JP3098731B2 - 積層フィルム - Google Patents

積層フィルム

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JP3098731B2
JP3098731B2 JP09244843A JP24484397A JP3098731B2 JP 3098731 B2 JP3098731 B2 JP 3098731B2 JP 09244843 A JP09244843 A JP 09244843A JP 24484397 A JP24484397 A JP 24484397A JP 3098731 B2 JP3098731 B2 JP 3098731B2
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義信 長岡
美則 橋本
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、印刷されたシート状物
の表面に、接着剤や有機溶媒等を用いることなく、加熱
圧着のみでラミネーションが可能なプリントラミネート
用積層フィルムに関するものである。このプリントラミ
ネート用積層フィルムは透明性、耐ブロッキング性、加
工性に優れ、しかもラミネーション後のツブレ、光沢、
印刷物への接着、外観等に優れたプリントラミネート製
品を与える。このプリントラミネート製品は、本の表紙
カバー、カタログの表紙、玩具やカメラ等の中身が透視
できる窓枠を有する箱形成用包装材として有用である。
【0002】
【従来の技術】印刷したパルプ紙や合成紙、或いは、プ
ラスチックフィルム等の印刷面を保護したり、耐水、耐
油性の付与、光沢を与えて美麗化する目的で、印刷紙の
上にフィルムをラミネートすることは通常行われてお
り、一般にプリントラミネート方法と称している。
【0003】従来のプリントラミネート方法としては、 ドライラミネーター等のコーティング部において有機
溶剤に溶解した接着剤をプラスチックフィルム面に塗布
し、乾燥部で有機溶媒を飛散した後、プラスチックフィ
ルムの接着剤塗布面と印刷紙面とを熱圧着してプリント
ラミネート製品を得る方法、
【0004】有機溶剤や接着剤を使うことなく、二種
以上のエチレン・アクリル酸アルキルエステル共重合
体、エチレン・酢酸ビニル共重合体等の混合物よりなる
感熱接着層を付与した二軸延伸ポリプロピレンのラミネ
ートフィルムの感熱接着面と印刷紙の印刷面とを加熱圧
着のみで貼り合わせてプリントラミネート製品を製造す
る方法(特開昭56−42652号公報、特公平4−2
2431号公報、特開平3−73341号公報)
【0005】透明性が要求される箱形成用包装材の製
造においては、表面が印刷され、窓枠を穿ったパルプ紙
に、ポリウレタン系の溶剤型接着剤や光硬化性接着剤を
ドライラミネート法で塗布した該接着剤面に、透明な合
成樹脂フィルムを貼り合わせる方法(特開昭63−30
7945号公報)等が知られている。
【0006】しかしながら、プリントラミネーション工
程において前記との有機溶剤等を使用する方法で
は、接着剤の乾燥時に発生する溶剤臭の飛散に伴う作業
環境の悪化、工場周辺への環境問題、火災の危険性等が
あったり、品質面では、フィルムに残存した溶剤で印刷
面との接着ムラ、印刷色の変色、印刷ボケ等が生じると
いう問題があった。なお、溶剤塗布乾燥後、溶剤回収等
の設備費用が莫大である等の欠点もある。
【0007】また、の加熱圧着ラミネート用フィルム
においては、印刷面との易接着性の要求に対して、感熱
接着層のエチレン系共重合体樹脂の官能性モノマー含量
が極力多いものを使用するため、滑り性、抗ブロッキン
グ性が劣り、フィルム生産時に離ロール性が悪くなりシ
ワが入ったり、フィルムを巻き取り状態で運送や保存し
た場合、重なり合った基材面とエチレン系共重合体樹脂
面がくっつき、フィルムを巻き戻してラミネートプリン
トに使用する時、貼り合わせ張力が強くなり、積層フィ
ルムが伸びたり、破断する等の問題がある。
【0008】また、の窓枠を設けた箱形成用紙にの
加熱圧着ラミネート用フィルムを使用すると、プリント
ラミネート時、i)窓部を保護する該フィルムのエチレ
ン系樹脂接着層が圧着ゴムロールに付着してゴムロール
表面の模様が転写され、透明性が低下して窓部が曇る。
ii)サンドショット法で表面がブロッキング防止用の
不規則な凹凸を設けたエチレン系樹脂接着層のこの凹凸
部が箱形成用紙の窓枠の窓部に該当する部分が熱ロール
と圧着ゴムロールで完全に押しつぶされない等により形
成された箱内部の透視性が満足できない。i)とii)
の欠点を防止するため、エチレン含有量の少ない融点が
110〜134℃と高いエチレン系樹脂を基材にラミネ
ートしたものを用いると接着性が悪くなる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前述の問題
点を改良すべくなされたものであって、プリントラミネ
ート時に溶剤臭が発生することなく、しかも溶剤除去装
置、回収装置等を必要とせず、さらに印刷した紙等の印
刷インクの変色のないプリントラミネート製品及び窓枠
を有する箱を形成しても窓部の透視性が低下しないプリ
ントラミネート製品を得ることのできるプリントラミネ
ート用積層フィルムを提供することを目的とするもので
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、熱可塑性樹脂
フィルム基材の片面に、この基材の熱可塑性樹脂の融点
より低い融点を有する下記(A)成分と(B)成分を含
有する樹脂接着層を設けたプリントラミネート用積層フ
ィルムを提供するものである。
【0011】 (A)メタロセン化合物を触媒としてエチレン70〜99重量%と炭素数が3 〜12のα−オレフィン30〜1重量%とを共重合して得た密度が0.870〜 0.905g/cm3 、MFRが2〜150g/10分の直鎖状エチレン系共重 合体 60〜97重量% (B)密度が0.910〜0.970g/cm3 、MFRが2〜150g/1 0分のエチレン系樹脂 40〜3重量%
【0012】作用 熱圧着プリントラミネートに用いる積層フィルムの接着
層の主成分をしめる(A)成分は、融点(顕微鏡法)が
約85〜100℃と低く、低温でラミネートできる。ま
た(B)成分のエチレン系樹脂は融点(顕微鏡法)が9
0〜134℃と低く、印刷された紙、アルミ箔、樹脂フ
ィルム等のシート状物と積層フィルムとの積層接着(プ
リントラミネーション)を低温で行うことができると共
に(A)成分のフィルム成形がし難い点を補う。
【0013】また、(A)成分、(B)成分とも共にエ
チレン系樹脂であり、相溶性に富むので印刷されたシー
ト状物にラミネートされた積層フィルムの透明性は優れ
たものとなる。
【0014】発明の具体的な説明 積層フィルムの基材 プリントラミネーション用の積層フィルムに用いられる
基材としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエ
チレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン
等の熱可塑性樹脂の無延伸または延伸フィルムである
が、透明性、剛性強度等の面から二軸延伸したポリプロ
ピレンフィルムやポリエチレンテレフタレートフィルム
が好ましい。基材層の肉厚は6〜100μm、好ましく
は6〜40μmである。また、霞み度(ASTM D1
003)は5%以下のものが好ましい。
【0015】樹脂接着層 前記基材の表面に積層されるエチレン系樹脂接着層は、
基材の熱可塑性樹脂の融点より低い融点を有する下記
(A)成分と(B)成分を含有する樹脂組成物よりな
る。
【0016】 (A)メタロセン化合物を触媒としてエチレン70〜99重量%と炭素数が3 〜12のα−オレフィン30〜1重量%とを共重合して得た密度が0.870〜 0.905g/cm3 、MFRが2〜150g/10分の直鎖状エチレン系共重 合体 60〜97重量% (B)密度が0.910〜0.970g/cm3 、MFRが2〜150g/1 0分のエチレン系樹脂 40〜3重量%
【0017】この樹脂接着層のフィルムの厚さは、7μ
m以上、好ましくは7〜60μmとするのが好ましい。
厚さが7μm未満であると、プリントラミネート製品の
光沢やシート状物と積層フィルムの接着強度が低下した
り、基材上への押出ラミネートの加工性に劣るからであ
る。
【0018】上記(A)成分の直鎖状エチレン系共重合
体は、エチレン70〜99重量%、好ましくは80〜9
3重量%と炭素数が3〜12のα−オレフィン30〜1
重量%、好ましくは20〜7重量%とをメタロセン化合
物の存在下に、高圧イオン重合、気相重合、溶液重合法
により製造される密度(JIS K7112、A法)が
0.870〜0.905g/cm3 、好ましくは0.8
80〜0.903g/cm3 、MFR(JIS K72
10、条件4)が2〜150g/10分、好ましくは5
〜150g/10分のものである。
【0019】MFRが上記範囲以外のものは、いずれも
溶融粘度が高すぎるか低すぎるため、フィルム成形性に
劣り、密度が0.870g/cm3 未満では、成形性に
劣り、0.905g/cm3 を超えてはシート状物の印
刷面との接着性が劣る。この(A)成分の直鎖状エチレ
ン共重合体の融点は約85〜100℃である。
【0020】特に(A)成分の直鎖状エチレン共重合体
は、メタロセン化合物とアルミノオキサンとを併用した
触媒(特開昭61−130314号、同60−3500
6号、同58−19309号、同60−35008号、
特開平5−239232号)、あるいはメタロセン化合
物と、これと反応して安定なアニオンを形成する化合物
を併用した触媒(EP−A−277,004号、国際公
開公報WO92/01723号)を用い、圧力200〜
3,000kg/cm2 、好ましくは300〜2,50
0kg/cm2 、温度125〜250℃、好ましくは1
50〜200℃で高圧イオン重合して得られるものがよ
い。
【0021】メタロセン化合物としては、具体的に次式
に示される化合物が挙げられる。 MLx [式中、MはZr、Ti、Hf、V、Nb、Ta及びC
rからなる群から選ばれる遷移金属であり、Lは遷移金
属に配位する配位子であり、少なくとも1個のLはシク
ロペンタジエニル骨格を有する配位子であり、シクロペ
ンタジエニル骨格を有する配位子以外のLは、炭素数1
〜12の炭化水素基、アルコキシ基、アリーロキシ基、
トリアルキルシリル基、SO3 R基(ただしRはハロゲ
ン等の置換基を有していてもよい炭素数1〜8の炭化水
素基)、ハロゲン原子または水素原子であり、xは遷移
金属の原子価である。]シクロペンタジエニル骨格を有
する配位子としては、例えば、シクロペンタジエニル
基、メチルシクロペンタジエニル基、ジメチルシクロペ
ンタジエニル基、トリメチルシクロペンタジエニル基、
テトラメチルシクロペンタジエニル基、ペンタメチルシ
クロペンタジエニル基、エチルシクロペンタジエニル
基、メチルエチルシクロペンタジエニル基、プロピルシ
クロペンタジエニル基、メチルプロピルシクロペンタジ
エニル基、ブチルシクロペンタジエニル基、メチルブチ
ルシクロペンタジエニル基、ヘキシルシクロペンタジエ
ニル基等のアルキル置換シクロペンタジエニル基あるい
はインデニル基、フルオレニル基等を例示することがで
きる。これらの基は、ハロゲン原子、トリアルキルシリ
ル基等で置換されていてもよい。
【0022】これらの遷移金属に配位する配位子の中で
は、アルキル置換シクロペンタジエニル基が特に好まし
い。上記一般式で表わされる化合物がシクロペンタジエ
ニル骨格を有する基を2個以上含む場合には、そのうち
2個のシクロペンタジェニル骨格を有する基同士は、エ
チレン、プロピレン等のアルキレン基、イソプロピリデ
ン、ジフェニルメチレン等の置換アルキレン基、シリレ
ン基またはジメチルシリレン基、ジフェニルシリレン
基、メチルフェニルシリレン基等の置換シリレン基など
を介して結合されていてもよい。
【0023】シクロペンタジエニル骨格を有する配位子
以外の配位子Lとしては、具体的に下記のようなものが
挙げられる。炭素数1〜12の炭化水素基としては、ア
ルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル
基等が挙げられ、より具体的には、アルキル基として
は、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基、ブチル基等が例示され、シクロアルキル基として
は、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が例示さ
れ、アリール基としては、フェニル基、トリル基等が例
示され、アラルキル基としては、ベンジル基、ネオフィ
ル基等が例示される。
【0024】また、アルコキシ基としては、メトキシ
基、エトキシ基、ブトキシ基等が例示され、アリーロキ
シ基としては、フェノキシ基等が例示され、ハロゲンと
しては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等が例示される。
SO3 Rで表わされる配位子としては、p−トルエンス
ルホナト基、メタンスルホナト基、トリフルオロメタン
スルホナト基等が例示される。このようなシクロペンタ
ジエニル骨格を有する配位子を含む[A−3]メタロセ
ン化合物は、例えば、遷移金属の原子価が4である場
合、より具体的には下記式で示される。
【0025】R2 k 3 l 4 m 5 n M (式中、Mは上記遷移金属であり、R2 はシクロペンタ
ジエニル骨格を有する基(配位子)であり、R3 、R4
及びR5 はシクロペンタジエニル骨格を有する基、アル
キル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル
基、アルコキシ基、アリーロキシ基、トリアルキルシリ
ル基、SO3 R基、ハロゲン原子または水素原子であ
り、kは1以上の整数であり、k+l+m+n=4であ
る。)
【0026】本発明では、上記式R2 k 3 l 4 m
5 n Mにおいて、R2 、R3 、R4及びR5 のうち少な
くとも2個すなわちはR2 及びR3 が、シクロペンタジ
エニル骨格を有する基(配位子)であるメタロセン化合
物が好ましく用いられる。シクロペンタジェニル骨格を
有する基は、エチレン、プロピレン等のアルキレン基、
イソプロピリデン、ジフェニルメチレン等の置換アルキ
レン基、シリレン基またはジメチルシリレン、ジフェニ
ルシリレン、メチルフェニルシリレン基等の置換シリレ
ン基等を介して結合されていてもよい。また、R4 及び
5 は、シクロペンタジエニル骨格を有する基、アルキ
ル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、
アルコキシ基、アリーロキシ基、トリアルキルシリル
基、SO3R基、ハロゲン原子または水素原子である。
【0027】以下に、Mがジルコニウムである遷移金属
化合物について具体的な化合物を例示する。ビス(イン
デニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(インデニル)
ジルコニウムジブロミド、ビス(インデニル)ジルコニ
ウムビス(p−トルエンスルホナト)ビス(4,5,
6,7−テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロ
リド、ビス(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
エチレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、
エチレンビス(インデニル)ジルコニウムジブロミド、
エチレンビス(インデニル)ジメチルジルコニウム、エ
チレンビス(インデニル)ジフェニルジルコニウム、エ
チレンビス(インデニル)メチルジルコニウムモノクロ
リド、エチレンビス(インデニル)ジルコニウムビス
(メタンスルホナト)、エチレンビス(インデニル)ジ
ルコニウムビス(p−トルエンスルホナト)、エチレン
ビス(インデニル)ジルコニウムビス(トリフルオロメ
タンスルホナト)、エチレンビス(4,5,6,7−テ
トラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロリド、イソ
プロピリデン(シクロペンタジエニル−フルオレニル)
ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(シクロペ
ンタジエニル−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニ
ウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(シクロペンタ
ジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン
ビス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジク
ロリド、ジメチルシリレンビス(ジメチルシクロペンタ
ジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン
ビス(トリメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウム
ジクロリド、ジメチルシリレンビス(インデニル)ジル
コニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(インデニ
ル)ジルコニウムビス(トリフルオロメタンスルホナ
ト)、ジメチルシリレンビス(4,5,6,7−テトラ
ヒドロインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチル
シリレンビス(シクロペンタジエニル−フルオレニル)
ジルコニウムジクロリド、ジフェニルシリレンビス(イ
ンデニル)ジルコニウムジクロリド、メチルフェニルシ
リレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、ビ
ス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、
ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジブロミ
ド、ビス(シクロペンタジエニル)メチルジルコニウム
モノクロリド、ビス(シクロペンタジエニル)エチルジ
ルコニウムモノクロリド、ビス(シクロペンタジエニ
ル)シクロヘキシルジルコニウムモノクロリド、ビス
(シクロペンタジエニル)フェニルジルコニウムモノク
ロリド、ビス(シクロペンタジエニル)ベンジルジルコ
ニウムモノクロリド、ビス(シクロペンタジエニル)ジ
ルコニウムモノクロリドモノハイドライド、ビス(シク
ロペンタジエニル)メチルジルコニウムモノハイドライ
ド、ビス(シクロペンタジエニル)ジメチルジルコニウ
ム、ビス(シクロペンタジエニル)ジフェニルジルコニ
ウム、ビス(シクロペンタジエニル)ジベンジルジルコ
ニウム、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムメ
トキシクロリド、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコ
ニウムエトキシクロリド、ビス(シクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムビス(メタンスホナト)、ビス(シク
ロペンタジエニル)ジルコニウムビス(p−トルエンス
ルホナト)、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウ
ムビス(トリフルオロメタンスルホナト)、ビス(メチ
ルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビ
ス(ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジク
ロリド、ビス(ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコ
ニウムエトキシクロリド、ビス(ジメチルシクロペンタ
ジエニル)ジルコニウムビス(トリフルオロメタンスル
ホナト)、ビス(エチルシクロペンタジエニル)ジルコ
ニウムジクロリド、ビス(メチルエチルシクロペンタジ
エニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(プロピルシク
ロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(メ
チルプロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジク
ロリド、ビス(ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニ
ウムジクロリド、ビス(メチルブチルシクロペンタジエ
ニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(メチルブチルシ
クロペンタジエニル)ジルコニウムビス(メタンスホナ
ト)、ビス(トリメチルシクロペンタジエニル)ジルコ
ニウムジクロリド、ビス(テトラメチルシクロペンタジ
エニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(ペンタメチル
シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス
(ヘキシルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロ
リド、ビス(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)
ジルコニウムジクロリド。
【0028】なお、上記例示において、シクロペンタジ
エニル環の二置換体は1,2−及び1,3−置換体を含
み、三置換体は1,2,3−及び1,2,4−置換体を
含む。また、プロピル、ブチル等のアルキル基は、n
−、i−、sec−、tert−等の異性体を含む。上
記のようなジルコニウム化合物において、ジルコニウム
を、チタン、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタ
ルまたはクロムに置き換えた化合物を用いることもでき
る。
【0029】これらの化合物は、単独で用いてもよい
し、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、炭化
水素あるいはハロゲン化炭化水素に希釈して用いてもよ
い。本発明では、メタロセン化合物[A−3]として、
中心の金属原子がジルコニウムであり、少なくとも2個
のシクロペンタジエニル骨格を含む配位子を有するジル
コノセン化合物が好ましく用いられる。
【0030】また、上記のようなメタロセン化合物は、
粒子状担体化合物と接触させて、担体に担持させて用い
ることもできる。担体化合物としては、SiO2 、Al
2 3 、B2 3 、MgO、ZrO2 、CaO、TiO
2 、ZnO、SnO2 、BaO、ThO等の無機担体化
合物、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−1−ブテ
ン、ポリ4−メチル−1−ペンテン、スチレン−ジビニ
ルベンゼン共重合体等の樹脂を用いることができる。
【0031】これらの担体化合物は、二種以上組み合わ
せて用いることもできる。これらのうち、SiO2 、A
2 3 、MgOが好ましく用いられる。アルミノオキ
サンは、一般式
【0032】
【化1】
【0033】(一般式(1)及び(2)において、Rは
メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の炭化水
素基であり、好ましくはメチル基、エチル基、特に好ま
しくはメチル基であり、mは2以上、好ましくは5〜4
0の整数である。)で示されるものである。
【0034】ここで、このアルミノオキサンは、式(O
Al(R1 ))で表わされるアルキルオキシアルミニウ
ム単位及び式(OAl(R2 ))で表わされるアルキル
オキシアルミニウム単位[ここで、R1 及びR2 は、R
と同様の炭化水素基を例示することができ、R1 及びR
2 は相異なる基を表わす]からなる混合アルキルオキシ
アルミニウム単位から形成されていてもよい。その場合
には、メチルオキシアルミニウム単位(OAl(C
3 ))を30モル%以上、好ましくは50モル%以
上、特に好ましくは70モル%以上の割合で含む混合ア
ルキルオキシアルミニウム単位から形成されたアルミノ
オキサンが好適である。
【0035】アルミノオキサンの製造法として、例えば
次の方法を例示することができる。 (1)吸着水を含有する化合物あるいは結晶水を含有す
る塩類、例えば塩化マグネシウム水和物、硫酸銅水和
物、硫酸アルミニウム水和物、硫酸ニッケル水和物、塩
化第1セリウム水和物等の炭化水素媒体懸濁液に、トリ
アルキルアルミニウム等の有機アルミニウム化合物を添
加して反応させる方法。 (2)ベンゼン、トルエン、エチルエーテル、テトラヒ
ドロフラン等の媒体中でトリアルキルアルミニウム等の
有機アルミニウム化合物に直接水を作用させる方法。 (3)デカン、ベンゼン、トルエン等の媒体中でトリア
ルキルアルミニウム等の有機アルミニウム化合物に、ジ
メチルスズオキシド、ジブチルスズオキシド等の有機ス
ズ化合物を反応させる方法。
【0036】これらの方法のうちでは、(1)の方法を
採用するのが好ましい。なお、該アルミノオキサンは、
少量のアルミニウム以外の有機金属成分を含有していて
も差し支えない。また、回収された上記アルミノオキサ
ンの溶液から溶媒あるいは未反応有機アルミニウム化合
物を蒸留して除去した後、溶媒に再溶解してもよい。ア
ルミノオキサンの製造の際に用いられる有機アルミニウ
ム化合物としては、具体的に、トリメチルアルミニウ
ム、トリエチルアルミニウム、トリプロピルアルミニウ
ム、トリイソプロピルアルミニウム、トリn−ブチルア
ルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリsec
−ブチルアルミニウム、トリtert−ブチルアルミニ
ウム、トリペンチルアルミニウム、トリヘキシルアルミ
ニウム、トリオクチルアルミニウム、トリデシルアルミ
ニウム等のトリアルキルアルミニウム、トリシクロヘキ
シルアルミニウム、トリシクロオクチルアルミニウム等
のトリシクロアルキルアルミニウム、ジメチルアルミニ
ウムクロリド、ジエチルアルミニウムクロリド、ジエチ
ルアルミニウムブロミド、ジイソブチルアルミニウムク
ロリド等のジアルキルアルミニウムハライド、ジエチル
アルミニウムハイドライド、ジイソブチルアルミニウム
ハイドライド等のジアルキルアルミニウムハイドライ
ド、ジメチルアルミニウムメトキシド、ジエチルアルミ
ニウムエトキシド等のジアルキルアルミニウムアルコキ
シド、ジエチルアルミニウムフェノキシド等のジアルキ
ルアルミニウムアリーロキシド等が挙げられる。
【0037】また、下記一般式で表わされるイソプレニ
ルアルミニウムを用いることもできる。 (i−C4 9 x Aly (C5 10z (式中、x、y、zは正の数であり、z≧2xであ
る。)これらの中、トリアルキルアルミニウムが特に好
ましい。
【0038】上記の有機アルミニウム化合物は、単独で
あるいは組み合わせて用いられる。また、アルミノオキ
サンの製造の際に用いられる溶媒としては、ベンゼン、
トルエン、キシレン、クメン、シメン等の芳香族炭化水
素、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカ
ン、ドデカン、ヘキサデカン、オクタデカン等の脂肪族
炭化水素、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロオ
クタン、メチルシクロペンタン等の脂環族炭化水素、ガ
ソリン、灯油、軽油等の石油留分あるいは上記芳香族炭
化水素、脂肪族炭化水素、脂環族炭化水素のハロゲン化
物とりわけ塩素化物、臭素化物等の炭化水素溶媒、エチ
ルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類が挙げ
られる。これらのうち特に芳香族炭化水素が好ましく用
いられる。
【0039】さらに、メタロセン化合物と反応して安定
なアニオンとなる化合物とは、カチオンとアニオンのイ
オン対から形成されるイオン性化合物あるいは親電子性
化合物であり、メタロセン化合物と反応して安定なイオ
ンとなって重合活性種を形成するものである。具体的に
は、イオン性化合物は下記式で表わされる。
【0040】[Q]m+[Y]m- Qは、イオン性化合物のカチオン成分であり、カルボニ
ウムカチオン、トロピリウムカチオン、アンモニウムカ
チオン、オキソニウムカチオン、スルホニウムカチオ
ン、ホスホニウムカチオン等が挙げられ、更には、それ
自身が還元され易い金属の陽イオンや有機金属の陽イオ
ン等も挙げられる。
【0041】これらのカチオンは、特表平1−5015
90号公報等に開示されているようなプロトンを与える
ことができるカチオンだけでなく、プロトンを与えない
カチオンでもよい。これらのカチオンの具体例として
は、トリフェニルカルボニウム、ジフェニルカルボニウ
ム、シクロヘプタトリエニウム、インデニウム、トリエ
チルアンモニウム、トリプロピルアンモニウム、トリブ
チルアンモニウム、N,N−ジメチルアンモニウム、ジ
プロピルアンモニウム、ジシクロヘキシルアンモニウ
ム、トリフェニルホスホニウム、トリメチルホスホニウ
ム、トリ(ジメチルフェニル)ホスホニウム、トリ(メ
チルフェニル)ホスホニウム、トリフェニルスルホニウ
ム、トリフェニルオキソニウム、トリエチルオキソニウ
ム、ピリリウム、また、銀イオン、金イオン、白金イオ
ン、パラジウムイオン、水銀イオン、フェロセニウムイ
オン等が挙げられる。
【0042】また、Yは、イオン性化合物のアニオン成
分であり、メタロセン化合物と反応して安定なアニオン
となる成分であって、有機ホウ素化合物アニオン、有機
アルミニウム化合物アニオン、有機ガリウム化合物アニ
オン、有機リン化合物アニオン、有機ヒ素化合物アニオ
ン、有機アンチモン化合物アニオン等が挙げられ、具体
的には、テトラフェニルホウ素、テトラキス(3,4,
5−トリフルオロフェニル)ホウ素、テトラキス(3,
5−ジ(トリフルオロメチル)フェニル)ホウ素、テト
ラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ素、テトラフェ
ニルアルミニウム、テトラキス(3,4,5−トリフル
オロフェニル)アルミニウム、テトラキス(3,5−ジ
(トリフルオロメチル)フェニル)アルミニウム、テト
ラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミニウム、テト
ラフェニルガリウム、テトラキス(3,4,5−トリフ
ルオロフェニル)ガリウム、テトラキス(3,5−ジ
(トリフルオロメチル)フェニル)ガリウム、テトラキ
ス(3,5−ジ(t−ブチル)フェニル)ガリウム、テ
トラキス(ペンタフルオロフェニル)ガリウム、テトラ
フェニルリン、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)
リン、テトラフェニルヒ素、テトラキス(ペンタフルオ
ロフェニル)ヒ素、テトラフェニルアンチモン、テトラ
キス(ペンタフルオロフェニル)アンチモン、デカボレ
ート、ウンデカボレート、カルバドデカボレート、デカ
クロロデカボレート、デカクロロデカボレート等が挙げ
られる。
【0043】また、親電子性化合物としては、ルイス酸
化合物として知られているものの内、メタロセン化合物
と反応して安定なアニオンとなって重合活性種を形成す
るものであり、種々のハロゲン化金属化合物や固体酸と
して知られている金属酸化物等が挙げられる。具体的に
は、ハロゲン化マグネシウムやルイス酸性無機化合物等
が例示される。
【0044】エチレンと共重合される炭素数が3〜12
のα−オレフィンとしては、例えばプロピレン、1−ブ
テン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1
−オクテン、4−メチルペンテン−1、4−メチルヘキ
セン−1、4,4−ジメチルペンテン−1、オクタデセ
ン等が挙げられる。これらの中でも、1−ヘキセン、1
−オクテン、1−ヘプテン、4−メチルペンテン−1が
好ましい。
【0045】(B)成分のエチレン系樹脂は、密度(J
IS K7112、A法)が、0.910〜0.970
g/cm3 、好ましくは0.912〜0.950g/c
3、MFR(JIS K7210、条件4)が2〜1
50g/10分、好ましくは5〜100g/10分であ
り、MFRが上記範囲以外のものは、いずれも溶融粘度
が高すぎるか低すぎるため、成形性に劣り、密度が0.
910g/cm3 未満では、成形性に劣り、0.970
g/cm3 を超えては印刷面との接着性や透明性が劣
る。
【0046】(B)成分のエチレン系樹脂としては、エ
チレンを主成分とし、このエチレンと共重合可能な単量
体、例えば酢酸ビニル、アクリル酸、アクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、プロピレ
ン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン等とを共
重合して得られる共重合体樹脂である。具体的には、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共
重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレ
ン−アクリル酸エチル共重合体、直鎖状エチレン−オク
テン−1共重合体、直鎖状エチレン−ヘキセン−1共重
合体、等の融点が90〜134℃のエチレン系樹脂が例
示される。また、共重合後、加水分解や金属イオンによ
る架橋等により変性されたもの、無水マレイン酸、スチ
レン等を前記エチレン系樹脂にグラフト重合させたもの
も利用できる。これら樹脂及び共重合体は単独のみなら
ず、二種以上を混合して用いてもよい。
【0047】エチレン系樹脂接着層の組成は、メタロセ
ン系化合物から製造された直鎖状エチレン系共重合体
(A)60〜97重量%、好ましくは、70〜95重量
%、エチレン系樹脂(B)3〜40重量%、好ましく
は、5〜30重量%である。メタロセン系触媒から製造
された直鎖状エチレン系共重合体(A)が97重量%を
超えてはフィルム成形性に劣り、60重量%未満ではシ
ート状物の印刷面との接着性や積層フィルムの透明性が
劣る。また、エチレン系樹脂(B)が3重量%未満で
は、フィルム成形性に劣り、40重量%を超えるとシー
ト状物の印刷面との接着性や積層フィルムの透明性が劣
るからである。
【0048】また、該エチレン系樹脂接着層の樹脂に
は、滑剤、アンチブロッキング剤、安定剤、帯電防止
剤、防曇剤、着色剤、その他各種添加剤等を透明性、基
材及び印刷紙等との接着性を極度に変化させない範囲
(0.01〜3重量%)の量で必要に応じて添加でき
る。
【0049】積層フィルム 透明な熱可塑性樹脂フィルムよりなる基材とエチレン系
樹脂接着層との積層フィルムは、両層の共押出成形法、
この共押出されたフィルムを延伸する方法、基材へエチ
レン系樹脂層を押出ラミネートする方法、基材層の縦延
伸や横延伸後にエチレン系樹脂をラミネートする方法等
が挙げられる。
【0050】積層フィルムの肉厚は、13〜160μ
m、好ましくは14〜100μm、霞み度は0.1〜5
%であることが好ましい。また、接着層の表面は、シー
ト状物の印刷面との接着性や基材との接着性を良好にす
るため、例えば、コロナ放電またはオゾン処理などの酸
化処理を行うことが好ましい。コロナ放電は、真空管方
式、サイリスタ方式等の公知のコロナ放電処理装置を用
い、処理量5W・分/m2 以上、好ましくは20〜10
0W・分/m2 でなされる。オゾンの吹付けは、ノズル
またはスリット状の吹出口からオゾン濃度1g/m3
上、好ましくは3g/m3 以上の気体(空気等)を、吹
付け量0.03リットル/分/cm以上、好ましくは
0.1リットル/分/cm以上で吹付けることによって
なされ、エチレン系樹脂の接着層の表面の濡れ張力は3
6〜55dyneの範囲となるよう酸化処理されるのが
好ましい。
【0051】プリントラミネート製品の製造 印刷物へのプリントラミネート用積層フィルムの熱圧着
は、温度が70〜120℃の加熱ロールを用い、プリン
トラミネート用積層フィルムの接着層面が印刷物の印刷
面にロール線圧5〜100kgの圧力で接着するように
熱圧着する。
【0052】以下、窓枠を有するプリントラミネート製
品の製造例を、図面を用いて説明する。図1において、
1はプリントラミネーション用の積層フィルム、2はそ
の基材面、3はエチレン系樹脂接着層面、4は窓6を有
する印刷紙、5は印刷部分、6は窓、7は加熱ロール、
8は圧着ゴムロール、9及び10はガイドロール、11
は窓貼り印刷紙のプリントラミネート製品である。
【0053】図2は、図1のA−A断面図である。図示
されていない給紙装置により断裁された印刷紙4が加熱
ロール7と圧着ゴムロールに繰り出され、一方、積層フ
ィルム1はガイドロール9に導かれ、前記ロール7,8
間で印刷紙4の印刷5面と加熱圧着され、窓貼りプリン
トラミネート製品11が製造される。
【0054】
【実施例】以下に実施例及び比較例を示して、本発明を
より具体的に説明する。 (A)直鎖状エチレン・α−オレフィン共重合体の製造
例 例1 エチレン・1−ヘキセン共重合体(LLDPE−
1) 錯体であるエチレンビス(4,5,6,7−テトラヒド
ロインデニル)ジルコニウムジクロライド2.0mmo
lに、東洋ストウファー製メチルアルモキサンを上記錯
体に対して1000mol倍加え、トルエンで10リッ
トルに希釈して触媒溶液を調製した。
【0055】この触媒溶液を、内容積1.5リットルの
撹拌式オートクレーブ型連続反応器内に入れ、更にこの
反応器内に、エチレンと1−ヘキセンとの混合物を1−
ヘキセンの組成が80重量%となるように供給し、反応
器内の圧力を1600kg/cm2 に保ち、160℃で
反応を行った。反応終了後、MFRが18g/10分、
密度が0.895g/cm3 、融点96℃、1−ヘキセ
ン含量が25重量%で直鎖状であるエチレン・1−ヘキ
セン共重合体(LLDPE−1)を得た。
【0056】例2 エチレン・1−ヘキセン共重合体
(LLDPE−2) 例1の触媒溶液を、内容積1.5リットルの撹拌式オー
トクレーブ型連続反応器内に入れ、更にこの反応器内
に、エチレンと1−ヘキセンとの混合物を1−ヘキセン
の組成が86重量%となるように供給し、反応器内の圧
力を1600kg/cm2 に保ち、150℃で反応を行
った。反応終了後、MFRが9g/10分、密度が0.
881g/cm3 、融点が89℃の直鎖状エチレン・1
−ヘキセン共重合体(LLDPE−2)を製造した。
【0057】例3 エチレン・1−ブテン共重合体(L
LDPE−3) 例1の触媒溶液を、オートクレーブ型連続反応器内に入
れ、更にこの反応器内に、エチレンと1−ブテンとの混
合物を1−ブテンの組成が82重量%となるように供給
し、反応器内の圧力を2200kg/cm2 に保ち、1
80℃で反応を行った。反応終了後、MFRが110g
/10分、密度が0.899g/cm3、融点が97℃
の直鎖状エチレン・1−ブテン共重合体(LLDPE−
3)を得た。
【0058】例4 エチレン・1−ヘキセン共重合体
(LLDPE−4) 例1の触媒溶液を、オートクレーブ内に入れ、更にこの
オートクレーブ内に、エチレンと1−ヘキセンとの混合
物を1−ヘキセンの組成が81重量%となるように供給
し、反応器内の圧力を2200kg/cm2 に保ち、1
75℃で反応を行い、MFRが31g/10分、密度が
0.892g/cm3 、融点が95℃の直鎖状エチレン
・1−ヘキセン共重合体(LLDPE−4)を得た。
【0059】(B)成分のエチレン系樹脂 例1 分岐高圧法低密度ポリエチレン(LDPE−1) 三菱油化(株)製”三菱ポリエチ LM31”(商品
名;MFR8g/10分、密度0.918g/cm3
融点108℃)
【0060】例2 エチレン・酢酸ビニル共重合体(E
VA V301M) 三菱油化(株)製”三菱ポリエチ EVA V301
M”(商品名;酢酸ビニル含量10重量%、MFR9g
/10分、密度0.933g/cm3 、融点99℃) 例3 エチレン・アクリル酸共重合体(EAA) 三菱油化(株)製”ユカロン EAA XA201
V”(商品名;アクリル酸含量8重量%、MFR45g
/10分、密度0.941g/cm3 、融点103℃)
【0061】例4 直鎖状低密度ポリエチレン(LLD
PE−5) 三菱油化(株)製エチレン・1−ヘキセン共重合体”三
菱ポリエチレン XL624”(商品名;MFR9.2
g/10分、密度0.913g/cm3 、融点125
℃) 例5 エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA V40
1S) 三菱油化(株)製”三菱ポリエチ EVA V401
S”(商品名;酢酸ビニル含量19重量%、MFR15
g/10分、融点91℃)
【0062】例6 エチレン・アクリル酸メチル共重合
体(EMA) 三菱油化(株)製”ユカロン EMA XG500S”
(商品名;アクリル酸メチル含量20重量%、MFR1
5g/10分、融点90℃) 例7 分岐高圧法低密度ポリエチレン(LDPE−2) 三菱油化(株)製”三菱ポリエチ LS35”(商品
名;MFR14g/10分、密度0.919g/c
3 、融点108℃)
【0063】基材 PET;二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム
(ダイヤホイル製Sタイプ)、肉厚16μm。 OPP;二軸延伸ポリプロピレンフィルム(二村化学工
業製 FOR(商品名))、肉厚20μm。
【0064】実施例1 例1で得た直鎖状エチレン系共重合体(LLDPE−
1)90重量部と、分岐高圧法ポリエチレン(LDPE
−1)10重量部の混合物を、口径が90mmの押出機
に装着したTダイから、樹脂温度280℃、幅500m
m、肉厚15μmでフィルム状に溶融押し出した。
【0065】次いで、押出ラミネート装置の基材の繰出
部より厚さ16μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレ
ートフィルム[ダイヤホイル(株)製Sタイプ(商品
名)]を繰り出し、この片面にイソシアアネート系アン
カーコート剤[日本曹達(株)製T−120(商品
名)]を5g/m2 の量塗布し、乾燥後、該塗布面と前
記溶融エチレン系樹脂フィルムの片面を接着面として圧
着ロールに導き、表面平滑な冷却ロールと圧縮ゴムロー
ルで圧着ラミネートし、二軸延伸ポリエチレンテレフタ
レートフィルムにエチレン系樹脂フィルムを貼り合わせ
た積層フィルムを得た。そのときの加工性と積層フィル
ムの評価結果を表1に示す。
【0066】次に、得られた該積層フィルムのエチレン
系樹脂フィルム表面に40W・分/m2 のコロナ放電処
理を施し、該熱接着用エチレン系樹脂のコロナ放電処理
面とオフセット印刷し、窓を穿ったアート紙を、ロール
温度が80℃、線圧が55.6kg、速度が30m/分
の圧着機で熱圧着し、窓貼りプリントラミネート製品を
得た。
【0067】この得られた窓貼りプリントラミネート品
の加工性、窓部の透視性、印刷したアート紙の光沢性、
印刷したアート紙と積層フィルムとの接着性等を評価し
た結果を表2に示す。
【0068】実施例2〜5、比較例1〜5 基材と接着層樹脂の配合、及び接着層樹脂の混合温度を
表1に示したように変更した他は、実施例1と同様にし
て表2に示すプリントラミネート製品を得た。なお、比
較例3と4においては、冷却ロールとして表面をマット
仕上げしたマットロールを用いて積層フィルムを得た。
【0069】比較例6 二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム[ダイヤ
ホイル(株)製Sタイプ(商品名)]に、ポリイソシア
アネート、ポリエーテルポリオール系アンカーコート剤
をドライラミネーター機で10g/m2 の量塗布し、乾
燥後、オフセット印刷し、窓を穿ったアート紙を熱圧着
して貼り合わせた他は実施例1と同様に窓貼りプリント
ラミネート製品を得た。評価結果を表2に示す。なお、
積層フィルム、窓貼りプリントラミネート製品の評価は
下記方法で行った。
【0070】1.積層フィルムの特性 (1)透明性 JIS K7105に準拠し、(株)東洋精機製作所製
直読ヘイズメーターで霞み度を測定し、下記範囲で○、
△、×と判断した。
【0071】
【0072】(2)抗ブロッキング性 幅21cm、長さ29cmの積層フィルムの二軸延伸フィル
ム面(2)とエチレン系樹脂(3)面を重ね合わせ、温
度が60℃のオーブン中で幅15cm、長さ20cmに
わたって0.05kg/cm2 の荷重を負荷して24時
間放置した後、重ね合わせた積層フィルムの剪断剥離面
積が10cm2 (幅2cm×長さ5cm)になるように
カットし、引張試験機で剥離(引張スピード500m/
分)に要する荷重を測定した。この値が小さいほど抗ブ
ロッキング性は優れており、値が大きいほど悪い方向を
示し、下記範囲で×〜◎と判断した。
【0073】 剥離荷重(kg/10cm2 ) 評価 2kg以上(積層フィルムが切断) × 1.5〜2kg未満(積層フィルムが伸びきる) △ 1.0〜1.5kg未満(積層フィルムの伸びが復元) ○ 1.0kg未満 ◎
【0074】2.窓貼りプリントラミネート製品の特性 (1)透視性 窓貼りプリントラミネート製品の窓部積層体フィルム面
の霞み度をJIS K7105に準拠し、(株)東洋精
機製作所製の直読ヘイズメーター(商品名)で測定した
値と、目視による窓部の外観観察を下記範囲で○〜×と
判断した。
【0075】 霞み度 窓部観察 評価 0〜5%未満 透視性が良好 ○ 5〜10%未満 窓縁のエンボス状やキズ等の残存で透視性やや不良 △ 10%以上 窓部全体が白っぽくなり透視性が不良 ×
【0076】(2)光沢性及びツブレ性 窓貼りプリントラミネート製品の印刷部分の光沢度(2
0度)を、スガ試験機社製のUGV−5DP(商品名)
で測定した値を示し、また、ツブレ性(印刷紙とエチレ
ン系樹脂との密着性)を目視で観察し、下記評価基準で
評価した。
【0077】 外観のツブレ状態 評価 残存空気が全く無く、印刷色が鮮明 ○ 印刷色上に空気及び接着剤がスジ状や斑点として残存 △ 印刷色上に空気が帯状に残存し、印刷色が不鮮明 ×
【0078】(3)接着性 光沢性を評価した窓貼り製品を、幅25mm、長さ10
0mmの試験品に切断し、長さ方向50mmを手で剥離
した後、島津製作所製引張試験機で180度方向に30
0mm/分の引張速度で剥離した引張強度の値を下記の
範囲で判断した。
【0079】 引張強度(g/25mm) 評価 150以上 ◎ 100〜150未満 ○ 50〜100未満 △ 50未満 ×
【0080】
【表1】
【0081】
【表2】
【0082】
【発明の効果】本発明の積層フィルムは、ロール温度7
0〜120℃程度の低温度の加熱圧着のみで印刷した紙
等とプリントラミネートすることができ、さらに印刷し
た紙等の印刷インクの変色のないプリントラミネート製
品及び窓枠を有する箱を形成しても窓部の透視性が低下
しないプリントラミネート製品を得ることのできる優れ
ものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】熱圧着ラミネート装置を用いて、プリントラミ
ネート製品を製造する工程を示す斜視図。
【図2】窓貼りプリントラミネート製品の断面図。
【符号の説明】
1 積層フィルム 2 基材 3 エチレン系樹脂接着層 4 窓枠を有する印刷紙 5 印刷部分 6 窓 7 加熱ロール 8 圧着ゴムロール 9,10 ガイドロール 11 窓貼りプリントラミネート製品
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−207056(JP,A) 特開 平6−207057(JP,A) 特開 平6−207059(JP,A) 特開 平6−207060(JP,A) 特開 平6−207062(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 1/00 - 35/00 C08L 23/00 - 23/24

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱可塑性樹脂フィルム基材の片面に、この
    基材の熱可塑性樹脂の融点より低い融点を有する下記
    (A)成分と(B)成分を含有する樹脂接着層を設けた
    プリントラミネート用積層フィルム。 (A)メタロセン化合物を触媒としてエチレン70〜99重量%と炭素数が3 〜12のα−オレフィン30〜1重量%とを共重合して得た密度が0.870〜 0.905g/cm3 、MFRが2〜150g/10分の直鎖状エチレン系共重 合体 60〜97重量% (B)密度が0.910〜0.970g/cm3 、MFRが2〜150g/1 0分のエチレン系樹脂 40〜3重量%
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