JP3098098B2 - 2−クロロ−5−置換アミノメチルピリジン類の製造方法 - Google Patents

2−クロロ−5−置換アミノメチルピリジン類の製造方法

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JP3098098B2 JP04112162A JP11216292A JP3098098B2 JP 3098098 B2 JP3098098 B2 JP 3098098B2 JP 04112162 A JP04112162 A JP 04112162A JP 11216292 A JP11216292 A JP 11216292A JP 3098098 B2 JP3098098 B2 JP 3098098B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は2−クロロ−5−置換ア
ミノメチルピリジン類の製造方法に関する。更に詳しく
は、5−アミノメチル−2−クロロピリジンをアルデヒ
ド類とを反応させて得られるイミンを還元することによ
る2−クロロ−5−置換アミノメチルピリジン類の製造
方法に関する。2−クロロ−5−置換アミノメチルピリ
ジン類は医農薬の中間体として有用な化合物である。
【0002】
【従来の技術】2−クロロ−5−置換アミノメチルピリ
ジン類の製造方法として、従来次の様な方法が知られて
いる。 (1)2−クロロ−5−クロロメチルピリジンとアミン
類を反応させる方法(特開平3−151363号、特開
平3−157308号、特開平3−128361号)。 (2)2−クロロ−5−ピリジンカルバルデヒドとアミ
ン類を反応させてイミンとし、このイミンを単離した
後、水素化ホウ素ナトリウムで還元する方法(特開平2
−171号)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら(1)の
方法では、2−クロロ−5−クロロメチルピリジンは皮
膚刺激性があるため取扱いにくい。また(2)の方法で
は、2−クロロ−5−置換アミノメチルピリジン類の収
率(2−クロロ−5−ピリジンカルバルデヒドに基づ
く)が約50%程度であり、満足できるものではない。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らはかかる欠点
を解決するために種々検討を行なった。その結果、2−
クロロ−5−クロロメチルピリジンの代わりにこの物質
に比べて皮膚刺激性が極めて少ない2−アミノメチル−
5−クロロピリジンを原料とし、これをアルデヒド類と
反応させた後、生成するイミンを還元すれば、優れた収
率で2−クロロ−5−置換アミノメチルピリジン類が得
られることを見出し本発明を完成した。
【0005】すなわち、本発明は、5−アミノメチル−
2−クロロピリジンと
【化4】 [式中、Rは脂肪族炭化水素基を示す。]で示されるア
ルデヒド類とを反応させて得られる
【化5】 [式中、Rは前記に同じ。]で示されるイミンを還元す
ることを特徴とする
【化6】 [式中、Rは前記に同じ。]で示される2−クロロ−5
−置換アミノメチルピリジン類の製造方法に関するもの
である。
【0006】化で示されるアルデヒド類において、R
で示される炭化水素基としては例えば、メチル基、エチ
ル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、te
rt−ブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル
基、シクロヘプチル基等の直鎖状もしくは分岐状のアル
キル基又はシクロアルキル基が挙げられる。
【0007】5−アミノメチル−2−クロロピリジンと
で示されるアルデヒド類との反応において溶媒を使
用するのが好ましい。使用できる溶媒としてはメタノ−
ル、エタノ−ル、イソプロパノ−ル等のアルコ−ル類、
ベンゼン、トルエン、キシレン、シクロヘキサン等の炭
化水素類が挙げられる。その使用量は、5−アミノメチ
ル−2−クロロピリジンに対して1〜50重量倍、好ま
しくは10〜20重量倍である。また化で示されるア
ルデヒド類は、5−アミノメチル−2−クロロピリジン
に対して等モル〜2倍モル、好ましくは1.05〜1.
15倍モル用いるのが良い。反応温度は0〜150℃、
好ましくは20〜30℃である。反応時間は原料の種
類、反応条件によるが通常0.5〜2時間である。
【0008】このようにして得られた反応終了液をその
まま還元に付することができるが、好ましくは、反応で
生成した水を除去した後の反応終了液を還元に付す。ま
た反応終了液から単離された化2で示されるイミンを還
元に付すこともできる。この還元には種々の方法が適用
できるが、還元剤として水素化ホウ素アルカリ金属塩を
用いて還元する方法及び接触還元する方法が好ましい。
これらの中でも水素化ホウ素アルカリ金属塩を用いて還
元する方法が特に好ましい。
【0009】水素化ホウ素アルカリ金属塩としては水素
化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素リチウム、水素化ホ
ウ素カリウムなどが挙げられる。ぞの使用量は、5−ア
ミノメチル−2−クロロピリジンに対して0.25〜2
倍モル、好ましくは0.5〜等モルである。水素化ホウ
素アルカリ金属塩による還元反応は、アルコ−ル類例え
ばメタノ−ル、エタノ−ル、イソプロパノ−ル等の溶媒
の存在下で行なうのが好ましい。その使用量は、5−ア
ミノメチル−2−クロロピリジンに対して1〜20重量
倍、好ましくは5〜10重量倍である。次に反応温度は
0〜60℃好ましくは20〜30℃であり、反応時間は
原料の種類、反応条件によるが通常0.5〜3時間であ
る。
【0010】このようにして生成した、化で示される
2−クロロ−5−置換アミノメチルピリジン類の単離、
精製は、過剰の水素化ホウ素アルカリ金属塩を酸で分解
した後、常法にしたがって、例えば抽出、蒸留により容
易に行うことができる。
【0011】接触還元する場合、使用する水素化触媒と
しては貴金属触媒、ラネ−触媒が挙げられるが、好まし
くはラネ−ニッケル、ラネ−コバルトである。ラネ−触
媒の使用量は、5−アミノメチル−2−クロロピリジン
に対して1〜50重量%、好ましくは5〜30重量%で
ある。使用できる溶媒としては、メタノ−ル、エタノ−
ル、イソプロパノ−ル等のアルコール類、ベンゼン、ト
ルエン、キシレン、シクロヘキサン等の炭化水素類が挙
げられる。その使用量は、5−アミノメチル−2−クロ
ロピリジンに対して1〜50重量倍、好ましくは5〜1
0重量倍である。反応における水素圧は常圧〜150K
g/cm2 好ましくは5〜60Kg/cm2である。次に
反応温度は0〜150℃好ましくは20〜100℃であ
り、反応時間は反応温度、触媒量により変わるが通常
0.5〜4時間である。
【0012】このようにして生成した、化で示される
2−クロロ−5−置換アミノメチルピリジン類の単離、
精製は、水素化触媒のろ別後、常法にしたがって、例え
ば蒸留により容易に行うことができる。
【0013】
【実施例】以下に実施例を示しさらに詳細に本発明を説
明するが本発明はそれらの実施例に限定されるものでは
ない。 実施例1 アセトアルデヒド4.63gとトルエン4.63gとの
溶液を5−アミノメチル−2−クロロピリジン14.3
gとトルエン142.5gとの溶液に21〜22℃、1
時間で滴下した。21〜23℃で2時間撹拌し分液しト
ルエン層を取った。トルエン層にメタノ−ル66.7g
加え、水素化ホウ素ナトリウム1.89gを22〜24
℃、40分で分割投入した。24℃で3時間撹拌し塩酸
水溶液にてpH7とし溶媒を留去した。残渣に水酸化ナ
トリウム水溶液を加えpH11.5としトルエンで抽出
した。抽出液を濃縮し残液を蒸留して2−クロロ−5−
エチルアミノメチルピリジン14.3g(5−アミノメ
チル−2−クロロピリジンに基づく収率84%)を得
た。
【0014】実施例2 アセトアルデヒド9.25gとトルエン9.25gとの
溶液を5−アミノメチル−2−クロロピリジン28.5
gとトルエン85.5gとの溶液に17〜18℃、1時
間で滴下する。18〜19℃で2時間撹拌し分液しトル
エン層を取り、残存する水分を共沸脱水して除いた。容
量500mlの電磁撹拌式オ−トクレ−ブに脱水された
トルエン層、トルエン85.5g、ラネ−コバルト6.
7gを仕込み、これに水素を導入および加熱して80
℃、40kg/cm2に昇温昇圧し、ついで当該温度、
該圧力を保ちながら水素の導入を続け接触還元反応を行
なった。1.5時間反応しオ−トクレ−ブを室温まで冷
却し、反応液から触媒をろ別した。ろ液を濃縮し残渣を
蒸留して2−クロロ−5−エチルアミノメチルピリジン
22.0g(5−アミノメチル−2−クロロピリジンに
基づく収率64%)を得た。
【0015】
【発明の効果】本発明によれば、医薬、農薬等の原体、
中間体の合成原料として有用な2−クロロ−5−置換ア
ミノメチルピリジン類を皮膚刺激性の少なく取扱いが容
易な原料を用いて、従来方法に比べて高収率で製造する
ことができる。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−221985(JP,A) 特開 昭60−218386(JP,A) 特開 平3−151363(JP,A) 特開 平6−16635(JP,A) 特開 平5−70431(JP,A) 特開 平3−271273(JP,A) 英国特許出願公開2228003(GB,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 213/00 - 213/61 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】5−アミノメチル−2−クロロピリジンと 【化1】 [式中、Rは脂肪族炭化水素基を示す。]で示されるア
    ルデヒド類とを反応させて得られる 【化2】 [式中、Rは前記に同じ。]で示されるイミンを還元す
    ることを特徴とする 【化3】 [式中、Rは前記に同じ。]で示される2−クロロ−5
    −置換アミノメチルピリジン類の製造方法。
  2. 【請求項2】還元剤として水素化ホウ素アルカリ金属塩
    を用いることを特徴とする請求項1記載の2−クロロ−
    5−置換アミノメチルピリジン類の製造方法。
  3. 【請求項3】還元が接触還元である請求項1記載の2−
    クロロ−5−置換アミノメチルピリジン類の製造方法。
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