JP3093703U - ロッカー装置 - Google Patents
ロッカー装置Info
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- JP3093703U JP3093703U JP2002006853U JP2002006853U JP3093703U JP 3093703 U JP3093703 U JP 3093703U JP 2002006853 U JP2002006853 U JP 2002006853U JP 2002006853 U JP2002006853 U JP 2002006853U JP 3093703 U JP3093703 U JP 3093703U
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 管理用キーおよび開扉用キーの2本のキーを
併用し、ロッカー収納物の管理が容易であり且つ開扉用
キーが紛失することを少なくする。 【解決手段】 縦方向に並設した複数の格納室114
と、各格納室において開閉自在に取り付け且つ扉板の少
なくとも一部が透明である前面扉116と、該前面扉に
それぞれ固着する二連錠機構1とを備え、前面扉が施錠
されていると、管理用キーによる解錠作動が無効になっ
て開扉用キーで解錠することができ、開扉用キーを回し
て解錠すると、該開扉用キーは錠に差し込まれたままに
なり、一方、管理用キーで施錠すると開扉用キーを錠か
ら引き抜くことができる。
併用し、ロッカー収納物の管理が容易であり且つ開扉用
キーが紛失することを少なくする。 【解決手段】 縦方向に並設した複数の格納室114
と、各格納室において開閉自在に取り付け且つ扉板の少
なくとも一部が透明である前面扉116と、該前面扉に
それぞれ固着する二連錠機構1とを備え、前面扉が施錠
されていると、管理用キーによる解錠作動が無効になっ
て開扉用キーで解錠することができ、開扉用キーを回し
て解錠すると、該開扉用キーは錠に差し込まれたままに
なり、一方、管理用キーで施錠すると開扉用キーを錠か
ら引き抜くことができる。
Description
【0001】
本考案は、管理用キーおよび開扉用キーの2本のキーを併用し、ロッカー収納
物の管理が容易であり且つ開扉用キーが紛失することが少ないロッカー装置に関
する。
【0002】
既存のロッカー装置は、一般に駅構内などに設置されており、コインを投入す
るだけで誰でも自由且つ秘密裡に物品を入れ且つ出すことができる。このため、
ロッカー装置の格納室内に生物、危険物または盗難品が収納されることがあり、
麻薬取引の中継場所になったり、乳児がロッカー内に放置されてコインロッカー
ベビーとして社会問題にもなっている。
【0003】
ロッカー装置の格納室へ収納される物品を常に監視するには、該ロッカー装置
を駅員らの管理者の目が容易に届く場所に設置すればよい。しかしながら、利用
者の収納作業が駅員の存在位置から死角になったり、管理者が注意が散漫になる
ときもあって常時の監視は非常に難しい。このため、各格納室内に所定のセンサ
ーを設置することも提案されている。センサー付きのロッカーは、製造コストが
非常に高くなるうえに、あらゆる問題物品を検出するセンサーは存在しないので
実際的ではない。
【0004】 本考案は、ロッカー装置に前記の問題を改善するために提
案されたものであり、解錠は自由であっても、管理用キーだけによって施錠でき
るロッカー装置を提供することを目的としている。本考案の他の目的は、コイン
なしで開閉でき且つ開扉用キーが紛失しないロッカーを提供することである。
【0005】
上記目的を達成するために、本考案に係るロッカー装置は、縦方向に並設した
複数の格納室と、各格納室において開閉自在に取り付け且つ扉板の少なくとも一
部が透明である前面扉と、該前面扉にそれぞれ固着する二連錠機構とを備える。
このロッカー装置において、前面扉が施錠されていると、管理用キーによる解錠
作動が無効になって開扉用キーで解錠することができ、開扉用キーを回して解錠
すると、該開扉用キーは錠に差し込まれたままになり、一方、管理用キーで施錠
すると開扉用キーを錠から引き抜くことができる。
【0006】 本考案のロッカー装置は、縦方向に並設した複数の格納室
と、各格納室について回転自在に取り付ける開閉扉と、該開閉扉にそれぞれ固着
する二連錠機構とを備え、該二連錠機構は、通常のシリンダ錠とピンタンブラー
錠とを組み合わせて構成すると好ましい。
【0007】 本考案のロッカー装置で用いる二連錠機構は、枠プレート
に所定間隔をおいて取り付けた管理用および開扉用の錠と、2台の錠間において
枠プレートに水平に固着したガイド板と、該ガイド板に沿って前後動可能なラッ
チと、該ラッチを後方へ付勢するスプリングと、管理用の錠のロータに固着した
施錠レバーと、開扉用の錠のロータに固着し且つバネによって前方へ付勢する解
錠レバーとからなる。この二連錠機構において、施錠レバーを回してラッチを前
進させると、その前進に伴って解錠レバーが回ってラッチを施錠位置で固定し、
一方、解錠レバーを回してラッチの固定状態から解放すると、該ラッチはスプリ
ングによって後退し、その後退作動によってラッチが解錠位置に達する。
【0008】 この二連錠機構において、矩形平面のラッチには横長開口
および下方ノッチとを形成し、さらにラッチ内部に圧縮スプリングを嵌装した支
持棒を水平に固着し、施錠レバーのピンはラッチの横長開口に嵌り、且つ解錠レ
バーのピンがラッチの下方ノッチと係合・脱離可能であってもよい。
【0009】
本考案に係るロッカー装置112では、各前面扉116を勝手に施錠すること
ができず、管理用キー50を持たない者が勝手に使用することもできない。この
前面扉は、通常の旋回式でも巻上げシャッタ式などのいずれでもよく、解錠時に
各格納室114が開口していると、該格納室に勝手に物品を入れられることがい
っそう減るので好ましい。通常のキーである管理用キー50(図4)は、ロッカ
ー装置112の格納室114ごとに異なっていても全格納室で同じであってもよ
く、該キーが同一であると商品収納作業が迅速になる。
【0010】 本考案のロッカー装置112において、各格納室114の
形状は全体が同一であっても任意に異なっていてもよい。縦方向に並設した複数
の格納室114は、図1のように1列であっても、図2のような2列または多数
列であってもよい。また、前面扉116の扉板120は、図1や図2に示すよう
に少なくとも一部が透明であっても、事務用ロッカーやキャビネットのように全
体が不透明であってもよい。
【0011】 本考案で用いる二連錠機構1は、錠3として通常のシリン
ダ錠および錠5としてピンタンブラー錠を併用しており、ピンタンブラー錠の開
扉用キー70(図5)は比較的厚みがあって大型にでき、ゲームの賞品などとし
ての存在感があるうえに、該キーの偽造が困難であるから商品保管に用いるとき
わめて有益である。二連錠機構1においては、錠3,5をいずれも通常のシリン
ダ錠またはピンタンブラー錠に定めることも可能である。
【0012】 二連錠機構1では、枠プレート2を複数枚を組み合わせて
密閉状にしたり、枠プレート2を一部打ち抜いてガイド板の役目を持たすことも
可能である。また、ラッチ7を後方へ付勢するスプリング36は、通常の圧縮ス
プリングのほかに板ばねのような他の弾性部材を使用してもよく、これはコイル
バネ80についても同様である。
【0013】 開扉用キー70は、解錠した際に錠5に差し込まれたまま
になるので紛失されることが少ないけれども、不特定多数の人間の手に渡るため
に、紛失が生じる可能性は多少生じてしまう。錠5のピンタンブラー錠は、キー
70を紛失した場合には二連錠機構1の全体を分解することなく、錠本体74だ
けを枠プレート2から前方へ引き出せるように構成することも可能である。この
場合には、錠本体74を嵌め込む円筒体を枠プレートに固着し、ロータ66の後
方部を分離し、装着時に錠本体のロータ前方部と接続できるジョイント構造にす
ることが必要である。
【0014】
次に、本考案を実施例に基づいて説明するが、本考案は実施例に限定されるも
のではない。図1には本考案に係るロッカー装置112を示し、該ロッカー装置
は図2に示すような通常の形状であってもよい。
【0015】 ロッカー装置112は、図1に示すように、縦方向に並設
し且つ下方に向かって容積が小さい5個の直方体形の格納室114を有し、各格
納室の前方側部に所定の大きさの前面扉116を垂直方向に枢着することにより
、該前面扉を水平方向に開閉自在に取り付ける。各前面扉116は、通常全て同
じ外観であり、不透明の枠体118の中央に透明の扉板120を固着している。
図3に示す二連錠機構1を各前面扉116を取り付けるには、枠体118の縦枠
部に錠3,5の前面形状に応じた貫通孔を設け、該縦枠部の後側から二連錠機構
1を接触させ、貫通孔122,122においてピン止めし、さらに表側に装飾板
を貼り付けてもよい。
【0016】 ロッカー装置112の各格納室114には、前面扉116
を閉じた際に二連錠機構1のプレート表面部4と接触する内側面部に、矩形孔を
設けた受板(図示しない)を取り付ける。この受板の矩形孔は、ラッチ7の前方
部18が嵌り込む有底孔である。
【0017】 ロッカー装置112において、各格納室114内に物品を
収納して二連錠機構1が施錠されていると、管理用キー50では解錠作動が無効
になって扉116を開くことはできない。この施錠時には、開扉用キー70でラ
ッチ7を後退させ、扉116を開いて物品を取り出せるけれども、開扉用キー7
0は錠5に差し込まれたままになり、該キーを持ち帰ったり他の用途に転用する
ことはできない。
【0018】 また、開いた扉116を勝手に施錠することは不可能であ
るので、管理用キー50を持たない者が勝手にロッカー装置112を使用するこ
ともできない。管理用キー50は、ロッカー装置112の各格納室114につい
て同一であってもよく、該キーによってラッチ7(図3)を前進させて施錠でき
、該ラッチが施錠位置に達すると、開扉用キー70を錠5から引き抜く。
【0019】 図2は本考案の変形例を示す。ロッカー装置124は、縦
方向に2列並設した同一容積で直方体形の4個の格納室126を有し、各格納室
の前方側部に所定の大きさの前面扉128を水平方向に開閉自在に取り付ける。
各前面扉128は、全て同じ外観であり、不透明の枠体の中央に比較的小さい透
明の扉板130を固着している。図3に示す二連錠機構1は、前記と同様に枠体
の縦枠部に取り付ければよい。
【0020】 図6から図10において、図1および図2における二連錠
機構1をより具体的に示す。二連錠機構1は、図10に示すようにL字形平面の
枠プレート2を有し、該枠プレートの表面部4において管理用シリンダ錠3およ
び交換用シリンダ錠5を垂直方向に所定間隔をおいて取り付ける。錠3,5は、
さらに箱形のケース(図示しない)でカバーしている。
【0021】 横長の矩形平面である箱形のラッチ7は、錠3,5間にお
いて枠プレート2に水平に固着したガイド板8に沿って前後動可能である。ガイ
ド板8は、横長の矩形平面を有し、その横中央部を枠プレート2の裏面に図番9
,9でカシメ止めし、該ガイド板の上下辺部10,12が平行に屈曲し、枠プレ
ート裏面から僅かに離隔している(図9と図10参照)。図7から明らかなよう
に、ラッチ7は、枠プレート2の側面部14に設けた横U字形の貫通孔16から
突出可能な前方部18が横U字形断面である。図9と図10に示すように、ラッ
チ7の後方部21は、U字形断面の両側部の先端がさらに内方へ直角に屈曲し、
この屈曲辺部20,20が枠プレート裏面とガイド板8の上下辺部10,12と
の間に嵌ることにより、ラッチ7がガイド板8から脱離することはない。
【0022】 ラッチ7において、矩形で平坦な後方壁22(図6)に横
長開口24および下方ノッチ26とを形成する。横長開口24は、後方壁22の
中央より少し上方に配置し、該後方壁のほぼ左端より中央近傍まで設ける。一方
、下方ノッチ26は、後方壁22の下端部において該上方壁の左端より所定の長
さに設ける。横長開口24には施錠レバー28の内向きピン30を遊嵌し、一方
、ノッチ26には解錠レバー32の内向きピン34が係合可能である。
【0023】 ラッチ7の内部には、圧縮スプリング36と該スプリング
を嵌装する支持棒38とを配置し、該支持棒は枠プレート側面部14の貫通孔4
0(図7)を通過させる。支持棒38は、ラッチ7とほぼ同じ長さであり、該ラ
ッチの後方壁42に挿通した丸頭ボルト44を支持棒後端面のねじ孔46(図1
0)に締着することにより、該支持棒をラッチ7と平行に固着している。スプリ
ング36は、枠プレート側面部14とラッチ後方壁42との間に介在させ、ラッ
チ7が前進すると後方へ付勢する。
【0024】 施錠レバー28は、上方の管理用シリンダ錠3のロータ4
8に固着し、該ロータは管理用キー50(図4)で旋回できる。図9に示すよう
に、シリンダ錠3は、前方の大径部52および後方の雄ねじ部53を有する非円
形断面の錠本体54と、該本体に回転自在に嵌入したロータ48とからなる。錠
本体54の雄ねじ部53は、枠プレート表面部4に設けた同断面の非円形孔56
に嵌入し、薄ナット58の締着によって枠プレート2に固着し、シリンダ錠3の
前面が枠プレート2から露出する(図3参照)。一方、ロータ48の後方部は、
雄ねじを設けた非円形体であり、これと同断面の貫通孔を有するカム60、施錠
レバー28、歯付き座金62をロータ48に挿通した後にナット64で締め付け
て、カム60およびレバー28をロータ48に固着する。カム60は、その一部
が錠本体54の後方突出部65(図6)に係止されることにより、ロータ48の
旋回を制限している。
【0025】 図6を参照すると、施錠レバー28におけるロータ挿通用
の非円形貫通孔67はレバー上方に位置し、且つ内向きピン30はレバー下方に
位置するとともにレバー中心線から僅かに左方にずれている。ピン30は、常に
ラッチ7の横長開口24内に位置し、ラッチ前進位置つまり施錠位置では横長開
口24内だけで旋回可能であって、ラッチ7の移動に影響を与えることはない。
図8から明らかなように、ラッチの後退位置つまり解錠位置では、ピン30は横
長開口24の内側面と接触しており、該ピンが旋回するとラッチ7を前進させ、
この位置においてレバー貫通孔が若干の遊びを有することでレバー28が僅かに
傾斜することもある。
【0026】 一方、解錠レバー32は、下方の交換用シリンダ錠5のロ
ータ66に固着し、該ロータは開扉用キー70(図5)で旋回できる。図9に示
すように、シリンダ錠5は、前方の大径部72および後方の雄ねじ部73を有す
る非円形断面の錠本体74と、該本体に回転自在に嵌入したロータ66とからな
る。錠本体74の雄ねじ部73は、枠プレート表面部4に設けた同断面の非円形
孔76に嵌入し、薄ナット78の締着によって枠プレート2に固着し、シリンダ
錠5の前面が枠プレート2から露出する(図3参照)。一方、ロータ66の後方
部は、雄ねじを設けた非円形体であり、錠本体74にコイルバネ80を嵌装して
から、ロータ後方部と同断面の貫通孔を有するカム81、解錠レバー32、歯付
き座金82をロータ66に挿通した後にナット84で締め付けて、カム81およ
びレバー32をロータ66に固着する。カム81は、その一部が錠本体74の後
方突出部83(図6)に係止されることにより、ロータ66の旋回を制限してい
る。
【0027】 図6を参照すると、解錠レバー32におけるロータ挿通用
の非円形貫通孔85はレバー下方に位置し、レバー32がロータ66のキー差し
込み位置からかなり左側に傾くように前記貫通孔の傾斜角度を定め、且つ内向き
ピン34はレバー上方に位置している。コイルバネ80の一端87をU字状に屈
曲してレバー32の側面に掛け止めし、且つ他端を枠プレート2の側面部14に
係止させることにより、解錠レバー32は、常に図6の時計向きに付勢されてい
る。このため、ピン34は、ラッチ前進位置では下方ノッチ26の内側面と接触
してラッチ7の後退を阻止し、ラッチ後退位置では、ノッチ26から外れてラッ
チした側面と接触している(図8参照)。
【0028】 二連錠機構1において、管理用キー50(図4)で施錠可
能な上方のシリンダ錠3は通常のシリンダ錠であればよく、開扉用キー70(図
5)で解錠可能な下方のシリンダ錠5には、例えばピンタンブラー錠を用いる(
図3と図5参照)。筒状のピンタンブラー錠5は、錠本体74、該錠本体内の後
方部で静止した固定体(図示しない)、該固定体で支持され且つ錠本体74内で
回転できるロータ66(図9)とを備える。
【0029】 図3に示すように、錠本体74の前面部には、内周縁から
キー孔86まで内向きにフランジ部88が形成されており、該フランジ部の一部
に開扉用キー70の突出部90,90の通過が可能な凹部92,92を形成して
いる。フランジ部88の環状後端面は、旋回したキー70の突出部90,90が
当接して抜け止めとして機能する。ロータ66の軸方向の移動は、錠本体74の
内周壁の環状段部(図示しない)によって規制されている。錠本体74内の前記
固定体は、その外径が錠本体の内径とほぼ等しく、軸ピン(図示しない)によっ
て錠本体74に一体的に固定している。この固定体には、前端面に中央孔が穿設
され、該中央孔には、ロータ66の中間大径部から後方へ延設するロータ軸部9
4(図9)を嵌入し、該軸部は錠本体から後方へ露出している。一方、ロータ6
6の中間大径部から前方には小径部96を突設しており、該小径部にはキー70
の内方突起98を係合させる切欠凹溝100を形成している。
【0030】 ロータ66の中間大径部の前端面には、軸心を中心とする
円周上に貫通ピン孔を4等分ずつ8個設け、各貫通ピン孔にそれぞれコードピン
102(図3)を挿入し、この貫通ピン孔は、凹部92,92の近傍位置には穿
設していない。図示しないけれども、コードピン102の長さは、各々について
同一または異なっており、キー70に設けるピン押圧用のカム溝104の深さに
応じて設定している。一方、前記固定体には、ロータ66に穿設された8個の貫
通ピン孔と対応させて有底のピン挿入孔が軸線と平行に穿設され、各ピン挿入孔
にそれぞれ小コイルバネとアンダーピンを収納している。このアンダーピンは小
コイルバネによって前方に付勢され、該アンダーピンを介してコードピンが前方
に突出し、内向きフランジ部88の環状後端面にコードピン102の先端が当接
する。各アンダーピンの長さは通常同一であり、その下部に脚部が設けて、脚部
にコイルバネを嵌装する。この脚部の長さは、キー70が挿入口86から挿入さ
れてコードピン102が押し込まれ、各コードピンの後端面とアンダーピンの先
端部との接触位置がロータ66の中間大径部の後端面と固定体の前端面の当接位
置に一致するのに支障がないように設定し、前記ピン挿入孔は有底でも貫通でも
よい。ロータ66の中間大径部の後端面と固定体の前端面とが当接して回転する
ことが容易なようにアンダーピンの先端は半球状に加工している。
【0031】 下方のシリンダ錠5がピンタンブラー錠であると、前方部
106が筒体である開扉用キー70を用いることになり、該キーは比較的大型で
存在感がある。このピンタンブラー錠は、キー70の偽造が困難なことから多用
され、通常のシリンダ錠と同様に、個々のピンタンブラー錠に対応した固有のキ
ーで解錠と施錠を行うのが一般的である。ピンタンブラー錠は、パチンコ台や自
動販売機のような機械の扉に取り付けることが多く、キーを紛失した場合には錠
全体を分解することなく、錠本体だけを枠プレート2から前方へ引き出せるよう
に構成することも可能である。
【0032】 二連錠機構1において、ラッチ7が図3や図6に示すよう
な施錠位置にあると、管理用キー50を錠3のキー孔108に差し込んで回して
も、施錠レバー28の旋回はカム60によって規制され、レバーピン30は、ラ
ッチ横長開口24内で旋回するだけで、ラッチ7を後退させることはできない。
【0033】 一方、開扉用キー70を錠5のキー孔86に差し込むと、
キー前方部106における突出部90,90がフランジ部88の凹部92,92
を通過し、各カム溝104の深さに応じて8個のコードピン102を下方へ押し
込む。この結果、各コードピン102を介してアンダーピンを下方へ押し、8本
全てのアンダーピンの先端位置がロータ66の中間大径部の後端面と固定体の前
端面の当接位置とに一致し、さらにキー内方突起98がロータ66の小径部96
の切欠凹溝100に嵌入されることにより、キー70によって錠5のロータ66
を旋回することができる。キー70を図3の時計向き、つまり解錠レバー32を
コイルバネ80の弾力に逆らって図6の反時計向きに回すと、レバーピン34が
ラッチ7のノッチ26から外れ、ラッチ7はスプリング36の弾力によって後退
する。この後退運動は、カム60で旋回停止した施錠レバー28のピン30と横
長開口24の内側面とが接触するまで行われる。
【0034】 解錠レバー32を回してラッチ7を後退させると、図8に
示すように解錠レバー32のピン34がラッチ下側面110と接触し、該レバー
32は図6のキー差し込み位置まで戻れない。このため、開扉用キー70の突出
部90,90は、錠5におけるフランジ部88の凹部92,92の位置まで戻れ
ず、錠5に差し込まれたままの状態となる。
【0035】 図8のラッチ位置で扉は開く。ロッカー収納物などを取り
出して再び扉を閉じ、管理用キー50を錠3のキー孔108に差し込み、施錠レ
バー28を図9の反時計向きに回すと、スプリング36の弾力に逆らって、ピン
30および横長開口24を介してラッチ7を前進できる。ラッチ7の前進ととも
に、ノッチ26が前進して解錠レバー32のピン34の位置を越えると、該解錠
レバーはコイルバネ80の弾力によって図6の位置まで旋回し、ピン34がノッ
チ26に嵌ることにより、ラッチ7は前進位置で静止されて後退することができ
ない。この旋回の結果、開扉用キー70の突出部90,90がフランジ部88の
凹部92,92の位置まで戻り、キー70は各コードピン102の反発力に押さ
れて錠5のキー孔86から取り出せる。
【0036】 本考案のロッカー装置112の利用例として、例えば2台
を1組としてプライズ機のようなゲーム機械に両脇に設置し、該ロッカー装置の
各格納室114に大型のぬいぐるみを開店前に景品として収納しておく。このゲ
ーム機械からは、ゲームで得たポイントに応じて所定の開扉用キー70を賞品と
して送り出すだけである。所定番号の開扉用キー70を獲得したプレイヤは、番
号が一致した格納室の前面扉116を開き、大型のぬいぐるみの景品を取り出せ
ばよく、開扉用キー70は前面扉116の錠5に差し込まれたままで紛失するこ
とがない。
【0037】 このゲーム機械では、開扉用キー70を小さくするだけで
寸法を劇的に縮小化でき、一般のゲーム機械に景品提供機能を付加することも可
能になる。この景品提供方法を適用できるゲーム機械は、UFOキャッチャ(商
標名)、ミニクレーン、パチンコゲーム、スロットマシンのようなプライズ機だ
けでなく、多少の改良を加えると一般のゲーム機械にも適用できる。
【0038】
本考案に係るロッカー装置は、管理用キーを持たない者が勝手に使用すること
ができず、全ての格納室について施錠するための管理用キーを管理者が保持して
いるから、物品を収納して交換用キーを渡す時に相手をその都度確認でき、生物
、危険物または麻薬類などが秘密裡に収納されることを容易に回避できる。この
ロッカー装置は、安全第一を旨とするホテルなどに設置すると有効である。
【0039】 本考案のロッカー装置について、用いる管理用キーをロッ
カー装置の各格納室について同一にすると、個々の商品を各格納室へ搬入して施
錠することが容易になり、商品収納作業が迅速に完了する。しかも施錠だけの管
理用キーが盗まれて商品自体の盗難されることはないから、管理用キーの保管は
容易であって盗難が発生することも少ない。
【0040】 本考案のロッカー装置では、解錠した際に開扉用キーがロ
ッカー装置から引き抜くことができないので、該キーが紛失してしまうことが少
なくなり、開扉用キーの不正使用も減少する。
【図1】 本考案に係るロッカー装置の一例を示す正面
図である。
図である。
【図2】 本考案の変形例を示す正面図である。
【図3】 本考案で用いる二連錠機構の施錠状態を示す
拡大正面図である。
拡大正面図である。
【図4】 管理用キーの一例を示す拡大平面図である。
【図5】 開扉用キーの一例を示す拡大斜視図である。
【図6】 施錠状態の二連錠機構を裏側を一部除去して
示す背面図である。
示す背面図である。
【図7】 図3の二連錠機構を示す側面図である。
【図8】 解錠状態の二連錠機構を示す図6と同様の背
面図である。
面図である。
【図9】 図6のA−A線に沿って切断した要部縦断面
図である。
図である。
【図10】 図6のB−B線に沿って切断した水平断面
図である。
図である。
1 二連錠機構
2 枠プレート
3 管理用シリンダ錠
5 交換用シリンダ錠
7 ラッチ
8 ガイド板
24 横長開口
26 下方ノッチ
28 施錠レバー
30 内向きピン
32 解錠レバー
34 内向きピン
36 圧縮スプリング
38 支持棒
50 管理用キー
70 開扉用キー
80 コイルバネ
112 ロッカー装置
114 格納室
116 前面扉
Claims (4)
- 【請求項1】 縦方向に並設した複数の格納室と、各格
納室において開閉自在に取り付け且つ扉板の少なくとも
一部が透明である前面扉と、該前面扉にそれぞれ固着す
る二連錠機構とを備え、前面扉が施錠されていると、管
理用キーによる解錠作動が無効になって開扉用キーで解
錠することができ、開扉用キーを回して解錠すると、該
開扉用キーは錠に差し込まれたままになり、一方、管理
用キーで施錠すると開扉用キーを錠から引き抜くことが
できるロッカー装置。 - 【請求項2】 縦方向に並設した複数の格納室と、各格
納室について回転自在に取り付ける開閉扉と、該開閉扉
にそれぞれ固着する二連錠機構とを備え、前記二連錠機
構は、枠プレートに所定間隔をおいて取り付けた管理用
および開扉用の錠と、2台の錠間において枠プレートに
水平に固着したガイド板と、該ガイド板に沿って前後動
可能なラッチと、該ラッチを後方へ付勢するスプリング
と、管理用の錠のロータに固着した施錠レバーと、開扉
用の錠のロータに固着し且つバネによって前方へ付勢す
る解錠レバーとからなり、施錠レバーを回してラッチを
前進させると、その前進に伴って解錠レバーが回ってラ
ッチを施錠位置で固定し、一方、解錠レバーを回してラ
ッチの固定状態から解放すると、該ラッチはスプリング
によって後退し、その後退作動によってラッチが解錠位
置に達するロッカー装置。 - 【請求項3】 縦方向に並設した複数の格納室と、各格
納室について回転自在に取り付ける開閉扉と、該開閉扉
にそれぞれ固着する二連錠機構とを備え、前記二連錠機
構は、枠プレートに所定間隔をおいて取り付けた管理用
および開扉用の錠と、2台の錠間において枠プレートに
水平に固着したガイド板と、該ガイド板に沿って前後動
可能なラッチと、該ラッチを後方へ付勢する圧縮スプリ
ングと、管理用の錠のロータに固着した施錠レバーと、
開扉用の錠のロータに固着し且つバネによって前方へ付
勢する解錠レバーとからなり、矩形平面のラッチには横
長開口および下方ノッチとを形成し、さらにラッチ内部
に圧縮スプリングを嵌装した支持棒を水平に固着し、施
錠レバーのピンはラッチの横長開口に嵌り、且つ解錠レ
バーのピンがラッチの下方ノッチと係合・脱離可能であ
るロッカー装置。 - 【請求項4】 二連錠機構は、通常のシリンダ錠とピン
タンブラー錠とを組み合わせて構成する請求項1,2ま
たは3記載のロッカー装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002006853U JP3093703U (ja) | 2002-10-29 | 2002-10-29 | ロッカー装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002006853U JP3093703U (ja) | 2002-10-29 | 2002-10-29 | ロッカー装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3093703U true JP3093703U (ja) | 2003-05-16 |
Family
ID=43247718
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002006853U Expired - Lifetime JP3093703U (ja) | 2002-10-29 | 2002-10-29 | ロッカー装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3093703U (ja) |
-
2002
- 2002-10-29 JP JP2002006853U patent/JP3093703U/ja not_active Expired - Lifetime
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Legal Events
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