JP3098534B2 - 円筒形リチウム二次電池 - Google Patents

円筒形リチウム二次電池

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JP3098534B2 JP02332925A JP33292590A JP3098534B2 JP 3098534 B2 JP3098534 B2 JP 3098534B2 JP 02332925 A JP02332925 A JP 02332925A JP 33292590 A JP33292590 A JP 33292590A JP 3098534 B2 JP3098534 B2 JP 3098534B2
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浩平 山本
義久 日野
吉郎 原田
稔 稲垣
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富士電気化学株式会社
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  • Secondary Cells (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
この発明は、円筒形リチウム二次電池に関し、より詳
しくは、それぞれ帯状の正極とリチウム負極とをセパレ
ータを介してスパイラル状に巻介した電極群を電池缶内
に収納した構造の、円筒形リチウム二次電池に関するも
のである。
【従来の技術】 この種の円筒形リチウム二次電池では、第2図に例示
したように、リチウム箔などで作ったリチウム負極1の
金属(ステンレス、ニッケル等)製の負極集電体11の一
端部を圧着等で固着すると共に、この圧着部を耐電解液
性の絶縁テープ12で被覆して、集電体の固定、正極との
内部短絡を防止している。また負極集電体11の他端部11
aは、例えば電池缶にスポット溶接などで接続し、導通
を得る構成が採られる。
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記構成の円筒形リチウム二次電池で
は、充放電を繰返し行った場合、リチウム負極における
リチウムの溶解・析出に伴って、リチウム負極が途中で
切れてしまうという問題がある。このため、リチウム負
極と負極集電体との導通が損なわれ集電効率が悪くな
り、実用上充放電可能なサイクル数(サイクル効率)が
短くなるという問題がある。 このようなリチウム切れは特に絶縁テープの付近で多
く起こることが知得されている。これは、充放電時にお
いて絶縁テープ端部付近のリチウムに電流が集中し、電
流密度が高くなることが原因であると考えられる。 また、絶縁テープを貼着した部分の金属リチウムは充
放電に寄与しないため、その分充放電要領が低下すると
いう欠点もある。 この発明は、上記のようなリチウム負極でのリチウム
切れによる集電効率の低下、あるいは充放電容量の低下
が少なく、サイクル特性が良好である円筒形リチウム二
次電池を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
この発明の円筒形リチウム二次電池は、それぞれ帯状
の正極とリチウム負極とをセパレータを介して積重し且
つスパイラル状に巻回した電極群を電池缶内に収納して
なり、前記リチウム負極に、帯状のアルミニウム箔から
なる負極集電体が設けられていることを要旨とするもの
である。 また、上記のアルミニウム箔からなる負極集電体は従
来電池で使用される金属(ステンレス、ニッケル等)製
のものに比べて一般的にはステンレス、鉄などから構成
される電池缶に対する溶接強度が不十分で、従ってスポ
ット溶接により電池缶との接続は困難である。このた
め、電池缶がリチウム負極側となる構造では、上記の負
極集電体から延出したリード部分を、電池缶の底部内面
に、耐電解液性の導電性接着剤(導電性塗料)で固着し
て接続することで、負極集電体と電池缶との導通を計る
構成とすれば良い。 上記のアルミニウム箔としては厚さが0.1〜0.15mm程
度のものを用いれば良い。これより薄ければアルミニウ
ム箔を均一厚とすることが難しく、アルミニウム箔自身
の強度が非常に弱くなり、またリチウムとの合金化によ
る集電効率の向上などを図ることが困難となる。また0.
15mmより厚くしても集電効率などの向上の点ではほとん
ど変わらず、かえって負極集電体が厚くなる分だけ電池
缶内におけるリチウム負極や正極などの収納量が制限さ
れて電池容量の低下を招く。 また、このアルミニウムで作られた負極集電体は、0.
01〜0.15mm程度の厚さで、リチウム負極の幅の30〜70%
程度の幅で、またリチウム負極のよりやや短い長さとす
れば良い。
【作用】
アルミニウム箔で作られた上記負極集電体はリチウム
負極と合金変し、若干硬化する。 そして、放電/充電時の際はこのリチウム−アルミニ
ウム合金部分においてリチウムが溶出/析出する反応が
おきるが、アルミニウム部分は反応しない。このため充
放電を繰返し行った場合でも、リチウム負極の切れが起
き難くなり、サイクル寿命が格段に改善される。 またこのように負極集電部分のリチウムも充放電に寄
与するため、充放電容量が低下することもない。
【実施例】
以下に実施例を説明する。 第1図(A)において、厚さ0.1mmのリチウム箔で作
られた幅40mm程度のリチウム負極1の片面には、厚さ0.
1mm,幅20mm程度で、リチウム負極1よりやや短い長さの
アルミニウム箔からなる負極集電体2が圧着などで貼着
されている。またこの負極集電体2の一部は上方に延出
されて、頭部に円形の拡径部分を備えたリード部分2aと
なっている。 第1図(B)は、上記のリチウム負極1を用いて構成
される実施例の電池を示したもので、電池缶6には、こ
のリチウム負極1と帯状の正極3をセパレータ4を介し
て積重し、またこれらを一緒にスパイラル状に巻回して
構成される電極群5が、絶縁底板7を介して収納され
る。 その場合、電池缶6の底部内面の略中央部に、エポキ
シ系などの2液性接着剤とグラファイト、金属粉などの
導電性粉末を混合してなる導電性接着剤を予じめ塗布し
ておく。そして、電極群5の収納の際に電極群底部より
絶縁底板7の下面側に取出した負極集電体2のリード部
分2aをこの導電性接着剤により電池缶6の底部内面に接
着し、集電集電体1と電池缶6とを接続する。 その後は、非水電解液を注入し、電池缶開口部に封口
ガスケット8、封口板9、端子板10などを載置し、また
電池缶開口部の上端部を内側にカールするなどして電池
を封口して、図示したような、直径14.2mm,高さ50.3mm
の筒形リチウム電池(本発明品)を作製した。 一方、第2図に示した構成のリチウム負極を用いた他
は、上記と同様にして同寸法の筒形リチウム電池(従来
品)を作製した。 これら2種類の電池を、150mAの電流で端子電圧3.8V
まで充電し、また300mAの電流で端子電圧2.0Vまで放電
するというサイクルを、放電容量が初期容量の半分にな
るまで繰返し、サイクル寿命をそれぞれ調べた。結果は
下表の通りである。
【発明の効果】
以上のようにこの発明によれば、リチウム負極におけ
るリチウム切れによる集電効率の低下、あるいは充放電
容量の低下が少ない、サイクル特性が良好な筒形リチウ
ム電池を提供することができる。
【図面の簡単な説明】 第1図(A)は本発明に係わる負極集電体を備えたリチ
ウム負極の説明図、第1図(B)はこれを用いて作製し
た実施例の筒形リチウム電池の断面図、第2図は従来の
負極集電体を備えたリチウム負極の説明図である。 1……リチウム負極、2,12……負極集電体、3……正
極、6……電池缶。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 稲垣 稔 東京都港区新橋5丁目36番11号 富士電 気化学株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−220360(JP,A) 特開 昭62−170149(JP,A) 特開 昭60−86777(JP,A) 特公 昭56−22107(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01M 10/40 H01M 4/64

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】それぞれ帯状の正極とリチウム負極とをセ
    パレータを介して積重し且つスパイラル状に巻回した電
    極群を電池缶内に収納してなり、 前記リチウム負極に、帯状のアルミニウム箔からなる負
    極集電体が設けられていることを特徴とする円筒形リチ
    ウム二次電池。
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