JP3094016B1 - 介護用浴槽 - Google Patents

介護用浴槽

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JP3094016B1
JP3094016B1 JP11133314A JP13331499A JP3094016B1 JP 3094016 B1 JP3094016 B1 JP 3094016B1 JP 11133314 A JP11133314 A JP 11133314A JP 13331499 A JP13331499 A JP 13331499A JP 3094016 B1 JP3094016 B1 JP 3094016B1
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Abstract

【要約】 【課題】 浴槽内外に出入りする際に足を滑らすことが
なく、入浴者及びこれを補助する介護者の身体の負担を
軽減させることができる介護用浴槽を提供することを課
題とする。 【解決手段】 非健常者等の入浴者Nを招き入れて入浴
させる介護用浴槽1において、該介護用浴槽内1に、底
壁2より上方に起立するとともに入浴者Nが足Fを当て
る多用途介護板8を設けた構成を採用した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、身体障害者あるい
は老人等の入浴に用いて好適な介護用浴槽に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】身体障害者あるいは老人等の入浴者を入
浴させるに際して、自力での入浴が困難である場合に
は、介護者の補助を受けながら入浴させるのが一般的で
ある。すなわち、このときの入浴者は、介護者によって
その身体を支えられながら浴槽内外へ出入りを行う。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記一般の
浴槽では、以下のような問題を有している。すなわち、
浴槽の内壁面は平滑で滑りやすくなっているので、入浴
者は、浴槽に出入りする際に足を滑らせたりすることの
ないように、浴槽の縁を手で掴むなどしてその身体をし
っかりと支えなければならないので、入浴者及びこれを
補助する介護者の身体に負担がかかるという問題であ
る。この問題は、浴槽の大きさが大きくなるほど問題と
なる恐れがある。つまり、入浴者が浴槽内に入る際に、
該入浴者が対面する浴槽内の対面壁まで足が届くのであ
れば、それ以上入浴者が湯の中に入り込むことはない
が、浴槽が大きくて前記対面壁なで足が届かない場合に
は、足を滑らすと、その身体を足で止めることができな
いので更に湯の中に入り込んでしまうこととなる。
【0004】本発明は、上記事情を鑑みてなされたもの
であって、下記をその目的としている。すなわち、浴槽
内外に出入りする際に足を滑らせたりすることがなく、
入浴者及びこれを補助する介護者の身体の負担を軽減さ
せることができる介護用浴槽を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の介護用浴槽は、
上記課題を解決するために以下の手段を採用した。すな
わち、請求項1記載の介護用浴槽は、非健常者等の入浴
者を招き入れて入浴させる介護用浴槽において、該介護
用浴槽内には、底壁より上方に起立するとともに前記入
浴者が足を当てる多用途介護板が設けられ、該多用途介
護板は、入浴者の足が当たる足当て部と、該足当て部の
両側端より略直角に形成された1対の側板部とから構成
される平面視コ字形状の板材からなり、前記介護用浴槽
の内壁面には、前記多用途介護板の前記側板部に設けら
れた多用途介護板側嵌合部と嵌合する浴槽側嵌合部が設
けられ、前記多用途介護板は、前記介護用浴槽内より着
脱自在とされていることを特徴とする。
【0006】上記請求項1記載の介護用浴槽によれば、
この介護用浴槽内に入る際の入浴者は、多用途介護板に
足を当ててその身体を支えるようにして座ることで、足
を滑らせて必要以上に湯の中に入り込むことが避けられ
る。また、逆に介護用浴槽内から出る場合においても、
入浴者は、その足で多用途介護板を押し退けるようにす
ることで、容易に立ち上がれると共に足を滑らせること
がない。
【0007】
【0008】また、多用途介護板を必要としない入浴者
が入浴する場合には、浴槽側嵌合部と多用途介護板側嵌
合部との嵌合を解いて介護用浴槽内から多用途介護板を
取り外す。多用途介護板を必要とする入浴者が入浴する
場合には、浴槽側嵌合部に多用途介護板側嵌合部を嵌合
させて介護用浴槽内に多用途介護板を取り付ける。
【0009】請求項の介護用浴槽は、請求項記載の
介護用浴槽において、前記浴槽側嵌合部が、前記介護用
浴槽内の長手方向の略中央を境とした前半部及び後半部
の両方に設けられていることを特徴とする。
【0010】上記請求項記載の介護用浴槽によれば、
後半部側から前半部側に向かって介護用浴槽内に入る場
合には、入浴者が対面視するように前半部側の浴槽側嵌
合部に多用途介護板側嵌合部を嵌合させて多用途介護板
を介護用浴槽内に取り付ける。逆に、前半部側から後半
部側に向かって介護用浴槽内に入る場合には、入浴者が
対面視するように後半部側の浴槽側嵌合部に多用途介護
板側嵌合部を嵌合させて多用途介護板を介護用浴槽内に
取り付ける。
【0011】請求項載の介護用浴槽は、請求項記載
の介護用浴槽において、前記浴槽側嵌合部が、前記内壁
面に、該内壁面より前記介護用浴槽内に向かって突出す
るように取り付けられた着脱自在な凸型形状嵌合部であ
り、前記多用途介護板側嵌合部が、前記凸型形状嵌合部
に嵌合する凹型形状嵌合部であって、前記多用途介護板
の側板部に、前記足当て部の厚み方向に複数形成されて
いることを特徴とする。
【0012】上記請求項記載の介護用浴槽によれば、
複数の多用途介護板側嵌合部の中のいずれかを適宜選択
し、これを浴槽側嵌合部に嵌合させて多用途介護板を取
り付けることで、介護用浴槽内に入った入浴者から多用
途介護板までの距離が、足の届く距離に調節される。ま
た、使用されないときの浴槽側嵌合部、すなわち凸型形
状嵌合部は、介護用浴槽内から取り外しておくことで、
内壁面より介護用浴槽内に向かって突出する出っ張りが
生じなくなる。
【0013】請求項記載の介護用浴槽は、請求項
載の介護用浴槽において、前記浴槽側嵌合部が、前記内
壁面より壁内に埋没するように前記介護用浴槽内の長手
方向に複数形成された凹型形状嵌合部であって、前記多
用途介護板側嵌合部が、前記凹型形状嵌合部に嵌合する
凸型形状嵌合部であることを特徴とする。
【0014】上記請求項記載の介護用浴槽によれば、
複数の浴槽側嵌合部の中のいずれかを適宜選択し、これ
に多用途介護板側嵌合部を嵌合させて多用途介護板を取
り付けることで、介護用浴槽内に入った入浴者から多用
途介護板までの距離が、足の届く距離に調節される。ま
た、浴槽側嵌合部は、壁内に埋没するように形成された
凹型形状嵌合部とすることで、内壁面より介護用浴槽内
に向かって突出する出っ張りが生じない。
【0015】請求項記載の介護用浴槽は、請求項3ま
たは4記載の介護用浴槽において、前記浴槽側嵌合部
が、前記多用途介護板をその両端より挟み込むように前
記内壁面の両側壁に形成され、前記凸型形状嵌合部の突
出長さ寸法または前記凹型形状嵌合部の深さ寸法のいず
れか一方もしくは両方が、寸法調節自在とされているこ
とを特徴とする。
【0016】上記請求項記載の介護用浴槽によれば、
凸型形状嵌合部の突出長さ寸法または凹型形状嵌合部の
深さ寸法のいずれか一方もしくは両方を寸法調節自在と
することで、嵌合状態での凸型形状嵌合部と凹型形状嵌
合部との填め具合を調節できる。
【0017】請求項記載の介護用浴槽は、請求項
載の介護用浴槽において、前記凸型形状嵌合部が、鉛直
方向に少なくとも2箇所以上設けられ、これら凸型形状
嵌合部間の鉛直方向の間隔寸法と、前記凹型形状嵌合部
間の間隔寸法とが略等しくされていることを特徴とす
る。
【0018】上記請求項記載の介護用浴槽によれば、
入浴者の足が当たる面が上を向くように多用途介護板の
向きを回転させた状態で水平移動させて、各凸型形状嵌
合部と各凹型形状嵌合部とを嵌合させることで、入浴者
の足が当たる面が、介護用浴槽内の底壁面よりの高さを
有する介護用浴槽内の座椅子として機能する。
【0019】請求項記載の介護用浴槽は、請求項2か
ら6のいずれかに記載の介護用浴槽において、前記多用
途介護板が、前記入浴者の足が当接する足当て面が上方
を向いた状態で装着固定され、かつこの足当て面の鉛直
方向高さが前記介護用浴槽の周縁部の鉛直方向高さと等
しくなるように前記多用途介護板を支持する支持脚と、
前記介護用浴槽に対する前記支持脚の水平方向の相対移
動を禁止する固定部とを更に備えたことを特徴とする。
【0020】上記請求項記載の介護用浴槽によれば、
足当て面が上方を向いた状態の多用途介護板を支持脚上
に装着固定した後、これを固定部によって介護用浴槽に
相対移動不可に固定することで、多用途介護板が、入浴
者が介護用浴槽内外に出入りするための移乗台として機
能する。
【0021】請求項記載の介護用浴槽は、請求項
載の介護用浴槽において、前記固定部が、前記周縁部ま
わりに複数設けられた第1嵌合部と、前記多用途介護板
の少なくとも一側部に設けられ、前記各第1嵌合部の内
のいずれかに適宜選択的に嵌合する第2嵌合部とからな
ることを特徴とする。
【0022】上記請求項記載の介護用浴槽によれば、
各第1嵌合部の内、支持脚上に多用途介護板を装着固定
した移乗台を配置したい場所に最も近いものに多用途介
護板の第2嵌合部を嵌合させることで、配置したい場所
に移乗台が配置される。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明の第1の実施の形態につい
て、図面を参照しながら以下に説明する。図1及び図2
に示すように、本発明の介護用浴槽1は、非健常者等の
入浴者Nを招き入れて入浴させるものであり、底壁2
と、該底壁2の周縁より上方に起立するように形成され
た前面壁3及び後面壁4及び一対の側壁5、6を有し、
これらによって湯Wを張って入浴者Nを招き入れるため
の凹部となる内壁面7が形成されている。さらに、その
介護用浴槽1内には、該介護用浴槽1内の底壁2より上
方に起立するとともに入浴者Nの足Fが当接する多用途
介護板8が設けられている。そして、図2に示すよう
に、この介護用浴槽1は、浴室の床fに形成された凹部
S内に複数の脚9によって据え付け固定されることで、
床fからその上端までの高さHを低く抑えて、入浴者N
が介護用浴槽1の内外に出入りしやすいようになってい
る。なお、この介護用浴槽1は、給湯装置からの湯Wを
供給する配管と、使用後の湯Wを排水する配水管とが備
えられているが、各図ではこれらは省略されている。
【0024】図1に示すように、多用途介護板8は、側
壁5、6間の間隔と略等しい長さの板形状を有すると共
に、入浴者Nの足Fが当たる足当て部8aと、該足当て
部8aの両側端より略直角かつ水平方向に形成された1
対の側板部8bとから概略構成された平面視してコ字形
状を有する板体である。各側板部8bの、外側を向いた
面(すなわち、介護用浴槽1内に配置された際に、内壁
面7に面する面)には、鉛直方向に長い溝となる多用途
介護板側嵌合部8cが、後述される凸型形状嵌合部に嵌
合する凹型形状嵌合部として、多用途介護板8の厚み方
向(すなわち、足当て部8aの厚み方向)に2箇所づ
つ、それぞれ形成されている。
【0025】同図に示すように、介護用浴槽1の内壁面
7には、多用途介護板8に設けられた多用途介護板側嵌
合部8cと嵌合する浴槽側嵌合部7aが設けられ、多用
途介護板8が、介護用浴槽1内より上下方向に着脱自在
とされている。そして、これら浴槽側嵌合部7aは、介
護用浴槽1内の長手方向の前半部及び後半部の両方に設
けられており、内壁面7に、該内壁面7より介護用浴槽
1内に向かって突出するように取り付けられた着脱自在
な凸型形状嵌合部となっている。そして、この凸型形状
嵌合部には、前記凹型形状嵌合部が嵌合できるようにな
っている。各浴槽側嵌合部7aは、多用途介護板8をそ
の両端より挟み込むように、両側壁5及び6が位置する
内壁面7に形成されている。
【0026】図3の上半分に示すように、浴槽側嵌合部
7aは、取付ボルト10と、キャップ11と、スペーサ
12と、雄ネジ型取付部材13と、パッキン14と、ス
プリングワッシャ15と、平座金16と、雌ネジ型取付
部材17とから構成されている。キャップ11は、半球
形状の樹脂成形品であり、取付ボルト10を挿通させる
ための貫通孔11aが形成されている。スペーサ12
は、厚みtを有するゴム製のリングであり、その厚み方
向の圧縮力に対する弾性を備えている。雄ネジ型取付部
材13は、介護用浴槽1の側壁5及び6に形成された貫
通孔18に挿通される概略円柱形状の部品であり、その
外周面には雄ネジ13aが形成され、その内部には雌ネ
ジ13bが同軸に形成されている。さらに、この雄ネジ
型取付部材13には、貫通孔18内に挿入した際にパッ
キン14を介在させて内壁面7に当接し、雄ネジ型取付
部材13の挿入方向での位置決めをする、つば13cが
その一端に形成されている。雌ネジ型取付部材17は、
六角ナットであり、雄ネジ13aに螺合する雌ネジ17
aが形成されている。
【0027】以上説明の浴槽側嵌合部7aは、以下のよ
うな組立手順によって組み立てられる。すなわち、雄ネ
ジ型取付部材17をパッキン14内に挿通させたもの
を、つば13cが内壁面7との間にパッキン14を挟み
込むまで貫通孔18内に挿入する。そして、介護用浴槽
1の外部より雄ネジ型取付部材17にスプリングワッシ
ャ15と平座金16とを取り付け、さらに雌ネジ型取付
部材17で締め付けて固定する。この後、介護用浴槽1
内から、キャップ11とスペーサ12とを挿入させた取
付ボルト10を、雄ネジ型取付部材13の雌ネジ13b
に螺合させる。以上の組立により、図3の下半分に示す
組立状態となる。この組立状態の浴槽側嵌合部7a、す
なわち、前記凸型形状嵌合部の内壁面7からの突出長さ
寸法Eは、異なる厚みtのスペーサ12と交換すること
によって、任意寸法に調節自在とされている。
【0028】以上説明の介護用浴槽1では、図4から図
7に示すように、浴槽側嵌合部7aに嵌合させる多用途
介護板側嵌合部8cと多用途介護板8の向きとの組み合
わせにより、後面壁4から多用途介護板8の足当て部8
aまでの距離が、L1、L2、L3、L4の四段階に寸
法調節できるようになっている。すなわち、例えば背丈
の比較的高い入浴者Nが入浴する場合には、図4に示す
距離L1の位置に足当て部8aが来るように、多用途介
護板8を、図4の視線において、足当て部8aよりも側
壁部8bが左側に来るように向かせると共に、同視線に
おいて左側に位置する多用途介護板側嵌合部8cを選ん
でこれを浴槽側嵌合部7aに嵌合させて取り付ける。ま
た、この入浴者Nよりも比較的背丈の低い入浴者Nが入
浴する場合には、図5に示す距離L2の位置に足当て部
8aが来るように、多用途介護板8を、図5の視線にお
いて、足当て部8aよりも側壁部8bが左側に来るよう
に向かせると共に、同視線において右側に位置する多用
途介護板側嵌合部8cを選んでこれを浴槽側嵌合部7a
に嵌合させて取り付ける。
【0029】また、この入浴者Nよりもさらに背丈が比
較的低い入浴者Nが入浴する場合には、図6に示す距離
L3の位置に足当て部8aが来るように、多用途介護板
8を、図6の視線において、足当て部8aよりも側壁部
8bが右側に来るように反転させると共に、同視線にお
いて左側に位置する多用途介護板側嵌合部8cを選んで
これを浴槽側嵌合部7aに嵌合させて取り付ける。ま
た、この入浴者Nよりもさらに背丈が比較的低い入浴者
Nが入浴する場合には、図7に示す距離L4の位置に足
当て部8aが来るように、多用途介護板8を、図7の視
線において、足当て部8aよりも側壁部8bが右側に来
るように向かせると共に、同視線において右側に位置す
る多用途介護板側嵌合部8cを選んでこれを浴槽側嵌合
部7aに嵌合させて取り付ける。
【0030】なお、図4から図7に示す多用途介護板8
は、同図の左側(すなわち、介護用浴槽1の後半部側)
より右側(すなわち、介護用浴槽1の前半部分側)に向
かって介護用浴槽1内に入るために、前半部側に位置す
る浴槽側嵌合部7aへの多用途介護板8の取り付けた場
合を示したものであるが、逆に、介護用浴槽1の前半部
側から後半部側に向かって入浴する場合には、後半部側
に位置する浴槽側嵌合部7aに多用途介護板8を取り付
けて使用する。このときも上記説明と同様に、浴槽側嵌
合部7aに嵌合させる多用途介護板側嵌合部8cと多用
途介護板8の向きとの組み合わせにより、前面壁3から
多用途介護板8の足当て部8aまでの距離が、L1、L
2、L3、L4の四段階に調節できるようになってい
る。
【0031】また、多用途介護板8は、以上に説明した
ような、入浴者Nが入浴の際に深く湯Wの中に入り込ま
ないように足Fを当てて体を支える板として使用する場
合を説明したが、この他に、図8に示す移乗台20や、
図10に示す座椅子21としても使用できるものとなっ
ている。すなわち、移乗台20として使用する場合に
は、多用途介護板8に支持脚22と固定部23とを取り
付ける。支持脚22は、多用途介護板8が、入浴者Nの
足Fが当接する足当て面8fが上方を向いた状態で装着
固定され、かつこの足当て面8fの鉛直方向高さH1が
介護用浴槽1の周縁部の鉛直方向高さH2と略等しくな
るように多用途介護板8を支持するものである。
【0032】支持脚22は、中空パイプを溶接して組み
立てたフレーム型の台であり、多用途介護板8を支える
水平面を形成する水平部分22aと、該水平部分22a
を支持する4本の脚22bとを有している。水平部分2
2aには、図示されない貫通孔が鉛直方向に形成されて
おり、ここに固定ボルト22cを通すと共に多用途介護
板8に形成されているボルト孔8g(図1を参照)に締
め付けることで、多用途介護板8を確実に固定できるよ
うになっている。
【0033】固定部23は、介護用浴槽1に対する支持
脚22の水平方向の相対移動(すなわち移乗台20の水
平方向の移動)を禁止するものであり、前記周縁部まわ
りに複数設けられた取付ボルト孔23a(図1及び図9
参照)に取り付けられる第1嵌合部23bと、多用途介
護板8の一側部に形成され、各第1嵌合部23aの内の
いずれかに適宜選択的に嵌合する第2嵌合部23cとか
らなっている。図9に示すように、第1嵌合部23b
は、概略T字形状を有し、取付ボルト孔23aにねじ込
むための雄ネジ23dを有している。
【0034】図10に示すように、多用途介護板8を座
椅子21として使用するために、前記凸型形状嵌合部で
ある浴槽側嵌合部7aは、鉛直方向に2箇所設けられ、
これら浴槽側嵌合部7a(前記凸型形状嵌合部)間の鉛
直方向の間隔寸法P1と、多用途介護板側嵌合部8c
(前記各凹型形状嵌合部)間の間隔寸法P2とが略等し
くされている。
【0035】本実施の形態の介護用浴槽1により入浴者
Nを入浴させる方法について、以下に説明を行う。ま
ず、多用途介護板8を、入浴者Nが入浴の際に湯Wの中
に深く入り込まないように足Fを当てて体を支える板と
して使用する場合について説明する。入浴者Nが後面壁
4側から介護用浴槽1内に入浴する場合には、図示され
ない介護者は、介護用浴槽1の前半部側の浴槽側嵌合部
7aを選択し、ここに多用途介護板側嵌合部8cを嵌合
させる。このときの前記介護者は、入浴者Nの背丈に合
わせて前記距離L1〜距離L4の中から最適なものを選
択し、多用途介護板8を取り付けるようにする。すなわ
ち、介護用浴槽1内に座った入浴者Nが、若干脚曲げた
状態でも足Fが届き、かつ狭くなりすぎない距離に多用
途介護板8を配置固定する。
【0036】そして、介護用浴槽1内に湯Wを張った
後、ここに入浴者Nを招き入れて座らせることで、図2
に示す状態となる。このときの入浴者Nは、多用途介護
板8の足当て部8aに足Fを当ててその身体を支えるよ
うにして座ることで、足Fを滑らせて必要以上に湯Wの
中に入り込むことがない。また、介護用浴槽1は、湯W
を張ることによって、湯Wからの圧迫力を受けて側壁5
と側壁6とが離間する方向に若干の変形を起こすため、
これに伴って各浴槽側嵌合部7aは、各多用途介護板側
嵌合部8cから離れる方向に移動するが、湯Wを張る前
の各浴槽側嵌合部7aは、多用途介護板側嵌合部8cと
嵌合することによってスペーサ12が圧縮されて予め縮
んだ状態となっているので、多用途介護板側嵌合部8c
より各浴槽側嵌合部7aが離れる方向に移動しても、各
浴槽側嵌合部7aは、この側壁5及び6の膨らみを補う
ように伸びるので、多用途介護板側嵌合部8cとの嵌合
状態が維持され、外れないようになっている。入浴後に
介護用浴槽1から出る際の入浴者Nは、図2に示すよう
な、足Fを曲げた状態から足Fを伸ばし、その足Fで多
用途介護板8を押し退けるようにすることで、入浴者N
の身体が、多用途介護板8からの反作用を受けて容易に
立ち上がることができると共に、足Fを滑らせることが
ない。
【0037】次に、多用途介護板8を移乗台20として
使用する方法について以下に説明する。前記介護者は、
入浴者Nが介護用浴槽1内に入る際に腰掛けるのに最適
な場所に最も近い取付ボルト孔23aを選び、そこに第
1嵌合部23bをねじ込んで固定する。そして、支持脚
22を用意し、この水平部分22a上に多用途介護板8
を載置し、さらに固定ボルト22cで締め付けて固定す
る。このようにして組み立てられた移乗台20を、先ほ
ど選んだ第1嵌合部23bの近傍に移動させ、これと第
2嵌合部23cとを嵌合させることで、移乗台20を固
定する固定部23となる(図8参照)。入浴者Nは、こ
の移乗台23上(足当て面8f)に腰掛けたままの状態
で体を回転させて足Fを介護用浴槽1内に入れる。そし
て手で介護用浴槽1の縁を掴んで体を支えながら介護用
浴槽1内へと移動して入浴する。
【0038】次に多用途介護板8を座椅子21として使
用する方法について以下に説明する。足当て面8fを上
方に向かせてから介護用浴槽1内に多用途介護板8を入
れ、2箇所の多用途介護板側嵌合部8c(前記凹型形状
嵌合部)と2箇所の浴槽側嵌合部7a(前記凸型形状嵌
合部)との鉛直方向高さを合わせる。その後、多用途介
護板8を介護用浴槽1の長手方向に水平に移動させるこ
とで、多用途介護板側嵌合部8c(前記凹型形状嵌合
部)を浴槽側嵌合部7a(前記凸型形状嵌合部)に嵌合
固定させることで、多用途介護板8は、入浴者Nが腰を
下ろす座椅子21となる。入浴者Nは、この座椅子21
に腰掛けた状態で前記介護者にその体を洗ってもらう。
【0039】本実施の形態の介護用浴槽1によれば、多
用途介護板8を設けたことで、介護用浴槽1内外に出入
りする際の入浴者Nは、多用途介護板8に足Fを当てて
その身体を支えることができるので、介護用浴槽1内外
に出入りする際に足Fを滑らせたりすることがなく、入
浴者N及びこれを補助する前記介護者の身体への負担を
軽減させることが可能となる。
【0040】また、本実施の形態の介護用浴槽1によれ
ば、多用途介護板8を、介護用浴槽1内より着脱自在と
したことで、多用途介護板8を必要としない入浴者Nが
入浴する場合には、多用途介護板8を介護用浴槽1内か
ら取り外しておくことができるので、様々な入浴者Nに
対応することが可能となる。
【0041】また、本実施の形態の介護用浴槽1によれ
ば、浴槽側嵌合部7aを介護用浴槽1内の長手方向の前
半部及び後半部の両方に設けたことで、前半部側または
後半部側のどちら側にも多用途介護板8を取り付けるこ
とができるので、前半部または後半部のどちら側から介
護用浴槽1内に入っても多用途介護板8を使用すること
が可能となる。
【0042】また、本実施の形態の介護用浴槽1によれ
ば、入浴者Nの足Fが多用途介護板8に届く位置の多用
途介護板側嵌合部8cと、多用途介護板8の向きとを選
んで浴槽側嵌合部7aに嵌合させるようにすることで、
介護用浴槽1内に入った入浴者Nから多用途介護板8ま
での距離が調節され、入浴者Nの背丈の高い低いに関わ
らず、入浴者Nの足Fを多用途介護板8に確実に当てさ
せることができるようになるので、1台の介護用浴槽1
で異なる背丈を有する複数の入浴者Nにそれぞれ対応す
ることが可能となる。さらには、浴槽側嵌合部7aは介
護用浴槽1内より着脱自在とされ、これを使用しないと
きには介護用浴槽1内から取り外しておくことができ、
内壁面7より介護用浴槽1内に突出する出っ張りが生じ
ないので、嵌合に使用されていない浴槽側嵌合部7aが
入浴者Nの身体に当たったり引っかかったりすることに
よる不快感を入浴者Nに与えないようにすることも可能
となる。
【0043】また、本実施の形態の介護用浴槽1によれ
ば、浴槽側嵌合部7a(前記凸型形状嵌合部)の突出長
さ寸法Eを寸法調節自在としたことで、嵌合状態での浴
槽側嵌合部7a(前記凸型形状嵌合部)と多用途介護板
側嵌合部8c(前記凹型形状嵌合部)との填め具合を調
節できるので、浴槽側嵌合部7aと多用途介護板側嵌合
部8cとの嵌合状態を確実なものに維持することが可能
となる。
【0044】また、本実施の形態の介護用浴槽1によれ
ば、各浴槽側嵌合部7a(前記凸型形状嵌合部)を鉛直
方向に2箇所設けて、これらの鉛直方向の間隔寸法P1
と多用途介護板側嵌合部8c(前記各凹型形状嵌合部
間)の間隔寸法P2とを略等しくし、足当て面8fが上
を向くように多用途介護板8を回転させた状態で、これ
を水平移動させて各浴槽側嵌合部7a(前記凸型形状嵌
合部)と多用途介護板側嵌合部8c(前記各凹型形状嵌
合部間)とを嵌合させることで、足当て面8fが介護用
浴槽1内の底壁2より高さを有する介護用浴槽1内の座
椅子21として機能させることが可能となる。
【0045】また、本実施の形態の介護用浴槽1によれ
ば、足当て面8fを上方に向けた状態の多用途介護板8
を支持脚22上に装着固定した後、これを固定部23に
よって介護用浴槽1に相対移動不可に固定することで、
多用途介護板8を、入浴者Nが介護用浴槽1内外に出入
りするための移乗台20として機能させることが可能と
なる。
【0046】また、本実施の形態の介護用浴槽1によれ
ば、介護用浴槽1の周縁部まわりの複数箇所に第1嵌合
部23bを取り付けられるようにしたことで、支持脚2
2上に多用途介護板8を装着固定した移乗台20を介護
用浴槽1に固定するに際して、移乗台20を配置したい
場所に最も近い第1嵌合部23bを選んでここに第2嵌
合部23cを嵌合させることができるので、任意の位置
に移乗台20を配置固定させることが可能となる。
【0047】本発明の第2の実施の形態について、図面
を参照しながら以下に説明する。図11及び図12に示
すように、本実施の形態の介護用浴槽31は、底壁32
と、該底壁32の周縁より上方に起立するように形成さ
れた前面壁33及び後面壁34及び一対の側壁35、3
6を有し、これらによって湯Wを張って入浴者Nを招き
入れるための凹部となる内壁面37が形成されている。
さらに、底壁32には、該底壁32より略垂直上方に起
立するとともに入浴者Nの足Fが当接する多用途介護板
38が設けられている。
【0048】図11、図12に示すように、この多用途
介護板38は、側壁35、36間の距離と略等しい長さ
の板形状を有すると共に、前記入浴者Nの足Fが当たる
足当て部38aと、該足当て部38aの両側端より略直
角かつ水平方向に形成された両側部38bと、これら各
側部38bより互いに離間する方向に突出するように形
成された多用途介護板側嵌合部38cとからなってい
る。また、介護用浴槽31の内壁面37には、多用途介
護板38に形成された多用途介護板側嵌合部38cが嵌
合する一対の浴槽側嵌合部37aが介護用浴槽31の長
手方向に複数(本実施形態では3対)形成され、多用途
介護板側嵌合部38cは、浴槽側嵌合部37aより上下
方向に着脱自在とされている。図13に示すように、浴
槽側嵌合部37aは、内壁面37より壁内に埋没するよ
うに形成された凹型形状嵌合部であって、多用途介護板
側嵌合部38cは、この凹型形状嵌合部に嵌合する凸型
形状嵌合部となっている。
【0049】上記構成の介護用浴槽31により入浴者N
を入浴させる方法について、以下に説明を行う。まず、
図示されない介護者は、複数の浴槽側嵌合部37aの中
の一つを適宜選択し、これに多用途介護板側嵌合部38
cを嵌合させながら多用途介護板38を取り付けること
で、介護用浴槽31内に入った入浴者Nから多用途介護
板38までの距離が最適なものに調節される。すなわ
ち、介護用浴槽31内に座った入浴者Nが、若干曲げた
状態でも足当て部38aに足Fが届き、かつ狭くなりす
ぎない距離に多用途介護板38を配置固定する。次に、
介護用浴槽31内に湯Wを張ったのち、ここに入浴者N
を招き入れて座らせることで、図12に示す状態とな
る。このときの入浴者Nは、多用途介護板38の足当て
部38aに足Fを当ててその身体を支えるようにして座
ることで、足Fを滑らせて必要以上に湯Wの中に入り込
むことがない。入浴後に介護用浴槽31から出る入浴者
Nは、同図に示すような、足Fを曲げた状態から足Fを
伸ばし、その足Fで多用途介護板38を押し退けるよう
にすることで、入浴者Nの身体が、多用途介護板38か
らの反作用を受けて容易に立ち上がることができると共
に、足Fを滑らせることがない。
【0050】本実施の形態の介護用浴槽31によれば、
第1の実施の形態の介護用浴槽1と同様の効果を得るこ
とが可能となる。
【0051】なお、上記第1の実施の形態における多用
途介護板8の固定は、凸型形状嵌合部である浴槽側嵌合
部7aと凹型形状嵌合部である多用途介護板側嵌合部8
cとの嵌合によるものとし、また、上記第2の実施の形
態の介護用浴槽31における多用途介護板38の固定
は、凹型形状嵌合部である浴槽側嵌合部37aと凸型形
状嵌合部である多用途介護板側嵌合部38cとの嵌合に
よるものとしたが、これらに限らず、容易かつ確実に多
用途介護板8または多用途介護板38を固定できれば良
く、その他の固定方法を採用しても良い。また、上記第
1及び第2の実施の形態における多用途介護板8及び多
用途介護板38の形状は、平面視してコ字形状を有する
ものとしたが、これに限らず、介護用浴槽1及び介護用
浴槽31内の入浴者Nが足Fを当てられるものであれば
良く、単純な平板形状や平面視H型形状など、その他の
形状を採用しても良い。
【0052】また、上記第1の実施の形態における多用
途介護板側嵌合部8cの数は、介護用浴槽1の長手方向
に2対設けるものとしたが、これに限らず、1対または
3対以上形成するものとしても良い。同様に、上記第2
の実施の形態における浴槽側嵌合部37aの数は、介護
用浴槽31の長手方向に3対設けるものとしたが、これ
に限らず、1〜2対、または4対以上設けるものとして
も良い。また、上記第2の実施の形態における浴槽側嵌
合部37aは、介護用浴槽31の長手方向前半部側にの
み形成した構成を採用したが、これに限らず、上記第1
の実施の形態と同様に、長手方向前半部と後半部の両方
に設けて、入浴者Nが前面壁33及び後面壁37のいず
れ側からでも介護用浴槽31内に入れるようにしても良
い。
【0053】また、上記第1の実施の形態において、浴
槽側嵌合部7aと多用途介護板側嵌合部8cとの填め具
合は、凸型形状嵌合部である浴槽側嵌合部7aの、内壁
面7からの突出長さ寸法Eを寸法調節するものとした
が、これに限らず、凹型形状嵌合部である多用途介護板
側嵌合部8cの深さ寸法、またはこれら両方を寸法調節
するものとしても良い。また、上記第1の実施の形態に
おける固定部23は、取付ボルト孔23aに取り付けら
れる第1嵌合部23bと、多用途介護板8に形成された
第2嵌合部23cとを嵌合させるものとしたが、これに
限らず、介護用浴槽1に対する移乗台20の相対移動を
阻止できれば良く、支持脚22と介護用浴槽1との間を
連結するなど、その他の構成を採用しても良い。
【0054】
【発明の効果】本発明の請求項1記載の介護用浴槽によ
れば、多用途介護板を設けたことで、介護用浴槽内外に
出入りする際の入浴者は、多用途介護板に足を当ててそ
の身体を支えることができるので、介護用浴槽内外に出
入りする際に足を滑らせたりすることがなく、入浴者及
びこれを補助する介護者の負担を軽減させることが可能
となる。
【0055】また、多用途介護板を、介護用浴槽内より
着脱自在としたことで、多用途介護板を必要としない入
浴者が入浴する場合には、多用途介護板を介護用浴槽内
から取り外しておくことができるので、様々な入浴者に
対応することが可能となる。
【0056】また、上記請求項記載の介護用浴槽によ
れば、浴槽側嵌合部を介護用浴槽内の長手方向の前半部
及び後半部の両方に設けたことで、前半部側または後半
部側のどちら側にも多用途介護板を取り付けることがで
きるので、前半部側または後半部側のどちら側から介護
用浴槽内に入っても多用途介護板を使用することが可能
となる。
【0057】また、上記請求項記載の介護用浴槽によ
れば、入浴者の足が多用途介護板に届く位置の多用途介
護板側嵌合部を選んでこれを浴槽側嵌合部に嵌合させる
ようにすることで、介護用浴槽内に入った入浴者から多
用途介護板までの距離が調節され、入浴者の背丈の高い
低いに関わらず、入浴者の足を多用途介護板に確実に当
てさせることができるようになるので、1台の介護用浴
槽で異なる背丈を有する複数の入浴者にそれぞれ対応す
ることが可能となる。さらには、浴槽側嵌合部は介護用
浴槽内より着脱自在とされ、これを使用しないときには
介護用浴槽内から取り外しておくことができ、内壁面よ
り介護用浴槽内に突出する出っ張りを生じさせないの
で、嵌合に使用されていない浴槽側嵌合部が入浴者の身
体に当たったり引っかかったりすることによる不快感を
入浴者に与えないようにすることも可能となる。
【0058】また、上記請求項記載の介護用浴槽によ
れば、入浴者の足が多用途介護板に届く位置の浴槽側嵌
合部を選んでここに多用途介護板側嵌合部を嵌合させる
ようにすることで、介護用浴槽内に入った入浴者から多
用途介護板までの距離が調節され、入浴者の背丈の高い
低いに関わらず、入浴者の足を多用途介護板に確実に当
てさせることができるようになるので、1台の介護用浴
槽で異なる背丈を有する複数の入浴者にそれぞれ対応す
ることが可能となる。さらには、浴槽側嵌合部は、壁内
に埋没するように形成された凹型形状嵌合部とされてい
るので、内壁面より介護用浴槽内に突出する出っ張りが
生じないので、複数の浴槽側嵌合部の内、嵌合に使用さ
れていないものが入浴者の身体に当たったり引っかかっ
たりすることによる不快感を入浴者に与えないようにす
ることも可能となる。
【0059】また、上記請求項記載の介護用浴槽によ
れば、凸型形状嵌合部の突出長さ寸法または前記凹型形
状嵌合部の深さ寸法のいずれか一方もしくは両方を寸法
調節自在とすることで、凸型形状嵌合部と凹型形状嵌合
部との填め具合を調節できるので、湯を介護用浴槽内に
張った場合に介護用浴槽が膨らんで両浴槽側嵌合部間が
開くことによる、浴槽側嵌合部と多用途介護板側嵌合部
との相対位置の開き、すなわち、凸型形状嵌合部と凹型
形状嵌合部との相対位置の開きを小さくするように予め
調節してから多用途介護板を取り付けるようにすること
で、浴槽側嵌合部と多用途介護板側嵌合部との嵌合状態
を確実なものに維持することが可能となる。
【0060】また、上記請求項記載の介護用浴槽によ
れば、凸型形状嵌合部を鉛直方向に少なくとも2箇所以
上設けて、これら各凸型形状嵌合部間の鉛直方向の間隔
寸法と各凹型形状嵌合部間の間隔寸法とを略等しくし、
入浴者の足が当たる面が上を向くように多用途介護板を
回転させた状態で、これを水平移動させて各凸型形状嵌
合部と各凹型形状嵌合部とを嵌合させることで、入浴者
の足が当たる面が介護用浴槽内の底壁面よりの高さを有
する介護用浴槽内の座椅子として機能させることが可能
となる。
【0061】また、上記請求項記載の介護用浴槽によ
れば、足当て面を上方に向けた状態の多用途介護板を支
持脚上に装着固定した後、これを固定部によって介護用
浴槽に相対移動不可に固定することで、多用途介護板
を、入浴者が介護用浴槽内外に出入りするための移乗台
として機能させることが可能となる。
【0062】また、上記請求項記載の介護用浴槽によ
れば、介護用浴槽の周縁部まわりに第1嵌合部を複数設
けたことで、支持脚上に多用途介護板を装着固定した移
乗台を介護用浴槽に固定するに際して、移乗台を配置し
たい場所に最も近い第1嵌合部を選んでここに第2嵌合
部を嵌合させることができるので、任意の位置に移乗台
を配置固定させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の介護用浴槽の第1の実施の形態を示
す図であって、斜視図である。
【図2】 同介護用浴槽を示す図であって、断面図であ
る。
【図3】 同介護用浴槽の浴槽側嵌合部を示す図であっ
て、図2のA−A線側から見た断面図である。
【図4】 同実施の形態の介護用浴槽を示す図であっ
て、入浴者の入浴状態を示す平面図である。
【図5】 同実施の形態の介護用浴槽を示す図であっ
て、入浴者の入浴状態を示す平面図である。
【図6】 同実施の形態の介護用浴槽を示す図であっ
て、入浴者の入浴状態を示す平面図である。
【図7】 同実施の形態の介護用浴槽を示す図であっ
て、入浴者の入浴状態を示す平面図である。
【図8】 同実施の形態の介護用浴槽において多用途介
護板を移乗台として使用する場合を示す図であって、断
面図である。
【図9】 同実施の形態の介護用浴槽における移乗台と
の結合を示す図であって、図8のB−B線側から見た断
面図である。
【図10】 同実施の形態の介護用浴槽において多用途
介護板を座椅子として使用する場合を示す図であって、
断面図である。
【図11】 本発明の介護用浴槽の第2の実施の形態を
示す図であって、斜視図である。
【図12】 同介護用浴槽を示す図であって、断面図で
ある。
【図13】 同介護用浴槽の浴槽側嵌合部と多用途介護
板側嵌合部との嵌合状態を示す図であって、図12のC
−C線側から見た断面図である。
【符号の説明】
1、31・・・介護用浴槽 2、32・・・底壁 7、37・・・内壁面 7a、37a・・・浴槽側嵌合部(凸型形状嵌合部) 8、38・・・多用途介護板 8c、38c・・・多用途介護板側嵌合部(凹型形状嵌合
部) 8f・・・足当て面 22・・・支持脚 23・・・固定部 23b・・・第1嵌合部 23c・・・第2嵌合部 E・・・突出長さ寸法 F・・・足 H1、H2・・・鉛直方向高さ N・・・入浴者 P1、P2・・・間隔寸法

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非健常者等の入浴者を招き入れて入浴さ
    せる介護用浴槽において、 該介護用浴槽内には、底壁より上方に起立するとともに
    前記入浴者が足を当てる多用途介護板が設けられ、該多用途介護板は、入浴者の足が当たる足当て部と、該
    足当て部の両側端より略直角に形成された1対の側板部
    とから構成される平面視コ字形状の板材からなり、 前記介護用浴槽の内壁面には、前記多用途介護板の前記
    側板部に設けられた多用途介護板側嵌合部と嵌合する浴
    槽側嵌合部が設けられ、 前記多用途介護板は、前記介護用浴槽内より着脱自在と
    されている ことを特徴とする介護用浴槽。
  2. 【請求項2】 請求項記載の介護用浴槽において、 前記浴槽側嵌合部は、前記介護用浴槽内の長手方向の略
    中央を境とした前半部及び後半部の両方に設けられてい
    ることを特徴とする介護用浴槽。
  3. 【請求項3】 請求項記載の介護用浴槽において、 前記浴槽側嵌合部は、前記内壁面に、該内壁面より前記
    介護用浴槽内に向かって突出するように取り付けられた
    着脱自在な凸型形状嵌合部であり、 前記多用途介護板側嵌合部は、前記凸型形状嵌合部に嵌
    合する凹型形状嵌合部であって、前記多用途介護板の側
    板部に、前記足当て部の厚み方向に複数形成されている
    ことを特徴とする介護用浴槽。
  4. 【請求項4】 請求項記載の介護用浴槽において、 前記浴槽側嵌合部は、前記内壁面より壁内に埋没するよ
    うに前記介護用浴槽内の長手方向に複数形成された凹型
    形状嵌合部であって、 前記多用途介護板側嵌合部は、前記凹型形状嵌合部に嵌
    合する凸型形状嵌合部であることを特徴とする介護用浴
    槽。
  5. 【請求項5】 請求項3または4記載の介護用浴槽にお
    いて、 前記浴槽側嵌合部は、前記多用途介護板をその両端より
    挟み込むように前記内壁面の両側壁に形成され、 前記凸型形状嵌合部の突出長さ寸法または前記凹型形状
    嵌合部の深さ寸法のいずれか一方もしくは両方が、寸法
    調節自在とされていることを特徴とする介護用浴槽。
  6. 【請求項6】 請求項記載の介護用浴槽において、 前記凸型形状嵌合部は、鉛直方向に少なくとも2箇所以
    上設けられ、 これら凸型形状嵌合部間の鉛直方向の間隔寸法と、前記
    凹型形状嵌合部間の間隔寸法とが略等しくされているこ
    とを特徴とする介護用浴槽。
  7. 【請求項7】 請求項2からのいずれかに記載の介護
    用浴槽において、 前記多用途介護板が、前記入浴者の足が当接する足当て
    面が上方を向いた状態で装着固定され、かつこの足当て
    面の鉛直方向高さが前記介護用浴槽の周縁部の鉛直方向
    高さと等しくなるように前記多用途介護板を支持する支
    持脚と、 前記介護用浴槽に対する前記支持脚の水平方向の相対移
    動を禁止する固定部とを更に備えたことを特徴とする介
    護用浴槽。
  8. 【請求項8】 請求項記載の介護用浴槽において、 前記固定部は、前記周縁部まわりに複数設けられた第1
    嵌合部と、 前記多用途介護板の少なくとも一側部に設けられ、前記
    各第1嵌合部の内のいずれかに適宜選択的に嵌合する第
    2嵌合部とからなることを特徴とする介護用浴槽。
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