壁3a,4a,3b,4b間に中間部に設けた山線の折目6a,6bを介して各隣接壁を連結するひだ状の連結片7a,7bを折り曲げ可能に連設し、上記連結片7a,7bを折目6a,6bの片側に隣接する周壁3a,3b内面と接着固定する固定部8a,8bと、前記折目6a,6bを介して折曲げ回動可能な可動部9a,9bとで構成し、上記山線の折目6aによって形成される連結片7aの固定部8a側に、周壁4aの周縁部に向かって広がる可動ひだ11を形成する谷線の補助折目12を設け、連結片7a,7bの固定部8a,8b側の周壁3a,3bの上端に、連結片7a,7bの上端を折畳み起立状態で挟持する押え片17を折返し形成した構造において、前記補助折目12を前記折目6a側に山形に湾曲又は屈曲させて形成したことを特徴としている。
 第2に、連結片7a,7bの上端が折畳み起立して挟持された状態で、山線の折目6a,6bの上端が押え片17の下端内に収納挟持されるように、連結片の高さと押え片17の上下幅を設定したことを特徴としている。
 第3に、互に隣接する周壁3a,4a,3b,4bの上端において、内側に折り曲げ形成される折返し片22の端部と、上記押え片17の両端部との間に、折返し片22を内側に折返した状態で係止固定する係止部21,23を設けたことを特徴としている。
 第4に、周壁3a,3b,4a,4bの両端の連結片7a,7bのうち、いずれか一方の連結片7aにのみ可動ひだ11を設けるとともに、他方の連結片7bは山線の折目6bの片側内面の略全面を接着固定する固定部8bとしたことを特徴としている。
 以上の如く構成される本考案の折畳み式包装箱の周壁保持構造によれば、以下に示すような効果を奏するものである。
(1)連結片の中間部に形成された山線の折目によって形成される連結片の固定部側に、周壁の周縁部側に向かって広がる可動ひだを形成する補助折目を設け、該補助折目を上記折目側に山形に湾曲又は屈曲させて形成したことで、箱組みの際に、起立方向に戻る弾力が働き、折畳み状態からの箱組みを容易かつ迅速に行うことができる。
(2)連結片の上端が折畳み起立して挟持された状態で、山線の折目の上端が押え片の下端内に収納挟持されるように、連結片の高さと押え片の上下幅を設定したので、突出した山線の折目の上端がケーキ等の内容物を損傷することがない。
(3)互に隣接する他の周壁の上端において、内側に折り曲げ形成される折り返し片の端部と、上記押え片の両端部との間に、折返し片を内側に折返した状態で係止固定する係止部を設けたので、音によりその固定状態が確認できるとともに、箱組み後の固定をより確実にすることができる。
(4)周壁の両端の連結片のうち、いずれか一方の連結片にのみ可動ひだを設けるとともに、他方の連結片は山線の折目の片側内面の略全面を接着固定する固定部としたことにより、他方の周壁を必要以上に外側に折り曲げることなく箱組みができる。
 以下本考案の実施形態を図面に基づき説明する。図1は箱組み後の斜視図,図2は箱の組立途中を示す斜視図,図3は内面展開図を示している。
 包装箱1は、底板2に対して周壁としての前後壁3a,3bと左右側壁4a,4bが折曲げ起伏可能に連設されている。そして隣接する前記前後壁3a,3bと左右側壁4a,4b間には、中間部の山線の折目6a,6bを備え、各隣接する前記前後壁3a,3bと左右側壁4a,4b同士を連結する連結片7a,7bが折曲げ可能に連設されている。
 上記連結片7a,7bは山線の折目6a,6bを介して前後壁3a,3bの内面と予め接着固定される固定部8a,8bと、折目6a,6bを介して左右側壁4a,4bと折曲げ回動可能に連結する可動部9a,9bとで構成されている。左側壁4aに連結する連結片7aには、折目6aを介して固定部8aが前後壁3a,3b側に形成され、該固定部8aには左側壁4a方向に向かって広がる可動ひだ11を介して補助折目12が形成され、該補助折目12は可動部9a側に向かって山型に湾曲形成されている。また可動ひだ11の下方の底板2方向には鍵型の切込み13が形成され、可動ひだ11の上方の固定部8aには図3の内面展開図上で外側方向に突出する帯部14aが形成されている。
 また右側壁4bに連結している連結片7bには、中間部の山線の折目6bを介して、予め前後壁3a,3bと接着固定される固定部8bと、右側壁4bと折曲げ回動可能に連結する可動部9bとで構成されている。そして前記固定部8bには、舌上に切残し形成された突起部16が可動部9b側に形成され、固定部8bの上方には図3の内面展開図上で外側方向に突出する帯部14bが形成されている。
 さらに前後壁3a,3bの上端には連結片7a,7bの上端を折畳み起立状態で収納挟持する押え片17が折り返し形成されており、該押え片17は三角形状の固定部18と、該固定部18の上端に折曲げ可能に連設された左右可動部19a,19bとで構成されている。押え片17の左右可動部19a,19bの左右側壁4a,4b側端部には、後述する切欠部23と係合する係止爪21が突出形成されている。
 起立状態における左右側壁4a,4bの上端には折返し片22が連設されており、該折返し片22の前後端部には切欠部23が形成されている。そして折返し片22を内側に向かって折返し左右側壁4a,4bの内面と接着することにより、起立状態での左右側壁4a,4bと折畳まれた連結片7a,7bの可動部9a,9bとで係止用の孔が形成され、係止部を構成する前記係止爪21と切欠部23が係合し、押え片17の左右可動部19a,19bが係止固定される。
 上記構成の本包装箱1の箱組みは、図4に示すように予め接着され平板状態で出荷される。上記連結片7a,7bの固定部8a,8bを前後壁3a,3bの内面に予め接着代27aに対して27bを全面接着固定するとともに、接着固定された連結片7a,7bの上から押え片17の固定部18を内側に折返し、上記連結片7a,7bの固定部8a,8b及び帯部14a,14bを押圧挟持し、接着代28aに対して28bを接着固定する。また上記作業と同時に折返し片22も内側に折り返し、接着代29aに対して左右側壁4a,4bの内面の接着代29bとを接着固定する。
 そして店頭等の現場での本包装箱の組立作業は、図4の矢印に示すように左側壁4aを左上方外側方向に引き上げると同時に、右側壁4bを右上方外側方向に起立回動させる。該左右側壁4a,4bには連結片7a,7bを介して前後壁3a,3bが連結されているので、左右側壁4a,4bの起立と同時に前後壁3a,3bも起立させることができる。
 左側壁4aをさらに外側へ開くと同時に、押え片17の左右可動部19a,19bを周縁側に起立状態で保ち、連結片7a,7bの可動部9a,9bを折畳み状態で前後壁3a,3b側に重ね合わせ、押え片17の左右可動部19a,19bを前後壁3a,3b側の内面に回動させる。そして左右可動部19a,19bの接着代31aに対応した連結片7の可動部9a,9bの接着代31bに接着固定するとともに、前述の係止爪21と切欠部23とで構成される係止部により係止固定し、連結片7a,7bを起立状態で折畳み収納挟持し、箱組みを完成させる。ただし接着代31a,31bの接着剤は箱組み後に接着固定する不乾糊等を使用するものとする。
 以上のように構成される本考案の折畳み式包装箱の周壁保持構造は、箱体としての説明をしたが、上記態様に限らず蓋体としても使用可能であり、また補助折目12は可動部9a側に山型に湾曲形成したものであるが、多数の屈曲部を設けて円弧状に形成することもできる。また上記説明では、可動ひだ11は連結片7aにのみ形成されているが、連結片7bにも形成することもできる。
本包装箱の箱組み完成状態を示す斜視図である。 本包装箱の組立途中を示す斜視図である。 本包装箱の内面展開図である。 本包装箱の折畳み状態を示す平面図である。
符号の説明
  1  包装箱
  2  底板
  3a 前壁(周壁)
  3b 後壁(周壁)
  4a 左側壁(周壁)
  4b 右側壁(周壁)
  6a,6b 折目
  7a,7b 連結片
  8a,8b 固定部
  9a,9b 可動部
  11 可動ひだ
  12 補助折目
  17 押え片
  21 係止爪(係止部)
  22 折返し片
  23 切欠部(係止部)

Claims (4)

  1.  正方形又は長方形の底板(2)又は天板を備え、前後左右の周壁(3a),(3b),(4a),(4b)が折り曲げ起伏可能に連設され、隣接する周壁(3a),(4a),(3b),(4b)間に中間部に設けた山線の折目(6a),(6b)を介して各隣接壁を連結するひだ状の連結片(7a),(7b)を折り曲げ可能に連設し、上記連結片(7a),(7b)を折目(6a),(6b)の片側に隣接する周壁(3a),(3b)内面と接着固定する固定部(8a),(8b)と、前記折目(6a),(6b)を介して折曲げ回動可能な可動部(9a),(9b)とで構成し、上記山線の折目(6a)によって形成される連結片(7a)の固定部(8a)側に、周壁(4a)の周縁部に向かって広がる可動ひだ(11)を形成する谷線の補助折目(12)を設け、連結片(7a),(7b)の固定部(8a),(8b)側の周壁(3a),(3b)の上端に、連結片(7a),(7b)の上端を折畳み起立状態で挟持する押え片(17)を折返し形成した構造において、前記補助折目(12)を前記折目(6a)側に山形に湾曲又は屈曲させて形成した折畳み式包装箱の周壁保持構造。
  2.  連結片(7a),(7b)の上端が折畳み起立して挟持された状態で、山線の折目6a),(6b)の上端が押え片(17)の下端内に収納挟持されるように、連結片の高さと押え片(17)の上下幅を設定した請求項1の折畳み式包装箱の周壁保持構造。
  3.  互に隣接する周壁(3a),(4a),(3b),(4b)の上端において、内側に折り曲げ形成される折返し片(22)の端部と、上記押え片(17)の両端部との間に、折返し片(22)を内側に折返した状態で係止固定する係止部(21),(23)を設けた請求項1又は2の折畳み式包装箱の周壁保持構造。
  4.  周壁(3a),(3b),(4a),(4b)の両端の連結片(7a),(7b)のうち、いずれか一方の連結片(7a)にのみ可動ひだ(11)を設けるとともに、他方の連結片(7b)は山線の折目(6b)の片側内面の略全面を接着固定する固定部(8b)とした請求項1又は2又は3の折畳み式包装箱の周壁保持構造。
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