JP3095728B2 - 衣服用ハンガー - Google Patents

衣服用ハンガー

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JP3095728B2
JP3095728B2 JP10156787A JP15678798A JP3095728B2 JP 3095728 B2 JP3095728 B2 JP 3095728B2 JP 10156787 A JP10156787 A JP 10156787A JP 15678798 A JP15678798 A JP 15678798A JP 3095728 B2 JP3095728 B2 JP 3095728B2
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輝幸 金城
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輝幸 金城
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、衣服用ハンガ
ー、とりわけ肩部の長さを調節することができる衣服用
ハンガーの改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図8は、従来の衣服用ハンガー40を図
示する一部切欠正面図であり、このハンガー40は、吊
下げ用フック部41と、この吊下げ用フック部41に支
持された左肩部42と右肩部43とを有し、これら左肩
部42及び右肩部43のそれぞれは、肩部本体44とそ
の先端側に摺動自在に設けられた可動部材としての摺動
部材45とから形成されている(図中左側の摺動部材の
図示は、左右対称のため、省略している。)。肩部本体
44及び摺動部材45のそれぞれは、横断面逆U字形状
を有し、摺動部材45が肩部本体44の外周面をその長
手方向に摺動しうるように構成され、肩部本体44の先
端側の両側面(図中手前側側面と向こう側側面)には長
条孔部46が穿設され、この長条孔部46に摺動部材4
5の両内側面に形成された突起部47が係合することに
よって、肩部本体44と摺動部材45とが係合し、且つ
摺動部材45の往復摺動距離(摺動ストローク)も同時
に限定されるものである。
【0003】図9は、更に従来の他の衣服用ハンガー5
0を図示する一部切欠正面図であり、本願発明者が考案
した登録第3004268号実用新案である。このハン
ガー50は、吊下げ用フック部51と、この吊下げ用フ
ック部51に支持された左肩部52と右肩部53とを有
し、これら左肩部52と右肩部53とが中央支持部54
を中心として下方向Dに回動可能に支持されて折り畳む
ことができる。左肩部52及び右肩部53のそれぞれ
は、肩部本体55と、その先端側に摺動可能に設けられ
た可動部材としての摺動部材56とから形成されてい
る。これら肩部本体55と摺動部材56とは、それぞれ
横断面逆U字形状を有し、肩部本体55の外周面に摺動
部材56が摺動する。
【0004】この摺動部材56が摺動する肩部本体55
の外周面である摺動面57は、摺動部材56の肉厚の厚
み分だけ窪ませており、摺動部材56が図中左側端部に
まで摺動することにより(肩幅を一番狭くした状態にお
いて)、肩部本体55の外表面58と摺動部材56の外
表面59とが同一の面をなすように形成されている。肩
部本体55と摺動部材56との結合は、肩部本体55の
先端側の上面に長条孔部60を穿設し、この長条孔部6
0に摺動部材56の内面の上方に設けられた突起部61
が係合することによって行われ、併せて摺動部材56の
摺動ストロークがこれらの長条孔部60と突起部61に
よって限定されるのである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の衣服用ハン
ガーは、通常、合成樹脂の成形により製造されるのであ
るが、この肩部本体の成形及び可動部材の成形、並び
に、これら両者の組み付け等に手間が掛かかっており、
この肩部本体を、例えば、金属製又は合成樹脂製の線状
材、打ち抜き等から形成される枠体、板状体、或いは、
帯状体等(勿論、その他各種形状の成形物であってもよ
い)を利用し、これらの線状材や枠体等からなる肩部本
体に簡単に可動部材を取り付けることができるならば、
その製造の簡略化に貢献できることは言うまでもないこ
とである。そこで、本願発明は、構造が極めて単純であ
りながら、肩幅の長さを調節することができ、しかも、
製造簡単且つ組み付け容易な衣服用ハンガーを提供する
ことをその第1の課題としている。更に、本願発明は、
可動部材がその長手方向に適切に往復移動できること、
肩部本体の周方向に回転してしまわないこと、移動した
位置を維持できること等もその課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本願発明の第1のものは、吊下げ用フック部1
と、吊下げ用フック部1に支持された左右の肩部を構成
する肩部本体10と、肩部本体10の両端側にその長手
方向に往復移動しうる肩パッド20等の可動部材を備え
た衣服用ハンガーにおいて、この肩部本体10の両端側
の肩部10kが長手方向に伸びる空間部10rを備え、
可動部材20は、この空間部10r内に配位されると共
に、空間部10rの上下面等の対向する2つの支持面1
0e、10f間に挟持される被挟持部21を備え、被挟
持部21が上下に回動されることによって、上記支持面
10e、10fが被挟持部21を挟持する力が弱まり、
或いは、その挟持する力が無くなることを特徴とする衣
服用ハンガーである。
【0007】この発明により、より簡易な構造にして、
可動部材を容易に往復移動させ、ハンガーの肩幅を広狭
自在に簡単に調節できることになる。即ち、可動部材2
0の被挟持部21が肩部10kの空間部10r内に位置
し、2つの支持面10e、10fによって挟持されてい
るため、可動部材20が肩部本体10の所望の位置でそ
の位置を維持することができる。また、可動部材20の
被挟持部21が上下に回動されることにより、被挟持部
21が両支持面10e、10fから受ける挟持力が弱ま
り、或いは、これら両者の挟持力から開放されることに
よって、肩パッド20を容易に水平方向に(左右方向
に)移動させ、ハンガーの肩幅を広狭自在に調節するこ
とができる。
【0008】本願発明の第2のものは、吊下げ用フック
部1と、吊下げ用フック部1に支持された左右の肩部を
構成する肩部本体10と、肩部本体10の両端側にその
長手方向に往復移動しうる肩パッド20等の可動部材を
備えた衣服用ハンガーにおいて、肩部本体10が線状材
又は枠体等から形成され、この肩部本体10の両端側の
肩部10kが少なくとも2本の線状部10m、10nを
備え、可動部材20は、これら2本の線状部10m、1
0nによって挟持される被挟持部21を備え、これによ
り可動部材20が、被挟持部21と可動部材20の上面
部23によって肩部本体10に支持され、被挟持部21
が回動されることによって、上記2本の線状部10m、
10nが被挟持部21を挟持する力が弱まり、或いは、
その挟持する力が無くなることを特徴とする衣服用ハン
ガーである。この発明により、上記第1の発明と同様の
作用を有するとともに、肩部本体10が線状材又は枠体
等から形成されているため、その構造がより簡易なもの
となり、組み付け容易且つ製造簡単となる。
【0009】本願発明の第3のものは、上記第1又は第
2の発明において、可動部材20が肩部本体10の長手
方向を軸として回動することを防止する回り止め部22
を、可動部材20に形成したことを特徴とする衣服用ハ
ンガーである。この発明の回り止め部により、可動部材
は、肩部本体の長手方向を軸とする回転が完全に防止せ
られ、確実に肩部本体に支持され、その位置を確実に維
持することができる。
【0010】本願発明の第4のものは、上記それぞれの
発明において、上記2つの支持面10e、10f又は上
記2本の線状部10m、10nの一方又は両方に凹所1
0p、10qが設けられ、可動部材20の被挟持部21
が前記凹所10p、10qの部位で挟持され、可動部材
20の位置決めがなされることを特徴とする衣服用ハン
ガーである。この発明により、可動部材20の被挟持部
21が肩部本体10に形成された凹所10p,10qに
より適切に挟持され、且つ可動部材20の位置決めが的
確に行われる。
【0011】本願発明の第5のものは、上記の何れかの
発明において、ハンガーの肩幅の最大幅を規定するため
のストッパー25を、肩部本体10又は可動部材20の
適宜位置に設けたことを特徴とする衣服用ハンガーであ
る。この発明により、ストッパー25が可動部材20の
両端部側への移動位置を規制し、これによりハンガーの
肩幅の最大長さが規定され、且つ、可動部材20が肩部
本体10の両端部から下方に垂れ下がってしまうことが
防止される。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面に基づき実施の
形態について説明する。図1は、本願発明に係る第1の
実施形態の要部断面説明図、図2は、同実施形態の要部
平面説明図、図3は、同実施形態の要部底面説明図、図
4(A)は、図1のS−S断面図、図4(B)は、図1
のT−T断面説明図である。これらの図においては、左
右対称であるため、一方の肩部の部分のみを図示してい
る。
【0013】この実施形態に係る衣服用ハンガーは、吊
下げ用フック部1と、この吊下げ用フック部1に支持さ
れた左右の肩部を形成する肩部本体10と、この肩部本
体10の両側の先端側に位置する可動部材としての肩パ
ッド20とから形成されている。吊下げ用フック部1
は、その根本の軸芯を中心として回動自在に肩部本体1
0に連結されており、また金属製又は合成樹脂製の線状
材から形成されている。肩部本体10は、吊下げ用フッ
ク部1と同様に、金属製又は合成樹脂製の線状材から一
体的に形成されており、その中央部で吊下げ用フック部
1によって支持されている。
【0014】換言すると、吊下げ用フック部1に支持さ
れた中央部から左右両側に線状材からなる肩部本体10
が、このハンガーに掛けられる衣服の肩部の形状に沿う
ように延長し、その両端部で下方に湾曲して折り返し、
その中央部に向かって更に延長し、その中央部分で、そ
の両端部は不連続に形成されている。勿論その中央部分
の不連続部を連続的に形成することも自由であって、線
状材からなる肩部本体10の形状は適宜設計変更するこ
とができる。肩パッド20が往復移動しうる肩部本体1
0の両側の肩部10kは、上方の上方線状部10mと下
方の下方線状部10nとからなり、これら上方線状部1
0mと下方線状部10nとは上下略平行に形成されてい
る。これにより、これら上下両線状部10m、10nの
間に空間部10rが長手方向に形成されることとなるの
である。尚、この実施形態では、肩部本体として線状材
を使用しているが、線状材以外からなる肩部本体を使用
することも当然可能である。例えば、打ち抜き等から形
成される枠体、板状体、帯状体、或いは各種形状を有す
る成形体等を使用することもできるのである。
【0015】この肩部本体10の両端側には、可動部材
としての肩パッド20がその長手方向に往復移動するよ
うに設けられている。肩パッド20も、合成樹脂製又は
金属製のものからなり、その中央部の横断面がほぼ逆U
字形状を有する細長い形状のものから形成されている。
この肩パッド20は、上記肩部本体10の両端側をその
長手方向に往復移動できるように形成され、その内部に
肩部本体10が往復移動できるような壁面からなる回り
止め部22、22が形成されており、肩パット20の上
面部23と共にこれらの回り止め部22、22に案内さ
れることによって肩パッド20が肩部本体10の両端側
で適切に往復移動することができ、肩パッド20が肩部
本体10の回りを回動してしまう(肩部本体10の長手
方向を軸として回動する)ことが防止せられる。
【0016】更に、肩パッド20の回り止め部22、2
2の間で、図1中、肩パッド20の左側の端部側に被挟
持部21を一体的に形成しており、この被挟持部21
は、図1の断面図から解る通り断面略楕円形形状を有し
ており、肩パッド20が肩部本体10に係合した状態
で、肩部本体10の上方線状部10mと下方線状部10
nによりその上方部分及び下方部分が挟持された状態と
なっている。即ち、肩部本体10の肩部10kを構成す
る上下略平行の上方線状部10mと下方線状部10nと
の間隔距離よりも被挟持部21の上下方向の長さ(上下
幅)を大きく形成し、肩パッド20を肩部本体10に係
合したときに、肩パッド20の被挟持部21の上下端部
が、上方線状部10mの下方の支持面10eと下方線状
部10の上方の支持面10fを押し広げた状態にするこ
とにより、被挟持部21がこれら上方及び下方線状部1
0m、10nによって挟持され、つまりその素材の有す
る弾性力により一定の付勢力(挟持力)によって挟持さ
れ、且つその位置を維持できるのである。(肩パッド2
0が肩部本体10を往復移動する詳細については後述す
る。)
【0017】図2及び図3から解る通り、肩パッド20
は、平面視において肩部本体10と係合する側の横幅が
小さく、その端部側に行くに従ってその横幅が徐々に大
きく形成され、ハンガーに掛けられる衣服の肩部に相応
しく沿うような形状に形成されている。また図4の断面
図から解る通り、肩部本体10の上方線状部10mと下
方線状部10nは、肩パッド20の両回り止め部22、
22と上方の上面部23によって囲まれ、被挟持部21
を上下の支持面10e、10fによって挟持している。
図4(B)から解る通り、一方の回り止め部22の内面
からはストッパー25としての突起部が設けられ、この
ストッパー25に肩パッド20に形成されている被挟持
部21が当接することにより、肩パッド20の端部側へ
の移動が停止せられる。これによってハンガーの肩幅の
最大長さが規定され、且つ肩パッド20が肩部本体10
の両端部から下方に垂れ下がった状態になることを防止
できる。
【0018】上記構成からなる本願発明に係る衣服用ハ
ンガーの肩幅を調節する手順は以下の通りである。先
ず、図1に示されたように、肩パッド20が肩部本体1
0に係合した状態において、被挟持部21の上方端部と
下方端部が肩部本体10の上方線状部10m及び下方線
状部10nを上下に押し広げて、この被挟持部21が上
方線状部10mと下方線状部10nの上下の支持面10
e、10fによって一定の付勢力(挟持力)により挟持
され、且つ肩パッド20の上面部23が上方線状部10
mに乗った状態で、肩パッド20は、肩部本体10に係
合し、その位置が維持された状態となっている。この状
態で衣服をこのハンガーに掛けることができる。
【0019】次に、ハンガーの肩幅を広く又は狭くする
ときには、被挟持部21を中心として図1中矢印Dの方
向に肩パッド20を回動する。被挟持部21は、上記し
た通り断面略楕円形状を有しており、その上下幅(略楕
円形の長軸の長さ)よりもその水平方向の横幅(略楕円
形の短軸の長さ)が小さく形成されているために、上記
肩パッド20の回動により、その上下の幅が小さくなる
のである。上下の幅が小さくなることによって、被挟持
部21は、肩部本体10の上方線状材10m及び下方線
状材10nの挟持から開放されて、つまりその挟持力が
無くなり、その横方向への移動が容易に可能となる。
【0020】この状態で、肩パッド20を右方向(肩幅
が広くなる方向)又は左方向(肩幅が狭くなる方向)へ
移動させることができる。この移動後に、肩パッド20
を図中矢印Dと反対方向に回動させ、つまり元の状態に
戻すように、肩パッド20を肩部本体10に係合させる
ことによって、再度肩パッド20の被挟持部21の上方
端部及び下方端部が肩部本体10の上方線状部10mと
下方線状部10nを押し広げ、被挟持部21がこれら上
方線状部10mと下方線状部10nの両支持面10e,
10fによって一定の挟持力によって挟持され、所定の
位置を維持できることとなり、ハンガーの肩幅が調節さ
れるのである。
【0021】尚、この肩幅調節は、上記のように肩パッ
ド20を回動させて、左方向又は右方向に移行した後、
肩パッド20を元に戻すように回動して行っているが、
勿論、肩パッド20を回動させずに、肩パッド20を肩
部本体10に係合させた図1の状態のままで、肩パッド
20に横方向への力を加えて強制的に左方向又は右方向
に移動させることもできるが、上記の通り肩パッド20
を回動させた方が、横方向への移動に際し力が不要とな
るために、容易に肩幅調節を行うことができ、便利であ
る。
【0022】図5は、本願発明に係る衣服用ハンガーの
他の実施形態を図示する要部断面説明図である。この実
施形態においては、肩部本体10の両側の肩パッド20
が往復移動する部分の形状が前記実施形態と異なってい
るのみで、他の構成要素はほぼ同様である。つまり、こ
の実施形態においては、肩部本体10の両側の肩パッド
20が往復移動する肩部10kの部分を構成する上方線
状部10m及び下方線状部10nのそれぞれに複数の凹
所10p,10qを複数列設し、上方線状部10mに設
けた凹所10pと下方線状部10nに設けた凹所10q
を相互に対向する位置に設けている。
【0023】このような構成により、肩パッド20の被
挟持部21の上方端部と下方端部とが上下の凹所10
p,10qによって一定の力で挟持されることになるの
であ。即ち、被挟持部21の上下幅(長軸の長さ)を凹
所10pと凹所10qとの間隔距離よりも大きく形成
し、被挟持部21の水平方向の横幅(短軸の長さ)は、
上記実施形態と同様に上下幅よりも小さく形成している
ために、肩パッド20を被挟持部21を中心として回動
することによって、被挟持部21の上下の幅が小さくな
って肩パッド20を左右の横方向に移行させることがで
きることは、上記の実施形態と同様である。尚、図5に
おいては吊下げ用フック部及びストッパーの図示は省略
している。また、この実施形態においては、凹所10p
及び凹所10qをそれぞれ上下対向する同一の位置に設
けているが、これを左右にずらした状態に、即ち、略楕
円形からなる被挟持部21を少し斜めにした状態で(つ
まり、略楕円形の長軸を傾けた状態で)挟持できるよう
に形成してもよいことは勿論である。
【0024】図6は、更に本願発明に係る衣服用ハンガ
ーの他の実施形態を図示する要部断面説明図である。こ
の実施形態においては、肩部本体10の形状と肩パッド
20の内面の形状が異なっている。即ち、肩部本体10
は、金属製又は合成樹脂製の線状材からなり、中央の吊
下げ用フック部1から掛けられる衣服の肩部の形状に沿
うように両側に延長し、その両端部で下方に略直角に折
曲し、更に今度は中央部側に向かって略直角に延長し
て、その中央部で他端から延長する端部と連結して、環
状に形成されたものである。この実施形態においても、
肩部本体10の両側の肩部10kが上方線状部10mと
下方線状部10nとから形成され、この上下の線状部1
0m,10n間に長手方向に空間部10rが形成され、
上下の線状部10m,10nの上下の支持面10e,1
0fが被挟持部21の上下端部を挟持するように構成し
ている点は、上記の実施形態と同様である。
【0025】この肩部本体10の形状に合致するよう
に、肩パッド20の回り止め部22、22の間の両側の
端部が略垂直の垂直面22vにて形成され、この垂直面
22vに肩部本体10の端部10uが当接して、ハンガ
ーの肩幅が最小となるように形成されている。また、ス
トッパー25となる突起部を下方線状部10nの適宜位
置から上方に突出するように形成して、肩パッド20の
被挟持部21がこのストッパー25に当接することによ
り、ハンガーの肩幅の最大長さが規定され、且つ肩パッ
ド20が肩部本体10の両端部から下方に垂れ下がって
しまうことを防止することができるのである。この実施
形態においては、また上記の実施形態と異なり、肩パッ
ド20の回り止め部22の壁面の上下の長さが短く形成
され、被挟持部21の下方部分が回り止め部22の間か
ら下方に突出した状態に形成されている。この実施形態
においても、肩パッド20の往復移動の仕方は、上記実
施形態と全く同様である。
【0026】図7は、肩パッド20と肩部本体10との
最適な係合状態を示す説明図である。この図に示したよ
うに、肩パッド20と肩部本体10との最適な係合状態
は、肩パッド20が肩部本体10に係合されたときに、
肩パッド20の上面部23の下面が、肩部本体10の上
方線状部10mの上面から少し離れた位置にあって、且
つ、この状態で断面略楕円形状の被挟持部21の長軸が
少し左に傾斜した状態が、最適な係合状態となるのであ
る。というのも、この最適な係合状態にあるハンガーに
衣服を掛けることによって、肩パッド20に衣服の重量
が掛かり、下方向に力Wが負荷され、これにより肩パッ
ド20が被挟持部21の部分で図中右回転の力を受ける
ことによって、被挟持部21が多少右回転し(図中矢印
Yの方向に回転し)、被挟持部21が上方線状部10m
と下方部線状部10nによってより強く挟持されること
になるからである。このように、衣服をハンガーに掛け
たときに、肩パッド20が少し下方に下がり、被挟持部
21が上下に回動して、その上下の長さが少し長くなる
ように設計することが最も望ましいのである。
【0027】以上、実施形態について説明したが、本願
発明においては以下の通り各種設計変更が可能である。
吊下げ用フック部1は、肩部本体20に対して、その根
本部の軸方向を中心として回動自在に設けたが、これが
回動しないものであってもよい。線状材から成る肩部本
体10の形状も全く自由に設計することができ、少なく
とも肩パッド20が往復移動する肩部本体10の肩部1
0kの部分が上方線状部10mと下方線状部10nとか
ら形成され、これら上方線状部10mと下方線状部10
nとの間に空間部10rが形成されていればよいのであ
る。
【0028】更に、肩部本体10の肩部10kの部分の
構成は、少なくとも2本の線状部から形成され、これら
2本の線状部によって被挟持部21を一定の挟持力でも
って挟持することができればよいのであって、必ずしも
上下に略平行である必要もないのである。即ち、これら
の線状部は、横方向或いは水平方向に略平行であっても
よく、肩パッドを水平面内で回動することによって被挟
持部が2本の線状部の挟持から開放されるように、或い
は、その挟持力が弱まるように構成することも容易に可
能である。線状部の材質、太さ等も全く自由に設定する
ことができる。
【0029】肩パッド20に形成される被挟持部21
も、その断面形状が略楕円形状に限られることなく、そ
の形状を種々変更することができるが、被挟持部21の
回動中心を含む長軸の長さ(長手方向の長さ)が、その
回動中心を含む短軸の長さ(短か手方向の長さ)よりも
長く形成し、被挟持部21が回動することにより、2本
の線状部によって挟持されている方向の長さが徐々に短
くなるように形成されていればよいのである。また、こ
の被挟持部21は、肩パッド20の回り止め部22、2
2の間に設けているが、上記図6に示した実施形態のよ
うに、この回り止め部22、22の間から下方に突出し
ていてもよい。
【0030】更に、被挟持部21は、上記の実施形態に
おいては肩パッド20と一体的に形成していたが、これ
を肩パッド20と別体に形成することもでき、且つ、こ
の被挟持部21のみを回動させて、2本の線状部に挟持
させたり、或いはその挟持から開放させたりすることも
可能である。例えば、断面略楕円形状を有する被挟持部
を肩パッド20の回り止め部22、22の間で、これら
回り止め部22、22の壁面に軸着して、肩パッド20
の外部からの操作によってこの被挟持部を回動自在と
し、肩部本体の2本の線状部にこの被挟持部を挟持させ
たり、その挟持を解除させるように構成することも容易
に可能なことである。このように構成することにより、
肩パッド20の全体を回動させることなく、被挟持部の
みを回動させることによって簡単に肩部本体に被挟持部
を挟持させたり、或いはその挟持を解除させたりするこ
とが可能となるのである。肩パッド20の被挟持部21
の側に弾性力を有する素材を使用することにより弾性力
を持たせ、肩部本体10の側を剛性のある素材から形成
して、両者を係合するように構成することもできる。そ
の他、肩パッド20の形状、大きさ、材質等適宜自由に
設定することができる。
【0031】肩部本体10の線状部10m、10nに設
けた凹所10p,10qも、上記実施形態のように上下
同一位置に対向するように設けるばかりでなく、上述し
た通り少しずらして設けてもよく、或いは、上方線状部
のみ、又は下方線状部のみに形成するようにしてもよ
い。ストッパー11についても、肩部本体10側或いは
肩パッド20の側の何れの側に設けることもでき、且
つ、その位置も肩パッド20が肩部本体10の両端部か
ら下方に垂れ下がってしまわないような如何なる部位に
も設けることもできるし、またその大きさ、形状等も適
宜自由に設計することができる。
【0032】以上の実施形態の説明においては、肩部本
体を線状材から形成したものを中心として説明したが、
この肩部本体は、線状材以外のものでも形成することが
出来る。例えば、この肩部本体は、打ち抜き等によって
形成された枠体、板状体、帯状体、或いは適宜形状を有
する成形物であってもよい。このような場合には、肩部
本体の両側の肩部10kに長手方向に延長する空間部1
0rが形成されていればよく、この空間部10r内に肩
パッド20の被挟持部21が位置し、この被挟持部21
の上下端部を、空間部10rの上面及び下面等の支持面
10e、10fが挟持できるように構成すればよいので
ある。そして、この場合には、上下の支持面10e、1
0fが必ずしも弾性力をもって被挟持部21を挟持する
ものでなく、逆に被挟持部21の側を弾性を有する素材
によって形成してもよいのである。
【0033】
【発明の効果】本願発明の第1のものにおいては、簡易
な構成からなるハンガーであって、しかも肩パッド等の
可動部材を簡単にその長手方向に往復移動させることが
でき、ハンガーの肩幅を広狭自在に容易に調節すること
ができる。可動部材の被挟持部が上下に回動されること
により、被挟持部が肩部の両支持面から受ける挟持力が
弱まり、或いは、これら両者の挟持力から開放されるこ
とによって、可動部材を容易に水平方向に(左右方向
に)移動させ、ハンガーの肩幅を広狭自在に調節するこ
とができる。他方、その簡易な構成により、製造も容易
で、製造コストの削減も図ることができる。
【0034】本願発明の第2のものにおいては、上記第
1の発明と同様の効果を発揮する上に、肩部本体が線状
材又は枠体等から形成されているため、その構造がより
簡易な物となり、組み付け簡単且つ製造容易となる。本
願発明の第3のものにおいては、可動部材に回り止め部
が設けられているため、可動部材が、肩部本体の長手方
向を軸とする回転が完全に防止され、確実に肩部本体に
支持される。本願発明の第4のものにおいては、可動部
材の被挟持部が肩部本体に形成された凹所により適切に
挟持され、且つ可動部材20の位置決めが的確に行われ
る。本願発明の第5のものにおいては、ストッパーが可
動部材の両端部側への移動位置を規制し、これによりハ
ンガーの肩幅の最大長さが規定され、且つ、可動部材が
肩部本体の両端部から下方に垂れ下がってしまうことが
防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明に係る第1の実施形態の要部断面説明
図である。
【図2】本願発明に係る第1の実施形態の要部平面説明
図である。
【図3】本願発明に係る第1の実施形態の要部底面説明
図である。
【図4】本願発明に係る第1の実施形態を図示し、その
(A)が図1のS−S断面図、その(B)が図1のT−
T断面説明図である。
【図5】本願発明に係る他の実施形態を図示する要部断
面説明図である。
【図6】本願発明に係る更に他の実施形態を図示する要
部断面説明図である。
【図7】本願発明に係る肩パッドと肩部本体との最適な
係合状態の一例を示す説明図である。
【図8】従来の衣服用ハンガーを図示する一部切欠正面
図である。
【図9】従来の他の衣服用ハンガーを図示する一部切欠
正面図である。
【符号の説明】
1…吊下げ用フック部 10…肩部本体 10k…肩部 10m、10n…線状材 10p、10q…凹所 20…肩パッド(可動部材) 21…被挟持部 22…回り止め部 23…上面部(肩パッドの) 25…ストッパー

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】吊下げ用フック部(1) と、吊下げ用フック
    部(1) に支持された左右の肩部を構成する肩部本体(10)
    と、肩部本体(10)の両端側にその長手方向に往復移動し
    うる肩パッド(20)等の可動部材を備えた衣服用ハンガー
    において、 この肩部本体(10)の両端側の肩部(10k) が長手方向に伸
    びる空間部(10r) を備え、 可動部材(20)は、この空間部(10r) 内に配位されると共
    に、空間部(10r) の上下面等の対向する2つの支持面(1
    0e)(10f)間に挟持される被挟持部(21)を備え、 被挟持部(21)が上下に回動されることによって、上記支
    持面(10e)(10f)が被挟持部(21)を挟持する力が弱まり、
    或いは、その挟持する力が無くなることを特徴とする衣
    服用ハンガー。
  2. 【請求項2】吊下げ用フック部(1) と、吊下げ用フック
    部(1) に支持された左右の肩部を構成する肩部本体(10)
    と、肩部本体(10)の両端側にその長手方向に往復移動し
    うる肩パッド(20)等の可動部材を備えた衣服用ハンガー
    において、 肩部本体(10)が線状材又は枠体等から形成され、 この肩部本体(10)の両端側の肩部(10k) が少なくとも2
    本の線状部(10m)(10n)を備え、 可動部材(20)は、これら2本の線状部(10m)(10n)によっ
    て挟持される被挟持部(21)を備え、 これにより可動部材(20)が、被挟持部(21)と可動部材(2
    0)の上面部(23)によって肩部本体(10)に支持され、 被挟持部(21)が回動されることによって、上記2本の線
    状部(10m)(10n)が被挟持部(21)を挟持する力が弱まり、
    或いは、その挟持する力が無くなることを特徴とする衣
    服用ハンガー。
  3. 【請求項3】可動部材(20)が肩部本体(10)の長手方向を
    軸として回動することを防止する回り止め部(22)を、可
    動部材(20)に形成したことを特徴とする請求項1又は2
    に記載の衣服用ハンガー。
  4. 【請求項4】上記2つの支持面(10e)(10f)又は上記2本
    の線状部(10m)(10n)の一方又は両方に凹所(10p)(10q)が
    設けられ、可動部材(20)の被挟持部(21)が前記凹所(10
    p)(10q)の部位で挟持され、可動部材(20)の位置決めが
    なされることを特徴とする請求項1又は2又は3に記載
    の衣服用ハンガー。
  5. 【請求項5】ハンガーの肩幅の最大幅を規定するための
    ストッパー(25)を、肩部本体(10)又は可動部材(20)の適
    宜位置に設けたことを特徴とする請求項1乃至4の何れ
    かに記載の衣服用ハンガー。
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