JP3097000U - 噴射装置用ノズル - Google Patents
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Abstract
【課題】杭打ち中にノズルケースがノズルケースホルダから離脱することなく、安定してしかも効率的に杭打ちを行うことができるようにする。
【解決手段】噴射装置用ノズルは、圧力流体が供給される筒状のノズルケース13と、ノズルケース内にノズルケースの軸方向に沿って摺動可能に配設されノズルケースの軸方向に延びる流体通路が形成されて流体通路の先端から圧力流体を噴出するスライドノズル部14と、一端面が開口され、一端面と対向する他端面に流体通路に連通する孔部14aが形成されて開口面側からノズルケースが挿入されてノズルケースを保持するソケット15とを有している。ノズルケースの外周面には、隙間を有するリング体17が外周に沿って装着され、ノズルケースがソケットに挿入された際、ソケットの内壁面でリング体が径方向内側に押圧され、リング体でノズルケースがソケットに保持される。なお、ノズルケースの外周面にナット部材を装着して、ナット部材の外周面にリング体を装着するようにしてもよい。
【選択図】 図1
【解決手段】噴射装置用ノズルは、圧力流体が供給される筒状のノズルケース13と、ノズルケース内にノズルケースの軸方向に沿って摺動可能に配設されノズルケースの軸方向に延びる流体通路が形成されて流体通路の先端から圧力流体を噴出するスライドノズル部14と、一端面が開口され、一端面と対向する他端面に流体通路に連通する孔部14aが形成されて開口面側からノズルケースが挿入されてノズルケースを保持するソケット15とを有している。ノズルケースの外周面には、隙間を有するリング体17が外周に沿って装着され、ノズルケースがソケットに挿入された際、ソケットの内壁面でリング体が径方向内側に押圧され、リング体でノズルケースがソケットに保持される。なお、ノズルケースの外周面にナット部材を装着して、ナット部材の外周面にリング体を装着するようにしてもよい。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、圧力流体を噴射するための噴射装置に用いられるノズルに関し、特に、シートパイル、H型鋼、鋼管杭、ハット型土留部材等の既製杭を地盤中へ打ち込む際に、既製杭の打ち込みを促進するために圧力流体を噴射する噴射装置に用いられるノズルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、杭を地盤中へ打ち込むには、圧力機によって杭を把持して下方へ押圧するか、または、杭に起振機を取り付けて振動を与えることによって杭自重で沈下させているが、地盤が硬質の場合には、押圧又は振動だけでは、杭が地盤中に貫入しないので、杭の下端に噴射ノズルを取り付けて、噴射ノズルに圧力水等の圧力流体を供給して、噴射ノズルから下方に向けて噴射する。この圧力流体によって、杭の下端部付近の地盤が撹拌されて掘り弛められ、杭の沈下が助長される。
【0003】
ところで、上述のようにして、噴射ノズルから圧力流体を噴射して杭打ちを行う際、例えば、噴射ノズル及びホースを杭に仮付けした状態で杭打ち作業を行い、杭を所定の深度まで打ち込んだ後、噴射ノズル及びホースを地上に引き抜いて再利用することが行われている。
【0004】
この際、圧力水の供給を継続しつつ、噴射ノズル及びホースを地上に引き抜くと、噴射ノズルから噴出する圧力流体の反動によって、ホースが飛び跳ねるように躍り回って重大な人心事故が生じる恐れがある。特に、例えば、操作系機器の故障等が原因となって、作業員の意に反して圧力水の送給が停止されないと、噴射ノズルは地下に在って、その噴射状態を視認できず、圧力流体を噴射しているノズルを地上に引き抜いてしまう恐れがある。
【0005】
このような不具合を防止するため、例えば、圧力流体ホースの先端にバルブボディを接続するとともに、バルブボディの中に直管状バルブスプールを摺動自在に嵌合して、一方、杭に対して有底筒状のバルブボディホルダを固着しておき、バルブボディをバルブボディホルダに挿入すると、バルブスプールが押し上げられ、圧力流体がバルブスプールを上下に流通して、下方に向けて噴射され、圧力流体ホース6が引き上げられると、バルブスプールが水圧で押し下げられて、管壁透孔が露出し、管壁透孔から圧力流体を放出して、下方に向かう噴射流体流を弱めて、反動を小さくしたものがある(特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−170165公報(段落(0018)〜段落(0022)、第1図〜第3図)
【0007】
ところで、特許文献1に記載された噴射装置においては、バルブボディを備えて、このバルブボディが圧力水ホースに連結されている。さらに、有底筒状のバルブボディホルダが杭の下端部に固着され、バルブボディ7がバルブボディホルダに差し込まれて、リベットによって抜け止めされている。
【0008】
そして、バルブボディをバルブボディホルダに嵌め込んで抜け止め(リベット)を施されると、バルブボディが杭に対して位置決めされ、圧力水ホースからバルブボディに流入した圧力水の全流量がバルブスプールの中心孔を流下し、バルブボディホルダの底壁に穿たれた透孔を通って下方に噴射される。
【0009】
圧力水を杭の下端部から下方に向けて噴射しつつ、杭を地盤内に打ち込み、打ち込み終えると、地上から圧力水ホースを強大な力で上方へ引っ張ると、バルブボディの抜け止め機能を果たしていたリベットが剪断されて、バルブボディがバルブボディホルダから抜き出され、引き上げられることになる。
【0010】
【考案が解決しようとする課題】
ところが、特許文献1に記載された噴射装置では、バルブボディとバルブボディホルダとをリベットで抜け止めしているだけであるので、バルブボディをバルブボディホルダに保持する力が弱く、圧力流体噴射の際の反動で、リベットがせん断されて、圧力流体が噴射されているバルブボディがバルブボディホルダから離脱してしまうことがあり、思わぬ障害が発生することがある。
【0011】
特に、リベットを抜け止めとして用いた際には、その保持力にバラツキが大きく安定せず、しかもその保持力は1〜2トン程度であり、圧力流体を高速で噴射した際には、リベットがせん断されてしまうことがある。杭打ち中にリベットのせん断を防止するためには、圧力流体の噴射速度及び圧力等を高くすることができず、この結果、効率的に杭打ちが行えないという課題がある。
【0012】
本考案の目的は、杭打ち中にバルブボディ(ノズルケース)がバルブボディホルダ(ノズルホルダ)から離脱することなく、安定してしかも効率的に杭打ちを行うことのできる噴射装置用ノズルを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本考案によれば、圧力流体を噴射する際に用いられる噴射装置用ノズルであって、前記圧力流体が供給される筒状のノズルケースと、該ノズルケース内に前記ノズルケースの軸方向に沿って摺動可能に配設され前記ノズルケースの軸方向に延びる流体通路が形成され該流体通路の先端から前記圧力流体を噴出するスライドノズル部と、一端面が開口され該一端面と対向する他端面に前記流体通路に連通する孔部が形成されて前記開口面側から前記ノズルケースが挿入されて前記ノズルケースを保持するノズルケースホルダ部とを有し、前記ノズルケースの外周面には、隙間を有するリング体が外周に沿って装着されており、前記ノズルケースが前記ノズルケースホルダ部に挿入された際前記ノズルケースホルダ部の内壁面で前記リング体が径方向内側に押圧され、前記リング体で前記ノズルケースを前記ノズルケースホルダ部に保持するようにしたことを特徴とする噴射装置用ノズルが得られる。
【0014】
さらに、本考案によれば、圧力流体を噴射する際に用いられる噴射装置用ノズルであって、前記圧力流体が供給される筒状のノズルケースと、該ノズルケース内に前記ノズルケースの軸方向に沿って摺動可能に配設され、前記ノズルケースの軸方向に延びる流体通路が形成されて、該流体通路の先端から前記圧力流体を噴出するスライドノズル部と、一端面が開口され該一端面と対向する他端面に前記流体通路に連通する孔部が形成されて前記開口面側から前記ノズルケースが挿入されて前記ノズルケースを保持するノズルケースホルダ部とを有し、ナット部材がその内周面を前記ノズルケースの外周面に当接して装着されて、該ナット部材の外周面には、隙間を有するリング体が外周に沿って装着されており、前記ノズルケースが前記ノズルケースホルダ部に挿入された際、前記ノズルケースホルダ部の内壁面で前記リング体が径方向内側に押圧され、前記リング体で前記ナット部材を介して前記ノズルケースを前記ノズルケースホルダ部に保持するようにしたことを特徴とする噴射装置用ノズルが得られる。
【0015】
このようにして、圧力流体が供給される筒状のノズルケースと、ノズルケース内にノズルケースの軸方向に沿って摺動可能に配設され、ノズルケースの軸方向に延びる流体通路が形成されて流体通路の先端から圧力流体を噴出するスライドノズル部と、一端面が開口されこの一端面と対向する他端面に流体通路に連通する孔部が形成されて開口面側からノズルケースが挿入されてノズルケースを保持するノズルケースホルダ部とを有して、ノズルケースの外周面又はナット部材の外周面に、隙間を有するリング体を外周に沿って装着し、ノズルケースがノズルケースホルダ部に挿入された際、ノズルケースホルダ部の内壁面でリング体が径方向内側に押圧されて、リング体でノズルケースをノズルケースホルダ部に保持するようにすれば、ノズルケースとノズルケースホルダ部との保持力を向上させることができ、しかもリング体の材料及び長さを種々変更すれば、容易に保持力を変更できることになって、杭打ち中にノズルケースがノズルケースホルダ部から離脱することなく、安定してしかも効率的に杭打ちを行うことができることになる。
【0016】
また、本考案では、前記スライドノズル部には、前記流体通路と連通する透孔が形成されており、前記ノズルケースが前記ノズルケースホルダ部に挿入された際、前記スライドノズル部が前記ノズルケースホルダ部の他端面によって摺動すると、前記透孔が前記ノズルケース内に位置する。
【0017】
このように、スライドノズル部に、流体通路と連通する透孔を形成して、ノズルケースがノズルケースホルダ部に挿入された際、スライドノズル部がノズルケースホルダ部の他端面によって摺動すると、透孔がノズルケース内に位置するようにすれば、圧力流体の送給が遮断されていない場合に、ノズルケースをノズルケースホルダ部から離脱させると、透孔を介して圧力が抜けることになって、スライドノズル部内の圧力を容易に低下させることができることになる。
【0018】
例えば、前記リング体の材料としてアルミ線、銅線、及び鉄線のいずれかを用いることが望ましい。このように、リング体の材料としてアルミ線、銅線、及び鉄線のいずれかを用いれば、安価にしかも確実にノズルケースをノズルケースホルダ部に保持することができる。
【0019】
【考案の実施の形態】
以下本考案について、図面を参照して説明する。まず、図1を参照して、図示の噴射装置用ノズル11は、例えば、杭打ちの際に用いられ、圧力流体ホース(以下単にホースと呼ぶ)12と連結されて、ホース12から送られる圧力流体を噴射する。ホース12には、その先端にホース口金12a及び袋ナット12bが備えられており、袋ナット12bによってホース12の先端に筒状のノズルケース13が連結されている。ノズルケース13内には、管状のスライドノズル部14が摺動可能に嵌合されており、スライドノズル部14の管壁には複数の透孔14aが形成されている。
【0020】
一方、ソケット15が杭(図示せず)の下端部に固着されており、このソケット15の一端側(図1において、右端側)は開口され、他端側には孔部15aが形成されている。ノズルケース13は、開口側からソケット(ノズルケースホルダ)15に差し込まれることになる。ノズルケース13にはその先端側において、外周面にO−リング16が配設されており、ノズルケース13がソケット15に差し込まれた際、O−リング16によってノズルケース13とソケット15との密閉性を確保される。
【0021】
また、ノズルケース13の外周面には、その一部が切り欠きされたリング体17が装着されており、ノズルケース13がソケット15に差し込まれた際、後述するようにして、リング体17によってノズルケース13とソケット15とが抜け止め(保持)されることになる。
【0022】
スライドノズル部14には、軸方向に延びる中心孔14bが形成されており、この中心孔14bには前述の透孔14aが連通している。中心孔14bはその先端部分(図1において左部分)で絞られており、ホース12から供給された圧力流体は絞り部分から破線矢印で示すように、孔部15aを通って噴出する。つまり、絞り部分は噴射孔部として機能する。
【0023】
図1に示す状態では、スライドノズル部14は、ノズルケース13内に押し込まれている状態であるので、透孔14aはノズルケース13内に位置することになって、透孔14aはノズルケース13によって実質的に閉塞されて、ノズルケース13外に連通していない。この結果、図1に示す状態では、ホース12からノズルケース13に送られた圧力流体の全てがスライドノズル部14の中心孔14bを流れて、孔部15aから噴射されることになる。
【0024】
図2に示すように、リング体17はその一部が切り欠きされており、その一端には、径方向内側に延びる突起部17aが形成されている。そして、この突起部17aがノズルケース13の外周面に挿入された状態で、リング体17がノズルケース13の外周面に装着されている。
【0025】
このリング体17は、ノズルケース13をソケット15に差し込んだ際、ソケット15の開口端内周面が位置する位置でノズルケース13に装着することが望ましい。
【0026】
このようにして、リング体17をノズルケース13の外周面に装着した状態で、ノズルケース13をソケット15に差し込むと、リング体17の一部は切り欠かれているので、リング体17はソケット15の内周面で押圧されて、切り欠きのギャップ(隙間)が狭まり、リング体17によってノズルケース13がソケット15に保持されることになる。
【0027】
次に、図3を参照して、本考案による噴射装置用ノズルの他の例について説明する。図3(a)はノズルケース13を一部破断して示す図であり、図3(b)はノズルケース13をソケット15に装着した状態を一部破断して示す図である。図3に示す例において、図1に示す例と同一の構成要素については、同一の参照番号を付す。図示の例では、リング状のナット部材(カラーナット)21が、その内周面をノズルケース13の外周面に当接して嵌合装着されており、カラーナット21は、例えば、六角状の大径部21aと大径部21aよりも径の小さいリング状の小径部21bとを有している。小径部21bの外周面にはリング体17の突起部17a(図2参照)が装着される孔部21cが形成されている。
【0028】
一方、ソケット15の開口端の径はノズルケース13自体の外径よりも大きく、つまり、開口端においてソケット15の内径はノズルケース13の外径より大きく、小径部21bの外径はソケット15の開口端径に略等しい。図4に示すように、リング体17の突起部(図4には示さず)を小径部21bに形成された孔部21cに挿入した後、ノズルケース13をソケット15に挿入する。その後、図4に実線矢印で示すように、大径部21aを、六角スパナ等を用いてまわすと、小径部21bがソケット15の開口端からソケット15内に進入して、ソケット15の内壁面でリング体17が径方向内側に押圧され、リング体17によって小径部21b(つまり、カラーナット21)を介してノズルケース13をソケット15に保持する。
【0029】
なお、図4に示すように、大径部21aの外周面に所定の間隔で外周に沿って孔部21dを形成しておき、この孔部21dに、例えば、ドライバー(図示せず)を挿入して、カラーナット21を回すようにしてもよい。また、図4に示すようにして、リング体17を装着する際には、棒状の線体の一端を直角に折り曲げて、図2で説明した突起部として、この突起部を小径部21bの孔部21cに挿入した後、小径部21bの外周に沿って線体をリング状とするようにしてもよい。このようにしても、小径部21bの外周面には、結果的にリング体17が装着されることになる。
【0030】
このようにして、カラーナット21を用いれば、カラーナット21を回すだけで、リング体17がソケット15とカラーナット17との間に装着されることになって、容易にリング体17によってカラーナット21を介してノズルケース13をソケット15に保持することができる。
【0031】
さらに、考案者の実験によれば、リング体17として、アルミ線、銅線、又は鉄線を用いるようにすれば、おおよそ1.0トン〜5.0トンの範囲で荷重(ノズルケース13とソケット15との保持力)を調整できることが分かった。つまり、リング体17を用いれば、リベットを用いた場合に比べて、ノズルケース13をソケット15に保持する保持力が格段に向上し、しかも、リング体17の材料(アルミ線、銅線、又は鉄線)及びその長さを調整すれば、保持力を容易に調整することができる。この結果、杭打ち中にバルブケース13がソケット15から離脱することなく、安定してしかも効率的に杭打ちを行うことができる。
【0032】
ところで、前述のようにして、圧力流体を杭の下端部から下方に向けて噴射しつつ、杭を地盤内に打ち込み、杭の打ち込みが終了すると、地上からホース12を上方へ引っ張る。この際には、リング体17の材料及び長さに応じて引っ張り力が調整されることになる。
【0033】
この引張り力によって、リング体17が破断して、ノズルケース13がソケット15から離脱して、引き上げられることになる。この際、圧力流体の送給が遮断されていないと、図1において、スライドノズル部14の右端面に圧力が掛り、スライドノズル部14がノズルケース13中から左方へ押し出されて突出する。スライドノズル14が突出すると、透孔14aの遮蔽が解かれて、透孔14aから圧力流体の一部が分流して噴出する。
【0034】
この結果、透孔14aを介して圧力が抜けることになって、スライドノズル部14内の圧力が低下し、スライドノズル部14の先端から噴出する圧力流体はその流速が低下する。
【0035】
【考案の効果】
以上説明したように、本考案によれば、圧力流体が供給される筒状のノズルケースと、ノズルケース内にノズルケースの軸方向に沿って摺動可能に配設され、ノズルケースの軸方向に延びる流体通路が形成されて流体通路の先端から圧力流体を噴出するスライドノズル部と、一端面が開口されこの一端面と対向する他端面に流体通路に連通する孔部が形成されて開口面側からノズルケースが挿入されてノズルケースを保持するノズルケースホルダ部とを有して、ノズルケースの外周面又はナット部材の外周面に、隙間を有するリング体を外周に沿って装着し、ノズルケースがノズルケースホルダ部に挿入された際ノズルケースホルダ部の内壁面でリング体が径方向内側に押圧され、リング体でノズルケースをノズルケースホルダ部に保持するようにしたから、ノズルケースとノズルケースホルダ部との保持力を向上させることができ、しかもリング体の材料及び長さを種々変更すれば、容易に保持力を変更できる。その結果、杭打ち中にノズルケースがノズルケースホルダ部から離脱することなく、安定してしかも効率的に杭打ちを行うことができるという効果がある。
【0036】
本考案では、スライドノズル部に、流体通路と連通する透孔を形成して、ノズルケースがノズルケースホルダ部に挿入された際、スライドノズル部がノズルケースホルダ部の他端面によって摺動すると、透孔がノズルケース内位置するようにしたから、圧力流体の送給が遮断されていない場合に、ノズルケースをノズルケースホルダ部から離脱させると、透孔を介して圧力が抜けることになって、スライドノズル部内の圧力を容易に低下させることができる。
【0037】
本考案では、リング体の材料としてアルミ線、銅線、及び鉄線のいずれかを用いるようにしたから、安価にしかも確実にノズルケースをノズルケースホルダ部に保持することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案による噴射装置用ノズルの一例を一部破断して示す図である。
【図2】図1に示す噴射装置用ノズルに用いられる保持用リング体の一例を示す図である。
【図3】本考案による噴射装置用ノズルの他の例を示す図であり、(a)はノズルケースを一部破断して示す図、(b)はノズルケースをノズルケースホルダ部に装着した状態を一部破断して示す図である。
【図4】図3に示す例においてリング体の装着を説明するための図である。
【符号の説明】
11 噴射装置用ノズル
12 圧力流体ホース
12a ホース口金
12b 袋ナット
13 ノズルケース
14 スライドノズル部
14a 透孔
14b 中心孔(流体通路)
15 ソケット(ノズルケースホルダ)
16 O−リング
17 リング体
21 カラーナット
【考案の属する技術分野】
本考案は、圧力流体を噴射するための噴射装置に用いられるノズルに関し、特に、シートパイル、H型鋼、鋼管杭、ハット型土留部材等の既製杭を地盤中へ打ち込む際に、既製杭の打ち込みを促進するために圧力流体を噴射する噴射装置に用いられるノズルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、杭を地盤中へ打ち込むには、圧力機によって杭を把持して下方へ押圧するか、または、杭に起振機を取り付けて振動を与えることによって杭自重で沈下させているが、地盤が硬質の場合には、押圧又は振動だけでは、杭が地盤中に貫入しないので、杭の下端に噴射ノズルを取り付けて、噴射ノズルに圧力水等の圧力流体を供給して、噴射ノズルから下方に向けて噴射する。この圧力流体によって、杭の下端部付近の地盤が撹拌されて掘り弛められ、杭の沈下が助長される。
【0003】
ところで、上述のようにして、噴射ノズルから圧力流体を噴射して杭打ちを行う際、例えば、噴射ノズル及びホースを杭に仮付けした状態で杭打ち作業を行い、杭を所定の深度まで打ち込んだ後、噴射ノズル及びホースを地上に引き抜いて再利用することが行われている。
【0004】
この際、圧力水の供給を継続しつつ、噴射ノズル及びホースを地上に引き抜くと、噴射ノズルから噴出する圧力流体の反動によって、ホースが飛び跳ねるように躍り回って重大な人心事故が生じる恐れがある。特に、例えば、操作系機器の故障等が原因となって、作業員の意に反して圧力水の送給が停止されないと、噴射ノズルは地下に在って、その噴射状態を視認できず、圧力流体を噴射しているノズルを地上に引き抜いてしまう恐れがある。
【0005】
このような不具合を防止するため、例えば、圧力流体ホースの先端にバルブボディを接続するとともに、バルブボディの中に直管状バルブスプールを摺動自在に嵌合して、一方、杭に対して有底筒状のバルブボディホルダを固着しておき、バルブボディをバルブボディホルダに挿入すると、バルブスプールが押し上げられ、圧力流体がバルブスプールを上下に流通して、下方に向けて噴射され、圧力流体ホース6が引き上げられると、バルブスプールが水圧で押し下げられて、管壁透孔が露出し、管壁透孔から圧力流体を放出して、下方に向かう噴射流体流を弱めて、反動を小さくしたものがある(特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−170165公報(段落(0018)〜段落(0022)、第1図〜第3図)
【0007】
ところで、特許文献1に記載された噴射装置においては、バルブボディを備えて、このバルブボディが圧力水ホースに連結されている。さらに、有底筒状のバルブボディホルダが杭の下端部に固着され、バルブボディ7がバルブボディホルダに差し込まれて、リベットによって抜け止めされている。
【0008】
そして、バルブボディをバルブボディホルダに嵌め込んで抜け止め(リベット)を施されると、バルブボディが杭に対して位置決めされ、圧力水ホースからバルブボディに流入した圧力水の全流量がバルブスプールの中心孔を流下し、バルブボディホルダの底壁に穿たれた透孔を通って下方に噴射される。
【0009】
圧力水を杭の下端部から下方に向けて噴射しつつ、杭を地盤内に打ち込み、打ち込み終えると、地上から圧力水ホースを強大な力で上方へ引っ張ると、バルブボディの抜け止め機能を果たしていたリベットが剪断されて、バルブボディがバルブボディホルダから抜き出され、引き上げられることになる。
【0010】
【考案が解決しようとする課題】
ところが、特許文献1に記載された噴射装置では、バルブボディとバルブボディホルダとをリベットで抜け止めしているだけであるので、バルブボディをバルブボディホルダに保持する力が弱く、圧力流体噴射の際の反動で、リベットがせん断されて、圧力流体が噴射されているバルブボディがバルブボディホルダから離脱してしまうことがあり、思わぬ障害が発生することがある。
【0011】
特に、リベットを抜け止めとして用いた際には、その保持力にバラツキが大きく安定せず、しかもその保持力は1〜2トン程度であり、圧力流体を高速で噴射した際には、リベットがせん断されてしまうことがある。杭打ち中にリベットのせん断を防止するためには、圧力流体の噴射速度及び圧力等を高くすることができず、この結果、効率的に杭打ちが行えないという課題がある。
【0012】
本考案の目的は、杭打ち中にバルブボディ(ノズルケース)がバルブボディホルダ(ノズルホルダ)から離脱することなく、安定してしかも効率的に杭打ちを行うことのできる噴射装置用ノズルを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本考案によれば、圧力流体を噴射する際に用いられる噴射装置用ノズルであって、前記圧力流体が供給される筒状のノズルケースと、該ノズルケース内に前記ノズルケースの軸方向に沿って摺動可能に配設され前記ノズルケースの軸方向に延びる流体通路が形成され該流体通路の先端から前記圧力流体を噴出するスライドノズル部と、一端面が開口され該一端面と対向する他端面に前記流体通路に連通する孔部が形成されて前記開口面側から前記ノズルケースが挿入されて前記ノズルケースを保持するノズルケースホルダ部とを有し、前記ノズルケースの外周面には、隙間を有するリング体が外周に沿って装着されており、前記ノズルケースが前記ノズルケースホルダ部に挿入された際前記ノズルケースホルダ部の内壁面で前記リング体が径方向内側に押圧され、前記リング体で前記ノズルケースを前記ノズルケースホルダ部に保持するようにしたことを特徴とする噴射装置用ノズルが得られる。
【0014】
さらに、本考案によれば、圧力流体を噴射する際に用いられる噴射装置用ノズルであって、前記圧力流体が供給される筒状のノズルケースと、該ノズルケース内に前記ノズルケースの軸方向に沿って摺動可能に配設され、前記ノズルケースの軸方向に延びる流体通路が形成されて、該流体通路の先端から前記圧力流体を噴出するスライドノズル部と、一端面が開口され該一端面と対向する他端面に前記流体通路に連通する孔部が形成されて前記開口面側から前記ノズルケースが挿入されて前記ノズルケースを保持するノズルケースホルダ部とを有し、ナット部材がその内周面を前記ノズルケースの外周面に当接して装着されて、該ナット部材の外周面には、隙間を有するリング体が外周に沿って装着されており、前記ノズルケースが前記ノズルケースホルダ部に挿入された際、前記ノズルケースホルダ部の内壁面で前記リング体が径方向内側に押圧され、前記リング体で前記ナット部材を介して前記ノズルケースを前記ノズルケースホルダ部に保持するようにしたことを特徴とする噴射装置用ノズルが得られる。
【0015】
このようにして、圧力流体が供給される筒状のノズルケースと、ノズルケース内にノズルケースの軸方向に沿って摺動可能に配設され、ノズルケースの軸方向に延びる流体通路が形成されて流体通路の先端から圧力流体を噴出するスライドノズル部と、一端面が開口されこの一端面と対向する他端面に流体通路に連通する孔部が形成されて開口面側からノズルケースが挿入されてノズルケースを保持するノズルケースホルダ部とを有して、ノズルケースの外周面又はナット部材の外周面に、隙間を有するリング体を外周に沿って装着し、ノズルケースがノズルケースホルダ部に挿入された際、ノズルケースホルダ部の内壁面でリング体が径方向内側に押圧されて、リング体でノズルケースをノズルケースホルダ部に保持するようにすれば、ノズルケースとノズルケースホルダ部との保持力を向上させることができ、しかもリング体の材料及び長さを種々変更すれば、容易に保持力を変更できることになって、杭打ち中にノズルケースがノズルケースホルダ部から離脱することなく、安定してしかも効率的に杭打ちを行うことができることになる。
【0016】
また、本考案では、前記スライドノズル部には、前記流体通路と連通する透孔が形成されており、前記ノズルケースが前記ノズルケースホルダ部に挿入された際、前記スライドノズル部が前記ノズルケースホルダ部の他端面によって摺動すると、前記透孔が前記ノズルケース内に位置する。
【0017】
このように、スライドノズル部に、流体通路と連通する透孔を形成して、ノズルケースがノズルケースホルダ部に挿入された際、スライドノズル部がノズルケースホルダ部の他端面によって摺動すると、透孔がノズルケース内に位置するようにすれば、圧力流体の送給が遮断されていない場合に、ノズルケースをノズルケースホルダ部から離脱させると、透孔を介して圧力が抜けることになって、スライドノズル部内の圧力を容易に低下させることができることになる。
【0018】
例えば、前記リング体の材料としてアルミ線、銅線、及び鉄線のいずれかを用いることが望ましい。このように、リング体の材料としてアルミ線、銅線、及び鉄線のいずれかを用いれば、安価にしかも確実にノズルケースをノズルケースホルダ部に保持することができる。
【0019】
【考案の実施の形態】
以下本考案について、図面を参照して説明する。まず、図1を参照して、図示の噴射装置用ノズル11は、例えば、杭打ちの際に用いられ、圧力流体ホース(以下単にホースと呼ぶ)12と連結されて、ホース12から送られる圧力流体を噴射する。ホース12には、その先端にホース口金12a及び袋ナット12bが備えられており、袋ナット12bによってホース12の先端に筒状のノズルケース13が連結されている。ノズルケース13内には、管状のスライドノズル部14が摺動可能に嵌合されており、スライドノズル部14の管壁には複数の透孔14aが形成されている。
【0020】
一方、ソケット15が杭(図示せず)の下端部に固着されており、このソケット15の一端側(図1において、右端側)は開口され、他端側には孔部15aが形成されている。ノズルケース13は、開口側からソケット(ノズルケースホルダ)15に差し込まれることになる。ノズルケース13にはその先端側において、外周面にO−リング16が配設されており、ノズルケース13がソケット15に差し込まれた際、O−リング16によってノズルケース13とソケット15との密閉性を確保される。
【0021】
また、ノズルケース13の外周面には、その一部が切り欠きされたリング体17が装着されており、ノズルケース13がソケット15に差し込まれた際、後述するようにして、リング体17によってノズルケース13とソケット15とが抜け止め(保持)されることになる。
【0022】
スライドノズル部14には、軸方向に延びる中心孔14bが形成されており、この中心孔14bには前述の透孔14aが連通している。中心孔14bはその先端部分(図1において左部分)で絞られており、ホース12から供給された圧力流体は絞り部分から破線矢印で示すように、孔部15aを通って噴出する。つまり、絞り部分は噴射孔部として機能する。
【0023】
図1に示す状態では、スライドノズル部14は、ノズルケース13内に押し込まれている状態であるので、透孔14aはノズルケース13内に位置することになって、透孔14aはノズルケース13によって実質的に閉塞されて、ノズルケース13外に連通していない。この結果、図1に示す状態では、ホース12からノズルケース13に送られた圧力流体の全てがスライドノズル部14の中心孔14bを流れて、孔部15aから噴射されることになる。
【0024】
図2に示すように、リング体17はその一部が切り欠きされており、その一端には、径方向内側に延びる突起部17aが形成されている。そして、この突起部17aがノズルケース13の外周面に挿入された状態で、リング体17がノズルケース13の外周面に装着されている。
【0025】
このリング体17は、ノズルケース13をソケット15に差し込んだ際、ソケット15の開口端内周面が位置する位置でノズルケース13に装着することが望ましい。
【0026】
このようにして、リング体17をノズルケース13の外周面に装着した状態で、ノズルケース13をソケット15に差し込むと、リング体17の一部は切り欠かれているので、リング体17はソケット15の内周面で押圧されて、切り欠きのギャップ(隙間)が狭まり、リング体17によってノズルケース13がソケット15に保持されることになる。
【0027】
次に、図3を参照して、本考案による噴射装置用ノズルの他の例について説明する。図3(a)はノズルケース13を一部破断して示す図であり、図3(b)はノズルケース13をソケット15に装着した状態を一部破断して示す図である。図3に示す例において、図1に示す例と同一の構成要素については、同一の参照番号を付す。図示の例では、リング状のナット部材(カラーナット)21が、その内周面をノズルケース13の外周面に当接して嵌合装着されており、カラーナット21は、例えば、六角状の大径部21aと大径部21aよりも径の小さいリング状の小径部21bとを有している。小径部21bの外周面にはリング体17の突起部17a(図2参照)が装着される孔部21cが形成されている。
【0028】
一方、ソケット15の開口端の径はノズルケース13自体の外径よりも大きく、つまり、開口端においてソケット15の内径はノズルケース13の外径より大きく、小径部21bの外径はソケット15の開口端径に略等しい。図4に示すように、リング体17の突起部(図4には示さず)を小径部21bに形成された孔部21cに挿入した後、ノズルケース13をソケット15に挿入する。その後、図4に実線矢印で示すように、大径部21aを、六角スパナ等を用いてまわすと、小径部21bがソケット15の開口端からソケット15内に進入して、ソケット15の内壁面でリング体17が径方向内側に押圧され、リング体17によって小径部21b(つまり、カラーナット21)を介してノズルケース13をソケット15に保持する。
【0029】
なお、図4に示すように、大径部21aの外周面に所定の間隔で外周に沿って孔部21dを形成しておき、この孔部21dに、例えば、ドライバー(図示せず)を挿入して、カラーナット21を回すようにしてもよい。また、図4に示すようにして、リング体17を装着する際には、棒状の線体の一端を直角に折り曲げて、図2で説明した突起部として、この突起部を小径部21bの孔部21cに挿入した後、小径部21bの外周に沿って線体をリング状とするようにしてもよい。このようにしても、小径部21bの外周面には、結果的にリング体17が装着されることになる。
【0030】
このようにして、カラーナット21を用いれば、カラーナット21を回すだけで、リング体17がソケット15とカラーナット17との間に装着されることになって、容易にリング体17によってカラーナット21を介してノズルケース13をソケット15に保持することができる。
【0031】
さらに、考案者の実験によれば、リング体17として、アルミ線、銅線、又は鉄線を用いるようにすれば、おおよそ1.0トン〜5.0トンの範囲で荷重(ノズルケース13とソケット15との保持力)を調整できることが分かった。つまり、リング体17を用いれば、リベットを用いた場合に比べて、ノズルケース13をソケット15に保持する保持力が格段に向上し、しかも、リング体17の材料(アルミ線、銅線、又は鉄線)及びその長さを調整すれば、保持力を容易に調整することができる。この結果、杭打ち中にバルブケース13がソケット15から離脱することなく、安定してしかも効率的に杭打ちを行うことができる。
【0032】
ところで、前述のようにして、圧力流体を杭の下端部から下方に向けて噴射しつつ、杭を地盤内に打ち込み、杭の打ち込みが終了すると、地上からホース12を上方へ引っ張る。この際には、リング体17の材料及び長さに応じて引っ張り力が調整されることになる。
【0033】
この引張り力によって、リング体17が破断して、ノズルケース13がソケット15から離脱して、引き上げられることになる。この際、圧力流体の送給が遮断されていないと、図1において、スライドノズル部14の右端面に圧力が掛り、スライドノズル部14がノズルケース13中から左方へ押し出されて突出する。スライドノズル14が突出すると、透孔14aの遮蔽が解かれて、透孔14aから圧力流体の一部が分流して噴出する。
【0034】
この結果、透孔14aを介して圧力が抜けることになって、スライドノズル部14内の圧力が低下し、スライドノズル部14の先端から噴出する圧力流体はその流速が低下する。
【0035】
【考案の効果】
以上説明したように、本考案によれば、圧力流体が供給される筒状のノズルケースと、ノズルケース内にノズルケースの軸方向に沿って摺動可能に配設され、ノズルケースの軸方向に延びる流体通路が形成されて流体通路の先端から圧力流体を噴出するスライドノズル部と、一端面が開口されこの一端面と対向する他端面に流体通路に連通する孔部が形成されて開口面側からノズルケースが挿入されてノズルケースを保持するノズルケースホルダ部とを有して、ノズルケースの外周面又はナット部材の外周面に、隙間を有するリング体を外周に沿って装着し、ノズルケースがノズルケースホルダ部に挿入された際ノズルケースホルダ部の内壁面でリング体が径方向内側に押圧され、リング体でノズルケースをノズルケースホルダ部に保持するようにしたから、ノズルケースとノズルケースホルダ部との保持力を向上させることができ、しかもリング体の材料及び長さを種々変更すれば、容易に保持力を変更できる。その結果、杭打ち中にノズルケースがノズルケースホルダ部から離脱することなく、安定してしかも効率的に杭打ちを行うことができるという効果がある。
【0036】
本考案では、スライドノズル部に、流体通路と連通する透孔を形成して、ノズルケースがノズルケースホルダ部に挿入された際、スライドノズル部がノズルケースホルダ部の他端面によって摺動すると、透孔がノズルケース内位置するようにしたから、圧力流体の送給が遮断されていない場合に、ノズルケースをノズルケースホルダ部から離脱させると、透孔を介して圧力が抜けることになって、スライドノズル部内の圧力を容易に低下させることができる。
【0037】
本考案では、リング体の材料としてアルミ線、銅線、及び鉄線のいずれかを用いるようにしたから、安価にしかも確実にノズルケースをノズルケースホルダ部に保持することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案による噴射装置用ノズルの一例を一部破断して示す図である。
【図2】図1に示す噴射装置用ノズルに用いられる保持用リング体の一例を示す図である。
【図3】本考案による噴射装置用ノズルの他の例を示す図であり、(a)はノズルケースを一部破断して示す図、(b)はノズルケースをノズルケースホルダ部に装着した状態を一部破断して示す図である。
【図4】図3に示す例においてリング体の装着を説明するための図である。
【符号の説明】
11 噴射装置用ノズル
12 圧力流体ホース
12a ホース口金
12b 袋ナット
13 ノズルケース
14 スライドノズル部
14a 透孔
14b 中心孔(流体通路)
15 ソケット(ノズルケースホルダ)
16 O−リング
17 リング体
21 カラーナット
Claims (4)
- 圧力流体を噴射する際に用いられる噴射装置用ノズルであって、
前記圧力流体が供給される筒状のノズルケースと、
該ノズルケース内に前記ノズルケースの軸方向に沿って摺動可能に配設され、前記ノズルケースの軸方向に延びる流体通路が形成されて、該流体通路の先端から前記圧力流体を噴出するスライドノズル部と、
一端面が開口され該一端面と対向する他端面に前記流体通路に連通する孔部が形成されて前記開口面側から前記ノズルケースが挿入されて前記ノズルケースを保持するノズルケースホルダ部とを有し、
前記ノズルケースの外周面には、隙間を有するリング体が外周に沿って装着されており、
前記ノズルケースが前記ノズルケースホルダ部に挿入された際前記ノズルケースホルダ部の内壁面で前記リング体が径方向内側に押圧され、前記リング体で前記ノズルケースを前記ノズルケースホルダ部に保持するようにしたことを特徴とする噴射装置用ノズル。 - 圧力流体を噴射する際に用いられる噴射装置用ノズルであって、
前記圧力流体が供給される筒状のノズルケースと、
該ノズルケース内に前記ノズルケースの軸方向に沿って摺動可能に配設され、前記ノズルケースの軸方向に延びる流体通路が形成されて、該流体通路の先端から前記圧力流体を噴出するスライドノズル部と、
一端面が開口され該一端面と対向する他端面に前記流体通路に連通する孔部が形成されて前記開口面側から前記ノズルケースが挿入されて前記ノズルケースを保持するノズルケースホルダ部とを有し、
ナット部材がその内周面を前記ノズルケースの外周面に当接して装着されて、該ナット部材の外周面には、隙間を有するリング体が外周に沿って装着されており、
前記ノズルケースが前記ノズルケースホルダ部に挿入された際、前記ノズルケースホルダ部の内壁面で前記リング体が径方向内側に押圧され、前記リング体で前記ナット部材を介して前記ノズルケースを前記ノズルケースホルダ部に保持するようにしたことを特徴とする噴射装置用ノズル。 - 前記スライドノズル部には、前記流体通路と連通する透孔が形成されており、
前記ノズルケースが前記ノズルケースホルダ部に挿入された際、前記スライドノズル部が前記ノズルケースホルダ部の他端面によって摺動すると、前記透孔が前記ノズルケース内位置するようにしたことを特徴とする請求項1又は2に記載の噴射装置用ノズル。 - 前記リング体の材料としてアルミ線、銅線、及び鉄線のいずれかを用いるようにしたことを特徴とする請求項1又は2に記載の噴射装置用ノズル。
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