JPH0791265B2 - N−(2−アミノ−3−アルコキシ(またはアラルキルオキシ)ベンゾイル)−l−プロリナ−ルアセタ−ルおよびその製造方法 - Google Patents
N−(2−アミノ−3−アルコキシ(またはアラルキルオキシ)ベンゾイル)−l−プロリナ−ルアセタ−ルおよびその製造方法Info
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- JPH0791265B2 JPH0791265B2 JP61211241A JP21124186A JPH0791265B2 JP H0791265 B2 JPH0791265 B2 JP H0791265B2 JP 61211241 A JP61211241 A JP 61211241A JP 21124186 A JP21124186 A JP 21124186A JP H0791265 B2 JPH0791265 B2 JP H0791265B2
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
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- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/55—Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、新規化学物質であるN−(2−アミノ−3−
アルコキシ(またはアラルキルオキシ)ベンゾイル)−
L−プロリナールアセタールおよびその製造方法に関す
る。
アルコキシ(またはアラルキルオキシ)ベンゾイル)−
L−プロリナールアセタールおよびその製造方法に関す
る。
さらに詳しくは、一般式(I) (式中、Rはアルキル基またはアラルキル基を示し、R1
およびR2はそれぞれ独立してアルキル基を示す)で表さ
れるN−(2−アミノ−3−アルコキシ(またはアラル
キルオキシ)ベンゾイル)−L−プロリナールアセター
ルおよびその製造方法である。
およびR2はそれぞれ独立してアルキル基を示す)で表さ
れるN−(2−アミノ−3−アルコキシ(またはアラル
キルオキシ)ベンゾイル)−L−プロリナールアセター
ルおよびその製造方法である。
本発明の新規化学物質は、抗腫瘍性または抗菌性等の薬
理作用を有する薬理活性が期待されるピロロ−1,4−ベ
ンゾジアゼピン系化合物を化学的に製造するための中間
体として有用なものである。
理作用を有する薬理活性が期待されるピロロ−1,4−ベ
ンゾジアゼピン系化合物を化学的に製造するための中間
体として有用なものである。
すなわち、本発明のN−(2−アミノ−3−アルコキシ
(またはアラルキルオキシ)ベンゾイル)−L−プロリ
ナールアセタールを所定の条件下にインドールと反応さ
せるとティリバリンの前駆体であるO−アルキル(また
はアラルキル)ティリバリンに誘導でき、さらにエーテ
ル結合を解裂させることによりティリバリンとすること
ができる。
(またはアラルキルオキシ)ベンゾイル)−L−プロリ
ナールアセタールを所定の条件下にインドールと反応さ
せるとティリバリンの前駆体であるO−アルキル(また
はアラルキル)ティリバリンに誘導でき、さらにエーテ
ル結合を解裂させることによりティリバリンとすること
ができる。
また、このもの自身も種々の薬理活性が期待される化合
物である。
物である。
(従来の技術及び発明が解決しようとする問題点) 本発明の化合物は新規化合物であり、その製造例は知ら
れていない。
れていない。
本発明者等は、ピロロ−1,4−ベンゾジアゼピン系化合
物、とくにティリバリンの薬理活性に着目し、これを化
学的に効率良く製造する方法を鋭意検討した。
物、とくにティリバリンの薬理活性に着目し、これを化
学的に効率良く製造する方法を鋭意検討した。
ティリバリンまたはその前駆体であるO−アルコキシテ
ィリバリンを化学的に製造する方法については、唯一、
N.Mohr and H.Budzikiewicz等の方法(Tetrahedro Vol.
38 147(1982))が知られているに過ぎない。
ィリバリンを化学的に製造する方法については、唯一、
N.Mohr and H.Budzikiewicz等の方法(Tetrahedro Vol.
38 147(1982))が知られているに過ぎない。
この方法は先ずN−ベンジルオキシカルボニル−L−プ
ロリンをビルスマイヤー試薬で酸塩化物としインドール
のグリニヤ試薬と反応させ、さらに保護基を除去して3
−(L−プロリル)インドールを製造する。つぎにこの
3−(L−プロリル)インドールを2−ニトロ−3−ベ
ンジルオキシ(またはメトキシ)安息香酸と縮合し、次
いで還元・環化させてティリバリンまたはO−メチルテ
ィリバリンを製造する方法である。しかしながら、この
方法はN−ベンジルオキシカルボニル−L−プロリンの
酸塩化物とインドールのグリニヤ試薬との反応におい
て、かなりの量でプロリン核のラセミ化を伴い易い。ま
たティリバリンは下記Aの立体構造を有する化合物であ
るが、 この方法においてはその最終工程の還元・環化工程での
立体選択性に乏しくAのエピマーであるBの構造を有す
る化合物が多量に生成する。
ロリンをビルスマイヤー試薬で酸塩化物としインドール
のグリニヤ試薬と反応させ、さらに保護基を除去して3
−(L−プロリル)インドールを製造する。つぎにこの
3−(L−プロリル)インドールを2−ニトロ−3−ベ
ンジルオキシ(またはメトキシ)安息香酸と縮合し、次
いで還元・環化させてティリバリンまたはO−メチルテ
ィリバリンを製造する方法である。しかしながら、この
方法はN−ベンジルオキシカルボニル−L−プロリンの
酸塩化物とインドールのグリニヤ試薬との反応におい
て、かなりの量でプロリン核のラセミ化を伴い易い。ま
たティリバリンは下記Aの立体構造を有する化合物であ
るが、 この方法においてはその最終工程の還元・環化工程での
立体選択性に乏しくAのエピマーであるBの構造を有す
る化合物が多量に生成する。
例えば、前記の文献によれば、O−メチルティリバリン
に関しては、A:B=48:52、ティリバリンに関しては、A:
B=8:92である。従って、異性体との分離が繁雑とな
る。
に関しては、A:B=48:52、ティリバリンに関しては、A:
B=8:92である。従って、異性体との分離が繁雑とな
る。
前記のような方法にかわる新規な製造方法について、と
くにその製造過程においてプロリン核のラセミ化を伴わ
ず、かつ立体選択的にO−アルキル(またはO−アラル
キル)ティリバリンを製造する方法について検討した。
その結果、本発明の新規化合物、即ち、式(I)のN−
(2−アミノ−3−アルコキシ(またはアラルキルオキ
シ)ベンゾイル)−L−プロリナールアセタールを製造
することに成功し、この化合物を原料としてティリバリ
ンを効率的に製造しうることを見出した。
くにその製造過程においてプロリン核のラセミ化を伴わ
ず、かつ立体選択的にO−アルキル(またはO−アラル
キル)ティリバリンを製造する方法について検討した。
その結果、本発明の新規化合物、即ち、式(I)のN−
(2−アミノ−3−アルコキシ(またはアラルキルオキ
シ)ベンゾイル)−L−プロリナールアセタールを製造
することに成功し、この化合物を原料としてティリバリ
ンを効率的に製造しうることを見出した。
すなわち、本発明者らはこのN−(2−アミノ−3−ア
ルコキシ(またはアラルキルオキシ)ベンゾイル)−L
−プロリナールアセタールを溶剤中トリメチルシリルク
ロライドのようなシリル化剤で処理した後、塩化亜鉛の
ようなルイス酸の存在下にインドールとの縮合反応を行
ったところ、一段の反応で前記Aの立体構造を有するO
−アルキル(またはO−アラルキル)ティリバリンが好
収率で製造し得るという予想外の事実を見出した。
ルコキシ(またはアラルキルオキシ)ベンゾイル)−L
−プロリナールアセタールを溶剤中トリメチルシリルク
ロライドのようなシリル化剤で処理した後、塩化亜鉛の
ようなルイス酸の存在下にインドールとの縮合反応を行
ったところ、一段の反応で前記Aの立体構造を有するO
−アルキル(またはO−アラルキル)ティリバリンが好
収率で製造し得るという予想外の事実を見出した。
(問題点を解決するための手段) 前記のように本発明はティリバリンの製造中間体として
極めて有用な化合物とその製造方法を提供するものであ
る。
極めて有用な化合物とその製造方法を提供するものであ
る。
すなわち、本発明は、一般式(I) (式中、Rはアルキル基またはアラルキル基を示し、ま
たR1およびR2はそれぞれ独立してアルキル基を示す)で
表されるN−(2−アミノ−3−アルコキシ(またはア
ラルキルオキシ)ベンゾイル)−L−プロリナールアセ
タール、およびこの化合物の製造方法(下記及び)
である。
たR1およびR2はそれぞれ独立してアルキル基を示す)で
表されるN−(2−アミノ−3−アルコキシ(またはア
ラルキルオキシ)ベンゾイル)−L−プロリナールアセ
タール、およびこの化合物の製造方法(下記及び)
である。
N−保護−L−プロリナールをアセタール化して一般式
(II) (式中、R1およびR2はそれぞれ独立してアルキル基を示
し、Xは保護基を示す)で表されるN−保護−L−プロ
リナールアセタールに変換した後、保護基を除去してL
−プロリナールアセタールとし、ついでこの化合物を一
般式(III) (式中、Rはアルキル基またはアラルキル基を示す)で
表される2−アミノ−3−アルコキシ(またはアラルキ
ルオキシ)安息香酸を縮合剤の存在下に反応させること
を特徴とする一般式(I) (式中、Rはアルキル基またはアラルキル基を示し、R1
およびR2はそれぞれ独立してアルキル基を示す)で表さ
れるN−(2−アミノ−3−アルコキシ(またはアラル
キルオキシ)ベンゾイル)−L−プロリナールアセター
ルの製造方法(以下、第1の方法と言う)、ならびに 一般式(IV) (式中、Rはアルキル基またはアラルキル基を示す)で
表される2−ニトロ−3−アルコキシ(またはアラルキ
ルオキシ)安息香酸を縮合剤の存在下にL−プロリンア
ルキルエステルと縮合させN−(2−ニトロ−3−アル
コキシ(またはアラルキルオキシ)ベンゾイル)−L−
プロリンアルキルエステルとし、ついでこの化合物のエ
ステル基をホルミル基に変換して、一般式(V) (式中、Rはアルキル基またはアラルキル基を示す)の
N−(2−ニトロ−3−アルコキシ(またはアラルキル
オキシ)ベンゾイル)−L−プロリナールとした後アセ
タール化し、ついで還元することを特徴とする一般式
(I) (式中、Rはアルキル基またはアラルキル基を示し、R1
およびR2はそれぞれ独立してアルキル基を示す)で表さ
れるN−(2−アミノ−3−アルコキシ(またはアラル
キルオキシ)ベンゾイル)−L−プロリナールアセター
ルの製造方法(以下、第2の方法と言う)である。
(II) (式中、R1およびR2はそれぞれ独立してアルキル基を示
し、Xは保護基を示す)で表されるN−保護−L−プロ
リナールアセタールに変換した後、保護基を除去してL
−プロリナールアセタールとし、ついでこの化合物を一
般式(III) (式中、Rはアルキル基またはアラルキル基を示す)で
表される2−アミノ−3−アルコキシ(またはアラルキ
ルオキシ)安息香酸を縮合剤の存在下に反応させること
を特徴とする一般式(I) (式中、Rはアルキル基またはアラルキル基を示し、R1
およびR2はそれぞれ独立してアルキル基を示す)で表さ
れるN−(2−アミノ−3−アルコキシ(またはアラル
キルオキシ)ベンゾイル)−L−プロリナールアセター
ルの製造方法(以下、第1の方法と言う)、ならびに 一般式(IV) (式中、Rはアルキル基またはアラルキル基を示す)で
表される2−ニトロ−3−アルコキシ(またはアラルキ
ルオキシ)安息香酸を縮合剤の存在下にL−プロリンア
ルキルエステルと縮合させN−(2−ニトロ−3−アル
コキシ(またはアラルキルオキシ)ベンゾイル)−L−
プロリンアルキルエステルとし、ついでこの化合物のエ
ステル基をホルミル基に変換して、一般式(V) (式中、Rはアルキル基またはアラルキル基を示す)の
N−(2−ニトロ−3−アルコキシ(またはアラルキル
オキシ)ベンゾイル)−L−プロリナールとした後アセ
タール化し、ついで還元することを特徴とする一般式
(I) (式中、Rはアルキル基またはアラルキル基を示し、R1
およびR2はそれぞれ独立してアルキル基を示す)で表さ
れるN−(2−アミノ−3−アルコキシ(またはアラル
キルオキシ)ベンゾイル)−L−プロリナールアセター
ルの製造方法(以下、第2の方法と言う)である。
本発明の前記一般式(I)で表されるN−(2−アミノ
−3−アルコキシ(またはアラルキルオキシ)ベンゾイ
ル)−L−プロリナールアセタールとしては、具体的
に、N−(2−アミノ−3−メトキシ)ベンゾイル−L
−プロリナールアセタール、N−(2−アミノ−3−エ
トキシ)ベンゾイル−L−プロリナールアセタール、N
−(2−アミノ−3−ブトキシ)ベンゾイル−L−プロ
リナールアセタール、N−(2−アミノ−3−プロポキ
シ)ベンゾイル−L−プロリナールアセタール、N−
(2−アミノ−3−ベンジルオキシ)ベンゾイル−L−
プロリナールアセタール、N−(2−アミノ−3−イソ
プロポキシ)ベンゾイル−L−プロリナールアセター
ル、N−(2−アミノ−3−p−メトキシベンジルオキ
シ)ベンゾイル−L−プロリナールアセタール、N−
(2−アミノ−3−t−ブトキシ)ベンゾイル−L−プ
ロリナールアセタール、N−(2−アミノ−3−フェノ
キシ)ベンゾイル−L−プロリナールアセタール等が挙
げられる。
−3−アルコキシ(またはアラルキルオキシ)ベンゾイ
ル)−L−プロリナールアセタールとしては、具体的
に、N−(2−アミノ−3−メトキシ)ベンゾイル−L
−プロリナールアセタール、N−(2−アミノ−3−エ
トキシ)ベンゾイル−L−プロリナールアセタール、N
−(2−アミノ−3−ブトキシ)ベンゾイル−L−プロ
リナールアセタール、N−(2−アミノ−3−プロポキ
シ)ベンゾイル−L−プロリナールアセタール、N−
(2−アミノ−3−ベンジルオキシ)ベンゾイル−L−
プロリナールアセタール、N−(2−アミノ−3−イソ
プロポキシ)ベンゾイル−L−プロリナールアセター
ル、N−(2−アミノ−3−p−メトキシベンジルオキ
シ)ベンゾイル−L−プロリナールアセタール、N−
(2−アミノ−3−t−ブトキシ)ベンゾイル−L−プ
ロリナールアセタール、N−(2−アミノ−3−フェノ
キシ)ベンゾイル−L−プロリナールアセタール等が挙
げられる。
これらの化合物を製造する第1の方法は、次のようであ
る。
る。
この方法で用いるN−保護−L−プロリナールはプロリ
ナールのイミノ基を常法により保護して得られる。保護
基としては、通常ペプチド合成における種々の保護基が
使用できる。中でもとくにその除去の容易さから置換ま
たは無置換のベンジルオキシカルボニル基または第3級
ブトキシカルボニル基が多用される。
ナールのイミノ基を常法により保護して得られる。保護
基としては、通常ペプチド合成における種々の保護基が
使用できる。中でもとくにその除去の容易さから置換ま
たは無置換のベンジルオキシカルボニル基または第3級
ブトキシカルボニル基が多用される。
この方法では、このN−保護−L−プロリナールを、ま
ずアセタール化して一般式(II)のN−保護−L−プロ
リナールアセタールとする。
ずアセタール化して一般式(II)のN−保護−L−プロ
リナールアセタールとする。
アセタール化の方法としては、アルデヒド基をアセター
ルに変換できる各種の方法を適用することができる。
ルに変換できる各種の方法を適用することができる。
その具体的一例として、酸性触媒下に、炭素数1〜4の
アルコールと反応させる方法、あるいはオルトエステル
を用いる方法等が適用できる。
アルコールと反応させる方法、あるいはオルトエステル
を用いる方法等が適用できる。
このような方法で使用される酸性触媒としては、塩酸、
硫酸、塩化カルシウム、塩化アンモニウム、臭化水素、
P−トルエンスルホン酸、三弗化硼素エーテル錯体、リ
ン酸、イオン交換樹脂または塩化アルミニウムのポリマ
ー錯体等が挙げられる。これらの酸性触媒の使用量は通
常ごく少量でよく、原料のN−保護−L−プロリナール
に対して0.5〜30モル%の範囲、好ましくは1.0〜20モル
%の範囲である。
硫酸、塩化カルシウム、塩化アンモニウム、臭化水素、
P−トルエンスルホン酸、三弗化硼素エーテル錯体、リ
ン酸、イオン交換樹脂または塩化アルミニウムのポリマ
ー錯体等が挙げられる。これらの酸性触媒の使用量は通
常ごく少量でよく、原料のN−保護−L−プロリナール
に対して0.5〜30モル%の範囲、好ましくは1.0〜20モル
%の範囲である。
このアセタール化の反応操作はとくに限定されず、好ま
しい操作の態様としては、原料をアルコール中に添加
し、さらに酸性触媒を添加して0℃以上、好ましくは20
℃乃至溶媒の沸点までの範囲の温度で反応させればよ
い。
しい操作の態様としては、原料をアルコール中に添加
し、さらに酸性触媒を添加して0℃以上、好ましくは20
℃乃至溶媒の沸点までの範囲の温度で反応させればよ
い。
生成した水を反応系外に除去する方法を用いることもで
きる。
きる。
また、オルトエステルを用いる方法は同じくアルコール
溶媒中、塩化セリウム、塩化アンモニウム、塩化セシウ
ム、硝酸アンモニウム、塩酸、硫酸、塩化鉄、P−トル
エンスルホン酸または強酸性イオン交換樹脂等の触媒の
存在下に1当量以上、好ましくは1.1当量以上のオルト
エステルと0℃以上、好ましくは20℃以上から溶媒の沸
点の範囲で実施される。オルトエステルとしてはオルト
蟻酸エステル類またはオルト珪酸エステル類等であり、
具体的にはオルト蟻酸メチル、オルト蟻酸エチル、オル
ト蟻酸プロピル、オルト蟻酸ブチル、オルト珪酸メチ
ル、オルト珪酸エチル、オルト珪酸ピロピルまたはオル
ト珪酸ブチル等の炭素数1〜4のオルトアルキルエステ
ルが多用される。
溶媒中、塩化セリウム、塩化アンモニウム、塩化セシウ
ム、硝酸アンモニウム、塩酸、硫酸、塩化鉄、P−トル
エンスルホン酸または強酸性イオン交換樹脂等の触媒の
存在下に1当量以上、好ましくは1.1当量以上のオルト
エステルと0℃以上、好ましくは20℃以上から溶媒の沸
点の範囲で実施される。オルトエステルとしてはオルト
蟻酸エステル類またはオルト珪酸エステル類等であり、
具体的にはオルト蟻酸メチル、オルト蟻酸エチル、オル
ト蟻酸プロピル、オルト蟻酸ブチル、オルト珪酸メチ
ル、オルト珪酸エチル、オルト珪酸ピロピルまたはオル
ト珪酸ブチル等の炭素数1〜4のオルトアルキルエステ
ルが多用される。
触媒の使用量は、とくに限定されないが、原料のN−保
護−L−プロリナールに対して0.1当量〜2当量、好ま
しくは1当量使用する。
護−L−プロリナールに対して0.1当量〜2当量、好ま
しくは1当量使用する。
上記の方法により得られるN−保護−L−プロリナール
アセタールから保護基を除去する方法としては、保護基
に対応する最適の方法を適用すればよい。例えば、保護
基として置換または無置換のベンジルオキシカルボニル
基を用いた場合には、有機溶媒中、パラジウムブラッ
ク、パラジウム炭素、パラジウムシリカのようなパラジ
ウム触媒の存在下に接触還元する方法が多用される。
アセタールから保護基を除去する方法としては、保護基
に対応する最適の方法を適用すればよい。例えば、保護
基として置換または無置換のベンジルオキシカルボニル
基を用いた場合には、有機溶媒中、パラジウムブラッ
ク、パラジウム炭素、パラジウムシリカのようなパラジ
ウム触媒の存在下に接触還元する方法が多用される。
この場合、使用する有機溶媒は反応に不活性なものであ
れば特に限定はなく、一例をあげれば、メタノールまた
はエタノール等の低級アルコール系溶媒、ベンゼン、ト
ルエン、ヘキサン、ヘプタンまたはシクロヘキサン等の
炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエ
ーテル、テトラヒドロフランまたはジオキシサン等のエ
ーテル系溶媒、酢酸エチルまたは酢酸ブチル等のエステ
ル系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチル
アセトアミドまたはN−メチルピロリドン等の含窒素系
溶媒等が挙げられる。
れば特に限定はなく、一例をあげれば、メタノールまた
はエタノール等の低級アルコール系溶媒、ベンゼン、ト
ルエン、ヘキサン、ヘプタンまたはシクロヘキサン等の
炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエ
ーテル、テトラヒドロフランまたはジオキシサン等のエ
ーテル系溶媒、酢酸エチルまたは酢酸ブチル等のエステ
ル系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチル
アセトアミドまたはN−メチルピロリドン等の含窒素系
溶媒等が挙げられる。
また、パラジウム触媒はN−保護−L−プロリナールア
セタールに対して0.1重量%以上、好適には0.5重量%以
上であり、上限は特に限定がないが、50重量%以下を用
いれば十分である。
セタールに対して0.1重量%以上、好適には0.5重量%以
上であり、上限は特に限定がないが、50重量%以下を用
いれば十分である。
還元温度は、0℃乃至溶媒の沸点の範囲で任意に選ぶこ
とができる。
とができる。
また、保護基として、第3級ブトキシカルボニル基を用
いた場合には同じく反応に不活性な溶媒中、酸との接触
により除去できる。酸としては、通常は塩化水素または
トリフルオロ酢酸が多用される。その使用量はN−第3
級ブトキシカルボニル−L−プロリナールアセタールに
対して1当量以上が好適であり、酸との接触温度は、0
℃乃至溶媒の沸点の範囲である。
いた場合には同じく反応に不活性な溶媒中、酸との接触
により除去できる。酸としては、通常は塩化水素または
トリフルオロ酢酸が多用される。その使用量はN−第3
級ブトキシカルボニル−L−プロリナールアセタールに
対して1当量以上が好適であり、酸との接触温度は、0
℃乃至溶媒の沸点の範囲である。
上記のようにしてL−プロリナールアセタールが遊離の
形態または酸付加塩の形態で生成するが、これらは単離
して次の反応に用いることも、また単離せずに溶液状態
のまま、または溶媒を蒸発乾凅した残渣の形でつぎの反
応に使用することもできる。
形態または酸付加塩の形態で生成するが、これらは単離
して次の反応に用いることも、また単離せずに溶液状態
のまま、または溶媒を蒸発乾凅した残渣の形でつぎの反
応に使用することもできる。
L−プロリナールアセタールと一般式(III)の2−ア
ミノ−3−アルコキシ(またはアラルキルオキシ)安息
香酸との反応は有機溶媒中、縮合剤の存在下に実施され
る。
ミノ−3−アルコキシ(またはアラルキルオキシ)安息
香酸との反応は有機溶媒中、縮合剤の存在下に実施され
る。
使用される溶媒は、反応に対して不活性のものであれ
ば、とくに制限なく、例えば、脱保護基の反応で用いた
溶媒と同一の種類の溶媒を挙げることが出来る。
ば、とくに制限なく、例えば、脱保護基の反応で用いた
溶媒と同一の種類の溶媒を挙げることが出来る。
縮合剤としてはペプチド合成に使用される種々の縮合剤
を用いることができる。具体的には、N,N′−ジシクロ
ヘキシルカルボジイミド、カルボニルジイミダゾール、
ジエチルリン酸シアニドまたはジフェニルリン酸アジド
等が挙げられる。これらの縮合剤の使用量はL−プロリ
ナールアセタールまたは2−アミノ−3−アルコキシ
(またはアラルキルオキシ)安息香酸に対して1当量以
上である。またこの縮合反応の温度はプロリン核のラセ
ミ化を抑制することから、80℃以下、好ましくは−20〜
50℃である。
を用いることができる。具体的には、N,N′−ジシクロ
ヘキシルカルボジイミド、カルボニルジイミダゾール、
ジエチルリン酸シアニドまたはジフェニルリン酸アジド
等が挙げられる。これらの縮合剤の使用量はL−プロリ
ナールアセタールまたは2−アミノ−3−アルコキシ
(またはアラルキルオキシ)安息香酸に対して1当量以
上である。またこの縮合反応の温度はプロリン核のラセ
ミ化を抑制することから、80℃以下、好ましくは−20〜
50℃である。
以上のようにしてN−(2−アミノ−3−アルコキシ
(またはアラルキルオキシ)ベンゾイル)−L−プロリ
ナールアセタールが生成する。この生成物は反応液から
適当な方法で処理して粗製物を得た後、各種の精製手
段、例えばシリカゲルカラムクロマトグラフィー等の手
段で精製物を得ることができる。
(またはアラルキルオキシ)ベンゾイル)−L−プロリ
ナールアセタールが生成する。この生成物は反応液から
適当な方法で処理して粗製物を得た後、各種の精製手
段、例えばシリカゲルカラムクロマトグラフィー等の手
段で精製物を得ることができる。
また、本発明の化合物を製造する第2の方法は、次のよ
うである。
うである。
この方法は、前記一般式(IV)で表される2−ニトロ−
3−アルコキシ(またはアラルキルオキシ)安息香酸と
L−プロリンアルキルエステルを原料として用いる方法
であり、L−プロリンアルキルエステルとしては、低級
アルキルエステル、とくにメチルまたはエチルエステル
が用いられる。
3−アルコキシ(またはアラルキルオキシ)安息香酸と
L−プロリンアルキルエステルを原料として用いる方法
であり、L−プロリンアルキルエステルとしては、低級
アルキルエステル、とくにメチルまたはエチルエステル
が用いられる。
反応操作は一般的にはつぎのようである。
先ず、2−ニトロ−3−アルコキシ(またはアラルキル
オキシ)安息香酸とL−プロリンアルキルエステルを縮
合剤の存在下に縮合させて、N−(2−ニトロ−3−ア
ルコキシ(またはアラルキルオキシ)ベンゾイル)−L
−プロリンアルキルエステルを製造する。この縮合反応
は有機溶媒中で実施され、使用される有機溶媒、縮合剤
の種類および使用量、ならびに反応温度、時間等の縮合
条件は前記した第1の方法と同様であればよい。
オキシ)安息香酸とL−プロリンアルキルエステルを縮
合剤の存在下に縮合させて、N−(2−ニトロ−3−ア
ルコキシ(またはアラルキルオキシ)ベンゾイル)−L
−プロリンアルキルエステルを製造する。この縮合反応
は有機溶媒中で実施され、使用される有機溶媒、縮合剤
の種類および使用量、ならびに反応温度、時間等の縮合
条件は前記した第1の方法と同様であればよい。
以上の方法で得られたN−(2−ニトロ−3−アルコキ
シ(またはアラルキルオキシ)ベンゾイル)−L−プロ
リンアルキルエステルはエステル基をホルミル基に変換
してN−(2−ニトロ−3−アルコキシ(まなたはアラ
ルキルオキシ)ベンゾイル)−L−プロリナールとす
る。
シ(またはアラルキルオキシ)ベンゾイル)−L−プロ
リンアルキルエステルはエステル基をホルミル基に変換
してN−(2−ニトロ−3−アルコキシ(まなたはアラ
ルキルオキシ)ベンゾイル)−L−プロリナールとす
る。
この変換反応はエステル基を一旦メチロール基に変換
し、ついでホルミル基に変える二段階の方法が好まし
い。
し、ついでホルミル基に変える二段階の方法が好まし
い。
エステル基をメチロール基への変換方法はメタノールま
たはエタノール等の低級アルコール溶媒中、テトラヒド
ロフランまたはジオキサン等のエーテル系溶媒中、ある
いはエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレン
グリコールモノエチルエーテルまたはエチレングリコー
ルジメチルエーテル等のグリコール系溶媒中還元剤とし
て水素化硼素金属を用いて−20℃乃至溶媒の沸点の範囲
で実施するのが良い。
たはエタノール等の低級アルコール溶媒中、テトラヒド
ロフランまたはジオキサン等のエーテル系溶媒中、ある
いはエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレン
グリコールモノエチルエーテルまたはエチレングリコー
ルジメチルエーテル等のグリコール系溶媒中還元剤とし
て水素化硼素金属を用いて−20℃乃至溶媒の沸点の範囲
で実施するのが良い。
水素化硼素金属としては水素化硼素ナトリウムが多用さ
れる。その使用量は原料のエステル化合物に対して理論
量以上である。
れる。その使用量は原料のエステル化合物に対して理論
量以上である。
この反応に塩化リチウム、臭化リチウムまたは塩化アル
ミニウム等の塩類を添加することによって反応を促進さ
せることが出来る。
ミニウム等の塩類を添加することによって反応を促進さ
せることが出来る。
ついで種々の酸化剤を用いてメチロール基をホルミル基
に変換する。例えば、無水クロム酸、ジメチルスルホキ
シド−塩化オキザリル、ジメチルスルホキシド−無水酢
酸、ジメチルスルホキシド−N,N′−ジシクロヘキシル
カルボジイミド等の酸化剤を使用して酸化できるが、な
かでもジメチルスルホキシド中理論量以上のピリジン・
三酸化硫黄錯体を用いることにより温和な条件下に好収
率で相当するホルミル化合物に誘導できる。反応温度は
0〜50℃である。
に変換する。例えば、無水クロム酸、ジメチルスルホキ
シド−塩化オキザリル、ジメチルスルホキシド−無水酢
酸、ジメチルスルホキシド−N,N′−ジシクロヘキシル
カルボジイミド等の酸化剤を使用して酸化できるが、な
かでもジメチルスルホキシド中理論量以上のピリジン・
三酸化硫黄錯体を用いることにより温和な条件下に好収
率で相当するホルミル化合物に誘導できる。反応温度は
0〜50℃である。
このようにして得られたN−(2−ニトロ−3−アルコ
キシ(またはアラルキルオキシ)ベンゾイル)−L−プ
ロリナールを、ついでアセタール化してN−(2−アミ
ノ−3−アルコキシ(またはアラルキルオキシ)ベンゾ
イル−L−プロリナールアセタールとする。このアセタ
ール化は第1の方法に準じて実施することができる。
キシ(またはアラルキルオキシ)ベンゾイル)−L−プ
ロリナールを、ついでアセタール化してN−(2−アミ
ノ−3−アルコキシ(またはアラルキルオキシ)ベンゾ
イル−L−プロリナールアセタールとする。このアセタ
ール化は第1の方法に準じて実施することができる。
最後にN−(2−ニトロ−3−アルコキシ(またはアラ
ルキルオキシ)ベンゾイル)−L−プロリナールアセタ
ールを還元することによって目的のN−(2−アミノ−
3−アルコキシ(またはアラルキルオキシ)ベンゾイ
ル)−L−プロリナールアセタールを得ることができ
る。
ルキルオキシ)ベンゾイル)−L−プロリナールアセタ
ールを還元することによって目的のN−(2−アミノ−
3−アルコキシ(またはアラルキルオキシ)ベンゾイ
ル)−L−プロリナールアセタールを得ることができ
る。
この還元方法は、ニトロ基をアミノ基に還元する各種の
還元反応が適用できる。
還元反応が適用できる。
特に有機溶媒中での接触還元方法が最も適している。
この方法で還元触媒としてはパラジウムまたは白金が適
している。これらは炭素またはシリカなどの種々の担体
に担持させた形態、あるいは白金では酸化白金等の形態
で用いてもよい。
している。これらは炭素またはシリカなどの種々の担体
に担持させた形態、あるいは白金では酸化白金等の形態
で用いてもよい。
これらの還元触媒の使用量はN−(2−アミノ−3−ア
ルコキシ(またはアラルキルオキシ)ベンゾイル)−L
−プロリナールアセタールに対して0.1重量%以上、好
ましくは0.2重量%以上であり、上限については特に制
限はなく30重量%以下で用いられば十分である。
ルコキシ(またはアラルキルオキシ)ベンゾイル)−L
−プロリナールアセタールに対して0.1重量%以上、好
ましくは0.2重量%以上であり、上限については特に制
限はなく30重量%以下で用いられば十分である。
反応温度は、0℃乃至溶媒の沸点までの範囲で任意に選
択できる。
択できる。
以上のようにして得られた目的物の粗製品は各種の方法
により精製することが出来る。例えば、カラムクロマト
グラフィなどの手段を用いて高い純度の目的物を単離す
ることができる。
により精製することが出来る。例えば、カラムクロマト
グラフィなどの手段を用いて高い純度の目的物を単離す
ることができる。
(効 果) 本発明は、抗腫瘍性または抗菌性等の薬理活性が期待さ
れるピロロベンゾジアゼピンを母核構造とする各種の化
学物質を、製造するための中間体として極めて有用な新
規化合物質を提供する。
れるピロロベンゾジアゼピンを母核構造とする各種の化
学物質を、製造するための中間体として極めて有用な新
規化合物質を提供する。
この本発明の新規化合物を用いて、抗腫瘍性または抗菌
性等の薬理作用を有するティリバリンを提供することが
できる。
性等の薬理作用を有するティリバリンを提供することが
できる。
(実施例) 以下、実施例により本発明を詳細に説明する。
実施例1 N−ベンジルオキシカルボニル−L−プロリナールジメ
チルアセタールの合成 N−ベンジルオキシカルボニル−L−プロリナール4.66
g(20mmol)に塩化セリウムの0.4Mメタノール溶液50ml
(20mmol)を加え、つぎに室温で撹拌しながらオルト蟻
酸メチル15.3mlを滴下した。室温で30分間撹拌した後、
50℃で15時間反応させた。反応液を5%炭酸水素ナトリ
ウム200mlに添加し、エーテル200mlで3回抽出した。
チルアセタールの合成 N−ベンジルオキシカルボニル−L−プロリナール4.66
g(20mmol)に塩化セリウムの0.4Mメタノール溶液50ml
(20mmol)を加え、つぎに室温で撹拌しながらオルト蟻
酸メチル15.3mlを滴下した。室温で30分間撹拌した後、
50℃で15時間反応させた。反応液を5%炭酸水素ナトリ
ウム200mlに添加し、エーテル200mlで3回抽出した。
抽出液を水100ml、飽和食塩水100mlで洗浄後、無水硫酸
ナトリウムで乾燥した。濾過し濾液を減圧下に蒸発乾固
することにより粗N−ベンジルオキシカルボニル−L−
プロリナールジメチルアセタール5.01g(収率98.7%)
を得た。このうち1.901gをシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(展開剤;酢酸エチル:n−ヘキサン=1:2(体
積比))で精製し、 1.765g(収率83.2%)の純品を無色油状物として得た。
ナトリウムで乾燥した。濾過し濾液を減圧下に蒸発乾固
することにより粗N−ベンジルオキシカルボニル−L−
プロリナールジメチルアセタール5.01g(収率98.7%)
を得た。このうち1.901gをシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(展開剤;酢酸エチル:n−ヘキサン=1:2(体
積比))で精製し、 1.765g(収率83.2%)の純品を無色油状物として得た。
赤外吸収スペクトル(cm-1);2950、 1700 NMRスペクトル(δ) 1.5〜2.4(4H、多重線) 3.1〜3.9(多重線) 3.4(一重線)合わせて8H 3.9〜4.2(1H、多重線) 4.7(1H、一重線) 5.2(2H、多重線) 7.4(5H、多重線) 実施例2 N−(2−アミノ−3−メトキシベンゾイル)−L−プ
ロリナールジメチルアセタールの合成 N−ベンジルオキシカルボニル−L−プロリナールジメ
チルアセタール1.0gをテトラヒドロフラン20mlに溶解
し、5%パラジウム炭素1gを加え、水素を室温で3時間
通した。触媒を濾別し15mlのテトラヒドロフランで触媒
を洗浄した。濾液と洗液を合わせて、モレキュラーシー
ブス4Aを加えゆっくり撹拌した。これにトリエチルアミ
ン0.5ml、2−アミノ−3−メトキシ安息香酸334mgを加
え、ついで、氷冷下、ジエチルリン酸シアニド587mgの
テトラヒドロフラン溶液2mlを加え、0℃で1時間、さ
らに室温で一晩撹拌反応させた。反応液を減圧蒸溜し、
ベンゼン−酢酸エチル(1:2)200mlで抽出し、抽出液を
飽和炭酸水素ナトリウム50ml、水50ml、さらに飽和食塩
水50mlで洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を
減圧下に蒸発乾凅し、粗生成物1.058gを得た。
ロリナールジメチルアセタールの合成 N−ベンジルオキシカルボニル−L−プロリナールジメ
チルアセタール1.0gをテトラヒドロフラン20mlに溶解
し、5%パラジウム炭素1gを加え、水素を室温で3時間
通した。触媒を濾別し15mlのテトラヒドロフランで触媒
を洗浄した。濾液と洗液を合わせて、モレキュラーシー
ブス4Aを加えゆっくり撹拌した。これにトリエチルアミ
ン0.5ml、2−アミノ−3−メトキシ安息香酸334mgを加
え、ついで、氷冷下、ジエチルリン酸シアニド587mgの
テトラヒドロフラン溶液2mlを加え、0℃で1時間、さ
らに室温で一晩撹拌反応させた。反応液を減圧蒸溜し、
ベンゼン−酢酸エチル(1:2)200mlで抽出し、抽出液を
飽和炭酸水素ナトリウム50ml、水50ml、さらに飽和食塩
水50mlで洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を
減圧下に蒸発乾凅し、粗生成物1.058gを得た。
酢酸エチル:n−ヘキサン=1:2(体積比)の溶媒を用い
てシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製し、無色油
状のN−(2−アミノ−3−メトキシベンゾイル)−L
−プロリナールジメチルアセタール503mgを得た(収率8
5.4%)。
てシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製し、無色油
状のN−(2−アミノ−3−メトキシベンゾイル)−L
−プロリナールジメチルアセタール503mgを得た(収率8
5.4%)。
赤外吸収スペクトル(cm-1);3460、 3360、 2970、 1615、 750、 725 NMRスペクトル(δppm) 1.05〜2.57(4H、多重線) 3.17〜3.73(多重線) 3.48(一重線)合わせて8H 3.53( 〃 ) 3.9(3H、一重線) 4.23〜5.17(多重線) 4.78(一重線) 6.5〜7.1(3H、多重線) Massスペクトル(m/e;294(M+)、 262、230、219、193、 150、75 比施光度▲〔α〕24 D▼ =−173(C=1.2、メタノール) 実施例3 N−第三級ブトキシカルボニル−L−プロリナールジメ
チルアセタールの合成 N−第三級ブトキシカルボニル−L−プロリナール797m
g(4mmol)に塩化セリウムの0.4Mメタノール溶液10ml
(4mmol)を加え、室温で撹拌下オルトギ酸メチル3.1ml
を滴下して加えた。室温で30分間撹拌後、50℃で21時間
反応させた。反応液を5%炭酸水素ナトリウム水溶液80
ml中に注ぎ、エーテル80mlで3回抽出し、抽出液を10%
クエン酸30ml、水30mlさらに飽和食塩水30mlで洗浄後、
無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾別し、濾液を減圧下
に濃縮乾固し、粗のN−第三級ブトキシカルボニル−L
−プロリナールジチルアセタールを781mg得た。これを
酢酸エチル;n−ヘキサン=1:5の溶剤を用いてシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーにて精製し無色油状物の精
製品を59%の収率で得た。
チルアセタールの合成 N−第三級ブトキシカルボニル−L−プロリナール797m
g(4mmol)に塩化セリウムの0.4Mメタノール溶液10ml
(4mmol)を加え、室温で撹拌下オルトギ酸メチル3.1ml
を滴下して加えた。室温で30分間撹拌後、50℃で21時間
反応させた。反応液を5%炭酸水素ナトリウム水溶液80
ml中に注ぎ、エーテル80mlで3回抽出し、抽出液を10%
クエン酸30ml、水30mlさらに飽和食塩水30mlで洗浄後、
無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾別し、濾液を減圧下
に濃縮乾固し、粗のN−第三級ブトキシカルボニル−L
−プロリナールジチルアセタールを781mg得た。これを
酢酸エチル;n−ヘキサン=1:5の溶剤を用いてシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーにて精製し無色油状物の精
製品を59%の収率で得た。
赤外吸収スペクトル(νneatcm-1):2960、 1690 実施例4 N−(2−アミノ−3−メトキシベンゾイル)−L−プ
ロリナールジメチルアセタールの合成 実施例3で得たN−第三級ブトキシカルボニル−L−プ
ロリナールジメチルアセタール325mg(1.32mmol)に10
%塩化水素−メタノール溶液2mlを加え、室温で1時間
反応させて保護基を除去した。反応液を減圧下に濃縮乾
固した。残査をテトラヒドロフラン9mlに溶解し、トリ
エチルアミン0.37ml(2.64mmol)及びモルキュラーシー
フス4Aを加え、ゆっくり15分間撹拌した。この中に2−
アミノ−3−メトキシ安息香酸184mg(1.1mmol)を加え
撹拌した。次に氷水浴冷却下、ジエチルリン酸シアニド
215mg(1.32mmol)のテトラヒドロフラン溶液1mlを滴下
し0℃で1時間さらに室温で40分間反応させた。テトラ
ヒドロフランを減圧下にて留去し、残査をベンゼン−酢
酸エチル(1:2)の混合溶媒100mlに溶解し、モルキュラ
ーシーブスを濾去した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウ
ム(20ml)、水(20ml)さらに飽和食塩水で洗浄したの
ち無水硫酸ナトリウムで乾燥した。硫酸ナトリウムを濾
別し、濾液を減圧下に濃縮乾固し、粗生成物453mgを得
た。酢酸エチル−n−ヘキサン(1:2→1:1)を溶媒とし
てシリカゲルカラムクロマトグラフィにて精製し無色油
状のN−(2−アミノ−3−メトキシベンゾイル)−L
−プロリナールジメチルアセタール272mg(収率84%)
を得た。このもののスペクトルデータは実施例2で得ら
れたものと一致した。
ロリナールジメチルアセタールの合成 実施例3で得たN−第三級ブトキシカルボニル−L−プ
ロリナールジメチルアセタール325mg(1.32mmol)に10
%塩化水素−メタノール溶液2mlを加え、室温で1時間
反応させて保護基を除去した。反応液を減圧下に濃縮乾
固した。残査をテトラヒドロフラン9mlに溶解し、トリ
エチルアミン0.37ml(2.64mmol)及びモルキュラーシー
フス4Aを加え、ゆっくり15分間撹拌した。この中に2−
アミノ−3−メトキシ安息香酸184mg(1.1mmol)を加え
撹拌した。次に氷水浴冷却下、ジエチルリン酸シアニド
215mg(1.32mmol)のテトラヒドロフラン溶液1mlを滴下
し0℃で1時間さらに室温で40分間反応させた。テトラ
ヒドロフランを減圧下にて留去し、残査をベンゼン−酢
酸エチル(1:2)の混合溶媒100mlに溶解し、モルキュラ
ーシーブスを濾去した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウ
ム(20ml)、水(20ml)さらに飽和食塩水で洗浄したの
ち無水硫酸ナトリウムで乾燥した。硫酸ナトリウムを濾
別し、濾液を減圧下に濃縮乾固し、粗生成物453mgを得
た。酢酸エチル−n−ヘキサン(1:2→1:1)を溶媒とし
てシリカゲルカラムクロマトグラフィにて精製し無色油
状のN−(2−アミノ−3−メトキシベンゾイル)−L
−プロリナールジメチルアセタール272mg(収率84%)
を得た。このもののスペクトルデータは実施例2で得ら
れたものと一致した。
実施例5 N−(2−アミノ−3−ベンジルオキシベンゾイル)−
L−プロリナールジメチルアセタール。
L−プロリナールジメチルアセタール。
実施例3で得たN−第三級ブトキシカルボニル−L−プ
ロリナールジメチルアセタール148mg(0.6mM)に10%塩
化水素−メタノール1mlを加え、室温で30分撹拌反応し
た。反応液を減圧下に濃縮乾固した。残査をテトラヒド
ロフラン4mlに溶解し、トリエチルアミン0.17ml(1.2m
M)、モレキュラーシーブス4Aを加え、ゆっくり15分間
撹拌した。ここに2−アミノ−3−ベンジルオキシ安息
香酸122mg(0.5mM)を加え、つぎに氷浴下にジエチルリ
ン酸シアニド98mg(0.6mM)のテトラヒドロフラン溶液
を滴下し、0℃1時間、室温1時間撹拌反応させた、反
応終了後、減圧濃縮し、残査をベンゼン−酢酸エチル
(1:2)50mlに溶解し、モレキュラーシーブスを濾別し
た。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム10ml、水10ml、飽
和食塩水10mlで洗浄し続いて有機層を無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥濃縮し粗生物225mgを得た。酢酸エチル−ヘキ
サン(1:1)を溶媒としてシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーを行い、N−(2−アミノ−3−ベンジルオキ
シベンゾイル)−L−プロリナールジメチルアセタール
142mg(77%収率)を得た。
ロリナールジメチルアセタール148mg(0.6mM)に10%塩
化水素−メタノール1mlを加え、室温で30分撹拌反応し
た。反応液を減圧下に濃縮乾固した。残査をテトラヒド
ロフラン4mlに溶解し、トリエチルアミン0.17ml(1.2m
M)、モレキュラーシーブス4Aを加え、ゆっくり15分間
撹拌した。ここに2−アミノ−3−ベンジルオキシ安息
香酸122mg(0.5mM)を加え、つぎに氷浴下にジエチルリ
ン酸シアニド98mg(0.6mM)のテトラヒドロフラン溶液
を滴下し、0℃1時間、室温1時間撹拌反応させた、反
応終了後、減圧濃縮し、残査をベンゼン−酢酸エチル
(1:2)50mlに溶解し、モレキュラーシーブスを濾別し
た。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム10ml、水10ml、飽
和食塩水10mlで洗浄し続いて有機層を無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥濃縮し粗生物225mgを得た。酢酸エチル−ヘキ
サン(1:1)を溶媒としてシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーを行い、N−(2−アミノ−3−ベンジルオキ
シベンゾイル)−L−プロリナールジメチルアセタール
142mg(77%収率)を得た。
赤外吸収スペクトル(νKBrcm-1):3450、 3350、 2800、 1615 NMRスペクトル(溶媒CDCl3δ) 2(4H、多重線)、 3.45(3H、一重線)、 3.50(3H,一重線)、 4.5(4H、多重線)、 4.70(2H、一重線)、 5.10(2H、一重線)、 6.7〜7.4(3H、多重線)、 7.4(5H、一重線) 実施例6 N−(2−ニトロ−3−メトキシベンゾイル)−L−プ
ロリンメチルエステル。
ロリンメチルエステル。
2−ニトロ−3−メトキシ安息香酸15.9g(80.6mmol)
及びL−プロリンメチルエステル12.5g(96.8mmol)を
N,N−ジメチルホルムアミド160mlに溶解し氷冷下、ジエ
チルリン酸シアニド18.4g(112.8mmol)のN,N−ジメチ
ルホルムアミド20ml溶液、ついでトリエチルアミン11.4
g(112.8mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド20ml溶液
を滴下した。0℃で30分間さらに室温で2日間反応させ
たのち、反応液を酢酸エチルとベンゼンの混合溶液(体
積比2:1)750mlで希釈し、10%クエン酸水溶液、水、飽
和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、ついで飽和食塩水各
200mlで順次洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで
乾燥後、溶媒を減圧下に留去し、残査を酢酸エチルとn
−ヘキサンの混合溶媒より再結晶し淡黄色結晶のN−
(2−ニトロ−3−メトキシベンゾイル)−L−プロリ
ンメチルエステル18.4g(収率74.1%)を得た。
及びL−プロリンメチルエステル12.5g(96.8mmol)を
N,N−ジメチルホルムアミド160mlに溶解し氷冷下、ジエ
チルリン酸シアニド18.4g(112.8mmol)のN,N−ジメチ
ルホルムアミド20ml溶液、ついでトリエチルアミン11.4
g(112.8mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド20ml溶液
を滴下した。0℃で30分間さらに室温で2日間反応させ
たのち、反応液を酢酸エチルとベンゼンの混合溶液(体
積比2:1)750mlで希釈し、10%クエン酸水溶液、水、飽
和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、ついで飽和食塩水各
200mlで順次洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで
乾燥後、溶媒を減圧下に留去し、残査を酢酸エチルとn
−ヘキサンの混合溶媒より再結晶し淡黄色結晶のN−
(2−ニトロ−3−メトキシベンゾイル)−L−プロリ
ンメチルエステル18.4g(収率74.1%)を得た。
mp100〜101℃ 赤外吸収スペクトル(νKBrcm-1):2950、 1725、 1640 NMRスペクトル(溶媒CDCl3δ) 1.83〜2.50(4H、多重線)、 3.37〜3.75(2H、多重線)、 3.80(3H、一重線)、 3.97(3H、一重線)、 4.23〜4.85(1H、多重線)、 6.97〜7.37(3H、多重線) 実施例7 N−(2−ニトロ−3−メトキシベンゾイル)−2−ヒ
ドロキシメチル−L−ピロリジン アルゴン気流下、実施例6で得たN−(2−ニトロ−3
−メトキシベンゾイル)−L−プロリンメチルエステル
2.06g(6.68mmol)のテトラヒドロフラン17mlの溶液に
0℃で水素化ホウ素ナトリウム632mg(10.7mmol)及び
塩化リチウム708mg(16.7mmol)を加え、5℃以下に保
ってエタノール34mlを滴下した。0℃で2時間さらに室
温で19時間反応後、10%クエン酸水溶液30mlを加え、酢
酸エチル−ベンゼン(2:1)の混合溶媒で抽出し、抽出
液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液ついで飽和食塩水各
30ml2回で洗浄後無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒
を減圧下に留去し、残査を酢酸エチル−n−ヘキサン
(10:1)の混合溶媒を用いてシリカゲルカラムクロマト
グラフィーにて精製し、黄色油状のN−(2−ニトロ−
3−メトキシベンゾイル)−2−ヒドロキシメチル−L
−ピロリジン1.67g(収率89.1%)を得た。
ドロキシメチル−L−ピロリジン アルゴン気流下、実施例6で得たN−(2−ニトロ−3
−メトキシベンゾイル)−L−プロリンメチルエステル
2.06g(6.68mmol)のテトラヒドロフラン17mlの溶液に
0℃で水素化ホウ素ナトリウム632mg(10.7mmol)及び
塩化リチウム708mg(16.7mmol)を加え、5℃以下に保
ってエタノール34mlを滴下した。0℃で2時間さらに室
温で19時間反応後、10%クエン酸水溶液30mlを加え、酢
酸エチル−ベンゼン(2:1)の混合溶媒で抽出し、抽出
液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液ついで飽和食塩水各
30ml2回で洗浄後無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒
を減圧下に留去し、残査を酢酸エチル−n−ヘキサン
(10:1)の混合溶媒を用いてシリカゲルカラムクロマト
グラフィーにて精製し、黄色油状のN−(2−ニトロ−
3−メトキシベンゾイル)−2−ヒドロキシメチル−L
−ピロリジン1.67g(収率89.1%)を得た。
赤外吸収スペクトルνneatcm-1:3350、 2930、 1620、 1525 NMRスペクトル(溶媒CDCl3δ) 1.65〜2.42(4H、多重線) 3.25〜3.58(2H、多重線) 3.58〜3.93(2H、多重線) 3.97(3H、一重線) 4.08〜4.63(2H、多重線) 6.92〜7.77(3H、多重線) 実施例8 N−(2−ニトロ−3−メトキシベンゾイル)−L−プ
ロリナールジメチルアセタール アルゴン気流下、実施例7で得たN−(2−ニトロ−3
−メトキシベンゾイル)−2−ヒドロキシメチル−L−
ピロリジン13.25g(46.6mmol)のジメチルスルホキシ50
ml溶液に、室温下トリエチルアミン14.2g(140mmol)お
よびピリジン・三塩化イオウ22.3g(140mmol)のジメチ
ルスルホキシド溶液150mlを加え、10分間撹拌下に反応
した。反応液を氷水500mlに注ぎ酢酸エチル150mlで3回
抽出した。抽出液を10%クエン酸水溶液、飽和水素ナト
リウム水溶液、水、ついで飽和食塩水各80mlで順次洗浄
し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下に留
去し、赤褐色のアメ状のN−(2−ニトロ−3−メトキ
シベンゾイル)−L−プロリナール9.9g(収率76.7%)
を得た。このものに0.4M塩化セリウムのメタノール溶液
115mlを加え、ついで室温オルトギ酸メチル33.5mlを滴
下し、室温で30分、さらに55〜60℃で4時間反応させ
た。反応液を5%炭酸水素ナトリウム水溶液500mlに注
ぎ、エーテル160mlで4回抽出した。抽出液を水300mlつ
いで飽和食塩水250mlで順次洗浄し、無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去した。残査を酢酸エチ
ル−n−ヘキサン(1:1)の混合溶媒を用いてシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーで精製し、淡褐色油状のN
−(2−ニトロ−3−メトキシベンゾイル)−L−プロ
リナールジメチルアセタール9.18g(収率79%)を得
た。
ロリナールジメチルアセタール アルゴン気流下、実施例7で得たN−(2−ニトロ−3
−メトキシベンゾイル)−2−ヒドロキシメチル−L−
ピロリジン13.25g(46.6mmol)のジメチルスルホキシ50
ml溶液に、室温下トリエチルアミン14.2g(140mmol)お
よびピリジン・三塩化イオウ22.3g(140mmol)のジメチ
ルスルホキシド溶液150mlを加え、10分間撹拌下に反応
した。反応液を氷水500mlに注ぎ酢酸エチル150mlで3回
抽出した。抽出液を10%クエン酸水溶液、飽和水素ナト
リウム水溶液、水、ついで飽和食塩水各80mlで順次洗浄
し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下に留
去し、赤褐色のアメ状のN−(2−ニトロ−3−メトキ
シベンゾイル)−L−プロリナール9.9g(収率76.7%)
を得た。このものに0.4M塩化セリウムのメタノール溶液
115mlを加え、ついで室温オルトギ酸メチル33.5mlを滴
下し、室温で30分、さらに55〜60℃で4時間反応させ
た。反応液を5%炭酸水素ナトリウム水溶液500mlに注
ぎ、エーテル160mlで4回抽出した。抽出液を水300mlつ
いで飽和食塩水250mlで順次洗浄し、無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去した。残査を酢酸エチ
ル−n−ヘキサン(1:1)の混合溶媒を用いてシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーで精製し、淡褐色油状のN
−(2−ニトロ−3−メトキシベンゾイル)−L−プロ
リナールジメチルアセタール9.18g(収率79%)を得
た。
赤外吸収スペクトル(νneatcm-1):2920、 2820、 1630 NMRスペクトル(溶媒CDCl3δ) 1.93〜2.45(4H、多重線) 3.08〜3.83(2H、多重線) 3.58(3H、一重線) 3.62(3H、一重線) 4.07(3H、一重線) 4.28〜4.67(1H、二重線) 6.73〜7.65(3H、多重線) 比施光度▲〔α〕24 D▼ =−205.5゜(C=9.5、メタノール) 実施例9 N−(2−アミノ−3−メトキシベンゾイル)−L−プ
ロリナールジメチルアセタール。
ロリナールジメチルアセタール。
エタノール6mlにパラジウム黒200mgを加え、水蒸気流下
で活性化した。これを実施例8で得たN−(2−ニトロ
−3−メトキシベンゾイル)−L−プロリナールジメチ
ルアセタール1.05g(3.1mmol)のエタノール溶液14mlを
加え、水蒸気流下18時間反応した。触媒を濾過し、溶媒
を留去して、淡褐色油状のN−(2−アミノ−3−メト
キシベンゾイル)−L−プロリナールジメチルアセター
ル939mg(収率98.5%)を得た。このものは実施例2で
得たものと同一であることを確認した。
で活性化した。これを実施例8で得たN−(2−ニトロ
−3−メトキシベンゾイル)−L−プロリナールジメチ
ルアセタール1.05g(3.1mmol)のエタノール溶液14mlを
加え、水蒸気流下18時間反応した。触媒を濾過し、溶媒
を留去して、淡褐色油状のN−(2−アミノ−3−メト
キシベンゾイル)−L−プロリナールジメチルアセター
ル939mg(収率98.5%)を得た。このものは実施例2で
得たものと同一であることを確認した。
フロントページの続き (56)参考文献 第28回天然有機化合物討論会講演要旨 集,P.481−7(昭和61年9月9日発行)
Claims (3)
- 【請求項1】一般式(I) (式中、Rはアルキル基またはアラルキル基を示し、ま
たR1およびR2はそれぞれ独立してアルキル基を示す)で
表されるN−(2−アミノ−3−アルコキシ(またはア
ラルキルオキシ)ベンゾイル)−L−プロリナールアセ
タール。 - 【請求項2】N−保護−L−プロリナールをアセタール
化して一般式(II) (式中、R1およびR2はぞぞれ独立してアルキル基を示
し、Xは保護基を示す)で表されるN−保護−L−プロ
リナールアセタールに変換した後、保護基を除去してL
−プロリナールアセタールとし、ついでこの化合物を一
般式(III) (式中、Rはアルキル基またはアラルキル基を示す)で
表される2−アミノ−3−アルコキシ(またはアラルキ
ルオキシ)安息香酸と縮合剤の存在下に反応させること
を特徴とする一般式(I) (式中、Rはアルキル基またはアラルキル基を示し、R1
およびR2はそれぞれ独立してアルキル基を示す)で表さ
れるN−(2−アミノ−3−アルコキシ(またはアラル
キルオキシ)ベンゾイル)−L−プロリナールアセター
ルの製造方法 - 【請求項3】一般式(IV) (式中、Rはアルキル基またはアラルキル基を示す)で
表される2−ニトロ−3−アルコキシ(またはアラルキ
ルオキシ)安息香酸を縮合剤の存在下にL−プロリンア
ルキルエステルと縮合させN−(2−ニトロ−3−アル
コキシ(またはアラルキルオキシ)ベンゾイル)−L−
プロリンアルキルエステルとし、ついでこの化合物のエ
ステル基をホルミル基に変換して、一般式(V) (式中、Rはアルキル基またはアラルキル基を示す)の
N−(2−ニトロ−3−アルコキシ(またはアラルキル
オキシ)ベンゾイル)−L−プロリナールとした後、ア
セタール化し、ついで還元することを特徴とする一般式
(I) (式中、Rはアルキル基またはアラルキル基を示し、R1
およびR2はそれぞれ独立してアルキル基を示す)で表さ
れるN−(2−アミノ−3−アルコキシ(またはアラル
キルオキシ)ベンゾイル)−L−プロリナールアセター
ルの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61211241A JPH0791265B2 (ja) | 1986-09-08 | 1986-09-08 | N−(2−アミノ−3−アルコキシ(またはアラルキルオキシ)ベンゾイル)−l−プロリナ−ルアセタ−ルおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61211241A JPH0791265B2 (ja) | 1986-09-08 | 1986-09-08 | N−(2−アミノ−3−アルコキシ(またはアラルキルオキシ)ベンゾイル)−l−プロリナ−ルアセタ−ルおよびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6366162A JPS6366162A (ja) | 1988-03-24 |
JPH0791265B2 true JPH0791265B2 (ja) | 1995-10-04 |
Family
ID=16602624
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61211241A Expired - Lifetime JPH0791265B2 (ja) | 1986-09-08 | 1986-09-08 | N−(2−アミノ−3−アルコキシ(またはアラルキルオキシ)ベンゾイル)−l−プロリナ−ルアセタ−ルおよびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0791265B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2691442B2 (ja) * | 1989-02-20 | 1997-12-17 | 株式会社ヤクルト本社 | 新規なプロリン誘導体 |
-
1986
- 1986-09-08 JP JP61211241A patent/JPH0791265B2/ja not_active Expired - Lifetime
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
第28回天然有機化合物討論会講演要旨集,P.481−7(昭和61年9月9日発行) |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6366162A (ja) | 1988-03-24 |
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