JP3095215B2 - ホログラムの位置検査方法およびその装置 - Google Patents

ホログラムの位置検査方法およびその装置

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JP3095215B2
JP3095215B2 JP08231973A JP23197396A JP3095215B2 JP 3095215 B2 JP3095215 B2 JP 3095215B2 JP 08231973 A JP08231973 A JP 08231973A JP 23197396 A JP23197396 A JP 23197396A JP 3095215 B2 JP3095215 B2 JP 3095215B2
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晋司 西川
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は再生用光源からの光
を所定方向に回折するホログラムが透明板状体の所定の
位置に貼着されているかどうかを検査する方法と装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、優れた波長選択性を有するホログ
ラムがヘッドアップディスプレイなどに応用が期待され
るが、自動車用のウィンドシールドなどに貼着するとき
に、正確に貼着されていないとヘッドアップディスプレ
イ用として使用する場合には、再生用光源との光学系が
ずれてしまい、効率よく光を利用するために、正確に所
定位置に貼着されているかどうか検査する必要があり、
従来は、ガラスエッジなどを基点にして所定位置にある
かどうかを測定する方法などによって検査を行ってい
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ホログ
ラムは若干色が着いているものの、ほぼ無色透明に近
く、透明板状体も透明であるので、ホログラムのエッジ
を検出するのが困難であり、長時間を要し、特に透明板
状体が自動車用のウィンドシールドなどのように3次元
に曲げられた湾曲ガラスの場合には、その傾向がより顕
著であった。
【0004】本発明はこのような点に鑑みてなされたも
のであり、ホログラムのエッジ検出が容易であり、ホロ
グラムが許容範囲内に貼着されているかどうか、きわめ
て容易に検査することができる検査方法と検査装置を提
供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の位置検査方法
は、透明板状体に設けられたホログラム(以下、被検査
ホログラムという)の位置検査方法であって、該透明板
状体を基準位置に配設したときに、外側部分は、被検査
ホログラムが配設される基準位置との許容範囲の最大と
最小の外形の間をその回折光が照射するとともに、その
回折光により前記被検査ホログラムが可視光の範囲内の
光で回折するような検査ホログラムにより、残りの内側
部分は遮光板あるいは透光板により構成した検査板を基
準位置に配設するとともに、検査ホログラムの回折光か
ら前記ホログラムの回折光を除いた光により、あるいは
前記ホログラムの回折光により被検査ホログラムが所定
の位置にあるかどうかを判定するようにしたことを特徴
とするものであり、検査用ホログラムの回折光を被検査
ホログラムに入射させたときに、被検査ホログラムで回
折されるが、被検査ホログラムの回折光が発散して通常
の虚像が形成されるようにしてもよいが、被検査ホログ
ラムの回折光によって検査するときには、検査ホログラ
ムの回折光が収束するようにしてその交差する集光点か
ら被検査ホログラムを見ると、少なくとも被検査ホログ
ラムの外周周辺部が全体に光って見えるので好ましい。
【0006】また、被検査ホログラムの回折光によって
検査するときには、被検査ホログラムの回折光が収束す
るようにしてその交差する集光点から被検査ホログラム
を見ると、少なくとも被検査ホログラムの外周周辺部が
全体に光って見えるので好ましい。
【0007】そのときの検査ホログラムの回折条件の選
定の考え方は次のようになる。ホログラムの再生光は、
ブラッグの条件式 λ=2nd sin((θd−θi)/2)に
従う。ここで、λは波長、nは感光材料の屈折率、dは
回折格子の間隔、θd は感光材料中の回折角、θi は感
光材料中の入射角である。ホログラム作製時の条件は、
添え字に0を付けλ0=2nd0 sin((θd0−θi0)/2)
で表される。
【0008】一点に回折光が集まる条件を求めるために
は、ホログラム全面を微小な部分に分割しその全てにつ
いて計算することが考えられるが、これは収差等の影響
で必ずしも一点には集まらない。そこで、簡易的にホロ
グラムの両端で角度 θd1 及び θd2 で回折した光が交
差するように選べばよい。その場合、入射角度θi は空
気中から入射できる角度範囲にあること、回折波長λは
可視光の範囲にあり被検査ホログラムでの回折効率が十
分ある(光源の明るさとの組み合わせによる)ことが必
要である。ブラックの条件式に基づき、ホログラム端部
1での回折は、λ1=2nd0 sin((θd1−θi1)/2)
となり、端部2での回折は、λ2=2nd0 sin((θd2
θi2)/2) となる。 θd1 と θd2 の組み合わせが決
まれば、ホログラム端部での入射角が θi1 及び θi2
となるように λ1 及び λ2 の波長を含む光源、場合に
よってはレンズ等の光学系を設置すればよい。入射光学
系として光源と検査ホログラムの組み合わせとする場
合、 θi1 と λ1 の組み合わせ及び θi2 と λ2 の組
み合わせが検査ホログラムの回折により実現可能である
ことが必要となる。被検査ホログラムへ検査ホログラム
をインデックスマッチングする場合は、入射角度θi は
空気中からの入射ということは考えなくとも良い。
【0009】また、この方法を具体的に実施するための
検査装置としては、板状体の曲率にほぼ合致するように
支持し、位置決め用ストッパーを有する載置台と、載置
台の一部に、前記透明板状体が載置されたときに該板状
体にほぼ裏面から密着するよう配置され、外側部分が前
記ホログラムの基準位置の最大外形と最小外形により形
成される部分を回折する検査ホログラムにより、内側部
分が透光板あるいは遮光板により構成される検査板と、
該検査板の下方に配設されるホログラム再生用の光源を
少なくとも具備するものであり、載置台は複数の昇降自
在な支持棒により構成するとともに、検査板も昇降自在
に構成するとより好ましい。
【0010】また、検査ホログラムは透過ホログラムで
も、反射ホログラムでもよいが、反射ホログラムの場合
には、被検査ホログラムを透過した光を検査ホログラム
に入射させ、その回折反射光によって再度被検査ホログ
ラムに入射させる必要があるのに対して、透過ホログラ
ムの場合には検査ホログラムの回折透過光を被検査ホロ
グラムに入射させるだけでよいので、光学系が簡単にな
り好ましい。
【0011】検査ホログラムが透過ホログラムの場合に
は、再生用光源を検査板の下方に配置し、検査用ホログ
ラムを光源側の透明板状体に密着させるようにすると好
ましく、検査ホログラムが反射ホログラムの場合には再
生用光源を上方に配置し、検査ホログラムを光源とは反
対側の透明板状体に密着させるようにすると好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】ホログラムは重クロム酸ゼラチ
ン、フォトポリマーなどの感光材に所定波長のレーザー
光を2方向から照射し、干渉縞を形成した反射ホログラ
ムあるいは透過ホログラムなど全般的に応用することが
できる。
【0013】透明板状体は、具体的には自動車、航空機
など乗り物用の湾曲したフロントガラス(合わせガラ
ス)を対象にしているが、ヘッドアップディスプレイの
コンバイナーを別置きタイプとすることも可能であり、
この場合には単板の板ガラス以外にも、ポリカーボネー
ト樹脂、アクリル樹脂などの透明な樹脂を使用すること
もできる。
【0014】ホログラムの自動車用などのウィンドシー
ルドへの貼着は車外側板ガラスの凹面側(中間膜側)表
面あるいは車内側板ガラスの凸面側(中間膜側)表面に
両面接着テープにより貼着した後、車内側板ガラスある
いは車外側板ガラスとの間にポリビニールブチラールな
どの中間膜により、通常のオートクレーブ処理をして合
わせ処理を行いウィンドシールドを得る、本発明の検査
は合わせ処理を行う前の板ガラスを検査した方が、基準
を外れてホログラムが貼着されている板ガラスを再度使
用できるので好ましいが、合わせ処理後に所定位置に貼
着されているかどうか検査してもよい。
【0015】検査装置は、透明板状体の曲率にほぼ合致
するように支持し、位置決め用ストッパーを有する載置
台と、載置台の一部に、前記透明板状体が載置されたと
きに該板状体にほぼ裏面から密着するよう配置され、外
側部分がホログラムの基準位置最大外形と最小外形によ
り形成される部分に回折される検査ホログラムにより形
成される検査板と、該検査板の下方あるいは上方に配設
したホログラム再生用光源を少なくとも具備するもので
あり、載置台は複数の昇降自在な支持棒により構成する
とともに、検査板も昇降自在に構成すると透明板状体の
曲率が変わっても支持棒の長さを変えるだけで対応する
ことができるので、より好ましい。
【0016】検査用ホログラムは反射ホログラムを使用
して、再生用光源を被検査ホログラム側に配設し、検査
することも可能であるが、再生用光源からの光をまず、
被検査ホログラムに入射させ、そのときに被検査ホログ
ラムでは回折されないで、検査ホログラムに直進させ、
検査ホログラムで被検査ホログラムの入射角に相当する
角度で回折させ、検査ホログラムの回折光から被検査ホ
ログラムの回折光を除いた光により検査することも可能
であるが、被検査ホログラムを光が2度通り、最初の入
射光は被検査ホログラムで回折しないようにする必要が
あり、光学系が煩雑になるので、透過ホログラムで検査
するようにした方がよい。検査ホログラムとして透過ホ
ログラムを使用する場合に、その回折光は被検査ホログ
ラムの回折光の波長を含むより広い幅の波長の光を回折
するようにして、その回折光は被検査ホログラムの入射
角で回折させても勿論よいが、被検査ホログラムの回折
光が収束するか、あるいは検査ホログラムの回折光が収
束するように、検査ホログラムが回折するようにする
と、被検査ホログラムの周辺部全体が光って見えるので
好ましい。
【0017】検査ホログラムが透過ホログラムの場合に
は、再生用光源を透明板状体の下方に配置し、検査ホロ
グラムが反射ホログラムの場合には再生用光源を透明板
状体の上方に配置して、いずれも透明板状体の上方で検
査ができるので作業上好ましく、検査用ホログラムが反
射ホログラムの場合に検査板を透明板状体表面(透明板
状体の上方)のホログラム上に密着させ、光源を上方に
配置し、ホログラムによって上方に回折させ、上方から
回折光を、下方から回折されない光(光源から回折光を
除いた光)を検査するようにしてもよいが、光源を上方
に配置し、検査板を光源とは反対側の透明板状体に密着
させると、透明板状体より上方で検査できるので作業上
好ましい。
【0018】このような検査装置を使用して検査をする
には、まず、合わせ処理前の車外側板ガラスなどの透明
板状体をこの載置台に載せ、ストッパーに当接させるこ
とにより、位置決めを行う。同時に、ホログラムの基準
の大きさの許容範囲の最大の外形と最小の外形の間を、
前記ホログラムの入射角に相当する角度で回折する検査
ホログラムと残りの部分を遮光あるいは透光する検査板
を、透明板状体の好ましくは下面(裏面)に密着させ
る。なお、ストッパーは透明板状体のサイズが変わっ
て、ホログラムの貼付位置が変わっても対応できるよう
に、平面的に移動自在にしておき、再生用光源の位置を
変えなくてもよいようにしておくと好ましい。
【0019】検査板は、被検査ホログラムの入射角に相
当する角度あるいは若干ずらした角度に回折する透過ホ
ログラムあるいは反射ホログラムを作製し、基準位置と
の許容範囲の最大と最小の外形部分を被検査ホログラム
の回折光が照射するような幅に切り抜いたものを透明な
板、黒色などの遮光する板、灰色フィルターなどの減光
板に貼付けて形成する。
【0020】この検査板は載置台と相対的に一定の位
置、すなわち透明板状体が位置決めされたときに、被検
査ホログラムの貼付位置の外形の許容幅に、検査板の検
査ホログラムが回折するように検査板を配置するので、
正確にホログラムの基準位置を示すことになる。被検査
ホログラムの入射角は0°ではないのが普通であり、あ
る角度をもって入射するので、実施例に示すように若干
ずれる。
【0021】なお、検査板は表面を反射防止膜などを被
覆して反射光を低減するようにするとその他のホログラ
ム部分などとの識別が容易になるので好ましい。光源は
ホログラムの再生波長の光を発生する光源であればよ
く、全ての波長を含む光源である白色光源が最適である
が、再生波長の光を出すレーザー光源なども勿論使用す
ることができる。この場合に透過ホログラムの場合には
光源は実施例1に示すようにほとんどホログラムに接近
させてよいが、反射ホログラムの場合には光源側に回折
されるので実施例2のように離隔させる必要がある。
【0022】この状態で光源からの光を検査板に照射す
ると、被検査ホログラムが許容幅の中にあるときには、
検査ホログラムで例えば黄緑色の光が回折されて被検査
ホログラムの最大許容外形と最小許容外形の幅の部分だ
けに照射され、被検査ホログラムに照射された光は、被
検査ホログラムで回折され、所定の方向に例えば緑色の
光が回折される。この光を目などによって見ることによ
り被検査ホログラムの寸法、形状のばらつきが一般的に
はきわめて小さいという条件で、外周部分に被検査ホロ
グラムの回折光がリング状に連なって見えれば合格とす
ることができる。
【0023】検査ホログラムの回折光から被検査ホログ
ラムの回折光を除いた光は回折されずに、直進して、検
査ホログラムの回折方向に出射してこの方向からカメラ
あるいは目などにより被検査ホログラムの全周が連なっ
て視認することができる。
【0024】さらに、その外側は検査ホログラムの回折
光、例えば黄緑色の光が被検査ホログラムに照射され
ず、そのまま直進して空気中に出射して、この方向から
カメラあるいは目などにより被検査ホログラムの全周が
リング状に連なって見える。
【0025】すなわち、検査ホログラムの回折方向か
ら、被検査ホログラムをカメラあるいは目でみたとき
に、周辺部分全周が検査ホログラムの回折光から被検査
ホログラムの回折光を除いた光、例えば橙色が連なって
見え、さらにその外側周辺部全周が検査ホログラムの回
折光、例えば黄緑色の光が連なって見えれば、被検査ホ
ログラムは所定の許容幅の範囲内に貼付られており合格
である。この場合には被検査ホログラムの寸法も検査す
ることができるので好ましい。
【0026】なお、その内側部分は、検査板の内側部分
を遮光板で構成したときには、黒く見えて周辺部分の識
別が容易であり、透光板で構成したときには被検査ホロ
グラムが反射ホログラムの場合には背景が見えるので、
周辺部分とは識別可能であり、被検査ホログラムが透過
ホログラムの場合にはその特性次第では例えば緑色の光
が部分的に回折するが、その外側の検査ホログラムの回
折光から被検査ホログラムの回折光を除いた光、例えば
橙色とは識別できる。
【0027】
【実施例】以下、図面を参照しながら、本発明を詳細に
説明する。図1は本発明の検査装置を示す概略斜視図、
図2と図3はそれぞれ実施例1と実施例2における検査
装置の要部を示す一部断面図、図4は透明板状体にホロ
グラムが貼着される状態を示す要部平面図、図5は上方
からホログラム側を透視したときの状態を示す要部平面
図である。
【0028】実施例1 図2に示すように、外側部分を透過ホログラムで構成
し、内側部分を透光板で構成した検査板により反射ホロ
グラムを検査する場合について例示する。
【0029】フォトポリマー、重クロム酸ゼラチンなど
の感光材料の両側2方向からレーザー光を発散光として
照射して、例えば30°と60°の入射角でレーザー光
の波長を545nmとして干渉縞を形成、記録したヘッ
ドアップディスプレイ用のコンバイナーとして使用する
被検査ホログラム1(外周エッジ部分をHとする)を自
動車などの湾曲したウィンドシールドの車外側板ガラス
である透明板状体2の凹面側(中間膜側)表面に両面接
着テープにより貼着した後、車内側板ガラスとの間にポ
リビニールブチラールなどの中間膜により、通常のオー
トクレーブ処理をして合わせ処理を行いウィンドシール
ドを得るが、本発明の検査は合わせ処理を行う前に行
う。
【0030】透明板状体へのホログラムの貼着は図4の
一点鎖線Sで示した基準の位置に配設されるべきである
が、実際にこの位置に正確に誤差なく貼り付けるのは困
難であり、この基準位置Sより例えば1〜数mm大きな
外形SLとこの基準位置Sより例えば1〜数mm小さな
外形SSの範囲で許容されるので、許容範囲の最大の外
形SLと基準の位置Sより小さな許容範囲の最小の外形
Sの間(図の斜線部分)にホログラムが貼着されてい
れば合格ということになる。
【0031】本発明の検査装置の好ましい一例は、図1
に示すように、載置台3は、先端に支持台31を有する
複数の昇降自在な支持棒32を具備し、支持台31を板ガ
ラスなどの透明板状体2の曲率に合致するように形成す
る。
【0032】この場合に外側の支持棒は水平方向X軸、
Y軸方向と上下方向Z軸方向に自在に移動できるよう
に、また各支持台は支持棒との継ぎ手としてあらゆる方
向に回転できるように自在継ぎ手を介して接続すると透
明板状体の曲率に合致するようにできるので好ましい。
【0033】また、外側の3本の支持棒に透明板状体2
の端面が当接する棒状のストッパー4を取り付けてお
く。さらに、図2に示すように、前記透明板状体2が載
置されたときに該板状体の反射ホログラムである被検査
ホログラム1が貼着された位置においてほぼ裏面から接
近させて検査板5を、ハロゲンランプ、白色ランプなど
の再生用光源6とともに昇降自在の支持棒51の先端に
自在継ぎ手などを介して配置する。
【0034】検査板5の外側は透過型の検査ホログラム
2で構成し、残りの内側は薄板ガラス、透明樹脂板な
どの透光板53で構成する。検査ホログラム52は感材の
一方の側2方向から、一方は被検査ホログラムの虚像位
置に対して収束するようなレーザー光を、他方は再生用
光源6に相当する位置から発散するようなレーザー光を
照射し、干渉縞を形成、記録させて透過ホログラムとし
たものを検査板の外側に相当する、すなわちこの検査ホ
ログラムの回折光が被検査ホログラムの許容幅を通過す
るような幅に切り取り、薄板ガラス板あるいは透明樹脂
板などの透光板53に貼付し、この検査板5と再生用光
源6はケース7に収納して支持棒51の上下動に一体に
動くようにしておく。
【0035】このような装置を利用してホログラムの位
置を検査する手順を説明する。まず、ホログラム1が貼
着された、合わせ処理を行う前の板ガラスなどの板状体
2を、透明板状体の曲率に合致するように予め調整され
た載置台3に載せ、3箇所のストッパー4に透明板状体
の端面を当接させることにより、透明板状体は基準の位
置に載置される。このとき検査板5も透明板状体の曲率
に合致するように高さなどを調整しておく。
【0036】この状態で、再生用光源6からの光を検査
板5に照射すると、図4に示すように、ホログラムの全
周にわたりそのエッジが斜線部分に裁置されていると、
図5に示すように、符号SSより内側は背景色が見え、
その外側の光は、検査ホログラム52によって回折さ
れ、透明板状体中を通って基準位置であるSLとSSの間
に回折され、被検査ホログラム1に対して被検査ホログ
ラム再生時の虚像位置に収束するように入射するので、
被検査ホログラム1では露光時の点光源(ヘッドアップ
ディスプレイの表示器の位置)に相当する位置に収束す
るように、実線で示す方向(左下)に、例えば黄緑色の
光が回折されて収束する。
【0037】したがって、被検査ホログラムの寸法のば
らつきがほとんどない場合には、目9によって外周部分
が被検査ホログラムの回折光、例えば黄緑色の光が全周
連なってリング状に見えれば合格であり、リングが切れ
ている場合には不合格とすることができる。ただこの場
合に下方に回折される光が遮光されないように、ケース
を透明にするか、回折光の光路を開放にしておく必要が
ある。
【0038】被検査ホログラム1によって回折されない
波長の光、すなわち検査ホログラムの回折光から被検査
ホログラムの回折光を除いた光は、例えば橙色の光は点
線で示すように被検査ホログラム再生時の虚像位置に収
束して、この光が目8によって視認される。
【0039】また、検査ホログラム52で回折され、被
検査ホログラム1の外側であって、SLの内側に回折さ
れた光は被検査ホログラム1では回折されず、そのまま
実線で示す方向に進むが、この光は収束されて被検査ホ
ログラム再生時の虚像位置に結像し、検査ホログラムの
回折光、例えば黄緑色の光を目8によって見ることがで
きる。
【0040】すなわち、被検査ホログラムの外側全周
(SSとHの間)にわたり、検査ホログラムの回折光か
ら被検査ホログラムの回折光を除いた光、例えば橙色の
光が見え、さらにその外側(HとSLの間)に検査ホロ
グラムの回折光、例えば緑色の光が被検査ホログラムの
全周にわたり見えれば合格である。
【0041】被検査ホログラムの一部でもSSより内側
にあると、その部分は被検査ホログラムの回折がなく、
検査ホログラムの回折光だけであるので不合格とする。
また、被検査ホログラムの一部でもSLより外側にある
と、その部分は検査ホログラムの回折光から被検査ホロ
グラムの回折光を除いた光だけとなり、すなわちその外
側にあるべき検査ホログラムの回折光が最外側に見えな
くなり、不合格とする。
【0042】なお、目の位置にCCDカメラを配置し、
カメラからの明暗の信号を図示しない画像処理装置など
に出力して自動的に識別することも可能である。 実施例2 図3に示すように、外側部分を透過ホログラムで構成
し、内側部分を遮光板で構成した検査板により透過ホロ
グラムを検査する場合について例示する。
【0043】フォトポリマー、重クロム酸ゼラチンなど
の感光材料の両側2方向からレーザー光を発散光として
照射して、例えば30°と55°の入射角でレーザー光
の波長を647nmとして干渉縞を形成、記録したハイ
マウントストップランプとして使用する被検査ホログラ
ム1’(外周エッジ部分をHとする)を自動車などの湾
曲した後部窓ガラスなどの透明板状体2の凹面側表面に
両面接着テープにより貼着したものを検査する。
【0044】検査板5’はその外側を透過型の検査ホロ
グラム52’で構成し、残りの内側部分は遮光板53’で
構成する。検査ホログラム52’は感材の一方の側2方
向から、一方は被検査ホログラムの虚像位置に対して収
束するようなレーザー光を、他方は再生用光源6に相当
する位置から発散するようなレーザー光を照射し、干渉
縞を形成、記録させて透過ホログラムとしたものを検査
板の外側部分に相当する部分、すなわちこの検査ホログ
ラム52’の回折光が被検査ホログラム1’の許容幅を
通過するような幅に切り取り、切り抜いたホログラム
(検査ホログラム)を、周辺部分を透明にして、内側を
黒色などの不透明な膜が形成されたガラス板あるいは樹
脂板などの薄い板ガラスあるいは透明樹脂板などの遮光
板53’とした板の透明部分に貼付する。
【0045】検査装置は図1の装置を利用してホログラ
ムの位置を検査する手順を説明する。位置決めされた透
明板状体に検査板を密着させた状態で、再生用光源6か
らの光を検査板5’に照射すると、図4に示すように、
ホログラムの全周エッジが斜線部分に載置されている
と、図5に示すように、符号SSより内側は遮光板で遮
光されて黒く見える。
【0046】一方、その外側の光は、検査ホログラム5
2’によって回折され、透明板状体中を通って基準位置
であるSLとSSの間に回折され、被検査ホログラム1'
に対して被検査ホログラム再生時の虚像位置に収束する
ように入射するので、被検査ホログラム1'では露光時
の点光源に相当する位置に収束するように、実線で示す
方向(右上)に、例えば赤色の光が回折されて収束す
る。
【0047】したがって、被検査ホログラムの寸法のば
らつきがほとんどない場合には、目9によって外周部分
が被検査ホログラムの回折光、例えば赤色の光が全周連
なってリング状に見えれば合格であり、リングが切れて
いる場合には不合格とすることができる。
【0048】被検査ホログラム1’によって回折されな
い波長の光、すなわち検査ホログラムの回折光から被検
査ホログラムの回折光を除いた光は、例えば黄緑色の光
は点線で示すように被検査ホログラム再生時の虚像位置
に収束して、この光が目8によって視認される。
【0049】また、検査ホログラム52’で回折され、
被検査ホログラム1'の外側であって、SLの内側に回折
された光は被検査ホログラム1'では回折されず、その
まま実線で示す方向に進むのが、この光は収束されて被
検査ホログラム再生時の虚像位置に結像し、検査ホログ
ラムの回折光、例えば赤色の光を目8によって見ること
ができる。
【0050】すなわち、背景色が見える領域の外側(S
SとHの間)全周にわたり、検査ホログラム52’の回折
光から被検査ホログラムの回折光を除いた光、例えば黄
緑色の光が見え、さらにその外側(HとSLの間)に検
査ホログラムの回折光、例えば赤色の光が被検査ホログ
ラム1’の全周にわたり見えれば合格である。
【0051】被検査ホログラムがその一部でもSSより
内側にあると、その部分は被検査ホログラムの回折がな
く、検査ホログラムの回折光だけであるので不合格とす
る。また、被検査ホログラムの一部でもSLより外側に
あると、その部分は検査ホログラムの回折光から被検査
ホログラムの回折光を除いた光だけとなり、すなわちそ
の外側にあるべき検査ホログラムの回折光が最外側に見
えなくなり、不合格とする。
【0052】
【発明の効果】本発明の検査方法と検査装置によれば、
従来きわめて困難であったホログラムのエッジの検出を
容易に行うことができるだけでなく、ホログラムが所定
の許容範囲に貼着されているかどうか、短時間にしかも
容易に検査することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の検査装置を示す概略斜視図である。
【図2】実施例1における検査装置の要部を示す一部断
面図である。
【図3】実施例2における検査装置の要部を示す一部断
面図である。
【図4】透明板状体にホログラムが貼着される状態を示
す要部平面図である。
【図5】実施例1、2において、上方からホログラム側
を透視したときの状態を示す要部平面図である
【符号の説明】
1、1’ 被検査ホログラム 2 透明板状体 3 載置台 4 ストッパー 5、5’ 検査板 52、52’ 検査ホログラム 6 再生用光源 7 ケース 8、9 目
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01B 11/00 G03H 1/02 G02B 5/32 G02B 27/02 B60K 35/00 B60J 1/02 G09F 9/00 359 G01N 21/84

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明板状体に設けられたホログラムの位置
    検査方法であって、該透明板状体を基準位置に配設した
    ときに、外側部分は、ホログラムが配設される基準位置
    との許容範囲の最大と最小の外形の間をその回折光が照
    射するとともに、その回折光により前記ホログラムが可
    視光の範囲内の光で回折するような検査ホログラムによ
    り、残りの内側部分は遮光板あるいは透光板により構成
    した検査板を基準位置に配設するとともに、検査ホログ
    ラムの回折光から前記ホログラムの回折光を除いた光に
    よりホログラムが所定の位置にあるかどうかを判定する
    ようにしたことを特徴とするホログラムの位置検査方
    法。
  2. 【請求項2】検査ホログラムは透過ホログラムであり、
    その回折光が収束するようにしたことを特徴とする請求
    項1記載のホログラムの検査方法。
  3. 【請求項3】透明板状体に設けられたホログラムの位置
    検査方法であって、該透明板状体を基準位置に配設した
    ときに、外側部分は、ホログラムが配設される基準位置
    との許容範囲の最大と最小の外形の間をその回折光が照
    射するとともに、その回折光により前記ホログラムが可
    視光の範囲内の光で回折するような検査ホログラムによ
    り、残りの内側部分は遮光板あるいは透光板により構成
    した検査板を基準位置に配設するとともに、前記ホログ
    ラムの回折光によりホログラムが所定の位置にあるかど
    うかを判定するようにしたことを特徴とするホログラム
    の位置検査方法。
  4. 【請求項4】検査ホログラムは透過ホログラムであり、
    その回折光が前記ホログラムに照射されたときに、該ホ
    ログラムの回折光が収束するようにしたことを特徴とす
    る請求項3記載のホログラムの検査方法。
  5. 【請求項5】透明板状体に設けられたホログラムの位置
    検査装置であって、板状体の曲率にほぼ合致するように
    支持し、位置決め用ストッパーを有する載置台と、載置
    台の一部に、前記透明板状体が載置されたときに該板状
    体にほぼ裏面から密着するよう配置され、外側部分が前
    記ホログラムの基準位置の最大外形と最小外形により形
    成される部分に回折する検査ホログラムにより、内側部
    分が透光板あるいは遮光板により構成される検査板と、
    該検査板の下方あるいは上方に配設したホログラム再生
    用の光源を少なくとも具備するようにしたことを特徴と
    するホログラムの位置検査装置。
  6. 【請求項6】載置台は複数の昇降自在な支持棒により構
    成するとともに、検査板も昇降自在に構成したことを特
    徴とする請求項5記載のホログラムの位置検査装置。
  7. 【請求項7】検査用ホログラムを透過ホログラムとし、
    再生用光源を検査板の下方に配置し、検査用ホログラム
    を光源側の透明板状体に密着させるようにしたことを特
    徴とする請求項5あるいは請求項6記載のホログラムの
    位置検査装置。
  8. 【請求項8】検査用ホログラムは反射ホログラムであ
    り、再生用光源を検査板の上方に配置し、検査ホログラ
    ムを光源側と反対側の透明板状体に密着させるようにし
    たことを特徴とする請求項5あるいは請求項6記載のホ
    ログラムの位置検査装置。
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