JP3097884B2 - リニア多極磁石着磁装置 - Google Patents

リニア多極磁石着磁装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、リニア多極磁石に着磁
して、その着磁状況を検査するためのリニア多極磁石着
磁装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】今日、多くの民生用機器はその軽薄短小
化が進んでおり、従来回転モータを使用しボール螺子と
ナットを使用して直線移動させていたものについても、
リニアモータを用いてダイレクトに直線駆動させる機構
も多く使われるようになってきている。かかる状況にお
いて、そのリニアモータを動作させるにはリニア多極磁
石が必須のものであり、この量産手法の確立が期待され
ている。
【0003】従来は、図14に示す着磁装置によって、
試料であるリニア多極磁石1に対して着磁を行ってい
た。以下にこの従来の着磁装置の構成について説明す
る。リニア多極磁石1は図14に示される状況では未だ
磁化がなされていない。ワーク台8はその底部にナット
8aが取り付けられており、このワーク台8はボール螺
子7の回転に従って直線移動できるようになっている。
また、ワーク台8自体には、試料1を暫定的に固定しう
るように固定手段9が取り付けられており、ワーク台8
の移動によっても試料1がずれないようになっている。
モータ2のボール螺子7は、モータ2により回転するよ
うになっている。モータ2はサーボアンプ3により駆動
される。そのサーボアンプ3は、モータ2の動作が定速
で動作するような信号源4に接続されている。
【0004】一方、着磁ヘッド5は着磁信号源6に接続
され、着磁信号に応じた磁界を発生するようになってい
る。着磁信号源6は着磁ヘッド5の下を通過する試料1
の速度に応じて適当な多極が発生するような周波数の電
力を供給するようになっている。次に、この着磁装置の
動作を簡単に説明する。試料1がワーク台8上に固定さ
せられると、サーボアンプ3により発生する信号により
モータ2が回転され、試料1の移動が開始する。着磁ヘ
ッド5の下を通過する際、着磁信号源6の発生する交流
信号によって試料1に磁界がかけられる。その結果、試
料には多極が発生し、多極磁石が生成される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来例に
よると、着磁信号を単に一定周波数の信号源に接続して
いるので、ワーク台8の移動が高い精度で定速を保たな
ければ、多極磁石のNSNS…の繰り返しにムラが生
じ、安定した着磁ができたとは言い難いこととなる。ま
た、試料1と着磁ヘッド5とのギャップは高々数十μm
程度である。このため、試料1の公差・ワレ・欠け等を
充分に目視検査したあとでなければ、試料1を移動する
際に試料1と着磁ヘッド5が当たり、着磁ヘッド5を破
損することがあった。
【0006】さらに試料1を複数個まとめて着磁するこ
とは困難があり、高速にしかも大量の多極磁石を生産す
ることは不可能であった。本発明は上記問題点を解消す
るためになされたものであって、本発明は、リニア多極
磁石の着磁を確実に行いしかも短時間で大量の多極磁石
の良否判定を確実に行うことができるリニア多極磁石着
磁装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的は、本発明にあ
っては、直線移動可能な移動台と、この移動台の位置を
検出する位置検出手段と、移動台に複数の試料を保持す
るための試料保持手段と、各試料を磁化するための着磁
手段と、着磁された試料の着磁状況を確認する着磁確認
手段と、移動台の移動と、着磁手段の着磁電流出力と、
着磁確認手段の着磁確認出力と、の同期をとるために、
移動台が直線移動する際に、移動台の移動量に対応する
信号を発生する信号発生手段と、を備えるリニア多極磁
石着磁装置により、達成される。
【0008】前記試料保持手段は、好ましくは試料を着
脱自在に保持するための吸着手段を含む、請求項1また
は請求項2に記載のリニア多極磁石着磁装置。前記移動
台が移動する際に、好ましくは前記試料保持手段に保持
された試料と前記着磁手段とが当たるのを回避するため
に、前記試料の異常を検出する異常検出手段を備える、
請求項1または請求項2に記載のリニア多極磁石着磁装
置。上記目的は、本発明にあっては、移動台により複数
の試料を直線移動する際に、移動台の移動量に対応する
信号を発生し、移動台の試料と、この試料を磁化するた
めの着磁手段と、が当たるのを回避するために、着磁手
段に対する試料の状態を確認し、移動台の移動量に対応
する信号に同期して、着磁手段により試料を磁化し、移
動台の移動量に対応する信号に同期して、着磁確認手段
により試料の着磁状況の確認を行うリニア多極磁石着磁
方法により、達成される。
【0009】
【作用】上記構成によれば、移動台の移動と、着磁手段
の着磁電流出力と、着磁確認手段の着磁確認出力と、の
同期をとることにより、位置的に正確に着磁とその確認
作業を行える。試料を吸着することにより、試料の設定
を簡単に行える。試料に着磁するまえに、試料が着磁手
段に当たらないことを確認する。
【0010】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例を添付図面に基
づいて詳細に説明する。尚、以下に述べる実施例は、本
発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々
の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明
において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、こ
れらの態様に限られるものではない。
【0011】図1は、本発明のリニア多極磁石着磁装置
の好ましい実施例を示す斜視図である。このリニア多極
磁石着磁装置は、図1と図2に示すようなリニア多極磁
石14を着磁するためのものである。この複数のリニア
多極磁石14が、試料保持手段22に設定することがで
きるようになっている。このリニア多極磁石14は試料
とも言う。リニア多極磁石着磁装置は、移動台としての
ワーク台13、位置検出手段としてのリニアスケール5
8、試料保持手段22、着磁手段51、着磁確認手段5
2、異常検出手段77、移動手段99、制御監視手段1
01を備えている。
【0012】リニア多極磁石14は、図1と図2に示す
ような形状のものであり、例えば縦10mm、横2.5
mm、奥行2mm程度の小さいものである。このような
リニア多極磁石14に対して、図4に示すような着磁手
段51の着磁ヘッド51aにより、図5に示すようなリ
ニアに着磁領域が形成されるようになっている。この極
幅Lは、例えば高々200ないし300μm程度のもの
であるが、本発明で対象とするリニア多極磁石14はこ
れに限定されるものではない。図1に示すように、架台
23の内部には、上述した移動手段99と位置検出手段
であるリニアスケール58を内蔵している。
【0013】この移動手段99は、モータ42とボール
螺子11等を備えている。このボール螺子11はモータ
42により正逆回転可能である。位置検出手段58は、
このボール螺子11と平行に配置されている。この位置
検出手段58は、従来使用されているリニアスケールと
もいう直線型の位置を検出する装置である。例えば、こ
の位置検出手段58は、ワーク台13が矢印X方向、即
ちボール螺子11の軸方向に関して移動することによ
り、そのワーク台13の移動量に対応するパルス数を発
生して、制御監視手段101に対してその数のパルスを
送ることができるようになっている。
【0014】ナット46はワーク台13に対して固定さ
れている。このナット46は上記ボール螺子11にかみ
合っている。このため、ボール螺子11の正逆回転によ
り、ワーク台13は矢印X方向+および−方向に移動可
能である。ワーク台13の上には、試料保持手段22が
着脱可能に吸着して保持することができるようになって
いる。しかも、この試料保持手段22の上には、複数の
リニア多極磁石14を着脱可能に吸着して位置決めして
配置することができるようになっている。そのワーク台
13と試料保持手段22の構造を、図6ないし図8にお
いて説明する。特に、図7に示すように、ワーク台13
の中には真空引きもしくはバキューム形成をするための
横孔13aが形成されている。この横孔13aはバキュ
ーム形成手段13bに接続されている。この横孔13a
は別の接続孔13cに接続されている。
【0015】一方、ワーク固定治具としての試料保持手
段22は、やはり横孔22aおよび複数の孔22dを有
している。この孔22dは固定しようとするリニア多極
磁石14の数に対応して設けられている。横孔22aは
孔22cに接続されている。この孔22cは孔13cと
つながっていて、バキューム装置13bを作動すること
により、図6に示すように、複数のリニア多極磁石14
を試料保持手段22に対して吸引すると共に、試料保持
手段22をワーク台13に対しても吸着することができ
るようになっている。
【0016】図8に示すように、試料保持手段22は、
クランパー22aと固定部22bおよび位置決めピン2
2cを有している。クランパー22aはバネ22eによ
り矢印R方向に移動して、リニア多極磁石14を固定部
22bに対して付勢して固定できるようになっている。
位置決めピン22cはリニア多極磁石14の両側の位置
決めを行えるようになっている。これにより、リニア多
極磁石14は試料保持手段22の上面において移動する
ことはない。
【0017】図1に示している着磁手段51は、着磁ヘ
ッド51aと、この着磁ヘッド51aを架台23に対し
て固定する固定台20を有している。着磁ヘッド51a
は従来用いられている上述した形式のものを採用するこ
とができる。着磁ヘッド51aは例えば珪素鋼板を張り
合せた一般的なコアにコイルが巻かれたもので構成され
ている。例えば図4に示すように、着磁ヘッド51aの
下端の設定高さもしくは設定位置は、試料保持手段22
の上に設定されている各リニア多極磁石14の上面の高
さに対して、必要なギャップ長32を有するように設定
しなければならない。このようにしないと、着磁ヘッド
51aの下端とリニア多極磁石14が衝突していまう恐
れがある。
【0018】図1に示している着磁確認手段52は、固
定台20により架台23に対して固定されている。着磁
確認手段52は、いわゆるMRヘッド(磁気抵抗素子)
であり、着磁確認の際に、この着磁確認手段52の下を
通る各リニア多極磁石14に対して、適当な間隔を保つ
ような高さに設定されている。また図4に示す着磁ヘッ
ド51aの下端と試料14との間に設定されているギャ
ップ長32は、例えば20+/−10μm程度に設定す
るのが好ましい。
【0019】図1に示している異常検出手段ともいう寸
法検出手段77は、レーザ投光部48とレーザ受光部4
9を備えている。レーザ投光部48は、架台23の着磁
ヘッド51aの横の位置に設定されている。レーザ受光
部49は、架台23のレーザ投光部48と対向する位置
に配置されている。これにより、試料保持手段22が矢
印X−方向に移動する時に、図4に示すようなレーザ光
のスポット光31を投光できるようになっている。この
スポット光31は、その直径が例えば約1mm程度であ
る。好ましくはそのスポット光31のほぼ下半分がリニ
ア多極磁石14の通過により隠れるような高さに設定さ
れている。レーザ受光部49は、レーザ投光部48から
のレーザ光を受光してその出力を電気信号に変換する
が、その受光した光の量に応じて電気出力が変化するよ
うになっている。近接センサ21は、ワーク13の上に
試料保持手段22がのっているかどうかを検出するもの
である。
【0020】次に図9を参照する。この図9において
は、上述した各要素の電気的接続が示されている。図9
においては理解を容易にするために、DCモータ42お
よびボール螺子11、着磁ヘッド51a、近接センサ2
1は、その機械的位置関係と同じになるように記載して
いる。制御監視手段101は、制御・検査処理部56、
アンプ53、A/D変換器50、54、を有している。
制御・検査処理部56は、ほとんど全ての構成部分と接
続されていて、動作の開始および終了の制御ならびに検
査情報分の収集およびこれに対する情報処理を行う部分
である。ここでは、例えば制御検査処理部56としてパ
ーソナルコンピュータを用いているが、これに限らずシ
ーケンサやワンボードマイクロコンピュータもしくはこ
れらの組合せにより構成しても良い。
【0021】位置検出手段58は、ワーク台13の移動
があると、その移動距離に従ってパルスを発生するもの
である。例えばリニアスケールであるともいう位置検出
手段58は、0.2μmごとに1パルスを発生すること
ができるようになっている。DCモータ42は、サーボ
アンプ43によって速度制御され動作する。この動作の
開始および終了ならびに方向の指示も、制御・検査処理
部56によってされるように構成されている。そして本
実施例においては、ワーク台13は、約10mm/se
c程度の動作をするように制御される。
【0022】上述したバキューム手段13bは、図9に
おいては真空圧検出部45と負圧発生駆動部44を有し
ている。この負圧発生駆動部44とワーク台13がチュ
ーブ44aにより接続されている。負圧発生部44は適
当な真空状態を発生する。ここでワーク台13はその内
部が中空になっていることは既に述べた通りである。真
空圧検出部45は、隣接された空間の空気圧を検査し
て、その情報が電気的に制御・検査処理部56に転送で
きるようになっている。ここで、真空圧検出部45は、
図示してはいないが、ワーク台13の内部に連通した空
間に連設されているので、ワーク台13の中空部の空気
圧を測定していることになっている。レーザ受光部49
は、その出力がA/D変換部50によりデジタル情報に
変換されて、受光した光の量がどの程度なのかを、制御
・検査処理部56で管理できるようになっている。
【0023】着磁ヘッド51aは、直接制御、検査処理
部56と接続されている。この制御・検査処理部56か
らの指示により、その直下を通りすぎるリニア多極磁石
14に対して着磁ができるようになっている。着磁確認
手段52の出力は、アンプ53を介してA/D変換器5
4においてA/D変換されて、制御・検査処理部56で
情報の収集と記憶が行われるようになっている。なお、
この着磁確認時のサンプリングタイミングは、時間によ
って行うのではなく、位置検出手段58の出力パルスに
よって行うようになっている。
【0024】図10を参照する。この図10では上述し
た制御・検査処理部56の内部構造の一例を示してい
る。バスBに対してインターフェース100、着磁ヘッ
ドドライバー131、インターフェース102,10
3,104およびCPU105、マンマシンインターフ
ェース106、収集値メモリ107、DMA108およ
びインターフェース109が接続されている。マンマシ
ンインターフェース106に対してはキーボード106
aおよび表示装置106bが接続されている。インター
フェース109に対してはレーザ受光部49がA/D変
換器50を介して接続されている。
【0025】インターフェース100に対してはA/D
変換器54およびアンプ53を介して着磁確認手段52
が接続されている。着磁ヘッドドライバ131には着磁
ヘッド51aが接続されている。インターフェース10
2には負圧発生駆動部44と真空圧検出部45が接続さ
れている。インターフェース103にはサーボアンプ4
3が接続されている。インターフェース104には近接
センサ41が接続されている。
【0026】次に上記構成における概略の動作を説明す
る。図1を参照すると、リニア多極磁石14が試料保持
手段22およびワーク台13を介して吸着される。この
ワーク台13が当初位置から矢印X−方向に移動する時
に、異常検出手段77によりリニア多極磁石14の高さ
の検出をする。これにより、着磁ヘッド51aの下端と
各リニア多極磁石14が衝突するのを未然に防ぐ。着磁
ヘッド51aの下に各リニア多極磁石14が通り、各リ
ニア多極磁石14に対して着磁が順次行われる。そし
て、着磁確認手段52により各リニア多極磁石14の着
磁状況の検査が順次行われる。なお、ワーク台13の位
置検出のための分解能は、0.2μmの位置検出手段5
8により行うことができる。即ち、図9において、自動
運転中において、モータ42のコントロール、着磁ヘッ
ド51aの着磁電流出力、それから着磁確認手段52の
MR出力との同期を、位置検出手段58の発生パルスに
より取ることができる。
【0027】次に、上記動作をさらに詳しく説明する。
まず、ワーク台13の上に試料保持手段22をのせて、
しかもその上に複数のリニア多極磁石14をのせる。そ
して負圧をかけて、試料保持手段22とリニア多極磁石
14をワーク13に対して固定する。そして図9の制御
・検査処理部56は、人間が操作パネルのスイッチを押
すことにより動作指示があると、モータ42等の動作を
開始する。ただしこの時に負圧が充分になっていなけれ
ばその動作を開始しない。これはリニア多極磁石14の
ズレを防止するためである。試料保持手段22をワーク
台13にのせた時に、ワーク台13の中空部と連通する
ようになっていて、リニア多極磁石14の吸着と共に試
料保持手段22のワーク台13への固定をも合わせて実
現するようになっていることは言うまでもない。
【0028】図4に示した、高さ検出手段ともいう異常
検出手段77のレーザ投光部48から出力されるレーザ
光のスポット31は、正常なリニア多極磁石14によっ
てその半分が隠れるようになっているために、もしリニ
ア多極磁石14に欠けやワレ等の異常がある場合には、
その欠けやワレを検出し、制御・検査処理部56に対し
てそれに対応する信号を送る。
【0029】詳細には、図4に示した要求されるリニア
多極磁石14と、着磁ヘッド51aとのエアギャップ長
32は、20+/−10μmであるので、着磁を行う前
にリニア多極磁石14の高さを、たとえば分解能1μm
で検出する。なお、隣接するリニア多極磁石14は、図
8で示したように、位置決めピン22cにより2mm以
上離されているので、どのリニア多極磁石14が異常な
状態にあるのかを確実に判別することができる。ここ
で、リニア多極磁石14が移動してきたことも、位置検
出手段58の情報とは別にこのレーザ受光部49からの
信号により検出している。
【0030】仮にこのレーザ受光情報によってエラーが
検出された時には、即時に装置動作全てを停止する。こ
れにより着磁ヘッド51aとリニア多極磁石14との衝
突を防止する。従って着磁ヘッドの破壊を防止できると
共に、その停止したことを制御・検査処理部56はオペ
レータに対して通知するようになっている。
【0031】位置検出手段58の発生するパルスに基づ
いて、制御・検査処理部56は着磁ヘッド51aに対し
て着磁を指示する。着磁ピッチ、通電幅ともに位置検出
手段58のパルスをカウントして出力している。図3の
パルスに基づいて着磁を指示するのは、ワーク台13の
移動に伴なう空間的な着磁の位置精度を向上させるため
である。図3のパルス例は、通電幅がFで表され、ピッ
チはDで表されている。これにより、移動台のスピード
にかかわらず、一定のデューティ比の安定した着磁出力
が出せる。
【0032】各リニア多極磁石14に対して着磁作業が
なされると、そのままリニア多極磁石14は着磁確認手
段52の直下に移動してくる。ここで着磁確認手段52
によって、制御・検査処理部56は着磁検査のための情
報を収集する。情報は、この時に発生している位置検出
手段58の発生するパルスごとに、即ち、ここでは移動
台が0.2μm移動するごとに、一旦制御・検査処理部
56の内部のメモリに蓄積することができる。 このよ
うにして制御・検査処理部56のメモリ中に蓄えられた
情報については、以下の点について検査を行う。 (a)着磁確認手段52の出力が所定以上出ているこ
と。 (b)注目している磁極での着磁確認手段52の出力
と、他の磁極での着磁確認手段52の出力との比が所定
以上でないこと。 (c)図5に示す極幅Lが所定の範囲以内に入っている
こと。 (d)所定の数の多極着磁が全て終了した位置での累積
距離誤差が所定以内に収まっていること。 これらの検査を合格しないリニア多極磁石は、例えばリ
ニアモータの固定磁石としてモータに組込んだ場合に
は、モータの回転のムラ等の不都合を生じることにな
る。ここで着磁確認手段52の出力は、図11に示すよ
うに、各極ごとに正弦波状の出力が得られる。
【0033】1つのリニア多極磁石14についての情報
量は膨大であり、たとえば4個のリニア多極磁石14を
着磁したときには、およそ260キロバイト(Kワー
ド)程度にまで及ぶものである。従ってこのままでは、
データ処理においてはその大量の情報量ゆえに処理時間
を無視することができない。しかし、データ処理に大局
的な検査法、局所的な検査法を用いることにより、デー
タ量は、たとえは50キロバイト(Kワード)となり、
約3秒で着磁結果を判別できる。
【0034】上述したメモリ中に蓄えた情報における検
査は、それぞれのピーク点情報にゼロクロス点情報を取
り出して、これをたとえばパーソナルコンピュータで処
理することにほかならない。そこで、この性質を積極的
に使用して、高速の処理を実現することにする。具体的
には、図12に示すように、まずたとえば1μm毎に情
報を検査して、暫定的にピーク点およびゼロクロス点を
検出する。ここで1μmごとの情報の抽出は、蓄積され
た全データが0.2μmごとに連続して記憶されている
ので、これに対し5つごとに飛ばして参照すれば達成す
ることができる。
【0035】次に図13に示すように、その暫定ピーク
点または暫定ゼロクロス点を中心に+/−1μm範囲
で、真のピーク点もしくはゼロクロス点を検索する。こ
れによって必要な点を容易にしかも高速に検索できたこ
とになる。上述したようにリニア多極磁石14に着磁し
て検査した結果、たとえば高精度(+/−10μm)
で、微少ピッチ(264μm)の着磁、高分解能(0.
2μm)の着磁状態の検査が可能である。本発明は上記
実施例に限定されるものではない。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1と4の発
明によれば、着磁電流出力の通電幅を、従来のように時
間でなく、移動台が移動する際に発生する移動量に対応
した信号に同期して与えることができる。このため、高
精度で、微少ピッチの着磁を安定して行なうことができ
る。また、着磁確認出力を、信号発生手段の発生する信
号に同期して高い位置精度で確認することができ、これ
を例えばコンピュータ処理することにより高速で高分解
能な着磁状態の分析をすることができる。請求項2の発
明によれば、試料を壊すことなくしかも確実に保持する
ことができる。さらに試料の着脱もしくは投排を短時間
ですることができる。請求項3の発明によれば試料と着
磁手段とのエアーギャップがかなり微少なものであって
も、試料の公差やワレあるいは欠け等によって試料の位
置がずれていたり突出していたとしても、着磁手段や試
料を破損する恐れがなくなる。従って作業者がこのよう
な破損防止を目視で監視する必要がなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のリニア多極磁石着磁装置の好適な実施
例を示す斜視図。
【図2】本発明における試料としてのリニア多極磁石1
4を示す斜視図。
【図3】着磁手段における通電幅およびピッチを例示す
る図。
【図4】着磁ヘッドとスポット光およびリニア多極磁石
の位置関係を示す図。
【図5】図2のリニア多極磁石の磁化領域を例示する
図。
【図6】ワーク台、試料保持手段、リニア多極磁石の吸
着を示す図。
【図7】図6におけるワーク台と試料保持手段の断面を
示す図。
【図8】図6における試料保持手段を示す斜視図。
【図9】図1のリニア多極磁石着磁装置の電気的構成を
示す図。
【図10】図9における制御・検査処理部の内部の構成
例を示す図。
【図11】着磁確認手段の出力波形例を示す図。
【図12】図11におけるピーク点と0クロス位置を探
索することを示す図。
【図13】真のピークと暫定ピークを例示する図。
【図14】従来のリニア多極磁石着磁装置の例を示す斜
視図。
【符号の説明】
13 ワーク台(移動台) 14 リニア多極磁石(試料) 21 近接センサ 22 試料保持手段 51 着磁手段 52 着磁確認手段 56 制御・検出手段 58 位置検出手段 77 異常検出手段(高さ検出手段) 99 移動手段 101制御監視手段

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直線移動可能な移動台と、 この移動台の位置を検出する位置検出手段と、 移動台に複数の試料を保持するための試料保持手段と、 各試料を磁化するための着磁手段と、 着磁された試料の着磁状況を確認する着磁確認手段と、 移動台の移動と、着磁手段の着磁電流出力と、着磁確認
    手段の着磁確認出力と、の同期をとるために、移動台が
    直線移動する際に、移動台の移動量に対応する信号を発
    生する信号発生手段と、を備えることを特徴とする、リ
    ニア多極磁石着磁装置。
  2. 【請求項2】 前記試料保持手段は、試料を着脱自在に
    保持するための吸着手段を含む、請求項1または請求項
    2に記載のリニア多極磁石着磁装置。
  3. 【請求項3】 前記移動台が移動する際に前記試料保持
    手段に保持された試料と前記着磁手段とが当たるのを回
    避するために、前記試料の異常を検出する異常検出手段
    を備える、請求項1または請求項2に記載のリニア多極
    磁石着磁装置。
  4. 【請求項4】 移動台により複数の試料を直線移動する
    際に、移動台の移動量に対応する信号を発生し、 移動台の試料と、この試料を磁化するための着磁手段
    と、が当たるのを回避するために、着磁手段に対する試
    料の状態を確認し、 移動台の移動量に対応する信号に同期して、着磁手段に
    より試料を磁化し、 移動台の移動量に対応する信号に同期して、着磁確認手
    段により試料の着磁状況の確認を行うことを特徴とす
    る、リニア多極磁石着磁方法。
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