JP2004100416A - ジェットノズル固定方法、およびジェットノズル固定装置 - Google Patents

ジェットノズル固定方法、およびジェットノズル固定装置 Download PDF

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Abstract

【課題】杭打用ジェットノズルを改良して、杭の打込み途中で離脱する虞れ無く、特に振動杭打作業にも能く耐え、しかも確実に回収再使用できるようにする。
【解決手段】高圧給水ホース(図外)の先端に、ジェットノズルとして機能する「バルブスプール(7)を収納したバルブボディ(6)」を装着し、「該バルブボディの先端を差し込み得る、カップ状のバルブボディホルダ(5)」を杭(1)に溶接する。前記バルブボディ(6)の側面に突出したり引っ込んだりできるラチェット状のバイト(12)を弾性的に支持し、該バイトを「バルブボディホルダ(5)の側壁に設けられた窓状開口(5b)」に嵌め合わせる。該バイトは「バルブボディ(6)の抜け止めの役目」をするが、強い抜き出し力を受けると開口の上方の部分(5c)を切断して、抜き出しを可能ならしめる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、杭を地盤の中へ打ち込む際、該杭の下端部から圧力水を噴出して地盤を攪拌することによって杭の打ち込みを促進する技術に係り、特に、圧力水の噴射に用いた部材の大半を回収,再使用できるように改良した技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図4は、杭打用ウォータージェット工法を説明するために示したもので、高圧ホースの先端にノズルソケットを介して接続されたジェットノズルを、従来例のバンドによって杭の下端部に取り付けたところを模式的に描いた概要的な外観斜視図である。
高圧給水ホースhの先端に、ノズルソケット3を介してジェットノズル2が装着されている。
上記のジェットノズル2は、杭1の下端を基準として所定の位置に固定されなければならない。このため、前記ノズルソケット3に設けられている周溝(図では隠れている)に鋼製のバンド4を巻き掛けて、その両端部4a,4bを杭1に対して溶接してある。本発明において巻き掛けるとは、円柱面の約半周の部分に対してほぼ面接触させることをいう。また、水とは必ずしも純水に限らず海水や稀薄な泥水を含む意である。
【0003】
前掲の図4に示した従来例においては、高圧給水ホースhに圧力水を送給してジェットノズル2から下方へ噴出させながら杭1を打ち込み、所定の位置まで打ち込んだ後、高圧給水ホース3に上向き方向の引抜き力Fを加えてバンド4の端部4a,4bの溶接を引き剥がす。これにより、ノズルソケット3およびジェットノズル2を高圧給水ホースhの先端に装着したままで、これらを地上に引き上げて回収し、再使用に供することができる。
ところが、この従来例のジェットノズル装着技術においては、次に述べるように、バンド4の両端部4a,4bの溶接が非常に難しいという問題が有る。
【0004】
杭1を地中に打ち込む際、ジェットノズル2に対しては地盤からの貫入抵抗や噴射水流の反動など、いろんな力が掛かるので、バンド4の両端部4a,4bの溶接は、弱ければ作業中に剥がれてしまう。杭打ち途中でバンド4の溶接が剥がれてしまうと、打設途中の杭はそれ以上打ち込めなくなるので、一旦抜き出してバンド4の両端部4a,4bを溶接し直してから、もう一度打ち込まねばならないため大きい損失を生じる。
ところが、前記バンド4の両端部4a,4bの溶接強度が強すぎると、高圧給水ホースhを上方へ引っ張っても該溶接部が剥がれない。
溶接が剥がれなければジェットノズル2、ノズルソケット3、および高圧給水ホースhを回収することができず、いわゆる埋め捨てを余儀なくされる。これらの部材は高価であり、特に高圧給水ホースを捨てることの経済的損失は多大である。
【0005】
以上に述べたようにバンド4の溶接強度は、杭打作業中に発生し得る範囲内の外力では剥がれてはならず、かつ、高圧給水ホースの耐引張力や該高圧給水ホース巻取リール(図外)の引張力の範囲内の力で確実に剥がれなければならないので、その溶接作業には高度の熟練と多大な労力とを要した。
このような不具合を解消するため、特開平8−92955(特許第2739290号)公報に係るジェットノズル固定装置が提案されている。
この発明(以下、特許発明と略称する)は、杭に対する溶接強度を制約することなく、充分の強度を持たせて杭に溶接した保持部材に対して、ジェットノズルを「剪断可能な係合部材」で係着したものである。要約すれば、ジェットノズルをシャーピンで取り付けたものである。
【0006】
シャーピンを剪断するに必要な力は、該シャーピンの形状・寸法・材質によって容易にかつ高精度で制御することができるので、この特許発明によると、杭の打設作業の途中でジェットノズルが意に反して脱落する虞れが無く、また高圧給水ホースに引抜き力を与えることによって確実にシャーピンを剪断してジェットノズルおよび高圧給水ホースを回収することができ、その実用的価値はきわめて高い。
このため、比較的硬い地盤の中へ、圧入式杭打機によって杭を圧入する場合には、前記の特許発明が広く賞用されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
先に述べた特許発明に係るジェットノズル固定装置は、圧入式の杭打ちに際しては優れた実用的効果を発揮するが、振動式の杭打ちに適用してみると予想しなかった技術的問題が生じる。
その理由は次のとおりである。すなわち、振動式の杭打工法は、杭に対して長手方向の激しい振動を与えて杭を沈下させる。杭に振動を与えることによって地盤中に貫入せしめ得ることの理論は本発明と直接的な関係が無いので詳述を省略するが、当業者で言うところの「振動によって杭と土との摩擦を切る」という現象を利用する。初等力学用語を以てするならば、静止摩擦を動摩擦に変換すると言うこともできる。
いずれにせよ、振動杭打ちの場合には、杭に対して激しい振動が与えられるので、ジェットノズルを杭に対して取り付けている部材に対しても激しい振動が伝えられる。
【0008】
ジェットノズルおよび取付用の部材は慣性を有しているので、杭の振動によりシャーピンに対して繰り返し剪断応力が作用し、金属疲労が進行する。
耐剪力によってジェットノズルを保持する方式は、非振動杭打ちにおいては容易かつ正確に破断所要力を制御することができるが、これに比して振動杭打ちの場合は金属疲労と降伏現象とが加わって非常に複雑になる。
その結果、ジェットノズルを杭に対してシャーピン止めして振動杭打ちを行なうと、杭を打ち込んでいる途中でシャーピンが剪断され、ジェットノズルが外れてしまう。
【0009】
上述のジェットノズルが外れる現象は地下深くで起こるので視認できないが、杭の沈下が停止することによって何らかの異常を生じたことが推測される。
そこで高圧水の送給を止めて高圧給水ホースを引き抜いてみると、その先端に接続されているジェットノズルが一緒に引き出されるので、シャーピンが意に反して破断されたことが判明する。
応急的な対策としてシャーピンの本数を増し、またはシャーピンの径を太くして再度杭打ちを行なってみても、シャーピンの途中破断は容易に防止できない。(注)振動杭打と圧入杭打とは作業条件が異なるので単純に比較はできないが概要的に、シャーピンの断面積を2倍にしてみても振動杭打には耐え難い
ことが実験的に確認された。
【0010】
本発明者が行なった実験では、シャーピンの本数を2倍にしても途中破断を生じたので、3倍にしてみると、今度は高圧給水ホースを引き抜こうとしてもシャーピンを切ることができなかった。
高圧給水ホースの引抜力を増加すればシャーピンを剪断できたであろうけれど、引抜力を増加しようとすると、先ず高圧給水ホースの仕様を変え、巻取リールの容量を増大しなければならない。これは非常に高価な改造であって、経済的な負担に耐え難い。
【0011】
本発明は上述の事情に鑑みて為されたものであって、その目的とするところは、圧入杭打には勿論、振動杭打にも適用し得るジェットノズル装着技術を提供するにある。
すなわち、取付用の部材の一部を破断させるに要する力(高圧給水力の引張力)を容易に高精度で制御することができ、しかも、杭を打ち込んでいる途中でジェットノズルが杭から離脱する虞れが無く、高圧給水ホースやジェットノズルを回収して繰り返し使用し得る技術を提供しようとするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するために創作した本発明の基本的な原理について、その実施形態に対応する図1を参照して説明すると次のとおりである。
すなわち、杭打用ジェットノズルを改良して、杭の打込み途中で離脱する虞れ無く、特に振動杭打作業にも能く耐え、しかも確実に回収再使用できるようにするため、
高圧給水ホース(図外)の先端に、ジェットノズルとして機能する「バルブスプール(7)を収納したバルブボディ(6)」を装着し、「該バルブボディの先端を差し込み得る、カップ状のバルブボディホルダ(5)」を杭(1)に溶接する。前記バルブボディ(6)の側面に突出したり引っ込んだりできるラチェット状のバイト(12)を弾性的に支持し、該バイトを「バルブボディホルダ(5)の側壁に設けられた窓状開口(5b)」に嵌め合わせる。該バイトは「バルブボディ(6)の抜け止めの役目」をするが、強い抜き出し力を受けると開口の上方の部分(5c)を切断して、抜き出しを可能ならしめる。
【0013】
上述の原理に基づいて請求項1に係る発明の構成は(図1参照)、ウォータージェット工法を施工するため、杭の端部にノズルを固定する方法において、
ノズルとして機能する部材を高圧給水ホースの先端に取り付けるとともに、
上記のノズルとして機能する部材の先端に嵌合するカップ状のホルダ(5)を杭に対して固着し、
上記カップ状ホルダ(5)の筒壁に、予め窓状の開口(5b)を設けておき、一方、前記のノズルとして機能する部材の側面から突出したり引っ込んだりでき、「ホルダ内への挿入を許容する方向のラチェット形のバイト(12)」を設けておき、
杭を打ち込むに際して、杭に固着されたカップ状ホルダ(25)の中に、前記ノズルとして機能する部材の先端を差し込むとともに、
前記ラチェット形バイト(12)をカップ状ホルダ(5)の上方開口部の中へ押し込み、さらに該ラチェット形バイト(12)を前記窓状開口(5b)に嵌め合わせ、抜け止め作用を果たさせて、前記のノズルとして機能する部材を、カップ状ホルダ(5)を介して杭(1)に対して固定し、
前記の杭を所定の位置に打ち込んだ後、前記のノズルとして機能する部材に、カップ状ホルダ(5)から抜き出す方向の力を加え、
前記の窓状開口(5b)に嵌合しているバイト(12)によって、該窓状開口の上方の部分(5c)を切断し、または破断して前記の抜け止め作用を消失させ、
前記高圧給水ホースを地上から上方へ引き抜いて、その先端に取り付けられたノズルとして機能する部材を回収し、繰り返して再使用に供することを特徴とする。
【0014】
以上に説明した請求項1の発明方法によると、ノズルとして機能する部材をカップ状ホルダに差し込む際は、ラチェット形のバイトが引っ込んで、該差し込み操作を妨げないので迅速かつ容易に差し込むことができる。
上記の差し込み操作に伴って、前記ラチェット形バイトはカップ状ホルダの窓状開口に嵌め合わされ、自動的に抜け止めされる。
上記カップ状ホルダは杭に固着されているので、該カップ状ホルダに嵌め合わせて抜け止めされた「ノズルとして機能する部材」は杭に対して固定され、ジェット水流を噴出し得る状態となり、ウォータージェット工法の施工を可能ならしめる。
所定の位置まで杭を打ち込んだ後、前記のノズルとして機能する部材に強い引抜力を与えると、抜け止め作用を果たしていたバイトが、窓状開口の上縁に強く押しつけられて、該窓状開口の上方の部分を切断ないし破断する。
前記カップ状部材の窓状開口に嵌め合わされて抜け止め作用を果たしていたバイトは、該窓状開口の上方の部分が切断または破断されると抜止機能を失う。
これにより、「ノズルとして機能する部材」はカップ状ホルダから容易に抜き出され得る状態となる。
振動杭打機によって杭を地中に打ち込む際、ノズルとして機能する部材は地盤の圧密抵抗や摩擦抵抗の他に振動に伴う複雑な力を受けるが、本請求項1の発明方法によると、
(イ)杭を打ち込んでいる間に抜け止め機能を喪失してしまう虞れが無く、
(ロ)杭を打ち込んだ後、確実に高圧給水ホースやノズルとして機能する部材を回収して再使用に供することができ、
(ハ)しかも、ノズルとして機能する部材の先端部がカップ状ホルダに差し込まれているので、礫や玉石などが直接的に該ノズルとして機能する部材に衝突する虞れが無いので耐久性や信頼性に優れている。
【0015】
請求項2に係る発明方法の構成は、前記請求項1の発明方法の構成要件に加えて、(図1参照)前記のノズルとして機能する部材を、「上下にスライドし得るバルブスプール(7)を備えたバルブボディ(6)」によって構成し、
上記バルブボディ(6)をカップ状のホルダ(5)の中へ差し込んで、バルブスプール(7)を該ホルダ(5)によって相対的に押し上げることにより、高圧給水ホースから送給された圧力水を下方に噴出せしめて、ジェットノズルとして機能させ、
前記バルブボディ(6)がカップ状のホルダ(5)から抜け出して前記の押し上げが消失したとき、前記バルブスプール(7)を自重と水圧とで下方にスライドさせて圧力水の流路を切り換え,下方のみでなく側方へも圧力水を噴出せしめることにより,バルブボディ(6)内の水圧を低下させ,
下方へ噴出する水流の流速,流量を低下させて,該噴出水流の反動を減少させることを特徴とする。
【0016】
以上に説明した請求項2の発明方法によると、バルブスプールを備えたバルブボディから成る弁機構がジェットノズルとしての機能を兼ね、かつ、弁機構としての流路切替がカップ状ホルダに対する挿脱によって行なわれる。
このため、前記の弁機構は、カップ状ホルダに挿入されているときは直噴口から下方へ圧力水を噴出させてジェットノズルの機能を果たし、ウォータージェット工法の施工に有効である。
そして、前記弁機構がカップ状ホルダから抜け出すと、バルブスプールが自重と水圧とによってスライドし、自動的に側噴口が開く。これにより、弁機構内の水圧が降下し、直噴口から噴出される水流の流速・流量が減少する。このため、噴出水流の反動によってノズルやホースが首振り状に跳ね回る危険性が自動的に解消される。
【0017】
請求項3に係る発明方法の構成は、前記請求項1または請求項2の発明方法の構成要件に加えて(図1参照)前記カップ状のホルダ(5)の円周方向の複数箇所に、該ホルダを前記の杭に溶接するための溶接脚を設けるとともに、前記窓状の開口(5b)の形成個数を複数個とし、
複数箇所の溶接脚の内の任意の溶接脚を杭に溶接するとともに、複数個の窓状開口の内の1個の窓状開口に前記のバイト(12)を嵌め合わせ、
上記1個の窓状開口の上方の部分をバイトで切断し、または破断して、ノズルとして機能する部材を回収した後、
打ち込まれていた杭を引き抜いて、該杭に溶接されているカップ状ホルダ(5)を、溶接されている溶接脚付近で切断して取り外し、
取り外されたカップ状ホルダ(5)に設けられている複数箇所の溶接脚の内で未だ使用されていない溶接脚を用いて該カップ状ホルダを杭に溶接するとともに、複数個の窓状開口の内で未だ使用されていない窓状開口に、前記のバイト(12)を嵌め合わせて、前記の取り外されたカップ状ホルダを少なくとも2回繰り返して使用することを特徴とする。
【0018】
以上に説明した請求項3の発明方法によると、消耗性の部品であるカップ状ホルダを複数回くり返して使用することができる。
すなわち、請求項1に係る基本的な技術においては、杭に固着されたカップ状部材の一部分を切断または破断して「ノズルとして機能する部材」を回収するのであって、カップ状ホルダは毀されたままで杭と一緒に地中へ埋め捨てられるのであるが、杭打工事によっては一旦打ち込んだ杭を引き抜いて再使用する場合もある(仮設杭)。
本請求項3は、上記のような仮設杭の場合に適用され、抜き出した杭に固着されているカップ状ホルダを取り外して再使用することができる。
すなわち、複数箇所に設けられている溶接脚の内の1箇所の溶接脚を用いてカップ状ホルダを杭に溶接しておくので、使用済の溶接脚を溶断するなどしてカップ状ホルダを取り外し、未使用の溶接脚を用いて再度溶接固着することができる。さらに、前記カップ状ホルダを使用すると、窓状開口の上方の部分が切断または破断される。しかし、本請求項3を適用して複数個の窓状開口を設けておくことにより、複数回の繰り返し使用が可能となる。
このようにしてカップ状ホルダの複数回使用が可能となるので、ウォータージェット工事における消耗品コストが一層節減される。
【0019】
請求項4に係る発明の構成は、前記請求項2の発明方法の構成要件に加えて、(図1参照)前記バルブボディ(6)にほぼ直交せしめてシリンダ(8)を貫通固着するとともに、
上記シリンダの中にフリーピストン(10)、および該フリーピストンを押し出し方向に付勢するバネ部材(11)を設けて、
該フリーピストンがシリンダから脱出しないように抜け止め手段を施し、
上記フリーピストンの外側面に、バイト(12)を装着することを特徴とする。
【0020】
以上に説明した請求項4の発明方法によると、バイトがバルブボディに対してその側面に出没可能に装着される。しかも、該バイトはバネ部材によって押し出し方向に付勢され、かつ、本来的に(請求項1の構成として)ラチェット形をなしているので、
前記バルブボディをカップ状ホルダの中へ挿入する操作は、前記バネ部材を撓ませて容易に速やかに行なうことができ、
該バイトが窓状開口に対向する位置になったとき、前記バネ部材の弾性力によって該窓状開口に嵌め合わされ、ラチェット形であるため抜け止め機能を果たし、ノズルとして機能する部材であるバルブボディをカップ状ホルダを介して杭に対して固定させる。
このようにして、本請求項4の構成は、杭に対する「ノズルとして機能する部材の取付作業」を迅速,容易ならしめる。
【0021】
請求項5に係る発明の構成は、前記請求項4の発明方法の構成要件に加えて、(図1参照)前記のフリーピストン(10)に対して、バイト(15)を、取付ネジ(13)によって着脱可能に装着しておき、バイトが損耗したとき新品のバイトないし再生加工したバイトと交換することを特徴とする。
【0022】
以上に説明した請求項5の発明方法によると、バイトによって「カップ状ホルダに設けられた窓状開口の上方の部分」を切断したために該バイトの切れ味が悪くなった場合、損耗したバイトを新品と交換することができる。
バイトの切断能力をほぼ一定に保っておくことは、カップ状ホルダから「ノズルとして機能するバルブボディ」を引き抜くに要する力をほぼ一定ならしめるために重要な意義を有している。
【0023】
請求項6に係る発明装置の構成は、(図1参照)高圧給水ホースの先端に取付けられ、ジェット用のノズルとして機能する円筒状部材を備えるとともに、
杭(1)に固着される、「上記円筒状部材を差し込み得る上方開口と、底部透孔(5d)とを備えたカップ状のホルダ(5)」を具備しており、
かつ、上記カップ状ホルダ(5)の側壁に窓状開口(5b)が穿たれていて、一方、前記のノズルとして機能する円筒状部材には、「カップ状ホルダ(5)の中に挿入することを許容する方向性」を有するラチェット形のバイト(12)が、該円筒状部材の側壁から突出したり引っ込んだりできるように装着されており、
該ラチェット形のバイト(12)が側壁から突出したとき、前記窓状開口(5b)に嵌まり合い得るようになっていることを特徴とする。
【0024】
以上に説明した請求項6の発明装置によると、ジェットノズルとして機能する円筒状部材を杭の先端部に対して迅速,容易に固定することができ、
杭を打ち込んでいる途中に前記の円筒状部材(ノズル)が杭から離脱する虞れが無く、高い作動信頼性が得られ、
しかも、所定の引抜力を加えたとき確実に前記円筒状部材および高圧給水ホースを回収することができる。
特に、本発明においてはバイトがラチェット形をなしているので、これをカップ状ホルダの中へ迅速,容易に差し込むことができ、しかも、差し込んだら容易には抜けなくなる。そして、意図的に所定の引抜力を与えると、該バイトが「カップ状ホルダの窓状開口の上方部分」を切断して、抜き出しが可能になる。
上記所定の引抜力を与えなければ上記の切断が行なわれないので、振動杭打作業に本発明装置を使用した場合も、円筒状部材(ノズル)が意に反して杭から離脱する虞れが無い。
【0025】
請求項7に係る発明の構成は、前記請求項6の発明装置の構成要件に加えて、(図1参照)前記のジェット用のノズルとして機能する円筒状部材が、バルブスプール(7)を備えたバルブボディ(6)から成る、方向切換弁兼ノズルであって、
上記バルブスプール(7)は、下方に向けて開口する直噴口(7a)と、側方に向けて開口する側噴口(7b)とを備えており、
かつ、前記バルブボディ(6)が前記カップ状ホルダ(5)に差し込まれると、バルブスプール(7)が該カップ状ホルダ(5)の底壁に当接して押し上げられる形で、バルブボディ(6)に対して上昇スライドして、前記側噴口(7b)が閉じられ、直噴口(7a)が開口してジェットノズルとして作用し、
前記バルブボディ(6)がカップ状ホルダ(5)から抜き出されると、前記の底壁による押し上げが解消されて、バルブスプール(7)がバルブボディ(6)に対して下降スライドし、直噴口(7a)が開口したまま側噴口(7b)も開口する構造であることを特徴とする。
【0026】
以上に説明した請求項7の発明装置によると、方向制御弁として機能する弁機構によってジェットノズルが構成されており、該弁機構の流路切替はカップ状ホルダに対する挿入・抜去に伴って自動的に行なわれる。
正常な杭打込作業中は、弁機構を構成しているバルブボディがカップ状ホルダに挿入されているので、バルブスプールの側噴口を通る流路が閉じられ、直噴口のみから下方に向けてジェット水流が噴射されて、ウォータージェット工法を遂行する。
予定通りの正常な工程であっても、または意に反したトラブルに因るものであっても、バルブボディがカップ状ホルダから抜け出すと、バルブスプールが下方にスライドして側噴口が大気に連通し、該側噴口からも圧力水が噴射される。
前記直噴口は開いたままであるが、側噴口が開かれるので流路断面積が広くなってバルブ内の圧力が降下し、直噴口からの噴射水流の流速,流量が低下し、該直噴口からの噴出水流の反動が減少する。このため、万一、何らかの故障または該操作もしくは誤作動により、ノズルが噴射しながら地上に引き抜かれても、該ノズルが反動で跳ね回るという危険が防止される。
単なる筒状部材であれば足りるノズルの役目を弁機構(バルブスプールを備えたバルブボディ)によって行なわせることは、製造コストを増加させる。しかし、本請求項のバルブボディおよびバルブスプールは、これを回収して繰り返し再使用に供し得るので、1本の杭打作業あたりのコスト増加は僅少である。
【0027】
請求項8に係る発明の構成は、前記請求項6の発明装置の構成要件に加えて、(図2(A)参照)前記カップ状ホルダ(5)の上縁に、前記窓状開口(5b)に、切欠(5e)が形成されていることを特徴とする
【0028】
以上に説明した請求項8の発明によると、ノズルとして機能する円筒状部材を回収する際、バイトによって切断または破断すべき箇所に応力集中を生じるようになる。
これにより、破断箇所を意のごとく設定することができ、かつ、破断所要力を設計的に制御することができる。
【0029】
請求項9に係る発明装置の構成は、前記請求項6の発明の構成要件に加えて、(図3参照)前記バイト(12)の上面がほぼ平面をなし、前記窓状開口(5b)の上側の縁の内面がほぼ平面をなしていて、両者が面接触し得るようになっており、
または、前記バイト(12)の上面が上方に凸なる曲面をなし、前記窓状開口(5b)の上縁の縁の内面が上記の凸曲面に対応する凹曲面をなしていて、両者がほぼ面接触し得るようになっていることを特徴とする。
【0030】
以上に説明した請求項9の発明装置によると、ノズルとして機能する円筒状部材の抜け止め作用を分担するとともに、ノズル回収時に破断されるべき「窓状開口の上方の部分」が、これを破断させるバイトに対して面接触するので、応力分布が均一化され、意に反する破断を生じる虞れが無い。
このような効果は、特に振動杭打作業にウォータージェット工法を併用する場合、特に有効であり、重要である。すなちわ、振動杭打に因る激しい振動を受けても、前記窓状開口の上方部分が意に反して破断されることが無い。
【0031】
請求項10に係る発明装置の構成は、前記請求項6の発明の構成要件に加えて、(図2(B)参照)前記カップ状ホルダ(5)の1個に対して、複数個の窓状開口(5b)が設けられており、
かつ、該1個のカップ状ホルダに対して複数個の、望ましくは複数対の溶接脚(5a)が設けられていることを特徴とする。
【0032】
以上に説明した請求項10の発明装置によると、ノズルとして機能する円筒状部材、およぴ該円筒状部材に接続された高圧給水ホースのみでなく、杭に固着されたカップ状ホルダも、作業条件によっては回収・再使用が可能となる。
すなわち、杭は、その使用目的によって恒久的に打設・設置される場合と、用済後に引き抜いて回収される場合(仮設杭)とが有る。
仮設杭を引き抜いたとき、これに溶接固着されているカップ状ホルダも一緒に回収されるが、格別の工夫を施さなければ再使用に耐えない。
本請求項を適用して複数個の溶接脚(望ましくは複数対の溶接脚)と複数個の窓状開口とを設けておくことにより、カップ状ホルダも複数個くり返して再使用することができて経済的である。
【0033】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に係るジェットノズル固定装置の1実施形態における垂直断面図である。
バルブボディ6は、その内部にバルブスプール7をスライド可能に収納していて、これら2つの部材によって方向切換弁機構を形成している。ただし、流路の切替によって流水の圧力変化を生じるので、圧力制御弁と見ることもできる。
さらに、上記バルブボディ6の上端部には管用ネジ6aおよび締付用の六角部6bが形成されていて、図外の高圧給水ホースの先端に接続されるようになっている。この高圧給水ホースは、従来例を描いた図4における高圧給水ホースhと同様ないし類似の部材であって、高圧の水(本発明において水とは海水,稀薄泥水,気液混合流を含む・要するに高圧流体の意である)を供給する。
高圧の水を供給された「バルブボディ6およびバルブスプール7から成る弁機構」は、バルブスプール7の下端に設けられている直噴口7aから下方へジェット水流を噴射する。
以上に述べたように、本発明における弁機構はジェットノズルを兼ねた構成機器である。
本発明を実施する際、上述のごとく弁機構によってジェットノズルの作用を行なわせることが望ましい。しかし、弁機能を有しない単純なノズルを用いても、本発明特有の効果を奏することができる。
本発明において「ノズルとして機能する部材」とは、「単純なノズル」と、「ノズルとして機能する弁機構」とを含む意である。
【0034】
バルブボディホルダ5は、前記バルブボディ6を差し込み得る形状,寸法のカップ状部材であって、その外周面に溶接脚5aが設けられている。この溶接脚5aを用いて、前記バルブボディホルダ5は杭1に溶接固着される。
前述のごとくバルブボディ6はノズルとしての機能を兼ねているので、上記のバルブボディホルダ5は、これをノズルホルダと呼ぶこともできる。
前記のカップ状とは、有底無頂の筒という意味である。無頂であることは、ノズルとして機能する部材を差し込むために必要な構成である。
有底であることは、「ノズルとして機能する部材」が土砂の中に貫入してゆくとき、これを保護するという意味で有効であり、ジェット水流の噴出を妨げないように底部透孔5dが穿たれている。従って、ノズルを丈夫に構成するならば、無底筒状のカップを用いることもできる。すなわち、本発明におけるカップ状部材は、必ずしも有底でなくても良い。
【0035】
先に従来技術の項で説明したように、この種のジェットノズル装置においては、ノズルを杭に対して固定することと、役目を果たしたノズルを回収することとを必要とする。
本例においては、杭1に溶接されたバルブボディホルダ5に対して、ノズルとして機能するバルブボディ6を差し込み、かつ、次に述べるようにして抜け止めを施すことによって固定する。この抜け止めを解除して抜け出すことについては後に説明する。
バルブボディ6を直角に貫通してバイト保持シリンダ8を固定する。本例のバイト保持シリンダは、図の左端がシリンダ底であり、右端が開口している。
上記バルブ保持シリンダ8の中にフリーピストン10を挿入し、圧縮コイルバネ11によって該フリーピストン10を右方へ押し出す方向に付勢する。
符号9を付して示したのは漏水防止用のOリングである。
【0036】
前記フリーピストン10に、バイト12を取り付ける。符号13は取付ネジである。
前記カップ状ホルダであるバルブボディホルダ5の周囲壁の上方寄りに窓状開口5bが形成されている。(この窓状開口5bの形状については、斜視図である図2を参照して理解されたい。窓状とは、直感的な理解を容易ならしめるための名称であって、ほぼ垂直な壁に孔が穿たれている様子を表している)。
前記のバイト12はラチェット状をなしていて、バルブボディ(ノズル)6をバルブボディホルダ(カップ状ホルダ)5の中へ挿入するときは、斜面の原理によって引っ込み方向に移動せしめられ、窓状開口5bに対向すると圧縮コイルバネ11に付勢されて突出方向に移動して図示の状態となり、該窓状開口5bに嵌まり込んで抜け止めとして作用する。
すなわち、バルブボディ(ノズル)6が上向き方向の抜き出し力を受けても、バイト12が開口の上方の部分5cに妨げられて上方に抜け出すことを阻止される。
【0037】
バイト12をしてラチェットとして作用させるには、バイトの下側の面が図示のように斜下方に向いた斜面になっていること(すなわち、バイトがラチェット形状をなしていること)と、該バイト12が半径方向に突出・収納スライド自在であることとを必要とする。
本例のバイト12が自由にスライドするためには、フリーピストン10が自由にスライドできなければならない。
フリーピストン10が自由にスライドするためには、バイト保持シリンダ8のシリンダ室内の流体が室外に連通していなければならない。本例では、該バイト保持シリンダ8に小孔8aを穿ってある。
【0038】
本図1に示した状態で、バルブボディホルダ(カップ状ホルダ)5は杭1に溶接固着され、バルブボディ(ノズル)6はその中に差し込まれて抜け止めされている。その結果、ノズルとして機能する部材(バルブスプール7を収納したバルブボディ6)は杭1に対して固定されている。
上記バルブボディ6に対して図外の高圧給水ホースから高圧の水を送給されると、該圧力水は直噴口7aから下方に向けて噴射される。
このようにして、ウォータージェット併用の杭打工事を行なうことができる。次に、杭1を所定の箇所まで打ち込んだ後、高圧給水ホース(図外)および該高圧給水ホースに接続された「ノズルとして機能する部材」を回収する操作について述べる。
【0039】
ノズルとして機能する部材であるバルブボディ6に上向き方向の力を与えるには、その管用ネジ6aを介して接続されている高圧給水ホース(図外)を上方へ引っ張る。なお、衝撃的に高圧水を供給して直噴口7aからジェット水流を下向きに噴射し、その反動である上向きの力を利用することもできる。
上向きの力を与えられると、バイト12が、開口の上方の部分5cを切断して上方へ抜け出す。これにより、バルブボディ(ノズル)6の抜け止め機能が消失し、バルブスプール7を収納したバルブボディ6が上方へ引き抜かれて回収され、再使用に供される。
再使用を繰り返しているうちにバイト12の切れ味が悪くなると、取付ネジ13を抜き取って、新品のバイトと交換することができる。
【0040】
バルブボディ6には、スプールガイド孔6cが同心状に穿たれており、バルブスプール7がスライド可能に嵌合されている。
上記バルブスプール7の上端にはフランジ7cが形成されているので、前記スプールガイド孔6cから下方へ脱出することはない。
該バルブスプール7は有底の筒状をなし、その底壁には直噴口7aが設けられ、側壁には側噴口7bが設けられている。
本図1のようにバルブボディ6がバルブボディホルダ5に差し込まれていると、バルブスプール7がバルブボディホルダ5の底壁に当接し、相対的に押し上げられているので、直噴口7aのみが開口し、側噴口7bは塞がれている。
従って、この状態で圧力水を供給すると、該圧力水は直噴口7aから下方に向けてのみ噴射される。このようにして、バルブスプール7を収納したバルブボディ6は、ウォータージェット工法のジェットノズルとして機能する。
【0041】
バルブボディ6がバルブボディホルダ5から上方へ抜き出されると、バルブスプール7を上方へ押し上げていた力が消失する。
本図1からバルブボディホルダ5を取り去った状態を考察すると、
バルブボディ6を基準として、バルブスプール7は、自重と水圧とによって下方にスライドし、その下半部は仮想線で描いた7dの位置まで降下する。この状態で、バルブスプール7のフランジ7cはバルブボディ6の底壁(詳しくは、スプールガイド孔6cの周囲)に当接し、下向きスライドのストッパとして作用している)。
【0042】
上記の仮想の状態で、側噴口7bが大気に連通して開放されるので、この側噴口7bからも高圧水が噴出する。このため、バルブスプール7内の水圧が降下し、直噴口7aからの噴射水流の流速,流量が低下する。
図外のホースを地上から引き抜いて、その先端に装着されている部材と一緒に回収する際、高圧水の供給を停止しておくのが作業の基本であるが、何らかの理由によって高圧水をノズルから噴射させながら地上へ引き抜く場合が無いとも限らない。このような場合、ノズルからの噴出水流の反動によって高圧給水ホースが首振り状に跳ね回って非常に危険である。
しかし、本例においては前述のようにして直噴口7aからの射出水流が弱められるので反動が減少し、ホースが跳ね回って人員を負傷させたり器物を損傷したりする虞れが無い。
【0043】
図2は本発明におけるカップ状ホルダであるところのバルブボディホルダを説明するために示したもので、(A)は前掲の図1におけるバルブボディホルダ5を抽出して部分的に破断して描いた斜視図に、バイトの位置を仮想線で付記した模式図であり、(B)は上記と異なる実施形態におけるバルブボディホルダの模式的な斜視図である。
(図2(A)参照)円筒状をなすバルブボディホルダを杭1に溶接するため、1対の溶接脚5a,5bが一体に形成されている。
また、窓状開口5bの上方に、バイト12と上下に対向するように位置せしめて切欠5eを設けてある。
この切欠5eを設けると、この付近をバイト12によって切断ないし破断する際、該切欠5eの底部に応力集中を生じる。このため、大きい塑性変形を生じることなく、所望の箇所が破断され、破断の形態が一様になる。従って、抜き出し所要力の設定が容易であり、再現性(同じ形態で、同じ大きさの力で破断されること)が良い。
【0044】
(図2(B)参照)この実施例のバルブボディホルダ14は、前例の1対の溶接脚5a,5bと類似の1対の溶接脚14a,14bを設けるとともに、これと異なる1対の溶接脚14c,14dが設けられている。
本例の溶接脚は上下方向の突条であるが、本発明を実施する際、溶接脚の形状は必ずしも突条でなくても良い。
さらに本例においては2個の窓状開口14e,14fを設けてある。本発明を実施する際、窓状開口の個数は限定されず、1個または複数個とすることができる。望ましくは、溶接脚の数をN対とし、窓状開口の個数もN個とする(Nは1以上の整数である。ただし、2もしくは3が適当である)。
【0045】
以上に述べたように複数対の溶接脚と複数個の窓状開口とを設けた場合の用例について述べる。
本実施形態のバルブボディホルダは仮設杭に適用する。例えば土留め用の仮設杭が一応の役目を果たした後に抜き取られると、当該抜き取った杭に溶接されている溶接脚を溶断し、未使用の溶接脚を用いて再度溶接固着する。
一度使用されたバルブボディホルダは、その窓状開口の上方の部分が破断されているので、未だ使用されていない窓状開口を用いて(未使用の窓状開口にバイトを嵌め合わせて)再使用する。
このようにして複数対の溶接脚と複数個の窓状開口とを設けておくと、バルブボディホルダを複数回くり返して使用できるので経済的である。
【0046】
図3は、本発明におけるバイトと窓状開口との関連を説明するために示したもので、(A)は前掲の図2(A)と類似の実施形態の要部模式図、(B)は上記と異なる実施形態における要部模式図、(C)は更に異なる実施形態における要部模式図である。
図3(A)の実施形態は、例えば圧入杭打機による杭打作業のように比較的軽易な作業条件の場合に好適であるが、強い振動を与えて振動杭打ちする場合には、杭を打ち込んでいる途中で窓状開口5bの上方の部分が破断する虞れ無しとしない。このように激しい振動を受けるときは本図3(B)の実施形態を適用すると好都合である。
前記(A)図においては尖頭形のバイト12Aを用いたのに比して、(B)図では平頂形のバイト12Bを用い、かつ窓状開口をT字状(5f)に形成した。このように構成すると、バイトと「窓状開口の上側の縁」とが面接触に近い状態で当接し、かつ、T字状開口5fの上方に梁が形成され、この梁が曲げ応力によって破断されようとする。
このように構成すると、杭を打ち込んでいる途中で強い振動を受けても、従来技術におけるがごとく「剪断応力面に疲労を生じて破断する」といった不具合を生じる虞れが無く、ノズルの引抜き所要力の設定を容易に、かつ正確に行なうことができる。
【0047】
地盤の状態によっては、特に強力な振動を与えて杭打ちを行なう場合が有る。このような場合は、バルブボディホルダに強い振動が伝わり、窓状開口の縁とバイトとが激しい衝突を繰り返す。
こうした作業条件においては図3(C)に示した実施形態が推奨される。
バイト12Cは、頭部を円形に形成された円頂形バイトであり、これに対して窓状開口5gは、縁の上部が円形に形成された円頂形開口であって、両者はほぼ面接触するようになっている。
このように構成すると、強力な振動を与えつつ杭を打ち込んでも、ノズルとして機能する部材(バルブボディ)が意に反してカップ状ホルダ(バルブボディホルダ)から抜け出す虞れが無い。
【0048】
【発明の効果】
請求項1の発明方法によると、ノズルとして機能する部材をカップ状ホルダに差し込む際は、ラチェット形のバイトが引っ込んで、該差し込み操作を妨げないので迅速かつ容易に差し込むことができる。
上記の差し込み操作に伴って、前記ラチェット形バイトはカップ状ホルダの窓状開口に嵌め合わされ、自動的に抜け止めされる。
上記カップ状ホルダは杭に固着されているので、該カップ状ホルダに嵌め合わせて抜け止めされた「ノズルとして機能する部材」は杭に対して固定され、ジェット水流を噴出し得る状態となり、ウォータージェット工法の施工を可能ならしめる。
所定の位置まで杭を打ち込んだ後、前記のノズルとして機能する部材に強い引抜力を与えると、抜け止め作用を果たしていたバイトが、窓状開口の上縁に強く押しつけられて、該窓状開口の上方の部分を切断ないし破断する。
前記カップ状部材の窓状開口に嵌め合わされて抜け止め作用を果たしていたバイトは、該窓状開口の上方の部分が切断または破断されると抜止機能を失う。
これにより、「ノズルとして機能する部材」はカップ状ホルダから容易に抜き出され得る状態となる。
振動杭打機によって杭を地中に打ち込む際、ノズルとして機能する部材は地盤の圧密抵抗や摩擦抵抗の他に振動に伴う複雑な力を受けるが、本請求項1の発明方法によると、
(イ)杭を打ち込んでいる間に抜け止め機能を喪失してしまう虞れが無く、
(ロ)杭を打ち込んだ後、確実に高圧給水ホースやノズルとして機能する部材を回収して再使用に供することができ、
(ハ)しかも、ノズルとして機能する部材の先端部がカップ状ホルダに差し込まれているので、礫や玉石などが直接的に該ノズルとして機能する部材に衝突する虞れが無いので耐久性や信頼性に優れている。
【0049】
請求項2の発明方法によると、バルブスプールを備えたバルブボディから成る弁機構がジェットノズルとしての機能を兼ね、かつ、弁機構としての流路切替がカップ状ホルダに対する挿脱によって行なわれる。
このため、前記の弁機構は、カップ状ホルダに挿入されているときは直噴口から下方へ圧力水を噴出させてジェットノズルの機能を果たし、ウォータージェット工法の施工に有効である。
そして、前記弁機構がカップ状ホルダから抜け出すと、バルブスプールが自重と水圧とによってスライドし、自動的に側噴口が開く。これにより、弁機構内の水圧が降下し、直噴口から噴出される水流の流速・流量が減少する。このため、噴出水流の反動によってノズルやホースが首振り状に跳ね回る危険性が自動的に解消される。
【0050】
請求項3の発明方法によると、消耗性の部品であるカップ状ホルダを複数回くり返して使用することができる。
すなわち、請求項1に係る基本的な技術においては、杭に固着されたカップ状部材の一部分を切断または破断して「ノズルとして機能する部材」を回収するのであって、カップ状ホルダは毀されたままで杭と一緒に地中へ埋め捨てられるのであるが、杭打工事によっては一旦打ち込んだ杭を引き抜いて再使用する場合もある(仮設杭)。
本請求項3は、上記のような仮設杭の場合に適用され、抜き出した杭に固着されているカップ状ホルダを取り外して再使用することができる。
すなわち、複数箇所に設けられている溶接脚の内の1箇所の溶接脚を用いてカップ状ホルダを杭に溶接しておくので、使用済の溶接脚を溶断するなどしてカップ状ホルダを取り外し、未使用の溶接脚を用いて再度溶接固着することができる。さらに、前記カップ状ホルダを使用すると、窓状開口の上方の部分が切断または破断される。しかし、本請求項3を適用して複数個の窓状開口を設けておくことにより、複数回の繰り返し使用が可能となる。
このようにしてカップ状ホルダの複数回使用が可能となるので、ウォータージェット工事における消耗品コストが一層節減される。
【0051】
請求項4の発明方法によると、バイトがバルブボディに対してその側面に出没可能に装着される。しかも、該バイトはバネ部材によって押し出し方向に付勢され、かつ、本来的に(請求項1の構成として)ラチェット形をなしているので、前記バルブボディをカップ状ホルダの中へ挿入する操作は、前記バネ部材を撓ませて容易に速やかに行なうことができ、
該バイトが窓状開口に対向する位置になったとき、前記バネ部材の弾性力によって該窓状開口に嵌め合わされ、ラチェット形であるため抜け止め機能を果たし、ノズルとして機能する部材であるバルブボディをカップ状ホルダを介して杭に対して固定させる。
このようにして、本請求項4の構成は、杭に対する「ノズルとして機能する部材の取付作業」を迅速,容易ならしめる。
【0052】
請求項5の発明方法によると、バイトによって「カップ状ホルダに設けられた窓状開口の上方の部分」を切断したために該バイトの切れ味が悪くなった場合、損耗したバイトを新品と交換することができる。
バイトの切断能力をほぼ一定に保っておくことは、カップ状ホルダから「ノズルとして機能するバルブボディ」を引き抜くに要する力をほぼ一定ならしめるために重要な意義を有している。
【0053】
請求項6の発明装置によると、ジェットノズルとして機能する円筒状部材を杭の先端部に対して迅速,容易に固定することができ、
杭を打ち込んでいる途中に前記の円筒状部材(ノズル)が杭から離脱する虞れが無く、高い作動信頼性が得られ、
しかも、所定の引抜力を加えたとき確実に前記円筒状部材および高圧給水ホースを回収することができる。
特に、本発明においてはバイトがラチェット形をなしているので、これをカップ状ホルダの中へ迅速,容易に差し込むことができ、しかも、差し込んだら容易には抜けなくなる。そして、意図的に所定の引抜力を与えると、該バイトが「カップ状ホルダの窓状開口の上方部分」を切断して、抜き出しが可能になる。
上記所定の引抜力を与えなければ上記の切断が行なわれないので、振動杭打作業に本発明装置を使用した場合も、円筒状部材(ノズル)が意に反して杭から離脱する虞れが無い。
【0054】
請求項7の発明装置によると、方向制御弁として機能する弁機構によってジェットノズルが構成されており、該弁機構の流路切替はカップ状ホルダに対する挿入・拔去に伴って自動的に行なわれる。
正常な杭打込作業中は、弁機構を構成しているバルブボディがカップ状ホルダに挿入されているので、バルブスプールの側噴口を通る流路が閉じられ、直噴口のみから下方に向けてジェット水流が噴射されて、ウォータージェット工法を遂行する。
予定通りの正常な工程であっても、または意に反したトラブルに因るものであっても、バルブボディがカップ状ホルダから抜け出すと、バルブスプールが下方にスライドして側噴口が大気に連通し、該側噴口からも圧力水が噴射される。
前記直噴口は開いたままであるが、側噴口が開かれるので流路断面積が広くなってバルブ内の圧力が降下し、直噴口からの噴射水流の流速,流量が低下し、該直噴口からの噴出水流の反動が減少する。このため、万一、何らかの故障または該操作もしくは誤作動により、ノズルが噴射しながら地上に引き抜かれても、該ノズルが反動で跳ね回るという危険が防止される。
単なる筒状部材であれば足りるノズルの役目を弁機構(バルブスプールを備えたバルブボディ)によって行なわせることは、製造コストを増加させる。しかし、本請求項のバルブボディおよびバルブスプールは、これを回収して繰り返し再使用に供し得るので、1本の杭打作業あたりのコスト増加は僅少である。
【0055】
請求項8の発明によると、ノズルとして機能する円筒状部材を回収する際、バイトによって切断または破断すべき箇所に応力集中を生じるようになる。
これにより、破断箇所を意のごとく設定することができ、かつ、破断所要力を設計的に制御することができる。
【0056】
請求項9の発明装置によると、ノズルとして機能する円筒状部材の抜け止め作用を分担するとともに、ノズル回収時に破断されるべき「窓状開口の上方の部分」が、これを破断させるバイトに対して面接触するので、応力分布が均一化され、意に反する破断を生じる虞れが無い。
このような効果は、特に振動杭打作業にウォータージェット工法を併用する場合、特に有効であり、重要である。すなちわ、振動杭打に因る激しい振動を受けても、前記窓状開口の上方部分が意に反して破断されることが無い。
【0057】
請求項10の発明装置によると、ノズルとして機能する円筒状部材、およぴ該円筒状部材に接続された高圧給水ホースのみでなく、杭に固着されたカップ状ホルダも、作業条件によっては回収・再使用が可能となる。
すなわち、杭は、その使用目的によって恒久的に打設・設置される場合と、用済後に引き抜いて回収される場合(仮設杭)とが有る。
仮設杭を引き抜いたとき、これに溶接固着されているカップ状ホルダも一緒に回収されるが、格別の工夫を施さなければ再使用に耐えない。
本請求項を適用して複数個の溶接脚(望ましくは複数対の溶接脚)と複数個の窓状開口とを設けておくことにより、カップ状ホルダも複数個くり返して再使用することができて経済的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るジェットノズル固定装置の1実施形態を示す模式的な垂直断面図である。
【図2】本発明におけるカップ状ホルダであるところのバルブボディホルダを説明するために示したもので、(A)は前掲の図1におけるバルブボディホルダ5を抽出して部分的に破断して描いた斜視図に、バイトの位置を仮想線で付記した模式図であり、(B)は上記と異なる実施形態におけるバルブボディホルダの模式的な斜視図である。
【図3】本発明に係るジェットノズル固定装置における、「バイトと窓状開口との組み合わせ」の3例を示す模式図である。
【図4】ジェットノズル固定装置の従来例を示す外観図である。
【符号の説明】
1…杭
2…ジェットノズル
3…ノズルソケット
4…バンド
4a,4b…バンドの端部
5…カップ状部材としてのバルブボディホルダ
5a…溶接脚
5b…窓状開口
5c…開口の上方部
5d…底部透孔
5e…切欠
5f…T字状開口
5g…円頂形開口
6…ノズルとして機能する部材であるバルブボディ
6a…管用ネジ
6b…六角部
6c…スプールガイド孔
7…バルブスプール
7a…直噴口
7b…側噴口
7c…フランジ
7d…下降位置
8…バイト保持シリンダ
9…Oリング
10…フリーピストン
11…圧縮コイルバネ
12…バイト
12A…尖頭バイト
12B…平頂バイト
12C…円頂バイト
13…取付ネジ
14…バルブボディホルダ
14a〜14d…溶接脚
14e,14f…窓状開口

Claims (10)

  1. ウォータージェット工法を施工するため、杭の端部にノズルを固定する方法において、
    ノズルとして機能する部材を高圧給水ホースの先端に取り付けるとともに、
    上記のノズルとして機能する部材の先端に嵌合するカップ状のホルダ(5)を杭に対して固着し、
    上記カップ状ホルダ(5)の筒壁に、予め窓状の開口(5b)を設けておき、一方、前記のノズルとして機能する部材の側面から突出したり引っ込んだりでき、「ホルダ内への挿入を許容する方向のラチェット形のバイト(12)」を設けておき、
    杭を打ち込むに際して、杭に固着されたカップ状ホルダ(25)の中に、前記ノズルとして機能する部材の先端を差し込むとともに、
    前記ラチェット形バイト(12)をカップ状ホルダ(5)の上方開口部の中へ押し込み、さらに該ラチェット形バイト(12)を前記窓状開口(5b)に嵌め合わせ、抜け止め作用を果たさせて、前記のノズルとして機能する部材を、カップ状ホルダ(5)を介して杭(1)に対して固定し、
    前記の杭を所定の位置に打ち込んだ後、前記のノズルとして機能する部材に、カップ状ホルダ(5)から抜き出す方向の力を加え、
    前記の窓状開口(5b)に嵌合しているバイト(12)によって、該窓状開口の上方の部分(5c)を切断し、または破断して前記の抜け止め作用を消失させ、
    前記高圧給水ホースを地上から上方へ引き抜いて、その先端に取り付けられたノズルとして機能する部材を回収し、繰り返して再使用に供することを特徴とするジェットノズル固定方法。
  2. 前記のノズルとして機能する部材を、「上下にスライドし得るバルブスプール(7)を備えたバルブボディ(6)」によって構成し、
    上記バルブボディ(6)をカップ状のホルダ(5)の中へ差し込んで、バルブスプール(7)を該ホルダ(5)によって相対的に押し上げることにより、高圧給水ホースから送給された圧力水を下方に噴出せしめて、ジェットノズルとして機能させ、
    前記バルブボディ(6)がカップ状のホルダ(5)から抜け出して前記の押し上げが消失したとき、前記バルブスプール(7)を自重と水圧とで下方にスライドさせて圧力水の流路を切り換え,下方のみでなく側方へも圧力水を噴出せしめることにより,バルブボディ(6)内の水圧を低下させ,
    下方へ噴出する水流の流速,流量を低下させて,該噴出水流の反動を減少させることを特徴とする、請求項1に記載したジェットノズル固定方法。
  3. 前記カップ状のホルダ(5)の円周方向の複数箇所に、該ホルダを前記の杭に溶接するための溶接脚を設けるとともに、前記窓状の開口(5b)の形成個数を複数個とし、
    複数箇所の溶接脚の内の任意の溶接脚を杭に溶接するとともに、複数個の窓状開口の内の1個の窓状開口に前記のバイト(12)を嵌め合わせ、
    上記1個の窓状開口の上方の部分をバイトで切断し、または破断して、ノズルとして機能する部材を回収した後、
    打ち込まれていた杭を引き抜いて、該杭に溶接されているカップ状ホルダ(5)を、溶接されている溶接脚付近で切断して取り外し、
    取り外されたカップ状ホルダ(5)に設けられている複数箇所の溶接脚の内でまだ使用されていない溶接脚を用いて該カップ状ホルダを杭に溶接するとともに、複数個の窓状開口の内で未だ使用されていない窓状開口に、前記のバイト(12)を嵌め合わせて、前記の取り外されたカップ状ホルダを少なくとも2回繰り返して使用することを特徴とする、請求項1または請求項2に記載したジェットノズル固定方法。
  4. 前記バルブボディ(6)にほぼ直交せしめてシリンダ(8)を貫通固着するとともに、
    上記シリンダの中にフリーピストン(10)、および該フリーピストンを押し出し方向に付勢するバネ部材(11)を設けて、
    該フリーピストンがシリンダから脱出しないように抜け止め手段を施し、
    上記フリーピストンの外側面に、バイト(12)を装着することを特徴とする請求項2に記載したジェットノズル固定方法。
  5. 前記のフリーピストン(10)に対して、バイト(15)を、取付ネジ(13)によって着脱可能に装着しておき、バイトが損耗したとき新品のバイトないし再生加工したバイトと交換することを特徴とする、請求項4に記載したジェットノズル固定方法。
  6. 高圧給水ホースの先端に取付けられ、ジェット用のノズルとして機能する円筒状部材を備えるとともに、
    杭(1)に固着される、「上記円筒状部材を差し込み得る上方開口と、底部透孔(5d)とを備えたカップ状のホルダ(5)」を具備しており、
    かつ、上記カップ状ホルダ(5)の側壁に窓状開口(5b)が穿たれていて、一方、前記のノズルとして機能する円筒状部材には、「カップ状ホルダ(5)の中に挿入することを許容する方向性」を有するラチェット形のバイト(12)が、該円筒状部材の側壁から突出したり引っ込んだりできるように装着されており、
    該ラチェット形のバイト(12)が側壁から突出したとき、前記窓状開口(5b)に嵌まり合い得るようになっていることを特徴とする、ジェットノズル固定装置。
  7. 前記のジェット用のノズルとして機能する円筒状部材が、バルブスプール(7)を備えたバルブボディ(6)から成る、方向切換弁兼ノズルであって、
    上記バルブスプール(7)は、下方に向けて開口する直噴口(7a)と、側方に向けて開口する側噴口(7b)とを備えており、
    かつ、前記バルブボディ(6)が前記カップ状ホルダ(5)に差し込まれると、バルブスプール(7)が該カップ状ホルダ(5)の底壁に当接して押し上げられる形で、バルブボディ(6)に対して上昇スライドして、前記側噴口(7b)が閉じられ、直噴口(7a)が開口してジェットノズルとして作用し、
    前記バルブボディ(6)がカップ状ホルダ(5)から抜き出されると、前記の底壁による押し上げが解消されて、バルブスプール(7)がバルブボディ(6)に対して下降スライドし、直噴口(7a)が開口したまま側噴口(7b)も開口する構造であることを特徴とする、請求項6に記載したジェットノズル固定装置。
  8. 前記カップ状ホルダ(5)の上縁に、前記窓状開口(5b)に、切欠(5e)が形成されていることを特徴とする、請求項6に記載したジェットノズル固定装置。
  9. 前記バイト(12)の上面がほぼ平面をなし、前記窓状開口(5b)の上側の縁の内面がほぼ平面をなしていて、両者が面接触し得るようになっており、
    または、前記バイト(12)の上面が上方に凸なる曲面をなし、前記窓状開口(5b)の上縁の縁の内面が上記の凸曲面に対応する凹曲面をなしていて、両者がほぼ面接触し得るようになっていることを特徴とする、請求項6に記載したジェットノズル固定装置。
  10. 前記カップ状ホルダ(5)の1個に対して、複数個の窓状開口(5b)が設けられており、
    かつ、該1個のカップ状ホルダに対して複数個の、望ましくは複数対の溶接脚(5a)が設けられていることを特徴とする、請求項6に記載したジェットノズル固定装置。
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CN110230833A (zh) * 2019-06-28 2019-09-13 广东万和电气有限公司 一种吸油烟机及其储水杯

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