JP3097273B2 - ホスト機能材料 - Google Patents

ホスト機能材料

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JP3097273B2 JP04053869A JP5386992A JP3097273B2 JP 3097273 B2 JP3097273 B2 JP 3097273B2 JP 04053869 A JP04053869 A JP 04053869A JP 5386992 A JP5386992 A JP 5386992A JP 3097273 B2 JP3097273 B2 JP 3097273B2
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  • Investigating Or Analyzing Non-Biological Materials By The Use Of Chemical Means (AREA)
  • Treatment Of Liquids With Adsorbents In General (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、環状の新規なホスト機
能材料に関するものであり、詳細にはゲスト−ホスト効
果を利用して、包接されるランタノイド系イオンを含む
ゲスト分子の分析等に有用な環状ホスト材料に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】下記一般式〔III 〕
【0003】
【化3】
【0004】(式中R1 、R2 、R3 、R4 およびR5
は水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル基、ニトロ基
またはアルコキシ基を示し、nは1,2または3の数を
示す)で表わされるアゾフェノール誘導体は、金属イオ
ンに対して錯形成能を有し、その吸収波長は錯化する金
属イオンにより異なるため、金属イオンの分析に有用な
ことが知られている(特公平1−50230号公報参
照)
【0005】
【発明が解決しようとする課題およびそれを解決するた
めの手段】本発明は、環状フェノール性化合物に特殊な
基を導入することにより、金属イオンの錯形成能、イオ
ン選択性等が従来のものとは異なる新しい性質を有する
化合物を提供することを目的とするものである。すなわ
ち、本発明は請求項1において、一般式〔I〕で示され
るインドアニリン系化合物から誘導される基を含むカリ
ックスアレン類であるホスト機能材料に関する。
【0006】また、好ましくは、カリックスアレン類が
前記請求項2において一般式〔III〕で示されるもので
あることが挙げられる。本発明において、一般式〔I〕
及び〔II〕の式中、Yとしては、水素原子又はメチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基を
示し、R1 およびR2 はそれぞれ独立してメチル基、エ
チル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基を示す。
本発明のホスト機能材料は、例えば下記構造式〔IV〕
【0007】
【化4】
【0008】(式中、nは4の整数を示す。)で表わさ
れるカリックスアレン類と炭酸水素ナトリウム、水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリを水又はメタ
ノール、エタノール等のアルコール、アセトン等のケト
ン等の親水性溶媒に溶解させ、下記一般式〔V〕
【0009】
【化5】
【0010】(式中、Y、R1 、R2 は前記定義に同
じ。)で示される化合物の塩酸塩または硫酸塩の水溶液
を加えて混合液とし、これに低温、好ましくは0〜5℃
にてフェリシアン化カリウム、次亜塩素酸ナトリウム、
過硫酸アンモニウム等の酸化剤の水溶液を加えて5分〜
5時間反応させ、生成した沈澱を濾別することにより容
易に得ることができる。さらに必要に応じて、カラムク
ロマトグラフィー、再結晶等による精製を行なってもよ
い。
【0011】上記の方法により、前記請求項1において
一般式〔I〕で示されるカリックスアレン−キノン化合
物が製造される。この化合物をN,N−ジメチルホルム
アミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド
等の極性溶媒中、水素化ナトリウム等の存在下、ハロゲ
ノ酢酸エステルを加え、室温から100℃の温度で数時
間反応させた後、氷水に注いで有機溶媒を抽出して単離
する。さらに必要に応じて、カラムクロマトグラフィ
ー、再結晶等により精製を行なってもよい。
【0012】かくして得られる本発明のカリックスアレ
ン化合物は、環状フェノール骨格の中にインドアニリン
系色素残基であるキノン骨格を導入したために、ゲスト
分子を選択的に取り込む。そのものの吸収スペクトルは
包接されるゲスト分子により異なるので、それらゲスト
分子の抽出、分離および分析に有用なホスト機能材料で
ある。
【0013】
【実施例】以下に実施例を挙げて、本発明を更に具体的
に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるもの
ではない。 実施例1 <合成法> 下記構造式(P)
【0014】
【化6】
【0015】で表わされるカリックス〔4〕アレン30
0mg(0.707m mol)および水酸化ナトリウム339
mg(8.484m mol)をアセトン100ml中に溶解させ
た。このアセトン溶液に下記構造式(Q)
【0016】
【化7】
【0017】で表わされる化合物の塩酸塩1.218g
(5.656m mol)の飽和水溶液を加え、これにフェリ
シアン化カリウムK3 Fe(CN)6 1.864g
(5.656m mol)を溶かした水溶液をゆっくりと滴下
し、その後10分間攪拌した。次いで、反応溶液を20
0mlの水中に注ぎ、酢酸によって中和した。アセトンを
留去したのち、沈澱を濾取し、水洗した。乾燥後、シリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒クロロホル
ム)にて分離・精製して下記構造式(A)で示される目
的の化合物を茶かっ色の固体320gで得た。(収率7
5.6%)
【0018】
【化8】
【0019】
【表1】
【0020】この化合物の赤外スペクトルを図1に示し
た。
【0021】
【0022】
【化9】
【0023】
【化10】
【0024】
【化11】
【0025】<物性値>構造式〔A〕の化合物 融点 231−233℃ マススペクトル 600(M+ +2)
【0026】
【表2】
【0027】構造式〔B〕の化合物 融点 178.2℃ マススペクトル 773(M+ +1)
【0028】
【表3】
【0029】構造式〔C〕の化合物 融点 161−167℃ マススペクトル 776(M+ +4)
【0030】
【表4】
【0031】構造式〔D〕の化合物 融点 157−160℃ マススペクトル 1121(M+ +1)
【0032】
【表5】
【0033】実施例3 <合成例>前記実施例2の構造式〔C〕で示される化合
物50mgと乾燥したN,N−ジメチルホルムアミド10
mlに懸濁させた水素化ナトリウム12.56mgを加え、
室温にて攪拌した。これにブロモ酢酸エチル0.05ml
と乾燥し、N,N−ジメチルホルムアミド1mlを室温で
加え、80℃にて攪拌した。約1時間後、原料が消失し
たので100mlの氷水に注いだ。酢酸にて反応溶液のp
Hを弱酸性(pH5)に調整し、クロロホルム200ml
で抽出してクロロホルム層を減圧乾燥させた。シリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:クロロホル
ム)で精製し、青紫色の主生成物38mgを得た。メタノ
ールで再結晶を行い、下記構造式〔E〕で示される青紫
色結晶を得た。
【0034】
【化12】
【0035】<物性値>構造式〔E〕の化合物 融点 110−112℃ マススペクトル 930.5(M+ −14.5) 945.2(M+ +1)
【0036】
【表6】
【0037】実施例4 <合成例>前記実施例2で構造式〔B〕で示される化合
物200mgと、乾燥したN,N−ジメチルホルムアミド
13mlに懸濁させた水素化ナトリウム64mgを加え、室
温にて攪拌した。これにブロモ酢酸エチル0.18mlと
乾燥したN,N−ジメチルホルムアミド3mlを室温で加
え、80℃にて約7時間攪拌した。この間反応を促進す
るため約5時間後に水素化ナトリウム25mgとブロモ酢
酸エチル0.1mlおよび乾燥したN,N−ジメチルホル
ムアミド5mlを追加した。原料消失後、反応溶液を氷水
100mlに注ぎ、酢酸にて弱酸性に調整し、クロロホル
ム150mlで抽出し、クロロホルム層を減圧乾燥させ
た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:
クロロホルム:ベンゼン=1:4)で青紫色の主生成物
を133mg(収率54%)得た。n−ヘキサンで再結晶
を行い、下記構造式〔F〕で示される青紫色結晶を58
mg得た。
【0038】
【化13】
【0039】<物性値>構造式〔F〕の化合物 融点 128−130℃ マススペクトル 945.1(M+ +1)
【0040】
【表7】
【0041】
【0042】
【0043】実施例5 前記実施例4で得られた構造式〔F〕の化合物につい
て、ランタノイド系金属塩添加に伴なう吸収スペクトル
の変化について調べた。測定方法は、99%エタノール
中に上記化合物を1.5×10-5mol/リットル、各
種金属塩を該化合物に対して100倍モル比の1.5×
10-3mol/リットルの濃度となるように調整し、5
時間放置した後、溶液の可視吸収スペクトルについて測
定した。その結果を表−2に示すがGd3+,Eu3+,C
3+イオンは選択的にとり込み、それぞれ最大吸収波長
は金属塩無添加時に比べて143,150,148nm
長波長へシフトした。
【0044】
【表9】
【0045】
【発明の効果】本発明のホスト機能材料は、特定のゲス
ト分子を包接することができるので、その特定分子の抽
出、分離、分析等に応用することが有用である。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−112861(JP,A) Tetrahedron Lette rs,1991,32(50),p.7419−7420 J.Chem.Soc.,Chem. Commun.,1990,12,p.878− 879 Aust.J.Chem.,1991,44 (9),p.1249−1262 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09K 3/00 108 G01N 31/22 124 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式〔I〕で示されることを特徴
    とするランタノイド系イオン検出用ホスト機能材料。 【化1】 {式中、Rは水素原子または−CH2COOR′(R′
    はアルキル基)を表わし、mは0,2又は3の整数、n
    は1,2又は4の整数を表わし、かつm+n=4を表わ
    す。但し、m及びnは各構成単位の数を表わし、各構成
    単位の順序は限定されない。Yは水素原子又はアルキル
    基を表わし、R1,R2はそれぞれアルキル基を表わ
    す。}
  2. 【請求項2】 下記一般式〔II〕で示されることを特徴
    とするランタノイド系イオン検出用ホスト機能材料。 【化2】 {式中、Rは水素原子または−CH2COOR′(R′
    はアルキル基)を表わし、Yは水素原子またはアルキル
    基を表わし、R1,R2はそれぞれアルキル基を表わ
    す。}
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Non-Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
Aust.J.Chem.,1991,44(9),p.1249−1262
J.Chem.Soc.,Chem.Commun.,1990,12,p.878−879
Tetrahedron Letters,1991,32(50),p.7419−7420

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