JP3093935U - 農業用片面着色マルチ紙 - Google Patents

農業用片面着色マルチ紙

Info

Publication number
JP3093935U
JP3093935U JP2002007102U JP2002007102U JP3093935U JP 3093935 U JP3093935 U JP 3093935U JP 2002007102 U JP2002007102 U JP 2002007102U JP 2002007102 U JP2002007102 U JP 2002007102U JP 3093935 U JP3093935 U JP 3093935U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
paper
colored
sided
agriculture
agricultural
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2002007102U
Other languages
English (en)
Inventor
久 花原
Original Assignee
三洋製紙株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 三洋製紙株式会社 filed Critical 三洋製紙株式会社
Priority to JP2002007102U priority Critical patent/JP3093935U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3093935U publication Critical patent/JP3093935U/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Protection Of Plants (AREA)
  • Paper (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 現行JAS法に適合して有機農産物の栽培に
使用できる安全性の高い農業用片面着色マルチ紙を提供
する。 【解決手段】 木材パルプ又はその他のセルロース繊維
を基材とした紙1の片面に、活性炭2の微粒子をバイン
ダー3としての澱粉に混合した天然系着色材を付着させ
ることにより、ハンター白色度10%以下の片面着色マ
ルチ紙を作る。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、畑地や水田等で用いられる農業用着色マルチ紙であって、特に片面 のみ黒色に着色した農業用片面着色マルチ紙に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、畑や水田等を被覆し、地温の調節や土壌水分の保持、雑草繁殖防止機能 等を発揮させることで農作物の生育に最適な環境を作る農業用着色マルチ紙が知 られている。この種の農業用着色マルチ紙は、初期に使用されていた樹脂フィル ムを基材とするフィルムマルチとは異なって、最終的に生分解するため使用後に 回収する手間が省けることから需要が増大している。
【0003】 上記農業用着色マルチ紙の一例としては、黒色顔料の水性分散体を水性媒体中 で原料パルプと混合分散した後、抄紙手段により着色紙層を形成し、他の無着色 紙層と重ね合わせて製造し、或は黒色顔料の水性分散体を含む溶液を基材である 紙の片面に付着した後乾燥して製造し、又は黒色顔料の水性分散体を含む溶液を 基材である紙の片面に吹き付けた後乾燥して製造する等の技術が開示されている (例えば、特許文献1)。又、紙の片面のみを着色した片面着色マルチ紙は、使 用目的に応じて表裏面を使い分けることにより太陽熱吸収量を調節できるため、 利便性が高いことも上記特許文献1に開示されている。
【0004】
【特許文献1】 特開平6−245654号公報
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の農業用片面着色マルチ紙においては、着色材である 黒色顔料中に石油系の化学薬品が含まれているため、現行JAS法の有機農産物 栽培に使用可能な資材ではない欠点がある。即ち、石油系黒色顔料を使用した片 面着色マルチ紙は、農林水産省の「有機農産物及び特別栽培農産物に係る特別表 示ガイドライン」での天然物質(原材料が明らかなものであって化学合成の手段 による変化を受けていないもの)に該当しない。従って、着色材は石油系の原料 を使用せず、且つ化学的に合成された物質を添加せずに作られた顔料又は染料を 使う必要がある。
【0006】 そこで、本考案は、現行JAS法に適合して有機農産物の栽培に使用できる安 全性の高い農業用片面着色マルチ紙を提供することを目的とする。この目的にお いて、本考案者は鋭意研究した結果、着色材として活性炭を主体とする黒色顔料 を用いることで解決できることを見出し、本考案を完成するに至った。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための手段として、本考案に係る請求項1は、木材パル プ又はその他のセルロース繊維を基材とした紙の片面のみに、天然系着色材によ りハンター白色度10%以下に着色したことを特徴とする農業用片面着色マルチ 紙である。
【0008】 又、本考案に係る請求項2は、請求項1の農業用片面着色マルチ紙において、 前記天然系着色材は活性炭を主体とする顔料であることを特徴とする。
【0009】
【考案の実施の形態】
次に、本考案に係る農業用片面着色マルチ紙の実施形態について説明する。 図1は、本考案に係る農業用片面着色マルチ紙の構成を示す概略断面図であり、 基材である紙1と、この紙1の片面を着色するための着色材とから形成され、当 該着色材は活性炭2を主体としてバインダー3を混合してなる顔料から構成され ている。
【0010】 上記基材としての紙1は、例えばカナダ標準濾水度400〜500mlに叩解 したダンボール古紙を原料とし、坪量90g/mで抄紙したものである。紙1 の坪量は50〜150g/mとなるように設定することが好ましい。50g/ m未満であると遮光性が悪くなり、150g/mを超えると重くなって使用 時での敷設作業性が悪くなる。この場合は、木材パルプを主原料としたものであ るが、これに限定されずに他のセルロース繊維を主原料として抄紙した紙であっ てもよい。
【0011】 上記活性炭2は、例えば木炭、大鋸屑、ヤシ殻等を原料として形成したもので あり、その平均粒子径は1μm以下に調製したものが好ましい。これは前記バイ ンダー3との混合分散が容易となり、顔料として均一に着色できるからである。 この活性炭2は、上記天然原料を焼成賦活した特殊炭素であって、多孔質構造の ため優れた吸着性を有している。
【0012】 上記バインダー3としては、天然物から得られた澱粉を用いる。従って、本実 施形態で用いる着色材は、天然系の黒色顔料であって石油系の原料は一切使用さ れていない。
【0013】 着色材の付着手段としては、主としてロールによる塗工法とスプレーガンによ る吹き付け法とがあるが、本実施形態では紙1を抄紙する際に、その乾燥途中に おいて紙1の片面に上記黒色顔料をロールにより塗工し、最終的にその固形分が 0.7g/mとなるように着色し、且つハンター白色度が8%となるようにし た。尚、ハンター白色度は、使用目的や使用時期又は対象とする農作物の種類等 に応じて適宜設定することが可能であるが、10%以下に設定するのが一般的で ある。
【0014】 このようにして構成された本考案に係る農業用片面着色マルチ紙は、紙1の片 面のみ黒色顔料で着色してあるので、表裏面を使い分けることにより目的に応じ た使用が可能であり、且つ生分解性を有するため使用後の回収が不要になり、し かも天然系の着色材が用いられているため、農林水産省の「有機農産物及び特別 栽培農産物に係る特別表示ガイドライン」での天然物質に該当するものである。
【0015】 本考案に係る農業用片面着色マルチ紙を水田での稲作に用いたところ、市販さ れている無着色のマルチ紙の分解日数(敷設してから生分解するまでの期間)が 45〜60日であるのに対して55〜75日であり、分解日数を約20%延長す ることができた。
【0016】 一般に、中山間地の水田においては平地の水田に比して稲の生育が遅く、この ため稲が所定の高さに生育するまでの期間が長くなる。この期間中、稲の周辺部 をマルチ紙で被覆して太陽光線を遮断し、雑草が生えないように抑制しなければ ならない。本考案による片面着色マルチ紙は、上記のように分解日数が長い特性 を有することから、中山間地での水田稲作に用いることが可能となった。
【0017】 又、通常マルチ紙はロール状に巻き付けられており、例えば田植え時にこれを 巻き戻しながら水田に敷設して使用する。本考案による片面着色マルチ紙は、基 材となる紙の坪量を増大(紙重量の増大)させることなく分解日数が長い特性を 有するため、ロール状に巻き付けられたマルチ紙の全重量を軽減することができ る。これにより、田植え作業時のマルチ紙の敷設を容易とし、その作業能率を著 しく向上させることができた。
【0018】 更に、本考案による片面着色マルチ紙は、太陽光線を吸収し易いようにハンタ ー白色度10%以下に着色してあるため、地温上昇作用を有している。又、活性 炭を使用しているため、土中に鋤き込んだ場合に炭化物の多孔質構造によって土 壌の団粒化を促進し、保水力や保肥力を高め、農作物の生育を促進する作用が得 られる。その上、土壌中の有用微生物の働きを活性化させて、地力の消耗を抑え ると共に土壌改良の作用がある。
【0019】 尚、本考案による片面着色マルチ紙は、従来の紙を基材として石油系の着色材 で片面着色したマルチ紙に比して性能上何ら遜色のないものであり、代替品とし て十分利用できるものである。
【0020】
【考案の効果】
以上説明したことから明らかなように、本考案における請求項1の考案によれ ば、木材パルプ又はその他のセルロース繊維を基材とした紙の片面のみに、天然 系着色材によりハンター白色度10%以下に着色したことを特徴とする農業用片 面着色マルチ紙であるから、石油系の化学薬品を含む着色材が使用されておらず 、現行JAS法に適合する有機農産物の栽培に広く使用できる効果が得られる。
【0021】 又、本考案における請求項2の考案によれば、請求項1の農業用片面着色マル チ紙において、前記天然系着色材は活性炭を主体とする顔料であり、通常の抄紙 工程中にロール又はスプレー方式の活性炭水分散液の付着手段を加えるだけで容 易に製造できるので、特別の装置が要らずに安価に製造することができる。又、 活性炭を使用しているため、土中に鋤き込んだ場合、炭化物の多孔質構造によっ て土壌の団粒化を促進し、保水力や保肥力を高め、農作物の生育を促進する効果 が得られる。更に、土壌中の微生物の活動を活発化して地力の消耗を抑える効果 もある。
【提出日】平成14年12月13日(2002.12.13)
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための手段として、本考案に係る請求項1は、基材とな る紙の層の片面のみに、天然系着色材によりハンター白色度10%以下に着色し た着色層を有することを特徴とする農業用片面着色マルチ紙である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】
【考案の効果】
以上説明したことから明らかなように、本考案における請求項1の考案によれ ば、基材となる紙の層の片面のみに、天然系着色材によりハンター白色度10% 以下に着色した着色層を有することを特徴とする農業用片面着色マルチ紙である から、石油系の化学薬品を含む着色材が使用されておらず、現行JAS法に適合 する有機農産物の栽培に広く使用できる効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る農業用片面着色マルチ紙の実施形
態での構成を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1…紙 2…活性炭 3…バインダー
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成14年12月13日(2002.12.
13)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】木材パルプ又はその他のセルロース繊維を
    基材とした紙の片面のみに、天然系着色材によりハンタ
    ー白色度10%以下に着色したことを特徴とする農業用
    片面着色マルチ紙。
  2. 【請求項2】前記天然系着色材は活性炭を主体とする顔
    料であることを特徴とする請求項1記載の農業用片面着
    色マルチ紙。
JP2002007102U 2002-11-08 2002-11-08 農業用片面着色マルチ紙 Expired - Lifetime JP3093935U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002007102U JP3093935U (ja) 2002-11-08 2002-11-08 農業用片面着色マルチ紙

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002007102U JP3093935U (ja) 2002-11-08 2002-11-08 農業用片面着色マルチ紙

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP3093935U true JP3093935U (ja) 2003-05-23

Family

ID=43247941

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002007102U Expired - Lifetime JP3093935U (ja) 2002-11-08 2002-11-08 農業用片面着色マルチ紙

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3093935U (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0973349A (ja) * 1995-09-04 1997-03-18 Kokuyo Co Ltd リストレスト
JP2007068458A (ja) * 2005-09-06 2007-03-22 Dainichiseika Color & Chem Mfg Co Ltd 農業用マルチシート

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0973349A (ja) * 1995-09-04 1997-03-18 Kokuyo Co Ltd リストレスト
JP2007068458A (ja) * 2005-09-06 2007-03-22 Dainichiseika Color & Chem Mfg Co Ltd 農業用マルチシート

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101075708B1 (ko) 친환경 유기 농업용 생분해성 멀칭재 및 그 제조방법
CN107418170B (zh) 一种全降解土壤保墒农用地膜的制备方法
US8083829B2 (en) Organic water retention mix for use on soil
US9433154B2 (en) Biodegradable landscape fabric
JP3093935U (ja) 農業用片面着色マルチ紙
KR101859616B1 (ko) 양송이 재배용 복토재
CN107057707A (zh) 一种含有螺旋藻的沙化土壤生物质炭改良剂
JP3073418B2 (ja) 紙マルチシート及び紙マルチシートの製造方法
JP2640308B2 (ja) 農業用マルチシート
CN209171042U (zh) 一种农业用可降解薄膜
JP3121267B2 (ja) 植生帯
JP3756620B2 (ja) 農業用マルチシート及びこの使用方法
JP2005211056A (ja) 植物育成用吸水材または植物育成用支柱
JP2001178280A (ja) 水田用黒色マルチシート
KR100932207B1 (ko) 흑색안료, 적색안료 및 청색안료를 포함하는 지면 보온피복재료
JPH03191703A (ja) 苗床用シート
JPH06245654A (ja) 片面着色マルチ紙及びその製造方法
JPH045565Y2 (ja)
JPH047235Y2 (ja)
JP2881727B2 (ja) 両面黒着色マルチング紙
JPH0484808A (ja) 播種シート
WO2018182543A2 (en) Soil covering material having structural layers
KR20240079445A (ko) 노지용 친환경 생분해펄프 멀칭지와 그 제조방법
CA1087395A (en) Synthetic casing for mushroom beds
JP3075577U (ja) 紙製マルチシート

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090226

Year of fee payment: 6