JP3099799B2 - ファクシミリ配信方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明はファクシミリシステ
ムに係り、特に公衆回線を通して受信したファクシミリ
情報を複数の専用端末へ配信するためのファクシミリ配
信方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】ファクシミリ送信が正常に行われた否か
を確認するために、受信側から送信側へ受信完了通知を
返信し、その受信完了通知を受信することで送信側が正
常に送信されたか否かを確認するシステムが特開平６−
２８４２３２号公報に開示されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、複数の
相手先へ同一のファクシミリ情報を配信する同報配信の
場合には、配信先毎に公衆回線あるいは内線を引き込
み、順次ファクシミリ送信を行う必要がある。このため
に、受信側の障害で正常に出力できなかった端末がある
と、配信完了までに非常に長い時間がかかってしまう。

【０００４】本発明の目的は、公衆回線を通して受信し
たファクシミリ情報を複数の専用端末へ高速且つ確実に
配信することができるファクシミリ配信アダプタ及び配
信方法を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明の公衆回線を通し
て受信したファクシミリ情報を複数の端末へ配信する方
法では、 前記ファクシミリ情報を格納し、前記複数の
端末に対して専用回線を通して所定手順により前記ファ
クシミリ情報を一斉配信し、ある端末から正常受信応答
がない場合には、当該端末に対して前記ファクシミリ情
報を自動的に再送信し、前記ファクシミリ情報を所定回
数再送信しても正常受信応答が無い場合 には、当該端末
を異常端末として表示する。

【０００６】専用回線通信手段が所定手順によってファ
クシミリ情報を一斉配信するために高速配信が可能とな
り、更に正常受信応答がない端末に対してはファクシミ
リ情報を自動的に再送信することで確実に且つ迅速に全
端末に対してファクシミリ情報を配信することができ
る。異常端末の表示によって、オペレータは当該専用端
末の調査あるいは調査要求を促すことができる。

【０００７】

【実施の形態】図１は、本発明方法に係るファクシミリ
（以下、ＦＡＸと記す。）配信システムの一実施形態を
示すブロック図である。複数の公衆回線に接続されたＦ
ＡＸ蓄積配信アダプタ１０は専用回線を介して複数の専
用端末Ｔ1 〜ＴN に接続され、更にモニタ及びキーボー
ドからなる入出力装置１１が接続されている。

【０００８】ＦＡＸ蓄積配信アダプタ１０には、公衆配
線に接続されたＦＡＸ回線接続制御部１０１、アダプタ
全体の動作制御を行うプロセッサ１０２、ＦＡＸ情報を
格納するメモリ１０３、各専用回線を制御する専用回線
制御部１０４、及びプロセッサ１０２が実行するプログ
ラムが格納されている読み出し専用メモリ（ＲＯＭ）１
０５が設けられている。

【０００９】後述するように、ＦＡＸが受信されると、
プロセッサ１０２はＦＡＸ情報をＦＡＸ回線接続制御部
１０１からメモり１０３へ転送し、更に専用回線制御部
１０４を制御して専用端末Ｔ1 〜ＴN へ同報配信を行
う。また、専用回線制御部１０４は、公衆配線を使用し
た通常のファクシミリ手順ではなく、独自の手順に従っ
て高速ファクシミリ配信を行うことができる。

【００１０】各専用端末は、例えば専用回線に接続され
たコンピュータであり、周知であるから図示していない
が、マイクロプロセッサ、ハードディスク及びメモリ、
更にモニタ、キーボード及びマウスなどの入出力装置等
を有し、ローカルあるいはネットワークのプリンタと接
続されているものとする。後述するように、受信ＦＡＸ
情報をモニタ表示あるいはプリントアウトし、ユーザが
読み取り可能か否かをチェックする。その受信結果は対
応する専用回線を通してアダプタ１０へ返信される。以
下、上記実施形態における本発明方法（装置動作）を詳
細に説明する。

【００１１】図２は本発明によるファクシミリ配信方法
における同報配信手順を示すフローチャートであり、図
３は受信不良の場合の再送手順を示すフローチャートで
ある。

【００１２】先ず、図２において、ＦＡＸ回線接続制御
部１０１によってＦＡＸ信号が受信されると（ステップ
Ｓ２０１のＹＥＳ）、プロセッサ１０２は受信ＦＡＸ信
号をメモリ１０３へ格納し（ステップＳ２０２）、ＦＡ
Ｘ受信が終了するまでステップＳ２０１及びＳ２０２を
繰り返す（ステップＳ２０３のＮＯ）。

【００１３】ＦＡＸ受信が終了すると（ステップＳ２０
３のＹＥＳ）、受信ＦＡＸ信号がメモリ１０３から読み
出され（ステップＳ２０４）、専用回線制御部１０４へ
転送され、専用回線を介して各専用端末へ同報配信され
る（ステップＳ２０５）。

【００１４】専用回線制御部１０４は独自の手順でＦＡ
Ｘ信号を高速で同報配信することができる。例えば、通
常のＧ３手順から不要なパラメータ等の手順を省略した
ものを使用できる。具体的には、送信開始を各専用端末
へ通知し、それに対する応答を受信すると、ＦＡＸ信号
を各専用端末へ送信し、全てのＦＡＸ信号が送信される
と、送信完了を各専用端末へ送信してその応答を受信す
ることで同報配信を終了する、という手順を採用するこ
とが可能である。

【００１５】ＦＡＸ信号が全て送信されると（ステップ
Ｓ２０６のＹＥＳ）、図３に示すように、プロセッサ１
０２は受信結果待ち状態となる（ステップＳ２０７のＮ
Ｏ、ステップＳ２０９のＮＯ）。ある専用端末から受信
結果を受信すると（ステップＳ２０７のＹＥＳ）、それ
をメモリ（図示せず）に格納し（ステップＳ２０８）、
全て専用端末から受信結果が受信されたか否かがチェッ
クされる（ステップＳ２０９）。

【００１６】所定時間内で全て専用端末から受信結果が
受信されると（ステップＳ２０９のＹＥＳ）、専用端末
の受信結果が全て正常受信か否かがチェックされ（ステ
ップＳ２１０）、全て正常受信であれば、ＦＡＸ同報配
信ルーチンを終了する。正常受信でない専用端末が存在
すれば（ステップＳ２１０のＮＯ）、その専用端末に対
するＦＡＸ送信回数が所定回数を超えているか否かがチ
ェックされる（ステップＳ２１１）。所定回数に達して
いない場合には（ステップＳ２１１のＮＯ）、受信不良
の専用端末に対して同じＦＡＸ信号を再送信する（ステ
ップＳ２１２）。そして、制御をステップＳ２０７へ戻
す。

【００１７】こうして受信不良の専用端末に対するＦＡ
Ｘ送信を所定回数行っても受信不良を解消できなかった
場合には（ステップＳ２１１のＹＥＳ）、プロセッサ１
０２は入出力装置１１のモニタに当該専用端末を異常端
末として表示する（ステップＳ２１３）。この異常端末
表示によって、オペレータは当該専用端末の調査あるい
は調査要求を促す（ステップｓ２１４）。

【００１８】図４は、図２及び図３に示す実施形態にお
ける各専用端末での動作を示すフローチャートである。
専用回線を通してＦＡＸ信号を受信すると（ステップＳ
３０１）、所定のメモリに格納し（ステップＳ３０
２）、受信が終了するまでステップＳ３０１及びＳ３０
２が繰り返される（ステップＳ３０３のＮＯ）。

【００１９】専用回線を介したＦＡＸ受信が終了すると
（ステップＳ３０３）、例えばモニタにＦＡＸ受信画像
が表示され（ステップＳ３０４）、それを見てユーザが
判読か否かを判定する（ステップＳ３０５）。正常受信
であれば（ステップＳ３０５の「良」）、正常受信を示
す応答をアダプタ１０へ返信し（ステップＳ３０６）、
異常受信（ステップＳ３０５の「不良」）、不良受信を
示す応答を返信する（ステップＳ３０７）。

【００２０】図５は、専用端末における受信結果入力画
面の一例を示す図である。同図に示すように、専用端末
のモニタ画面に、ＦＡＸ受信中を示すインジケータ及び
ＦＡＸ送信側のアドレスなどの必要情報に加えて、受信
ＦＡＸ画像の良否を入力するためにボタン４０１及び４
０２が表示されている。ユーザは、受信ＦＡＸ画像が正
常であれば、マウスによって「良」ボタン４０２をクリ
ックし、不良であれば「不良」ボタン４０２をクリック
する。

【００２１】

【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、公衆回線を通して受信したＦＡＸ情報を専用回線
を通して独自の手順により複数の専用端末に一斉配信す
ることができ、高速で確実な同報配信を行うことができ
る。更に、何らかの障害で正常に受信できなかった専用
端末が存在すると、自動的に受信不良端末に対して再送
信を行うために、配信完了までに要する時間を従来比べ
て大幅に短縮することができ、異常端末の表示によっ
て、オペレータは当該専用端末の調査あるいは調査要求
を促すことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明によるファクシミリ配信システムの一実
施形態を示すブロック図

【図２】本発明によるファクシミリ配信方法における同
報配信手順を示すフローチャートである。

【図３】本発明によるファクシミリ配信方法における受
信不良の場合の再送手順を示すフローチャートである

【図４】図２及び図３に示す実施形態における各専用端
末での動作を示すフローチャートである。

【図５】専用端末における受信結果入力画面の一例を示
す図である。

【符号の説明】

１０ ファクシミリ蓄積配信アダプタ １１ 入出力装置 １０１ ＦＡＸ回線接続制御部 １０２ プロセッサ １０３ メモリ １０４ 専用回線制御部 １０５ ＲＯＭ Ｔ1 〜ＴN 専用端末 ４０１ 正常受信ボタン ４０２ 不良受信ボタン

Claims (3)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 公衆回線を通して受信したファクシミリ
   情報を複数の端末へ配信する方法において、 前記ファクシミリ情報を格納し、 前記複数の端末に対して専用回線を通して所定手順によ
   り前記ファクシミリ情報を一斉配信し、 ある端末から正常受信応答がない場合には、当該端末に
   対して前記ファクシミリ情報を自動的に再送信し、前記ファクシミリ情報を所定回数再送信しても正常受信
   応答が無い場合には、当該端末を異常端末として表示す
   る、 ことを特徴とするファクシミリ配信方法。
2. 【請求項２】 前記各端末では、受信した前記ファクシ
   ミリ情報が正常に表示される場合には正常受信応答を、
   正常に表示されない場合には不良受信応答を、それぞれ
   前記専用回線を通して送信する、ことを特徴とする請求
   項１記載のファクシミリ配信方法。
3. 【請求項３】 コンピュータに公衆回線を通して受信し
   たファクシミリ情報を複数の端末へ配信させるための制
   御プログラムを記録した記録媒体において、 前記制御プログラムはコンピュータに、 前記ファクシミリ情報をメモリに格納させ、 前記複数の端末に対して専用回線を通して所定手順によ
   り前記ファクシミリ情報を一斉配信させ、 ある端末から正常受信応答がない場合には、当該端末に
   対して前記ファクシミリ情報を自動的に再送信させ、前記ファクシミリ情報を所定回数再送信しても正常受信
   応答が無い場合には、当該端末を異常端末として表示さ
   せる、 ことを特徴とするファクシミリ配信制御プログラムを記
   録した記録媒体。