JP3094426B2 - 電気銀めっき方法 - Google Patents

電気銀めっき方法

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JP3094426B2 JP02185906A JP18590690A JP3094426B2 JP 3094426 B2 JP3094426 B2 JP 3094426B2 JP 02185906 A JP02185906 A JP 02185906A JP 18590690 A JP18590690 A JP 18590690A JP 3094426 B2 JP3094426 B2 JP 3094426B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、電気銀めっき浴にレーザを使用して行われ
る電気銀めっき方法に関する。
[従来技術] 従来より、部材の所定の位置に選択的に銀めっきを行
う方法として、電気銀めっき浴にレーザを用いて行う電
気銀めっき方法が知られている。
そして、このレーザを使用した電気銀めっき方法に
は、例えば電気銀めっき浴中にシアン化合物を含んだ、
いわゆるシアン浴を用いたものが知られている(特開昭
61−87891号公報参照)。
または、シアン化合物を含まない浴として、銀アンモ
ニウム錯体浴が提案されている(特開昭59−150095号公
報参照)。
[発明が解決しようとする課題] ところが、前者のシアン浴は一般に知られている様
に、銀濃度が低くて済むという利点や析出物の物性が優
れているという利点があるが、猛毒であるので厳しい作
業管理と排水管理が必要であるという問題があった。ま
た、シアン浴を用いて行われる選択的電気銀めっき方法
では、レーザ照射部と非照射部との高コントラストが得
られず、めっきの選択性に乏しいという問題があった。
よって、シアン浴を用いる場合には、めっき工程の後
に、不要なめっきを剥離するエッチング工程が必要とな
り、作業工程が増えるという問題があった。
また、後者の銀アンモニウム錯体浴が用いたもので
は、銀濃度をかなり高くする必要があった。例えば電流
密度50A/dm2でめっきを行うためには、浴中の銀濃度が1
60g/も必要であり、また電流密度1A/dm2では銀濃度が
32g/必要であり、銀濃度をかなり高くしなければなら
ず、コスト及び排水水質面で問題があった。
更に、めっき浴を加熱して電気銀めっきを行うと、一
般にめっきの高速化が図れるが、この銀アンモニウム錯
体浴を用いたものでは、アンモニアが加熱によって蒸発
するために、めっきの高速化を図ることができなかっ
た。
本発明は、有毒なシアン化合物を使用することなくま
た低い銀濃度で、レーザによって優れた選択的電気銀め
っきを高速で行うことができる、電気銀めっき方法を提
供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] かかる課題を解決するための請求項1の発明は、銀濃
度が0.05〜0.40mol/であり、かつ負の溶解度特性を持
つ錯化剤を使用した電気銀めっき浴中に被加工物を配置
し、該被加工物のめっき加工部分にレーザを照射するこ
とによって、該レーザ照射部分に選択的にめっきを行う
ことを特徴とする電気銀めっき方法を要旨とする。
また、請求項2の発明は、 前記負の溶解度特性を持つ錯化剤として、アンモニ
ア、モノメチルアミン、モノエチルアミン、モノブチル
アミンのいずれかを用いることを特徴とする電気銀めっ
き方法を要旨とする。
[作用] レーザを使用した電気銀めっき方法において、レーザ
照射部と非照射部とのコントラストを意味するめっきの
選択性は、レーザ照射による加熱部分が、金属析出自然
電位の貴側(より正の電位側)へどれほどシフトするか
に依存する。即ち、この貴側へのシフト量が大きい程、
良好な選択性が得られることは周知の事実である。
一方、電気銀めっきに使用される金属錯体浴の自然電
位E(V)は、次式で表わされる。
E0:[Ag−Ln],[L]が1の時のE R:気体定数 T:浴の温度 z:電荷の数 F:ファラディ定数 [Ag−Ln]:銀錯体の活量(モル濃度) [L]:遊離錯化剤の活量(モル濃度) つまり、この(1)式は、自然電位Eが、遊離錯化剤
(金属と配位結合していないフリーな錯化剤)のモル濃
度[L]に依存していること、即ち遊離錯化剤のモル濃
度[L]が低下すると、自然電位Eが貴側にシフトする
ことを示している。
従って、レーザ照射によってレーザ光の当たる部分の
温度が上昇し、それによって遊離錯化剤の濃度が小さく
なれば、自然電位Eの貴側へのシフト量が大きくなり、
より高選択なめっきが得られることになる。つまり、レ
ーザ照射による温度上昇によって、前記(1)式の自然
電位Eが大きくなれば、めっきの選択性が向上すること
になる。
そこで、本発明者らは、従来のシアンの錯化剤に代え
て、種々の錯化剤を用いた電気銀めっき浴を作成し、レ
ーザ照射時の自然電位Eのシフト量を測定した。その結
果、シアンに比べアンモニア、モノメチルアミン、モノ
エチルアミン、モノブチルアミン等アミン系の錯化剤を
用いた時に著しく効果が得られる事を見い出した。
これらの錯化剤はいずれも温度が上昇すると、水へと
溶解度が下がる特性(負の溶解度特性)を持っているた
め、レーザ照射によって温度が上昇した部分の遊離錯化
剤が、めっき浴の温度の低い周囲へ移動する性質があ
る。即ち、レーザ照射部の温度が上昇すると、その部分
の錯化剤濃度が小さくなり、自然電位Eが大きく貴側へ
シフトすることになる。これによって、選択性の高いめ
っきを行うことが可能になる。
また、一般的に、めっき浴におけるめっきの高速化の
ためには、めっき浴全体を50〜60℃程度に加熱すること
が行われるが、前記アミン系の錯化剤を用いためっき
浴、例えばアンモニア錯体浴では、アンモニアの蒸発が
起こり、銀イオンが沈澱してしまうため加熱できなかっ
た。
しかし、レーザを利用しためっきの場合、加熱はレー
ザ照射部のみであるから、蒸発が起こってもただちに周
囲の液によって冷却され液化するので、銀の沈澱は起き
ず安定に保たれる。従って、従来使用の困難であった前
記の様な揮発性の錯化剤が使用可能となり、それによっ
て、めっきの高速化及びめっきの選択性の向上が実現さ
れた。
[実施例] 次に、本発明の実施例を説明する。本実施例の電解銀
めっき方法に用いる電解銀めっき浴の装置構成例を第1
図に示す。
図に示す様に、電気銀めっき装置1は、レーザ2を用
いた選択的電気銀めっき方法によって、銀めっきを行う
ものであり、主な構成としてレーザ2及び電気銀めっき
浴(めっき浴)3を備えている。
このめっき浴3中には、陰極に接続されてめっきが施
されるめっき部材4と、めっき部材4と対向して配置さ
れてレーザ光が貴く陽極5とを備え、更にレーザ2とめ
っき浴3の間には、レーザ光を反射してめっき浴3に導
くミラー6及び集光レンズ7を備えている。
前記めっき部材4は、例えば鋼,ステンレス,銅,ニ
ッケルめっきを施した部材等、導体であればいずれの材
質でも適用可能である。
また、熱源としてのレーザ2は、YAG第2高調波,ア
ルゴンガスレーザ等の可視光域波長を発振するものが、
そのパワーがめっき浴3に吸収されないため適するが、
YAGでも効果は得られる。
レーザ2の最適パワー密度は、めっき部材4の熱吸収
率により異なるが、100〜200w/cm2が好適である。これ
は、100w/cm2以下ではめっきの増進効果が得られず、20
00w/cm2以上では、めっき部材4の熱酸化が起こりやす
く、不導体化によるめっき未着の恐れがあるからであ
る。
前記めっき浴3の組成は、銀濃度として0.05〜0.40mo
l/の範囲の低濃度のものを用いる。例えば、硝酸銀等
を使用し、銀濃度10〜20g/の液にアンモニアを加えて
ゆき、一旦生じた沈澱が再溶解するまで加えたものを用
いることができる。
また、前記めっき浴3中には、銀に加えて錯化剤を添
加する。この錯化剤としては、アンモニア、モノメチル
アミン、モノエチルアミン、モノブチルアミン等のアミ
ン系の錯化剤を用いることが望ましいが、このアミン系
の錯化剤はいずれも、温度が上昇すると、水への溶解度
が下がる特性を持っている。
尚、よりシフト量を大きくするには、建浴の際の錯化
剤の量を、銀イオンを錯化するのに必要最小限とするの
が好ましい。例えば銀アンモニア錯体浴の場合、銀イオ
ンとアンモニアのモル濃度比は、1:2とすると最も効果
が得られる。
この様な構成の装置1を用いて、下記の方法によって
電気銀めっきを行う。
まず、前記組成に調製された常温のめっき浴3中に、
導電性のめっき部材4を浸漬し、液内に設けられた電極
間にめっき電圧を印加する。それと同時に、めっき部材
4のめっきを施す箇所にレーザ光を照射することによ
り、照射部が加熱されてめっき反応が起き易くなり、選
択的にめっきが施される。
上述した様に、本実施例の電気銀めっき浴3を用いた
前記銀めっき方法でめっきを行うことにより、低い銀濃
度のもとで、高速でしかも高選択の電気銀めっきを行う
ことが実現できる。
<実験例> 次に、実験例について説明する。
実験装置は第1図に示したものを使用した。めっき部
材4として、板厚0.25mmの鉄−ニッケル合金板を使用
し、レーザ2にはスペクトラフィジックス社製アルゴン
ガスレーザ、めっき浴3には下記表1に示す様な銀アン
モニア錯体を用いた。尚、比較例としてシアン錯体を用
いためっき浴3を使用した。
実験条件として、浴温は20℃、レーザパワー密度は30
0w/cm2、レーザ集光径は100μm、めっき電流は50mA、
めっき時間は10秒とした。
このめっき浴3から得られたスポットめっきの断面形
状を表面粗さ計で測定したものを、第2図に示す。
この第2図から明らかな様に、アンモニア錯体浴では
高選択なめっきが得られた。得られた結晶粒径は3〜5
μmと問題のないレベルである。一方、比較例のシアン
浴は、境界が不明確であった。
また、アンモニア錯体浴の場合には、レーザ2の照射
部による電流密度が40A/dm2以上であり、シアン浴と比
べて高速のめっきが可能であった。
[発明の効果] 以上詳述した様に、請求項1の発明では、電気銀めっ
き浴として、所定の低い銀濃度とするとともに、錯化剤
として負の溶解度特性を持つ錯化剤を用い、この電気銀
めっき浴にレーザを用いて選択的にめっきを行う。従っ
て、従来の様に有毒なシアン化合物を使用することな
く、レーザを使用して低い銀濃度のもとで、高速で優れ
た選択的電気銀めっきを行うことができる。負の溶解度
特性を持つ錯化剤として、アンモニア、モノメチルアミ
ン、モノエチルアミ、モノブチルアミンのいずれかを用
いるので、上述した効果が一層顕著である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例の電気銀めっき装置を示す説明
図、第2図は形成されためっきの断面形状の外形を示す
グラフである。 1……電気銀めっき装置 2……レーザ 3……電気銀めっき浴
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石田 信正 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本 電装株式会社内 (56)参考文献 特開 昭52−7335(JP,A) 特開 昭52−24292(JP,A) 特開 昭49−38838(JP,A) 特開 昭59−150095(JP,A) 特開 昭61−96097(JP,A) 特開 昭61−199094(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C25D 1/00 - 7/12

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】銀濃度が0.05〜0.40mol/であり、かつ負
    の溶解度特性を持つ錯化剤を使用した電気銀めっき浴中
    に被加工物を配置し、該被加工物のめっき加工部分にレ
    ーザを照射することによって、該レーザ照射部分に選択
    的にめっきを行うことを特徴とする電気銀めっき方法。
  2. 【請求項2】前記負の溶解度特性を持つ錯化剤として、
    アンモニア、モノメチルアミン、モノエチルアミン、モ
    ノブチルアミンのいずれかを用いることを特徴とする電
    気銀めっき方法。
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