JP2881727B2 - 両面黒着色マルチング紙 - Google Patents
両面黒着色マルチング紙Info
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Description
用に適した農業用マルチング紙に関するもので、地際お
よびその周辺のマルチング紙の腐朽期間を調節かつ延命
し、農作物生育に必要な被覆期間を確保でき、また、太
陽光の吸収による受熱と熱伝導性を持ち、農作物の生育
に必要な地温上昇等の適切な環境をつくり、更に施肥効
果のある両面黒着色マルチング紙に関する。
止、土壌水分の保持、地熱の調節、雑草の抑制、土壌伝
染性の病菌や泥はねからの汚染防止を目的として、耕地
の土壌表面をポリエチレンや塩化ビニルなどの合成樹脂
フィルムで被覆するフィルムマルチング栽培法が広く実
施されている。これらマルチフィルムとして、透明タイ
プ、黒色または緑色の着色タイプ、アルミ蒸着タイプ
等、その使用目的により種々の形状のものが汎用品とし
て市販されているが、特に地温上昇を要求する場合は、
光透過率の高い透明タイプあるいは緑色タイプのマルチ
フィルムが使用されることが多い。しかし、この光透過
率とマルチング栽培法本来の目的である雑草の抑制の効
果は相反し、マルチフィルムの被覆内部で雑草が生長す
る。また、いずれのフィルムマルチング栽培法において
も、被覆材料であるマルチフィルムに通気性がほとんど
なく、高温多湿時に有害微生物の増殖が多発し、ポリ焼
けによる農作物の欠株等が起こる。さらに、マルチフィ
ルムは土中あるいは表面で分解されにくく、農作物収穫
後に畑から撤去し、廃棄処理しなければならない等の公
害問題が伴う。
用いたマルチング栽培法について報告されている。これ
らのマルチング紙は、断熱係数などの紙自体の特性か
ら、夏場のような高温期には地温抑制効果があり、地温
上昇を嫌うレタスなどの結球野菜、大根などの根菜ある
いは果菜には適する。一方、低温作期では農作物の生育
に必要な地温を確保する必要があるが、これらマルチン
グ紙はこの目的には適さない。
に使用できるようなマルチング紙として、特開平6−2
45654号において、地温確保のため紙の片面のみハ
ンター白色度10%以下に着色し、季節的な地温の変化
に応じて着色面と無着色面を使い分けることのできるマ
ルチング紙およびその製造方法について開示されてい
る。しかしながら、低温作期、特に北海道のような寒冷
地域での低温作期、5月上旬あるいは晩秋では、この片
面着色マルチ紙の地温上昇だけでは地温確保の点で不十
分であった。また、被覆材料として紙を用いたマルチン
グ栽培法では、その被覆期間中に土中と地表の畝被覆部
分での崩壊速さの格差による裂け目が発生し、最悪の場
合マルチング紙が風で飛散する等の欠点を持つ。さら
に、この片面着色マルチ紙は、無着色のマルチング紙に
比べて、片面着色による地温上昇によって地際崩壊発生
が早まることが容易に予想される。
マルチフィルムおよびマルチング紙の欠点を解決し、従
来のマルチングフィルムおよびマルチング紙の効果、す
なわち、土壌浸食を防止し、土壌水分を保持し、地熱を
調節し、雑草を抑制し、土壌伝染性の病菌や泥はねから
の汚染を防止し、通気性に富み、高温多湿時に多発する
有害微生物の増殖を抑制することを維持しつつ、さら
に、セルロース分解バクテリア等の微生物の増殖環境が
整った土壌の条件下等でも、地際及びその周辺のマルチ
ング紙の腐朽期間を調節かつ延命し、農作物生育に必要
な被覆期間を確保し、農作物収穫後は撤去の必要がなく
腐食分解可能であり、また、低温作期、特に北海道のよ
うな寒冷地域での低温作期、5月上旬あるいは晩秋で
も、農作物に必要な地温を確保できるマルチング紙を提
供することを目的としている。
150g/m2、サイズ度80〜120秒、透気度30
〜120秒、密度0.3〜0.8cm3、縦方向の裂断
長2.8〜5.6km、光透過率0〜5%の紙に、フル
ート加工またはエンボス加工もしくは捲縮加工により5
%以上の伸長性を付与させ、ポリマーを0〜3.5重量
%(好ましくは0.1〜3.5重量%)含有させたもの
を基材とし、基材の表裏両面に尿素・リン酸デンプンを
1〜15重量%含有させ着色したことを特徴とする両面
黒着色マルチング紙である。原紙は、段ボール用中芯原
紙、クラフト紙、クラフト伸長紙のいずれかから選ばれ
る。基材の表裏両面は、尿素・リン酸デンプンをバイン
ダーとした塗料を塗工または含浸することにより着色さ
れ、表面の塗料は黒色カーボンにより、裏面の塗料はヨ
ウ化カリウムを加えヨウ素デンプン反応により黒色とし
ている。基材の着色の程度は、表面はハンター白色度5
%以下、裏面はハンター白色度0〜25%未満であるこ
とを特徴とする。ポリマーは、ポリアミドーエピクロロ
ヒドリン樹脂、尿素ーホルムアルデヒド樹脂、メラミン
ーホルムアルデヒド樹脂、ポリアクリルアミド、ポリビ
ニルアルコールから選ばれた1種または2種以上であ
る。また、基材を構成する紙に、植え付け孔が形成され
ていると共に、その植え付け孔の開孔割合は、畝幅を基
準とした敷設面積に対して0.5%以上である。
も、マルチング紙の地際およびその周辺の腐朽はある程
度防止できるが、本発明の両面黒着色マルチング紙は農
作物生育に必要な地温を確保することを目的としてお
り、両面黒着色による地温の上昇に伴いマルチング紙の
地際およびその周辺の腐朽が促進されるので、マルチン
グ紙の腐朽を抑制し、より正確に調整するためにはポリ
マーを含有させるとより有効である。ポリマーの必要量
は、農作物の必要被覆期間、作付地の地温および土壌水
分によっても異なり、ポリマーを0.1重量%以下含有
した場合は、腐朽抑止効果はポリマー無含有マルチング
紙とほぼ変らず、多くの畑作農作物の所定の被覆期間を
全うできないことが多い。ポリマーを3.5重量%以上
含有させた場合は、使用後の腐朽速度が遅く、特に北海
道のような地温が比較的低温な耕作地では、作付時点で
腐朽不完全な部分が残留することとなり好ましくない。
期、特に北海道のような寒冷地域での低温作期、5月上
旬あるいは晩秋でも、農作物生育に必要な地温を確保す
ることができる。また、基材は紙であるため、通気性に
富み、高温多湿時に多発する有害微生物の増殖を抑制
し、さらに、紙にポリマーを含有させる場合には、セル
ロース分解バクテリア等の微生物の増殖環境が整った土
壌の条件下でも地際及びその周辺のマルチング紙の腐朽
期間をより正確に調節し、農作物生育に必要な被覆期間
が確保でき、農作物収穫後は撤去の必要がなく腐食分解
可能である。一方、基材である紙には尿素・リン酸デン
プンが塗工または含浸されているため、デンプン自身の
効果として、マルチング紙敷設期間中は紙力増強剤とし
て作用する。さらに、マルチング紙表裏両面の黒着色塗
料成分は、尿素・リン酸デンプンおよびヨウ化カリウム
であり、農作物の生育に必要な三大肥料成分、すなわ
ち、窒素、リン、カリウムを含んでいるので、農作物生
育中は施肥効果を発揮し、農作物収穫量に良好な影響を
与え、農作物収穫後ロータリー処理後の休耕期間中は土
壌菌の栄養源となり、マルチング紙の有機肥料化、腐葉
土壌形成に貢献する。
m2、サイズ度80〜120秒、透気度30〜120
秒、密度0.3〜0.8cm3、縦方向の裂断長2.8
〜5.6km、光透過率0〜5%の紙に、フルート加工
またはエンボス加工もしくは捲縮加工により5%以上の
伸長性を付与させ、ポリマーを0〜3.5重量%(好ま
しくは0.1〜3.5重量%)含有させたものである。
原紙は、段ボール用中芯原紙、クラフト紙、クラフト伸
長紙のいずれかから選ばれるが、段ボール故紙を使用し
たものが、強度やコスト等の諸条件で有利である。
チング紙の地際およびその周辺の腐朽はある程度防止で
きるが、本発明の両面黒着色マルチング紙は農作物生育
に必要な地温を確保することを目的としており、両面黒
着色による地温の上昇に伴いマルチング紙の地際および
その周辺の腐朽が促進されるので、マルチング紙の腐朽
を抑制し、より正確に調整するためにはポリマーを含有
させるとより有効である。ポリマーは、ポリアミドーエ
ピクロロヒドリン樹脂、尿素ーホルムアルデヒド樹脂、
メラミンーホルムアルデヒド樹脂、ポリアクリルアミ
ド、ポリビニルアルコールから選ばれた1種または2種
以上とし、このポリマーの種類は、これらに限定される
ものではなく、生物化学的に影響を受けにくい紙用合成
ポリマーから選ばれる。ポリマーの添加方法は、抄紙段
階で内添、含浸あるいは塗工する、もしくは紙加工段階
で含浸、塗工する等、任意である。また、ポリマーの種
類や含有量は、各農作物の生育に必要なマルチング紙の
被覆期間、作付地の地温および土壌水分を考慮の上調節
され、腐朽期間を選ぶことができる。
着色する。表面は太陽エネルギーを効果的に吸収し受熱
できるように、ハンター白色度5%以下に着色する。裏
面も表面同様に着色するが、3段階設定し、それぞれハ
ンター白色度0〜5%未満、5〜15%未満、15〜2
5%未満とする。従って、本発明の両面黒着色マルチン
グ紙の種類は、表1の通りである。
プンをバインダーとして含有する黒色塗料の塗工または
含浸による。黒色塗料は、木炭に代表される植物性カー
ボンを微粒に粉砕後水に分散させ、沈降防止剤を加えた
ものである。裏面は、尿素ーリン酸デンプンをバインダ
ーとして含有させ、ヨウ化カリウムを加え、ヨウ素デン
プン反応により黒色に発色させた塗料の塗工または含浸
による。裏面の3段階の着色の程度は、加えるヨウ化カ
リウムの量で調節する。両面塗料中ともにバインダーと
して使用している尿素ーリン酸デンプンは、例えば窒素
20%、リン12%を含有した高窒素、高リン酸のもの
で、両面黒着色マルチング紙に加工した場合、最大で、
窒素4.5g/m2、リン2.7g/m2を含有させるこ
とができる。なお、表面の黒着色に植物性カーボンを採
用した理由は、屋外太陽光暴露による退色防止のため
で、裏面については、太陽光による退色の懸念はない。
でも有孔でもよく、有孔のマルチング紙における植え付
け孔の形状は通常円形で、植え付ける農作物の種類によ
り、条数、条間、株間、孔配列が変化する。植え付け孔
の開孔率は、畝幅を基準とした敷設面積に対して開孔割
合が0.5%以上とするのがよく、孔径は、通常の配列
で最小でも50mmとするのがよい。
ル故紙を原料に、ポリアミド・エピクロロヒドリン樹脂
(日本PMC(株)製、WS・570V)をマシンチェ
ストにおいて定量ポンプにて対紙0.5%(固形分添加
率)内添し、米坪量140g/m2、フリーネスF=3
50mlに短網・丸網コンビネーションマシンにより抄
紙する。この基材に、表面はチャンピオンバーコーター
により、裏面はキャレンダー水ドクターにより、それぞ
れ表面用塗料、裏面用塗料を塗工する。表面用塗料の調
整例を表2、裏面用塗料の調整例を表3に示す。塗料の
塗工量は、表裏面ともに30g液/m2とし、合計デン
プン量は20g/m2となる。得られた3種類の両面黒
着色マルチング紙のハンター白色度と、窒素、リン、カ
リウム含有量を表4に示す。なお、表3、表4の着色段
階a、b、cは、表1の着色段階a、b、cにそれぞれ
対応する。
ていないマルチング紙において、ポリマーの種類と地際
での腐朽期間の相関関係を調べる試験を行った。以下
に、ポリマーの種類、試験方法、試験結果を示す。な
お、この試験に用いたマルチング紙の原紙は、全て同一
のものであり、段ボール故紙を原料とし、デンプンを1
0重量%内添し、手抄により作製されたものである。手
抄条件は、坪量80g/m2、フリーネスF=350m
l、サイズ度80秒であり、各ポリマーは対紙1%(固
形分添加率)で塗工処理したものである。また、比較参
考として、ポリマーを塗工処理しない原紙そのままの無
処理品についても試験を行った。
5%の恒温・恒湿槽内に、土と水とを所定量採取したビ
ーカーを設置し、その土中に各マルチング紙の半分を垂
直な状態で埋め込み、残りの半分は空気に触れるように
する。土壌水分を一定に保ちながら100日間観察し、
肉眼と指触により地際でのマルチング紙の崩壊の程度と
崩壊の発生日を調査する。なお、マルチング紙の崩壊の
基準は、土壌菌により繊維間のつながりが消えた湿潤し
た粉体状態とする。
生日を表5に示す。マルチング紙の地際崩壊を延命する
樹脂として、ポリアミドーエピクロロヒドリン樹脂が一
番良好で、次いで共重合型ポリアクリルアミドが良好で
あった。また、ポリマーが生物化学的影響を受ける程度
を知る判断基準として、ポリマー自体の生物化学的酸素
要求量の測定値がある。各ポリマーの生物化学的酸素要
求量と各マルチング紙の地際崩壊日数の関係を図1に示
す。各ポリマーの生物化学的酸素要求量(BOD値)
と、各マルチング紙の地際崩壊日数の間には、強い逆相
関がみられた。
ける表裏両面を着色していないマルチング紙のポリマー
の塗工率と地際崩壊発生日の関係を調べる試験を実施し
た。以下に、試験方法、試験結果を示す。ポリマーは、
ポリアミドーエピクロロヒドリン樹脂および比較として
共重合型ポリアクリルアミドを用い、それぞれポリマー
塗工率(対紙固形分添加率)を0%(無添加)、0.2
%、0.3%、0.5%、1.0%とした。なお、この
試験に用いたマルチング紙の原紙は全て同一のものであ
り、段ボール故紙を原料とし、デンプンを10重量%内
添し、手抄により作製されたものである。手抄条件は、
坪量80g/m2、フリーネスF=350ml、サイズ
度80秒である。
0℃、土壌水分45%の各恒温・恒湿槽内に、土と水と
を所定量採取したビーカーを設置し、その土中に各マル
チング紙の半分を垂直な状態で埋め込み、残りの半分は
空気に触れるようにする。土壌水分を一定に保ちながら
120日間観察し、肉眼と指触により地際でのマルチン
グ紙の崩壊の程度と崩壊の発生日を調査する。なお、マ
ルチング紙の崩壊の基準は、土壌菌により繊維間のつな
がりが消えた湿潤した粉体状態とする。
のポリマー塗工率と地際崩壊発生日の関係を図2に示
す。この結果、マルチング紙の腐朽期間は、紙中のポリ
マーの種類とその含有量により変化し、これらのことか
ら、各農作物の生育に必要な被覆期間、作付地の地温お
よび土壌水分を考慮の上、ポリマーの種類や含有量を調
節し、マルチング紙の腐朽期間を選ぶことができること
がわかった。
ーの添加方法については、抄紙段階での塗工以外にも、
抄紙段階で内添、含浸する、あるいは紙加工段階で含
浸、塗工することによっても、各ポリマーの効果に変化
はなく同一の結果が得られた。
と、また比較参考として、グリーンポリマルチ、無着色
マルチング紙、片面黒着色マルチング紙との、寒冷地域
の低温作期での実用性をそれぞれ調査する試験を行っ
た。以下に、マルチ資材の種類、試験条件、試験結果を
示す。
cにそれぞれ対応する。
ルチング紙を基準として地温の経過を比較すると、本
試験例では、片面黒着色マルチング紙で2.0℃、両
面黒着色マルチング紙ので4.0℃、で3.4℃、
で2.7℃の地温の上昇が得られた。両面黒着色マル
チング紙での地温上昇効果はポリグリーンマルチと同
等であり、寒冷地域の低温作期でも、マルチング紙は農
作物に必要な地温を確保し、農作物の栽培が可能であっ
た。よって本発明の両面黒着色マルチング紙は、(イ)
ポリ焼けにより欠株する、(ロ)収穫後の撤去作業を必
要とする、(ハ)プラスチック廃棄処理による公害問題
が伴う等のマルチフィルムの抱える問題を解消できるこ
とが実証された。また、両面黒着色マルチング紙の肥料
成分の施肥効果を、窒素、リン、カリウムを含まないグ
リーンポリマルチと比較した結果、目視による生育は1
〜2日程速く、収穫量も両面黒着色マルチング紙で1
5%増収であった。このことから、本発明の両面黒着色
マルチング紙中の尿素・リン酸デンプンおよびヨウ化カ
リウム等の肥料成分が、農作物の生育および収穫量に良
好な影響を与えたことが実証された。低温作期における
各マルチ資材の半旬別地温平均値および収穫量を表6に
示す。
れまでマルチフィルムを使用していたような低温作期、
特に北海道のような寒冷地域での低温作期、5月上旬あ
るいは晩秋でも、農作物に必要な地温を確保することが
でき、マルチフィルムの抱える(イ)ポリ焼けにより欠
株する、(ロ)収穫後の撤去作業を必要とする、(ハ)
プラスチック廃棄処理による公害問題が伴う等の問題を
解消することができる。
多湿時に多発する有害微生物の増殖を抑制する。さら
に、紙にポリマーを含有させなくても、マルチング紙の
地際およびその周辺の腐朽はある程度防止できるが、紙
にポリマーを含浸させる場合には、セルロース分解バク
テリア等の微生物の増殖環境が整った土壌の条件下で
も、地際及びその周辺のマルチング紙の腐朽期間をより
正確に調節し、農作物収穫後は撤去の必要がなく腐食分
解可能である。
・リン酸デンプンが塗工または含浸されているため、デ
ンプン自身の効果として、マルチング紙敷設期間中は紙
力増強剤として作用する。さらに、マルチング紙表裏両
面の黒着色塗料成分は、尿素・リン酸デンプンおよびヨ
ウ化カリウムであり、農作物の生育に必要な三大肥料成
分、すなわち、窒素、リン、カリウムを含んでいるの
で、農作物生育中は施肥効果を発揮し、農作物収穫量に
良好な影響を与え、農作物収穫後ロータリー処理後の休
耕期間中は、土壌菌の栄養源となり、マルチング紙の有
機肥料化、腐葉土壌形成に貢献する。
面を着色していない各マルチング紙の地際崩壊日数の関
係を示したグラフである。
ルチング紙のポリマー塗工率と地際崩壊発生日の関係を
示したグラフである。
Claims (7)
- 【請求項1】 米坪量50〜150g/m2、サイズ度
80〜120秒、透気度30〜120秒、密度0.3〜
0.8cm3、縦方向の裂断長2.8〜5.6km、光
透過率0〜5%の紙に、フルート加工またはエンボス加
工もしくは捲縮加工により5%以上の伸長性を付与させ
たものを基材とし、基材の表裏両面に尿素・リン酸デン
プンを1〜15重量%含有させ着色したことを特徴とす
る両面黒着色マルチング紙。 - 【請求項2】 米坪量50〜150g/m2、サイズ度
80〜120秒、透気度30〜120秒、密度0.3〜
0.8cm3、縦方向の裂断長2.8〜5.6km、光
透過率0〜5%の紙に、フルート加工またはエンボス加
工もしくは捲縮加工により5%以上の伸長性を付与さ
せ、ポリマーを0.1〜3.5重量%含有させたものを
基材とし、基材の表裏両面に尿素・リン酸デンプンを1
〜15重量%含有させ着色したことを特徴とする両面黒
着色マルチング紙。 - 【請求項3】 原紙は、段ボール用中芯原紙、クラフト
紙、クラフト伸長紙のいずれかから選ばれた請求項1ま
たは2記載のマルチング紙。 - 【請求項4】 基材の表裏両面は、尿素・リン酸デンプ
ンをバインダーとした塗料を塗工または含浸することに
より着色され、表面の塗料は黒色カーボンにより、裏面
の塗料はヨウ化カリウムを加えヨウ素デンプン反応によ
り黒色とした請求項1または2記載のマルチング紙。 - 【請求項5】 基材の着色の程度は、表面はハンター白
色度5%以下、裏面はハンター白色度0〜25%未満で
ある請求項1または2記載のマルチング紙。 - 【請求項6】 ポリマーは、ポリアミドーエピクロロヒ
ドリン樹脂、尿素ーホルムアルデヒド樹脂、メラミンー
ホルムアルデヒド樹脂、ポリアクリルアミド、ポリビニ
ルアルコールから選ばれた1種または2種以上である請
求項2記載のマルチング紙。 - 【請求項7】 基材を構成する紙に、植え付け孔が形成
されていると共に、その植え付け孔の開孔割合は、畝幅
を基準とした敷設面積に対して0.5%以上とした、請
求項1または2記載のマルチング紙。
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---|---|---|---|
JP29463196A JP2881727B2 (ja) | 1996-10-17 | 1996-10-17 | 両面黒着色マルチング紙 |
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JP29463196A JP2881727B2 (ja) | 1996-10-17 | 1996-10-17 | 両面黒着色マルチング紙 |
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JPH10117605A JPH10117605A (ja) | 1998-05-12 |
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