JP3094734B2 - 自動二輪車のアンチスキッドブレーキ装置 - Google Patents

自動二輪車のアンチスキッドブレーキ装置

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JP3094734B2
JP3094734B2 JP05113174A JP11317493A JP3094734B2 JP 3094734 B2 JP3094734 B2 JP 3094734B2 JP 05113174 A JP05113174 A JP 05113174A JP 11317493 A JP11317493 A JP 11317493A JP 3094734 B2 JP3094734 B2 JP 3094734B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動二輪車のアンチス
キッドブレーキ装置に関し、詳しくは前輪ブレーキ配管
の配設構造を改良した自動二輪車のアンチスキッドブレ
ーキ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】急制動時や、スリップし易い路面上での
制動時において、車輪のロックを防止しながら最短距離
で確実に車両を制動させるアンチスキッドブレーキ装置
は、車輪がロックする前兆が発生した際に制御装置がこ
の前兆を捕らえ、制動機構(ブレーキキャリパ等)に掛
けられているマスターシリンダ圧力を軽減させることで
車輪のロックを回避させ、車輪がロックする前兆が無く
なると同時に上記制御装置がポンプユニットを作動させ
て適当な圧力を上記制動機構に再加圧し、この動作を素
早く繰り返すことによって最短距離での制動を可能にし
ている。
【0003】一般に、自動二輪車に用いられているアン
チスキッドブレーキ装置は、前輪および後輪の制動機構
への再加圧を、1台のポンプユニットで行わせており、
このポンプユニットは比較的重量が嵩むため、車体の重
心近傍に位置するように車体フレームのほぼ中央部に設
置される。そして、上記ポンプユニットから前後に延出
するブレーキ配管が、それぞれ前,後輪の制動機構およ
びそのマスターシリンダに接続されるレイアウトとなっ
ている。
【0004】自動二輪車の前輪の制動機構およびそのマ
スターシリンダと、上記ポンプユニットとの間を接続す
る前輪ブレーキ配管は、その長さが比較的長くなるの
で、ブレーキ作動油の圧力による膨脹を避けるために、
中間部分が金属パイプで構成され、この金属パイプ部分
の両端部が湾曲自在なブレーキホースを介して前輪の制
動機構およびマスターシリンダと、ポンプユニットとに
それぞれ接続されるのが一般的である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うに前輪ブレーキ配管の金属パイプ部分が車体の前方か
ら後方にかけて長く延ばされているため、自動二輪車が
転倒した際に金属パイプ部分が路面等に接触して損傷す
る恐れがあった。
【0006】また、従来では前輪ブレーキ配管の金属パ
イプ部分と、この金属パイプ部分の前端部に接続される
ブレーキホースとの接続部が比較的前方に設けられてい
たため、ブレーキホースの長さが短く、自動二輪車のハ
ンドル操作時にブレーキホースが無理に曲げられて損傷
したり、ブレーキホースが潰れ気味になる等の恐れがあ
った。かといって、ブレーキホースをむやみに延長する
と、前述の如くブレーキ作動油の圧力によるブレーキホ
ースの膨脹により、ブレーキタッチの剛性感が損なわれ
てしまう。
【0007】一方、自動二輪車の車体フレームには、前
方から後方に延びる電装用ワイヤーハーネスが上記金属
パイプ部分に平行して配設されているため、相対的に金
属パイプ部分の配設スペースが少なくなり、車体フレー
ムへの組付時に電装用ワイヤーハーネスと金属パイプ部
分とが互いに干渉し易く、組付作業性が極めて悪かっ
た。
【0008】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたもので、自動二輪車の転倒時等に前輪ブレーキ配
管の金属パイプ部分を保護すると同時に、この前輪ブレ
ーキ配管のブレーキホース長さをハンドル操作に不都合
のない必要最低限の長さに設定可能にしてブレーキホー
スの損傷や潰れ等を回避しつつブレーキタッチの剛性感
を確保し、併せて前輪ブレーキ配管および電装用ワイヤ
ーハーネスの組付作業性を向上させることのできる自動
二輪車のアンチスキッドブレーキ装置を提供することを
目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る自動二輪車のアンチスキッドブレーキ
装置は、特許請求の範囲の請求項1に記載したように、
前輪および後輪の制動機構への再加圧を一台のポンプユ
ニットで行い、このポンプユニットが車体フレームのほ
ぼ中央部に設置され、上記ポンプユニットと、前輪の制
動機構およびそのマスターシリンダとの間を接続する前
輪ブレーキ配管が、その中央部分を金属パイプで構成さ
れ、この金属パイプ部分の両端部が湾曲自在なブレーキ
ホースを介してそれぞれ前輪の制動機構およびマスター
シリンダと、ポンプユニットとに接続された自動二輪車
のアンチスキッドブレーキ装置において、上記車体フレ
ームの前頭部に位置するヘッドパイプと、上記後輪を支
持するスイングアームの枢着部付近との間に延在するよ
うに左右一対のタンクレールを設け、上記ヘッドパイプ
には上記前輪と上記制動機構を支持しつつ上端にハンド
ルバーをマスターシリンダと共に備えたフロントフォー
クを左右回動自在に枢着する一方、上記前輪ブレーキ配
管の金属パイプ部分を上記タンクレールの内面に沿わせ
て配設し、この金属パイプ部分の前端付近を車幅方向内
側に向かって曲げ、その先端の接続部を上記ヘッドパイ
プの後方近傍に設置し、この接続部に接続されるブレー
キホースを上記ヘッドパイプの側方を通して上記制動機
構およびマスターシリンダに接続する一方、金属パイプ
部分の後端のブレーキホースとの接続部を上記スイング
アーム枢着部の上部近傍に設置したことを特徴とする。
【0010】また、本発明に係る自動二輪車のアンチス
キッドブレーキ装置は、請求項2に記載したように、請
求項1の構成において、上記金属パイプ部分を、上記車
体フレームの左右どちらか一方のタンクレール内面に沿
わせて配設し、車体の前部から後部に延びる電装用ワイ
ヤーハーネスを、車体フレームの残る一方のタンクレー
ル内面に沿わせて配設した。
【0011】
【作用】請求項1のように自動二輪車のアンチスキッド
ブレーキ装置を構成すれば、自動二輪車の転倒時等に前
記金属パイプ部分が前記タンクレールによって路面等と
の接触から保護され、損傷が防止される。また、金属パ
イプ部分の先端のブレーキホースとの接続部がヘッドパ
イプの直後かつ車幅方向中央部に位置するため、前輪ブ
レーキ配管のブレーキホース長さをハンドル操作に不都
合のない必要最低限の長さに設定し、ハンドル操作時に
おけるブレーキホースの損傷や潰れ等を回避しつつブレ
ーキタッチに良好な剛性感を付与することができる。さ
らに、金属パイプ部分両端部の接続部に手が届き易くな
るので前輪ブレーキ配管の組付作業性が向上する。
【0012】また、請求項2のように自動二輪車のアン
チスキッドブレーキ装置を構成すれば、金属パイプ部分
と電装用ワイヤーハーネスとがそれぞれ独立的に車体フ
レームに配設されることになり、金属パイプ部分および
電装用ワイヤーハーネスの配設スペースが多くなると同
時に、金属パイプ部分と電装用ワイヤーハーネスとが互
いに干渉することがなくなり、車体組立時における組付
作業性が大きく向上する。
【0013】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。
【0014】図1は、本発明に掛かるアンチスキッドブ
レーキ装置を備えた自動二輪車の左側面図、図2は図1
に示す自動二輪車の車体フレームおよびアンチスキッド
ブレーキ装置の一部を示す左側面図、図3は図2のII
I矢視図、そして図4および図5はアンチスキッドブレ
ーキ装置の構成図である。
【0015】この自動二輪車1は、例えばダブルクレー
ドル型の車体フレーム2を備えている。この車体フレー
ム2は、前頭部にヘッドパイプ3が位置し、このヘッド
パイプ3から左右一対のタンクレール4L,4Rが後ろ
斜め下方に延び、上記タンクレール4L,4Rの下部
に、補強材となる補強レール5L,5Rが設けられ、こ
の補強レール5L,5Rからダウンステー6L,6Rが
下方に延びて上記タンクレール4L,4Rの後端部に繋
がっている。
【0016】また、タンクレール4L,4Rの中間部か
らは左右一対のシートレール7L,7Rが後方に延ばさ
れ、タンクレール4L,4Rの屈折部からは同じく左右
一対のシートステー8L,8Rが後方に延び、このシー
トステー8L,8Rの後端部は上記シートレール7L,
7Rの後端部に固定されている。なお、左右のタンクレ
ール4L,4Rは、車幅方向に延びるブリッジ部材9,
10によって連結されている。
【0017】前記ヘッドパイプ3には、前輪11を支持
するフロントフォーク12が、ハンドルバー13ととも
に左右回動自在に枢着される。また、タンクレール4
L,4Rの屈折部に架設されたピボット軸14には、後
方に延びるスイングアーム15が上下揺動自在に枢着さ
れ、このスイングアーム15の後端部に後輪16が軸支
されている。上記前輪11には、制動機構となるディス
クブレーキ装置17が設けられ、後輪16にも図示しな
いディスクブレーキ装置が設けられている。
【0018】前記補強レール5L,5Rとダウンステー
6L,6Rの間にはエンジン18が搭載されており、こ
のエンジン18がチェーン19を介して後輪16を駆動
するようになっている。また、タンクレール4L,4R
上には燃料タンク21が設置され、シートレール7L,
7R上には着座シート22が載置されている。
【0019】なお、自動二輪車1の車体前部は合成樹脂
製のフロントカウリング23によって覆われており、走
行時における空気抵抗の低減が図られている。また、車
体側面と着座シート22の周囲は、サイドカバー24と
テールカウリング25によってカバーされている。
【0020】自動二輪車1には、図4,図5に示すアン
チスキッドブレーキ装置26が備えられている。このア
ンチスキッドブレーキ装置26は、車輪(ここでは前輪
11)の回転を制動する前記ディスクブレーキ装置17
と、マスターシリンダ27と、方向制御弁28と、減圧
シリンダ29と、ポンプユニット31と、制御手段32
と、前輪11の回転速度を検知する車輪速センサ33と
を備えて構成されている。
【0021】上記ディスクブレーキ装置17は、前輪1
1に回転一体に設けられるディスクロータ17aと、こ
のディスクロータ17aを挟むブレーキキャリパ17b
とから構成される。図1に示すように、上記ブレーキキ
ャリパ17bはフロントフォーク12に固定されてい
る。
【0022】一方、上記マスターシリンダ27は、図3
に示すブレーキレバー34からのブレーキ操作力が加え
られると、内部のピストン27aが図5のように押し込
まれ、マスターシリンダ27内に充填された作動油(ブ
レーキフルード)が吐出されるように構成されている。
【0023】マスターシリンダ27は、流路35によっ
て前記方向制御弁28に接続されており、方向制御弁2
8は流路36によって上記ブレーキキャリパ17bに接
続されている。また、上記流路35と流路36は流路3
7によって接続されており、この流路37の中間部に
は、ブレーキキャリパ17bからマスターシリンダ27
側への作動油の流れのみを許容する逆止弁38が接続さ
れている。
【0024】前記減圧シリンダ29は、流路39によっ
て方向制御弁28に接続され、この流路39と前記流路
35が流路41で接続されている。上記流路41の中間
部には、前記ポンプユニット31のポンプ31aが接続
され、このポンプ31aの前後に、減圧シリンダ29か
らマスターシリンダ27側への作動油の流れのみを許容
する逆止弁42,43が接続されている。なお、ポンプ
ユニット31には、ポンプ31aを駆動するモータ31
bが備えられている。
【0025】前記制御手段32は、方向制御弁28を作
動させるソレノイド28aと上記モータ31b、そして
前記車輪速センサ33に結線されている。
【0026】前記ブレーキレバー34が操作されると、
マスターシリンダ27内の作動油が流路35および流路
36を経てブレーキキャリパ17b側に圧送され、この
マスターシリンダ圧力により、ブレーキキャリパ17b
がディスクロータ17aを挟み込んで前輪11の回転を
制動させる。
【0027】また、ブレーキレバー34が解放される
と、ブレーキキャリパ17bに送られた作動油が流路3
6,35を戻ってマスターシリンダ27側に戻され、ブ
レーキキャリパ17bにマスターシリンダ圧力が掛から
なる。したがって、前輪11の制動が解除される(以上
図4参照)。
【0028】急制動時や、スリップし易い路面上での制
動時においては、制動力が強まるにしたがって前輪11
がロックする可能性が高まってくる。制御手段32は、
車輪速センサ33からの入力により、前輪11がロック
する前兆を捕らえ、その際にはソレノイド28aを操作
して方向制御弁28を図4の状態から図5の状態に動作
させる。
【0029】すると、流路35が閉鎖されてマスターシ
リンダ圧力がブレーキキャリパ17bに掛からなくなる
とともに、流路36と流路39が連通してブレーキキャ
リパ17bに掛けられていたマスターシリンダ圧力が減
圧シリンダ29に逃がされ、作動油が減圧シリンダ29
に蓄積される。このため、ブレーキキャリパ17bがデ
ィスクロータ17aを挟む力が緩められ、前輪11のロ
ックが回避される。
【0030】前輪11がロックする前兆がなくなると、
制御手段32が直ちに方向制御弁28を図5の状態から
図4の状態に戻し、減圧シリンダ29に蓄積された作動
油をポンプユニット31によってブレーキキャリパ17
b側に戻し、ブレーキキャリパ17bを再加圧させる。
この時のポンプユニット31のポンプ圧力は、制御手段
32の演算により、前輪11をロックさせることのない
圧力にされる。
【0031】これらの動作が素早く繰り返される(アン
チスキッド作用)ことにより、前輪11をロックさせる
ことなく強力な制動力が得られ、自動二輪車1を最短距
離で安全に停止させることが可能となる。
【0032】なお、このアンチスキッドブレーキ装置2
6には、さらに図示しない後輪用のディスクブレーキ装
置およびマスターシリンダ、減圧シリンダ、方向制御弁
等が備えられ、これらの部材も制御手段およびポンプユ
ニットに接続されている。
【0033】さて、図3に示すように、前記ポンプユニ
ット31は、バッテリ44等とともに車体フレーム2の
ほぼ中央部に設置されており、このポンプユニット31
をマスターシリンダ27に接続する図4,5中の流路3
5と、ポンプユニット31をディスクブレーキ装置17
に接続する流路36とが、前輪ブレーキ配管45として
車体フレーム2に配設されている。
【0034】上記前輪ブレーキ配管45は、ブレーキ作
動油の圧力による膨脹を避けるために、その中間部分が
金属パイプ46,47で構成され、この金属パイプ部分
46,47の両端部が、湾曲自在なブレーキホース4
8,49および51,52を介してディスクブレーキ装
置17およびマスターシリンダ27と、ポンプユニット
31にそれぞれ接続されている。
【0035】上記金属パイプ部分46,47は、複数の
保持部材53等によって車体フレーム2の一方のタンク
レール4L(または4R)の内面に沿って配設されてい
る。また、車体フレーム2には、前部から後部に延びる
電装用ワイヤーハーネス54が配設されており、この電
装用ワイヤーハーネス54は、車体フレーム2の残る一
方のタンクレール4R(または4L)の内面沿いに、複
数の保持部材55等を用いて配設されている。
【0036】金属パイプ部分46,47の前端付近は車
幅方向内側(ここでは右側)に向かって湾曲(屈曲)形
成されて例えばブリッジ部材9の後面に沿わされてお
り、その前端部とブレーキホース48,49とが接続さ
れる接続部56,57が、燃料タンク21の下部にて車
体フレーム2のヘッドパイプ3後方近傍に位置するよう
にブリッジ部材9の中間部後面に固定されている。そし
て、接続部56,57に接続されるブレーキホース4
8,49が、ヘッドパイプ3の側方(ここでは右側)に
通されてディスクブレーキ装置17およびマスターシリ
ンダ27に接続されている。
【0037】一方、金属パイプ部分46,47の後端部
とブレーキホース51,52とが接続される接続部5
8,59は、スイングアーム15の枢着部であるピボッ
ト軸14の上部近傍に設置されている。
【0038】したがって、金属パイプ部分46,47
は、前方の接続部56,57からブリッジ部材9に沿っ
て左方に延びた後、後に曲がって左側のタンクレール4
Lの内面に沿って後方に延び、後側の接続部58,59
に繋がる構成となっている。
【0039】このように構成されたアンチスキッドブレ
ーキ装置26によれば、前輪ブレーキ配管45の金属パ
イプ部分46,47が車体フレーム2のタンクレール4
Lの内面に沿わせて配設されたため、自動二輪車1が転
倒した際等に金属パイプ部分46,47がタンクレール
4Lによって路面等との接触から保護され、損傷が防止
される。
【0040】また、金属パイプ部分46,47の前端付
近が車幅方向内側に向かって曲げられ、その先端のブレ
ーキホース48,49との接続部56,57が燃料タン
ク21の下部にてヘッドパイプ3の後方近傍に設けられ
る一方、金属パイプ部分46,47の後端のブレーキホ
ース51,52との接続部58,59がスイングアーム
15枢着部の上部近傍に設けられたため、接続部56,
57および接続部58,59に手が届き易く、前輪ブレ
ーキ配管45の組付作業性が向上している。
【0041】しかも、上記構成により金属パイプ部分4
6,47先端の接続部56,57がヘッドパイプ3の直
後かつ車幅方向中央部に位置しているため、ブレーキホ
ース48,49の長さをハンドル操作に不都合のない必
要最低限の長さに設定し、ハンドル操作時等におけるブ
レーキホースの損傷や潰れ等を回避しつつ、ブレーキタ
ッチに良好な剛性感を付与することができる。
【0042】さらに、金属パイプ部分46,47が車体
フレーム2の一方のタンクレール4Lの内面に沿って配
設され、電装用ワイヤーハーネス54が残る一方のタン
クレール4Rの内面に沿って配設されたため、金属パイ
プ部分46,47と電装用ワイヤーハーネス54とがそ
れぞれ独立的に車体フレーム2に配設されることにな
り、金属パイプ部分46,47および電装用ワイヤーハ
ーネス54の配設スペースが多くなると同時に、金属パ
イプ部分46,47と電装用ワイヤーハーネス54とが
互いに干渉することがなくなり、車体組立時における組
付作業性が大きく向上する。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る自動
二輪車のアンチスキッドブレーキ装置は、前輪および後
輪の制動機構への再加圧を一台のポンプユニットで行
い、このポンプユニットが車体フレームのほぼ中央部に
設置され、上記ポンプユニットと、前輪の制動機構およ
びそのマスターシリンダとの間を接続する前輪ブレーキ
配管が、その中央部分を金属パイプで構成され、この金
属パイプ部分の両端部が湾曲自在なブレーキホースを介
してそれぞれ前輪の制動機構およびマスターシリンダ
と、ポンプユニットとに接続された自動二輪車のアンチ
スキッドブレーキ装置において、上記車体フレームの前
頭部に位置するヘッドパイプと、上記後輪を支持するス
イングアームの枢着部付近との間に延在するように左右
一対のタンクレールを設け、上記ヘッドパイプには上記
前輪と上記制動機構を支持しつつ上端にハンドルバーを
マスターシリンダと共に備えたフロントフォークを左右
回動自在に枢着する一方、上記前輪ブレーキ配管の金属
パイプ部分を上記タンクレールの内面に沿わせて配設
し、この金属パイプ部分の前端付近を車幅方向内側に向
かって曲げ、その先端の接続部を上記ヘッドパイプの後
方近傍に設置し、この接続部に接続されるブレーキホー
スを上記ヘッドパイプの側方を通して上記制動機構およ
びマスターシリンダに接続する一方、金属パイプ部分の
後端のブレーキホースとの接続部を上記スイングアーム
枢着部の上部近傍に設置したことを特徴とするものであ
る。
【0044】上記構成により、自動二輪車が転倒した際
等に、上記タンクレールによって上記金属パイプ部分を
路面等との接触から保護し、金属パイプ部分の損傷を回
避するとともに、金属パイプ部分両端部の接続部に手を
届き易くして前輪ブレーキ配管の組付作業性を向上さ
せ、しかも前輪ブレーキ側のブレーキホースの長さをハ
ンドル操作に不都合のない必要最低限の長さに設定可能
にしてハンドル操作時におけるブレーキホースの損傷や
潰れ等を回避しつつブレーキタッチの剛性感を良好に確
保することができる。
【0045】また、本発明に係る自動二輪車のアンチス
キッドブレーキ装置は、上記金属パイプ部分を、上記車
体フレームの左右どちらか一方のタンクレール内面に沿
わせて配設し、車体の前部から後部に延びる電装用ワイ
ヤーハーネスを、車体フレームの残る一方のタンクレー
ル内面に沿わせて配設したことを特徴とするものであ
る。
【0046】こうすれば、金属パイプ部分と電装用ワイ
ヤーハーネスとをそれぞれ独立的に車体フレームに配設
し、金属パイプ部分および電装用ワイヤーハーネスの配
設スペースを多くすると同時に、金属パイプ部分と電装
用ワイヤーハーネスとが互いに干渉することを防止し、
車体組立時における組付作業性を大きく向上させること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に掛かるアンチスキッドブレーキ装置を
備えた自動二輪車の左側面図。
【図2】図1に示す自動二輪車の車体フレームおよびア
ンチスキッドブレーキ装置の一部を示す左側面図。
【図3】図2のIII矢視図で、本発明の一実施例を示
す図。
【図4】アンチスキッドブレーキ装置の構成図で、車輪
がロックする前兆が生じていない状態を示す図。
【図5】アンチスキッドブレーキ装置の構成図で、車輪
がロックする前兆が生じている状態を示す図。
【符号の説明】
1 自動二輪車 2 車体フレーム 3 ヘッドパイプ 4L,4R タンクレール 9,10 ブリッジ部材 11 前輪 12 フロントフォーク 13 ハンドルバー 14 スイングアームの枢着部であるピボット軸 15 スイングアーム 16 後輪 17 前輪の制動機構であるディスクブレーキ装置 21 燃料タンク 26 アンチスキッドブレーキ装置 27 マスターシリンダ 31 ポンプユニット 45 前輪ブレーキ配管 46,47 金属パイプ部分 48,49,51,52 ブレーキホース 54 電装用ワイヤーハーネス 56,57,58,59 金属パイプ部分とブレーキホ
ースとの接続部
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60T 8/00 - 17/18 B62K 11/00 - 25/24 B62L 1/00 - 5/20

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前輪および後輪の制動機構への再加圧を
    一台のポンプユニットで行い、このポンプユニットが車
    体フレームのほぼ中央部に設置され、上記ポンプユニッ
    トと、前輪の制動機構およびそのマスターシリンダとの
    間を接続する前輪ブレーキ配管が、その中央部分を金属
    パイプで構成され、この金属パイプ部分の両端部が湾曲
    自在なブレーキホースを介してそれぞれ前輪の制動機構
    およびマスターシリンダと、ポンプユニットとに接続さ
    れた自動二輪車のアンチスキッドブレーキ装置におい
    て、上記車体フレームの前頭部に位置するヘッドパイプ
    と、上記後輪を支持するスイングアームの枢着部付近と
    の間に延在するように左右一対のタンクレールを設け、
    上記ヘッドパイプには上記前輪と上記制動機構を支持し
    つつ上端にハンドルバーをマスターシリンダと共に備え
    たフロントフォークを左右回動自在に枢着する一方、上
    記前輪ブレーキ配管の金属パイプ部分を上記タンクレー
    ルの内面に沿わせて配設し、この金属パイプ部分の前端
    付近を車幅方向内側に向かって曲げ、その先端の接続部
    を上記ヘッドパイプの後方近傍に設置し、この接続部に
    接続されるブレーキホースを上記ヘッドパイプの側方を
    通して上記制動機構およびマスターシリンダに接続する
    一方、金属パイプ部分の後端のブレーキホースとの接続
    部を上記スイングアーム枢着部の上部近傍に設置したこ
    とを特徴とする自動二輪車のアンチスキッドブレーキ装
    置。
  2. 【請求項2】 上記金属パイプ部分を、上記車体フレー
    ムの左右どちらか一方のタンクレール内面に沿わせて配
    設し、車体の前部から後部に延びる電装用ワイヤーハー
    ネスを、車体フレームの残る一方のタンクレール内面に
    沿わせて配設した請求項1に記載の自動二輪車のアンチ
    スキッドブレーキ装置。
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