JP3099681B2 - 交流電動機の可変速制御装置 - Google Patents
交流電動機の可変速制御装置Info
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Description
駆動する交流電動機の可変速制御装置に関する。
束やトルクの演算及びその制御を適切に行うには、誘起
電圧を正確に演算できることが必要である。誘起電圧
は、当該誘導電動機の端子電圧から一次抵抗による電圧
降下分を減算すれば得られるから、電動機の一次抵抗の
値が正確でなければ正しい誘起電圧は得られない。ま
た、電流調節器を備えて誘導電動機を制御する場合は、
電圧指令値を演算する際に一次抵抗による電圧降下分を
フィードフォワードで補償するときも、電動機の一次抵
抗が正しい値であることが必要である。
機を制御する方法としては、例えば「特開昭64−88
96号公報」,「特開平1−198292号公報」に記
載のように、電動機の端子電圧検出値から一次抵抗によ
る電圧降下分を差し引くことで誘起電圧を求め、この誘
起電圧から一次角周波数を演算する所謂速度センサレス
ベクトル制御が提案されている。
来例を示した制御ブロック回路図である。図9の第1従
来例回路において、交流電動機としての誘導電動機2の
端子に接続した電圧検出回路20で検出する一次電圧実
際値v1 を、三相/二相変換器21と電圧ベクトル回転
器24とで、相互に直交するM軸電圧検出値VM とT軸
電圧検出値VT とに分解して検出する。一方、電流検出
器45が検出する一次電流実際値i1 も、三相/二相変
換器12と電流ベクトル回転器11とで、相互に直交す
るM軸電流検出値IM とT軸電流検出値IT とに分解し
て検出する。
いる誘起電圧演算回路の構成を示したブロック回路図で
あって、この誘起電圧演算回路22は加算器51と5
2,及び乗算器53と54とで構成している。乗算器5
3は予め設定している一次抵抗設定値R1Fと前記のM軸
電流検出値IM との積であるM軸電流による電圧降下分
を演算し、加算器51はM軸電圧検出値VM からこの電
圧降下分を減算してM軸誘起電圧演算値EM を演算する
が、乗算器54も同様に一次抵抗設定値R1FとT軸電流
検出値IT との積である電圧降下分を演算し、加算器5
2がT軸電圧検出値VT からこの電圧降下分を減算する
ことでT軸誘起電圧演算値ET を演算する。これら誘起
電圧は下記の数式1,数式2で表される。
述した誘起電圧演算回路22からのM軸誘起電圧演算値
EM とT軸誘起電圧演算値ET ,電流ベクトル回転器1
1からのM軸電流検出値IM とT軸電流検出値IT ,及
び予め設定した一次抵抗設定値R1Fとを入力し、制御演
算によりM軸電圧指令値VM * とT軸電圧指令値VT *
を座標変換回路8へ出力する。座標変換回路8はこれら
の入力信号から一次電圧指令値のα軸成分vA * とβ軸
成分vB * とを出力する。二相/三相変換器10はこれ
らを三相の一次電圧指令値v1 * に変換して電力変換回
路1へ与え、誘導電動機2は当該電力変換回路1により
可変速駆動される。
従来例を示した制御ブロック回路図である。この第2従
来例回路では、誘起電圧演算回路22へは三相/二相変
換器21が変換する一次電圧検出値のα軸成分vA とβ
軸成分vB ,三相/二相変換器12が変換する一次電流
検出値のα軸成分iA とβ軸成分iB ,及び予め設定し
た一次抵抗設定値R1Fとを入力して、誘起電圧検出値の
α軸成分eA とβ軸成分eB とを演算し、電圧ベクトル
回転器24はこの演算結果を入力して誘起電圧演算値E
M ,ET を指令値発生回路3へ出力するところが、前述
した図9の第1従来例と異なっているが、これ以外はす
べて同じである。
ている誘起電圧演算回路の構成を示したブロック回路図
である。ここでは、乗算器53は一次抵抗設定値R1Fと
一次電流検出値のα軸成分iA とを入力してその電圧降
下分を演算し、加算器51は一次電圧検出値のα軸成分
vA からこの電圧降下分を減算して誘起電圧検出値のα
軸成分eA を演算する。同様に乗算器54はR1FとiB
とを入力してその電圧降下分を演算し、加算器52はv
B からこの電圧降下分を減算してeB を演算する。電圧
ベクトル回転器24はこれらeA ,eB を入力し、誘導
電動機2の位相角指令値θ* による座標変換を行って誘
起電圧演算値EM ,ET を演算する。このときの誘起電
圧は下記の数式3乃至数式5で表される。
を介して電流検出値IM ,IT を得るのは、前述した第
1従来例回路や第2従来例回路の場合と同じである。加
算器4はこのM軸電流検出値IM と指令値発生回路3が
出力するM軸電流指令値IM *との偏差を演算して電流
調節器6へ与える。電流調節器6はこの入力偏差を零に
するべくEM * なる信号を出力する。一方、乗算器16
は指令値発生回路3が出力するM軸電流指令値IM * と
別途に設定する一次抵抗設定値R1Fとの積である電圧降
下分を演算し、加算器14はこの電圧降下分と電流調節
器6が出力する前記の信号EM * とを加算してM軸電圧
指令値VM * を出力する。同様に加算器5もT軸電流検
出値IT と指令値発生回路3から出力するT軸電流指令
値IT * との偏差を演算して電流調節器7へ与えること
により、電流調節器7は信号ET *を出力する。乗算器
17はT軸電流指令値IT * と一次抵抗設定値R1Fとの
積から電圧降下分を演算するので、加算器15はこの電
圧降下分と電流調節器7の出力信号ET * とを加算して
T軸電圧指令値VT * を出力する。これらM軸電圧指令
値VM * とT軸電圧指令値VT * は、下記の数式6と数
式7で表される。
では、一次抵抗による電圧降下分を演算するにあたっ
て、予め定めた一次抵抗設定値R1Fを使用しているが、
この一次抵抗設定値R1Fが誘導電動機2の実際の一次抵
抗値とは異なっていると、誘起電圧の演算や、電流調節
器6,7のフィードフォワード補償など、電動機の制御
演算をする際に誤差を生じてしまう不具合がある。
変速制御する際の一次抵抗の値、または運転時の誘起電
圧を正確に演算し、または運転時に電流調節器の一次抵
抗による電圧降下分を適切に補償することにある。
めに、第1の発明の交流電動機の可変速制御装置は、交
流電動機の印加電圧を検出する電圧検出回路と、この交
流電動機に流れる電流を検出する電流検出回路と、この
検出電圧を任意のM軸成分とこれに直交するT軸成分と
に分解して出力する電圧ベクトル回転器と、前記の検出
電流を任意のM軸成分とこれに直交するT軸成分とに分
解して出力する電流ベクトル回転器とを備え、これら各
軸電圧検出値と各軸電流検出値について所定の制御演算
を行い、その演算結果に基づき電力変換装置を介して前
記交流電動機を駆動する可変速制御装置において、前記
M軸電流検出値を所定のM軸電流指令値に一致させる電
流調節器と、前記M軸電圧検出値から一次抵抗演算値と
前記M軸電流検出値との積を差し引いてM軸誘起電圧を
演算する第1誘起電圧演算回路と、前記M軸誘起電圧演
算値を入力して積分演算または比例積分演算により前記
の一次抵抗演算値を出力する一次抵抗演算回路と、この
一次抵抗演算回路の出力値を記憶するメモリー回路とを
備えるものとする。
装置は、交流電動機の印加電圧を検出する電圧検出回路
と、この交流電動機に流れる電流を検出する電流検出回
路と、この検出電圧を固定子座標系のα軸成分とこれに
直交するβ軸成分とに分解する3相/2相電圧変換回路
と、前記検出電流を固定子座標系のα軸成分とこれに直
交するβ軸成分とに分解する3相/2相電流変換回路
と、前記検出電圧のα軸成分とβ軸成分を任意のM軸成
分とこれに直交するT軸成分とに分解して出力する電圧
ベクトル回転器と、前記検出電流のα軸成分とβ軸成分
を任意のM軸成分とこれに直交するT軸成分とに分解し
て出力する電流ベクトル回転器とを備え、これら各軸電
圧検出値と各軸電流検出値について所定の制御演算を行
い、その演算結果に基づき電力変換装置を介して前記交
流電動機を駆動する可変速制御装置において、前記M軸
電流検出値を所定のM軸電流指令値に一致させる電流調
節器と、前記電圧検出値のα軸成分から一次抵抗演算値
と前記電流検出値のα軸成分との積を差し引いて誘起電
圧のα軸成分を演算し、且つ前記電圧検出値のβ軸成分
から一次抵抗演算値と前記電流検出値のβ軸成分との積
を差し引いて誘起電圧のβ軸成分を演算をする第2誘起
電圧演算回路と、これら誘起電圧α軸成分とβ軸成分を
任意のM軸成分とこれに直交するT軸成分とに分解して
出力する誘起電圧ベクトル回転器と、この誘起電圧ベク
トル回転器が出力するM軸誘起電圧演算値を入力して積
分演算または比例積分演算により前記の一次抵抗演算値
を出力する一次抵抗演算回路と、この一次抵抗演算回路
の出力値を記憶するメモリー回路とを備えるものとす
る。
の可変速制御装置において、前記一次抵抗演算回路で演
算した一次抵抗値を前記メモリー回路に記憶し、この記
憶した一次抵抗演算値と電流検出値とを乗算し、前記交
流電動機の端子電圧からこの乗算結果を減算する誘起電
圧演算を行うものとする。
の可変速制御装置において、前記一次抵抗演算回路で演
算した一次抵抗値を前記メモリー回路に記憶し、この記
憶した一次抵抗演算値と電流指令値との乗算、または記
憶した一次抵抗演算値と電流検出値との乗算を行い、こ
れらの乗算結果のうちのいずれかに電圧指令値を加算し
て一次抵抗による電圧降下を補償するものとする。
分は下記の数式8と数式9とで表される。ここでEM #
は交流電動機の誘起電圧実際値のM軸成分、EM は誘起
電圧演算回路(請求項1の場合)または電圧ベクトル回
転器(請求項2の場合)が演算する誘起電圧演算値のM
軸成分である。但しVM はM軸電圧検出値,IMはM軸
電流検出値,R1 は一次抵抗実際値,R1 # は一次抵抗
演算値である。
表される。
平行な電動機の磁束ベクトルと直交するから、EM # =
0となる。よって前記の数式8,数式9から下記の数式
11が得られる。
1 # ,R1 との間には下記の関係が成立する。即ち、 R1 # <R1 のときはEM >0 R1 # >R1 のときはEM <0 これら,の関係から、M軸誘起電圧演算値EM を積
分した値,または比例積分した値を一次抵抗演算値R1
# とすれば、一次抵抗演算値R1 # は一次抵抗実際値R
1 に収束することになる。このときの一次抵抗演算値R
1 # の演算式は下記の数式12,または数式13で表さ
れる。但しKI は積分ゲイン,KP は比例ゲインであ
る。
求項1または2に記載の演算により得られる一次抵抗演
算値R1 # を使って、下記の数式14,15により誘起
電圧の演算を行う。このとき一次抵抗演算値R1 # は真
の値に収束しているから正確な誘起電圧を演算できる。
但しVM はM軸電圧検出値,ET T軸誘起電圧演算値,
VT はT軸電圧検出値,IT はT軸電流検出値である。
2に記載の演算により得られる一次抵抗演算値R1 # を
使って、下記の数式16,数式17により誘起電圧の演
算を行う。このとき一次抵抗演算値R1 # は真の値に収
束しているから、一次抵抗による電圧降下分を正確に補
償することができる。但し、VM * はM軸電圧指令値,
IM * はM軸電流指令値,VT * はT軸電圧指令値,I
T * はT軸電流指令値である。
回路図であって請求項1に対応するが、この第1実施例
回路に図示の電力変換回路1,交流電動機としての誘導
電動機2,指令値発生回路3,座標変換回路8,二相/
三相変換器10,電流ベクトル回転器11,三相/二相
変換器12,電圧検出回路20,三相/二相変換器2
1,誘起電圧演算回路22,及び電圧ベクトル回転器2
4の名称・用途・機能は、図9で既述の第1従来例回路
の場合と同じであるから、これらの説明は省略する。
値IM とM軸電流指令値IM * との偏差を演算する加算
器4,この偏差を入力する電流調節器6,電流調節器6
の出力信号を切り替える切替えスイッチ42,M軸誘起
電圧演算値EM を入力して一次抵抗演算値R1 # を出力
する一次抵抗演算回路30,この演算結果を記憶するメ
モリー回路31,及び一次抵抗演算回路30の出力とメ
モリー回路31の出力とを切り替える切替えスイッチ4
1が附加されているのが、前述した図9の第1従来例回
路とは異なっている。
と電圧の相関関係を表したベクトル図である。このベク
トル図において、α軸とβ軸は固定子座標系であり、M
軸はα軸に対してθ* なる位相角を持つ任意の軸であ
り、T軸はこのM軸に直交する座標軸である。一次電流
実際値i1 はα軸上の電流成分iA とβ軸上の電流成分
iB とに分解できるが、更にα−β軸から位相角θ* だ
け回転したM軸上の電流成分IM とT軸上の電流成分I
T とに分解して検出できる。一次電圧実際値v1は誘起
電圧eに一次抵抗実際値R1 の電圧降下分(即ち一次抵
抗実際値R1 と一次電流実際値i1 との積)を加算する
ことで得られる。
電圧EM ,ET 及び一次抵抗演算値R1 # を演算する回
路の構成を表したブロック回路図である。この第3図に
おいて、誘起電圧演算回路22は、M軸電圧検出値VM
から電圧降下分(即ち一次抵抗演算値R1 # とM軸電流
検出値IM との積)を減算することでM軸誘起電圧演算
値EM を求める演算を加算器51と乗算器53とにより
行い、T軸電圧検出値VT から電圧降下分(即ち一次抵
抗演算値R1 # とT軸電流検出値IT との積)を減算す
ることでT軸誘起電圧演算値ET を得る演算を加算器5
2と乗算器54とで行うが、その数式は下記で表され
る。
ッチ41を一次抵抗演算回路30側に切り替える。この
とき指令値発生回路3は所定のM軸電流指令値IM * を
発生しており、加算器4はこのIM * とM軸電流検出値
IM との偏差を演算し、この偏差を電流調節器6へ入力
してM軸電圧指令値VM * を発生させるが、切替えスイ
ッチ42を電流調節器6側に切り替えれば、このM軸電
圧指令値VM * により、電流検出値IM が電流指令値I
M * に一致するように制御演算が行われる。
のM軸誘起電圧演算値EM を入力して積分演算または比
例積分演算を行い、その演算結果を一次抵抗演算値R1
# とすることにより、当該一次抵抗演算値R1 # を一次
抵抗実際値R1 に収束させる。このとき一次抵抗演算回
路30が出力する一次抵抗演算値R1 # をメモリー回路
31へ入力して記憶させる。この一次抵抗演算値R1 #
の演算は下記の数式22,数式23で表される。
モリー回路31側に切り替えて、これに記憶されている
一次抵抗演算値R1 # を誘起電圧演算回路22と指令値
発生回路3とに与える。このとき切替えスイッチ42は
指令値発生回路3側に切り替えて、当該指令値発生回路
3が出力するM軸電圧指令値VM * を座標変換回路8へ
入力させる。
1を介して得られる一次抵抗演算値R1 # を使って、前
述した図3の構成に従って誘起電圧演算値EM ,ET を
演算する。指令値発生回路3はこれらR1 # ,EM ,E
T ,IM ,及びIT を入力して電動機の可変速駆動演算
を行い、その演算結果として得られるM軸電圧指令値V
M * ,T軸電圧指令値VT * ,及び位相角指令値θ* を
出力して、誘導電動機2の可変速駆動を実現する。
ク回路図であって請求項2に対応する。また、図5は図
4の第2実施例回路における誘起電圧EM ,ET 及び一
次抵抗演算値R1 # を演算する回路の構成を表したブロ
ック回路図である。図5に図示の誘起電圧演算回路22
は、一次電圧検出値のα軸成分vA から電圧降下分(即
ち一次抵抗演算値R1 # と一次電流検出値のα軸成分i
A との積)を減算することで誘起電圧検出値のα軸成分
eA を求める演算を加算器51と乗算器53とにより行
い、一次電圧検出値のβ軸成分vB から電圧降下分(即
ち一次抵抗演算値R1 # と一次電流検出値のβ軸成分i
B との積)を減算することで誘起電圧検出値のβ軸成分
eB を得る演算を加算器52と乗算器54とで行うが、
その演算は下記の数式24,25,及び26で表され
る。
ては、図1で既述の第1実施例回路の場合と同じである
から、その説明は省略する。図6は本発明の第3実施例
を表したブロック回路図であって請求項3に対応する
が、この第3実施例回路においては、一次抵抗演算回路
30が演算する一次抵抗演算値R1 # をメモリー回路3
1が記憶し、この値を誘起電圧演算回路22へ入力して
電圧検出値VM ,VT から誘起電圧演算値EM ,ET を
演算するが、これらの演算方法は図1で既述の第1実施
例回路の場合と同じであるから、その説明は省略する。
1 # ,EM ,ET と、電流ベクトル回転器11が出力す
る電流検出値IM ,IT とを入力して電動機の可変速駆
動演算を行い、その演算結果である電圧指令値VM * ,
VT * と位相角指令値θ* を出力することで、誘導電動
機2の可変速駆動を実現する。なお、一次抵抗演算値R
1 # を出力する一次抵抗演算回路30は、例えば前述し
た第1実施例回路や第2実施例回路で記述した演算方法
を採用することで実現が可能である。
ク回路図であって、前記の図6と同様に請求項3に対応
する。この第4実施例回路では、誘起電圧演算値EM ,
ETの演算は図4で既述の第2実施例回路の場合と同じ
であるが、それ以外は前述した図6の第3実施例回路と
同じである。図8は本発明の第5実施例を表したブロッ
ク回路図であって、請求項4に対応する。この第5実施
例回路において、電流調節器6は加算器4を介してM軸
電流検出値IM とM軸電流指令値IM * との偏差を入力
し、比例演算か比例積分演算を行ってEM * を出力す
る。電流調節器7も同様に加算器5を介してT軸電流検
出値IT とT軸電流指令値IT * との偏差を入力し,比
例演算か比例積分演算を行ってET * を出力する。
演算値R1 # をメモリー回路31が記憶し、乗算器16
はこのR1 # とM軸電流指令値IM * との積である一次
抵抗による電圧降下分補償電圧を演算し、加算器14は
この演算結果と電流調節器6の出力信号EM * とを加算
することで、電流制御のフィードフォワード補償を行
い、M軸電圧指令値VM * を得る。一方、乗算器17も
前述したR1 # とT軸電流指令値IT * との積である一
次抵抗による電圧降下分補償電圧を演算し、加算器15
はこの演算結果と電流調節器7の出力信号ET * とを加
算することで、電流制御のフィードフォワード補償を行
い、T軸電圧指令値VT * を得る。なお、一次抵抗演算
値R1 # を出力する一次抵抗演算回路30は、例えば前
述した第1または第2実施例回路で記述の演算方法の採
用により、実現が可能である。
* ,VT * は、座標変換回路8により固定子座標系の一
次電圧指令値のα軸成分vA * とβ軸成分vB * に変換
され、更に二相/三相変換器10を経て三相の一次電圧
指令値v1 * に変換されで電力変換回路1へ与えられ、
誘導電動機2を可変速駆動する。
は、積分演算または比例積分演算により誘起電圧が零と
なるように一次抵抗の値を演算するので、一次抵抗の演
算が安定に、且つ正確に行える効果が得られる。本発明
の請求項3においては、請求項1または2における一次
抵抗の演算値を使って誘起電圧の演算を行うことによ
り、例えば当該電動機を接続する電線の配線長さが変更
になったり、または電動機を交換したりして一次抵抗の
値が変動するような場合でも、正確な誘起電圧を演算す
ることができるので、トルクや磁束の演算や制御が適切
に行えるという効果が得られる。
たは2における一次抵抗の演算値を使って電圧指令値を
演算する際に、一次抵抗による電圧降下分の演算を行う
ので、例えば当該電動機を接続する電線の配線長さが変
更になったり、または電動機を交換したりして一次抵抗
の値が変動するような場合でも、この一次抵抗による電
圧降下分を補償して、電圧指令値の演算が適切に行える
という効果を得ることができる。
関関係を表したベクトル図
ET 及び一次抵抗演算値R1 #を演算する回路の構成を
表したブロック回路図
ET 及び一次抵抗演算値R1 #を演算する回路の構成を
表したブロック回路図
た制御ブロック回路図
圧演算回路の構成を示したブロック回路図
した制御ブロック回路図
電圧演算回路の構成を示したブロック回路図
した制御ブロック回路図
Claims (4)
- 【請求項1】交流電動機の印加電圧を検出する電圧検出
回路と、この交流電動機に流れる電流を検出する電流検
出回路と、この検出電圧を任意のM軸成分とこれに直交
するT軸成分とに分解して出力する電圧ベクトル回転器
と、前記の検出電流を任意のM軸成分とこれに直交する
T軸成分とに分解して出力する電流ベクトル回転器とを
備え、これら各軸電圧検出値と各軸電流検出値について
所定の制御演算を行い、その演算結果に基づき電力変換
装置を介して前記交流電動機を駆動する可変速制御装置
において、 前記M軸電流検出値を所定のM軸電流指令値に一致させ
る電流調節器と、前記M軸電圧検出値から一次抵抗演算
値と前記M軸電流検出値との積を差し引いてM軸誘起電
圧を演算する第1誘起電圧演算回路と、前記M軸誘起電
圧演算値を入力して積分演算または比例積分演算により
前記の一次抵抗演算値を出力する一次抵抗演算回路と、
この一次抵抗演算回路の出力値を記憶するメモリー回路
とを備えることを特徴とする交流電動機の可変速制御装
置。 - 【請求項2】交流電動機の印加電圧を検出する電圧検出
回路と、この交流電動機に流れる電流を検出する電流検
出回路と、この検出電圧を固定子座標系のα軸成分とこ
れに直交するβ軸成分とに分解する3相/2相電圧変換
回路と、前記検出電流を固定子座標系のα軸成分とこれ
に直交するβ軸成分とに分解する3相/2相電流変換回
路と、前記検出電圧のα軸成分とβ軸成分を任意のM軸
成分とこれに直交するT軸成分とに分解して出力する電
圧ベクトル回転器と、前記検出電流のα軸成分とβ軸成
分を任意のM軸成分とこれに直交するT軸成分とに分解
して出力する電流ベクトル回転器とを備え、これら各軸
電圧検出値と各軸電流検出値について所定の制御演算を
行い、その演算結果に基づき電力変換装置を介して前記
交流電動機を駆動する可変速制御装置において、 前記M軸電流検出値を所定のM軸電流指令値に一致させ
る電流調節器と、前記電圧検出値のα軸成分から一次抵
抗演算値と前記電流検出値のα軸成分との積を差し引い
て誘起電圧のα軸成分を演算し、且つ前記電圧検出値の
β軸成分から一次抵抗演算値と前記電流検出値のβ軸成
分との積を差し引いて誘起電圧のβ軸成分を演算をする
第2誘起電圧演算回路と、これら誘起電圧α軸成分とβ
軸成分を任意のM軸成分とこれに直交するT軸成分とに
分解して出力する誘起電圧ベクトル回転器と、この誘起
電圧ベクトル回転器が出力するM軸誘起電圧演算値を入
力して積分演算または比例積分演算により前記の一次抵
抗演算値を出力する一次抵抗演算回路と、この一次抵抗
演算回路の出力値を記憶するメモリー回路とを備えるこ
とを特徴とする交流電動機の可変速制御装置。 - 【請求項3】請求項1または2に記載の交流電動機の可
変速制御装置において、 前記一次抵抗演算回路で演算した一次抵抗値を前記メモ
リー回路に記憶し、この記憶した一次抵抗演算値と電流
検出値とを乗算し、前記交流電動機の端子電圧からこの
乗算結果を減算する誘起電圧演算を行うことを特徴とす
る交流電動機の可変速制御装置。 - 【請求項4】請求項1または2に記載の交流電動機の可
変速制御装置において、 前記一次抵抗演算回路で演算した一次抵抗値を前記メモ
リー回路に記憶し、この記憶した一次抵抗演算値と電流
指令値との乗算、または記憶した一次抵抗演算値と電流
検出値との乗算を行い、これらの乗算結果のうちのいず
れかに電圧指令値を加算して一次抵抗による電圧降下を
補償することを特徴とする交流電動機の可変速制御装
置。
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