JP3099098B2 - 吸引型播種機 - Google Patents

吸引型播種機

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JP3099098B2
JP3099098B2 JP04064008A JP6400892A JP3099098B2 JP 3099098 B2 JP3099098 B2 JP 3099098B2 JP 04064008 A JP04064008 A JP 04064008A JP 6400892 A JP6400892 A JP 6400892A JP 3099098 B2 JP3099098 B2 JP 3099098B2
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Yoka Industry Co Ltd
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Yoka Industry Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は吸引型播種機、詳しく
は、複数の吸引播種口をもつ吸引函の前記吸引播種口に
種子を吸引により吸着し、トレイ上方の播種位置に移動
させて播種する吸引型播種機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種吸引播種機は、本出願人が
先に特願平3−107919号で出願したように、トレ
イを載置可能とした載置面をもつ基体と、吸引チャンバ
ーをもち、該吸引チャンバーに開口する複数の吸引播種
口をもつ吸引函とを備え、この吸引函を中空状とした支
持部材を介して前記基体に対し上下動可能で、かつ転回
可能に支持する一方、吸引機を設けて、この吸引機と前
記吸引チャンバーとを連通させ、播種作業時には、前記
吸引函を基体に対し上方に移動させて該基体の載置面に
トレイを載置する一方、前記吸引函をその吸引播種口が
上向きに指向する吸着位置に位置するよう転回させ、斯
かる状態で前記吸引播種口をもつ吸引播種面上に供給す
る種子を前記吸引機による吸引作用で前記吸引播種口に
吸着する吸着操作を行い、然かる後、前記吸引函を吸引
播種口が下向きに指向する播種位置になるように反転さ
せて、該吸引函を前記トレイ上方の播種位置まで移動さ
せ、前記吸引チャンバーに設けた大気開放孔を開閉する
閉鎖板の開放操作により、前記吸引チャンバーを大気に
開放して、前記吸引播種口に吸着した種子をトレイの各
ポットに播種する播種操作を行うにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、以上の如く
構成する吸引型播種機においては、図11に示したよう
に、播種作業における吸着操作のとき、支持部材3で支
持した吸引函2の後端側に設ける種子タンク23から種
子を吸引播種面22上に落下させて、該吸引播種面22
に設けた複数の吸引播種口22aに種子を吸着するので
あるが、種子を吸引播種面22上に落下させるだけであ
るので種子が吸引播種面22上において広がる範囲に限
度があって、全ての吸引播種口22aに種子を速やかに
吸着できなく、播種作業の能率を向上できない問題があ
った。
【0004】尚、前記吸着播種面22上に落下させた種
子を全ての吸引播種口22aに速やかに吸着するため
に、前記吸引函2を該吸引函2を転回可能に支持する転
回軸43を中心に前端側が下方になるように傾けること
が考えられるが、吸引函2を傾ける場合、傾けすぎると
種子が前記吸引函2の前端側から外方に流出することに
なるのであって、このために、前記吸引函2を傾ける角
度に限度が生じ、傾ける角度を調節しなければならない
し、また、図11に示したように前記吸引函2を前記転
回軸43を中心として傾ても前記吸引播種面22上の種
子の移動方向は傾斜方向に限られることから、前記吸引
播種面22上に落下させる種子を全ての吸引播種口22
aに速やかに吸着させることができないのである。
【0005】本発明の目的は、吸引函に設ける全ての吸
引播種口に種子を速やかに吸着し、播種作業の能率を向
上できる吸引型播種機を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
めに、本発明はトレイが載置される基体と、吸引通路を
介して吸引機に連通する吸引チャンバー及び該吸引チャ
ンバーの負圧により種子が吸着される複数の吸引播種口
を有する吸着播種面とが設けてある吸引函と、該吸引函
を前記吸着播種面が上向き及び下向きとなるように反転
が可能に支持した支持部材とを備えた吸引型播種機にお
いて、前記吸引函は、前記吸引チャンバー内に前記吸着
播種面に振動を加える加振機が設けてあるものである。
【0007】また、加振機7から発振する振動大きさを
可変とするのが好ましい。
【0008】また、加振機7を連続的に加振させ、スイ
ッチ操作で振動の大きさを増大させる連続モードと、ス
イッチ操作時のみ加振させる断続モードとを切換えるモ
ード切換手段を備えるのが好ましい。
【0009】また、吸引機5と、加振機7とが電源線路
に対し直列に接続され、この接続線路70にスイッチ7
1を介装するのが好ましい。
【0010】また、支持部材3が中空状となって、吸引
機5に連通する吸引通路Aを形成しており、この吸引通
路Aに、加振機7を電源線路に接続する接続線路70を
内装するのが好ましい。
【0011】更に、吸着播種面が上向き及び下向きにな
るとき、加振機を駆動し、上向き及び下向きへの反転時
前記加振機の駆動を停止する加振機運転制御手段を備え
るのが好ましい。
【0012】また、加振機運転制御手段は、吸着播種面
が上向きになるとき加振機が発振する振動を、種子の移
動が可能となる振幅とし、吸着播種面が下向きになると
きにおける振動の振幅を、吸着播種面が上向きになると
きにおける振動の振幅よりも大きく、吸着した種子の落
下を可能にする振幅とするのが一層好ましい。
【0013】
【作用】上記構成により、吸着播種面が上向きとなる吸
着位置において種子を吸引播種口に吸着する吸着操作と
吸着播種面が下向きとなる播種位置において種子を吸引
播種口から落下させる播種操作とから成る播種作業を行
う場合であって、吸着操作時前記加振機から与えられる
前記吸着播種面の振動により、前記吸着播種面上に供給
する種子の流動性を増大させることができるから、前記
吸着播種面に落下した種子を全ての吸引播種口に速やか
に吸着させることができ、速やかな吸着操作により播種
作業の作業能率を向上させることができる。しかも、吸
引チャンバー内に設けた加振機によって吸着播種面に振
動を加えることができるため、吸着播種面の全体に均等
状に振動を加えることができるとともに、吸着播種面の
全体に適度な振動を加えることができ、種子を吸引播種
口により一層速やかに吸着させることができ、より一層
播種作業能率を向上することができる。
【0014】また、加振機7から発振する振動の大きさ
を可変とする場合、播種する種子の種類や大きさなどに
応じて前記吸引播種面22の振動の大きさを変えること
により、前記吸引播種面22上に落下させた種子の流動
性を増大させることができるから、播種する種子の種類
や大きさなどが変化してもこの変化に容易に対応して吸
着性能を向上することができる。
【0015】加振機7を連続的に加振させ、スイッチ操
作で振動の大きさを増大させる連続モードと、スイッチ
操作時のみ加振させる断続モードとを切換えるモード切
換手段を備えている場合、種子の種類によって前記モー
ドの選択ができるのであって、連続モードを選択すると
きには、連続的な加振により種子に流動性を与え、吸着
性能を向上できながら、一つの吸引播種口22aに2個
又はそれ以上の種子が吸着される場合には、前記スイッ
チ操作で振動の大きさを増大させることにより迅速に吸
着個数を1個に修正できるし、また、種子の種類によっ
て断続モードを選択するときには、吸着状況をみてスイ
ッチ操作で加振させられるから、前記加振機7の運転を
減少できながら有効な吸着が可能となるのであって、こ
の断続モードの選択時には、不必要に前記加振機7を加
振させないから、それだけ前記加振機7に入力する動力
を節約することができるし、また、加振機7の耐久性を
向上させることもできる。
【0016】また、吸引機5と、加振機7とが電源線路
に対し直列に接続され、この接続線路70にスイッチ7
1を介装した場合、一つのスイッチ71の操作で吸引機
5と加振機7とのオン・オフを同時に行えるから、吸引
機5と加振機7とを個別にオン・オフさせる場合に比較
して播種作業を簡単に行うことができる。
【0017】また、支持部材3を中空状として、吸引機
5に連通する吸引通路Aを形成し、この吸引通路Aに、
加振機7を電源線路に接続する接続線路70を内装した
場合、吸引通路Aの構成を簡単化できると共に、前記接
続線路70は外部に露出しないから、吸引函2の転回の
際に前記接続線路70のケーブルが捩じれるのを防止す
ることができるし、また、外観もよくすることができ
る。
【0018】更に、吸着播種面が上向き及び下向きにな
るとき加振機を駆動し、上向き及び下向きへの反転時加
振機の駆動を停止する加振機運転制御手段を設けた場
合、上向きとなる吸着位置と下向きになる播種位置とに
おいて、前記加振機の駆動により前記吸引播種面を振動
させることができるから、吸着位置においては、種子を
全ての吸引播種口に速やかに吸着させることができる
し、また、播種位置においては前記吸引播種面の振動に
より吸着した種子を速やかに落下させることができる。
この結果、吸着操作と播種操作の迅速化により、播種作
業を全体的に迅速化することができるし、また、前記吸
引函の吸着位置から播種位置への反転時には前記加振機
の駆動を停止し、前記吸引播種面の振動を停止するか
ら、前記吸引函を反転させる途中において各吸引播種口
に吸着した種子を落下させることなく保持することがで
き、吸着位置において各吸引播種口に吸着した種子を播
種位置において確実に落下させることができる。
【0019】更に、加振機運転制御手段は、吸着播種面
が上向きになるとき加振機が発振する振動を、種子の移
動が可能となる振幅とし、吸着播種面が下向きになると
きにおける振動の振幅を、吸着播種面が上向きになると
きにおける振動の振幅よりも大きく、吸着した種子の落
下を可能にする振幅としている場合、播種位置におい
て、吸着位置における振動の振幅より大きな振幅の振動
により吸着した種子を落下させることができるから、吸
着位置と同じ振幅の振動により種子を前記吸引播種口か
ら落下させる場合に比較して速やかに落下させることが
でき、吸着操作の迅速化と相俟って一層播種作業を速や
かに行うことができる。
【0020】
【実施例】図1〜図5は本発明の吸引型播種機の一実施
例を示し、該播種機の構成を概略的に説明すると、トレ
イTを載置可能とした載置面10を有する基体1と、吸
引通路Aを介して吸引機5に連通する吸引チャンバー2
1及び該吸引チャンバー21に開口し、吸引チャンバー
21の負圧により種子が吸着される複数の吸引播種口2
2aを有する吸着播種板(吸着播種面)22(以下吸引
播種板という)とが設けてある吸引函2と、該吸引函2
を前記基体1に対し上下動可能であり、前記吸引播種面
22が上向きとなる吸着位置及び下向きとなる播種位置
とに反転可能に支持する支持部材3とを備えて成る。
【0021】前記基体1は、図2に示したようにポット
苗を育苗するためのポット部Pを縦横に複数並べて保持
するトレイTを収容した収容箱Bを載置可能とした載置
面10を上面に備えた箱体から成り、前記載置面10の
前方側には、前記吸引函2の前端部を受止める前部受体
11を設けると共に、前記載置面10の後方側には、前
記トレイTを収容した収容箱Bを載置面10の所定位置
に案内するためのガイドピン12,12と、後記する吸
引函2の後端部に設ける種子タンク23を受止める弾性
ゴムから成る後部受体13,13とをそれぞれ設けてい
る。また、前記基体1には、その後壁1a内側にブロワ
などの吸引機5を内蔵すると共に、該基体1の両側壁1
b,1bには排気口14,14と、該基体1の持運び時
に使用する提手15,15を設けている。また、図2
中、16は前記基体1の側壁に設けた後記するメインス
イッチである。
【0022】前記支持部材3は、図2に示したように支
持部本体30と、該本体30に上下揺動可能に支持され
る揺動部40とから成るものであって、前記支持部本体
30は前記基体1の後壁1aから後方に延びた後上方に
立上がる略L字形の中空状のパイプ31と、該パイプ3
1の上端に接続され、前方側に向かって延びる一対の対
向支持片33,33をもつエルボ管32とから成り、前
記パイプ31の基部を前記基体1の後壁1aに取付ける
と共に、該パイプ31を前記後壁1aに形成される貫通
孔を介して前記吸引機5の吸引口に連通連結している。
また、前記エルボ管32は、その一端が前記パイプ31
に連通し、他端側には、前記支持片33,33の基部間
に位置し、前方側に向かって延びる接続口部34を設
け、前記支持片33,33の先端部には、前記揺動部4
0を上下揺動可能に支持するための支軸35,35をそ
れぞれ設けている。一方、前記揺動部40は、前記支持
片33,33の支軸35,35に上下揺動可能に支持さ
れる断面コ字形の第1揺動体41と、該第1揺動体41
の先端部に着脱可能に連結され、内部を中空にした二股
状の第2揺動体42とから成り、該第2揺動体42は、
平面コ字状の二股部42aと、該二股部42aの幅方向
中間部に後方に延びる円筒軸部42bとを連結した空気
通路40aが形成されるように一体に連結形成したもの
で、前記二股部42aの各遊端部には、前記空気通路4
0aに連通し、かつ、前記吸引函2の吸引チャンバー2
1に開口する中空部43aをもつ筒状軸43,43を突
設し、これら筒状軸43,43に前記吸引函2を回転可
能に支持する一方、前記円筒軸部42bを前記第1揺動
体41に着脱可能に嵌合すると共に、この円筒軸部42
bの後端と前記エルボ管32の接続口部34とを蛇腹ホ
ース等の可撓性ホース44により連通連結している。
【0023】この場合、図2に示すごとく前記第1揺動
体41の先端部に前記円筒軸部42bを回転自由に支持
する支持筒41aを設けて、該支持筒41aに前記円筒
状部42bを回転自由に支持する一方、第1揺動体41
の各側壁部と円筒軸部42bの基部側外周に突設した鍔
部42cとの間に左右一対のばね45,45を介装し
て、これら各ばね45,45により常時は前記二股部4
2aに設ける両筒状軸43,43が前記載置面10に対
し平行となるように付勢させ、作業時に吸引函2に外物
が当たったりしたような場合に、第1揺動体41に対し
第2揺動体42を前記ばね45,45に抗して回動させ
て緩衝させたり、或いは吸引函2の前記載置面10に対
する角度を多少変更したりできるように構成している。
【0024】斯くして、前記パイプ31とエルボ管32
との中空部と、可撓性ホース44、円筒軸部42bと二
股部42aとの空気通路40a及び筒状軸43,43の
中空部43aとにより、前記吸引機5から吸引チャンバ
ー21に至る吸引通路Aが形成されるのである。
【0025】前記吸引函2は、図1、2に示したよう
に、一側を開放した函形本体20と、この函形本体20
の開放側に取付ける吸引播種板22とから成り、その内
部には吸引チャンバー21を前記吸引播種板22で区画
形成すると共に、前記吸引播種板22には、前記吸引チ
ャンバー21に開口する複数の吸引播種口22aを穿設
し、後記する種子タンク23から前記吸引播種板22上
に供給される種子を、前記吸引機5の吸引により各吸引
播種口22aに吸着するようにしている。尚、前記吸引
播種板22は、播種する種子の種類や大きさなどに応じ
て任意の吸引播種口22aをもつ吸引播種板22に取換
えができるように、前記函形本体20に対して着脱可能
に取付けられている。
【0026】また、前記吸引播種板22は中央側が凹入
していて、その後部側には、傾斜面部22bを介して前
記函形本体20の幅方向略全長に延びる種子タンク23
が連設され、この種子タンク23は、図2に示されるご
とく前壁23aと両側壁23b,23bと後壁23cと
上壁23d及び底壁23eとから成り、前記前壁23a
の上部のみを前記吸引播種板22側に向かって開口し、
図2に示した播種位置で開口部23fが上位となるよう
構成している。
【0027】従って、吸引函2を図1のように吸着位置
に維持する場合、前記種子タンク23内の種子が前記前
壁23aの開口部23fから傾斜面部22bを介して吸
引播種板22の上面に流れ落ちるようになるのであり、
また、この吸引函2を吸着位置から図1の実線矢印の方
向に転回させて図2に示すごとく前記吸引播種口22a
が下向きに指向する播種位置に位置するよう反転させた
ときには、前記吸引播種口22aに吸引された種子以外
の種子は前記傾斜面部22bを介して開口部23fより
再び種子タンク23に収容されるようになる。
【0028】また、前記吸引函2における種子タンク2
3の取付側に対向する前壁20cには、前方に突出した
把手6を設けており、この把手6により前記吸引函2の
転回を簡便にすると共に、把手6を掴んで前記吸引函2
を図2の仮想線で示す矢印の方向に転回させて図1に示
した如く前記吸引播種板22が上向きに指向する吸着位
置に回転させたとき、前記把手6が前記二股部42aと
干渉し吸引函2の吸着位置以上の転回を阻止できるよう
にし、前記把手6の二股部42aへの干渉を利用して図
1に示した吸引函2を吸着位置に維持できるようにして
いる。
【0029】また、前記函形本体20の上壁20aに
は、側壁20b,20b近くで、かつ、前記筒状軸4
3,43の内方側開口部近くに一対の大気開放孔24,
24を形成し、該開放孔24,24を閉鎖する操作部2
5aをもつ閉鎖板25,25をヒンジ26,26を介し
て揺動可能に支持すると共に、該閉鎖板25,25をば
ね27,27により常時は前記開放孔24,24を閉鎖
するように付勢させ、前記閉鎖板25,25の持上げ操
作により前記開放孔24,24を開き、吸引チャンバー
21を大気に開放し、吸引播種板22の吸引播種口22
aに吸着した種子を前記トレイTに並べた各ポット部P
に落下させ、播種できるように構成している。
【0030】尚、図1中、28,28は、前記吸引函2
を上下揺動させるために吸引函2の上壁20aにおける
前記閉鎖板25,25の外側近くに設けた一対の握り体
であり、また、46,46は、前記第1揺動体41の後
端部とパイプ31との間に介装したスプリングで、吸引
函2の上下揺動を操作を軽くするためのバランス用スプ
リングである。
【0031】しかして、図面に示した実施例は、以上の
如く構成する吸引型播種機において、前記吸引函2に、
前記吸引播種口22aを設けた吸着播種面22に振動を
与える加振機7を設けたのである。
【0032】即ち、前記加振機7は、前記函形本体20
における上壁20aの中央部に装着して、前記吸引函2
に内装すると共に、前記上壁20aに、図3に示したよ
うに前記函形本体20の長さ方向に延び、幅方向遊端側
が前記函形本体20に着脱可能に取付ける前記吸引播種
板22に接触して前記加振機7の振動を前記吸引播種板
22に伝達する振動伝達板29aを取付けるのである。
【0033】前記振動伝達板29aは、前記上壁20a
に面状に沿って該上壁20aに固定する固定部と、この
固定部の幅方向両側から立ち上がる1対の立上り部とか
ら構成して、この立上り部の遊端を前記吸引播種板22
に接触するように成すのであって、前記函形本体20の
補強板を兼用すると共に、前記筒状軸43,43から吸
引するとき均一な吸引を可能にする整流板の作用も兼用
している。尚、29bは補強板である。
【0034】また、前記加振機7は、主として電気的に
振動を発生させるバイブレータを用いるのであって、振
幅を調整するコントローラを装備して振動振幅を可変と
しており、また、この加振機7から発生する振動は前記
振動伝達板29aを介して前記吸引播種板22に伝達さ
れる。
【0035】また、前記加振機7の電源への接続線路7
0は、前記したように構成する前記吸引通路Aを介して
前記基体1から引き出して前記加振機7に接続するので
あって、前記接続線路70は、図5に示したように、例
えば100Vの交流電源72をもった電源線路73に接
続されるのであって、この接続線路70にはメインスイ
ッチ16と踏込操作時オフ動作するフートスイッチ71
と前記吸引機5及び加振機7とを直列に介装するのであ
り、前記メインスイッチ16のオン動作により前記吸引
機5と加振機7とを同時に駆動できるようにすると共
に、前記フートスイッチ71の踏込操作により前記吸引
機5と加振機7との駆動を同時に停止できるように構成
するのである。
【0036】尚、前記メインスイッチ16は、図2に示
したように例えば前記基体1の側面に設けており、前記
スイッチ17は、接続線路70に接続し、前記基体1か
ら引き出す引出コードの途中に接続し、前記基体1の前
部に配設して播種作業を行う作業者が足で操作できるよ
うにするのである。
【0037】次に以上のごとく構成した吸引播種機の作
用について説明する。
【0038】吸着位置において種子を吸引播種口22a
に吸着する吸着操作と播種位置において種子を吸引播種
口22aから落下させる播種操作とから成る播種作業を
行うのであって、吸着操作を行う場合には先ず、前記メ
インスイッチ16をオン作動させ前記吸引機5及び前記
加振機7を駆動し、該吸引機5から吸引チャンバー21
に至る吸引通路Aを介して前記吸引函2の吸引播種板2
2における各吸引播種口22aに吸引作用を与える。
【0039】次に、前記吸引函2を図1の仮想線に示す
ように揺動部40を介して基体1に対し上方に揺動さ
せ、斯かる状態のもとで前記基体1の載置面10の所定
位置にトレイTを収容した収容箱Bをガイドピン11を
介して載置する。
【0040】そして、前記吸引函2を上方揺動位置で図
2の仮想線で示す矢印方向に回転させて、図1に示すご
とく吸引播種口22aが上向きに指向する吸着位置に転
回させ吸着操作に入る。すると、種子タンク23内の種
子は前記開口部23fから傾斜面部22bを介して前記
吸引播種板22の上面に流れ落ちると共に、該吸引播種
板22の各吸引播種口22aにおける吸引作用により該
吸引播種板22の上面に流れ落ちた種子は各吸引播種口
22aにそれぞれ吸着されるのである。この吸着操作の
とき、前記加振機7の振動が前記振動伝達板29aを介
して吸引播種板22に伝達され、該吸引播種板22が振
動しているから、該吸引播種板22上の種子の流動性が
増大して速やかに移動することができ、全ての吸引播種
口22aに種子を速やかに吸引することができ、従っ
て、吸着操作の作業能率を向上させることができるので
あって、播種作業の能率を向上させることができる。
【0041】尚、前記吸引播種板7に振動を与えること
なく吸着操作を行う場合、一つの吸引播種口22aに二
つの種子が吸着されることが生じるが、以上のように吸
引播種板22に振動を与えているから、一つの吸引播種
口22aに確実に一つの種子を吸着することもできる。
また、以上の実施例では前記吸引函2を吸着位置まで回
転させると、前記把手6が前記揺動部40の二股部42
aの上面に干渉して吸引函2の吸着位置を維持し、それ
以上の転回を阻止するのであるから、前記吸引函2が吸
着位置以上に転回し過ぎたりして、吸引播種板22に流
下した種子が吸引播種板22、つまり、吸引函2から外
部に落下するのを防止できるのである。
【0042】そして、吸着操作が終了した後には、前記
吸引函2を図1の実線矢印方向に転回させて、前記吸引
播種板22が下向きに指向する播種位置に位置するよう
に反転させるのであって、斯かる吸引函2の反転により
前記吸引播種板22には、吸引播種口22aに吸引され
た種子のみが残り、これら吸引播種口22aで吸引され
なかった種子は傾斜面部22bを介して前記開口部23
fより種子タンク23に再び収容される。
【0043】然かる後、前記吸引函2を下方に揺動させ
て図2のように前記トレイTの真上位置に吸引函2を移
動させた状態で、吸引函2の前端部を前部受体11に支
持させた後、吸引函2の後部側種子タンク23を後部受
体13,13の上部に支持させ、播種操作に入る。即
ち、前記フートスイッチ71を踏込操作することにより
吸引機5による吸引と加振機7による振動を停止すると
共に、前記閉鎖板25,25をその操作部25a,25
aにより持ち上げて前記大気開放孔24,24を開放
し、前記吸引チャンバー21を大気に開放することによ
り、前記吸引播種板22の各吸引播種口22aに吸着し
た種子をトレイTの各ポット部Pにそれぞれ落下させ播
種するのである。
【0044】以上の実施例によれば、吸着位置において
前記加振機7の振動が前記振動伝達板29aを介して吸
引播種板22に伝達され、該吸引播種板22が振動して
いるから、前記種子タンク23から前記吸引播種板22
上に供給する種子の流動性を増大させることができる。
従って、吸着操作時吸引函2を傾けることなく、前記吸
引播種板22に落下した種子を全ての吸引播種口22a
に速やかに吸着することができ、吸着操作の作業能率を
向上させることができる。
【0045】また、前記加振機7から発生する振動の大
きさを可変にしているから、播種する種子の種類や大き
さなどに応じて任意の吸引播種口22aをもつ吸引播種
板22に取換える場合でも、取換えた吸引播種板22上
に落下した種子の流動性を増大させることができ、従っ
て、播種する種子の種類や大きさなどが変化してもこの
変化に容易に対応して吸着性能を向上することができ
る。
【0046】また、吸引機5と加振機7とを直列に接続
した接続線路70にフートスイッチ71を介装し、一つ
のスイッチ71を操作することにより吸引機5と加振機
7とを同時に停止させることができるから、吸引機5と
加振機7とを個別に停止させる場合に比較して播種作業
を簡単に行うことができる。
【0047】更に、中空状に形成した支持部材3を利用
して前記吸引機5と吸引チャンバー21とを連通する前
記吸引通路Aを形成したから、可撓性をもつ吸引ダクト
を用いる必要がなく、この吸引通路Aの構成を簡単化で
きるし、また、この吸引通路Aに前記接続線路70を構
成するケーブルを内装することにより、前記ケーブルが
外部に露出していないから、吸引函2の転回の際に該ケ
ーブルが捩じれるのを防止できるし、また、前記加振機
7を前記吸引函2の内部に配置することと相俟って外観
もよくすることができる。
【0048】以上説明した実施例では、播種位置におい
て前記吸引機5と前記加振機7とを停止するようにした
が、前記吸引機5を停止する一方前記加振機7を作動さ
せるようにしてもよい。
【0049】この場合、前記吸引機5と前記加振機7と
を個別に駆動できるように構成すると共に、前記加振機
5の駆動と停止を制御する加振機運転制御手段を設ける
のである。
【0050】即ち、この加振機運転制御手段は、例えば
図6に示したような制御回路から構成するのであって、
前記吸引函2が播種位置に位置することを検出するリミ
ットスイッチから成る播種スイッチ91と、前記吸引函
2が吸着位置に位置することを検出するリミットスイッ
チから成る吸着スイッチ92とを並列に接続した並列回
路93に前記加振機5のリレー5aを直列に接続し、前
記播種スイッチ91がオン動作したときでも、また、吸
着スイッチ92がオン動作したときでも前記加振機7が
駆動するように構成するのである。この場合、前記加振
機7の振幅を調整するコントロ−ラと連動させ、前記吸
着スイッチ92がオン動作して前記リレー5aが動作す
るとき前記加振機7から発振する振動を、吸引播種板2
2上に落下させた種子の移動が可能となる振幅にする一
方、前記播種スイッチ91がオン動作して前記リレー5
aが動作するとき前記加振機7から発振する振動の振幅
を、吸着位置における振幅より大きく、吸着した種子の
落下を可能にする振幅とするのが好ましい。尚、前記運
転制御手段は、CPUを内蔵したコントロ−ラを用い、
種子の種類、大きさ及び、吸着、播種に応じた振幅を選
択して調整できるようにしてもよい。また、以上の実施
例において、前記吸着スイッチ92は、例えば図2、3
に示したように前記揺動部40の二股部42aの上面に
設け、前記吸引函2を吸着位置に転回したときオン作動
するようにする。また、前記播種スイッチ91は、例え
ば図2、4に示したように前記載置面10に設ける前記
後部受体13の近くに設け、前記吸引函2を播種位置に
転回して播種位置に位置したときオン作動するようにす
るのであって、各スイッチ91、92の配置位置は前記
した特定の位置以外であってもよい。
【0051】以上のように構成する制御回路を用いて前
記加振機7を駆動したり停止したりすると共に、該加振
機7の振動の振幅を変動させりするように制御すること
により、吸着位置において、播種する種子の種類や大き
さなどに対応して種子が移動可能となる振幅の振動で前
記吸引播種板22を振動させ、速やかに種子を全ての吸
引播種口22aに吸着させることができるし、反転時に
は前記加振機7の駆動が停止するから、前記吸引函2を
吸着位置から播種位置に転回させる途中において各吸引
播種口22aに吸着された種子は落下することなく保持
でき、吸着位置において吸着した種子を確実に播種位置
において前記トレイTに並べた各ポット部Pに落下させ
播種することができる。
【0052】また、播種位置においては、前記吸引機5
を停止すると共に前記吸引チャンバー21を大気に開放
することにより各吸引播種口22aに吸着した種子を落
下させるのであるが、前記播種スイッチ91のオン動作
により前記加振機7が前記吸引播種板22に吸着位置に
おける振動の振幅より大きな振幅の振動を与え、前記吸
引播種口22aに吸着した種子の落下を可能にできるか
ら、吸着時種子が吸引播種口22aに引掛っていたり食
い込んだりしていても、種子の落下を促進でき速やかに
落下させることができる。従って、吸着操作の迅速化と
相俟って播種位置における種子の落下の促進により、一
層播種作業を速やかに行うことができる。
【0053】以上の図1〜図6に示した実施例では、吸
着操作時、吸着する種子の形状に関係なく前記加振機7
を連続的に加振させたが、吸着する種子の形状に応じて
前記加振機7を断続的に加振させるようにしてもよい。
【0054】この場合、前記加振機7を連続的に加振さ
せ、スイッチ操作で振動の大きさを増大させる連続モー
ドと、スイッチ操作時のみ加振させる断続モードとを切
換えるモード切換手段を設けるのである。
【0055】即ち、前記モード切換手段は、例えば図7
に示したように二つの接点a,bをもったモード切換ス
イッチ81を用いて構成するのであって、100Vの交
流電源72をもった電源線路73に接続する前記加振機
7の電源に接続する接続線路80には、メインスイッチ
82を介装すると共に、前記切換スイッチ81を介装
し、このスイッチ81の接点bに接続する接続線には押
ボタンスイッチから成る振動動作スイッチ83を介装
し、そして前記各接点a、bに接続される接続線に、前
記加振機7による振動の大きさを調整する振幅調整器1
00に加振機7への動作信号を指示する信号線85、8
6を接続し、また、前記接点aに接続する接続線に押ボ
タン形式の振動増大スイッチ84をもち、前記振幅調整
器100から前記加振機7に最大振動の動作信号を指示
する最大振動指令信号線87を接続するのである。
【0056】また、前記振幅調整器100は、前記加振
機7の振動振幅を設定する振幅調整ダイヤル101をも
っていて、このダイヤル101の調整で前記加振機7に
よる振動の大きさを予め設定できるようになっている。
従って、前記切換スイッチ81により連続モードを選択
したとき及び断続モードを選択して、前記振動動作スイ
ッチ83を操作したとき、前記加振機7は、予め設定し
た振幅で振動するのであり、また、前記連続モードにお
いて前記振動増大スイッチ84を操作したとき、予め設
定した振動大きさの調整に優先して最大振動で振動する
のである。
【0057】また、前記メインスイッチ82、モード切
換スイッチ81及び前記振幅調整器100の振幅調整ダ
イヤル101は、図8に示したように、前記基体1の前
壁1cに設けるのであり、また、前記振動動作スイッチ
83及び振動増大スイッチ84は、例えば、図9に示し
たように前記吸引凾2の両側壁に、前記播種板22に対
し、該播種板22から離れる方向に突出する握り体50
を設ける場合、この握り体50の一方に設けるのが好ま
しい。
【0058】前記握り体50は、図9に示したように前
記吸引播種口22aが上向きに指向する吸引位置におい
て握って吸着操作するもので、図9には図示していない
が、前記基体1の上面に、前記握り体50に対応する受
体を設けておくことにより、播種位置における前記吸引
凾2の前記載置面10に対する高さの位置決めが可能に
なる。
【0059】尚、図8において102は前記吸引機5の
回転数を調整して吸引力を調整するための吸引力調整ダ
イヤルである。
【0060】しかして、図7乃至図9に示した実施例に
おいて吸着作業を行う場合には、先ず種子の種類に応じ
て吸引力調整ダイヤル102で吸引力調整を行うと共に
モード切換スイッチ81によりモード選択を行い、前記
振幅調整ダイヤル101により前記加振機7の振動の大
きさを設定するのである。
【0061】所で、吸着時振動を要する種子を吸着する
場合には、前記モード切換スイッチ81により連続モー
ドを選択するのである。
【0062】従って、吸着に際し前記吸引機5を駆動す
ると共に、前記メインスイッチ82をオン動作させるこ
とにより、予め設定した振動振幅で振動し、前記吸引機
5による吸引作用と振動とにより前記種子タンク23か
ら流出した種子は迅速に吸着できるのである。
【0063】このとき、前記吸引播種口22aに各1個
宛の種子が吸着されていれば、播種作業に移るのである
が、2個又はそれ以上の種子が吸着されている場合に
は、前記振動増大スイッチ84を操作するのであって、
このスイッチ84の操作を続けるときには、前記加振機
7の振動は、予め設定した振動に拘らず最大大きさの振
動となり、この結果吸着個数を1個に修正することがで
きるのである。
【0064】また一方、種子の種類により振動させなく
とも転動可能な例えば球状種子を吸着させる場合には、
前記断続モードを選択するのである。
【0065】従って、このモードを選択することにより
振動不要な種子に対しては前記加振機7の無駄な動作を
なくすことができ、それだけ加振機7への動力を節約で
き、その耐久性も向上させられるのである。
【0066】しかも、この断続モードにおいて種子の転
がりが不充分である場合、必要に応じて前記振動動作ス
イッチ83を操作し、前記加振機7を予め設定した振幅
で動作させるのである。
【0067】この加振機7の動作は前記スイッチ83を
操作したときにのみ行われるのであって、その動作は断
続動作となる。
【0068】以上のように、種子の種類特にその形状に
応じて前記加振機7をきめ細かく利用できるので、該加
振機7を有効に利用しながらその作業性を向上できるの
である。
【0069】また、図1〜図6に示した各実施例では、
前記函形本体20の長さ方向に延びる前記振動伝達板2
9aを介して前記加振機7の振動を吸引播種板22に伝
達するようにしたが、図9及び図10に示したように、
複数の振動伝達片110(図面では4個)を用い、これ
ら各振動伝達片110を、前記上壁20aに取付けると
き該上壁20aに面状に接触する固定部111と、この
固定部111の一側から立ち上がる立上り部112とか
ら構成して、前記固定部111には複数のボルト孔11
3(図面では3箇所)を設け、ボルト114を介して各
振動伝達片110を前記函形本体20の上壁20aへ取
付けるとき、ボルト孔113を選択できるようにするの
が好ましい。
【0070】斯くすることにより、前記吸引播種板22
を前記函形本体20に取付けて該吸引播種板22を各振
動伝達片110の立上り部112の遊端に接触させると
き、吸引播種板22の吸引播種口22aが前記振動伝達
片110の遊端によって塞がれることがあるが、この場
合、前記ボルト114を一度取り外して、別のボルト孔
113にボルト114を挿通し、再度各振動伝達片11
0を前記上壁20aに取付けることにより、吸引播種板
22に設ける吸引播種口22aが各振動伝達片110の
立上り部112の遊端によって塞がれるのを回避するこ
とができるのである。
【0071】尚、以上の各実施例では、加振機7を前記
函形本体20の上壁20aに装着し、振動伝達板29a
や振動伝達片110を介して前記吸引播種板22に振動
を伝達するようにしたが、該吸引播種板22に装着し、
直接吸引播種板22に振動を与えるようにしてもよい。
また、加振機7は1基装着したが複数配置してもよいの
であって、この場合は、前記吸引播種板22の振動を平
均化することができるから、前記吸引播種板22上に落
下させた種子の流動性を全体的に平均して増大させるこ
とができ、吸着作業を一層速やかに行うことができるの
である。
【0072】更に、以上の各実施例では、前記支持部材
3を中空部材により形成して、該支持部材3に吸引機5
と吸引チャンバー21とを連通する吸引通路Aを形成し
たものについて説明したけれども、前記支持部材3を中
空部材により形成せずに、吸引機5と吸引チャンバー2
1とを例えば可撓性の管状部材を介して連通させる構造
であってもよいことは勿論である。
【0073】
【発明の効果】以上の如く本発明は、吸引チャンバー及
び該吸引チャンバーの負圧により種子が吸着される複数
の吸引播種口を有する吸着播種面とが設けてある吸引函
は、前記吸引チャンバーの中央部に前記吸着播種面に振
動を加える加振機が設けてあるため、吸着播種面が上向
きとなる吸着位置において種子を吸引播種口に吸着する
吸着操作と吸着播種面が下向きとなる播種位置において
種子を吸引播種口から落下させる播種操作とから成る播
種作業を行う場合、吸着操作時前記加振機から与えられ
る前記吸着播種面の振動により、前記吸着播種面上に供
給する種子の流動性を増大させることができるのであっ
て、吸着位置において吸引函を傾けたりすることなく、
前記吸引播種面に落下した種子を全ての吸引播種口に速
やかに吸着することができ、速やかな吸着操作により播
種作業の作業能率を向上させることができる。しかも、
吸引チャンバー内に設けた加振機によって吸着播種面に
振動を加えることができるため、吸着播種面の全体に均
等状に振動を加えることができるとともに、吸着播種面
の全体に適度な振動を加えることができ、種子を吸引播
種口により一層速やかに吸着させることができ、より一
層播種作業能率を向上することができる。
【0074】また、加振機7から発振する振動の大きさ
を可変とする場合、播種する種子の種類や大きさなどに
応じて前記吸引播種面22の振動の大きさを変えること
により、前記吸引播種面22上に落下させた種子の流動
性を増大させることができるから、播種する種子の種類
や大きさなどが変化してもこの変化に容易に対応して吸
着性を向上することができる。
【0075】また、加振機7を連続的に加振させ、スイ
ッチ操作で振動の大きさを増大させる連続モードと、ス
イッチ操作時のみ加振させる断続モードとを切換えるモ
ード切換手段を備えている場合、種子の種類によって前
記モードの選択ができるのであって、連続モードを選択
するときには、連続的な加振により種子に流動性を与
え、吸着性能を向上できながら、一つの吸引播種口22
aに2個又はそれ以上の種子が吸着される場合には、前
記スイッチ操作で振動の大きさを増大させることにより
迅速に吸着個数を1個に修正できるし、また、種子の種
類によって断続モードを選択するときには、吸着状況を
みてスイッチ操作で加振させられるから、前記加振機7
の運転を減少できながら有効な吸着が可能となるのであ
って、この断続モードの選択時には、不必要に前記加振
機7を加振させないから、それだけ前記加振機7に入力
する動力を節約することができるし、また、加振機7の
耐久性を向上させることもできる。
【0076】また、吸引機5と、加振機7とが電源線路
に対し直列に接続され、この接続線路70にスイッチ7
1を介装した場合、一つのスイッチ71の操作で吸引機
5と加振機7とのオン・オフを同時に行えるから、吸引
機5と加振機7とを個別にオン・オフさせる場合に比較
して播種作業を簡単に行うことができる。
【0077】また、支持部材3を中空状として、吸引機
5に連通する吸引通路Aを形成し、この吸引通路Aに、
加振機7を電源線路に接続する接続線路70のケーブル
を内装した場合、可撓性の吸引ダクトを別に設ける場合
に比較して吸引通路Aの構成を簡単化できると共に、前
記ケーブルは外部に露出しないから、吸引函2の転回の
際に前記ケーブルが捩じれるのを防止することができる
し、また、外観もよくすることができる。
【0078】更に、吸着播種面が上向き及び下向きにな
るとき加振機を駆動し、上向き及び下向きへの反転時加
振機の駆動を停止する加振機運転制御手段を設けた場
合、上向きとなる吸着位置と下向きになる播種位置とに
おいて、前記加振機の駆動により前記吸引播種面を振動
させることができるから、吸着位置においては、種子を
全ての吸引播種口に速やかに吸着させることができる
し、また、播種位置においては前記吸引播種面の振動に
より吸着した種子を速やかに落下させることができる。
この結果、吸着操作と播種操作の迅速化により、播種作
業を全体的に迅速化することができるし、また、前記吸
引函の吸着位置から播種位置への反転時には前記加振機
の駆動を停止し、前記吸引播種面の振動を停止するか
ら、前記吸引函を転回させる途中において各吸引播種口
に吸着した種子を落下させることなく保持することがで
き、吸着位置において各吸引播種口に吸着した種子を播
種位置において確実に落下させることができる。
【0079】更に、加振機運転制御手段は、吸着播種面
が上向きになるとき加振機が発振する振動を、種子の移
動が可能となる振幅とし、吸着播種面が下向きになると
きにおける振動の振幅を、吸着播種面が上向きになると
きにおける振動の振幅よりも大きく、吸着した種子の落
下を可能にする振幅としている場合、播種位置におい
て、吸着位置における振動の振幅より大きな振幅の振動
により吸着した種子を落下させることができるから、吸
着位置と同じ振幅の振動により種子を前記吸引播種口か
ら落下させる場合に比較して速やかに落下させることが
でき、吸着操作の迅速化と相俟って一層播種作業を速や
かに行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の吸引型播種機に用いる吸引函の断面図
である。
【図2】同吸引播種機の播種状態を示す縦断側面図であ
る。
【図3】同吸引播種機の播種状態を示す平面図である。
【図4】同吸引播種機の播種状態を示す背面図である。
【図5】吸引機と加振機とを介装した電気回路図であ
る。
【図6】他の実施例における加振機運転制御手段の制御
回路図である。
【図7】モード切換手段の一例を示す電気回路図であ
る。
【図8】基体の前壁のみを示す説明図である。
【図9】吸引凾の他の実施例を示す断面図である。
【図10】図9に示した吸引凾から吸引播種板を取外し
た状態の概略平面図である。
【図11】従来の問題を説明する先出願の吸引函の概略
断面図である。
【符号の説明】
1 基体 2 吸引函 3 支持部材 5 吸引機 7 加振機 10 載置面 21 吸引チャンバー 22 吸引播種面(吸引播種板) 22a 吸引播種口 70 接続線路 71 スイッチ A 吸引通路 T トレイT
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 新古 忠之 大阪府大阪市北区茶屋町1番32号 ヤン マー農機株式会社内 (72)発明者 吉田 清隆 大阪府大阪市北区茶屋町1番32号 ヤン マー農機株式会社内 (72)発明者 竹村 明 大阪府大阪市北区茶屋町1番32号 ヤン マー農機株式会社内 (72)発明者 野口 延浩 大阪府大阪市北区茶屋町1番32号 ヤン マー農機株式会社内 (72)発明者 森元 稔 兵庫県養父郡八鹿町朝倉200番地 八鹿 鉄工株式会社内 (72)発明者 松岡 昭雄 兵庫県養父郡八鹿町朝倉200番地 八鹿 鉄工株式会社内 (72)発明者 古屋 功 兵庫県養父郡八鹿町朝倉200番地 八鹿 鉄工株式会社内 (56)参考文献 実開 平4−16512(JP,U) 実開 平2−107912(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01C 7/04

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トレイが載置される基体と、吸引通路を
    介して吸引機に連通する吸引チャンバー及び該吸引チャ
    ンバーの負圧により種子が吸着される複数の吸引播種口
    を有する吸着播種面とが設けてある吸引函と、該吸引函
    を前記吸着播種面が上向き及び下向きとなるように反転
    が可能に支持した支持部材とを備えた吸引型播種機にお
    いて、前記吸引函は、前記吸引チャンバー内に前記吸着
    播種面に振動を加える加振機が設けてあることを特徴と
    する吸引型播種機。
  2. 【請求項2】 加振機が発振する振動の大きさを可変と
    している請求項1記載の吸引型播種機。
  3. 【請求項3】加振機を連続的に加振させ、スイッチ操作
    で振動の大きさを増大させる連続モードと、スイッチ操
    作時のみ加振させる断続モードとを切換えるモード切換
    手段を備えている請求項1記載の吸引型播種機。
  4. 【請求項4】 吸引機と加振機とが電源線路に対し直列
    に接続され、この接続線路にスイッチを介装している請
    求項1記載の吸引型播種機。
  5. 【請求項5】 支持部材が中空状となって、吸引機に連
    通する吸引通路を形成しており、この吸引通路に、加振
    機を電源線路に接続する接続線路を内装している請求項
    1記載の吸引型播種機。
  6. 【請求項6】 吸着播種面が上向き及び下向きになる
    き、加振機を駆動し、上向き及び下向きへの反転時前記
    加振機の駆動を停止する加振機運転制御手段を備えてい
    る請求項1記載の吸引型播種機。
  7. 【請求項7】 加振機運転制御手段は、吸着播種面が上
    向きになるとき加振機が発振する振動を、種子の移動が
    可能となる振幅とし、吸着播種面が下向きになるとき
    おける振動の振幅を、吸着播種面が上向きになるとき
    おける振動の振幅より大きく、吸着した種子の落下を
    可能にする振幅としている請求項記載の吸引型播種
    機。
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