JP3099226B2 - 自動車用ドアチェッカ - Google Patents

自動車用ドアチェッカ

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JP3099226B2
JP3099226B2 JP08352333A JP35233396A JP3099226B2 JP 3099226 B2 JP3099226 B2 JP 3099226B2 JP 08352333 A JP08352333 A JP 08352333A JP 35233396 A JP35233396 A JP 35233396A JP 3099226 B2 JP3099226 B2 JP 3099226B2
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door checker
stopper
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synthetic resin
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克尚 石原
健造 川口
慎吾 鈴木
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Mitsubishi Automotive Engineering Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、形状や構造を簡単
化するとともに、軽量で安価かつ高い剛性を有する自動
車用ドアチェッカに関する。
【0002】
【従来の技術】自動車のドアの開度位置を規制するため
に種々の自動車用ドアチェッカが用いられてきた。例え
ば実開昭57−88860号公報に記載されたものは、
図6に示すようにダイカストや合成樹脂で一体的に形成
されたドアチェッカアーム1を有し、その一端部6には
車体またはドアのいずれか一方に枢着される枢軸取付孔
13を備え、他端部7にはストッパ2が設けられた。そ
して、車体またはドアのいずれか片方に取付孔14を介
して保持部材4が取付られ、かつドアチェッカアーム1
に摺動自在に挿通されていた。
【0003】保持部材4はケース15内に弾性体16、
16と、この弾性体16によって付勢される摺動体1
7、17を収容していて、保持部材4がドアチェッカア
ーム1に挿通された状態で保持部材4がドアの開閉に伴
って可動すると、摺動体17、17がドアチェッカアー
ム1上を摺動し、ドアチェッカアーム1に形成された隆
起部18によりドア開閉位置を規制されていた。また、
ストッパ2はドアチェッカアーム1の長手方向に対して
略直角に折曲して係止部3bを設けると共に、この係止
部3bを囲んでクッション5を設け、係止部3bの内端
面を当接部2aとした。そして、この当接部2aは想像
線で示す位置においてクッション5を介して保持部材4
と当接してドアの最大開度を規制していた。
【0004】前記実開昭57−88860号公報に記載
された自動車用ドアチェッカは、さらに図7に示すよう
に2枚の板材3、3の板面3a、3aを対向して配置し
てドアチェッカアーム1を構成し、板材3a、3aの他
端7をドアチェッカアーム1の長手方向に対して略直交
する向きに折曲して係止部3b、3bを設けた。この係
止部をクッション5で囲んでいた。そして、係止部3
b、3bの内端面を当接部2aとするストッパ2を構成
していた。
【0005】さらに、図8に示す従来の自動車用ドアチ
ェッカは、図9に示すように一枚の板状の芯金8に合成
樹脂9を被覆成形することによりドアチェッカアーム1
を構成するとともに、このドアチェッカアーム1にスト
ッパ2を取り付ける端部7に芯金露出部11を設けてい
た。また、ドアチェッカアーム1に図6に示すものと同
一構造の保持部材4を摺動可能に挿入し、クッション5
を挿入してから、ストッパプレート10を開口部10a
からドアチェッカアーム1の端部7に挿入した。ドアチ
ェッカアーム1の軸線に直交する方向から芯金露出部1
1に設けた一対の切り込み部12の位置において、スト
ッパプレート10の両側から矢印P方向にかしめを行っ
てストッパプレート10の開口部10aを変形させるこ
とにより、ドアチェッカアーム1の他端部7にストッパ
プレート10を固定してストッパ2を構成していた。
【0006】その他、ストッパを含めてドアチェッカア
ームを閉断面を有するパイプ状の部材をバルジ加工によ
って成形したものもあった(実公平2−22463号公
報参照)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述の従来
のこの種の自動車用ドアチェッカでは、以下のような問
題があった。すなわち、実開昭57−88860号公報
に記載された図6に示すものではストッパ2はドアチェ
ッカアーム1の長手方向に対して略直交する向きに折曲
して係止部3bを設け、この係止部3bによって当接部
2aを構成していたため、係止部3bがストッパ荷重を
受けるときに曲げ変形を来してしまい、効率よくストッ
パの強度を高め難いという問題があった。
【0008】特に、図7に示すものは、2枚の板材3
a、3aを対向して配置することによりドアチェッカア
ーム1を構成し、板材3a、3aの他端7をドアチェッ
カアーム1の長手方向に対して略直交する向きに折曲し
て係止部3bを設け、この係止部3bによってストッパ
2の当接部2aを構成したのであるから、各板材3a同
士を合わせ接合しなければならず、板材3aによるドア
チェッカアーム1の加工が面倒であり、コスト的にも問
題があった。しかも、当接部2aを構成する板材3a、
3aに曲げ力がかかるために、強度の点からも問題があ
った。
【0009】さらに、図8及び図9に示す従来の自動車
用ドアチェッカでは、ストッパ2をドアチェッカアーム
1の端部7に固定するために、ドアチェッカアーム1の
端部7に形成した芯金8の露出部11において、ストッ
パプレート10にかしめを行う必要があるので、芯金8
に合成樹脂9を被覆成形してドアチェッカアーム1を構
成する際に、被覆作業を途中で終了させなければなら
ず、被覆作業が煩雑になった。そのうえ、合成樹脂のバ
リが発生し易くてドアチェッカアーム1を高精度に製造
することが困難となり、ストッパ2の取付位置にばらつ
きが生じた。また、パイプ状部材からバルジ加工によっ
てドアチェッカアームを成形したものでは、ドアチェッ
カアームにシャープエッジを成形加工することが難しく
実用化を困難にしていた。
【0010】本発明の目的は、かかる従来の問題点を解
決するためになされたもので、構造が簡単、かつ強度が
大で高精度なストッパを有する自動車用ドアチェッカを
提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は自動車用ドアチ
ェッカであり、前述した技術的課題を解決するために以
下のように構成されている。すなわち、本発明の自動車
用ドアチェッカは、一端部に車体またはドアのいずれか
一方が枢着され、他端部にストッパが形成されたドアチ
ェッカアームと、車体またはドアのいずれか他方に取り
付けられ、前記ドアチェッカアームに摺動可能に挿通さ
れ、前記ストッパの当接部に当接してドアの最大開度位
置が規制される保持部材と、を具備する自動車用ドアチ
ェッカにおいて、一枚の板状の芯金に合成樹脂を被覆成
形することによりドアチェッカアームを構成し、さらに
前記芯金の端部に張出部を形成し、前記張出部を芯金の
長手方向に沿って折曲して突部を設け、前記突部に合成
樹脂を被覆成形することによりブロック状のストッパを
構成するとともに、前記突部の内端面側を当接部とした
ことを特徴とする。
【0012】以下、この発明の重要な構成要素について
更に詳細に説明する。芯金と、芯金の端面に形成される
突部に被覆成形する合成樹脂は、加工が容易で強度の高
い合成樹脂、例えばポリプロピレン、ナイロン、ABS
樹脂、ポリアセタール等の熱可塑性樹脂が好ましい。し
かし、熱硬化性樹脂を用いることもできる。ブロック状
のストッパは、芯金の端部に設けた張出部を折曲して形
成される突部に合成樹脂を被覆成形するに際し、芯金の
平面に対して略直角に折曲して当接部及び端面の面積を
大きくすることが好ましい。しかし、突部の折曲角度は
直角に限られず、適宜の角度で構成することができる
し、当接部及び端面を適宜の形状に設定することができ
る。
【0013】本発明の自動車用ドアチェッカは、上記の
必須の構成要素からなるが、その構成要素が具体的に以
下のような場合であっても成立する。その具体的構成要
素とは、前記芯金の左右両側にT字状に張出部を形成
し、前記張出部を芯金の長手方成形することにより、略
菱形状の当接部と端面を有するストッパを構成する。
【0014】この発明の自動車用ドアチェッカによる
と、ドアチェッカアームに挿通された保持部材は、ドア
の開閉にともなってドアチェッカアーム1を摺動する。
ドアが開かれて最大開度位置に達すると、ドアチェッカ
アームに形成されたストッパ2の当接部が保持部材4の
ケースの端面と当接して停止する。ストッパの当接部で
は芯金に形成された突部の表面側ではなく端面側で荷重
を受けるためその耐強度性は大幅に向上する。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の好
適な実施例を例示的に詳しく説明する。但しこの実施例
に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相
対的配置等は特に特定的な記載がないかぎりは、この発
明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例
にすぎない。本発明の自動車用ドアチェッカを図1〜図
5に示される実施形態について更に詳細に説明する。図
には本発明の一実施形態に係る自動車用ドアチェッカが
符号20で示されている。そして、図1は自動車用ドア
チェッカ20の斜視図、図2は一部を切断して示す図1
の自動車用ドアチェッカ20の側面図である。また、図
3はストッパの一部を破断でして示す端面図、図4はス
トッパ形成前の芯金の端部の平面図、図5は芯金の斜視
図である。
【0016】図1及び図2に示される自動車用ドアチェ
ッカ20は、一枚の板状の芯金8に合成樹脂9をモール
ド成形により被覆されることによりドアチェッカアーム
1が構成されている。そのために芯金8は合成樹脂9に
埋設されたようになっており、同時にドアチェッカアー
ム1の表面に適数の隆起部18が設けられていて、図示
しないドアの適宜の開放角度を規制するようになってい
る。
【0017】ドアチェッカアーム1の一端部6には枢軸
取付孔13が開けられていて、車体ピラー取付ブラケッ
ト19に固着したアーム枢着ピン21を挿通することに
よって車体ピラー取付ブラケット19がドアチェッカア
ーム1に対して相対的に揺動可能となっている。なお、
車体ピラー取付ブラケット19には車体への締付孔22
が設けられている。
【0018】一方、ドアチェッカアーム1の他端部7に
は、ドアの最大開度位置を規制するストッパ2が設けら
れている。このストッパ2は、図4に示すように板状の
芯金8の端部に左右両側に張出部8a、8aをもって略
T字状を成すように形成し、この張出部8a、8aを芯
金8の長手方向に沿って破線a、aの個所で相互に逆方
向に略直角に折曲することによって対称となる一対の突
部24、24を設け、突部24の内端面24a側を当接
部2aとし、さらに、この突部24に合成樹脂9を被覆
成形することによって張出部8a、8aの折曲姿勢が拘
束される当接部2aと端面2bとを有する構成となるも
のである。
【0019】ドアチェッカアーム1には保持部材4が摺
動自在に挿通されている。この保持部材4は図2に示す
ように、ケース15とこれを閉塞するベースプレート2
6が図1に示すようにクランプ28により固定されて室
Rを構成し、この室R内にバネ作用をする弾性体16を
収容している。さらに、弾性体16は摺動体17をドア
チェッカアーム1に接触するよう押圧しているために、
保持部材4はドアチェッカアーム1上を摺動することが
できる。また、ケース15は取付孔14に挿通した止め
ネジ27によりドアパネル25に固定されている。
【0020】さらに、ドアチェッカアーム1にはストッ
パ2の当接部2aに接して合成ゴム製のクッション5が
挿通されていて、図1及び図2に示すドアの最大開度位
置においてクッション5が保持部材4のケース15の端
面15aに当接してドアの最大開度位置を規制するよう
になっている。なお、クッション5は、塩化ビニル(P
VC)等の合成樹脂、あるいはスチレンブタジエンゴム
(SBR)、ニトリルブタジエンゴム(NBR)、クロ
ロプレンゴム(CR)等の合成ゴムを用いることができ
る。
【0021】本発明の実施形態によると、ドアチェッカ
アーム1に挿通された保持部材4は、ドアの開閉にとも
なってドアチェッカアーム1を摺動して、隆起部18に
より所定開度位置において所定の開度位置に保持され
る。さらにドアが開かれて最大開度位置に達すると、ド
アチェッカアーム1に形成されたストッパ2の当接部2
aが保持部材4のケース15の端面15aとクッション
5を介し当接して停止する。また、ストッパ2の当接部
2aでは芯金8に形成された突部24の内端面24a側
で剪断荷重を受けるとともに、当接部2aと端面2bが
略菱形をなしていて、広い面で荷重を受ける。さらに、
ストッパは、荷重を受けた場合に張出部8a、8aが合
成樹脂9でモールド成形されているので、張出部8a、
8aの姿勢は変形することがなく、ストッパ荷重を効率
よく受けられる。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の自動車用
ドアチェッカによれば、ドアチェッカアームを構成する
芯金の端部に張出部を形成し、張出部を芯金の長手方向
に沿って折曲して突部とし、この突部に合成樹脂を被覆
成形することによりブロック状のストッパを構成し、突
部の内端面側を当接部としたのであるから、一枚の芯金
を用いたものであるにもかかわらず、合成樹脂の強度と
あいまって効率的にストッパの強度を高めることができ
る。従って、剪断方向の荷重であるストッパ荷重を受け
ても曲げ変形を生じるおそれは全くない。又、ストッパ
をドアチェッカアームに形成するのにかしめ加工などは
全く不要となり、製造がきわめて簡単になる。このため
自動車用ドアチェッカの製造が簡単で低価格となる。
【0023】さらに、ドアチェッカアームは芯金に合成
樹脂を被覆成形することにより得られるのであるから、
メッキなどの工程が不要なうえ、バリによるストッパ位
置のバラツキも少なく、合成樹脂の被覆工程が容易とな
る。特に芯金の露出部分がないから、被覆加工を中断さ
せて露出部分を設ける必要がない。また、板状の芯金に
特にリブ等を形成して剛性を上げなくても、合成樹脂の
強度とあいまって十分な強度が得られる。そのうえ、本
発明の自動車用ドアチェッカには、エッジや割れのない
精度の高いものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である自動車用ドアチェッ
カの斜視図である。
【図2】図1の一部を切断して示す自動車用ドアチェッ
カの側面図である。
【図3】図1及び図2の左側から視たストッパの端面図
であり、一部を破断して示す。
【図4】芯金の端部の平面図であって、ストッパ形成前
の状態を示す。
【図5】芯金の斜視図である。
【図6】従来の自動車用ドアチェッカの断面図である。
【図7】他の従来品のストッパを示す断面図である。
【図8】別の従来品の自動車用ドアチェッカの斜視図で
ある。
【図9】図8に示す従来品のストッパの取付状態を示す
斜視図である。
【符号の説明】
1 ドアチェッカアーム 2 ストッパ 2a 当接部 2b 端面 4 保持部材 6 一端部 7 他端部 8 板状の芯金 8a 張出部 9 合成樹脂 13 枢軸取付孔 14 取付孔 20 自動車用ドアチェッカ 24 突部 24a 内端面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川口 健造 東京都大田区下丸子四丁目21番1号 三 菱自動車エンジニアリング株式会社内 (72)発明者 鈴木 慎吾 名古屋市緑区鳴海町小森46番地 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E05C 17/20 - 17/22 B60J 5/04

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端部に車体またはドアのいずれか一方
    が枢着され、他端部にストッパが形成されたドアチェッ
    カアームと、車体またはドアのいずれか他方に取り付け
    られ、前記ドアチェッカアームが摺動可能に挿通され、
    前記ストッパの当接部に当接してドアの最大開度位置が
    規制される保持部材と、を具備する自動車用ドアチェッ
    カにおいて、 一枚の板状の芯金に合成樹脂を被覆成形してドアチェッ
    カアームを構成するとともに、前記芯金の端部に形成し
    た張出部を芯金の長手方向に対し交差する方向に折曲し
    て突部とし、該突部に合成樹脂を被覆成形することによ
    りブロック状のストッパを構成し、前記突部の内端面側
    を当接部としたことを特徴とする自動車用ドアチェッ
    カ。
JP08352333A 1996-12-12 1996-12-12 自動車用ドアチェッカ Expired - Lifetime JP3099226B2 (ja)

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