JPH0827109A - β−(ベンジル)インドール−3−エタノールの製造方法 - Google Patents

β−(ベンジル)インドール−3−エタノールの製造方法

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JPH0827109A
JPH0827109A JP16186494A JP16186494A JPH0827109A JP H0827109 A JPH0827109 A JP H0827109A JP 16186494 A JP16186494 A JP 16186494A JP 16186494 A JP16186494 A JP 16186494A JP H0827109 A JPH0827109 A JP H0827109A
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benzyl
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indole
ethanol
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JP16186494A
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Yoshinori Ando
由典 安藤
Shigeo Osono
重雄 大園
Sunao Nakagawa
直 中川
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Kuraray Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 下記式 【化1】 で示されるβ−(ベンジル)インドール−3−エタノー
ルの製造方法。 【効果】 より安価な原料を用い、抗炎症剤、鎮痛剤等
としての有用性を有するシス−1−エチル−1,3,
4,9−テトラヒドロ−4−(ベンジル)ピラノ[3,
4−b]インドール−1−酢酸の中間体として有用なβ
−(ベンジル)インドール−3−エタノールを工業的に
有利に製造する方法が提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、下記式(3)
【0002】
【化5】
【0003】で示されるβ−(ベンジル)インドール−
3−エタノールの製造方法に関する。本発明により提供
されるβ−(ベンジル)インドール−3−エタノール
は、抗炎症剤、鎮痛剤等としての有用性を有するシス−
1−エチル−1,3,4,9−テトラヒドロ−4−(ベ
ンジル)ピラノ[3,4−b]インドール−1−酢酸の
合成中間体として有用である。
【0004】
【従来の技術】従来、β−(ベンジル)インドール−3
−エタノールの製造方法としては、ジャーナル オブ
メディシナル ケミストリー(Journal of Medicinal C
hemistry)、31巻、1244頁(1988年)に記載のイサチ
ン、インドール−3−酢酸またはインドール−3−酢酸
メチルを原料とする方法が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、β−
(ベンジル)インドール−3−エタノールの合成法はい
くつか知られているが、いずれも高価な原料を用いる
か、高価な試薬や工業的に取り扱いの難しい試薬を用い
ており、工業的に有利な製造方法とはいい難い。しかし
て、本発明の目的は、従来法とは異なるより安価な原料
を用い、シス−1−エチル−1,3,4,9−テトラヒ
ドロ−4−(ベンジル)ピラノ[3,4−b]インドー
ル−1−酢酸の合成中間体として有用なβ−(ベンジ
ル)インドール−3−エタノールの工業的に有利な製造
方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記の
目的は、 一般式(1)
【0007】
【化6】
【0008】(式中、Rは水素原子またはアルキル基を
表す。)で示されるテトラヒドロフラン−2−オール誘
導体(以下、これをテトラヒドロフラン−2−オール誘
導体(1)と略記することがある)を、フェニルヒドラ
ジンの酸塩と反応させるか、または酸性物質の存在下に
フェニルヒドラジンと反応させることを特徴とするβ−
(ベンジル)インドール−3−エタノールの製造方法、 テトラヒドロフラン−2−オール誘導体(1)を、フ
ェニルヒドラジンの酸塩と反応させるか、または酸性物
質の存在下にフェニルヒドラジンと反応させることによ
り式(2)
【0009】
【化7】
【0010】(式中、Phはフェニル基を表す。)で示さ
れるフェニルヒドラゾン誘導体(以下、これをフェニル
ヒドラゾン誘導体(2)と略記することがある)を得、
該フェニルヒドラゾン誘導体を酸性物質の存在下に加熱
することを特徴とするβ−(ベンジル)インドール−3
−エタノールの製造方法、および フェニルヒドラゾン誘導体(2)を提供することによ
り達成される。
【0011】前記一般式(1)においてRによって表さ
れるアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピ
ル基、イソプロピル基、ブチル基等の炭素数1〜6のア
ルキル基が好ましい。
【0012】テトラヒドロフラン−2−オール誘導体
(1)は、例えば、シンセテイックコミュニケーション
ズ(synthetic communications)、22(8)巻、1127頁
(1992年)記載の方法に従って製造することができる。
また、次に示す反応工程に従って製造することもでき
る。
【0013】
【化8】
【0014】(上記反応工程中、Rは前記定義のとおり
であり、R1 およびR2 はそれぞれアルキル基を表す
か、またはR1 とR2 が一緒になって、置換基を有して
いてもよいアルキレン基を表し、XおよびYは一方がフ
ェニル基を表し他方が水素原子を表す。)
【0015】ここで、R1 およびR2 によって表される
アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル
基、イソプロピル基、ブチル基等の炭素数1〜6のアル
キル基が好ましい。また、R1 とR2 が一緒になって表
す置換基を有していてもよいアルキレン基としては、エ
チレン基、トリメチレン基、2,2−ジメチルトリメチ
レン基等が好ましい。
【0016】即ち、容易に入手可能な一般式(4)で示
されるアクロレインジアルキルアセタールをヒドロホル
ミル化し、得られる一般式(5)で示されるアルデヒド
をベンズアルデヒドとアルドール縮合させ、一般式
(6)で示されるエナールを得る。次いで、一般式
(6)で示されるエナールを還元することにより一般式
(7)で示されるアルコールを得、該アルコール(7)
を酸で処理することによりテトラヒドロフラン−2−オ
ール誘導体(1)が得られる。
【0017】このようにして得られたテトラヒドロフラ
ン−2−オール誘導体(1)を、フェニルヒドラジンの
酸塩と反応させるか、または酸性物質の存在下にフェニ
ルヒドラジンと反応させることにより、β−(ベンジ
ル)インドール−3−エタノールを製造することができ
る。
【0018】かかる反応において用いられるフェニルヒ
ドラジンまたはフェニルヒドラジンの酸塩の使用量は、
通常テトラヒドロフラン−2−オール誘導体(1)1モ
ルに対して約1〜20モルの範囲が適当である。使用さ
れるフェニルヒドラジンの酸塩としては、塩酸塩、硫酸
塩等の無機酸塩、p−トルエンスルホン酸塩等の有機酸
塩等が好ましい。
【0019】反応に使用される酸性物質としては、塩
酸、硫酸、硝酸等の無機酸、塩化亜鉛、塩化リン、ポリ
リン酸等が好ましい。酸性物質の使用量は、酸性物質の
性質によっても異なるが、通常テトラヒドロフラン−2
−オール誘導体(1)1モルに対して約0.8〜20モ
ルの範囲が適当である。
【0020】反応は溶媒中で行うのが好ましく、溶媒と
しては、例えばベンゼン、トルエン、キシレン、クメン
等の炭化水素系溶媒;ジオキサン、ジグライム等のエー
テル系溶媒;メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブ
チルセロソルブ等のアルコール系溶媒;ピリジン等のア
ミン系溶媒;水およびこれらの混合溶媒等が使用され
る。溶媒使用量は、通常テトラヒドロフラン−2−オー
ル誘導体(1)に対して約5〜200倍重量の範囲が適
当である。また、酢酸ナトリウム等の塩を添加すること
もある。
【0021】反応は通常約10℃〜約200℃の範囲内
の温度で行われる。テトラヒドロフラン−2−オール誘
導体(1)から一段階の反応でβ−(ベンジル)インド
ール−3−エタノールを得るためには、約100℃〜約
200℃の範囲内の温度で反応を行うことが好ましい。
また、約10℃〜約100℃の範囲内の温度で反応を行
うと、フェニルヒドラゾン誘導体(2)を単離すること
が可能となる。かかる場合、得られたフェニルヒドラゾ
ン誘導体(2)を単離することもできるが、単離せず反
応温度を上げるか反応時間を長くすることにより、β−
(ベンジル)インドール−3−エタノールを得ることも
できる。かかる反応は、不活性ガス雰囲気下に行われる
のが好ましい。
【0022】フェニルヒドラゾン誘導体(2)の反応混
合物からの単離・精製は、通常の有機化合物の単離・精
製において用いられる方法と同様にして行われる。例え
ば、反応混合物を水または重曹水にあけ、ジエチルエー
テル、塩化メチレン、酢酸エチル等の有機溶媒で抽出す
る。抽出液を水、次いで食塩水で洗浄したのち、乾燥、
濃縮して粗生成物を得、該粗生成物を必要に応じてクロ
マトグラフィー等により精製することにより行われる。
【0023】また、β−(ベンジル)インドール−3−
エタノールの反応混合物からの単離・精製も、通常の有
機化合物の単離・精製において用いられる方法と同様に
して行われる。例えば、反応混合物または反応液上澄み
を重曹水にあけ、ジエチルエーテル、塩化メチレン、酢
酸エチル等の有機溶媒で抽出する。抽出液を水、次いで
食塩水で洗浄したのち、乾燥、濃縮して粗生成物を得、
該粗生成物を必要に応じてクロマトグラフィー、減圧蒸
留等により精製することにより行われる。
【0024】β−(ベンジル)インドール−3−エタノ
ールから抗炎症剤、鎮痛剤等としての有用性を有するシ
ス−1−エチル−1,3,4,9−テトラヒドロ−4−
(ベンジル)ピラノ[3,4−b]インドール−1−酢
酸への変換は、ジャーナルオブ メディシナル ケミス
トリー(Journal of Medicinal Chemistry)、31巻、12
44頁(1988年)記載の方法により行われる。
【0025】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明するが、本発明はこれらの実施例により限定される
ものではない。
【0026】参考例1 水酸化ナトリウム950mgをメタノール20ml、水
40mlの混合液に溶かし、氷水浴で冷却した。この溶
液にベンズアルデヒド8.02gを加え、冷却したまま
撹拌した。次いで、4,4−ジメトキシブタナール5g
をメタノール5mlに溶かした溶液を上記溶液に5分か
けて滴下して加え、冷却したまま6時間撹拌した。飽和
食塩水にあけ、ジエチルエーテルを用いて抽出した。抽
出液を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを
用いて乾燥した後、減圧下に濃縮した。シリカゲルカラ
ムクロマトグラフィーを用いて分離精製することによ
り、下記の物性値を有する2−ベンジリデン−4,4−
ジメトキシブタナール4.9gを得た。
【0027】1H−NMRスペクトル(270MH
z)、CDCl3 、TMS 、δ:2.88(d,J=7.3Hz,2H),3.34
(s,6H),4.67(t,J=7.3Hz,1H),7.33〜7.50(m,4H),7.70
(d,2H),9.59(s,1H)
【0028】参考例2 2−ベンジリデン−4,4−ジメトキシブタナール5
3.2gをメタノール530mlに溶かし、10%パラ
ジウム−炭素2.7gを加え、水素雰囲気下に室温で1
4時間撹拌した。反応混合物を濾過し、濾液に水素化ホ
ウ素ナトリウム9.1gを加え、4時間撹拌した。反応
液を濃縮し、水を加え、ジエチルエーテルにて抽出し
た。抽出液を、飽和塩化アンモニウム水溶液、水、飽和
食塩水で洗浄し無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥した
後、減圧下に濃縮することにより、下記の物性値を有す
る2−ベンジル−4,4−ジメトキシブタノール51.
1gを得た。
【0029】1H−NMRスペクトル(270MH
z)、CDCl3 、TMS 、δ:1.68(t,J=5.9Hz,2H),1.98
(m,1H),2.48〜2.78(m,2H),3.22(s,3H),3.28(s,3H),
3.40〜3.63(m,2H),4.43(t,J=3.5Hz,1H),7.12〜7.34
(m,5H)
【0030】参考例3 2−ベンジル−4,4−ジメトキシブタノール48.1
gをメタノール200mlに溶かし、p−トルエンスル
ホン酸50mgを加え、室温で1時間30分撹拌した。
重曹水にあけ、酢酸エチルを用いて抽出した。抽出液を
水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを用いて
乾燥した後、減圧下に濃縮した。生成物を減圧蒸留によ
り分離精製することにより、下記の物性値を有する4−
ベンジル−2−メトキシ−テトラヒドロフラン22.7
gを得た。
【0031】1H−NMRスペクトル(270MH
z)、CDCl3 、TMS 、δ:1.57〜2.80(m,5H),3.30 and
3.37(s,3H) ,3.53〜3.63(m,1H),3.87〜4.00(m,1H),
5.02(m,1H),7.13〜7.32(m,5H)
【0032】参考例4 4−ベンジル−2−メトキシ−テトラヒドロフラン1g
を酢酸40mlと水40mlの混合溶媒に溶かし、室温
で3時間30分撹拌した。反応液を水にあけ、酢酸エチ
ルを用いて抽出した。抽出液を水、重曹水、飽和食塩水
で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥した後、減
圧下に濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィーを用いて分離精製することにより、下記の物性値
を有する4−ベンジル−2−ヒドロキシ−テトラヒドロ
フラン730mgを得た。
【0033】1H−NMRスペクトル(270MH
z)、CDCl3 、TMS 、δ:1.56〜2.86(m,5H),3.50〜4.
10(m,3H),5.50〜5.55(m,1H),7.11〜7.30(m,5H)
【0034】実施例1 窒素雰囲気下に、4−ベンジル−2−ヒドロキシ−テト
ラヒドロフラン730mgとフェニルヒドラジン443
mgにクメン70ml、塩化亜鉛70mgを加えて、室
温で10分撹拌した。塩化亜鉛613mgを加え、2時
間加熱還流させた。放冷し、水にあけ、エーテル抽出し
た。抽出液を重曹水、水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫
酸ナトリウムで乾燥したのち、減圧下に濃縮した。残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製する
ことにより、下記の物性値を有するβ−(ベンジル)イ
ンドール−3−エタノールを507mg得た。1 H−NMRスペクトル(270MHz)、CDCl3 、TMS
、δ:1.38(brs,1H),3.11(d,J=8.3Hz,2H),3.45(m,1
H),3.85(d,J=5.8Hz,2H),7.02(d,J=2.5Hz,1H),7.09〜
7.25(m,7H),7.37(d,J=8.0Hz,1H),7.66(d,J=8.0Hz,1
H),8.04(brs,1H)
【0035】実施例2 4−ベンジル−2−ヒドロキシ−テトラヒドロフラン5
0mgに水2.5mlを加え撹拌した。これに、フェニ
ルヒドラジン塩酸塩50mgを加え、次いで酢酸ナトリ
ウム50mgを水2.5mlに溶かした溶液を加え、室
温で20分間撹拌した。水にあけ、ジエチルエーテルを
用いて抽出した。抽出液を水、飽和食塩水で洗浄し、無
水硫酸ナトリウムで乾燥したのち、減圧下に濃縮するこ
とにより、下記の物性値を有する2−ベンジル−4−フ
ェニルヒドラゾノブタノール71mg得た。
【0036】1H−NMRスペクトル(270MH
z)、CDCl3 、TMS 、δ:1.50〜2.79(m,5H),3.31〜3.
68(m,2H),6.53〜7.31(m,11H)
【0037】次いで、窒素雰囲気下に2−ベンジル−4
−フェニルヒドラゾノブタノール71mgをクメン3m
lに溶かし、塩化亜鉛42mgを加え45分間加熱還流
した。反応液を水にあけ、ジエチルエーテル抽出した。
抽出液を水、食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを用
いて乾燥したのち、減圧下に濃縮した。残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーにより精製することによ
り、実施例1と同じ物性値を有するβ−(ベンジル)イ
ンドール−3−エタノールを20mg得た。
【0038】実施例3 窒素雰囲気下に、フェニルヒドラジン塩酸塩1.13g
にエチルセロソルブ20mlを加え、120℃にて撹拌
した。4−ベンジル−2−メトキシ−テトラヒドロフラ
ン1gをエチルセロソルブ10mlに溶かした溶液を前
記溶液に10分間かけて滴下して加え、120℃で9時
間撹拌した。放冷し氷水にあけ、酢酸エチルにて抽出し
た。抽出液を食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを用
いて乾燥したのち、減圧下に濃縮した。残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーにより精製することによ
り、実施例1と同じ物性値を有するβ−(ベンジル)イ
ンドール−3−エタノールを1.01g得た。
【0039】実施例4 窒素雰囲気下に、フェニルヒドラジン塩酸塩17.6g
にメチルセロソルブ350mlを加え、125℃にて撹
拌した。4−ベンジル−2−メトキシ−テトラヒドロフ
ラン15.6gをメチルセロソルブ150mlに溶かし
た溶液を前記溶液に75分間かけて滴下して加え、12
5℃で3時間撹拌した。放冷し水にあけ、クロロホルム
にて抽出した。抽出液を食塩水で洗浄し、無水硫酸ナト
リウムを用いて乾燥したのち、減圧下に濃縮した。残渣
を減圧蒸留により精製することにより、実施例1と同じ
物性値を有するβ−(ベンジル)インドール−3−エタ
ノールを9.47g得た。
【0040】実施例5 窒素雰囲気下に、4−ベンジル−2−メトキシ−テトラ
ヒドロフラン50mgとフェニルヒドラジン38mgに
クメン5mlを加え、次いで、ポリリン酸12mgを加
え、室温で1.5時間撹拌した。ポリリン酸104mg
を追加し、120℃にて2.5時間撹拌した。放冷し水
にあけ、酢酸エチルにて抽出した。抽出液を食塩水で洗
浄し、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥したのち、減圧
下に濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィーにより精製することにより、実施例1と同じ物性値
を有するβ−(ベンジル)インドール−3−エタノール
を15mg得た。
【0041】実施例6 窒素雰囲気下に、4−ベンジル−2−ヒドロキシ−テト
ラヒドロフラン50mgとフェニルヒドラジン38mg
にクメン5mlを加え、次いで、濃硫酸1.1μlを加
え、室温で1.5時間撹拌した。濃硫酸9μlを追加
し、120℃にて2.5時間撹拌した。放冷し水にあ
け、酢酸エチルにて抽出した。抽出液を食塩水で洗浄
し、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥したのち、減圧下
に濃縮することにより、実施例2と同じ物性値を有する
2−ベンジル−4−フェニルヒドラゾノブタノール51
mg得た。
【0042】得られた2−ベンジル−4−フェニルヒド
ラゾノブタノール51mgにクメン1mlを加え、次い
で、塩化亜鉛29mgを加え、120℃にて1時間撹拌
した。放冷し、反応液を水にあけ、ジエチルエーテル抽
出した。抽出液を水、食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリ
ウムを用いて乾燥したのち、減圧下に濃縮した。残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製するこ
とにより、実施例1と同じ物性値を有するβ−(ベンジ
ル)インドール−3−エタノールを19mg得た。
【0043】実施例7 窒素雰囲気下に、フェニルヒドラジン塩酸塩38mgと
4−ベンジル−2−メトキシ−テトラヒドロフラン50
mgにピリジン1mlを加え、2時間加熱還流させた。
放冷し水にあけ、酢酸エチルにて抽出した。抽出液を硫
酸銅水溶液、水、食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム
を用いて乾燥したのち、減圧下に濃縮することにより、
実施例2と同じ物性値を有する2−ベンジル−4−フェ
ニルヒドラゾノブタノール17mg得た。
【0044】得られた2−ベンジル−4−フェニルヒド
ラゾノブタノール17mgにクメン0.5mlを加え、
次いで、塩化亜鉛10mgを加え、120℃にて1時間
撹拌した。放冷し、反応液を水にあけ、ジエチルエーテ
ル抽出した。抽出液を水、食塩水で洗浄し、無水硫酸ナ
トリウムを用いて乾燥したのち、減圧下に濃縮した。残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製す
ることにより、実施例1と同じ物性値を有するβ−(ベ
ンジル)インドール−3−エタノールを7mg得た。
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、より安価な原料を用
い、抗炎症剤、鎮痛剤等として効果が期待されるシス−
1−エチル−1,3,4,9−テトラヒドロ−4−(ベ
ンジル)ピラノ[3,4−b]インドール−1−酢酸の
合成中間体として有用なβ−(ベンジル)インドール−
3−エタノールを工業的に有利に製造することができ
る。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1) 【化1】 (式中、Rは水素原子またはアルキル基を表す。)で示
    されるテトラヒドロフラン−2−オール誘導体を、フェ
    ニルヒドラジンの酸塩と反応させるか、または酸性物質
    の存在下にフェニルヒドラジンと反応させることを特徴
    とするβ−(ベンジル)インドール−3−エタノールの
    製造方法。
  2. 【請求項2】 一般式(1) 【化2】 (式中、Rは水素原子またはアルキル基を表す。)で示
    されるテトラヒドロフラン−2−オール誘導体を、フェ
    ニルヒドラジンの酸塩と反応させるか、または酸性物質
    の存在下にフェニルヒドラジンと反応させることにより
    式(2) 【化3】 (式中、Phはフェニル基を表す。)で示されるフェニル
    ヒドラゾン誘導体を得、該フェニルヒドラゾン誘導体を
    酸性物質の存在下に加熱することを特徴とするβ−(ベ
    ンジル)インドール−3−エタノールの製造方法。
  3. 【請求項3】 式(2) 【化4】 (式中、Phはフェニル基を表す。)で示されるフェニル
    ヒドラゾン誘導体。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002504535A (ja) * 1998-02-26 2002-02-12 マサチューセッツ インスティテュート オブ テクノロジー ヒドラジン、ヒドラゾン、ヒドロキシルアミンおよびオキシムの金属−触媒アリール化およびビニル化

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JP2002504535A (ja) * 1998-02-26 2002-02-12 マサチューセッツ インスティテュート オブ テクノロジー ヒドラジン、ヒドラゾン、ヒドロキシルアミンおよびオキシムの金属−触媒アリール化およびビニル化
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